《人造クリーチャー作成》特技があれば、術者は、魔法のアイテムを作成するのとそっくりの手順で、あらゆる種類の永続的な人造を創造することができる。それぞれの人造には市価と作成コストがあり、それらは必要条件や作成に使用する技能とともにリストに載せてある。基本的な作成の材料に加えて、特殊な物質を(一般には人造の体の材料として)必要とするものもある。特殊な物質のコストは、市価と作成コストの両方を上昇させる。人造を作成する難易度は、魔法のアイテムと同様に 5 + その人造のデフォルトの術者レベル となる。魔法のアイテムを作成する時と同じように、じゅうぶんに高い技能ボーナスを持っている作成者は必要条件のいくつかを無視することができる。必要条件を1つ無視する毎に、作成難易度は 5 ずつ上昇する。それでも、作成者はアイテム作成特技と最低限の術者レベルの必要条件は満たさなければならない。人造の作成には、特殊な物質のコストを除いた基本価格の 1,000gp あたり 1 日かかる。この手順は、作業の加速のルールや中断の扱いにおいても、魔法のアイテムの作成の手順と同じである(魔法のアイテムの作成参照)。
すべての人造が《人造クリーチャー作成》特技によって製造されるわけではない。アニメイト・オブジェクツのような呪文によって、すでに存在している物体を一時的に自律行動させることも可能である。このような人造は製造された人造にくらべてさまざまな面において弱い(たとえば解呪やアンティマジックの影響を受ける)。
術者はアニメイト・オブジェクツ呪文を使って一時的な人造を瞬時に作り出すことができる。アニメイテッド・オブジェクトにかけられたパーマネンシイ呪文は、その人造を永続化する; しかしそれでも解呪やアンティマジックの影響は依然として受ける。《人造クリーチャー作成》特技では永続的なアニメイテッド・オブジェクトを作り出すことができ、それらは解呪やアンティマジックの影響を受けない。(潜在的な)アニメイテッド・オブジェクトの脅威度は、そのサイズと能力によって決まる(アニメイテッド・オブジェクト 参照)。
必要条件 《人造クリーチャー作成》、アニメイト・オブジェクツ、パーマネンシイ、〈呪文学〉または適切な〈製作〉; コスト 市価の 1/2
アニメイテッド・オブジェクトに適用できる新しい能力を以下に挙げた。これらはアニメイト・オブジェクツ呪文によって作られたものと《人造クリーチャー作成》特技で作られたもののいずれにも適用できる。これらの能力を追加するには作成ポイント(CP)を支払う必要がある(アニメイテッド・オブジェクト 参照)。
クリティカル増強(変則、1 ポイント)/Augmented Critical:アニメイテッド・オブジェクトの近接攻撃のクリティカル可能域を 1 増加させるか、またはクリティカル倍率を 1 増加させる。この能力はこれ自身と組み合わせることはできない。刺突攻撃能力や斬撃攻撃能力と組み合わせることもできない。
並外れた間合(変則、1 ポイント)/Exceptional Reach:オブジェクトの1つの近接攻撃の間合いを 5 フィート増加させる。すべての攻撃の間合いを増加させるには追加で 1 ポイントが必要となる。
攻撃強化(変則、1 ポイント)/Improved Attack:アニメイテッド・オブジェクトのすべての近接攻撃またはすべての遠隔攻撃は、1段階大きなサイズ分類のダメージを与えるようになる。作成者はこの能力を近接攻撃と遠隔攻撃のそれぞれに対して別々にポイントを支払わなければならない。
刺突攻撃(変則、1 ポイント)/Piercing Attack:1つの近接攻撃を次の攻撃に置き換える; この攻撃は同じ大きさの刺突ダメージを与え、×3 のクリティカル倍率を持つ。すべての近接攻撃を置き換えるには追加で 1 ポイントが必要となる。叩きつけ攻撃の指定がある能力は刺突攻撃において機能しない。
遠隔攻撃(変則、2 ポイント)/Ranged Attack:1つの叩きつけ攻撃を遠隔攻撃に置き換える; この攻撃は同じ大きさのダメージを与え、距離は 20 フィートとなる。すべての攻撃を置き換えるには追加で 2 ポイントが必要となる。叩きつけ攻撃の指定がある能力は遠隔攻撃において機能しない。
