心霊ゲームの最も根幹的な要素の1つは、超常に通じた者は他者には信じられないような奇妙で隠された力を使えるという発想だ。この章にはゲーム中のキャラクター用の様々な心霊の力と能力が含まれている。
念術魔法あるいは《念術感応》特技を持つキャラクターは修得している技能の異常な用法を解放できる。〈鑑定〉を使って物品から念術的な印象を読む能力から、水とそれ以上のものを〈生存〉を使ってダウジングする力まで、広範な新しい活用方法があれば、技能が普通のものとは二度と思えなくなるだろう。
この章はオーラを、単なる魔法と属性オーラでなく健康と感情のオーラも含むよう拡張する。オーラ読みの達人はそのクリーチャーの感冒状態やそのクリーチャーの感情状態を言い当てられる。
念術能力を持つ気の使い手はクンダリニー火の蛇エネルギーによってチャクラを開門して奇妙で強力な効果を得、粗末な会陰チャクラから開始して強力な百会チャクラへと昇って行く。
心霊の実践者たちは恐るべき念術決闘内で自身の精神をお互いと立ち向かわせる。そうした念術戦闘者たちは、想像できるものを創造して攻撃、防御、そして思考形状クリーチャーと呼ばれる仲間の発現といった形に出来る心象風景に入る。
この項では憑依魔法のルールを新旧併せて、既に誰かに憑依されている人物に憑依しようとする時に何が起こるかといった珍しい事態も含めて説明する。
心霊儀式は正しき秘密を知る者なら誰でも執行できる希少で強力な祭祀である。儀式の執行は長く困難であり、常に代償が付き纏う。
念術呪文を発動できるキャラクターか《念術感応》特技を持っている者は技能解放に通絡している――他のPCでは利用できない秘奥義の持ち主だ。これらは全く新技能というわけではなく、心霊の御業の訓練を積んだ者の為の既存の技能の新たな使い方だ。キャラクターがその技能解放を使うには適切な技能を修得していなければならない、その技能が通常なら未修得でも使えるとしてもだ。心霊技能解放で出目10は不可能だ。心霊技能解放には強烈な精神集中と奮起が要求されるため、キャラクターが使える技能解放それぞれの数は1日に1回か1週間に1回に限られる。この制限はあらゆる技能解放の使用に適用される; 催眠術で暗示を埋め込んだ場合、そのキャラクターは同じ日に記憶回復の為にも催眠術を使う事は出来ない。
この章では新しい技能解放それぞれと典型的な難易度、そして関連する判定用の修正を記述している。この章にある新しい装具の種類いくつかは特定の心霊技能解放にボーナスを与える。
念術的な知覚力によってクリーチャーや物品の念術的・魔法的なオーラを読める。
判定:1日に1回、クリーチャー1体か物品1つの生来のオーラを精査して対象の属性、感情、健康、あるいは魔法を判断できる。これには10分の精神集中が要求され、その後に〈知覚〉判定を試みる。毎回4つのオーラのうち読みたい1つを選ばなければならない:属性か、感情か、健康か、魔法かを。判定の結果は選んだオーラにのみ適用される。読んでいる間常にその対象の30フィート以内にいなければならない。物品は概して魔法オーラのみを持つが、属性オーラも持つ物もある(そして知性あるアイテムは感情オーラも)。その物品が有していないオーラの種類の看破の試みも出来るが、結果は得られない。難易度は表にある通りオーラに基づいて変わる。
属性オーラ読み:属性オーラ読みを試み、属性とその強さを知る。属性オーラの強さはディテクト・イーヴル呪文に書かれている通り、そのクリーチャーのヒット・ダイスかアイテムの術者レベルに基づく。
感情オーラ読み:目標のオーラ内の色はその精神状態を明かす。成功した場合、目標の気性と、30フィート以内にいる1体以上のクリーチャーに対する態度を知る。技能判定の難易度を超えた値に等しいラウンド数、君は目標に対する〈はったり〉、〈交渉〉、〈威圧〉、そして〈真意看破〉判定に+2の状況ボーナスを得る。
健康オーラ読み:活力の流れを観察し、クリーチャーの肉体的状態を査証する。クリーチャーが傷ついているか、毒や病気に冒されているか、そして以下の状態のどれかの影響を受けているかを知る:混乱、満身創痍、瀕死、吐き気がする、恐慌、よろめき、朦朧、そして気絶。気蓄積、気概プールや似た源泉で利用可能な総ポイント数も知る。
魔法オーラ読み:目標のクリーチャー1体か物品1つの魔法オーラ全ての数と力を判断する試みをする(魔法オーラの力を判断する為のディテクト・マジック参照)。判定に成功した場合、通常通り系統の判断あるいは魔法のアイテムの特性の為の〈知識:神秘学〉あるいは〈呪文学〉判定を試みて良い。アイテムがマジック・オーラあるいは類似の呪文の影響を受けている場合、判定結果が難易度を5以上超える場合それを認識し、そのアイテムの本物の特性を判断できる。その呪文がより高いレベル(オーラ・オルタレーションなど)である場合、1を超える呪文レベル毎にこの閾値難易度を2上げること。
再挑戦:可。同じオーラを読むのでも違うオーラを読むのでも、同じクリーチャーあるいは物品のオーラを複数回読める。依然として1日にオーラ1つを読む為の技能判定1回しか試みれない。
知性有るクリーチャーの頭蓋骨を調査して、脳の形状が頭蓋骨の形状に与える影響から対象の精神性質を鑑定する。
判定:1日に1回、自身の指でクリーチャーの頭蓋骨の形状を調べられる。クリーチャーの頭蓋骨を読むのには1分間の物理的に頭蓋骨を弄りながらの精神集中と調査を要する。この技術は同意する、無防備の、あるいは麻痺状態のクリーチャーか腐敗分解した死体(頭蓋骨が無傷であるか、繋ぎ合わせられる限り)に使用できる。この技能は人造、エレメンタル、粘体、植物といった判別できない頭蓋骨を持っているクリーチャーに対しては使用できない。その分間が経ったなら、GMは密かに〈知識:神秘学〉判定を試みる。難易度は概して対象のヒット・ダイスによって修正される。判定1回のうちで達成した難易度がある情報全てを断定する。例えば、2HDのクリーチャーを検査する時に22の結果を出した場合、そのクリーチャーの種族と年齢、性別、属性、そしてクラスを知るだろうが、レベルやヒット・ダイスは分からない。
アクション:クリーチャーの頭蓋読みには邪魔されない1分間の研究が要求される。
再挑戦:可。頭蓋骨の再調査は新たな洞察を提供するかもしれない。そうした判定は1日に1回しか試みれない。
暗示の力と微小な念術の影響を使って対象の精神を変更し、抑圧された記憶を呼び起こす。
判定:1日に1回催眠できる。催眠の〈交渉〉判定の難易度は20+対象の[精神作用]心術(強制)効果に対する意志セーヴ修正値である。催眠の使用法の全ては[精神作用]心術(強制)効果だ。
暗示植え付け:同意するクリーチャーの精神に、定義したきっかけが起こると一連の妥当なアクションを起こすよう暗示を埋め込める。暗示を埋め込むのに、君は対象を瞑想に近い状態にしてから〈交渉〉判定を試みるのを含む1分間を費やす。判定に成功した場合、持続時間が10分に加え難易度を超過した判定結果1毎に10分間、サジェスチョン呪文と同様に一連のアクションを埋め込める。対象が同意するのを辞める場合、対象はこの効果をかき乱す為に毎ラウンド意志セーヴを試みれる。セーヴ難易度は10+君のキャラクター・レベルの1/2+君の【魅力】修正値に等しい。1分間静かな会話をそのクリーチャーと続けた後に、中立かそれより良い態度の同意しないクリーチャーの精神にもちょっとした暗示を埋め込む試みも出来るが、難易度は10高くなる。
記憶回復:同意する対象から忘れられた記憶を引き出せる。対象を物言わぬ瞑想にも似た状態にしてから〈交渉〉判定を試みるのに1分間を費やす。判定に成功すると、催眠にかけられているクリーチャーは忘れた情報を思い出す為に+4のボーナスを得て以前に失敗した【知力】あるいは〈知識〉判定を再ロールできる。この情報はかつて知っていたか経験した話題でなければならない。
再挑戦:可。同じクリーチャーに複数回催眠をかけようと試みれるが、1日に1回のみである。
謎の守護霊の影響に依ってか無意識の直感の現出か、近い未来に関する謎めいた記述を著せる。
判定:1週間に1回、君が質問を1時間念じる間にその手は様々な可読性と正確性の伝言を無意識に記述する。その時間の終わりに、そうした伝言の意味を解読する為の〈言語学〉判定を試みる。成功した場合、君はオーギュリイを使ったかのように情報を得る。〈言語学〉が10ランク以上ある場合、ディヴィネーションを使ったかのように情報を得る為のより高い難易度判定を試みても良い。それらの効果によって首尾一貫したあるいは有意な記述に成功する確率は60%に加え難易度を超過した判定結果1につき5%(最大90%)に等しい。その判定を試みる前に、達成しようとする難易度はどちらか選ばなければならない。GMはこの判定とd%ロールを密かに振り、つまり君にはその伝言の正確性は分からない。
再挑戦:可。1つの話題について複数回知る試みが出来るが、依然として1週間に1回しか試みれない。
深遠なる原理を当て込む事で呪い、病気、そして能力値ダメージを一時的に抑制するか除去する。
判定:1日に1回信仰の癒しを使える。〈治療〉判定の難易度と効果は君が試みる用法に依存する。信仰の癒しは自身には使えない。
活力回復:能力値ダメージを抑止する。1時間の儀式を執り行った後で能力値ダメージを起こした効果の難易度に対して〈治療〉判定を試みる。この判定に成功した場合、君は1時間に加え難易度に対し判定結果が5超過する毎に1時間の間1ポイントの能力値ダメージを一時的に抑止する。クリーチャーは1日に複数回この手当から利益を得られない。
感冒の抑制:クリーチャー1体に影響を与えている[呪い]、[病気]、あるいは[毒]の1つを手当する。対象を手当している間1時間瞑想状態に入った後に〈治療〉判定を試みる。判定に成功した場合、1時間と難易度を超過した5毎に1時間その感冒の効果を抑止する。この時間はその効果の持続時間(あれば)には数えない。その感冒は抑止している間も他の手段に依って依然として治療され得る。
感冒の除去:8時間の儀式に依って感冒1つを永続的に除去する試みが出来、その時間が経過してから〈治療〉判定を試みる。その判定の結果が元々の感冒の難易度の倍以上である場合、その患者はその効果を永続的に脱ぎ捨てる為に本来の難易度を用いて追加のセーヴィング・スローを試みられる。
アクション:活力を回復し感冒を抑止するのにはそれぞれ静かな環境での1時間を要求する。永続的な感冒の除去には8時間の過酷な活動が要求される。
再挑戦:さまざま。クリーチャーは信仰の癒しの対象に1日に複数回なれない。1つの感冒の永続的な除去は再度試みられない。
近くの環境にある謎の力と交信することで、隠された資源の位置を特定する。
判定:1日に1回、ダウジング棒の動きを追って特定の場所を特定できる。試みそれぞれでは10分間の精神集中が要求され、それから君は以下の表に書かれている難易度に対し〈生存〉判定を試みる。ダウジングを使って看破できる最大距離は400+君の持つ〈生存〉ランクにつき40フィートだ。棒の向きは10分間維持される。ダウジングの度に特定の目標を選択し、判定に成功すると以下の情報を得る。
水探し:ダウジング棒は範囲内にある、帯水層、湖、池、泉を含む清水の最大の源泉を向く。
墓場占い:ダウジング棒は範囲内にある最大の埋葬地、塚、あるいは墳墓を向く。
金属と宝石捕捉:特定の金属あるいは鉱分に集中する。判定に成功すると、ダウジング棒は範囲内にある選んだ鉱分の最大の集積地を向く。
アクション:ダウジングの試みは儀式に10分間かかる。この判定の結果は以降10分間持続する。
