Pathfinder Roleplaying Gameは壮大で英雄的な冒険の世界を舞台としているが、キャンペーン・セッティングの隅から隅までモンスターと悪人に満ち溢れているわけではない。現実世界のように、この世界には一般的な職人、商人、交易商も住んでいる――彼らは道具を作って売り、特別な知識が必要な専門技術を使って生計を立てている。冒険に導かれるまで、英雄の多くは見習いや職人としてつつましい人生を始めていた。冒険中であっても、以前の技術や才能を保ち、その技術や知識を役立たせようとするものさえいるだろう。
Pathfinder RPGにはアイテム作成の方法が大きく2つある。1つ目の方法は無数のアイテム作成特技を通して魔法のアイテムを作成することだ。このルールは冒険者に多く使われており、冒険、宝探し、邪悪なモンスター退治に役立つ強力な武器を作り出す。もう1つの方法は〈製作〉技能を使ってありふれたアイテムや錬金術アイテムを作り出すことである。この技能を用いて作成する主要なルールはCore Rulebookに記載されている。しかし本章ではこの作成ルールを変更して拡張し、より簡単に、より関与しやすいようにする。
Core Rulebookのアイテム作成ルールはほとんどのキャンペーンの要求を見事に満たしてくれる。しかし扱うのが面倒だと感じることもある。このルールはキャラクターがアイテム作成に丸一週間を費やす事を想定している。また、成功度合いやアイテム作成速度を決定するために、複雑な掛け算が必要になる。ほかの技能判定と全く異なるルールというだけでなく、卓上でのゲームを遅延させ、高価だが比較的単純なアイテムを作成するためにありえないほど長い時間が必要となる。さらに、このルールでは毎日の判定を行う点が重要だが、プレイヤーにとっては扱いにくい。
以下のルールは、幾分扱いやすい作成ルールを提供する。特にPathfinder Roleplaying Game:Ultimate Campaignに掲載された休息期間ルールと組み合わせて使用するのに向いている。
この変更ルールを用いるには、Core Rulebookに掲載された〈製作〉技能ではなく、後述の変更〈製作〉技能を用いること。
1日毎の基本進捗値 | ||
---|---|---|
難易度5 |
5sp | |
難易度10 |
1gp | |
難易度15 |
2gp | |
難易度20 |
4gp | |
難易度25 |
8gp | |
難易度30 |
16gp | |
難易度35 |
32gp | |
32gp | ||
32gp |
君は防具や武器といった、特定のアイテム類を製作することに長けている。〈芸能〉や〈職能〉や〈知識〉と同様、〈製作〉も実際にはいくつもの別々の技能である。君は複数の〈製作〉技能に別個にランクを割り振って取ることができる。一般的な〈製作〉技能には、石工、衣類、絵描き、織物、ガラス、かご、靴、錠前、装身具、大工、彫刻、陶芸、能書法、武器、船、防具、本、弓、錬金術、罠といったものがある。
〈製作〉技能はもっぱら何かを作り出すためのものである。そうでない場合、その技能は〈製作〉ではなく〈職能〉に含まれる公算が高い。
判定:君はその手仕事を生業として、仕事に打ち込んだ1週間につき、判定結果の約半分に等しい枚数の金貨を稼ぎ、それなりの生活を送ることができる。君は商売道具の使い方、製作に必要な日々の作業のやり方、未熟な助手の監督のやり方、よくある問題の取り扱い方を知っている(未熟練労働者や徒弟は、1日あたり平均で銀貨1枚を稼ぐ)。
しかし、〈製作〉技能の基本的な機能は、君が適切な種類のアイテムを作ることができるようになることにある。〈製作〉技能で作られる殆どのアイテムは、複雑さによって決まる大きな分野の1つに収まる。〈製作〉難易度が脅威度によって決まるもの(罠の場合)や効果を逃れたり最小限に抑えるために必要な頑健セーヴによって決まるもの(毒の場合)もある。
アイテムを作成する前に、君には道具と、適切な作業場ないし場所がなければならない。職人道具を使用できない場合でも〈製作〉技能を使用することはできるが、道具がない場合や代用品の道具を用いる場合、判定に-2のペナルティを受ける。君が高品質の職人道具を持つ場合、技能判定に+2の状況ボーナスを得る。
適切な製作場所があり、道具を手に入れているなら、次に君は原材料を手に入れなければならない。原材料の価格は作成したいアイテムのコストの1/4に等しい。必要な道具、原材料、作業場を手にした後、君は毎日適切な難易度の〈製作〉判定を試みる。成功すると、君は『表:〈製作〉難易度と進捗値』の該当する行の“基本進捗値”列に記載された銀貨(sp)あるいは金貨(gp)に等しいだけ作業が進捗する。難易度を5以上上回ると、進捗は2倍になる。難易度を10以上上回ると進捗は3倍になり、難易度を15以上上回ると進捗は4倍になり、というように進捗は増加していく。進捗地の合計がアイテムのコストに等しくなると、このアイテムは完成する。進捗が溢れた場合、同種のアイテムに割り振ることができる。そうしない場合、超過した進捗は失われる。