斬撃攻撃(変則、1 ポイント)/Slashing Attack:1つの叩きつけ攻撃を次の攻撃に置き換える; この攻撃は同じ大きさの斬撃ダメージを与え、(剣のように)19~20 のクリティカル可能域を持つか(斧やサイズのように)×3 のクリティカル倍率を持つ。すべての近接攻撃を置き換えるには追加で 1 ポイントが必要となる。叩きつけの指定がある能力は斬撃攻撃において機能しない。
足払い(変則、2 ポイント)/Trip:1つの叩きつけ攻撃に足払いの特殊能力を得る。
人造は一般に、【知力】を持たず、平均的な【判断力】を持ち、【魅力】は 1 である。彼らの敏捷度は通常は平均より劣るが、例外的に素早い者もいることはいる。ほとんどすべての中型またはそれより大きな人造は、高い【筋力】を持つ; 人造は決して【耐久力】を持たない。
新しい人造は、『表:脅威度ごとのモンスターの能力』に示されているものにかなり近いものであるべきだ。彼らはたいてい、頭を使わない戦闘をする野蛮な者なので、ほとんどが「高い攻撃ボーナス」を用い、ダメージは平均ダメージの「高」と「低」の中間になる。すべての人造のセーヴィング・スローは「貧弱」が相応で、得意なセーヴはない。【耐久力】を持たないため、人造のヒット・ポイントもまた、同じくらいの脅威度の他のクリーチャーに比べると低くなりがちである。ダメージ減少も硬度も持たない人造には、代わりに高いアーマー・クラスを与えることを考えてみよう。
原材料 |
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1/2 |
― |
250gp |
125gp |
さまざま | |
1 |
50gp |
2,050gp |
1,050gp |
||
2 |
― |
2,000gp |
1,000gp |
さまざま | |
2 |
― |
4,000gp |
2,000gp |
||
2 |
― |
5,000gp |
2,500gp |
||
2 |
300gp |
4,300gp |
2,300gp |
||
3 |
― |
4,500gp |
2,250gp |
さまざま | |
3 |
― |
10,000gp |
5,000gp |
||
3 |
― |
20,000gp |
10,000gp |
||
3 |
1,000gp |
7,500gp |
4,425gp |
||
4 |
500gp |
10,500gp |
5,500gp |
||
4 |
500gp |
15,500gp |
8,000gp |
||
5 |
― |
12,500gp |
6,250gp |
さまざま | |
5 |
500gp |
18,500gp |
9,500gp |
||
6 |
300gp |
19,300gp |
9,800gp |
||
7 |
― |
25,000gp |
12,500gp |
さまざま | |
7 |
500gp |
20,500gp |
10,500gp |
||
8 |
1,000gp |
33,000gp |
17,000gp |
||
ステンドグラス・ゴーレム |
8 |
1,000gp |
39,400gp |
20,200gp |
|
9 |
3,000gp |
33,000gp |
18,000gp |
||
9 |
― |
40,000gp |
20,000 g |
さまざま | |
10 |
1,500 g |
41,500gp |
21,500gp |
||
11 |
― |
60,000gp |
30,000gp |
さまざま | |
11 |
5,000gp |
105,000gp |
55,000gp |
||
12 |
10,000gp |
120,000gp |
65,000gp |
||
13 |
10,000gp |
150,000gp |
80,000gp |
||
16 |
50,000gp |
250,000gp |
150,000gp |
||
19 |
100,000gp |
600,000gp |
