キャットフォークは先進的なものに滅多に飽きることのない、生まれながらの探求者の種族だ。先進的とは、遠い土地の新たな地平線を探索することに限定されるわけではない。多くのキャットフォークは個人的な成長や発達も意味のある探索の道と捉えている。ほとんどのキャットフォークは機敏で有能であり、しばしば活動的なクリーチャーだが、静かに熟慮し研究することに従事するキャットフォークもかなりの数存在する。そのようなものはかつての問題や疑問の新しい解決法を見つけることに興味を持つ。それが当時の固定化した思想上では間違いのないものであることさえある。彼らは生まれながら好奇心が強く、そのためキャットフォークの文化は知的好奇心を殺ぐようなことは決してなく、育て励ます。多くのキャットフォークは、他の種族の一員から見れば突拍子もない外交的なものだが、キャットフォーク部族の中ではちょっとした奇妙さや奇抜さ、無謀な行いは気にもされない。
ほとんど内面に専心するものを除き、キャットフォークは皆注目の的になることを楽しむ。しかしキャットフォークがその部族で生まれたのか、他のクリーチャーとの友好を結ぶ上で選ばれた部族であったにせよ、部族を犠牲にはしない。キャットフォークは気前がよく、家族や友人に誠意ある行いを示す。
身体的特徴:一般にキャットフォークはしなやかですらりとしている。背の高さはドワーフと人間の間くらい。疑いもなく人型生物なのだが、彼らは多くの猫の特徴を備える。全身は柔らかく上質の毛に覆われ、瞳は細長く、なめらかで細い尾といったふうに。彼らの耳はとがっているが、エルフのそれとは異なりずっと丸く猫のようだ。彼らは他のどの人型生物よりも容易にものを操ることができるが、その指の先には小さく鋭い、出し入れ自在の爪がついている。通常その爪は武器として使用できるほど強力なものではないが、ある種には――歪められた出生によるものか、何年も磨き上げたのか――爪を使って恐るべき効果を及ぼすことのできるものもいる。猫の髭は一般的ではないが全くないというわけでもない。髪や瞳の色は非常に多様性がある。
社会:自己表現はキャットフォークの文化における重要な側面だが、それは共同体や集団の強い努力意識により緩和されている。自然の中ではキャットフォークは狩猟採集民たる部族の一員である。個人的な力の追求は、部族の健康や幸福より優先されることは決してない。この一見穏やかな種族を侮ったために、この種族の結束が大きな力となる事に気付くのに遅れてしまった種族は複数存在する。
キャットフォークは最も優秀なものに率いられることを好む。それは通常、全会一致か選挙により仲間達から選ばれた、副族長の評議会となる。窮地に指導者を決めたり、調停すべき仲違いが副族長の間で生じたりしたとき、副族長達は族長を選ぶ。族長は部族で最も有力なものであり、魔法の才能を持つことが多い。都市や文化圏に住むキャットフォークも類似の部族構成にこだわるものの、しばしば部族の外の友人が他の種族であろうとも、拡張された部族の一員と見なす。冒険者グループの中では、族長を明確に選ぼうとしないキャットフォークは、族長の文化的特徴に共通点を最も多くもつものに従う。
種族関係:適応力があり好奇心の強いキャットフォークは、互いに親切を施し合うほとんどどのような種族ともうまくやっていく。彼らはハーフリング、人間、とりわけエルフと簡単に慣れ親しむ。キャットフォークとエルフは共に激情的な性格で、音楽、舞踏、朗誦をこよなく愛する。エルフ社会はしばしばキャットフォーク部族を優しく指導する。しかしそのようなエルフはこの猫の友に恩着せがましい振る舞いをしないように注意する。ノームはキャットフォークにぴったりの友人となる。キャットフォークはノームの奇妙で偏執狂な性格を楽しむからだ。キャットフォークはコボルドがキャットフォークとの境界を尊重する限り、この爬虫類人に寛容である。オークの野蛮な気質はキャットフォークの中でも嫌われるほどの大きな混乱を引き起こす。彼らはオークの残虐性や自己破壊的な性向を理解しない。一方ハーフオーク、特に残忍な同族の有害で憎むべき性癖を乗り越えるために努力したものはキャットフォークに興味を持つ。キャットフォークはゴブリンやラットフォークを虫のように捕らえる。これらの種族が群れをなすことと、その致命的な性格を忌み嫌うのだ。
