人の手では決して作れないアイテムが、世界中に存在する。それを手にする権利は全て、神の領域と元素の創造の力だけにあるはずの力を持つ。しかし、偶然によるものか、厄災か、はたまた奇妙な運命によるものか、時々そのような信じられない力の欠片が定命のものの手に渡る。この理解しがたいものの欠片は、アーティファクトと呼ばれる。アーティファクトが通り過ぎる場所では地が揺れ、国が興り、伝説が生まれる。
単に魔法の装備の一形態という以上に、アーティファクトは伝説の神具の類いである。キャンペーン全体の中心となり得る存在だ――アーティファクトを取り返す試練で口火が切られ、持ち主と戦い、破壊任務を受け、そしてさらに続く。
普通の魔法のアイテムとは異なり、アーティファクトは簡単には壊れない(そしてPC達が作り出すことはできない)。作成要項の代わりに、アーティファクトには破壊しうる方法が1つ掲載されている。
アーティファクトは決して購入することはできず、ランダムに宝の山を作成して見つかることもない。ゲーム中にアーティファクトを配置するなら、その衝撃について思いを巡らすこと。しかし、アーティファクトは気まぐれな物体であることも心に留めておこう。もしあまりにも厄介になりすぎたなら、簡単にどこかに行ってしまうのだ。
下級アーティファクトは唯一のアイテムである必要はない。しかしそれでも、一般の定命のものの意志で作られることは決してない。
(Weird Queen's Magpie/女王の不気味なカササギ)
装備部位 なし; オーラ 強力・心術および力術; 術者レベル 15; 重量 2ポンド
この知性のある、魔法の人造の鳥は、運命の綴れ織りを見ることができたという古代のフェイの女王によって作られたもので、錬金術と魔法を吹き込まれた骨から作られている。錬金術で固くされ、魔法により強化された骨で作られた鳥の形状をしているが、そのデータと能力はクロックワーク・スパイとほぼ同じだが、機動性は完璧でダメージ減少20/―を持つ。
このアーティファクトを使いたいと願うクリーチャーは、善でも悪でもなく、このマグパイを所持してから少なくとも24時間が経過していなければならない。その後、マグパイは手放すまで持ち主に仕える。持ち主はアトーンメントが必要な善行もしくは悪行をしないと誓わなければならず、そうしなければマグパイは壊れてしまう。
加えて、ウィアード・クイーンズ・マグパイは以下の能力を持つ。
1日3回、合言葉により、持ち主がアーティファクトに触れている間、この鳥の持ち主はパール・オヴ・パワーとしてこのアイテムを使用することができる。しかし、呼び起こされる呪文はどのレベルのものでも構わない。
回数無制限で合言葉により、この鳥の持ち主はアニマル・メッセンジャー呪文の目標であるかのように、このアイテムを先行させ伝言させることができる。
1日3回合言葉により、この鳥の持ち主はマグパイにブレス・オヴ・ライフを発動させることができる。
正のエネルギーの次元界に入ると、ウィアード・クイーンズ・マグパイは破壊される。
(Crown of the Iron King/鉄の王の冠)
装備部位 頭部; オーラ 強力・心術; 術者レベル 18; 重量 3ポンド
遥か昔に忘れられた暴君が作り出したこの鉄製の王冠は、その内側にスライドして格納することのできる棘が4つはめられている。クラウン・オヴ・ジ・アイアン・キングがクリーチャーの頭部に置かれると、棘が乱暴に内側に入っていく。着用者はこの王冠を身につけている間、王冠を置かれたクリーチャーの奴隷になる。王冠は同意しているクリーチャーか気絶状態のクリーチャーに置かなければならない。この行為は機会攻撃を誘発する全ラウンド・アクションである。王冠を取り外す行為も、機会攻撃を誘発する全ラウンド・アクションである。王冠を取り外すことができるのは着用者の上に王冠を置いたクリーチャーか、そのクリーチャーの命令を受けたクリーチャーのみである。王冠の棘は着用者の頭部を掘り進むが、王冠が取り除かれると、4つの痛々しい見た目の傷が残っている割には永続的な痛みはない。
クリーチャーが王冠の使用者の奴隷になると、ドミネイト・パースン呪文のように使用者の命令に何であれ従う――しかし王冠の支配は人型生物には限定されず、そのクリーチャーが王冠を身につけている限り持続し、セーヴィング・スローはない。
クリーチャーが自分の頭部に王冠を置くと、王冠は破壊される。これにより、王冠が破壊されるだけでなく、使用者も死亡する。使用者は短時間の神の介入がなければ命を取り戻すことはできない。
(Staff of the Magi/魔道師の杖)
装備部位 なし; オーラ 強力(全ての系統); 術者レベル 20; 重量 5ポンド
長い木製のスタッフで、石突きは鉄製、あらゆる種類の印形とルーンが彫り込まれている。この強力なアーティファクトは多彩な呪文パワーを有しており、それ以外にも多くの機能がある。普通のスタッフと違って、スタッフ・オヴ・ザ・マギは50チャージを有するが、通常通りに再チャージすることはできない。チャージを消費するパワーもあれば、消費しないパワーもある。スタッフ・オヴ・ザ・マギはチャージを使い切ってもパワーを失わない。以下の能力は使用してもチャージを消費しない。
以下のパワーは使うたびに1チャージを消費する。
ライトニング・ボルト(10d6ポイントのダメージ、反応・半減、難易度17)
以下のパワーは使うたびに2チャージを消費する。
スタッフ・オヴ・ザ・マギの使用者は呪文抵抗23を得る。しかし、呪文抵抗を意図的に取り下げれば、まるでロッド・オヴ・アブソープション(吸収のロッド)のように、使用者に向けられた秘術呪文のエネルギーを吸収するために使うこともできる。ロッド・オヴ・アブソープションと違うところは、このようにして吸収された呪文レベルを呪文の使い手が呪文のエネルギーとして使用することはできず、杖がチャージに変換するという点である。杖がチャージ限界(50)を超えて呪文レベルを吸収してしまった場合、あたかも“応報の一撃”(下記参照)が発生したかのように爆発してしまう。使用者は自分に対して何レベルぶんの呪文が発動されたか知ることはできない。ロッド・オヴ・アブソープションと違って、この杖はそうした情報を伝えてくれないからである(従って、呪文を吸収する行為は危険なものとなりかねない)。
スタッフ・オヴ・ザ・マギは応報の一撃によって壊れる。このような行為は意図的に行なうもので、使用者が宣言しなければならない。杖の中にあった全チャージが30フィートの拡散範囲に解放される。折られた杖から10フィート以内のすべてのものは、杖の中にあったチャージ数の8倍に等しいダメージをヒット・ポイントに被る。11~20フィート離れていたものはチャージ数の6倍に等しいダメージを被る。21~30フィート離れていたものはチャージ数の4倍に等しいダメージを被る。難易度23の反応セーヴに成功すれば、ダメージを半減させることができる。
杖を破壊したキャラクターは50%の確率(d%の01~50)で他の次元界に飛ばされるが、そうならなかった場合(51~100)、呪文のエネルギーの爆発的な解放によって滅ぼされてしまう(セーヴィング・スローなし)。
(Spindle of Perfect Knowledge/完璧なる知識の紡錘)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 20; 重量 ―
スピンドル・オヴ・パーフェクト・ナレッジは大きく光り輝く、非の打ちどころのないマーキス・カットされた石――ハーフリングのこぶし大のダイヤモンド型アイウーン・ストーンをカットしたものである。もし魔力が欠落していたとしてもこの宝石はそれ自身が宝物であるのだが、これは強力なアイウーン・ストーンでもある。スピンドル・オヴ・パーフェクト・ナレッジはヘッドバンド・オヴ・メンタル・スペリアリティ+4であるように機能し、2つのランダムに決定した〈知識〉技能を5ランク提供する。着用者はコンプリヘンド・ランゲージズ、タンズの影響を受け、距離100フィートまでのテレパシー能力を保持しているかのように会話を行ない、言語を理解することができる。
スピンドル・オヴ・パーフェクト・ナレッジは精神を持たないクリーチャーに丸1年の間着用されると破壊される。
(Sphere of Annihilation/虚無の球)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 20; 重量 ―
スフィアー・オヴ・アニヒレイションは直径2フィートの漆黒の球体である。球体に触れた物体は何であれ、即座に虚無の中へと吸い込まれ、完全に破壊されてしまう。これによって消滅してしまったキャラクターをよみがえらせることは神格の直接介入を除いては不可能である。
スフィアー・オヴ・アニヒレイションは普通の穴のようにどこかの場所に静止している。しかし、精神的な働きかけにより移動させることができる(これは魔法の力によらないテレキネシスのようなもの――実際の物体を動かすには弱すぎるが、重さを持たないこの球体ならば影響を受けてしまうような力だと考えればよい)。キャラクターがスフィアー・オヴ・アニヒレイションの制御を確立(し、それを維持)する能力は難易度30に対する制御判定の結果に基づく(1移動アクション)。制御判定は1d20+キャラクター・レベル+キャラクターの【知力】修正値である。この判定に成功すると、そのキャラクターはフリー・アクションでこの球体を移動させることができる(恐らく、この球体を敵に接触させようとするだろう)。
この球の制御は40フィート離れたところからでも確立させることができる(そのキャラクターがあまり近くに近づく必要はない)。制御を確立した後は、毎ラウンド、制御判定(すべて難易度30)を続けることで維持しなければならない。それ以降のラウンドにおいて制御を維持している(判定に失敗しない)限り、キャラクターは40フィート+キャラクター・レベルごとに10フィート離れた距離から球を制御することができる。この球の1ラウンドあたりの移動速度は、10フィート+そのラウンドのキャラクターの制御判定で30を上回る5ポイントごとに5フィートである。