判定に失敗すると、その日の進捗はなかったことになる。5以上の差で失敗すると、1日の“基本進捗値”に等しい量の原材料を無駄にしてしまう(最大で原材料の初期コストの最大値まで)。アイテム作成を続ける前に、無駄になった原材料を再購入しなければならない。
作成中のアイテムを置いておく:安全な場所にアイテムを保存することができるなら、記事は作成を始めたアイテムを置いておき、ペナルティを受けることなく後で再開することができる。GMはこの処理が不可能だと裁定してもよい。特に不安定な錬金術アイテムや生ものではそう解釈されるだろう。
高品質のアイテムや特殊な材質のアイテムの作成:高品質のアイテムや特殊な材質で作られたアイテムを作成する場合、作成難易度が1段階上昇する。例えば、高品質なアイテムとしてロングソード(基本難易度は通常)を作成する場合、作成難易度は複雑となる(難易度20、1日の基本進捗値は4gp)。高品質として扱われる特殊な材質で作られたアイテム(アダマンティン製の武器や防具など)の場合、アイテムの作成難易度は2段階上昇する。
アイテムの修理:適切な〈製作〉技能を用いて、アイテムを修理することができる。破損状態あるいはダメージを受けている(あるいはその両方)アイテムを修理するには、道具と作業場所が必要で、原材料としてアイテムのコストの1/10を支払わなければならない。アイテムの修理は作成時と同じ難易度を用いるが、アイテムの作成難易度に基づく時間を必要とする。極めて単純なアイテムは修理に1時間かかる。単純あるいは通常のアイテムは修理に1d4時間かかる。複雑あるいは困難なアイテムは修理に1日かかる。それ以外のアイテムは、修理に1d4日かかる。
以下に作成難易度の分類と、その分類に含まれるアイテムを示す。アイテムは一般的な分類により分割されている。錬金術アイテムと毒の作成には〈製作:錬金術〉判定が必要である。鎧と盾の作成には〈製作:防具〉判定が必要である。武器の作成には、その武器が近接武器、投擲武器、攻城兵器でない火器、クロスボウ、クロスボウ・ボルトの場合は〈製作:武器〉判定が、ボウ及びアローの場合は〈製作:弓〉判定が、火器の矢弾の場合は〈製作:錬金術〉判定が、全ての攻城兵器の場合は〈製作:攻城兵器〉が必要となる。一般のアイテムに対する〈製作〉判定は作成するアイテムによって決定される。ありふれたものはかご、本、脳処方、大工、衣類、ガラス、装身具、錠前、絵描き、陶芸、彫刻、船、靴、石工がある。搭乗物の作成にはほとんどの地上を走るものには〈製作:大工〉、海上を走るものや飛行船には〈製作:船〉、アルケミカル・ドラゴンあるいはスチーム・ジャイアントには〈製作:錬金術〉を用いる。罠の作成には〈製作:罠〉が必要となる。
一般のアイテム:木製のスプーンや削り出しのパーツ1つで構成されるアイテムなど、極めて単純なアイテム。
武器:クオータースタッフ、人の手で作られたクラブ、スリング。
一般のアイテム:鉄製の鍋など、通常の家にあるアイテム。
一般のアイテム:ほとんどの冒険用装備。
搭乗物:軽量型二輪戦闘馬車; 中量型二輪戦闘馬車; 重量型二輪戦闘馬車; こぎ舟; そり; 軽量型四輪馬車; 中量型四輪馬車; 重量型四輪馬車。
錬金術アイテム:浮き風船; ケロス油; 錆止め; 酸; 浄水スポンジ; 透明インク(非常に単純); 吐き気止めシロップ; 発光インク; 標識染料; 鎧軟膏; リキッド・ブレード; 冷感クリーム; 錬金術油; 錬金術セメント。
搭乗物:キールボート(Ultimate Combat 184)、グライダー、屋根つき四輪馬車、ロングシップ。
武器:特殊武器、黎明期の片手火器、黎明期の両手火器、黎明期の火器の矢弾。
錬金術アイテム:アルカリ(ビン); 銀製のウェポン・ブランチ; 冷たい鉄製のウェポン・ブランチ; ガストの吐き気ビン; 紙製ろうそく花火; 燻煙剤; 香付け外套; 黒火粘土; 燭光棒; 星灯花火; 蒼鉛柳薬; 耐衝撃発泡剤; 透明インク(平均的); 透明インク(良い); ヌシャディール塩; 発煙棒; 発泡形成粉末; 破片化ジェル; 火おこし棒; 光の粉; 二日酔い止め薬; 防蟲剤; 瞑想茶; 錬金術師の火; 錬金術接着剤; 錬金術溶剤。
武器:発達した火器、発達した火器の矢弾、錬金術でなく火器でもない攻城兵器。