属性と宗教:キャットフォークの文化の中央には共同体と利他的な連携があり、善によりがちな好奇心と他の種族の多くの風習に望んで適応する。キャットフォークのほとんどは善属性になることが多い。明らかにキャットフォークの大多数は混沌であり、知恵は第一の美徳とは見なされない。とはいっても、原因によっては例外はある。
冒険者:生まれながらの追跡者であり、部族の狩猟採集民としての側面により、多くのキャットフォークは何もしなくてもレンジャーやドルイドの職業につきやすい。しかしそのような役割は芸事や歌、舞踏、朗誦を愛する彼らがいつも口にするものではない。キャットフォークの伝説には偉大なソーサラーの英雄の豊富な伝統について語られている。旅行熱をとりこんだキャットフォークはしばしばウィザードやモンクになる。このようなモンクの多くは機敏な守護者の道を進む。キャヴァリアーやインクィジターのキャットフォークは滅多にいない(一つの目的に忠実に専念するというのは、キャットフォークの考え方に合わないことが多い)が、このような生き方を選んだものが見下される事は決してない。キャットフォークは探検と自己認識は多くの道に続いていることを理解しており、ほとんど全ての職業と人生の行き方を受け入れるのだ。
男性名:カルース、ゲラン、ジセンベ、ドレワン、ニクタン、フェルス、ロウカー。
女性名:アルカラ、シフェレレ、ジリャナ、ティイェリ、ドゥライン、ホヤ、ミニリ、ミラー。
+2【敏捷力】、+2【魅力】、-2【判断力】:キャットフォークは社会的で俊敏だが、しばしば良識に欠ける。
キャットフォーク:キャットフォークは(キャットフォーク)の副種別を持つ人型生物である。
中型:キャットフォークは中型クリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティも受けない。
普通の移動速度:キャットフォークは30フィートの基本移動速度を持つ。
夜目:薄暗い照明の環境下において、キャットフォークは薄暗い照明の環境下で人間の2倍の距離まで見通すことができる。
猫の幸運(変則)/Cat's Luck:1日1回、反応セーヴィング・スローを行う際、キャットフォークはセーヴィング・スローを2回ロールし、よりよい結果を選ぶことができる。セーヴィング・スローを試みる前に、この能力を使用するかどうか決定しなければならない。
生来の狩人/Natural Hunter:キャットフォークは〈隠密〉、〈生存〉、〈知覚〉判定に+2の種族ボーナスを得る。
全速力/Sprinter:キャットフォークは疾走、突撃、撤退アクションを行う際、移動速度に10フィートの種族ボーナスを得る。
言語:キャットフォークはプレイ開始時にキャットフォーク語および共通語の会話能力を持っている。高い【知力】を持つキャットフォークは次に挙げる言語を選択することができる:エルフ語、オーク語、ゴブリン語、ノーム語、ノール語、ハーフリング語、および森語。
通常のキャットフォークの種族特性の代わりに以下の種族特性を選択してもよい。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
猫の爪/Cat's Claws:同種の他の者よりも強力で発達している爪を持つキャットフォークもおり、彼らは爪を攻撃に使用する。この種族特性を持つキャットフォークは、肉体武器として使用できる1組の爪を持つ。この爪は主要攻撃であり、1d4ポイントのダメージを与える。この種族特性は生来の狩人を置き換える。
賢い猫/Clever Cat:キャットフォークには友好的な気質がよく見られるが、ずる賢さを失ったわけではない。彼らの中には社会的な障害を遊ぶに足るゲームであり、勝たねばならないと感じているものもいる。このようなキャットフォークは〈交渉〉、〈真意看破〉、〈はったり〉判定に+2の種族ボーナスを得る。この種族特性は生来の狩人を置き換える。
登攀者/Climber:キャットフォークの狩人は木や他の高い有利な地点から襲いかかる狩りの手法に慣れている。この種族特性を持つキャットフォークは20フィートの登攀移動速度を持つ(登攀移動速度により、〈登攀〉判定に+8の種族ボーナスを得る)。この種族特性は全速力と置き換える。