制御判定に失敗すれば、球はそれを動かそうとしたキャラクターの方向に10フィートすべってくる。2体以上のクリーチャーがスフィアー・オヴ・アニヒレイションの制御を奪い合った場合、ロールは対抗判定となる。誰も成功しなかった場合、球体は最も低い目を出した者の方にすべってくる。
タリスマン・オヴ・ザ・スフィアー(球体制御の護符)も参照すること。
ゲート呪文をスフィアー・オヴ・アニヒレイションに対して発動した場合、50%の確率(d%の01~50)でゲート呪文がスフィアー・オヴ・アニヒレイションを破壊し、35%の確率(51~85)で呪文は何の効果もなく、15%の確率(86~100)で空間構造に裂け目が生じ、半径180フィート(約55m)以内のすべてのものを他の次元界に放り出す。ロッド・オヴ・キャンセレイション(アイテム無力化のロッド)がこの球に触れた場合、大爆発とともに互いを打ち消し合う。半径60フィート以内のすべてのものは2d6×10ポイントのダメージを被る。ディスペル・マジックとメイジズ・ディスジャンクションはこの球に対してまったく効果がない。
(Talisman of Ultimate Evil/絶対なる悪の護符)
装備部位 なし; オーラ 強力・力術; 術者レベル 18; 重量 ―
このアイテムを所持する悪の信仰呪文の使い手は、100フィートまで離れたところにいる善の信仰呪文の使い手の足元に燃えあがる地割れを作り出すことができる。対象は永久的にこれに呑み込まれ、大地の中心に送り込まれる。この護符の使用者は悪の属性でなければならず、信仰する悪の神格から見てひときわ卑劣で邪なものでなければ、善のキャラクターは難易度19の反応セーヴィング・スローを行なうことができ、成功すれば地割れから跳び退ける。当然ながら、このアイテムが機能するためには、目標は固い地面の上に立っていなければならない。
タリスマン・オヴ・アルティメット・イーヴルには6チャージある。中立(秩序にして中立、真なる中立、混沌にして中立)の信仰呪文の使い手は、このアイテムに触れると、触れている間はラウンドごとに6d6ポイントのダメージを被る。善の信仰呪文の使い手は、このアイテムに触れると、触れている間はラウンドごとに8d6ポイントのダメージを被る。それ以外のキャラクターには、このアイテムは作用しない。
タリスマン・オヴ・アルティメット・イーヴルが贖罪を果たした悪漢の生まれたばかりの赤子に手渡されると、タリスマン・オヴ・アルティメット・イーヴルは即座に塵となる。
(Talisman of the Sphere/球体制御の護符)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 16; 重量 1ポンド
取っ手つきの、この小さなアダマンティン製の輪は、普通はネックレスとして身につけられるように上等なアダマンティン製の鎖に取り付けられている。タリスマン・オヴ・ザ・スフィアーは、秘術呪文を発動できない者が持っても役に立たない。秘術呪文を発動できないキャラクターは、この種の護符を拾って手に持つだけで5d6ポイントのダメージを被る。しかし、スフィアー・オヴ・アニヒレイション(虚無の球)の制御に精神を集中する秘術呪文の使い手が持てば、タリスマン・オヴ・ザ・スフィアーは制御判定に対するそのキャラクターの修正値を2倍にする(修正値の計算に際して、そのキャラクターの【知力】ボーナスとキャラクター・レベルを2倍と換算する)。
護符の使用者が制御を確立したら、それ以降、制御を続けるための判定を1ラウンドおきに行なえばよい。制御が確立しなければ、スフィアーは護符の持ち主に向かって移動する。魔力を打ち消す呪文や効果のほとんどはスフィアー・オヴ・アニヒレイションには効果がないが、この護符の制御能力は抑止されたり打ち消されたりし得ることに注意。
タリスマン・オヴ・ザ・スフィアーは、このアイテムをスフィアー・オヴ・アニヒレイションの中に投げ込むことによってのみ、破壊できる。
(Talisman of Pure Good/純粋なる善の護符)
装備部位 なし; オーラ 強力・力術 ; 術者レベル 18; 重量 ―
このアイテムを所持する善の信仰呪文の使い手は、100フィートまで離れたところにいる悪の信仰呪文の使い手の足元に燃えあがる地割れを作り出すことができる。対象は永久的にこれに呑み込まれ、大地の中心に送り込まれる。この護符の使用者は善の属性でなければならず、その思考や行為がひときわ純粋なものでなければ、悪のキャラクターは難易度19の反応セーヴィング・スローを行なうことができ、成功すれば地割れから跳び退ける。当然ながら、このアイテムが機能するためには、目標は固い地面の上に立っていなければならない。
タリスマン・オヴ・ピュア・グッドには6チャージある。中立(秩序にして中立、真なる中立、混沌にして中立)の信仰呪文の使い手は、このアイテムに触れると、触れている間はラウンドごとに6d6ポイントのダメージを被る。悪の信仰呪文の使い手は、このアイテムに触れると、触れている間はラウンドごとに8d6ポイントのダメージを被る。それ以外のキャラクターには、このアイテムは作用しない。
タリスマン・オヴ・ピュア・グッドは、当人の自由意志にて実に極悪な行ないをなしている間に死んだ聖人の口の中に置くことで、破壊できる。
(Talisman of Reluctant Wishes/不本意な願いの護符)
装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 20; 重量 1ポンド
タリスマン・オヴ・リラクタント・ウィッシズはストーン・オヴ・コントローリング・アース・エレメンタルズと同じような、内部に力を持って鼓動するように見える、ごつごつした岩のような姿をしている。しかしその力は全く異なるもので、所持するものの【魅力】に依存している。タリスマン・オヴ・リラクタント・ウィッシズに触れたクリーチャーは【魅力】判定(難易度15)を行なわなければならない。
この判定に失敗すると、この護符はストーン・オヴ・ウェイトのように機能する。これを手放すとそのキャラクターは5d6ポイントのダメージを受け、この護符はどこかに行ってしまう。
この判定に成功すると、護符は5d6時間が経過するかウィッシュを使用するか、いずれか早い方が訪れるまでキャラクターの手元に留まる。それからこの護符はどこかに行ってしまう。
この判定が出目20だったなら、この護符はそのキャラクターの【魅力】能力値1につき1カ月手元に留まる。この場合この護符を取り除こうとしても、そのキャラクターの手元や後ろのポケットの中、荷物の後ろといったところに再び現れることで抵抗する。
このアーティファクトはキャラクターの【魅力】6ポイントごとに1つ(端数切り捨て)のウィッシュを提供する。このアイテムは機械式ないし魔法式の罠が所持者の20フィート以内に存在すると暖かく輝き躍動する(もしこの護符が手に持たれていなければ、この警告の熱と躍動は何の効果も持たない)。
どのような結果になろうとも、タリスマン・オヴ・リラクタント・ウィッシズは時間が経つと姿を消し、代わりにそのキャラクターの【魅力】1ポイントにつき1,000GPの価値のある大きなダイヤモンドを残す。
タリスマン・オヴ・リラクタント・ウィッシズは他のこのアイテムのウィッシュを使用したり、それ以外の効果によるウィッシュ呪文を使用することで破壊することができる。この時石は爆発し、所持するものに5d6ポイントのダメージを与える。
(Deck of Many Things/いろいろデック)
装備部位 なし; オーラ 強力(全ての系統); 術者レベル 20; 重量 ―
デック・オヴ・メニー・シングズは通常、箱や皮製のポーチに入っている。このデックには象牙や子牛皮紙でできたカードか札が1組入っている。それぞれのカードや札には、刻印や文字、印形が描かれている。入れ物からカードを1枚引くと、引いた人物にカードの魔力が(良かれ悪しかれ)影響を及ぼす。
デック・オヴ・メニー・シングズを持ち、そこからカードを引こうとするキャラクターは、引く前にまず何枚のカードを引くか宣言しなければならない。複数枚のカードを引く場合、前のカードを引いてから次のカードを引くまでの間は1時間までしかあけられず、また、このデックから最初に宣言した枚数より多くの枚数を後から引くこともできない。そのキャラクターが意図的に宣言した枚数を引かなかった場合(あるいは何らかの理由で引けなかった場合)、カードはひとりでにデックから出てくる。例外:白痴か道化のカードを引いた場合、デックの持ち主はさらにカードを引いてもよい。
カード1枚がデックから引かれるたびに、そのカードは入れなおされる(従って、同じカードを2回引くこともあり得る)。ただし、道化や愚者を引いた場合は別で、その場合、そのカードはデックから捨てられる。デック・オヴ・メニー・シングズには22枚のカードがある。このデックを再現するため、君は(表の2列めにあるように)タロット・カードを使おうとするかもしれない。タロットがなければ、(表の3列めにあるように)普通のトランプを使うこと。カード1枚1枚の効果は表にも略記してあるが、詳しくは以下のとおり。
天秤(Balance):キャラクターは正反対の属性に変更しなければならない。この新たな属性に従って行動できなければ、そのキャラクターは負の1レベルを得る。
彗星(Comet):キャラクターは次に遭遇した(1体あるいは複数体の)敵対的なモンスターと自分1人で戦って勝たなければならない。そうでなければ、この利益は失われる。成功すれば、そのキャラクターは次の経験レベルになるのに充分な経験点を得る。