再挑戦:可。複数回同じ場所からダウジングする試みができるが、依然として1日に1回のみである。
君は民間占いの手法に熟達している。最も一般的なやり方には札占い(札を読む)、手相(クリーチャーの手の皺を読む)、水晶占い(水晶を睨む)、腸卜(動物の腸を読む)、星座占い(クリーチャーの誕生星で占う)、夢占い(夢を解釈する)、骨占い(転がっている骨を読む)、火占い(炎を読む)が含まれる。
判定:1日に1回、クリーチャーの直近の未来の命運を予知できる。10分かけて望んだ占いの手段を解釈する。それからGMは対象のヒット・ダイスで修正された難易度に対し密かに〈真意看破〉判定を試みる(下記の表参照)。判定結果は君に、属性、クラス、レベルやヒット・ダイスを含む対象の在り方についての洞察を与え、そのクリーチャーの直近の未来の手掛かりを明かすかもしれない。オーギュリイ呪文と同様の直近の未来の判断で有意な解釈に成功するのは60%に加え難易度を超えた判定結果1ポイントにつき5%に等しい確率(最大90%)だ。1回の判定で達成した難易度の情報全てを判断する。例えば、2HDのクリーチャーの運命を占う時に22の結果を出した場合、そのクリーチャーの属性とクラスを知るだろうが、レベルやヒット・ダイス、運命は分からない。
アクション:クリーチャーの運命を読むのには邪魔されない熟考が要求され、対象のクリーチャーはその場にいなければならない。
再挑戦:可。特定のクリーチャーの運命を繰り返し読むよう試みれるが、24時間に1回のみだ。
特殊:この技能を格別に使う為の特別誂えのアイテムは卜占の為の〈真意看破〉判定に+2の状況ボーナスを与える。
以前の所有者は出来事に依って物品や場所に残された念術的印象を読める。
判定:1日に1回、君は1分間アイテム1つか場所一箇所と物理的に接触しながら精神集中する間に対象の在り方や所有者に関する洞察が閃く。1分後、その幻視を解釈する為の難易度15の〈鑑定〉判定を試みる。GMの判断に依って、驚くべき来歴か直前の所有者についての情報の断片――最後の持ち主の外見を垣間見ることができるとか最後に使われた時の精神状態とか――を得れる。判定結果が難易度を10超える毎に、情報の断片それぞれにつき1分追加で精神集中する限り更なる情報の断片を得る。5未満の差で判定に失敗した場合特段の念術の映像はなく、情報は得ない。5以上の差でこの判定に失敗した場合、そのアイテムは例えそうでなくてさえ念術的に驚異的なものに見え、得る情報は様々な点で不正確なものになる。チャージ・オブジェクトあるいはインプラント・フォールス・リーディングの影響を受けたアイテムにサイコメトリーを試みる場合、自動的にその呪文によって埋め込まれた情報全てを知る。君は意志セーヴを試みても良い。そのアイテムがインプラント・フォールス・リーディング呪文の影響を受けている場合、成功するとその情報が嘘だと認識し、真実の情報も同様に判断できる。失敗したかそのアイテムがチャージ・オブジェクト呪文の影響を受けている場合、君はその情報を真実だと信じ込む。
アクション:その物品を読むのには邪魔されない1分間以上の精神集中が要求される。
再挑戦:可。物品1つか場所一箇所を複数回読んでも状況や所有権が変わらない限りいつも同じ結果しか得られないが、追加の判定に依って物品のより昔の来歴にまで達せられるかもしれない。念術的埋め込みが偽りであるかを判断する為のセーヴィング・スローは再ロールできない。依然としてサイコメトリーは1日に1回しか使えない。
生きているクリーチャー全員には多元宇宙の中心で燃える宇宙の火花が注ぎ込まれている。この活力の原理は生命に、更なる知性から物理的な姿全体まであらゆる面で動く力を与える。訓練すれば、心霊の御業へと入門してその力を操って不可思議な念術現象を発現できる。伝統が変わればこの生命力の名前も変わる――プラーナ、オド、オルゴン・エネルギー――が、「気」が最も有名であり、モンクに信じられないような力を与える内功の源として知られている。
鍛錬を積んだ門弟は、物質界とエーテル界のあわいの薄膜を突破して自身の体内にある気との相互作用を理解する術を学習できる。体内に点在している7つの渦巻く円形の源泉で漲るエネルギーはチャクラとして知られている。そこからクリーチャーの外格を超えてエネルギーが流出し、2~3フィートもはみ出、そのクリーチャー周辺に卵型の微光を創造する――これがオーラだ。
オーラのエネルギーが生きているクリーチャーの心身に浸透し、健康と活力に影響を与え、その間そのクリーチャーは自身の気質、存在意義、そして一般的な精神状態の順番に影響を受けていく。そのクリーチャーのオーラはそうして十人十色の異なるオーラとなる。そのクリーチャーの“気”の放射が彼の健康オーラを形成する。そのクリーチャーの霊魂を示す思考と信念の放射は、属性オーラとも解釈できる模様の有る健康オーラで満たされている。色の流れの閃光はクリーチャーの態度と気質全体を明らかにし、感情オーラとも知られている。最後に、オーラは魔法的な起源のある放射を含んでいることもあり、これは通常クリーチャーに作用している外的な力の産物である。
様々な呪文がクリーチャーか物品のオーラの表層を看破できる。アナライズ・オーラ呪文とオーラ読み心霊技能解放はクリーチャーのオーラ全体を観察する最も包括的な方法だ。
クリーチャーの感情オーラ(訳注:原文ママ)は信念と内なる魂の本性を映し出す。このオーラは健康オーラを覆っている渦巻く靄に似ている。この霧の奇妙な潮流を間近で観察すればそのクリーチャーの属性が識別できる。特定の属性と調和している強力な魔法の吹き込まれた物品や場所(名状し難き儀式を行う見下げ果てた教団の血飛沫に染まる祭壇や死して久しい聖人の涙を湛える金彩加工された杯など)は属性オーラを持つこともある。
属性オーラの強さはクリーチャーのヒット・ダイスあるいは魔法のアイテムの術者レベルに、特定のディテクト呪文で言及されている通り基づく。
クリーチャーの感情オーラは現在の気質と態度を明らかにする。煌めく色彩を伴うオーラの放出のそうした色素は感情範囲分布として知られている。欄外の一覧にある色の組み合わせによってクリーチャーの感情状態を定義できる。概して、感情オーラを知覚する手段は感情そのものを、関連する色合いと共に明らかにする。感情範囲分布の秘密は初歩として公開されており、プレイヤーにとって謎であるべきではない。
感情オーラは健康オーラの機能であるため、機構的には生きていない物品やアンデッド・クリーチャーが伴っている事は多くない。知性ある魔法のアイテムは時に感情オーラを持っているが、アンデッド――感情的な困惑や未完の作業に依って死後特にエーテル界に囚えられているもの――は、それを形成した生命エネルギーが大昔に已んでいてさえ、祟りの形に渦巻いているオーラのエネルギーのボロボロの残骸を帯びている事がある。
オーラ技術を修めたキャラクターはクリーチャーのオーラの内にある色合いの相互作用を見て取る。この感情範囲分布の色合いの理解は観察されるクリーチャーについて多くの事柄を明らかにする。その色合いは、クリーチャーの思考、感情、そして周囲の変化に応じて絶えず混じり移り行く。クリーチャーのオーラ観察はある瞬間のクリーチャーの感情と個性の撮影であり、日を跨いではおろか数分後とさえ同じではない。
憤怒(明るい赤)/Anger:通常は黒一面にある輝く赤い閃光は憤怒を示す。怒りが自分勝手なものになるほど、赤は茶色に近付いてゆく。義憤、あるいはそのクリーチャーの信念に基づく怒りは目も眩む真紅の雷光のような閃光として発現する。
虚偽(深緑)/Deceit:油性の緑色のオーラは虚偽と狡猾を示し、アナライズ・オーラのような呪文を折衝において極めて有用なものにする。
信念(青)/Faith:青いオーラは宗教的な思考、感情、そして感性を意味する。色調はその有情の在り方、つまり頑迷さや偏見、そして私欲の程度に基づいて変化する。度合いが明るいのは、より利他的で寛大な感性を持っているということだ。深く暗い菫色は自己愛と悪意に満ちた終末へと捻れた宗教的信念を示す。
恐怖(鉛色)/Fear:恐れと恐怖を経験しているクリーチャーのオーラの色合いは薄れ消え、クリーチャーの場所に鉛色の雲を残す。圧倒的な悪のクリーチャー――特にアンデッド――は数フィートも伸びる蔓のある恐怖のオーラを放ち、周囲のクリーチャーに達して周辺に圧迫する不快感を齎す。
柔軟性(若緑色)/Flexibility:柔軟性、適応能力、そして喜ばせる意志を持つクリーチャーは翡翠色のオーラを放つ。緑色は通常虚偽と関連しているが、これは妥協と軽度の虚偽を表している――個人的な疑念や他の性向を捨て置き、より善に沿おうとしている。
貪欲(赤茶色)/Greed:鳶色のオーラ――赤錆色に近い――は貪欲、強欲を示唆し、そして通常はそのクリーチャーに縞模様で発現する。柿渋色の閃光は嫉妬を表す。
嫌悪(黒)/Hatred:オーラ内の墨色は憎悪と悪意を示す。人が煮え滾る怒りを克服した時、暗い像は捻れ、霞んだオーラの内側で、煙の中を泳ぐ幽き蛇に似たものに変わる。
知性(金色)/Intellect:金色は人の知性を示す。低俗で私的な野望を抱くに連れ、色は深く鈍く染まっていく。クリーチャーが己の精神の灯火に知性を融和させるほどに、色彩は眩く輝いてゆく。
愛(深紅色)/Love:最も愛すべきオーラの色彩の中に恋に落ちているクリーチャーの深紅がある。関連する色調は自己犠牲の他者への愛の豪奢な薔薇色から、どれだけ受け取れるかに注目する自己愛の鈍く深い茶色がかった深紅まである。紫丁香花の色の混ざった明るい薔薇色はあらゆるクリーチャーへの精神的な愛を示している。
陰鬱(灰縞)/Melancholy:不気味な鉛色の縞模様は陰気や深い陰鬱を表している。強欲の茶色の縞模様と同様、この陰鬱を示す灰色の閂は感情の檻を示唆している。
熱情(暗赤色)/Passion:血のような赤は動物的な情熱と無意識の本能を示唆する。クリーチャーが眠ると、精神が明晰体という容器に入って夢の次元を彷徨っている間直感的な気質が支配的になるため、彼のオーラはこの色調に上書きされる傾向にある。
高慢(橙色)/Pride:橙色は高慢と野望を示し、その色調は嫉妬と競争心(緑)、転落への恐怖(錫色)、あるいは自己愛(丹色)といった感情によって味付けされる。
クリーチャーの健康オーラは体内を流れる生命力の直接的な現れだ。気は外的な世界にある様々な発生源から齎され、チャクラとして知られる渦巻く源泉の連なりによって神経系中へと流れ込む。体内では生命力は薄紅色の色調をしていて、外部では薄れて白い靄となる。このオーラは毛羽のように逆立った線形で漏れ出ている。クリーチャーが普通通りの健康体である時、そうした毛羽は剛直に逆立つ; クリーチャーが思わしくない時、弱った動物のヒゲのように垂れる。
チャクラ間の生命力の流れとそれ以上のオーラを通して放たれる良質な線形の解釈によって解釈者はそのクリーチャーが無傷が負傷しているか、毒か病気か、そして以下の状態のどれかになっているかに気付ける:混乱、満身創痍、瀕死、吐き気がする、恐慌、よろめき、朦朧、気絶。
魔法オーラは通常物品、クリーチャー、あるいは場所に作用している外的な力の産物だ。魔法効果それぞれは纏まったオーラの中で相互に渦巻いているが、別個のものだ。オーラ内にある特定の効果を目標にするのは可能で、例えば他を害さないまま魔法効果1つを解除できる。