錬金術アイテム:足留め袋; 稲光の瓶詰; アダマンティン製のウェポン・ブランチ; 痒み粉末; 枯葉剤; 気付け薬; 球状手榴弾; くしゃみ粉; 死体防腐液; 修繕ペースト剤; 耐毒剤; 耐病剤; 血止め; 導火線付手榴弾; 透明インク(素晴らしい); 爆発壺; パザール; 引きつり強壮剤; 飛翔花火; 氷液; 防火ジェル; 防霜ジェル; 星吹き花火; 陽光棒; 雷石; 錬金術接着促進剤。
錬金術アイテム:踊るバンシー花火、からめ焼き袋、錆付け粉末、魂刺激剤、トロル油、火吹き花火。
基本ルールでも選択ルールでも、〈製作〉で未訓練の労働者を監督することができる。未訓練の労働者は〈製作〉ランクを有していないが、〈製作〉技能を用いてアイテム作成作業を援護しようと試みることができる。そのためには、労働の対価として1日毎に1spか、1週間毎に7spを最初の賃金として支払うこと。未訓練の労働者は+0のボーナスで〈製作〉判定を行い、君を援護しようと試みることができる(【知力】は10~11で、適切な〈製作〉技能のランクを持たない)。通常、最も小さく比較的単純なアイテム(冒険用装備、錬金術アイテム、防具、毒、武器など)を作成する際、助手として雇えるのは1人までだ。しかし大きく複雑なアイテム(攻城兵器や搭乗物)の場合、助手として未訓練の労働者を10人まで雇うことができる。
GMが認めるなら、君は訓練済み労働者を雇い、監督することもできる。この労働者は適切な〈製作〉技能にランクを持ち、君のアイテム作成をよりうまく助けてくれる可能性がある。『表:訓練済み労働者』にこれらの訓練済み労働者の詳細な情報、費用がいくら掛かるか、適切な〈製作〉にどれだけのランクを持つか、〈製作〉判定のボーナス、彼らが見つかる居住地の規模についてまとめている。君は自分が持つ適切な〈製作〉よりも低いランクの訓練済み労働者しか雇うことはできない。君より高いランクを持つ訓練済み労働者は、君に助力を与えないだろう。
〈製作〉ランク |
日給 |
週給 |
||
---|---|---|---|---|
1 |
+4 |
3sp |
2gp、1sp |
小村 |
2 |
+5 |
4sp |
2gp、8sp |
村 |
3 |
+6 |
6sp |
4gp、2sp |
小さな町 |
4 |
+7 |
8sp |
5gp、6sp |
大きな町 |
5 |
+8 |
1gp |
7gp |
小さな都市 |
6 |
+9 |
1gp、5sp |
10gp、5sp |
大きな都市 |
7 |
+10 |
2gp |
14gp |
アイテム作成の際、君は道具と適切な作業場を必要とする。適切な作業場を構成するものは状況によって変化する。武器や防具を野外で修理する場合は比較的静かで開けた場所があればよい。しかしフル・プレート一式を作成するには、工作室と鍛冶場が必要になる。普通、作成難易度が通常かそれより難しいものには何らかの工作室が必要となる。しかし特定の状況では、GMがその場で作成できるアイテムを決定できる。錬金術アイテムと毒は小さいためこの指針の例外であり、錬金術実験道具を使うことさえできれば、簡単に野外で作成できる。
高品質の作業場:大きく十分な備えのある作業場は、特に訓練済み労働者や未訓練労働者を使用する際、アイテム作成の助けになる。このような高品質の作業場は訓練済み労働者にも未訓練労働者にも、君の〈製作〉を援護するための判定に+2の状況ボーナスを与える。さらに、これらの労働者が5以上の差で援護のための判定に成功したなら、君の判定に通常の+2ではなく+3のボーナスを与える。比較的小さなアイテム(ほとんどの冒険用道具、錬金術アイテム、防具、毒、武器など)を作成するための高品質の作業場を借りるには、1日に5gpかかる。それより大きいアイテム(工場兵器や搭乗物など)作成するための高品質の作業場を借りるには、1日に20gpかかる。
アイテム作成には、最初に原材料の何割かが必要になる。通常、この原材料はアイテム作成に必要となる交易品のたぐいだ。例えばチェインメイルを作成する際、(上述の変更版〈製作〉を使うと仮定した場合)37gp5sp分の鋼鉄が必要となる。しかし全ての原材料が同じわけではない――作成により適した原材料もある。これが特別な原材料である。
通常の原材料とは異なり、特別な原材料はそれ自身の費用と作成費用の両方を持つ。特別な原材料の費用は売買における費用だ。特別な原材料は交易品であり、他の交易品同様、売るときも買うときも同じ市価で取引される。作成費用は作成の目的においてその価値があると考えられる額の総額となる。例えば、申し分のない鋼鉄の費用はポンドあたり8gpであるが、作成費用はポンドあたり4gpである。ポンドあたり8gpで売買されるが、アイテム作成の際に原材料として使う時、価値はポンドあたり4gpしかないものと見なされる。
特別な原材料は売買することができるが、財宝として配分する際に最もうまく機能する。もしパーティのPCの一人が〈製作〉技能を高めている場合、GMは時折、財宝としてこれらの特別な交易品を硬貨の代わりに与えることを考慮しよう。