好奇心/Curiosity:キャットフォークは生まれつき自分の周りの世界に興味津々だが、他の者よりずっと好奇心旺盛なものもいる。このようなキャットフォークは情報収集のために行う〈交渉〉判定に+4のボーナスを得、〈知識:地域〉および〈知識:歴史〉は常にクラス技能として扱われる。これらいずれかの〈知識〉技能をクラス技能として持つクラスを選択したなら、代わりにそれらの技能に+2の種族ボーナスを得る。この種族特性は生来の狩人と置き換える。
猫受け身/Nimble Faller:驚異的なバランス感覚を持ち、自分の重心に関する鋭い知見を持つキャットフォークもいる。この種族特性を持つキャットは、落下により致傷ダメージを受けた場合でも脚から着地する。さらに、この種族特性を持つキャットフォークは、足払いの戦技に対する戦技防御値に+1のボーナスを得る。この種族特性は全速力と置き換える。
鋭敏嗅覚:繊細な視覚よりも鋭い嗅覚を好むキャットフォークもいる。この種族特性を持つキャットフォークは鋭敏嗅覚能力を得る。この種族特性は夜目の種族特性と置き換える。
以下のオプションは記載の適性クラスを有するキャットフォークに適用可能であり、特に断りのない限り、ボーナスは適性クラスの特典を選択するたびに適用される。
キャヴァリアー:キャヴァリアーの旗印のボーナスに+1/4を加える。
ドルイド:ドルイドの動物の相棒に+1のヒット・ポイントを得る。この先、ドルイドが動物の相棒を取り換えた場合、新しい動物の相棒は、このヒット・ポイントへのボーナスを得る。
オラクル:オラクルの呪文リストより1つの修得呪文を得る。この呪文はオラクルが発動可能な最大呪文レベルより1レベル以上低い呪文レベルでなければならない。
レンジャー:以下の一覧から武器を1つ選択する:ククリ、ショート・スピア、ショートボウ、爪、ロングソード、ロングボウ。その武器を使用して行うクリティカル・ロールに+1/2を加える(最大ボーナスは+4)。このボーナスは《クリティカル熟練》と累積しない。
ローグ:フェイントを行うために行う〈はったり〉判定に+1/2のボーナス、およびスリを行うために行う〈手先の早業〉判定に+1/2のボーナスを得る。
ソーサラー:通常であれば3+ソーサラーの【魅力】修正値分の回数だけ使用できる1レベル時の血脈の力を選択する。このソーサラーはこの血脈の力の1日毎の使用回数に+1/2回を加える。
手際の良さと隠密の才能を持つキャットフォークは、素晴らしい強盗になる。猫強盗は破壊して押し入ることを体得しており、その猫のしなやかさを使って最初の段階では犯罪がないことを表明しているかのように見せる。熟練した猫強盗に逆らえるだけの鍵はほとんどない。このような俊敏なローグは罠を起動することなくくぐり抜け、仲間にも同じ事ができるようにする。猫強盗は以下のクラス特徴を持つ。
朧な存在感(変則)/Phantom Presence:4レベルの時点で、猫強盗はダンジョンや都市で移動の痕跡を残すことなく密やかに移動することに卓越する。ダンジョンや都市の環境にいる間、猫強盗は望むなら痕跡を残さなくなり追跡されなくなる。その上、猫強盗は〈隠密〉判定で常に出目10を選択することができるようになる。この能力は直感回避を置き換える。
罠の妨害(超常)/Trap Saboteur:8レベルの時点で、猫強盗は罠や鍵を回避し操ることに卓越する。猫強盗は標準アクションとして開錠を試みられるようになり、罠の解除の総時間も通常の1/2で済む(最低1ラウンド)。猫強盗が解除することなく罠を通り抜ける場合、1分の間罠の作動条件を抑止することを選択できる。そのような場合、猫強盗はフリー・アクションとしてこの抑止を早めに終了させることができる。この能力は直感回避強化と置き換える。
ローグの技:以下のローグの技は猫強盗アーキタイプを補完する:高速隠密、迅速解除; 迫真の嘘、dodge trap; 素早き開錠、地形体得。
上級の技:以下の上級ローグの技は猫強盗アーキタイプを補完する:また今度、高速軽業、影隠れ。
キャットフォークのモンクの中には、そのしなやかな動きを他人を守るために使う者もいる。彼らは特に似た価値観を持つものや、モンクの理念を熱烈に信じると明らかになっている者にその身を捧げる。機敏な守護者は以下のクラス特徴を持つ。