他の魔法オーラはクリーチャーの生来の超常能力の産物であり、ゲーム効果と密接に関係している。(竜の畏怖すべき存在といった)そうしたオーラはクリーチャーたちに効果に抵抗する為のセーヴィング・スローを強いることがある。魔法オーラの更なる情報はディテクト・マジック参照。
深遠なる伝統によると、気の活力は正のエネルギー次元界から引き出され、太陽放射を通じて実践者へと流れるという。この心霊の学徒にとって、星それぞれは正のエネルギーの領域への門であり、そうした門を通じて生命力そのものが気という形で流入してくる。気は体内に7つあるチャクラと呼ばれる謎の渦に集まる。生きているクリーチャーのイーサー二重体――エーテル界での彼の発現――を観察すると、チャクラは輝く色彩豊かなエネルギーの渦巻く小さな円盤の形をしている。チャクラはこのエネルギーをクリーチャーの身体中に行き渡らせ、そこに動く力を、そしてそれを構成する筋肉に命令を与える。
気の謎に精通する悟りを開いた実践者はチャクラを励起させて伝説上の神秘の力を解放できるが、それは更に危険であり、気ではなく難解なる生命力と交信する――火の蛇とも知られる強力で古きクンダリニーと。
気とは異なり、クンダリニーは天上からではなく地下から流れる。この華やかな名前は、クンダリニーの会得は数千年前に世界を支配していた古代のサーペントフォークが先鞭をつけたという事実から付けられたのだと主張する神秘家もいるが、クンダリニー・エネルギーはとぐろを巻く大蛇の形をした7つのチャクラを通るからだという説もある。クンダリニーの流れはチャクラそれぞれを順番に励起させる。脊髄の基盤にある会陰チャクラから頭頂部にある百会チャクラへと進むに連れ、火の蛇は実践者に対し私的な力の新たなる道を開き、唯一無二の超常的な能力を与える。
チャクラの励起には基本的な気エネルギーの技術の修得が要求され、恐らく気プールのクラス特徴か他の気の活用手段(ローグの気プールのローグの技のような)がある実践者のみになるだろう。実践者は《念術感応》特技かこの書籍に書かれた心霊クラスの1つのレベルも持っていなければならない。
チャクラの励起やチャクラの励起維持は1気ポイントかかる即行アクションだ。1ラウンド目、これは会陰チャクラを開く。以降のラウンド毎に、順番通りに次のチャクラが開かれ、第7ラウンドに百会チャクラに至る。チャクラの励起を始めると、実践者は毎ラウンドチャクラの開門を続けるか励起したチャクラの維持かをしなければならず、さもなくばチャクラ全てが閉門しまた会陰チャクラから始めなければならなくなる。この進捗を止める場合、彼はチャクラの開門を維持する間毎ラウンド1気ポイントを費やすのであればいつでも進捗を再開できる。そのラウンドに気を消費している毎ラウンド、実践者はその時点で励起させているチャクラのうち1つの利益を選択できる。例えば、実践者が3つのチャクラを励起させている4ラウンド目、彼は3つのうちから1つの能力を得れる。チャクラを開くには、実践者のキャラクター・レベル(か合計ヒット・ダイス)がそのチャクラ位階の倍以上なければならない。例えば、百会チャクラを開くには14レベルなければならない。
火の蛇の操作は危険を伴う。キャラクターが1つ以上のチャクラを励起しているラウンド毎に、セーヴそれぞれに【魅力】修正値を加えた上で、クンダリニーが精神的な火と共に肉体に纏わり付くというクンダリニーの流れの本来的な危険に抵抗する為の頑健及び意志のセーヴィング・スローに成功しなければならない。このセーヴ難易度は10+励起しているチャクラの位階の合計に等しい。例えば、会陰、丹田、そして三焦チャクラの励起は難易度16という結果になる。いっときの7つのチャクラ全ての開門は難易度38のセーヴという結果になる。このセーヴ難易度の合計はチャクラそれぞれの位階とその名称の後に記載している。実践者が頑健セーヴに失敗した場合、彼は励起しているチャクラ1つにつき1d6ポイントのダメージを受ける。実践者が意志セーヴに失敗した場合、彼は感情と結びつく幻視と励起しているチャクラに関連する概念に圧倒され、1ラウンドの間幻惑状態になり全てのチャクラが閉じる。
1.会陰チャクラ(難易度11)/Root Chakra:会陰チャクラは本能、安全、生存、そして更なる発展への潜在性と関連している。これは肉体的な欲求を増進し、血を通して肉体への循環熱に気を配給する。クンダリニー・エネルギーは時に、会陰チャクラに巻き付き、肉体の下部にある基底となる衝動と本能から鍛えられ啓発された精神の高みへと伸びようとしている蛇として描写される。
会陰チャクラの励起によって、実践者は火の蛇エネルギーを流入させる自身の門を開く。心霊パワーの開花は彼のオーラを強化し、1ラウンドの間開門しているチャクラの数に等しいダメージ減少/―を与える。実践者は2レベルになってからでないとこのチャクラを開けない。
2.丹田チャクラ(難易度13)/Sacral Chakra:丹田チャクラは生殖転輪の創造パワー、また歓喜とも密接に関わっており、加えて創作能力、欲求、そして人間関係にも関連がある。丹田チャクラを励起した時、熟達者は身体から質量のない至福のあるアストラルの領域に至る感情的あるいは創造的な恍惚の瞬間を回想する。開門した時、丹田チャクラは太陽放射のような微光を放つ。
丹田チャクラの励起によって、実践者は標準的な機動性の、基本移動速度に等しい飛行移動速度を1ラウンド得る。この移動は硬い地面の上で開始し、終了しなければならない。実践者は4レベル以上なければこのチャクラを開門できない。
3.三焦チャクラ(難易度16)/Navel Chakra:三焦チャクラは火、燃焼、消化、憤怒、喜び、恐怖、不安、そして笑いと関連しているために時に発力チャクラとも呼ばれる。ここで火の蛇は一般的な用語では「腹の火」と呼ばれている源である生命力と熱によって渦を巻いて膨れる。
三焦チャクラの励起によって、実践者は30フィートの円錐形に2d8ポイントのダメージを与えるブレス攻撃として火の蛇と交信する。これはどこか火に似た茜色の液状の炎の塊の放射だが、あらゆる形のエネルギー抵抗、防護、完全耐性を迂回する。ダメージ量は第3位階を超えるチャクラの開門につき1d8づつ上昇し、チャクラ全てを励起した場合に最大の6d8になる。実践者は6レベル以上なければこのチャクラを開けない。
4.壇中チャクラ(難易度20)/Heart Chakra:壇中チャクラは惻隠、思いやり、愛情、そして拒絶の内的領域という高次の感性と感情の座である。クリーチャーのオーラの構成物質が混じる時、壇中チャクラのエネルギーは強力な治癒の可用性を取得する。
壇中チャクラが励起すると、実践者は火の蛇を治癒のエネルギーへと向ける。自身にか、この火で触れた隣接する生きているクリーチャーにこの能力を使え、1d8+励起しているチャクラの倍に等しい量のダメージを治癒する。加えて、治癒したクリーチャーから以下の状態の内1つを除去できる:混乱、吐き気がする、不調、よろめき、あるいは朦朧。この火は人造、アンデッド、あるいは他の生きていないクリーチャーには効果がない。実践者は最低でも8レベルなければこのチャクラを開けない。
5.声道チャクラ(難易度25)/Throat Chakra:発声と聴解は振動以上のものではなく、声道チャクラは存在を統べる心霊振動を以てかき鳴らす。ここで下層チャクラの衝動と感情は、声道チャクラが感性と思考の間の橋渡しとなることで知性の隘路へと再構成される。
声道チャクラの励起によって、実践者は万物の基礎となる原初の神秘の言語――原子を動かし、惑星を無限の宇宙で回遊させ続け、星々の煌めきに命じる多元宇宙の未加工の言葉――を活用できる。このチャクラを使う時、実践者はある種の昏睡状態に陥る。彼は通常通りアクションを行えるが、絶えず支離滅裂な呟きをし、時折耳障りな広大なる始原の自然の声を上げる。毎ラウンド、30フィート以内の敵1体を選択できる。その相手は1ラウンドの間よろめき状態にならないよう抵抗する為の意志セーヴに成功しなければならない。このセーヴの難易度は10+実践者の合計ヒット・ダイスの1/2+【魅力】修正値だ。これは[音波]、[精神作用]効果だ。実践者はこのチャクラを開くのに最低でも10レベルなければならない。
6.白毫チャクラ(難易度31)/Brow Chakra:印堂チャクラとも呼ばれるこの経穴は文字通りに、そして比喩的にも心霊視野を統べる。白毫チャクラが開くと、実践者はトゥルー・シーイングの利益を1ラウンドの間得る。この力の中枢への接触は、文字通り実践者の前頭部にある念術エネルギーの輝く第三の眼の開眼である。この神秘の目は実践者を目視する者なら容易に見て取れ、白毫チャクラを維持している限り持続する。実践者は最低12レベルない限りこのチャクラを開けない。
7.百会チャクラ(難易度38)/Crown Chakra:同時に7つのチャクラ全てを通して蛇の火と交信して実践者の生命エネルギーを潜在能力の極限まで配列し、実践者のオーラを後光のように頭部で輝く金色の煌めきに浸す。刹那の間、彼は定命の者から一時的ではあるが神性を持つ存在へと昇華する。多元宇宙との調和と果たすことで可能性を大幅に拡張できる。
百会チャクラが開門すると、実践者は多元宇宙の力と完全に共鳴し、毎ラウンド2つの異なる好きなチャクラの利益を得れるようになる。彼は百会チャクラを選んでなくてさえこの利益を得れる。百会チャクラを選ぶ場合には、そのターンの間に(攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定などで)d20を振る度に、2回振って高い結果を採用できる。実践者はこのチャクラを開眼するには最低でも14レベルなければならない。
念術決闘は戦闘者たちの精神を二層の心象風景の中で糾わせる闘いである。念術呪文使いたちはそうした戦闘において恐るべき力を有しているが、他のクリーチャーも驚くべき潜在性のある精神力を持っているかもしれない。
目標がインスティゲイト・サイキック・デュエルに対するセーヴに失敗した時、念術術者1人は二層の心象風景を創造する。そして術者と目標の精神はその心象風景内の念術決闘で、この呪文の持続時間が終了するか念術決闘が決着を迎えるまで融合する。戦闘中にその決闘が始まった場合、決闘中のキャラクターそれぞれはイニシアチブの順序を保持し、念術決闘は最初の戦闘と混線しながら継続する。
決闘が戦闘外で始まる場合、相手の最初のターンになる前に開始者は即行アクションによって二層の心象風景に入って念術発現(下記参照)と呼ばれる超常効果を1つ創造して良い。
念術決闘に囚われている間、戦闘者たちの物理的な肉体は無反応になる。姿勢を維持するが、決闘の間アクションを取れず、アーマー・クラスへの【敏捷力】ボーナスを失う。
念術決闘の戦闘者それぞれは想像力と個性の力で相手を攻撃し、身を守る。そうした戦闘者は二層の心象風景において(精神覆面を使わない限り)現実と同じ姿を取るが、その能力と攻撃は二層の心象風景の奇妙な秩序によって一部強化され、強化されないものは制限される。
物理的な移動の幻影は心象風景の物理において存在するが、速度や居場所のようなものは念術決闘において殆ど意味を持たない。戦闘者は純粋な精神的アクション、発声、そして念術発現(下記参照)の創造のみという制限を受ける。極稀な例外もあるが、呪文と擬似呪文能力は使用できない(念術決闘の結末参照)。
キャラクターは二層の心象風景に入る時、入界前と同じ以下の状態を使用する:現在のヒット・ポイント; 能力値; アーマー・クラスと接触アーマー・クラス; 反応、頑健、そして意志セーヴィング・スロー; 最も高い近接攻撃ボーナス; 最も高い遠隔攻撃ボーナス。これらの攻撃ボーナスは近接及び遠隔の攻撃発現にそれぞれ適用される。再生と高速治癒は念術決闘に適用される唯一の特殊能力である; 例えば直感回避とダメージ減少は適用されない。