天守閣(Donjon):このカードは幽閉を意味する――インプリズンメント呪文によるものだったり、強力な存在によるものだったりする。どちらの場合でも、すべての装備と呪文は奪われる。これ以上カードを引くことはできない。
エウリュアレー(Euryale):このカードにはメドゥサのものに似た顔が描かれており(訳注:エウリュアレーはギリシア神話に登場するメドゥサの姉妹)、キャラクターは呪われてしまう。この呪いは“運命の三姉妹”のカードか神格でなければ取り除くことはできない。取り除かねば、すべてのセーヴィング・スローに対し永続的に-1のペナルティがつく。
運命の三女神(The Fates):このカードの力によって、キャラクターは望めば瞬間的なできごとさえ回避することができる。現実を織り成す繊維がほどかれ、編みなおされるのである。これで何かを起こすことができるわけではない。何かが起こるのを妨げたり、過去に起こったことをなかったことにしたりするだけである。この逆転現象はこのカードを引いたキャラクターに対してだけ生じる。パーティの他の者たちは起こったことを甘受しなければならない。
火炎(Flames):激怒、嫉妬、ねたみは敵意の原因の一部でしかない。パーティの1人が殺されるまで、来訪者の敵意が消えることはない。来訪者の種類をランダムに決定すること。その来訪者は1d20日以内にキャラクターを攻撃する(あるいはそのキャラクターを何らかの方法で苦しめる)。
愚者(Fool):経験点を支払い、もう1枚引かなければならない。このカードは(道化を除くほかのカードと違って)引いた後に必ず捨てられる。
宝石(Gem):このカードは富を表す。これによって手に入る装身具はいずれも宝石のついた黄金製のもので、どれも2,000GPの価値がある。宝石の場合、いずれも1,000GPの価値がある。
白痴(Idiot):このカードを引くと、即座に1d4+1ポイントの【知力】を吸収される。カードをもう1枚引いてもよい。
道化(Jester):このカードを引いた場合、このカードは(愚者を除く他のカードとは違って)必ず捨てられる。カードをもう1枚引いてもよい。
鍵(Key):このカードによって手に入る魔法の武器は、キャラクターの使えるものでなくてはならない。この武器は突然、どこからともなく、そのキャラクターの手の中に現れる。
騎士(Knight):どこからともなくファイターが1人現れ、死ぬまで忠実に仕える。このファイターはキャラクターと同じ種族(あるいは種)・性別である。このファイターをキャラクターが《統率力》特技で得る腹心としてもよい。
月(Moon):このカードは、かなえてくれる願いの数だけ中にきらめきがあるムーンストーンや、かなえてくれる願いの数を表す満ち欠け状態の月(満月=4つ、凸月=3つ、半月=2つ、三日月=1つ)が描かれている。このカードのかなえてくれる願いは、9レベル・ウィザード呪文のウィッシュで与えられるものに等しく、その数に等しい分数の間に使ってしまわなければならない。
悪党(Rogue):このカードを引いてしまった場合、そのキャラクターの友人であるNPCの1人(できれば腹心)が心変わりをし、それ以降、永久に敵対的となる。そのキャラクターに腹心がいない場合、いずれかの強力な人物(あるいは共同体や宗教組織)からの敵意で代用してもよい。この敵意は、破滅的な効果を与えられるように機が熟すまでは暴露せず伏せられる。
廃墟(Ruin):その名が示すように、このカードを引いてしまうと、引いた者の所有する魔法の力のないすべての物が消え失せる。
ドクロ(Skull):ドレッド・レイスが現れる。そのキャラクターはこのドレッド・レイスと1対1で戦わなければならない――助けようとする者には、別のドレッド・レイスが現れて相手をする。これに殺されてしまうと、キャラクターは永久に死んだままとなり、ウィッシュやミラクルでも生き返らせることはできない。
星(Star):キャラクターの選んだ能力値が2ポイント上がる。2つの能力値に1ポイントずつ割り振ることはできない。
太陽(Sun):使えるアイテムが出るまで、中級のその他の魔法のアイテムでロールする。
鉤爪(Talons):このカードを引いてしまうと、そのキャラクターが所持あるいは所有するすべての魔法のアイテムが即座に失われ、デックを使わなければ二度と取り戻すことはできなくなる。
玉座(Throne):そのキャラクターは、人々の目に真の指導者として映る。このカードによって得られる城は、キャラクターの望む開けた場所ならどこにでも現れる(ただし、どこに設置するかは1時間以内に決定しなければならない)。
大臣(Vizier):このカードはこのカードを引いたキャラクターに、1つの問題を解決する知恵の源泉を呼び起こしたり、キャラクターの望む1つの質問に完全な回答をしたりする1回限りの能力を与える。質問や要求は1年以内に行なわなければならない。与えられた情報に基づいてうまく行動できるかどうかは、また別の問題である。
虚無(The Void):この黒いカードは速やかな破滅を意味する。キャラクターの肉体は機能したままだが、昏睡状態に陥った場合のように、精神はどこか――遥か彼方の次元界か惑星にある物体、恐らくは来訪者の所有物の中――に閉じ込められてしまう。ウィッシュやミラクルでキャラクターを呼び戻すことはできない。ただ、閉じ込められている次元界が判るだけである。これ以上カードを引くことはできない。
このアイテムは、秩序属性の神格との賭け事の間にこれを失うことによって、破壊できる。神格がデックの素性に気づいていてはならない。
札 |
タロット・カード |
効果の概略 | |
---|---|---|---|
天秤 |
XI. 正義 |
スペードの2 |
即座に属性を変更する。 |
彗星 |
剣の2 |
ダイヤの2 |
|
天守閣 |
剣の4 |
スペードのエース |
君は幽閉される。 |
剣の10 |
スペードのクイーン |
以降、すべてのセーヴィング・スローに-1のペナルティ。 | |
運命の三女神 |
聖杯の3 |
ハートのエース |
君の選んだどんな状況でも回避できる……一度だけだが。 |
XV. 悪魔 |
クラブのクイーン |
君と1体の来訪者の間に敵意が生まれる。 | |
愚者 |
0. 愚者 |
ジョーカー(商標あり) |
10,000経験点を失い、もう1枚引かねばならない。 |
宝石 |
聖杯の7 |
ハートの2 |
|
白痴 |
金貨の2 |
クラブの2 |
1d4+1ポイントの【知力】を失う。もう一度カードを引いてもよい。 |
道化 |
XII. 吊られた男 |
ジョーカー(商標なし) |
10,000経験点を得るか、デックからもう2枚引くかできる。 |
鍵 |
V. 法王 |
ハートのクイーン |
上級の魔法の武器を1つ得る。 |
ハートのジャック |
|||
XVIII. 月 |
ダイヤのクイーン |
1d4回のウィッシュが使える。 | |
悪党 |
剣の5 |
スペードのジャック |
君の友人の1人が君に敵対する。 |
破産 |
XVI. 塔 |
スペードのキング |
すべての財産と不動産を即座に失う。 |
ドクロ |
XIII. 死神 |
クラブのジャック |
ドレッド・レイスを倒さなければ、永遠の破滅が待っている。 |
XVII. 星 |
ダイヤのジャック |
||
XIX. 太陽 |
ダイヤのキング |
有益な中級のその他の魔法のアイテムを1つと、50,000経験点を得る。 | |
クラブのエース |
君の所有していたすべての魔法のアイテムは永久に消え失せる。 | ||
棒の4 |
ハートのキング |
||
大臣 |
IX. 隠者 |
ダイヤのエース |
君が次にかかえる問題の回答を知ることができる。 |
虚無 |
剣の8 |
クラブのキング |
(Knucklebone of Fickle Fortune/気まぐれな運命の趾骨)
装備部位 なし; オーラ 強力(全ての系統); 術者レベル 20; 重量 ―
一目見ると、このアーティファクトはすり減って球体に近い形になった骨の欠片以外のなにものにも見えない。しかしクリーチャーが手に取ると、この趾骨の真の力と姿が明らかになる。クリーチャーがナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンを見たなら、その者はこの骨が完璧な20の面を持つ完璧なダイスの形をしていること、そしてそれぞれの面には赤く輝く力のシンボルが刻まれていることに気付く。そのクリーチャーがこのダイスをロールしたならこのダイスは床に落ちる代わりに中空で転がり、転がしたクリーチャーの目の高さで止まる。このとき転がした者が目にした面に基づき、このアイテムの力は発現する。20面ダイスをロールし効果を決定すること(“ナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュン”の表を参照)。この効果は(17の面のように)このダイスが再度ロールされるか(14の面のように)特定の結果がロールされるまでの間、このキャラクターはこの制約の影響を受ける。
ナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンはエハ=ザァの面(ダイスにおける20)が20回連続してロールされるとどこかに行ってしまう。これによりこのアーティファクトが破壊されることはなく、その代わりにこの世界のどこか無作為な場所に再度現れるのだという賢者もいる。しかしその説は全くの憶測に過ぎない。そもそもこのようなありえそうに無い行為を達成したことのあるものがいるかどうかすら、定かではないのだから。
d20 |
ルーン名 |
|
---|---|---|
1 |
エヤ=ドゥ |
|
2 |
ヴ |