防御的援護(変則)/Defensive Aid:2レベルの時点で、1日に【判断力】ボーナスに等しい回数だけ、機敏な守護者は隣接する味方と攻撃やダメージを及ぼす効果の範囲の間に割り込むことができるようになる。隣接した仲間が攻撃の目標になったり、ダメージ効果に対する反応セーヴィング・スローを要求されたとき、割り込みアクションとして、機敏な守護者はその効果に対するアーマー・クラスもしくはセーヴィング・スローに+4の状況ボーナスを与えることができる。機敏な守護者はこの能力を、攻撃ロールやセーヴィング・スローが行われる前に使用しなければならない。機敏な守護者はこの能力を、軽装鎧を着ているか鎧を身につけていない場合にのみ使用することができる。この能力は身かわしと置き換える。
機敏な反応力(変則)/Nimble Reflexes:3レベルの時点で、機敏な守護者は全ての反応セーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。この能力は不動心と置き換える。
防御体得(変則)/Defensive Mastery:5レベルの時点で、機敏な守護者は防御的援護能力の1日の使用回数を追加で3回得る。さらに、防御的援護の利益を得た仲間が反応セーヴィング・スローに成功したが、その効果がセーヴィング・スローに成功してもダメージを及ぼすものであった場合、機敏な守護者は1気ポイントを消費することでダメージを無効化できる。この能力はアクションを必要としない。この能力は無病身と置き換える。
猫の守護者(超常)/Guardian Feline:7レベルの時点で、機敏な守護者は2気ポイントを消費することで、ネコ科のクリーチャーに姿を変えることができる。この効果は1時間が経過するか、機敏な守護者が元の姿に戻るまで持続する。姿を変える行為は(動物に変身するにせよ、元の姿に戻るにせよ)標準アクションであり、機会攻撃を誘発しない。選択した姿はネコ科のもの(チーター、ライオンなど)でなければならない。その他の点では、この能力はビースト・シェイプIIとして扱われる。9レベルの時点で、この能力はビースト・シェイプIIIとして機能する。この能力は肉体の完成と置き換える。
身かわし(変則):9レベルの時点で、機敏な守護者は身かわしを得る。この能力は身かわし強化と置き換える。
以下のオプションはキャットフォークに適用することができる。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
クロー・ブレード/Claw Blades:この鋭い刃は猫の爪種族特性を持つキャットフォークだけが使用することができる。このアイテムは5つ一組で売られており、着用者が取り付けた手の爪による攻撃ロールに+1の強化ボーナスを与えると共に、武器種別を肉体武器から軽い斬撃武器へと変える。猫の爪種族特性を持つキャットフォークはこの武器に習熟している。クロー・ブレードは通常の価格で高品質の武器のように強化することができる。表に掲載された価格は片手用の5つの爪のセット価格である。
ソフトポー・ブーツ/Softpaw Boots:これらの柔らかく鋭いブーツは絹と特別に硬化された革で作られている。これらはキャットフォークの脚用に特別に作られている。このアイテムはこの種族の脚の猫のような構造により、足音を減らし痕跡を残しにくくする。ソフトポー・ブーツを身につけている間、キャットフォークは〈隠密〉判定に+1の状況ボーナスを得る。さらに、ソフトポー・ブーツを身につけているキャットフォークの足跡に気付いたり跡を追うための難易度は+2だけ増加する。