アイテムによって与えられるボーナスとペナルティは心象風景に入る前に稼働していた呪文や効果と同様にそうした状態に適用される、そうしたアイテムや効果はクリーチャーが心象風景に入る時に念術と等価になるからだ。しかし、精神が念術決闘で交戦している間、戦闘者の肉体に発動されたダメージと治癒の呪文と効果だけはその念術決闘の戦闘において効果を持つ。
発現されるものは発現者の戦闘能力の多くを保持している。二層の心象風景の在り方は武勇を念術的な等価物に翻訳する; つまるところ、武勇とは訓練、筋肉の記憶、そして他の潜在意識の要素から齎されているのだ。つまり武術に傾倒したキャラクターは念術決闘においては資源が少ないが、依然として優れた精確さを以て敵を攻撃できる。
念術決闘の間に得た状態が現実世界にも持ち越される事は稀であるが、ダメージは決闘者の物理的な肉体にも与えられるため、戦闘者が死ぬ可能性はある。同様に、念術決闘が始まってからは、現実世界で起きるあらゆる他の効果とは異なり決闘者の物理的な肉体へのダメージあるいは治癒は念術決闘にも持ち越される。
念術決闘で交戦している間、戦闘者は通常の攻撃や呪文発動は行わない。代わりに、戦闘者は二層の心象風景内でのみ使える能力である念術発現を創造する; これは心象風景の生地の変更を表す(心象風景参照)。
念術発現は念術エネルギーを燃料とし、発現ポイント(MP)として表現される。戦闘者それぞれは、最も高い術者レベルの値かヒット・ダイスの半分に等しい値どちらか高い方に等しい発現レベルを持つ。発現を創造する際に戦闘者が費やせる発現ポイントの最大値は戦闘者が発動できる呪文の最高レベルの値かヒット・ダイスの1/4の値(最低1、最大5)かどちらか高い方に等しい。
念術発現の創造をする為に、4つの方法の好きな1つでMPを生成しなければならない:能力値からか、クラス特徴からか、呪文の生け贄によってか、擬似呪文能力の生け贄に依ってか。戦闘者は発現1回につきこれらの方法それぞれを1回づつのみ使用できる。例えば、ガンスリンガー1/ウィザード8のキャラクターは能力値から1MP、気概から1MP、そして2レベル呪文の生け贄から2MP生成でき、つまり発現ごとに制限である4MPに達せるが、異なる4つの1レベル呪文の生け贄に依ってそれをすることはできない。戦闘者が生成した発現ポイント全てを即座に使わない場合、余ったポイントは失われる。
能力値からのMP生成は能力値を枯渇させないが、決闘が決着すると戦闘者に別の結果を齎す(下記参照)。他のMPの源全ては物質界と同様に費やした源を枯渇させる。
能力値からのMP生成:戦闘者それぞれは、戦闘者のヒット・ダイス+【知力】、【判断力】、【魅力】値の平均に等しいMP蓄積を持って念術決闘を開始する。フリー・アクションとして戦闘者は蓄積から引き出してMPを生成できる。この蓄積から少しでもポイントを引き出した戦闘者は二層の心象風景から離れると疲労状態になる。半分以上これらのポイントを引き出した戦闘者は心象風景から離れると過労状態になり、以降24時間の間【知力】、【判断力】、【魅力】に-4のペナルティを受ける。戦闘者が蓄積全体を消費した場合、心象風景から出た後気絶状態になる。疲労、過労、気絶状態及び-4のペナルティはあらゆる完全耐性を無視し、24時間持続する; ウィッシュあるいはミラクルを除いてこの時間が来る前に除去する事は出来ない。
選択したクラス特徴からのMP生成:フリー・アクションとして秘術蓄積、気概蓄積、気蓄積、心意気蓄積、あるいは心的蓄積(あるいはGMが選ぶ類似したクラス特徴)を持つ戦闘者はこうした蓄積からポイントを消費して、消費したポイントにつき1MPの比率でMPを生成する。
呪文を生け贄に捧げてMP生成:フリー・アクションで、戦闘者は呪文スロット1つ(任意発動の術者の場合)あるいは準備した呪文1つ(準備する術者の場合)を生け贄に捧げる事で捧げた呪文スロットの、あるいは準備した呪文のレベルに等しい値のMPを生成して良い。アルケミストとインヴェスティゲーターは呪文スロットであるかのようにエキス・スロットを捧げられるが、現在そのエキス・スロットが空いており、物理的なエキスになっていない場合のみである。
擬似呪文能力を生け贄に捧げてMP生成:戦闘者は呪文を生け贄に捧げるのに似た方法で擬似呪文能力の使用回数1回を捧げてMPを生成できる。しかし、回数無制限の擬似呪文能力それぞれは念術決闘1回の間では1回しか捧げられない; 無限のMPの発生源にはならない。
念術発現には主に3つの種類がある:攻勢発現、守勢発現、そして思考形状クリーチャーだ。精神集中判定の目的において、発現の創造は発現の創造に費やしたMPの値に等しい呪文レベルを持つ呪文の発動と見做される。発現を創造する戦闘者はそうした判定においてその発現レベルを術者レベルとして扱う。
この種類の発現は相手か思考形状クリーチャー、あるいはその両方を直接攻撃する。攻勢発現は費やしたMP数と創造者の望みに応じて様々な防備を攻撃できる。攻勢発現の創造は3段階を要する。
ステップ1―感覚的効果の創造:念術発現を創造する戦闘者は、発現それぞれの外見、発する音、印象、そして臭いに関して、自身の想像力のみから制限を受ける; これらの感覚的効果は戦闘者の後の選択を導く。例えば、戦闘者が攻勢発現を相手に投げる巨大な溶岩球として具現化する場合、それは相手のアーマー・クラスを目標にするのではなく反応セーヴを強制する攻撃にすべきだと示唆するだろう。効果の形態に拘らず、発現によって与えられるダメージは常に種別のないダメージであり、守勢発現によってのみ軽減できる。
ステップ2―攻撃の種類の決定:基本設定では、攻勢発現は単一の目標のアーマー・クラスに対して解決される近接あるいは遠隔攻撃(創造者が選択する)として機能する。創造者は2MP支払いを増加することでこの発現を接触アーマー・クラスに対して解決できる。
或いは、創造者は代わりに相手と彼が制御する思考形状クリーチャーの両方に、効果を避ける為のセーヴィング・スローを試みさせられる; これは1MPだけ増加させる。難易度は10+費やしたMPの合計+創造者の【知力】、【判断力】、あるいは【魅力】ボーナス(最も高いもの)に等しい。創造者は目標が試みるべきセーヴィング・スローの種類――頑健か、反応か、意志――を決定する。基本設定では、セーヴの成功は発現のダメージを無効化するが、創造者は1MP支払いを増加させることでこの発現をセーヴに成功した者に半分のダメージを与えられるように出来る。
攻勢発現の効果がセーヴィング・スローによって無効化あるいは減少されうる場合、創造者は支払いを増加させて発現に状態を適用させても良い(ステップ3参照)。
ステップ3―ダメージと状態の判断:発現の攻撃の種類の決定後、創造者はダメージ・ダイスの数を決定する。創造者はダメージに最低でも1MP払わねばならず、それは発現に1ダメージ・ダイスを与えるが、以下の表に記されている通り更に費やせばダイスの数も上昇する。
ダメージに費やしたMP |
ダメージ・ダイスの個数 |
---|---|
1MP |
ダイス1個 |
2MP |
ダイス4個 |
3MP |
ダイス6個 |
4MP |
ダイス8個 |
5MP |
ダイス10個 |
6MP |
ダイス12個 |
7MP |
ダイス14個 |
8MP |
ダイス16個 |
9MP |
発現のダメージ・ダイスの種類は発現のMPの発生源に基づく。捧げられた念術呪文と擬似呪文能力はd8を与える。秘術呪文と他の擬似呪文能力はd6を与える。他のあらゆる方法のMP生成(方法の混成も含む)はd4を与える。発現の攻撃がアーマー・クラスあるいは接触アーマー・クラスに対して解決される場合、攻撃ロールの出目が20だと、ダメージが2倍になるクリティカル可能状態になる。
その発現がセーヴィング・スローを認める場合、創造者は追加MPを費やして下記の一覧から状態を1つ加えられる(依然としてダメージに最低1MP費やさねばならない)。セーヴィング・スローの成功はその状態を常に無効化する。念術決闘で得た状態は、その状態の通常の持続時間が過ぎる前に決闘が終了した場合終了する。下記の状態はそれ以外の点ではそうした状態用の通常のルールに従い、続けて例外と追加が書かれている。
盲目状態(3MP):影響を受けたクリーチャーは1ラウンドの間盲目状態になる; セーヴを要求する攻勢発現を使用できなくなる。
混乱状態(3MP):影響を受けたクリーチャーは1ラウンドの間混乱状態になり、自動的に精神集中が破れる。影響を受けたクリーチャーが最寄りのクリーチャーへの攻撃を強制される場合、そのクリーチャーは自分の決闘相手の思考形状クリーチャーをいる場合攻撃し、いない場合決闘相手を攻撃する。混乱した戦闘者が自分の思考形状クリーチャーを攻撃することは決してないし、逆もない。この状態は意志セーヴを要求する発現にのみ適用される。
幻惑状態(4MP):影響を受けたクリーチャーは1ラウンドの間幻惑状態になる。幻惑状態の戦闘者は思考形状クリーチャーの精神集中を続けられ、守勢発現を創造できるが、思考形状クリーチャーと攻勢発現の創造はできない。この状態は意志セーヴを要求する発現にのみ適用できる。
絡みつかれた状態(2MP):影響を受けたクリーチャーは全ラウンド・アクションを使ってこの状態を終わらせるまで絡みつかれた状態になる。この状態は反応セーヴを要求する発現にのみ適用できる。
吐き気がする状態(4MP):影響を受けたクリーチャーは1ラウンドの間吐き気がする状態になる。吐き気がする状態のクリーチャーは守勢発現しか創造できない。この状態は頑健セーヴを要求する発現にのみ適用できる。
怯え状態(1MP):影響を受けたクリーチャーは1d4ラウンドの間怯え状態になる。この状態は意志セーヴを要求する発現にのみ適用できる。
守勢発現は相手の発現から戦闘者を保護する。念術決闘中の戦闘者は以下の守勢能力を発現できる。
のがれる精神(1以上のMP; 即行アクション):この発現の創造に費やしたMP数に等しいラウンド数の間、戦闘者はセーヴィング・スロー全てに+2のボーナスと身かわしを得る。
頑固な精神(1から4MP; 即行アクション):1ラウンドの間、戦闘者のアーマー・クラスはこの発現を創造するのに費やしたMPに等しい量だけ増加し、接触アーマー・クラスはその半分増加する(最低+0)。
思考障壁(1以上のMP; 即行アクション):思考障壁は攻勢発現と思考形状クリーチャーが戦闘者に与えられるダメージを5ポイント減少する。この発現は戦闘者がこれの創造に費やしたMP数に等しいラウンド数の間持続する。
煩わしき相殺(可変MP; 割り込みアクション):相手が発現を創造する際、戦闘者は発現の費用+2に等しいMP数を費やすことでその発現を相殺できる。そうする場合、戦闘者の現在活動中の思考形状クリーチャーや守勢発現は霧消する。
軽快な精神(2MP; 割り込みアクション):接触アーマー・クラスを目標にする攻勢発現で攻撃された時、この能力はそれの目標を完全なアーマー・クラスへと変更する。
念術向け直し(1MP; 割り込みアクション):活動中の思考形状クリーチャーを所有している間にダメージを受ける時、戦闘者はこの能力を使って自身へのダメージを代わりに思考形状クリーチャーに適用できる。戦闘者と思考形状クリーチャー両方を目標にする攻撃の場合、思考形状クリーチャーは自身と戦闘者両方用のダメージを受け、その攻撃が贈る状態を蒙るが、戦闘者は何も被らない。