そのキャラクターは再びナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンを再度振ってはならないという強い強迫観念に襲われる。意志セーヴィング・スロー(難易度25)に成功することによってのみこの強制効果に抵抗することができる。このセーヴィング・スローは1日に1回だけ試みることができる。 |
3 |
エイジ |
|
4 |
ホル |
そのキャラクターはナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンをただちにさらに3回ロールしなければならないという強い強迫観念に襲われる(難易度25の意志セーヴにより無効)。この3回のロールそれぞれにおいて、ナックルボーンのダイス・ロールに-5のペナルティを受ける(最低1)。 |
5 |
ヴェ |
そのキャラクターはブラインドネス/デフネスのように盲目状態となる(セーヴィング・スロー不可)。 |
6 |
チュ |
そのキャラクターは5d10ポイントの[氷雪]ダメージを受ける(難易度25の頑健セーヴにより半減)。さらに以降1時間、移動速度が半分になる(セーヴィング・スローに成功しても、速度の減少の効果は打ち消せない)。 |
7 |
ロゥ |
|
8 |
セェ |
そのキャラクターは2d12時間麻痺状態となる。被った効果に新たなセーヴィング・スローを行えないことを除いては、これはホールド・モンスターと同様に扱う。 |
9 |
コグ |
|
10 |
ヴィス |
|
11 |
フェ |
プロテクション・フロム・エナジーを使用したように、そのキャラクターは100ポイントまでの[火炎]に対する完全耐性を得る。 |
12 |
ザル |
|
13 |
以降24時間、近接攻撃で挟撃している敵にそのキャラクターの攻撃が命中したなら、そのダメージは精密さによる+1d6ダメージを与える。 | |
14 |
ジブ |
以降24時間、そのキャラクターはフェアリー・ファイアーを発動できるようになる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。この能力はこのキャラクターがナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンを24時間が経過するまでに再度ロールすると失われる。 |
15 |
エク |
|
16 |
レヴ |
以降24時間、そのキャラクターはライトニング・ボルトを発動できるようになる(術者レベルはキャラクター・レベルに等しい)。この能力はこのキャラクターがナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンを24時間が経過するまでに再度ロールすると失われる。 |
17 |
ニ |
以降7日の間、このキャラクターが(治癒)魔法の対象となると、追加で2d8ヒット・ポイントを回復する。この効果はこのキャラクターがナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンを7日が経過するまでに再度ロールすると失われる。 |
18 |
ズミ |
以降24時間、セーヴに成功しても半分のダメージや部分的な効果を及ぼす外のある効果に対するセーヴィング・スローに成功した際、このナックルボーンの効果を受けたキャラクターは一切のダメージや効果を受けなくなる。 |
19 |
テム |
以降24時間、そのキャラクターはクリティカル・ヒットの可能性があるときには、自動的にクリティカル・ヒットになる。 |
20 |
エハ=ザァ |
そのキャラクターが次に死亡した際、リザレクション呪文の目標になったかのように次の日の朝に蘇る。この効果はこのキャラクターがナックルボーン・オヴ・フィクル・フォーチュンを再度ロールすると失われる。 |
(Perfect Golden Lute/完璧なる黄金のリュート)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 20; 重量 3ポンド
パーフェクト・ゴールデン・リュートは非の打ちどころのない楽器といわれている。その音色と澄みやかさには他に並ぶものがない。この楽器はあまりによくできているために楽器自身が演奏をしているようであり、この楽器を演奏するものは〈芸能:弦楽器〉判定に+10の技量ボーナスを得る。〈芸能:弦楽器〉にランクを持つキャラクターは、このリュートを使用して(“バードの呪芸”能力として)“打ち消しの調べ”、“散逸の演技”、“恍惚の呪芸”を1レベル・バードであるかのように発動できる。1日あたりの呪芸のラウンド数は【魅力】修正値に等しい。パーフェクト・ゴールデン・リュートの使用者がバードであるなら、このリュートを使用した全ての“バードの呪芸”能力の難易度に+2を加え、このリュートを使用しての“バードの呪芸”の1日当たりのラウンド数に6ラウンドを追加する。
パーフェクト・ゴールデン・リュートは1日の間、1,000マイル以内で一切の楽器が奏でられないか、持ち主がバード呪文か“バードの呪芸”により殺されるとばらばらに砕けてしまう。
(Hammer of Thunderbolts/電束の槌)
装備部位 なし; オーラ 強力・さまざま; 術者レベル 20; 重量 15ポンド
この+3大型用リターニング・ウォーハンマーは攻撃が命中すると2d6ポイントのダメージを与える。ベルト・オヴ・ジャイアント・ストレンクスを装備したものがこの武器を手に持つとこの武器が(この武器が見た通りの単なる+3ウォーハンマーではなく)ハンマー・オヴ・サンダーボルツであることが分かる。そうするとこの武器は以下の2つの能力を持つ、+5大型用ジャイアント・ベイン・リターニング・サンダリング・ウォーハンマーになる。1つ目として、着用者がこのハンマーを使用した投擲攻撃を成功させたなら、この武器は雷鳴の強力な耳をつんざく音を放ち、90フィート以内の全てのクリーチャーを1ラウンドの間朦朧状態にする(難易度15の頑健セーヴにより無効)。着用者はこの効果に完全耐性を持つわけではない。2つ目として、このハンマーの射程単位は30フィートに増加する。
ハンマー・オヴ・サンダーボルツはファイアー・ジャイアントの加熱炉で加熱され善属性の人型生物の血により急冷されると、このハンマーの鋼鉄部が脆くなるため次の攻撃に使用されると破壊される。ファイアー・ジャイアントの血に浸すことで、この脆くなった鋼鉄を元に戻すことができる。ひとたび砕けてしまうと、何をもってしても戻すことはできない。
(Beacon of True Faith/真なる信仰のかがり火)
装備部位 なし; オーラ 強力(全ての系統); 術者レベル 20; 重量 2ポンド
ビーコン・オヴ・トゥルー・フェイスはエレクトラム(琥珀金)から作られた華美な松明の形態をしている。この松明は燃料も空気も必要としない、消えることの無い魔法の炎を蓄えており、ほとんどのクリーチャーの手に収まることで単に消えずの松明として機能する。信仰呪文の使い手、何らかの属性の副種別を持つ来訪者、強力な信仰に属するクリーチャー(GMが決定する。ただし普通はその信仰を反映する特技や特徴が必要)の手に収まると、このビーコンは所持したものの属性に応じた追加能力を獲得する。例えば、秩序にして善のパラディンは秩序と善の力を使用することができるようになる。しかし中立のクレリックは一切の力を使用することができない。これら全ては合言葉により起動する。
混沌(紫炎):合言葉に応じて1日に1回、ワード・オヴ・ケイオスを発動する。
善(白炎):このビーコンの30フィート以内の味方はプロテクション・フロム・イーヴルとヒロイズムの利益を獲得する。
悪(黒炎):着用者は常にプロテクション・フロム・グッドの効果を受け、1日に2回ハームを発動することができるようになる。
秩序(金炎):合言葉に応じて1日に1回、ディクタムを発動する。
ビーコン・オヴ・トゥルー・フェイスは着用者が自らの神格の信者として容認される、逆の属性に変化した場合に破壊される。
(Philosopher's Stone/賢者の石)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 20; 重量 3ポンド
この希少な物質は何の変哲もない煤けた黒い石のように見える。この石を割ると(難易度20)、中心部には空洞がある。この空洞には魔法の水銀が並んでおり、〈製作:錬金術〉が少なくとも10ランクあるキャラクターがこれを使えば、卑金属(鉄や鉛)を金や銀に変えることができる。フィロソファーズ・ストーン1つで5,000ポンドまでの鉄を銀(25,000GPの価値)に、1,000ポンドまでの鉛を金(50,000GPの価値)に変えることができる。しかし、一度石を割ってしまうと、魔法の水銀は不安定となり、24時間で効力を失ってしまう。そのため、物質転換はすべてその間に行なってしまわなければならない。
石の中に見つかる水銀には別の使用法もある。水銀の効力がまだある間に、どのキュア呪文のものでもよいが、キュアのポーションと混ぜ合わせると、特殊なオイル・オヴ・ライフ(生命のオイル)ができる。どんな死体でも、上にこのオイルを振り撒けば、トゥルー・リザレクション呪文と同様に機能する。
フィロソファーズ・ストーンは、少なくとも丸1週間、ティタンのブーツのかかとの下に置いておくことによって、破壊できる。
(Book of Infinite Spells/膨大なる呪文の書)
装備部位 なし; オーラ 強力(全ての系統); 術者レベル 18; 重量 3ポンド
この書物は、どんなクラスのどんなキャラクターにも、この書物のページから呪文を使う能力を与えてくれる。しかし、すでに呪文使用能力を持っているのでなければ、所持者はこの書物を所有しているかこの書物のパワーを使っている間、負の1レベルを得る。ブック・オヴ・インフィニット・スペルズは1d8+22ページある。それぞれのページに何が書かれているかはダイス・ロールで決定する:01~50の場合、秘術呪文; 51~100の場合、信仰呪文。