350,000gp |
このセクションでは、独自の人造を造り上げる際のコストの計算法を求める人々のためのガイドラインを提供する。大まかなガイドラインとして、人造の市価はその脅威度の自乗に 500gp を乗じた値に等しい。脅威度が分数である人造の市価は、その分数と 500gp の積となる。例えば、脅威度が1/2である人造の市価は 250gp である。《人造クリーチャー作成》特技に要する魔法的な消耗品のコストはこの市価の半分であり、人造の基本価格 1,000gp ごとに1日を要する。いくつかの人造、特にゴーレムは、作成者は《人造クリーチャー作成》特技を保有しているか否かに関わらず、完全に支払われなければならない追加の原材料費を持つ。原材料費は一般に人造の基本価格の 5 %から 10 %に相当する費用である。
複数の特殊能力を持つ人造は作成により多くのコストを要する。1つ目の特殊能力は人造の基本価格に含まれている。続く2つの特殊能力は市価を計算する際の脅威度を能力毎に +1/2 増加させる。その後、追加の特殊能力は能力毎に脅威度を +1 加える。特殊能力の例としては、その脅威度の一般的な人造よりも高い値のダメージ減少(脅威度1~8でダメージ減少5以上、脅威度9以上でダメージ減少10以上)の保持、その人造の脅威度に推奨されたものを超えるモンスターの能力(脅威度ごとのモンスターの能力参照)、標準的なゴーレムの魔法に対する完全耐性、アダマンティン武器では克服できないダメージ減少あるいは硬度、単一の呪文により完全回復する能力、およびほとんどの特殊攻撃ならびに特殊能力が含まれる。
アイアン・ゴーレムの非常に高い攻撃ボーナスのように、特に強力な特殊能力はより低い能力2つ分として計算される。アニメイテッド・オブジェクトは特殊なケースである──作成ポイントを支払って獲得した能力は既にアニメイテッド・オブジェクトの脅威度の要因となっているため、これらの能力によって基本価格が増加することはない(アニメイテッド・オブジェクト の説明を参照)。加えて、追加ヒット・ダイス、アドヴァンスト・テンプレート、あるいはシールド・ガーディアン能力を持つよう作成されたゴーレム及びホムンクルスは、新しい脅威度に合わせて市価を調整するのではなく、すべて以前より説明されているように市価を決定すること。
人造を弱体化させたり潜在的に不利にする能力が人造の価格を引き下げることはほとんどない。例外は狂暴化である。狂暴化する確率を持つ人造は、(フレッシュ・ゴーレムのように)制御を取り戻すことができる場合は市価の計算にあたり脅威度を-1減少し、あるいは(クレイ・ゴーレムのように)制御を完全に失う場合は脅威度を-2減少して調整する。
以下はストーン・ゴーレム(脅威度11)を作成するためのコスト計算の例である。ストーン・ゴーレムの特殊能力はゴーレムの魔法に対する完全耐性、トランスミュート・マッド・トゥ・ロックによる完全回復、より高い攻撃ボーナス(脅威度11は通常は+19であるのに対して+22)、および敵への減速能力である。さらに、呪文の脆弱性は一般的な呪文あるいは効果に結びついていないため、魔法に対する完全耐性のコストは2倍とし、ストーン・ゴーレムは合計5つの特殊能力をもつものとする。最初の特殊能力はコストに影響せず、続く2つはそれぞれコスト計算の脅威度を+1/2 増加し、そして最後の2つはそれぞれ個別に+1増加するため、市価計算のための有効脅威度は14である。これにより計算される市価は 98,000gp で、さらに 100,000gp に切り上げる。
新しい人造をデザインするときは、上記の価格計算式を唯一のガイドラインとして念頭に置くこと。魔法のアイテムと同様に人造の価格は科学よりも芸術に準じ、魔法のアイテムのように新しい人造と既存の人造を指針として比較すること。よくわからない場合には、より高価になるように誤差を取ること。