特別な原材料の作成費用は、常に実際の費用の半分である。上述の変更〈製作〉技能で作成する際に特別な原材料を使用すると、特別な特性を持つ。特別な原材料は、以下の特別な特性のうち1つしか持つことができない。
扱いやすい原材料:この種別の原材料を用いると、アイテム作成をより早く作るのが簡単になる。この原材料を使用する際、アイテムの1日の基本進捗は2倍となる。例えば、扱いやすい鋼鉄でチェインメイルを作成する際、1日の基本進捗は2gpではなく4gpとなる。
申し分のない原材料:この原材料は申し分のないもので、簡単に高い品質のアイテムを作成することができる。申し分のない原材料を用いて高品質ないし特別な材質のアイテムを作成すると、作成難易度は増加しない。例えば、申し分のない鋼鉄でチェインメイルを作成する際、この判定は複雑(難易度20)ではなく通常(難易度15)となる。
可鍛性の原材料:この種別の特別な原材料は同じ種別の通常の原材料よりも、作成時の失敗を取り戻すことができる。可鍛性の原材料を用いた〈製作〉判定に5以上の差で失敗しても、このアイテムの1日の基本進捗に等しい原材料を失わない。
純粋な原材料:この原材料はアイテムを作成するのを簡単にしてくれる。この原材料を使用すると、君は〈製作〉判定を試みる際に2回ロールしてより良い出目を選択する。
特別な原材料(1ポンド) |
扱いやすい |
非の打ち所がない |
可鍛性 |
純粋 |
---|---|---|---|---|
600gp |
600gp |
375gp |
450gp | |
250gp |
250gp |
156gp、2sp、5cp |
187gp、5sp | |
息吹き鋼 |
200gp |
200gp |
125gp |
150gp |
6gp |
6gp |
3gp、7sp、5cp |
4gp、5sp | |
300gp |
300gp |
187gp、5sp |
225gp | |
400gp |
400gp |
250gp |
300gp | |
400gp |
400gp |
250gp |
300gp | |
200gp |
200gp |
125gp |
150gp | |
100gp |
100gp |
62gp、5sp |
75gp | |
革 |
6gp |
6gp |
3gp、7sp、5cp |
4gp、5sp |
2gp |
2gp |
1gp、2sp、5cp |
1gp、5sp | |
100gp |
100gp |
62gp、5sp |
75gp | |
グリフォンのたてがみ |
80gp |
80gp |
50gp |
60gp |
8gp |
8gp |
5gp |
6gp | |
6gp |
6gp |
3gp、7sp、5cp |
4gp、5sp | |
霜打ち鍛造鋼 |
300gp |
300gp |
187gp、5sp |
225gp |
10gp |
10gp |
6gp、2sp、5cp |
7gp、5sp | |
20gp |
20gp |
12gp、5sp |
15gp | |
ダークリーフ布 |
20gp |
20gp |
12gp、5sp |
15gp |
100gp |
100gp |
62gp、5sp |
75gp | |
100gp |
100gp |
62gp、5sp |
75gp | |
ブラッド・クリスタル |
80gp |
80gp |
50gp |
60gp |
布 |
8gp |
8gp |
5gp |
6gp |
2gp |
2gp |
1gp、2sp、5cp |
1gp、5sp | |
炎打ち鍛造鋼 |
300gp |
300gp |
187gp、5sp |
225gp |
800gp |
800gp |
500gp |
600gp | |
20gp |
20gp |
12gp、5sp |
15gp | |
ワイルート |
400gp |
400gp |
250gp |
300gp |
〈職能〉技能のルールはCore Rulebookにも記載されているが、わずかな効果を得る抽象的な意味合いしかなく、キャンペーンに趣きやドラマをわずかに加えるだけだった。本項では〈職能〉ルールを変更・拡張し、簡単で刺激的なやり方で職業能力を活かせるようにする。
Core Rulebookの〈職能〉技能のルールはほとんどのキャンペーンの要求に見事に応えるものだが、ゲーム中に役立たせる機会はほとんどない。以降のルールを用いることで、キャラクターは1週間事業を行ったり(1日の仕事をほとんど行わないPCにとってはずっと望ましいものだ)、状況を理解したり有利な条件を演出したりするために通常のルールを変更する方法をいくつか得る。例えば、Pathfinder RPGで提案される様々な職能を実践する際、交易を行う主な方法が2つある。1つ目は固定の場所で事業を立ち上げること、そしてもう1つはサービスを提供しながら転々と移動していくことだ。いずれのやり方もほとんどどんな場合の専門技術を生かすことができる。しかし互いに有利な点とそうでない点がある。既存の〈職能〉ルールはこの点を考慮していない。