思考形状クリーチャーは創造者が望む通りの形を取る精神的な人造の奴隷だ。思考形状クリーチャーの創造は(1ラウンド発動時間の呪文を発動するかのように)1全ラウンドかかり、創造者が全ラウンド・アクションとしてこのクリーチャーの存在に対し精神集中している限り持続する; 戦闘者はいっときに1体の思考形状クリーチャーしか発現できない。思考形状クリーチャーは、別の思考形状クリーチャーが発現している場合そいつに対し攻撃しなければならない; そうでない場合、創造者の相手を攻撃できる。このクリーチャーは創造者が全ラウンド・アクションを使ってこの思考形状クリーチャーに対し精神集中した時に攻撃を行う。思考形状クリーチャーが0ヒット・ポイント以下に減少した時、消滅して創造者は思考形状クリーチャーの念術反動(下記の思考形状クリーチャーの性能参照)に等しい量のダメージを受ける。思考形状クリーチャーはフリー・アクションで霧散させられる。
基本思考形状クリーチャーは作成に1MPかかり、以下の基本性能を持つ。
思考形状クリーチャーの性能:アーマー・クラス 創造者のアーマー・クラス; 接触アーマー・クラス 創造者のアーマー・クラス; ヒット・ポイント 創造者の現在ヒット・ポイントの1/2; 攻撃ボーナス 創造者の発現レベル+創造者の【知力】か【判断力】か【魅力】(最も高いもの)の修正値; ダメージ 1d6+創造者の【知力】か【判断力】か【魅力】(最も高いもの)の修正値; セーヴ 創造者のセーヴ・ボーナス; 念術反動 1d10+思考形状クリーチャーのMP費用。
思考形状クリーチャー増強:思考形状クリーチャーを創造する時、創造者は自身のMP制限まで以下の増強を好きなだけ適用できる。
攻撃ボーナス増大:思考形状クリーチャーの費用を最大で4MPぶん上昇させて、思考形状クリーチャーのあらゆる攻撃の攻撃ボーナスをそれと同じ量だけ上昇させる。
追加攻撃:2MPだけ費用を上昇させることで、思考形状クリーチャーに毎ラウンド二度目の攻撃を与える。追加で2MP費用を上昇させることで第三の攻撃を与えるが、第三の攻撃は-5のペナルティを受けて行う。
アーマー・クラスの上昇:最大4MPぶん費用を上昇させることで思考形状クリーチャーのアーマー・クラスを同量だけ、そして接触アーマー・クラスをその量の半分だけ上昇させる。
セーヴィング・スローの上昇:費用を2か4MPぶん上昇させることで思考形状クリーチャーのセーヴィング・スロー全てのボーナスをその量の半分だけ上昇させる。
ヒット・ポイントの上昇:最大4MP費用を上昇させることで思考形状クリーチャーのヒット・ポイントを10×その量だけ上昇させる。
ダメージの上昇:費用を1MPだけ上昇させる事で思考形状クリーチャーのあらゆる攻撃のダメージ・ダイスの種類をd8に、あるいは2MPだけ費用を上昇させることでダメージ・ダイスの種類をd10に上昇させる。思考形状クリーチャーが1回の攻撃しか持たない場合、その攻撃のダメージ・ボーナスは創造者の【知力】、【判断力】、あるいは【魅力】(最も高いもの)ボーナスの1と1/2倍へと上昇する。
保護能力:費用を1MPだけ上昇させることで、この思考形状クリーチャーがいる限り創造者のアーマー・クラスに+4ボーナス(通常にも接触にも)、反応セーヴィング・スローに+2ボーナス、そして身かわしを与える。費用を追加で2MP上昇させることで、思考形状クリーチャーがいる限り創造者にアーマー・クラスあるいは接触アーマー・クラスへの攻撃に対する完全耐性も与える。
念術決闘が終了し、戦闘者たちの精神が肉体に戻る方法は(この戦闘を開始させたインスティゲイト・サイキック・デュエル呪文の終了を別にしても)多数ある。この決闘は戦闘者の片方が0ヒット・ポイント以下に達するか戦闘者たちが念術決闘の終了に同意した場合即座に終了する。戦闘者それぞれはこの同意を、その戦闘者のターンでない時でさえフリー・アクションとして出来る。珍しいが、呪文か能力によって戦闘者は念術決闘から離れられる。例えば、大抵の呪文とは異なり、マインドスケープ・ドアなら念術決闘の間でも発動でき、術者は心象風景から離脱して決闘は終了する。最後に、戦闘者の肉体に隣接するクリーチャーは標準アクションでそのクリーチャーを揺すって呆然状態から抜け出させようと試みれる。それはダメージを与えない近接接触攻撃であるが、戦闘者に念術決闘を始めた効果に対する新たなセーヴィング・スローの試みを認める。この判定に成功した場合、目覚めたクリーチャーの精神は肉体に戻り決闘は終了する。念術決闘に参加しているクリーチャーはこの方法では1ラウンドに1回の追加セーヴを超えて試みれない。
新ルールの導入ではなく、この項ではポゼッション新呪文とモンスター能力、そして他の呪文を用いることで憑依魔法の差異を説明する。
本当の憑依は目標の意識と自分の意識を交換するか自分の意識で上書きして、目標の肉体の統制の直接支配を確立する時に起こる。パスファインダーRPGには、複数の、時に憑依と混じり合う効果、という特色がある。以下の節では複数の憑依と憑依に似た効果、そしてその違いを記述する。
支配:ドミネイト呪文は表面上は似た結果を生じるため時に憑依と混同される。しかし、支配と憑依は同じではない。支配は精神制御であり、目標の精神を奴隷化して術者の意志の遂行を強制させる; つまり、術者は直接目標の精神を支配しない。目標の支配された精神はその精神が活用可能な手段、知識、そして経験を以て術者が与えた命令を遂行するだけだ。
ポゼッション呪文:Occult Adventuresより前におけるパスファインダーRPGの憑依の機構の主たる出典はマジック・ジャー呪文だ。マジック・ジャーによって術者は自身の肉体から霊魂を離脱させそれを別のクリーチャーの肉体に配置し、その宿主の霊魂を退去させて術者自身の肉体を主に「空っぽ」のままにしておける。ポゼッションと同様、こうした効果は生命力と霊魂を操作する魔法として相応しいため、死霊術系統の魔法に属する。その最終的な結果が宿主の精神でなく肉体の制御であるため、これが本当の憑依である。マリオネット・ポゼッション呪文は同一の原理で機能するが、目標は制御を自発的に術者に譲渡するため、宿主の霊魂を退去させない。
こうした憑依形態は術者に大きな危険を負わせる。術者には住まうべき肉体なしに生き延びる手段がないため、自身の肉体が呪文の距離外にある間に自身の霊魂が宿主の肉体から排除された場合、術者は即死する。
ポゼッション呪文はマジック・ジャー及びマリオネット・ポゼッションと類似のルールに従うが、重要な違いが少数ある。ポゼッションは術者が宿主の肉体の統制を掌握した時にその霊魂を退去させない。加えて、術者は自分が排除された時に自身の肉体が呪文の距離外にある場合に非業の死を遂げる事はない; ポゼッション呪文の距離は、発動時に術者が意図する目標と離れられる距離のみと紐付いている。自身の肉体が同じ次元界に在り続ける限り、排除されると、術者の霊魂はどのような距離であれ自身の肉体に追い返される。
非実体憑依:ゴースト、シャドウ・デーモン、そして類似のクリーチャーは物理的な肉体を所有していない――彼らは単なる実体の無い霊魂だ。彼らは下記のルールを使って自身の精神的個性と宿主の物理的形態の間の相互作用を統治する。そのようなクリーチャーは宿主の肉体と融合し、排除された時に害を受けない。マジック・ジャーを使うクリーチャーは代わりにポゼッション新呪文を使うこともある。
ポゼッション呪文は憑依の主要な機構を含んでいる。マジック・ジャー呪文の記述は憑依しているクリーチャーは憑依している側の「精神的能力」を使えると記載しており、ポゼッション呪文も同じように機能する。この用語はこれまで定義しておらず、多くのゲームで混乱の元になっている。ここで使われるような「精神的能力」という用語は以下を差している。
憑依者は自身の技能ランクを、宿主の肉体の内にいる憑依者が依然前提条件を満たしている特技も伴って使用する。憑依者は宿主の特技と技能ランクを得ないが、宿主の肉体に関連するボーナスとペナルティは適用される。例えば、〈飛行〉判定を試みる時、鳥に憑依しているキャラクターは〈飛行〉技能への自身のランクを使用するが、鳥の【敏捷力】修正値と種族、サイズ、そして機動性のボーナスを使用する。
憑依者は呪文と擬似呪文能力を使える。適切な呪文構成要素と焦点具は依然としてそれを求める呪文に要求される。一部の擬似呪文能力は生まれつきの種族的なものであるが、霊魂の要素は宿主の肉体に、一時的に憑依しているクリーチャーの典型的な在り方を染み込ませる。例えば、パラディンに憑依しているシャドウ・デーモンは憑依中も依然として種族擬似呪文能力を使える。
(クラス能力を除く)超常能力は概してクリーチャーの物理的形態に依拠するため、精神的能力とは見做されない。ある能力は在り方が精神のみであると信じる場合、GMは特定の例外を選べる。
いくつかの異なる機構によってクリーチャーは別のクリーチャーに影響を与えたり制御したりでき、憑依対(強制)にせよ、憑依対憑依でさえも、効果の競合がどう現れるかは不明瞭なところがある。これらの機構は以下の方法で相互作用する。
憑依対(魅惑)と(強制):憑依は、別のクリーチャーを制御している(魅惑)と(強制)を上書きする。どの機能も別の形態の機能を妨害はしないが、憑依は精神を迂回し、直接その肉体の物理的制御を得る――これは、既に(強制)によって根本的に無防備状態になっている知性を隷属化している憑依者という結果を産むかもしれない。(強制)と(魅惑)効果は本来目標とされたクリーチャーの精神あるいは霊魂と共に移動する。例えば、君が支配されているクリーチャーにマインド・スワップを発動する場合、支配効果は起動したままであるがその効果はもともと支配されていた精神と共に新しい宿主である君の肉体へと遷移し、支配されていて憑依能力を持つクリーチャーは、支配されている間であっても別のクリーチャーに憑依できるかもしれない。
宿主の精神あるいは霊魂が肉体から離れるわけではない場合、支配しているクリーチャーは依然として今や憑依されている目標とテレパシー的な会話ができる、その目標が奪取された肉体の内側で無防備状態になっているとしてもだ。支配しているクリーチャーは、宿主が知覚に通絡できる場合宿主の肉体が何をしているかの説明を目標にするよう命令させることさえできる。
逆に、術者は憑依しているクリーチャーを(強制)あるいは(魅惑)効果の目標にしても良い。憑依しているクリーチャーが宿主の肉体にある唯一の精神あるいは霊魂である場合、(強制)あるいは(魅惑)効果は通常通り憑依しているクリーチャーに対して作用する。憑依しているクリーチャーが後に肉体から退去させられた場合、(強制)あるいは(魅惑)効果はもともとの肉体へと帰還する際、憑依しているクリーチャーに機能したままである。例えば、メスメリストがマインド・スワップをバードに使用しており、サキュバスがドミネイト・モンスター擬似呪文能力を出合い頭にその憑依されたバードに使用する場合、メスメリストはその呪文に対するセーヴィング・スローを試みなければならない。失敗した場合、メスメリストはサキュバスによって支配され、憑依が終了し自身の肉体に帰還する時も彼は新たなる女主人のたなごころの上にいる。