臭跡キット/Trailscent Kit:この小さな箱にはキャットフォークのフェロモンや錬金術の試薬がまとめられており、キャットフォークだけが嗅ぎ分け判別することのできる、わずかだが長く続く臭いを残すことができる。1分間を費やすことで、キャットフォークは臭いの混合物を作り出し、木や壁のような硬い物体や、武器やポーションのビンなどのようなずっと小さい物体に対してさえ塗布することができる。キャットフォークがそのようにすると、臭いは以下の印象1つを残す:危険、食料、避難所、所有。所有の印象は特に特定のキャットフォークがこのキットを使用しているということを表しており、この領域やアイテムはそのものの持ち物だと言うことを示す。他の種族はこのキットで危険、食料、避難所の印象を作り出すことができるが、そのためには難易度20の〈製作:錬金術〉判定に成功しなければならない。キャットフォークは30フィート離れたところから、臭跡キットの塗られた特定の臭いを識別することができる。臭いが風上にあれば、キャットフォークがその臭いを識別することのできる距離は60フィートに増加するが、風下の場合は15フィートに減少する。鋭敏嗅覚種族特性を持つキャットフォークは、この距離を2倍にする。臭いによる印象は1年が経過するか、洗い流されるまで持続する。それぞれのキットには10回分が収められている。
死に至るひっかき(変則)/Deadly Scratch:この技を持つキャットフォークのローグは、誤って自分に毒を付与することなく、爪に毒を塗ることができる。キャットフォークのローグはこの技を取るために、猫の爪種族特性と毒の使用クラス特徴を修得していなければならない。
解除の幸運(変則)/Disarming Luck:1日に1回、キャットフォークのローグは装置を解除しようとする試みに5以上の差で失敗したとき、1回のフリー・アクションとして再ロールすることができる。例え再ロールした結果が元のロールよりも悪かったとしても、再ロールの結果を適用しなければならない。
優雅に落下(変則)/Graceful Faller:この技を持つキャットフォークのローグは、落下により致傷ダメージを受けるような場合でさえ、足から着地する。このキャットフォークのローグが猫受け身種族特性を持つなら、実際よりも20フィート落下距離が短いものとして落下によるダメージを受ける。
機敏なる登攀者(変則)/Nimble Climber:この技を持つキャットフォークのローグは〈登攀〉判定に+4のボーナスを得る。登攀者種族特性を持つなら、危険が迫っている時や気を散らしている時でさえ、自身の〈登攀〉判定において出目10を選択することができる。
ひたむきな鑑定士(変則)/Single-Minded Appraiser:この技を持つキャットフォークのローグは、キラキラ光るものの価値を見極めることに熟練している。このローグは宝石や宝飾品の価値を見極める際、常に出目10を選択することができる。
卑劣なる爪(変則)/Vicious Claws:この技を持つキャットフォークは急所攻撃によるダメージに、d6ではなくd8を使用する。ただしこの効果は、自らの爪を使用して急所攻撃を行った場合に限られる。キャットフォークのローグはこの技を修得するために、猫の爪種族特性を持っていなければならない。
不運は君の前を思い切って横切ったものに降り注ぐ。
利益:1日に1回、1回の割り込みアクションとして、君に近接攻撃が命中した際に、君は攻撃ロールに-4のペナルティを受けて再ロールするよう、敵に強制することができる。敵は2回目の攻撃ロールの結果を使用しなければならない。これは超常能力である。
特殊:君がこの特技を修得したが全身が黒い毛皮で覆われていないならば、君の毛皮はこの特技を修得したときに完全な黒に変わる。
君のネコ科の特性は同じ種族の他の者にとってずっと確かなもので、頭一つ抜けている。
利益:君は通常の前提を満たしていなくても《野獣の化身》特技を修得することができるようになる。さらに、君の猫の性質は以下の1つとして明らかになる。この特技を修得する際に顕現を1つ選択すること。この選択は以降変更できない。
感覚改善(変則)/Enhanced Senses:夜目を持つなら、君は鋭敏嗅覚キャットフォーク種族特性を得る。君が鋭敏嗅覚種族特性を持つなら、君は夜目を得る。
高速全速力(変則)/Fast Sprinter:君は突撃、疾走、撤退アクションを使用する際、移動速度に10フィートの種族ボーナスを得る。君が全速力種族特性を持つなら、突撃、疾走、撤退アクションを使用する際の移動速度への種族ボーナスが20フィートに増加する。