具体的な呪文はランダムに決定すること。
ページを一度めくってしまったら、元のページに戻ることはできない――この本のページをめくるのは一方通行の作業なのだ。この書物を閉じて再び開くと、いつでも閉じた時のページが開く。最後のページをめくると、この書物は消えてしまう。
1日に1回、この書物の持ち主は開いたページにある呪文を発動することができる。その呪文がそのキャラクターのクラスの呪文リストにある呪文であれば、その呪文は1日に4回まで発動することができる。ページを切り離せば、書物も破壊されてしまう。同様に、この種の呪文を巻物に書き込まれた呪文のように(この書から直接)発動することはできないし、ここから呪文書へ書き写すこともできない――この書物の魔法は永久的に書物の内部に縛り付けられているのだ。
この書物のパワーを使うためには、持ち主がこの書物を所持している必要はない。どこかにしまっておいても、持ち主はこの書物のパワーを用いて呪文を発動することができるのである。誰か他のクリーチャーがこの本を使用しようと試みて、この本の所有者になってしまわない限りは。
呪文を発動するたびに、魔力を使用する際のエネルギーによって(どんなに予防措置をとっても)魔法的にページがめくれてしまう可能性がある。ページがめくれてしまう確率は、そのページにある呪文と、持ち主がどんな種類の呪文の使い手であるかによって決まる。
条件 |
ページのめくれる確率 |
---|---|
10% | |
20% | |
25% | |
30% |
発動時間、呪文失敗確率などを求める際には、この書物からの呪文使用は巻物を使用したものとして扱うこと。
ブック・オヴ・インフィニット・スペルズは、現在のページにイレイズ呪文が載っている時にブック・オヴ・インフィニット・スペルズ自身に対してその呪文を発動することによって、破壊できる。
(Branch of Life/生命の枝)
装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 15; 重量 1ポンド
この青々とした枝は気持ちを和らげる淡緑色の光を放っている。世界最初の樹を注意深く摘み取ったこのアーティファクトは、エネルギーを備えている。永遠の命に満たされたこのアイテムは魔力に転送するために時間が必要だ。このアイテムは回数無制限でヒールを使用することができるが、そうするには1時間いっぱいが必要となる。1日1回、リザレクションを発動することができるが、それには丸1日が必要となる。
この枝は使うに値するものだけに渡される。善属性でないクリーチャーに長期間所持されていることはなく、1d4日後に消えてしまう。また、善属性のクリーチャーが持っていたとしても、善属性でないクリーチャーと関わりを持つならば同じように消えてしまうが、消えるまでに2d8日を要する。
負のエネルギーの次元界の中心に運ばれると、ブランチ・オヴ・ライフは破壊される。
(Monkey's Paw/猿の手)
装備部位 なし; オーラ 強力・死霊術および共通; 術者レベル 20; 重量 2ポンド
この次元を飛び越えるアーティファクトは、クリーチャーに拾い上げられるのを忍耐強く待っている。新しい使用者に拾われるたびに、モンキーズ・ポーはちょうどリング・オヴ・スリー・ウィッシズであるかのように、そのクリーチャーに3回のウィッシュを与える。新しい使用者がモンキーズ・ポーを拾うと、例えウィッシュやミラクル呪文をもってしても捨てることはできない。例え盗まれても、1d4時間後に使用者の手元に再び現れる。3つ全ての願いを使ったり破壊すれば、使用者はこのアイテムを手放すことができる――しかしその行為には時間と忍耐が必要だ。モンキーズ・ポーから与えられるウィッシュを使用すると、使用者は呪文のメジャー・カース(解除難易度25; Ultimate Magic215)と同様の呪いの対象となる。この呪いはそのクリーチャーが行う攻撃ロール、セーヴ、能力値判定、技能判定に-4のペナルティを与える形で顕在化する。この効果は呪いが取り除かれるまで持続する。過去の呪いが除去される前に複数回のウィッシュが使用された場合、このペナルティは累積する。3つ全てのウィッシュが使用されると、モンキーズ・ポーは無作為な次元界へプレイン・シフトにより移動し、新しい持ち主を探し始める。
使用者がこのアーティファクトを持ち続け、1,000年間呪われると、モンキーズ・ポーは破壊される。
(Runescarred Dragonship/ルーンが刻まれたドラゴンシップ)
装備部位 なし; オーラ 強力・占術および死霊術; 術者レベル 13; 重量 26米トン
この老朽化したロングシップは何とか航海に耐えられるといった風に見える。その垂下竜骨は細かく別れ、角のあるルーンの焼き印がいくつも押されている。その一つ一つが、この船と船員の魂をつないでいるのだという。強力な魔法のために、この船は航海に耐える上に非常に速い(ただ、乗員が快適であるというわけではない)。船員は必要としない。この船の上で1週間を過ごしたクリーチャー(ふつうは目的もなく海の上を漂っていることに気付くだろう)は、ルーンスカード・ドラゴンシップが現在航行している海から到達できる港の名前や目的地の説明を口にするだけで、この船を制御できることに気付く。そうすると、ルーンスカード・ドラゴンシップはその目的地に向かって航海を行う。航海に関していえば、常に最も安全な航路で口にした目的地へと向かう。複数のクリーチャーがこの船に命令を下すことができる場合、ルーンスカード・ドラゴンシップはそれぞれの命令に等しく重きを置き、新しい命令が下されるたびに航路を変える。ルーンスカード・ドラゴンシップは貨物5米トンか中型クリーチャー120体を運ぶことができ、1時間に10マイルの速度で移動する。
ルーンスカード・ドラゴンシップが内陸100マイルまで運ばれると、崩れて塵になる。
全てのアーティファクトの中で最も偉大なもの達は唯一無二のアイテムである。現存する最も強力な者に待ち望まれ、世界全体の行く末を変えるだけの力を持つ。それぞれの上級アーティファクトは1つだけ存在し、それらの最も弱いものでさえ、キャンペーンのバランスを変えるだけの力がある。上級アーティファクトは簡単に破壊されず、それぞれがたった一つの特別なやり方で破壊することができる。破壊方法は説明の最後に記載されている。
(Axe of the Dwarvish Lords/ドワーフ族の諸王の斧)
装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術および変成術; 術者レベル 20; 重量 12ポンド
これは+6キーン・スローイング・ゴブリノイド・ベイン・ドワーヴン・ウォーアックスである。これを手にしたドワーフは暗視能力の有効距離が2倍になる。この斧を掴んだドワーフでない者は4ポイントの一時的【魅力】ダメージを受ける。この斧を手にしている限り、この【魅力】ダメージはいかなる方法によっても決して回復できないし治癒することもできない。この斧の現在の持ち主は〈製作〉(防具、宝石加工、石工、罠つくり、および武器)判定に+10のボーナスを得る。この斧の使用者は、1週間に1回、エルダー・アース・エレメンタル(サモン・モンスターIXと同様、持続時間20ラウンド)を招来できる。
アックス・オヴ・ドワーヴィッシュ・ローズがゴブリンに使われてドワーフ族の王の首がはねられるようなことがあったら、アックス・オヴ・ドワーヴィッシュ・ローズは錆びついて無に帰す。
(The Orbs of Dragonkind/竜族のオーブ)
装備部位 なし; オーラ 強力・心術; 術者レベル 20; 重量 5ポンド
これら名高いオーブはどれも古代の各種ドラゴンのエッセンスと人格が封じられている(主要なクロマティック・ドラゴンとメタリック・ドラゴン10種類について1つずつ存在する)。オーブの持ち主は、1標準アクションとして、500フィート以内にいる該当する種のドラゴンを支配(ドミネイト・モンスター呪文と同様)することができ、効果を受けたドラゴンは難易度25の意志セーヴに成功するとこの効果に抵抗することができる(この効果に対して呪文抵抗は役に立たない)。どのオーブ・オヴ・ドラゴンカインドも、中に封じられたドラゴンのアーマー・クラスとセーヴィング・スロー・ボーナスを使用者に与える。この値は、そのキャラクターが持っていた値と(それより高かろうと低かろうと)置き換わってしまう。この値は、オーブを持ち主から引き剥がす以外のいかなる方法でも変更することはできない。さらに、オーブ・オヴ・ドラゴンカインドを所持するキャラクターは、そのオーブに封じられた種類のドラゴンからのブレス攻撃に対する完全耐性――ただし、ブレス攻撃のみ――を得る。最後に、オーブを所持するキャラクター自身も1日に3回、そのオーブに封じられた種類のドラゴンのブレス攻撃を行なうことができるようになる。
どのオーブ・オヴ・ドラゴンカインドでも、他のオーブの持ち主と音声と映像によって意思疎通することができる。オーブの持ち主はいつでも、10マイル以内にドラゴンがいるかどうか知ることができる。そのオーブの種類のドラゴンであれば、この距離は100マイルとなる。そのオーブの種類のドラゴンが1マイル以内にいれば、その正確な位置とそのドラゴンの年齢が判る。オーブのうち1つであっても使用した者は、たとえ後で手放したとしても、それ以降永遠にすべての竜族から――同族を奴隷にすることで利益を得たということで――敵意を受ける。それぞれのオーブには独特の能力もあり、これは毎ラウンド1回、術者レベル10で使用できる。
グリーン・ドラゴン・オーブ:スペクトラル・ハンド。