宿主のクリーチャーと憑依しているクリーチャー両方がいっときに1つの肉体を専有している時、(魅惑)あるいは(強制)効果はどちらか片方を目標にできる。しかし、術者が憑依しているクリーチャーを目標にするには憑依しているクリーチャーが宿主の肉体の中に有る事に気付いていなければならない。さもなくば、その効果は基本通り宿主を目標にし、概して限定された効果しか持たなくなる。
憑依対占術効果:憑依は占術呪文の多くを全く不明瞭にしないし、遮りもしない。例えば、悪のメスメリストがパラディンに憑依している場合、ディテクト・イーヴルはそのパラディンの肉体を効果範囲内に収めた時に悪のクリーチャーの存在を感知する。《隠匿存在》特技は憑依しているクリーチャーが占術を毀損する助けとなる。マジック・ジャーの術者といった事例など、クリーチャーの肉体と霊魂が異なる2つの場所にある場合、ロケート・クリーチャーやスクライングのような位置に依存する占術呪文は結果生成に失敗する。例外はディサーン・ロケーションだ; この強力な呪文は肉体と霊魂がマインド・ブランクか神格によって保護されていない限りどちらの場所も示す。
憑依対憑依:君が既に憑依されているクリーチャーへの憑依を試みる場合、憑依しているクリーチャーはそのポゼッション呪文のセーヴに成功しない限り排斥され、君がその宿主に入れる。憑依しているクリーチャーが自発的にそのセーヴに失敗する場合、まず最初に憑依していたクリーチャーは自動的に排除され、それから宿主が代わりに意志セーヴを試みる。セーヴィング・スローを認めない憑依効果は自動的に憑依しているクリーチャーを排除する。
秘術、信仰、あるいは念術魔法の儀式と訓練の実践者のみが呪文を発動できるという考えは一般的なものだが、厳密には正しくない。埃まみれの図書館に隠され狂人たちによる随筆に記されているものの中に、呪文発動の別の形態の神秘がある――心霊儀式魔法が。こうした呪文は稀であり、それらの力を欲する者たちとそれらの存在を隠さんとする者たちに切望されている。大抵の伝統的な術者たちはこうした儀式を、危険で制御不能なものであり、忌避すべきで使うにしても最後の手段だと見做している。彼らは、この儀式は能力への理解という微光を持つ者にのみ魔法の根底をなす構造と影響しあう事を認めるがために、こうした祭祀が未実践者に与える力を恐れている。
誰でも心霊儀式の発動の試みが出来るが、その工程は危険を伴う。奇妙で難解なまじないは時に精密さを伴う執行への挑戦となり、失敗は術者を衰弱させ、世界に化物を解き放つ事さえある。執行に成功した時でさえ、心霊儀式それぞれには代償がある――少なくとも儀式を先導した術者と、よくその手助けをした者たちも含めて影響を与える反動だ。
心霊儀式の執行前に、主要術者は必要な全ての物質構成要素と副次の術者たちを集め準備しなければならない。心霊儀式の一部は特定の時間あるいは場所での発動が要求される; 標準的でない場所や時間でのそうした儀式発動の試みはほぼ不可能だ。
心霊儀式の発動には儀式レベルにつき最低でも10分が要求され、儀式レベルにつき1時間になることもある。術者の1人――主要術者か、主要術者が指定した副次術者1人――は儀式が術者レベルにつき1時間かからない限りは儀式の発動10分につき技能判定1回を試み、術者レベルにつき1時間かかる場合は儀式1時間につき術者は判定1回を試みる。そうした判定は援護アクションから利益を得られず、術者はその判定で、脅威に晒されているあるいは気が散る時に通常時のように出目10や出目20が出来る能力を持っていてさえそれらが出来ない。更に、儀式発動の特別な工程のため、技能判定にボーナスを与える通常の装備は、儀式で要求される判定への術者のボーナスをGMが認めない限り通常増加できない。儀式で要求される技能判定への特技、(発動の間中持続するのに十分な持続時間がある)呪文、特徴、そして魔法のアイテムから与えられるボーナスはGMの裁定に依るが通常適用される。主要術者が様々な技能判定を試みる順序を決めるが、GMがそうした判定を振り儀式発動の進捗の記録を密かにつける。儀式発動が始まると、外的な影響あるいは失敗によって邪魔されない限り完成へ向けて執行しなければならない。
主要術者が儀式発動を先導し、時に複数の副次術者の助けも借りる。副次術者たちは確実な成功に能動的な役割を果たしていない時でさえ儀式の発動に必要不可欠となりうる。儀式の説明で特記ない限り、副次術者たちは儀式発動の全体を通して主要術者とお互い同士から100フィート以内におり、効果線が通っていなければならない。
儀式が副次術者の参加を認める場合、そうした状況において儀式の構成要素の項目には「副術」(「副次術者」)と記されており、その直後その儀式の初動に要求される副次術者の最大あるいは最小の数の詳細が括弧内に書かれている。儀式の説明に副次術者の項目がない場合、その儀式では副次術者の助けは認められていない。副次術者たちは主要術者が宛てがった技能判定を試みる事で手助けできるが、彼らの主たる目的は儀式の発動を助ける事だ。儀式の発動が4人以上の副次術者によって助けられる場合、術者全員は心霊儀式の発動の一部として試みられる技能判定全てに+1のボーナスを得る。このボーナスは4人を超える副次術者4人につき1上昇する(最大で20人以上の副次術者の時の+5ボーナス)。
心霊儀式の発動の為に、主要術者は儀式の秘密を学ばなければならない(心霊儀式の発見参照)。副次術者は儀式のまじないの完全な理解なしに発動の手伝いが出来る。
秘術、信仰、あるいは念術呪文を発動する能力に欠けている者も儀式の発動は可能であるため、通常であれば術者レベルに依存する変数(有効距離や呪文抵抗など)は代わりに主要術者のキャラクター・レベルあるいは合計ヒット・ダイスを使用する。呪文を発動する能力を持つ儀式発動者にさえこれは当て嵌まる。術者レベルを持つキャラクターは儀式を発動する為の技能判定に+1のボーナスを得、このボーナスは保有する5術者レベル毎に、魔法の根源への理解が深まるため1づつ(最大で術者レベル20での+5)上昇する。
儀式の妨害は難しい。儀式の発動は機会攻撃を誘発せず、術者たちは交戦や他のアクションを取る為に儀式を中断できる――結果は保証しないが。心霊儀式をこの方法で中断するラウンド毎に、以降の儀式の技能判定全ての難易度は1上昇する。実用的な目的において、儀式は発動が1分を超えて中断するか術者の誰かが無力化されるか、殺されるか、他の術者全員から100フィートを超えて移動する(か効果線の外に行く)かした時に妨害に成功する。
半分を超える心霊儀式用の技能判定に成功した場合、儀式は成功し、主要術者(と特記されている場合副次術者たち)は儀式の効果が生じる前に儀式の反動を経験する。儀式の効果に対するセーヴィング・スローの難易度は(適用されるとしたら)10+儀式レベル+主要術者の【知力】の、【判断力】の、あるいは【魅力】のボーナス(一番高いもの)に等しい。
術者たちが心霊儀式で要求される技能判定の半分(切り捨て)に失敗した場合、儀式は終了し、術者たちは儀式の反動も経験し、失敗の結果が生じる。失敗の結果は各儀式の説明に詳細がある。
心霊儀式の神秘は執拗なまでに保護された謎であり、儀式の主催者あるいは儀式を詳述している不鮮明な文言に身を投じた者たちによって念入りに隠されていることがある。特定の心霊儀式は暗号化された古書に隠され、謎の中に伏され、難解な話に織り込まれた仄めかしを通してのみ言及される。心霊儀式の発動方法の復元はそれ自体が1つの冒険となりうり、幻覚を見て明かされる何か、心霊の実践者から強要される何か、あるいは死の門で静止して自らの才能が定命の存在を超えて生きるよう望む本物の伝承者によって受け継がれる何かかもしれない。
心霊儀式が教えられるかその秘密が直接説明される場合、その発動方法を修得するのに儀式レベルにつき最低1日かかる。隠された手掛かりからあるいは断片から儀式を修得するには儀式レベルにつき1週間あるいはひと月かかる(GMが裁定する)。この研究期間の終わりには儀式を修得する試みをしている人物は【知力】判定に成功しなければならない(手掛かりあるいは強要された教師から学ぶ場合難易度=15+儀式レベル、あるいは教示に熱心な指導者から学ぶ場合10+儀式レベル)。この判定の失敗は儀式の秘密が修得者の理解をすり抜けた事を意味するが、彼女は同じ発見の潜在性があるこの工程を新しく開始できる。
呪文発動の能力を持つ、あるいは擬似呪文能力を使う儀式の主要術者は、レイ・ラインの2術者レベルにつき1時間かかる簡単な儀式を執行して30フィート以内のレイ・ラインを活用できる。儀式の終わりに、主要術者はレイ・ラインと自身を調和させる為の〈呪文学〉判定(難易度=15+レイ・ラインの術者レベル)に成功しなければならない。判定に失敗した場合、彼女は調和の儀式を新たに試みれる。判定に成功すると、主要術者と望む副次術者たちはレイ・ラインを活用しての心霊儀式の発動の為の技能判定に、レイ・ラインから30フィート以内にいるのであれば+1のボーナスを得る。このボーナスはレイ・ラインの5術者レベルにつき1づつ増加し、最大で+5になる。
この調和の形体はレイ・ラインの使用に記載している標準的な方法で破壊できる。
以下は心霊儀式の抜粋である。心霊儀式は呪文に似た書式であるが、反動と失敗の項目もある。
Avoidance Ward/防護迂回
系統:心術(強制); レベル:4
発動時間:40分
構成要素:音声、物質(ナナカマドの木から作った木炭1つ)、焦点(50GPの価値のある小さな銀製の鏡)
技能判定:〈知識:ダンジョン探検〉難易度30、成功3回; 〈呪文学〉難易度30、成功1回
距離:接触
目標:1つのダンジョンの扉
持続時間:8時間
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害、物体); 呪文抵抗:可(無害、物体)
反動:術者は4d6ポイントのダメージを負う。
失敗:目標の扉は勢い良く開き、24時間の間リミテッド・ウィッシュ以外の手段によってでは術者では閉じられない。
術者は鏡を扉の片側に置き、扉の反対側にレンジャーの得意な敵一覧にあるクリーチャーの種別あるいは副種別1つに従った心霊的な印形の記述をするところから開始する。儀式が完了すると、選んだ種別あるいは副種別のクリーチャーは扉を開くことも、触れることも、あらゆる手段に依る魔法的な扉の操作さえできなくなる(セーヴあるいは呪文抵抗は不可)。ダンジョンの扉1枚にはいっときに1つの防護しか付与できない。
Ethereal Rip/エーテル亀裂
系統:力術; レベル:5
発動時間:50分
構成要素:音声、動作、物質(エクトプラズムの塊と500GPの価値のある野に咲く蓮の根から抽出した丸薬)、焦点(少なくとも18,301GPの価値のある、+2以上の強化ボーナスとゴースト・タッチの武器の特殊能力を備えた黒曜石製ダガー1つ)
技能判定:〈知識:次元界〉難易度29、成功3回; 〈知識:地理〉難易度29、成功2回
距離:接触
効果:物質界とエーテル界の間の亀裂
持続時間:1時間/主要術者のキャラクター・レベルおよび瞬間; 本文参照
セーヴィング・スロー:反応・無効; 呪文抵抗:不可
反動:主要術者は4d6ポイントのダメージを負う。
失敗:術者は(非実体)の副種別を得、24時間の間混乱状態になる。
儀式が完了すると、焦点具のダガーには物質界とエーテル界の間の束の間の亀裂を斬る力が注ぎ込まれるが、それは術者がこの儀式の制限を堅持している場合のみである。