鋭き爪(変則)/Sharp Claws:君が猫の爪種族特性を持っておらず《野獣の化身》特技で獣の爪の顕現を選択していないなら、君は猫の爪種族特性を得る。猫の爪種族特性か獣の爪の顕現のいずれかを有しているなら、君の爪のダメージは1d6に増加する。
特殊:君はこの特技を複数回修得できる。効果は累積しない。修得するたびに、異なる顕現を選択しなければならない。
前提条件:【筋】13、【敏】15、《素早き打撃》、基本攻撃ボーナス+10、キャットフォーク、猫の爪種族特性もしくは《野獣の化身》(獣の爪の顕現)。
利益:君は突撃を行う際、爪による全力攻撃を行うことができる。
通常:突撃は特殊な全ラウンド・アクションであり、1回の攻撃のみに制限される。
君は生まれながら優美であり、そのお陰で難しい状況でもくぐり抜けられる。
利益:君は突き飛ばし、組みつき、蹴散らし、位置ずらし、足払いの戦技に対する戦技防御値に+2のボーナスを得る。
君は敵に突っ込むために生まれ、誰よりもうまくやってのける。
前提条件:【敏】 13、基本攻撃ボーナス+1、キャットフォーク、全速力種族特性。
利益:君は《薙ぎ払い》特技や《踏み込み》特技を使用する際や突撃の際、アーマー・クラスに-2のペナルティを被らない。
以下の魔法のアイテムはキャットフォークによって作られ、使用されることが多い。
(Cat's Eye Crown/猫目の冠)
オーラ 中程度・占術; 術者レベル 10レベル
装備部位 頭部(および無し; 下記参照); 市価 18,000gp; 重量 1ポンド
このすらりとした銀製の冠にはキャッツ・アイ(猫目石)の宝石が中央に飾られている。宝石が王冠に取り付けられると、着用者は暗視60フィートを得る。既に着用者が暗視を持つ場合、その間合いが60フィート増加する。宝石は取り外しでき、部屋に転がしておいたり穴に落としたり、窓から放り投げたり、クリーチャーに埋め込んだりすることができる。1日1回合言葉により、この冠の着用者はクレアオーディエンス/クレアヴォイアンス呪文の利益を得るが、キャッツ・アイの宝石をこの呪文の感知装置として使用しなければならず、感知装置を使用して見る間暗視を得る。この石がクリーチャーに所持されていたり運ばれている場合、それが袋や他の容器の中にある場合でさえ、この冠を身につけたクリーチャーはこの宝石を運んでいるクリーチャーの感覚を感知装置の代わりに使用することができる。これは宝石を運んでいるクリーチャーが宝石の真の目的に気付いていなくてもよく、存在に気付いていない場合であってもよい。宝石(硬度8、ヒット・ポイント5)を破壊するとこのつながりは断たれるが、少なくとも100gpの価値があるキャッツ・アイの宝石を新しく飾り、この冠と同調することができる。この同調には24時間かかる。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、クレアオーディエンス/クレアヴォイアンス、ダークヴィジョン、作成者はキャットフォークでなければならない; 費用 9,000gp
(Daredevil Softpaws/無謀なるもののソフトポー・ブーツ)
オーラ 微弱・心術; 術者レベル 3レベル
装備部位 両足; 市価 1,400gp; 重量 1ポンド
この魔法のソフトポー・ブーツ(前述)はキャットフォークが着用することで、危険な地域を移動する間にさらなる機動性を与える。1回のフリー・アクションとして、着用者はかかとを両足一緒にコツンと鳴らすことで、機会攻撃を誘発することなく敵に隣接するマスや敵の接敵面を移動するために行う〈軽業〉判定に+5の技量ボーナスを得ることができる。これは1日に10ラウンドまで使用できる。このラウンド数は連続している必要はない。加えて、このブーツの着用者が機会攻撃を誘発することなく敵の接敵面を通り抜ける事ができたならいつでも、着用者はこのターンの終了までその敵に対する攻撃ロールに+2のボーナスを得る。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、キャッツ・グレイス; 費用 700gp
(Rending Claw Blade/かきむしる爪の刃)
オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 11レベル