ゴールド・ドラゴン・オーブ:この金色のオーブの持ち主は他のオーブのいずれかが持っているパワーを使用できる――これには支配能力とブレス攻撃能力も含まれるが、アーマー・クラス、セーヴ、ブレス攻撃に対する完全耐性は含まれない――が、それぞれのパワーは1日に1回ずつである。さらに、持ち主は1マイル以内にいる他のオーブの持ち主を支配することができる(意志・無効、難易度23)。
シルヴァー・ドラゴン・オーブ:キュア・クリティカル・ウーンズ(意志・半減、難易度18)。
レッド・ドラゴン・オーブ:ウォール・オヴ・ファイアー。
内部に捕らわれたドラゴンと血縁関係にあるドラゴンのブレス攻撃にさらされると、オーブ・オヴ・ドラゴンカインドは即座に粉々になる。この場合、90フィート以内のすべてのものは、オーブが爆発した際に放出された、前述のドラゴンのブレス攻撃を受ける。
(Cloud Castle Of The Storm King/嵐の王の雲城)
装備部位 なし; オーラ 強力(全ての系統); 術者レベル 20; 重量 ―
この城はかつて“嵐の王”としてのみ知られた伝説的な暴君の要塞であった。時には主人の気まぐれに従うが、ほとんどの場合は漂流する目的のない強力なモンスターの怨霊のように、その幻想的な力に気付くことも入りこむこともできずに、現在この世界をさまよっている。
この雄大で華麗な城は、定期的にごろごろと雷鳴が響く嵐の雲とパチパチ音を立てる雷雲の基盤により空高く飛んだまま推進力を得ている。巨大な嵐の雲の上にこの城がほぼ四角形の形で建っている。それぞれの角には80フィートの見張り塔がある。また、その角は7階層で30以上の部屋がある140フィートの塔である。中央の塔には設備のよい多くの広間、命を持つ部屋、特別室、個室、台所(2週間ごとに魔法によりいっぱいになる食料庫が付属している)、秘術や錬金術の学習に適した実験室が準備されている。それぞれの見張りの塔には命を持つ部屋と25人まで使用できる兵舎があり、1つの塔には1ダースのグリフィン、ヒポグリフ、ペガサス、地上に住む乗騎でさえ保持している厩舎が隣接している。全体で、この塔は300体の中型クリーチャーを快適に過ごさせることができる。
この城の制御を完全に得るためには、そのクリーチャーは少なくとも17レベルでなければならず、《統率力》特技と〈知識:神秘学〉17ランクとを修得していなければならない。この城にすでに主人がいるのなら、その主人は自らの居場所を他人に明け渡すためにそのものに敗北しなければならない。この城の移動は心臓部(この城の4階にある中央の間)の制御室における所作により制御することができる。そこには城の主人が念視する装置として提供される純粋な元素の水が置かれているが、これを使用してもこの城の内側か100フィート以内の場所しか見通すことはできない。主人(ないし主人に指定された人物)はこの部屋の中で城の移動方向を指定することができる。この城は飛行移動速度250フィート(劣悪)であり、〈飛行〉技能の修正値はこの移動を制御した人物の値を使用する。この城は〈飛行〉判定の必要なくホバリングすることができ、判定に失敗することがないため決して落下する危険はない。制御されていない場合、この城は無作為に移動する。1分毎に移動方向が変わることもあれば何日もの間方向を変えないこともあるが、地面やその他の危険は常に避ける。他の次元界へ移動する能力を持っているが、“嵐の王”を除いてその能力を起動させたものは知られていない。この城の主人は以下のような擬似呪文能力を獲得する。
1/日―コール・ライトニング・ストーム。この能力を使用するには、主人は制御室にいるか塔の1つにいなければならない。
1/日―中央の塔に対するガーズ・アンド・ウォーズ。
1/日―ストーム・オヴ・ヴェンジャンス。この能力を使用するには、主人は制御室にいなければならない。嵐はこの城の雲でできた基盤から下方向に向けて範囲内(2,200フィート)ならどこにでも振りまかれる。
回数無制限―ウィンド・ウォール。この効果はこの城全体から100フィートの距離を覆い、制御室ないしいずれかの塔にいる主人(ないし主人に指定されたクリーチャー)は標準アクションとして、その高度を上げたり下げたりすることができる。
クラウド・キャッスル・オヴ・ザ・ストーム・キングは相応に強力な風によって吹き散らかされることによってのみ破壊することができる。吹き散らかすことのできる唯一の風は最も荒れ狂う風の次元界の区域でのみ見られる(もちろん、誰も次元界を超えてこの城を移動させる方法を知らないのだから、風の次元界でこの城を破壊しようという願いはほとんど叶えられそうにない)。その他のいかなる攻撃も壁を破壊したり塔を損じさせたりさえすることができるかもしれないが、中央の間とその真下の床はこの城が破壊状態にならない限りより小さい嵐の雲として存在し続ける。
(Codex of the Infinite Planes/無限なる次元界の古写本)
装備部位 なし; オーラ 圧倒的・変成術; 術者レベル 30; 重量 300ポンド
この古写本はとてつもなく大きい――おそらく、持ち上げるのは力持ちの男が2人がかりでとなる。どれだけ多くのページをめくろうと、常にページが残っている。この古写本を初めて開いた者は完膚なきまでに消滅してしまう(ディストラクション呪文と同様、頑健・無効、難易度30)。これを生き延びた者はそのページを熟読し、古写本の能力を修得するが、危険がないわけではない。この古写本の学習に費やした1日ごとに、読み手は〈呪文学〉判定(難易度50)を行なって、成功すれば古写本の能力の内の1つを修得することができる(修得した能力はランダムに選択すること; 能力を修得するまでに1日余分に読書に費やすごとに、この判定に+1の状況ボーナスがつく)。しかし、学習に使った1日ごとに、読み手は狂気に陥る(インサニティ呪文と同様)のを避けるために意志セーヴ(難易度30+学習した日数)も行なわなければならない。コデックス・オヴ・ジ・インフィニット・プレインズの能力は以下の通り:アストラル・プロジェクション、バニッシュメント、エレメンタル・スウォーム、ゲート、グレーター・プレイナー・アライ、グレーター・プレイナー・バインディング、プレイン・シフト、ソウル・バインド。以上の擬似呪文能力はどれも、古写本の持ち主なら(パワーの使い方を修得していさえすれば)回数無制限で使用できる。コデックス・オヴ・ジ・インフィニット・プレインズは、すべての能力と大惨事に関して術者レベル30を持ち、セーヴ難易度はすべて(20+呪文レベル)である。パワーを起動するのには〈呪文学〉判定(難易度40+パワーの呪文レベルの2倍; キャラクターはこの判定で出目10を選択できない)がいる。いずれかの判定に失敗すると、使用者に大惨事が降りかかることになる(効果については下の表でロールすること)。キャラクターはパワーを使うたびに一度しか大惨事に遭わない。
d% |
大惨事 |
---|---|
01~25 |
自然の怒り:読み手を中心としたアースクウェイク呪文が1分の間の毎ラウンド巻き起こり、さらに読み手を中心としかつ目標とした激烈なストーム・オヴ・ヴェンジャンス呪文が吹き荒れる。 |
26~50 |
フィーンドの復讐:ゲートが開き、バロールかピット・フィーンドかそれに類する悪の来訪者が1d3+1体歩み出て、古写本の持ち主を破壊しようと試みる。 |
51~75 |
究極の幽閉:読み手の魂は同一次元界内のどこかにあるランダムな宝石の中に閉じ込められる(トラップ・ザ・ソウル呪文と同様; セーヴ不可)。読み手の肉体は地下深くに葬られる(インプリズンメント呪文と同様)。 |
76~100 |
死:読み手はウェイル・オヴ・ザ・バンシーを発する。その後さらに、ディストラクション呪文の対象となる。読み手が死亡するまで、10ラウンドの間の毎ラウンド、これをくり返す。 |
コデックス・オヴ・ジ・インフィニット・プレインズは、既存の各次元界ごとに1ページを切り離して置き捨てると、破壊される。ページを切り離すと即座に大惨事が引き起こされることに注意すること。
(The Shield of the Sun/太陽の盾)
装備部位 なし; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 20; 重量 2ポンド
この+5大型用シールドには太陽のシンボルが刻まれており、着用者に【魅力】20の20レベル・パラディンであるかのように呪文発動能力を与える。この獲得した呪文は既にキャラクターが持っている1日の呪文数に(例えパラディンのクラス・レベルによるものでさえ)累積される。ザ・シールド・オヴ・ザ・サンは着用者に呪文抵抗15も与える。このアイテムはエネルギー攻撃([音波]、[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれか)による最初の10ポイントのダメージを無効にする。これら全ての見返りとして、この盾の所持者は1年に1回、秩序にして善の神格の命令に従い、クエストをこなさなければならない(セーヴィング・スローにより回避することはできない)。
混沌ないし悪のキャラクターはザ・シールド・オヴ・ザ・サンを装備した際に負のレベル4を獲得する。この負のレベルはこの盾を手に持っている限り持続し、(レストレーション呪文を含む)いかなる方法をもってしても取り除くことはできない。この負のレベルはこの盾が打ち捨てられたり、着用者の所持品から取り除かれたりすると失われる。
ザ・シールド・オヴ・ザ・サンは善属性のキャラクターがこの盾をザ・ウェル・オヴ・エターナル・ナイトの中に投げ込むことで破壊される。このアイテムの光は最後に見えなくなる前に深淵の中に溶け込んでしまう。善でないキャラクターがこのようにしたとしても、この盾は破壊されることはないが失われてしまい、影界へのクエストによって復元することが可能である。
(Jar of Dragon's Teeth/竜牙の壺)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 20; 重量 3ポンド