もちろん、君は事業の立ち上げや発展を全てロールプレイで行うことを選ぶこともできる。PCの物語の中で事業の意思決定や業務のほとんどは目に見えないが、適切な〈職能〉判定を行っていく。逆に、事業を生み出し運営の会計を扱うといった複雑さを暴くことを望まないならば、少々の利益を君に与えるために、時折現れる通行人にものやサービスを売る機会を与えることを仮定しよう。このやり方で、君は1日に銀貨数枚を判定の結果として稼ぐ。しかし、君が〈職能〉技能を用いてより多くの選択肢や決断を提供する、比較的簡単なルールがほしいなら、以下のルールはいくぶん風情があり、複雑な方法を提供してくれる。
この変更ルールを用いる際、Core Rulebookに掲載されているものの代わりに、以下の〈職能〉技能を用いること。
君は特定の仕事に熟練している。〈製作〉や〈知識〉や〈芸能〉と同様、〈職能〉も実際にはいくつもの別個の技能である。君は複数の〈職能〉技能に別個にランクを割り振って取ることができる。〈製作〉技能がアイテムを作る才能を表しているのに対し、〈職能〉技能はそれほど専門化していない知識を広い範囲で必要とする職業の才を表す。一般的な〈職能〉技能には、革なめし工、木こり、建築家、技師、御者、軍人、厩舎の主人、高級娼婦、鉱夫、粉ひき、酒つくり、産婆、司書、商人、書記、賭博師、荷かつぎ、肉屋、庭師、農夫、パン屋、羊飼い、船乗り、法律家、薬草商、宿屋の主人、事務員、漁師、料理人、わな猟師といったものがある。
判定:君は取引道具の使い方、1日の仕事の進め方、見習いや助手の監督法、よくある問題の対処法を知っている。また、君は特定の〈職能〉に関する質問に答えることができる。よくある質問の難易度は10、より複雑な質問の難易度は15かそれ以上である。
〈職能〉技能の全ての機能を用いれば、適切な種類の事業を成功裏に運営することができる。ほとんどの場合〈職能〉は固定された場所(店頭や事務所など)あるいは移動中に行われる。その中には助手がほとんど必要としないちょっとした業務もありうるし、多数の労働者を要する大企業も含まれる。『表:事業規模と立ち上げ』は事業の規模、運営に必要な従業員の最少数と最大数、事業を立ち上げるために必要な時間(事業を行うために必要な設備や場所の購入、従業員の雇用、資産の修繕や修理、資格の取得と支払い、宣伝、など)、事業の立ち上げと拡張に必要な費用、収入の総額をまとめている。
労働係数:この値には、事業を運営する際の最小の労働“コスト”を示している。この値は利益を決定する〈職能〉判定のペナルティとして働き、望む木本の事業を維持するために雇わなければならない従業員や助手、技術職、見習いを示している。通常、事業は最大で2×労働係数の正の数(移動型事業の場合は2名)までの従業員を雇うことができる。しかし事業において最小値を超える従業員はそれぞれ、労働係数ペナルティを1ずつ増加させる。
最小従業員数:事業を運営するために必要な従業員の最小値。
最大従業員数:事業を運営するために必要な従業員の最大値。
初期費用/拡張費用:事業を立ち上げ(移動型もしくは小規模)か拡張(移動型もしくは小規模から中規模へ、中規模から大規模へ)を行う際に必要となる費用。この値は君が持つ適切な〈職能〉技能のランクを乗じたものになる。これは道具、設備、装飾、宣伝などによって、君の能力を最大化し規模に応じた事業を効率よく運営することを反映している。技能ランクが高くなれば、利益を得る判定の際、ランクに応じた利益を得るために増加した費用を支払わなければならない――そうしなければ、利益を決めるための判定全ては、君が支払った技能ランクまでを上限として切り捨てられてしまう。記載された費用の125%を支払ったなら、君は優れた設備、道具、装飾品で優れた作業の準備を行ったことになる。このような作業場は関連する〈職能〉判定全て(利益を決定するための判定も含む)に+2の状況ボーナスを与える。
月収係数:この値は道具、経費、労働費を考慮に入れた後の純利益を算出する際に用いる。
移動型事業:君の事業は移動しながら行われるものだ。その中には町や都市で通りの脇に開かれる小さなもの(バザールで絨毯に展示したり、町の中で経営者が馬車や荷車と共に道具を売り歩いたりなど)や、複数の町を行き来する専門職サービス、実際の移動を前提とした事業(船乗り、商人など)などがある。