最高の注意を払ってさえ、ほとんどの人造は最終的にはダメージを受けることになる。人造はその物理的形状を根本的に変化させる構造的ダメージを被らない限りはその最大効率で機能し続け、そしてヒット・ポイントが0に減少すると崩壊する。しかしながら、理想的には、人造はそのポイントに達する前になんらかの修理を受けることになるだろう。メイク・ホウルあるいはラピッド・リペア呪文は人造を良好な状態に保つための最も簡単な手段を提供する。いずれの呪文もダメージを受けた人造を、ゴーレムのように魔法への完全耐性を持つものでさえ修復する。
それが駄目なら、《人造クリーチャー作成》特技を持つ作成者は人造を修復できる。人造を修復する際、主人は人造のヒット・ダイスにつき 100gp を費やし、その人造を作成する 難易度 よりも 5 少ない 難易度 で、その人造を作成するかのように技能判定を行う。成功すれば、人造はヒット・ダイスにつき1d6ポイントのヒット・ポイントを取り戻す。修理を完了するには修理に費やした 1,000gp につき1日(最低1日)を要する。この方法による修理は人造が不活性であるか機能していない状態の場合にのみ実行できる。人造の作成者は自身の制御下にある人造をいつでも接触と標準アクションによって不活性化できる。
完全に破壊された人造は修復できないが、構造材の一部はGMの裁量により新しい人造の構築に使用できる可能性がある。
さらに、いくつかの人造は特別な修復手段を、通常はゴーレムの性質に関連する呪文の形で持っている(クレイ・ゴーレムを回復するのに[強酸]ダメージを用いるなどのように)。
標準的な人造は、基本能力を強化し、外見や機能を変更し、あるいはその基本設計の意図を越えてさまざまなタスクを実行するために修正できる。修正の実行は人造の作成者に簡単な方法でユニークな人造を作成する手段を提供する。修正は人造が不活性であるか機能していないときにのみ実行できる。
自身の人造への修正を実行するには《人造クリーチャー作成》特技を必要とし、さらに作成者は修正に関連するなんらかの追加の作成上の必要条件およびコストあるいはそのいずれかを支払わなければならない。修正の完了には修正の基本価格 1,000gp につき1日(最低1日)を要する。
これらの修正は人造の基本的な性能を変更するために用いる:アーマー・クラス、ヒット・ダイス、および武器。
鎧修正/Armor Modification:この修正は人造の外皮ボーナスに強化ボーナスを加えるか、魔法の鎧の特性を加える。魔法的強化のためのコストは、魔法の防具の作成で説明されている魔法の防具の作成コストに等しい。
ヒット・ダイス修正/Hit Dice Modification:ヒット・ダイスは人造の全体的な強靭さと力強さを表している。ヒット・ダイスはヒット・ポイント、セーヴィング・スロー、および基本攻撃を含む、その後の能力の数に影響を与える。ヒット・ダイス修正の効果の決定にはモンスターの創造(訳注:モンスターの強大化の誤り)の記述を用いてクリーチャーのヒット・ダイス付加のルールを使用する。人造のサイズは限られているため、ヒット・ダイス修正はそのサイズを増やすことができない。したがって、ヒット・ダイス修正はその合計ヒット・ダイスの 50%を超えて基本人造のヒット・ダイスを増やすことはできない。いくつかの人造はヒット・ダイス増加のために定義されたコストを持っている。その他の人造のヒット・ダイス毎のコストを計算するには、その人造の作成コストを既存のヒット・ダイス数で割る。
武器修正/Weapon Modification:この修正は人造の肉体武器を強化する。これには人造の物理的構造に実際に武器(刃あるいはスパイクト・チェインなどのような)を追加したり、魔法の特性を追加して既存の武器を強化する手順が含まれている。構造の変更は人造のダメージのみを変更する。人造は武器修正によって自身の構造に追加されたいかなる武器にも自動的に習熟していると見なされる。武器を追加するためのコストは武器あるいは強化を加えられた武器のコストによって決定される。これらの武器への魔法の強化のためのコストは魔法のアイテム - 武器に記述されている魔法の武器作成のコスト同様である。武器強化の実行にもまた《魔法の武器防具作成》特技が必要となる。