新しい使用者の手に入るたびに、この壺は2d4個の竜の牙を生み出す。それぞれの歯の一つが飲み込まれると、使用者は丸1週間が経過するか、機会攻撃を誘発しない標準アクションで消費するまでの間、以下の能力を得る。
使用者は直ちに竜に変化する。これはフォーム・オヴ・ザ・ドラゴンI、フォーム・オヴ・ザ・ドラゴンII、フォーム・オヴ・ザ・ドラゴンIIIの目標になったかのように扱い、効果は使用者のヒット・ダイスに従って決定される。歯を飲み込んだクリーチャーが12HD以下の場合、フォーム・オヴ・ザ・ドラゴンIの効果を受ける。13~18HDであれば、フォーム・オヴ・ザ・ドラゴンIIの効果を受ける。ヒット・ダイスが19以上であれば、フォーム・オヴ・ザ・ドラゴンIIIの効果を受ける。竜の種別は属性に従い、使用者が選択する。
秩序にして善:ゴールド・ドラゴン、シルヴァー・ドラゴン、またはブロンズ・ドラゴン
中立にして善:いずれかのメタリック・ドラゴン
混沌にして善:カッパー・ドラゴンまたはブラス・ドラゴン
秩序にして中立:いずれかのクロマティック・ドラゴンまたはメタリック・ドラゴン
真なる中立:いずれかのクロマティック・ドラゴンまたはメタリック・ドラゴン
混沌にして中立:いずれかのクロマティック・ドラゴンまたはメタリック・ドラゴン
秩序にして悪:グリーン・ドラゴンまたはブルー・ドラゴン
中立にして悪:いずれかのクロマティック・ドラゴン
混沌にして悪:ブラック・ドラゴン、ホワイト・ドラゴン、またはレッド・ドラゴン
使用者の竜の外見は、歯を飲み込んだ後常に同じである。竜形態にある間、使用者は以下の利益を得る。
使用者は半径200フィートの畏怖すべき存在を得る。この意志セーヴ難易度は10+ヒット・ダイス+【魅力】修正値に等しい。
壺は同じクリーチャーに1度しか竜の歯を作り出さない。持ち主が壺から全ての歯を作り出し、消費してしまうと、持ち主はこのアーティファクトから利益を得られなくなる。
クロマティック・ドラゴンとメタリック・ドラゴンの全ての竜の種別のブレス攻撃を同時に浴びせると、ジャー・オヴ・ドラゴン・トゥースはその一点の中で破壊される。
(The Shadowstaff/影杖)
装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 20; 重量 1ポンド
このアーティファクトは何世紀もの昔に、か細い影の繊維を寄り合わせ、黒くて捻れた杖にしたものである。ザ・シャドウスタッフは使用者を何やら影のような非実体状態にし、アーマー・クラスと反応セーヴに+4のボーナスを与える(これは他のいかなるボーナスとも累積する)。しかし、明るい光(太陽光などはそうだが、松明の明かりはそうではない)や完全な暗闇の中では、使用者はすべての攻撃ロール、セーヴ、判定に-2のペナルティを被る。ザ・シャドウスタッフには、以下のような能力もある。
シャドウ招来:1日に3回、この杖は2d4体のシャドウを招来することができる。このシャドウはアンデッド退散に完全耐性があり、術者レベル20で発動されたサモン・モンスターV呪文で招来されたかのように杖の使用者に従う。
ナイトシェイド招来:1月に1回、この杖は1体のアドヴァンスト・シャドウ・デーモンを招来することができる。このシャドウ・デーモンは術者レベル20で発動されたサモン・モンスターIX呪文で招来されたかのように杖の使用者に従う。
影変異:1日に3回、杖の使用者は生きた影になることができ、ガシアス・フォーム呪文によるものとまったく同じ移動能力を得る。
影の矢:1日に3回、この杖は1体の目標に対して10d6ポイントの[氷雪]ダメージを与える光線を発射することができる。“影の矢”は距離100フィートである。
ザ・シャドウスタッフは、途切れることなく24時間に渡って混じり気なしの太陽光にさらされると、何一つ残すことなく消滅する。
(Skullsoul/骸骨の魂)
装備部位 なし; オーラ 強力・死霊術; 術者レベル 18; 重量 8ポンド
この不気味な黄灰色をした小さな像は、丹念に彫り込まれた土台のついた人間の頭蓋骨程度の大きさだ。スカルソウルは生きているクリーチャーと絆を持つまでは不活性なままだ。絆を持てば、このアイテムは強力で決して疑念を抱かない相棒となる。スカルソウルはデミリッチとして扱うが、魂喰らい、黄泉がえり、念動力の嵐、休眠の能力を持たず、硬度は10である。この骸骨は、絆を持つものの完全な制御下にある。スカルソウルと絆を持つには、施行に24時間かかる儀式を行わねばならない。この行為は邪悪な行為である。パラディンや善属性のクレリックがこの行為を行うと、パラディンやクレリックではなくなる。償いたいと思うならば、神格に(2,500GPの珍しい香と捧げ物を消費して)仲裁してもらい、この骸骨を封印することを約束しなければならない。
スカルソウルは破壊されることはないが封印することができる。スカルソウルがヴォーパル特殊能力を持つ武器かホーリィ・アヴェンジャーによって貫かれたままで置かれると、このアイテムは封印され、その武器が取り除かれるまで完全に不活性な状態となる。
(Celestial Lens/天上界のレンズ)
装備部位 なし; オーラ 強力・力術; 術者レベル 20; 重量 2,400ポンド
セレスチャル・レンズは半径12フィートのレンズで、ルーンに覆われた円形の枠に収められている。この枠は奇妙なことに、異質な金属でできており、永続的に浮かんだまま太陽を奉じる寺院の周りを周回している。同じような意匠でもっと小さなレンズが、いくつも第一のレンズの周りを浮かんでいる。それは奇妙な天球儀のように、この装置の秘術の光線が集まるような場所に移動している。セレスチャル・レンズは聖なる蝕と太陽の合の光を集め、星々の間にある闇を屈折するために作られた。
天上界の光線は極めて強力なエネルギーの光条として指向性を持たせることができる。これはセレスチャル・レンズの下に直接集め、焼けつく光の円柱として顕現する。操作している人の意志とGMが決めた厳しい天候によって、この噴射は5フィート半径の円柱上に、5d6~20d6ポイントのダメージを与える。この円柱はレンズから地面までの間に広がる。昼間は、ダメージの半分は[火炎]ダメージだが、残りの半分は直接な神聖なる力によるものであり、[火炎]に基づく攻撃に対する抵抗によって減少させることはできない。夜の間は、この装置は星の光を集める。最大ダメージはほんの10d6である。日が昇る前の1時間と日が沈んでから1時間、レンズは一切機能を発揮しない。レンズは20フィートの移動速度で常に移動し、効果を受ける範囲にあるものは毎ラウンド何であれダメージを受ける。犠牲となったものは難易度25の反応セーヴに成功すれば半分のダメージしか受けない。
レンズは常に地面から100フィートの高さを周回しており、1ラウンドに20フィートの速度で移動する。止まることも速度を上げることもできないが、移動する経路は使用者がフレイム・オヴ・ガイダンスを使用することで変えることができる。向きを指定されていなければ、レンズは最後に指示された経路を移動し続け、寺院の周りを楕円形に曲がり、経路にあるものを何であれ焼きながら移動する。使用者は両方のダメージも周回する経路も変えることができる。しかしレンズは毎ラウンド20フィート移動しなければならず、曲がり始める前と戻り始めるまでに寺院から3マイル以上離すことはできない。神の介入やウィッシュやミラクルのような強力な魔法はこの距離の限定を超越することができ、レンズの周回の中心に新しい人や場所を作り出すことができる。
満月の光をセレスチャル・レンズで限界まで集中させ、それを曇りのない半径10フィート以下の銀の鏡(鋳造には難易度20の〈製作:ガラス〉判定が必要)に向ける。二重に反射された光がこれ以外の手段では壊すことができないセレスチャル・レンズのガラスを砕く。それにより、レンズ全体が地面に落下する。
(Demon Prince Armor/デーモンの王子の鎧)
装備部位 鎧; オーラ 圧倒的・死霊術; 術者レベル 22; 重量 80ポンド
この鎧はデーモン・アーマー一揃いよりもずっと力強く、危険に見える。これは+5ヘヴィ・フォーティフィケーション・フル・プレート一揃いである。使用者は2d10ポイントの爪攻撃を行うことができる。この爪攻撃は+3武器として扱い、ダメージ減少を考慮する際には混沌にして悪の武器と見なされる。加えて、爪攻撃が命中したものは、そのたびに難易度20の頑健セーヴに成功しなければコンテイジョン呪文の効果を受ける。この鎧の爪は鎧と一体化しており、武器落としされない。鎧を着ている間、使用者は以下のデーモンの特徴の利益を得る。
使用者は飲食の必要がなくなる。
デーモン・プリンス・アーマーはデーモン・ロードの涙に浸されると溶けてしまう。この溶解液をエンジェルが飲むと、この鎧は破壊される。
(Perfection's Key/完成せし者の鍵)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 16; 重量 1/2ポンド
このプラチナでできた鍵は、ただ触れるだけでほとんど全ての鍵や扉を開けることができる。鍵に触れると、難易度40以下の鍵を開けてしまう。この鍵を持つクリーチャーが(鍵がかかっていて)破壊難易度が28以下の扉を破壊しようとすると、その扉は破壊されて開く。それ以外のいかなる状況で、パーフェクションズ・キーを持つクリーチャーは開錠のために行う〈装置無力化〉判定に+10のボーナスを、扉を力ずくでこじ開ける試みに+10のボーナスを得る。
次元界のどこかにインポッシブル・ロックと呼ばれるものがある――あまりにも完璧な構造であるが故に、この鍵だけがこの扉を開けることができるという。パーフェクションズ・キーがインポッシブル・ロックに差し込まれると、この鍵は破壊されるが、インポッシブル・ロックは開錠される。