小規模事業:君の事業は小さな店であり、通常は建物にいくつも入っている店の一つだ。小規模事業は集落程度の共同体や、大都市の近隣の住人に対応する規模である。
中規模事業:君の事業は建物一つを占有する大きな店か、複数の小さな店舗を備えたもの(それぞれが小規模事業と同等)のいずれかだ。中規模事業は通常、小さな町かそれより大きい居住地に存在する。
大規模事業:君の事業はかなり大きく、小さな都市かそれより大きい居住地1つで複数の中規模事業を扱っているか、いくつもの小さな町かそれより大きい居住地で様々な大きさの事業を複数取り扱っているかだ。
事業規模 |
労働係数 |
最小従業員数 |
最大従業員数 |
立ち上げ時間 |
初期費用/拡張費用 |
月収係数 |
---|---|---|---|---|---|---|
移動型 |
0 |
0 |
2 |
1日 |
1gp/ランク |
5 |
小規模 |
-2 |
2 |
4 |
1週間 |
100gp/ランク |
10 |
中規模 |
-5 |
5 |
10 |
2週間 |
1,000gp/ランク |
100 |
大規模 |
-10 |
10 |
20 |
1ヶ月 |
5,000gp/ランク |
1000 |
〈職能〉技能を用いた事業運営には膨大な時間が必要となる。そのため、ほとんどの英雄は活動中の事業を維持することはない。しかし毎日の仕事のほとんどを従業員に任せ、冒険を続けるものもいる。訓練済みの見習いや助手を雇い、監督することで、事業の問題を解決する助けにすることもできる。事業を手助けさせるために雇った助手や見習い一人につき、事業に必要な時間を25%削減させる。そのため、助手1人なら75%だけ事業に費やせばよく、残りの時間は自由になる。助手2人なら事業と探索に時間を等分に割り振ることができる。同様にして4人まで雇うことができ、そうすれば君が行う事業の全てを対応させることができる。君は自由時間の分割単位を日、週、月から選択することができる。追加した助手は、利益を決定するための技能判定に割り当てる労働係数ペナルティに等しいペナルティを受ける。『表:事業規模と立ち上げ』を参照のこと。
このような熟練労働者を見つけ、雇うには時間がかかる。労働者毎に、適切な技能を持つ労働者を見つけ出し訓練するために、1d4日×ランクを必要とする。君が雇うことができる訓練済み労働者のランクは、自分の適切な〈職能〉技能のランクの半分以上でなければならない。君より高いランクを持つ訓練済み労働者は助手として甘んじることはない。
事業から得られる利益を計算するには、適切な〈職能〉技能を用いて技能判定を試みること。この判定には『表:事業規模と立ち上げ』に記載された労働係数をペナルティに受ける。追加で助手を雇う場合、1人につき労働係数ペナルティが1増加することを忘れないこと。判定の結果に『表:事業規模と立ち上げ』に記載された月収係数を掛け合わせ、gp単位での純利益を決定する。
例えば、君が〈職能:商人〉の修正値+9で小規模の商社を運営しており、冒険の間事業を執り行えるよう追加で助手を2名(最低値より従業員を2名多く雇っている)雇っているとしよう。この場合、純利益を算出する際の修正は9-2(労働係数)-2(追加の助手)=5となる。君の出目が9とすると合計値は14となる。この値に10(小規模事業の月収係数)を掛け合わせることで、一ヶ月全体の純利益140gpが算出される。君が自分で事業を取り仕切ろうとした場合、追加の助手が不要になるので、利益は160gpになるだろう。しかしそうすると君は店に付きっきりとなり、月の半分を冒険に充てることはできなくなる。
以下に示すのは、Pathfinder RPGで示された職能に、キャラクターが移動しながらあるいは店頭で事業をどうやって行うかを簡単にまとめたものだ。もちろん、キャラクターの想像力の限り、他の職能を選択することもできる。
革なめし工/Tanner:単独の革なめし工は革細工業を近くにある複数の町に提供するかもしれない。また、革なめしの提供と販売用の製品作成を行う小規模事業も十分に一般的だ。それより大きな事業は通常、都市の近くで立ち上げられ、事業のために家畜を大量に集める。
木こり/Woodcutter:木こり一人で場所から場所に移動し、一度に小さな町1つで売るだけの十分な木材を伐採することもあるだろう。大規模な木こり業は短時間で森の一区画をきれいに伐採し、木材――丸太あるいは板材――を水路か陸路かで運搬するだけの能力がある。発展している場所や開発地区でそれらを売却する。造船所も相当量の木材を必要とするため、良い顧客になる。
技師/Engineer:技師は建築士と同様に機能する。軍用技師の一団を率いる傭兵隊長は、通常この職能に関する技術をいくらか有している。