儀式の開始時に、術者はそうした切開用の完璧な地点を見つけなければならない:物質界とエーテル界が密接に結び付いているという特徴のある場所を(正確な地点はGMが決める)。それから、その場所の2つの次元の境界を弱めるまじないを呟いた後、その術者は物質構成要素の混合物を焦点具の刃全体にムラなく塗布しなければならない。それが完了すると、儀式は成功し反動が発生するが、儀式の真なる効果は遅れるかもしれない。その術者が自身の接敵面から移動しない限り、かつ焦点具のダガーを握るのをやめない限り、機会攻撃を誘発しない標準アクションとしてそのダガーを使って2つの次元界の間の弱まった境界を斬れるが、儀式が成功裡に完了し反動を受けてから術者レベルにつき1時間以内にそれを行わなければならない。それがされると即座に劇的な効果が起こる――裂け目がその術者の接敵面から30フィート以内の、重量が200ポンド未満である全てのクリーチャーと固定されていない物品を(物質界から裂いた場合)エーテル界か(エーテル界から裂いた場合)物質界に吸い込もうとする。反応セーヴの成功でクリーチャーは亀裂への引き込みを回避する。亀裂に引かれるクリーチャーと物品は別の次元界の相当する接敵面に着地する。儀式の術者は自分は亀裂に吸われるか、儀式を発動した次元界に留まるかを選べる。
Veil Structure/建造物覆い
系統:幻術(幻覚); レベル:8
発動時間:80分
構成要素:音声、動作、物質(新鮮な泉から汲んだ半ガロンの水とポーション・オヴ・インヴィジビリティ)、焦点(一対のミスラル製水差しと2本の金製のアスペルジラム、合計で25,000GPの価値)、副術(少なくとも4人、最大12人)
技能判定:〈知識:自然または地域; 下記参照〉難易度32、成功4回; 〈呪文学〉難易度32、成功2回; 〈手先の早業〉難易度32、成功2回
距離:近距離(25フィート+5フィート/主要術者のキャラクター・レベル)
範囲:20フィートの立方体1つ/主要術者のキャラクター・レベル
持続時間:永続(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・看破(やりとりがあった場合); 呪文抵抗:不可
反動:主要術者は恒久的な負のレベル1を負う。
失敗:1年間、術者全員は有益な(幻覚)効果(インヴィジビリティ等)の目標になれない(これは[呪い]効果であり、リムーヴ・カース及び類似の効果によって除去できる)。
主要術者は新鮮な泉の水をミスラル製の水差しに、もう1本の水差しにポーション・オヴ・インヴィジビリティを入れるところからこの儀式を開始する。術者はポーションの入った水差しへと水を注ぐ事で2本の水差しの構成要素を混ぜ、それから混ぜた中身を最初は水の入っていた水差しに戻す。その後6回以上水差し間の移動を繰り返し、そうして水差しの片方を副次術者の1人に手渡す。完全な沈黙の中、主要術者と選ばれた副次術者はアスペルジラムを使って覆いたい建物あるいは建造物に、儀式の範囲をこえないようにしながらその混合液を飛沫かせる。その建物あるいは建造物が自然環境にある場合、術者たちはその儀式用の〈知識:自然〉判定を試みなければならない。建物あるいは建造物が都市環境にある場合、〈知識:地域〉判定を試みなければならない。
儀式が成功裡に完了すると、その建物は覆われ、その範囲には自然のあるいは都市の環境しかないかのように見えるようになる。儀式の術者全員は依然としてその建物の極僅かな輪郭が見え、通常通り接触できる。主要術者は1日に10体までの触れたクリーチャーに、24時間の間建物の極僅かな輪郭を見る能力を与える能力も得る。
Ensnaring Circle/捕縛の円
系統:防御術[さまざま; 本文参照]; レベル:4
発動時間:40分
構成要素:音声、動作、物質(銀粉)、焦点(5,000GPの価値のあるミスラルとダイアモンドで作られた尖筆)、副術(最大8人)
技能判定:〈知識:次元界〉難易度30、成功2回; 〈知識:宗教〉難易度30、成功1回; 〈言語学〉難易度30、成功1回
距離:10フィート
効果:半径20フィートのマジック・サークル
持続時間:1日/主要術者のキャラクター・レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害); 呪文抵抗:不可、本文参照
反動:主要術者は2d6ポイントのダメージを負う。
失敗:術者たちは作業の成功を信じるが、この円の使用を試みる時に何も起こらない。
この儀式は術者たちに、銀粉で縁取られ焦点具の尖筆で整形される大きな魔法陣の作成を要求する。その円は作成時間の間に決定される目標の属性(混沌、悪、善、あるいは秩序)に調和するよう入念に象られなければならない。この儀式は選択した属性の補足説明を得る。円が完成すると、それは儀式の術者全員やシー・インヴィジビリティ、トゥルー・シーイング、あるいは他の不可視状態の物品を見る方法を持つクリーチャー以外にとっては不可視になる。
完成すれば、内側に向いた適切な種別のマジック・サークル呪文であるかのようにこの円は副種別が選択した属性に合致する来訪者を捕えるのに使える(つまり、悪と調和したエンスネアリング・サークルは内側に向いたマジック・サークル・アゲンスト・イーヴルと同様に振る舞う)。この方法での来訪者捕獲において、その来訪者の接敵面全体は円の内側になければならず、その時であれば主要術者が割り込みアクションでこの円を起動できる。主要術者は円から100フィート以内にいなければならず、この円を起動するにはその円と捕えたい来訪者を目視できなければならない。円が起動した時にその中に複数体いる場合、適切な副種別を持つ来訪者たちを複数捕えるのは可能である。しかし、そのような来訪者が完全には円の内側に入っていない場合、その個体は円の境界の内側には捕われておらず、マジック・サークル・アゲンスト・イーヴル呪文の記述にある通り自由に円を乱せる。
魔法円と同様、捕われた来訪者は円の境界を跨げず、越えられず、境界の先に行けず、直接的でも間接的でも円を乱せないが、円の境界を超えての遠隔攻撃は可能だ。その来訪者が呪文抵抗を持つ場合、1日に1回この拘束に対し試せる。主要術者が来訪者の呪文抵抗の突破に失敗した場合、円は乱され来訪者は円の束縛から解放される。何らかの形で次元間移動が出来る来訪者は単にそうした能力を使用してこの円から離れられる。
魔法円とは異なり、この円を作成する時にエンスネアリング・サークルをより安全にする為の特別な魔法陣は作成できない。
Opening the Third Eye/第三の目開眼
系統:変成術; レベル:5
発動時間:50分
構成要素:音声、動作、物質(お香)、副術(最大12人)
技能判定:〈知識:神秘学〉難易度34、成功3回; 〈知識:次元界〉難易度34、成功1回; 〈知覚〉難易度34、成功1回
距離:接触
目標:主要及び副次術者
持続時間:1日(解除可)
セーヴィング・スロー:頑健・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
反動:全ての術者は2d6ポイントのダメージを負う。
失敗:術者全員は一時的な負のレベル(1日経ってから除去する為の難易度=16+主要術者の【魅力】ボーナス)を得、主要術者は焼脳病の更に強力な版(難易度17; 2セーヴ; 1d4【知】; 1/日)に罹患する。
瞑想と詠唱の祭祀を通して、この儀式の術者たちは念術的に調和する。心霊クラスのレベルを持たない術者たちは以下の利益を得る。
術者それぞれは念術クラスの呪文リストからナックを1つと、その術者が持つ5キャラクター・レベル毎に追加のナックを1つ選ぶ(最大で20レベル時点のナック5つ)。術者たちは回数無制限でそれらのナックを発動できる。
儀式の術者それぞれはこの儀式の自分に対する効果を個別に霧消する事を選べる。
Call Beyond the Veil/薄幕越しの招請
系統:召喚術(招請); レベル:6
発動時間:60分
構成要素:音声、動作、焦点(招請した霊あるいは存在に憑依されたことのある物品、あるいは招請する霊あるいは存在の名前)、副術(最大8人)
技能判定:〈交渉〉難易度31、成功2回; 〈知識:宗教〉難易度33、成功3回; 〈知識:次元界〉難易度33、成功1回
距離:主要術者
効果:死んだクリーチャーの霊1体あるいは念術的存在1体の招請
持続時間:主要術者の精神集中
セーヴィング・スロー:意志・無効; 呪文抵抗:不可
反動:全ての術者は過労状態になり、さらに一時的な負のレベル1を負う。(術後の最初の日に取り除く為の難易度=16+主要術者の【魅力】ボーナス)。
失敗:術者全員は永続的な負の1レベルを得、その負のレベルが除去されるまで過労状態になる。
主要術者は特定の個人の霊あるいは念術的実体に、最後の休息からあるいは他次元の居場所から発現するよう強要する事を試みる。同意しない霊あるいは実体は意志セーヴの成功によって招来に抵抗できる。霊あるいは実体がそのセーヴィング・スローに成功した場合、それは発現しないが依然として儀式は成功したと見做される。霊あるいは実体がこのセーヴに失敗したあるいは受け入れた場合主要術者の肉体の中に招来され、そこで術者の声を使って話し、この世のものならぬ声色が出る。霊あるいは実体は主要術者を通して話すが、術者の心身の制御はそれ以上には出来ず、保有している呪文、擬似呪文能力、あるいは純粋に精神的な超常能力さえも使えない。主要術者が精神集中を終える時にそれはその術者から離れなくてはならない。霊が主要術者を通して話している間、副次術者たちはそれに(副次術者の数に拘らず)1ラウンドに最大1回の割合で質問できる。霊あるいは実体は修得している、あるいは生前に修得していた言語で話し、質問への回答を断れるし、〈はったり〉を用いて質問者たちや主要術者を騙そうと試みれる。それ以外の点では霊は儀式の術者たちの世話にはならない。
Psychic Shielding/念術盾
系統:防御術; レベル:6
発動時間:60分
構成要素:音声、動作、物質(価値500GP相当のダイアモンドの塵)、焦点(合計10,000GPの価値のあるミスラル製の鏡(複数で良い)、および明りの灯ったランタン1つ)
技能判定:〈知識:神秘学〉難易度33、成功3回; 〈呪文学〉難易度33、成功3回
距離:接触
目標:クリーチャー1体
持続時間:1日/術者のキャラクター・レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
反動:術者は2d6ポイントのダメージを負い、さらに過労状態になる。
失敗:術者は恒久的な負のレベル1を負う。
術者は黄昏時あるいは彼は誰時に窓のない部屋で(それが別の術者でないならば)意図する目標と共に内向きのミスラル製鏡に囲われながらこのまじないを開始しなければならない。儀式が終わる頃、その術者はダイアモンドの塵を使ってランタンを吹き消し、自身と目標を暗い部屋に留める。闇の中で術者は儀式の目標に触れてから部屋を出なければならない。それから術者のキャラクター・レベルに等しい日数の間、目標は念術呪文と能力に対するセーヴィング・スローに+4のボーナスを得るが、念術魔法能力を使えず、念術呪文を発動できず念術魔法を使えず、念術決闘で交戦を始める事もされる事も出来なくなる。
Seek Astral Insights/アストラル洞察探求
系統:占術; レベル:6
発動時間:60分
構成要素:音声、動作、物質(儀式が試みられる時に接近していた惑星と等しい数の、純粋な蜜蝋で作られた蝋燭)、焦点(5,000GPの価値のあるミスラル製の鎖)、副術(最大8人)
技能判定:〈知識:神秘学〉難易度31、成功3回; 〈知識:次元界〉難易度31、成功3回