装備部位 無し; 市価 10,305gp; 重量 1ポンド
この+1キーン・クロー・ブレード一組は着用者が1ラウンドに爪を用いた複数回攻撃を行う場合に最も有効に働く。爪を用いた全力攻撃を行う際、この武器と爪攻撃か別のクロー・ブレード1セットが同じ目標に命中したならば、着用者は追加で1d4+【筋力】ボーナスの1.5倍のダメージを与える。着用者はこの追加ダメージを1ラウンドに1回だけ与えることができる。これはかきむしり攻撃として扱われ、かきむしり攻撃を与える他の能力とは累積しない。
必要条件 《魔法の武器防具作成》、ブルズ・ストレンクス、キーン・エッジ; 費用 5,305gp
Nine Lives/9つの命
系統 防御術; 呪文レベル ウィッチ8、クレリック8
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作、物質/信仰(猫のひげ)
距離 接触
目標 接触したクリーチャー1体
持続時間 1時間/レベル
セーヴィング・スロー 意志・無効(無害); 呪文抵抗 可(無害)
その名前に反して、この強力な防護は目標に複数の生命を与えることはない。しかし目標に危機をくぐり抜け危険な効果や状況を取り除く能力を与える。この呪文の持続時間の間、目標は以下の能力を割り込みアクションとして使用することができるようになる。ただし合計で9回使用すると、その時点で呪文は終了する。
猫の幸運/Cat's Luck:セーヴィング・スローに失敗したときに、目標はこの能力を使用することができる。目標は失敗したセーヴィング・スローを再ロールすることができるが、より悪い結果となっても新しい出目を使用しなければならない。
頑健/Fortitude:目標にクリティカル・ヒットや急所攻撃が命中した際にこの能力を使用する。クリティカル・ヒットや急所攻撃は無効となり、代わりに通常のダメージがロールされる。
活性化/Rejuvenate:目標はヒット・ポイントが0以下になった際にこの能力を使用する。目標は即座に3d6ポイントのダメージを回復する。目標のヒット・ポイントが正の値にまで回復するのに十分であれば、気絶状態にはならない。正のヒット・ポイントに戻るほど十分ではなかった場合、目標は自動的に止血される。この効果は両方とも、ダメージが元々目標を殺すのに十分なものであっても機能する。
快癒/Shake Off:以下の状態異常のいずれかに陥ったときにこの能力を使用する:恐れ状態、怯え状態、絡みつかれた状態、過労状態、恐慌状態、幻惑状態、混乱状態、戦慄状態、吐き気がする状態、疲労状態、不調状態、目が眩んだ状態、盲目状態、よろめき状態。この能力を使用するとこれらの状態の内1つが終了する。
抜け出し/Shimmy Out:押さえ込まれた状態や組みつき状態になったときにこの能力を使用する。目標は自動的に組みつきから逃れるために行う〈脱出術〉に成功したかのように組みつきから逃れる。
不倒/Stay Up:足払いをかけられたりその他の伏せ状態にする効果を受けたときにこの能力を使用する。目標は安定し立ったままである。
Steal Breath/息盗み
系統 変成術[風]; 呪文レベル バード2、ドルイド2、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作
距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標 生きているクリーチャー1体
持続時間 1ラウンド(本文参照)
セーヴィング・スロー 頑健・無効; 本文参照; 呪文抵抗 可
術者はクリーチャーの肺から息を吸い込み、ダメージを与えるとともに会話やブレス攻撃の使用、音声構成要素のある呪文の発動ができないようにする。セーヴィング・スローに失敗したなら、目標は2d6ポイントのダメージを受け、会話、ブレス攻撃の使用、呼吸が必要となるいかなる行為も行えなくなる。渦巻く空気の目に見える直線が、目標の口から出て術者の口へと入っていく。
もし持続時間の間に目標がこの効果線から離れるか有効距離外に移動したなら、この呪文は即座に終了する。この呪文は空気中で呼吸する必要がないクリーチャーには、何の効果も及ぼさない。