御者/Driver:その特性上、御者の職能には旅が必要だ。ほとんどの移動型事業は独自に仕事をする。軍団や隊商と行動をともにし、荷車、二頭立てないし四頭立ての馬車、それらを引く動物を操る。土地に根ざした御者の事業は街の他の店への運搬業を依頼されることもあるし、馬車事業(タクシー事業のようなもの)を取り仕切ったり、完全な隊商事業から声がかかることもある。あるいは、軍事関係の御者は十分なお金を喜んで払う出資人のために、戦車試合に参加することもあるかもしれない。
厩舎の主人/Stable Master:馬術の才を持つものは隊商や軍隊とともに移動することができ、馬の世話をすることもできる。また、小さな村では宿や酒場の傍らにいることもあり得る。より大きな事業では馬の売買、治療、競争、訓練などの厩舎を包括的に提供することもある。
建築家/Architect:移動型の建築家はほとんど知られておらず、そのほとんどは貴族から貴族へと渡り歩き、邸宅や砦の建造にその技術を提供する。移動型の建築家の中には、軍隊や傭兵団とともに行動し、戦場での防衛用の建造物について軍人を教育する。これらより頻繁に見られる建築家は大きな街や都市で小規模の事業を行い、建造物の計画を作成して販売したり、既に進んでいる計画を監督したりする。
高級娼婦/Courtesan:移動する高級娼婦は極めて珍しい。そう主張するもののほとんどは路上生活者か詐欺師で、いくらか手の込んだやり方で交流を行う。本当の高級娼婦は宮廷にいるか、娼館で働いているかだ。この〈職能〉技能を用いて終日仕事を行う場合、個人で娼館を運営することもある。
鉱夫/Miner:鉱夫が働く場所を見つけるには、採掘できる原鉱、石、貴重な材料がある場所がなければならない。しかし、単独で事業を行う鉱夫は基礎や基盤を掘ったり、自然の中で宝石や金脈の探鉱者として生活したり、防壁を作ったり敵の壁に穴を開ける部隊を助けるために軍隊に雇われて働いたりすることで生計を立てることができる。
粉ひき/Miller:移動型の粉ひきは携帯用の臼を持って村から村へと渡り歩く。次の場所へ移動するまで数日から一週間ほど店を開き、村の穀物を粉にする。農業国で事業を行う粉ひきは、滝の近くに製粉場を建てて仕事をすることになるだろう。あるいは都市部で行われるより大きな大量生産向け事業を、周辺数マイルに及ぶ範囲の農家や商人に提供しているかもしれない。
酒つくり/Brewer:移動型の酒つくりは地酒醸造主となることもある。家で醸造して荷車や馬車で売り歩くこともあれば、複数の街や各地の市場を行き来することさえある。より大きな酒つくり事業は新鮮な材料の採れる田舎町で店を立ち上げ、より大きな街へと製品を運ぶ。あるいはどこかで材料を受け取り、街の中で醸造することもある。
産婆/Midwife:街の間を行き来し、それぞれの場所で出産を助ける産婆もいる。都市では、出産に特化した彼らは寺院や病院に雇われることもある。
司書/Librarian:移動型の司書は国中を転々とし、図書館のない街や単に本へ多くのお金を払えない人に届けるために(特に珍しい)本を取り扱う。常設の図書館の中には、その文化の高みを示す膨大な文化体系の限られた一部を取り扱う専門的なものもある。事業として運営される個人所有の図書館はほとんど存在せず、通常、大金を支払える顧客にのみ提供される。
商人/Merchant:移動型の商人は商品をラバの一団で運んだり、大きな隊商と行動を共にしたりする。また、通りの角のほとんどどこでも、彼らが行商している姿を見ることもできる。なんでも取り扱う店は、考えられるありとあらゆる交易品を売り買いする。極めて大きい組合は何百もの隊商、店舗、倉庫を管理する。
書記/Scribe:一人で仕事を行う書記は町から町へと移動し、筆記業を営むだけでなく、質の良い紙やインク、ペン、巻物や地図を顧客に応じて売ることもある。より大きな企業は複写、翻訳、絵画事業を提供し、村、町、都市の非常に広範囲の人を相手にする。
賭博師/Gambler:一人で活動する賭博師は賭けに勝って生計を立てる。彼らは自分の技術が知れ渡り歓迎されなくなると、別の場所へと移動する。効率よく賭博をする方法を他人に教えるために賭博師を雇うものもときどきいる(特に、他人より常に優位に立ちたい貴族に人気がある)。事業を行いたい賭博師は、宝くじ売り場や競技賭博、カジノなどを立ち上げることが多い。
荷かつぎ/Porter:荷かつぎ業は文明の中心で行われる傾向がある。例えば、探検道具や冒険用装備を運ぶ荷かつぎが強く求められる辺境の町や、荷車を運び、荷物の積み下ろしを頻繁に行うことを商人に求められる大都市などだ。一人で仕事を行う荷かつぎは短期間、あるいは長期間の助けが必要な人に雇われることもある。また、どのような規模の共同体であっても、輸送業を運営することができるだろう。