能力値修正/Ability Score Modification:この修正を使用すると、作成者は修正のたびに人造の能力値1つを永続的に+2増加することができる。作成者は値が0であるいかなる能力も増加できない。能力値を永続的に増加するためのコストは 5,000gp である。
これらの修正は人造の構造と機能のより複雑な変化を表している。コストは呪文を発動するための最低レベル×呪文レベル×250gp と同等である。
必要条件:《人造クリーチャー作成》、リジェネレイト
脅威度増加:+1
コスト:22,750gp
変成術と死霊術の技の融合する強力な呪文の使い手の業は、ゴーレムに生体器官を埋め込み、通常の生きている人間に関する性質を吹きこむ。これらの器官はゴーレムの肉体に秘められた、特別に用意された秘術的流体のカノープス壺 (*1) として配置されるが、必ずしも解剖学的に正しい場所ではない。特定の器官は特定の効果を生み出す。それぞれの器官は個別の改修として数え、複数の生体人造器官のコストは累積する。生体人造の改修はゴーレムにのみ働き、アニメイテッド・オブジェクトに配置することはできない。
すべての生体人造の改修は同じ弱点を持つ──クリティカル・ヒットの影響を受けやすくなる。生体人造の改修を行ったゴーレム対してクリティカル・ヒットを確定させた攻撃者は、人造にダメージを与えるとともに改修1つを破壊する。破損した改修は機能を停止して、人造はその改修に関係する能力を失う。人造が複数の生体人造の改修を受けていた場合、1つだけが破損する。GMは破損する器官をランダムに決定する。
心臓/Heart:この改修はゴーレムに魔法的な治癒の利益を半分だけ受けることを許し、ゴーレムが【耐久力】12を持っているかのようにヒット・ポイントを提供するが、人造はこの手順により【耐久力】を獲得するわけではない。ゴーレムに発動された負のエネルギー呪文は心臓に影響を与えることができ、効果の持続時間(あるいは瞬間の効果であれば1ラウンド)の間、機能を停止する原因となる。呪文がセーヴを要求する場合、心臓はゴーレムのセーヴィング・スローを使用する。
脳/Brain:この改修はゴーレムに独立した思考を許すわけではないが、その代わりに脳は外部記憶装置として働き、ゴーレムに【知力】10を持っているかのように技能と特技を取得することを許可する。ゴーレムに発動された心術呪文または[精神作用]効果をもつ呪文は脳に影響を与えることができ、呪文の持続時間の間、機能を停止する原因となる。脳がこの方法で抑制されている間、人造は一時的に技能と特技への接続を失う。呪文がセーヴを要求する場合、脳はゴーレムのセーヴィング・スローを使用する。
必要条件:《人造クリーチャー作成》、《魔法の武器防具作成》、アニメイト・オブジェクツ、修正する人造は作成者と同サイズでなければならない
脅威度増加:+1
コスト:35,000gp
この修正により人造は作成者によって鎧のように装着することができるようになる。作成者が装着している限り、人造は独立したアクションを実行せずに作成者の制御下に留まり、装着者へのあらゆる直接攻撃は人造にダメージを与える。人造が鎧として装着されている間に破壊された場合、装着者はすべての利益を失うが、ブレストプレートを除装するのと同じ時間をかけて鎧を除装するまで、すべての障害は維持される。人造がまだ機能している場合、作成者は即行アクションにより鎧の除装を命令でき、その時点で人造は作成者のマスから出て作成者に隣接するマスに入る。人造がまだ機能している場合、人造の鎧を着用するには全ラウンド・アクションを要する。人造が破壊された場合、作成者はこの修正を施された人造を着用することはできない。
人造の着用者は自身の基本攻撃ボーナスとセーヴを維持する。人造の鎧はアーマー・クラス、重量、アーマー・クラスへの【敏捷力】修正値、および秘術呪文失敗確率を決定するにあたりブレストプレートとして扱う。
必要条件:《人造クリーチャー作成》、スクライング
脅威度増加:なし
コスト:8,000gp