(Fork of the Forgotten One/忘れられたものの鋤)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 20; 重量 12ポンド
この+5フレイミング・ウーンディング・アンホーリィ・ランサーはかつて地獄の層全てを支配していたと言われる強力なアークデヴィルの武器であった。そのアークデヴィルが“闇の皇子”に反抗しようとしたとき、彼は撃退されて多次元世界の縁から遠く冷たい牢獄へ追放された。この忘れられたフィーンドの力の地獄の痕跡を依然として獲得しているために、この鋤は〈交渉〉と〈威圧〉に+10ボーナスと1日に3回スコーチング・レイを使用する能力を着用者に与える。
悪でないクリーチャーがフォーク・オヴ・ザ・フォーゴトン・ワンに触れたなら、以下の選択肢の内いずれかが与えられる。ただちに秩序にして悪となるか、死ぬかである。死を選択した者は直ちに打ち倒される(頑健セーヴ難易度30により無効)。秩序にして悪になることを選択した者はただちに属性を変更し(セーヴィング・スローは行なえない)、“忘れられたもの”を見つけ出して封じ込められた冷たい牢獄から解き放ち、その上で彼を幽閉した存在に対する報復策を手助けすることを要求するディマンド呪文の対象となる(意志セーヴ難易度25)。
フォーク・オヴ・ザ・フォーゴトン・ワンは19レベル以上のパラディンが接触し、秩序にして悪になることよりも死を選択することにより破壊される。この自己犠牲によりパラディンは死亡するが、死から蘇生されることは可能である。
(Brazen Egg/真鍮の卵)
装備部位 なし; オーラ 圧倒的・召喚術; 術者レベル 25; 重量 2米トン
この超大型サイズの卵型をしたものは次元を移動する船であり、知性を持っている。このアイテムはほとんど全てが真鍮で作られている。外側は金属一枚を加工して磨いたように見えるが、中に入れる扉が一つ付いている。ブレイズン・エッグの内側には、中型クリーチャー8体か大型クリーチャー2体、もしくは超大型クリーチャー1体を転送できるだけの空間がある(ただし超大型クリーチャーは無理矢理入り込むことになる)。この卵の移動方法は2つある。1つ目はディメンジョン・ドア呪文に似ており、卵と卵の中にいる全てのクリーチャーが瞬間移動する。2つ目の方法はプレイン・シフト呪文に似ているが、(集中の必要なく)望む次元界に移動することができる。この卵がプレイン・シフトを行う際、中にいるクリーチャーも同様に移動する。
卵は突飛で臆面のない個性を持ち、中にいたり100フィート以内にいる全てのクリーチャーにテレパシーで意志を通じさせることができる。この意思の疎通は言語に依存しない。ブレイズン・エッグの最大の目的は地獄界ヘルのアークデヴィルの計画を妨害することだが、それには他のクリーチャーの助けが必要となる。この目的を達成するため、このアイテムは瞬間移動とプレイン・シフトの能力としばしば交渉を持ちかけるが、緊急の状況では、目的を達成するためにクリーチャーの心を操る能力を持つ――目標達成の直前になると、わずかな良心の呵責もなくこの能力を使用する。1日1回、卵はドミネイト・パースン呪文に似た効果を自分の中にいるクリーチャー1体に与える(ただしこの効果は人型生物に限定されることはなく、全ての生きているクリーチャーに効果を及ぼす)。加えて1日に3回まで、このアイテムはマス・チャーム・モンスター呪文の効果を、自分の中にいるクリーチャーに与えることができる。
卵の内側にヒット・ダイスが20以上のデヴィルが入ると、ブレイズン・エッグは内側に破裂する。このデヴィルと卵の中にいる全てのクリーチャーは内破にまきこまれて完全に破壊され、ウィッシュあるいはミラクルを除いていかなる効果でもその存在を取り戻すことはできない。
(Flame of guidance/導きの炎)
装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 20; 重量 1ポンド
この護符は天球儀に似ており、小さい球が蝋燭ほどの炎の周りを束縛を受けることなく周回している。この装置はアイウーン・ストーンとして機能する。手を離すと、この炎は使用者の頭の前に止まり、ちょうど小さな天体が楕円軌道で回るように、使用者との相対距離を一定に保つ。使用中、炎は使用者に+4の外皮ボーナス、(火)の副種別、[火炎]に対する完全耐性、[氷雪]に対する脆弱性を与える。セレスチャル・レンズの3マイル以内に入ると、使用者はこのアイテムの水平軌道の向きを制御することができるようになる。しかしこのレンズを留めたり、地面から100フィートという標準的な位置から垂直方向に移動させることはできない。
最も集中させたセレスチャル・レンズの噴射に3ラウンド止めておくと、このアーティファクトは破壊される。
(Horns of Naraga/ナラガの角)
装備部位 頭部; オーラ 圧倒的・死霊術; 術者レベル 22; 重量 8ポンド
ホーンズ・オヴ・ナラガは有名なアンデッドの暴君の王冠であり、死を支配するものの象徴である。アンデッド・クリーチャーが身につけると、ホーンズ・オヴ・ナラガは正のエネルギーによるダメージ全てを半減させる。さらに、この王冠を身につけている間に使用者が生きているクリーチャーに接触すると(例えその接触が呪文発動の一部や他の接触攻撃であったとしても)、接触は追加で5d6ポイントの負のエネルギーによるダメージを与え、使用者は同じだけのヒット・ポイントを回復する。これはちょうど、ヴァンピリック・タッチを発動したかのように扱う。王冠の使用者は[強酸]に対する完全耐性を持ち、魔法によって作られたものであっても完璧に暗闇を見通す。1日に1回合言葉により、この王冠にエインシャント・ブラック・ドラゴンへ姿を変えるよう命じることができる。この竜は1時間後王冠に戻るまで、召喚したクリーチャーに疑いもなく従う。この竜を殺しても王冠は壊れないが、1週間の間使用することで得られる能力が抑止される。王冠が竜の形態を取っている間、王冠の持ち主は王冠の他の利益を得られない。
太陽が天頂に至った時に、砂漠の中央でエインシャント・ブラック・ドラゴンの頭蓋骨の顎で砕かれると、王冠は破壊される。
(Bottle of the Bound/束縛の瓶)
装備部位 なし; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 20; 重量 4ポンド
ボトル・オヴ・ザ・バウンドは細い首と丸みを帯びた胴体を持つ、古びた真鍮製の瓶である。机の上に置いた際に直立するように、その底は平らになっている。この瓶に付けられたしっかり噛み合った封には束縛の印が刻まれており、鉛で封がされている。伝説によれば驚異的な力と英知を持ったウィザードが悪魔の軍団に魔法をかけ、永遠にこの瓶の中に封じ込めたのだという。使用者はこの束縛の軍隊をこの瓶から呼び出し、助力を強制させることもできる。長い時の間に積もった埃に埋もれてしまった幻想的な古代の都市を作り出す、という命令をかつて受けたこともある。この瓶が持ちこたえていたが、その住民はまだ束縛されたままである。
ボトル・オヴ・ザ・バウンドの所有者になろうとするものは3つの秘密の合言葉を知っていなければならない。この瓶の封を取り外し瓶の封印を取り除くための“解放の言葉”、中に住まうものを外に呼び出し命令をするための“束縛の言葉”、束縛された存在を瓶の中に戻すための“消散の言葉”である。これらの言葉を知っている所持者であれば、この瓶をサモン・モンスターIXとして回数無制限で使用することができる。ただしこの瓶で呼び出すことができるのは、(悪)の副種別を持つクリーチャーのみである。召喚されたクリーチャーは次の日の出か日没まで存在し続け、初めに召喚されたクリーチャーが破壊されるか帰還した後で、この瓶から新しいクリーチャーを呼び出すことができる。
“解放の言葉”を使用せずにこの瓶を開ける力は知られていない。もしこの瓶が“束縛の言葉”を使用することなく開かれたなら、瓶の中にいる666の住人が全て脱出するまで1分ごとに1体、1レベルのクリーチャーから順に解放され、だんだんそのレベルは高くなっていく。もし“束縛の言葉”は唱えられたが“消散の言葉”が唱えられないまま命令が達成されたなら、召喚された命令をこなした後でそのクリーチャーは自由になる。ボトル・オヴ・ザ・バウンドを使用するための3つの言葉は数えられないほどの時の中で失われてしまったが、賢者の中には彼らはそれらのうち少なくとも1つか2つを知っているだろうと信じるものもいる。
ボトル・オヴ・ザ・バウンドはその中に束縛されたクリーチャーを全て殺害するか消散させることでのみ破壊することができる。からになった容器はホーリィ武器によって打ち砕くことができる。
(The Moaning Diamond/嘆きのダイヤモンド)
装備部位 なし; オーラ 圧倒的・変成術; 術者レベル 20; 重量 4ポンド
ザ・モーニング・ダイヤモンドは人間のこぶし大のカットされていないダイヤモンドのように見える。いかなる時であれ、このアイテムはまるで痛みに泣くように恐ろしい嘆きを上げている。この耳障りな騒音にも関わらず、ザ・モーニング・ダイヤモンドは悪ではない。1日に3回、着用者はストーン・シェイプ呪文のように土や石の形を変える力を呼び出すことができる。この効果は5,000立方フィートまでの物体に効果がある。1日に1回、ザ・モーニング・ダイヤモンドは最大のヒット・ポイントを持ち破壊されるまで召喚者に仕えるエルダー・アース・エレメンタルを呼び出すこともできる。このエレメンタルは一度に1体まで呼び出すことができる。
ザ・モーニング・ダイヤモンドは風の次元界、火の次元界、水の次元界の3人のエレメンタル・プリンスの力を組み合わせることで打ち砕くことができる。そうしてさえ、その粉はその上に石が決して落ちてくることのない場所に流し込まれなければならない。