肉屋/Butcher:移動型の肉屋は家畜を買ったり屠殺して処理後の肉を整えたりしながら、非常に小さい田舎の集落をいくつも移動して回るかもしれない。ほとんどの肉屋は自分の店を運営し、別の場所から持ち込まれた肉を切って新鮮な肉を販売する。非常に大きな事業になると、栄養を求める貴族や軍隊に販売するかもしれない。
庭師/Gardener:移動型の庭師は造園業を行い、公園の植物を育て、剪定するために雇われる。花園や生垣でできた迷路などを求める都市や貴族の求めに応じる地域事業を始める庭師もいる。従業員は定期的に顧客を訪問し、新しく植物を植え、草木を整備し、変わりゆく季節に合うように庭園を整える。
農夫/Farmer:移動型の農家は、裕福な地主の収穫のために農場間を移動する移動労働者となることが多い。高い技術を持つ農夫の中には土地を移動するものの、新しい品種を展示して販売したり、疾病を診断したりすることもある。あるいは、土地区画を見定め、都市への販売用に作物を育てる農夫もいる。
パン屋/Baker:パン屋は市場の露店や荷車で商品(通常は自宅で調理したもの)を路上販売することが多い。まれに、有名なパン屋が田舎を旅し、小規模な共同体でよくできた焼き菓子を作ることもある(これはほとんどの場合、休日やお祝いの間、あるいは見習いを探しているときに行われる)。また、パン屋は様々な〈製作〉技能判定(焼かれた食品に関するもの)を組み合わせ、あらゆる種類のパン、ケーキ、ペストリー、パイを販売するお店を設立することもできる。また、特にかなり大きな町の中の富裕層に依頼され、特別注文を請け負うパン屋もいるかもしれない。
羊飼い/Shepherd:一人で仕事を行う羊飼いは、特に毛の刈り取りや出産の時期に、羊を取り扱う必要がある場所で仕事を求めて移動することになるだろう。羊飼い業を運営しようとするものは、羊牧場や羊毛加工施設を運営したり、肉を処理する肉屋と一緒に働く技術を備えているだろう。
船乗り/Sailor:特定の港に縛られない船員は、単に空いた手が必要な船に雇われる。しかし組織化された船員団は船員全てを必要とする船に自分たちを雇わせることもある。
軍人/Soldier:戦士は戦いがあるところに移動する。船に乗る傭兵、護衛、海兵隊は、武力を提供して金を得る。部隊や軍隊全てを率いる傭兵長は、大規模難事業を効率的に運営する。裕福な貴族や商人に護衛業を提供する都市部の組織も、かなり大きくなることがある。
法律家/Barrister:移動型の法律家は地元の貴族から要請され、決められた巡回経路に従い、農村部に点在する小規模な集落の法的問題に関与する。しかし、ほとんどの法律家は決まった場所で従事し、決まった法廷で法的業務を執り行う。その地に存在する政府の種類に応じて、法律家は一般人の顧客にサービスを提供するかもしれないし、全ての争議で裁判官や陪審員として多く活動するかもしれない。
薬草商/Herbalist:移動型の薬草商は一人ないし隊商とともに行動し、新鮮な薬草を集めたり乾燥した薬草を販売したりしながら地域の間を渡り歩く。決まった場所で事業を行う薬草商は農村部の小さなコテージや大都市の店で商品を販売する。極めて大きな薬草商の事業は大規模な食品業者や病院と取引し、調味料や薬品を提供する。
宿屋の主人/Innkeeper:移動型の宿屋の主人は優れた娯楽、護衛、食料、そのほかの設備を手配することで、難しい事業を収益性の高いものに戻す手助けをする雇用者として事業を行う。宿屋事業を運営する場合、小さな朝食付きの宿から大きな軍事用弊社まで、さまざまな規模がある。
事務員/Clerk:移動型の事務員は一般的ではないが、まったくいないというわけでもない。彼らは頻繁に町から町へと移動し、教会員、市長、下級貴族の書類作成を行う。店頭事業を行う事務員はほかの事業のための簿記を行う他、案内状や紹介状などの印刷物を請け負うこともある。
漁師/Fisherman:漁師は水場に行く必要があるが、裕福な顧客を娯楽目的で釣りの探検に連れて行ったり商業的な漁船の独立請負業者として仕事を請け負ったりする形で本当に移動型事業を行うものもいる。多くの場合、地元で事業を始めようとする漁師は、大型の漁船を持つ乗組員を乗せた複数の船で波止場会社を運営する。主な販売先は地元の宿や酒場などである。
料理人/Cook:移動型の料理人は軍隊や隊商で働き、頻繁に料理をしたい料理人はレストランやパブを経営する。宮廷で素晴らしい料理を提供したり、他の事業のために出前をする料理人もいる。
わな猟師/Trapper:一人で仕事を行うわな猟師は辺境や木々の茂った場所で、生計を立てるだけの十分な獲物を捕らえ、皮をはぐことができる。また、わな猟師の小さな集団は商品を他のものと一緒に売ることができる取引所を設けることもできる。大規模なわな猟師会社はわな猟師を大量に雇い、世界中の他の地域に出荷される大量の毛皮を運ぶかもしれない。