作成者は自身の被造物の視野を見るためのスクライングまたはグレーター・スクライング呪文を使用することを許す、自身の人造の水晶質の目を得る。この修正は作成者もまた、スクライングまたはグレーター・スクライング呪文の焦点具として機能する、目と魔法的な絆を結んだ特別な水晶質の宝玉を準備することを必要とする。この焦点具の作成のコストは人造の修正のコストに含まれている。
通常のスクライングまたはグレーター・スクライング呪文と異なり、これらは感覚器を通じてクリーチャーを見るための失敗確率をもたない; 作成者は呪文の持続時間の間、単純に人造の見たものを見る。感覚器を通じた呪文の発動は依然として、人造の目を通した通常通りの成功確率を有する。
必要条件:《人造クリーチャー作成》、《魔法の武器防具作成》、アニメイト・オブジェクツ、小型か超小型の人造
脅威度増加:なし
コスト:27,000gp
この修正はアイアン・コブラまたはホムンクルスなどのような小型か超小型の人造に実行できる。作成者は人造が自身の腕の上を滑り、そのアクションを自身の一部として制御できるよう修正する。人造の肢は人造の有するあらゆる近接攻撃を保持し、作成者は自身がその人造であるかのように(人造の攻撃値と効果を使用する)特殊攻撃を使用できるが、機会攻撃および作成者が攻撃を行うことによって引き起こされる可能性のあるその他のアクションを決定する目的において、作成者が攻撃したものと見なす。
肢はまた戦闘中の装着者に、鋼鉄製のヘヴィ・シールドとほぼ同等の限定的な防御を提供する。装着者はこの盾に習熟しているものと見なす。装着者は自身の能力の残りの部分を保持する。
人造の肢はアーマー・クラス、重量、アーマー・クラスへの【敏捷力】修正値、および秘術呪文失敗確率を決定するにあたり鋼鉄製のヘヴィ・シールドとして扱う。
必要条件:《人造クリーチャー作成》、さまざま(以下参照)
脅威度増加:なし
コスト:さまざま(以下参照)
この複雑な修正のサブカテゴリにより、人造の作成者は被造物にルーンによる呪文のトリガーを彫り込むことができる。以下のルーンから1つを選択すること。ルーンのコストおよび必要条件はルーンの説明に記載されている。1日に1回、最初にルーンが起動したときに、その効果が発生する。割り込みアクションにより、作成者は次に起動するまで効果を遅延させることを試みることができる。そうするためには人造が作成者の視線上に存在し(あるいは作成者が作成者の目の修正を通じてスクライングまたはグレーター・スクライングを使用している)、術者が10+ルーンの効果の術者レベルに等しい〈呪文学〉判定を行うことが必要となる。
人造は複数のルーン彫り込みから修正を得ることができ、同じ種類のルーンを複数得ることさえできる。同じルーンを複数適用した場合、最初に起動するときには最初の1つが消え、次に起動するときには二番目のものが消え、以下同様になる。最初に起動するとき、異なる種類の複数のルーンは、異なるルーンが同じような起動条件を共有している場合でも、消える。
これらよりもはるかに多くのルーンが存在すると囁かれているが、以下は人造作成者に最もよく知られ、最も一般的に使用されるルーンの一部である。
この修正は修正された人造が最初にダメージを受けたときに起動する。半径20フィートの拡散内のクリーチャーは 難易度17 の頑健セーヴに成功しなければ苦痛を受け、1分間の間、攻撃ロール、技能判定、および能力値判定に-4ペナルティを受ける。セーヴィング・スローに成功すると、クリーチャーは1ラウンドの間ルーンからペナルティを受ける。
修正要項
必要条件 シンボル・オヴ・ペイン; コスト 18,000gp
このルーンは人造が最初に接触あるいは遠隔接触攻撃呪文を命中されたときに起動する。トリガーとなった呪文の術者は 難易度22 の意志セーヴに成功しなければ肉体と魂の双方を、修正された人造の肉体に埋め込まれた宝石の中に捕らわれる。宝石は、宝石か人造のいずれかが破壊されるまで術者を保持する。宝石は1度に1体のクリーチャーしか保持できない; 宝石を外すまでこのルーンは再起動しない。
クリーチャーが宝石に捕らわれている間、宝石はクリティカル・ヒットに対する脆弱性を持つ; 攻撃者がクリティカル・ヒットを確定させた場合、人造がダメージを受けるとともに宝石は破壊され、捕らわれていたクリーチャーは人造に隣接するマスに解放される。投獄のルーンを再び機能できる状態にする前に、壊れた宝石を交換せねばならない。
修正要項
必要条件 トラップ・ザ・ソウル、ルーンの焦点具として機能する 20,000gp の価値がある宝石; コスト 57,600gp
このルーンは修正された人造が近接攻撃の命中を受けたときに起動する。ルーンは爆発の範囲内のすべてのクリーチャーに3d8ポイントの[雷撃]ダメージを与える半径5フィートの電気の爆発を解き放つ。難易度12 の反応セーヴィング・スローに成功するとダメージを半減する。
修正要項
必要条件 ショッキング・グラスプ; コスト 2,000gp
このルーンは修正された人造が最初に近接攻撃、遠隔攻撃、あるいはマジック・ミサイルにより攻撃を受けたときに起動する。人造は3分の間、自身のアーマー・クラスに+4盾ボーナスを得る。これは[力場]効果であり、非実体の接触攻撃に対して有効である。
修正要項
必要条件 シールド; コスト 1,200gp
このルーンは最初にクリーチャーが移動して修正された人造に隣接するとき起動する。ルーンは半径20フィートに拡散する死霊術のエネルギーを作り出す。範囲内のクリーチャーは 難易度20 の意志セーヴィング・スローに成功しなければ、1d4ラウンドの間、恐慌状態になる。意志セーヴに成功した場合、1ラウンドの間、怯え状態になる。
修正要項
必要条件 フィアー; コスト 11,200gp
必要条件:《人造クリーチャー作成》、シャター、およびさまざま(以下参照)
脅威度増加:なし
コスト:さまざま(以下参照)
この複雑な修正のサブカテゴリにより、ゴーレムの一部は攻撃者が攻撃した時に砕けるよう設計された意図的に弱い材料で形成された中空の部品で作成される。クリティカルの確定により人造にクリティカル・ダメージが与えられるとともに、中空の部品が砕けて作成者が内部に仕込んだ物質が放出される。一度隠蔽炸薬が破損すると、この修正は破壊される(修復できない)。人造は1度に1つの隠蔽炸薬しか持てない。この修正が破壊された後は、人造は通常のコストによって隠蔽炸薬を再修正できる。
以下は最も一般的な隠蔽炸薬の一部だが、他にも存在する。
修正された人造の隠匿物から15フィートの爆発状に酸性の液体が噴出される。爆発内のクリーチャーは 難易度15 の頑健セーヴィング・スローに成功しなければ 2d6 ポイントの[強酸]ダメージを受け、1d4 ラウンドの間、吐き気がする状態になる。セーヴに成功すると、影響を受けたクリーチャーはダメージを受けないが、1ラウンドの間不調状態になる。
修正要項
必要条件 ファイアーボール; コスト 1,200gp
修正された人造の隠匿物から15フィートの爆発状に火の爆発が起こる。爆発内のクリーチャーは 難易度12 の反応セーヴィング・スローに成功しなければ、2d6 ポイントの[火炎]ダメージを受ける。セーヴに成功するとダメージは半減する。
修正要項
必要条件 ファイアーボール; コスト 1,200gp
修正された人造の隠匿物から15フィートの爆発状に凍てつく霧が噴出される。爆発内のいかなるクリーチャーも 難易度14 の頑健セーヴィング・スローに成功しなければ、1d6 ポイントのダメージを受け、1ラウンドの間絡みつかれた状態になる。セーヴに成功するとダメージは半減し、絡みつかれた状態にならない。
修正要項
必要条件 コーン・オヴ・コールド; コスト 1,000gp
修正された人造の隠匿物から30フィートの爆発状に電気の一撃が放出される。爆発内のものは 難易度15 の反応セーヴィング・スローに成功しなければ 3d8 ポイントの[雷撃]ダメージを受ける。セーヴに成功するとダメージは半減する。
修正要項
必要条件 ライトニング・ボルト; コスト 1,200gp
この隠蔽物から15フィートの爆発状に有毒なガスが噴出する。この爆発内の生きているクリーチャーは 難易度13 の意志セーヴィング・スローに成功しなければ1ラウンドの間、混乱状態になる。これは[毒]効果である。
修正要項
必要条件 スティンキング・クラウド; コスト 2,000gp