距離:主要術者
持続時間:1時間/主要術者のキャラクター・レベル
反動:主要術者は1週間の間、喋れなくなる(儀式が失敗した場合、この持続時間はフィーブルマインドの効果が終わった後に始まる)。
失敗:24時間の間主要術者の【知力】及び【魅力】能力値は1にまで減少し、主要術者はフィーブルマインド呪文の他の効果を受ける。
この儀式は、遊星(惑星)3つ以上が術者から見え接近している深夜のみ発動できる。この儀式は丘、山、あるいは他の天然の地の利のある場所の上で執行しなければならない。主要術者はまず焦点具の鎖でくるまれ、それから接近する星々の配置に似せて並べた蝋燭に火を灯す。主要術者は完全な沈黙のまま座り、蝋燭の明かりに集中しなければならず、副次術者たちは円に並び心霊的なまじないの詠唱をする。儀式が成功裡に完了すると、主要術者の精神は邪魔されずにアストラル界を放浪でき、精神逍遥1時間につき1つの質問を訊ける。アストラル界の霊たちは誠実に術者に回答するが、彼らが主要術者の求める回答をしてくれる事は通常60%の確率しかない(この確率はGMの裁定により、欲する情報の有り様によって上下する)。答えを持たない場合、霊たちは騙そうと試みる事なく術者が探す知識を欠いていると認める。
Breach the Veil of Dreams/夢の帳突破
系統:召喚術(創造); レベル:6
発動時間:60分
構成要素:音声、動作、物質(墓地の土でいっぱいの椀で焼いた香と、術者それぞれにつきニガヨモギ酒の瓶1本)、焦点(5,000GPの価値のある彫刻が施された銀とミスラルで作られた鍵1つ)、副術(最大で主要術者の【知力】修正値と同じ人数)
技能判定:〈知識:神秘学〉難易度32、成功3回; 〈知識:次元界〉難易度32、成功3回
距離:接触
持続時間:瞬間; 本文参照
セーヴィング・スロー:不可; 呪文抵抗:不可
反動:主要術者は2d6ポイントのダメージを負い、さらに過労状態になる。
失敗:アニメイト・ドリームが儀式の場に現れ術者たちを攻撃する。GMの裁定により、このアニメイト・ドリームはアドヴァンスト・テンプレートを持っていても良いし、仲間のアニメイト・ドリームたちを引き連れていても良いし、両方でも良い。
この儀式は物質界の夜間に発動しなければならない。術者たちはニガヨモギ酒を飲み、香を焼いている間にまじないを唱え始める。術者たちは灰と墓の土を混ぜてその混合物を使って鍵穴付きの入り口を引く。それからまじないを唱え終える頃に鍵をその扉に挿す。成功すると術者たちはそのポータルを通って夢の次元の無作為な場所に進入する。
術者たちが夢の次元から物質界への帰還を願う場合、それぞれは帰還の為の難易度35の精神集中判定に成功しなければならない。これは機会攻撃を誘発しない全ラウンド・アクションである。この判定の難易度は旅行者が全ラウンド・アクションの一部として意図的に念術から及び物理を伴う心的外傷から2d6ポイントのダメージを受ける毎に1づつ減少する(このダメージはいかなる方法でも減少できない)。成功した場合、その術者は物質界の儀式の発動場所に舞い戻る。術者たちは精神集中判定に失敗した場合でも再度挑戦できる。呪文使いでない場合、あるいは下記の値が通常の精神集中ボーナスよりも高い場合、術者は自身のキャラクター・レベル+【魅力】修正値を精神集中判定へのボーナスとして使用しても良い。
Haunted Communion/霊障との意思疎通
系統:死霊術; レベル:7
発動時間:70分
構成要素:音声、動作、物質(特別な塗料と小さな塩味のパン菓子)、焦点(500GPの価値のある銀製の鐘)、副術(最大18人)
技能判定:〈知識:神秘学〉難易度31、成功3回; 〈知識:宗教〉難易度31、成功3回、〈言語学〉難易度31、成功1回
距離:接触
目標:60フィート以内の霊障1つ
持続時間:1時間および10ラウンド(解除可); 本文参照
セーヴィング・スロー:意志・無効; 呪文抵抗:可
反動:主要術者は過労状態になる。
失敗:術者たちは永続的な負の1レベルを受け、その負のレベルが持続している限りあらゆる技能と能力値判定に-4のペナルティを受ける。
この儀式は霊障から60フィート以内で執行しなければならない。主要術者は霊障の起源あるいは力の発生源と関連している物品を使って銀の鈴を鳴らす。そうしたなら、心霊的な印形で飾られた難解な円を、小さな塩味のパン菓子を提げた板周辺に描く。
まじないに成功した場合、その霊障の霊はパン菓子に入り(その霊障は儀式の間不活性状態になり)、術者たちの1人は1時間経つか儀式が終了する前にそのパン菓子を食べなければならない。それに失敗すると霊障は解放され24時間の間その霊障の効果の難易度は4だけ上昇し、霊障に依る攻撃ロールには+4のボーナスが与えられる。術者1人がそのパン菓子を食べると、その霊障の霊は食べた個人を通して話し、離脱までに10の質問(1ラウンドに1の質問)に対しての誠実な回答が要求されるようになるが、霊は感情の残響であるため、答えはスピーク・ウィズ・デッドと同様にささやかかも謎めいているかも、繰り返しかもしれない。10の質問に答えるか呪文が霧消すると、その霊障は通常通り発現できる。
Ritual Exorcism/除霊儀式
系統:防御術; レベル:4
発動時間:40分
構成要素:音声、動作、物質(聖水の小ビン)、焦点(銀製の聖印)、副術(最大12人)
技能判定:〈知識:宗教〉難易度28、成功2回; 〈呪文学〉難易度28、成功2回
距離:近距離(25フィート+5フィート/主要術者のキャラクター・レベル)
目標:無防備状態の憑依されたクリーチャー1体あるいは拘束され憑依された物品1つ
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:意志・無効; 呪文抵抗:可
反動:全ての術者は過労状態になる。
失敗:術者全員は一時的な負の1レベル(1日経ってから除去する為の難易度=16+主要術者の【魅力】ボーナス)を得、主要術者は4d6ポイントのダメージを受ける。
術者は憑依している側のクリーチャーの生命力を宿主に残すよう強制する。この儀式が完成すると、憑依しているクリーチャーは意志セーヴィング・スローを試みる。このセーヴに失敗した場合、目標に憑依するのに使った呪文や効果の持続時間が尽きたかのように憑依者は排出される。憑依側のクリーチャーがこのセーヴに成功した場合宿主クリーチャーあるいは物品内に留まり続けるが、憑依されているクリーチャーが無防備であるか物品が拘束されている限りこの儀式を再度試みる事は出来る。
心霊儀式は君に選べる選択肢を多数与えるが、最終的に君は独自の儀式の作成を欲して良い。新しい心霊儀式の創造は主に5ステップ持つ。
ステップ1―概要:ルールの要素を作成する時と同様、君は君がどんな儀式を執行したいか決めるところから始めるべきである。儀式は君のゲームに制御方法が限定されている変わった強力な効果を齎す面白い方法となることがある。それらは類似する、より高いレベルの呪文効果よりも更に限定された方法で、そうした効果を齎す事も出来る。儀式の目的は以降の設計の決定に影響を与えるべきである。
ステップ2―系統の判断:儀式の概要を持ったなら、次は他の種類の呪文と同様に儀式の効果に最も適した系統を決定する。どの系統が最適か確信が持てないなら、既存の呪文の効果と比較すること。儀式に有り得そうな系統が1つ以上あるなら、どれが最適な系統かを決めてそれを使うこと。
ステップ3―儀式レベルの判断:このステップは心霊儀式のレベルの設定を含んでいる。心霊儀式は常に最低でも4レベル呪文相当である。儀式レベル決定の最良の方法はゲーム内の他の呪文との比較、あるいは新しい呪文をデザインするの指標の使用となることは少なくない。儀式レベルは儀式の発動に要求される成功の合計数、儀式完了に必要な技能判定の難易度、(適当なら)儀式の効果に対するセーヴ難易度を決定し、そして間接的に儀式の距離と持続時間を決定する。
儀式が要求する技能判定の数は儀式のレベルに等しく、儀式完了に要求される技能判定の基本難易度は28+儀式レベルである。
儀式のセーヴィング・スローの難易度(反動あるいは儀式の失敗によって得た一時的な負のレベルの除去の難易度も含む)は10+儀式レベル+主要術者の【知力】、【判断力】、あるいは【魅力】(最も高いもの)のボーナスに等しい。
一般的に、儀式が基にした呪文は距離、目標、範囲、効果、持続時間、そして適用されるセーヴィング・スローあるいは呪文抵抗の指標を与える。君が確信を持てないあるいは自分の儀式の新効果の作成をしている場合、系統による心霊儀式の水準基標の項にある示唆を使って良い。
儀式の系統あるいは基にした呪文は君に、儀式の詳細についての開始地点を提供するが、君は詳細を決定する時にそうした例から逸したいと願って良い。程度を上下させる為にそれをすれば儀式発動用の技能判定の難易度に影響を与えられ、また与えるべきであり、そして儀式の発動時間にも影響を与えられる。心霊儀式の修正の表は難易度と発動時間の修正の仕方の例を提示する。
-4 | |
-8 | |
高価な物質構成要素(500GP) |
-1 |
高価な物質構成要素(5,000GP) |
-2 |
高価な物質構成要素(25,000GP) |
-4 |
高価な焦点具(5,000GP) |
-1 |
高価な焦点具(25,000GP) |
-2 |
+1から+6 | |
-1から-4 | |
+1から+6 | |
-1から-4 | |
-2 | |
-3 | |
4 | |
+1から+6 | |
-1から-4 | |
1年以上 |
|
反動 | |
2d6のダメージ |
-1 |
術者が過労状態になる |
-2 |
-2 | |
術者が恒久的な負のレベルを負うごとに |
-4 |
術者のヒット・ポイントが-1減少する |
-3 |
術者が病気になる |
-4 |
-4 | |
反動が副次術者にも影響する |
-1 |
ステップ4―儀式の技能の判断:このステップは儀式の発動に要求される技能の決定を含んでいる。選ぶ技能は儀式の概要あるいは効果と関連があるべきである。〈知識〉技能いくつかは明白な選択(特に〈知識:神秘学〉と〈知識:宗教〉)だが、更に面白い儀式は他の技能を売りにして良い。時に技能は副次術者に、発動においてより活動的な役割を認めることがあり、儀式をより面白く挑戦的にする事がある。あらゆる事例において、君は複数の技能の判定を要求するべきである。
ステップ5―反動と失敗の効果作成:最後のステップは儀式の反動の効果と、儀式が失敗した時に何が起こるのかの明確化だ。基にした呪文からの修正や儀式の系統の基線からの脱却と同様、反動とその重大さは儀式を発動する為の技能判定の難易度に影響を与えて良い(心霊儀式の修正の表参照)。反動は厳しい罰ではなく些細な衰弱にすべきであり、君は影響を与えるのを主要術者だけにか術者全員に決める必要がある。
失敗効果は更に過酷であるべきであり、反動の効果を無意味にするあるいは上書きするようなものにすべきではない(儀式の成否にかかわらず反動が発生するのと同じになるからだ)。それらは常にこの制御出来ない魔法の発動と関連づいた対価を表現すべきであり、術者たちを衰弱させるものになりうり、儀式に関連しない害にさえなるかもしれない(特に高レベルの儀式ならば)。
下記の概要それぞれは特定の系統と関連している心霊儀式の距離、目標、持続時間、そして他の面について明記している。
幻術:距離 接触; 目標 生きているクリーチャー1体または20立法フィートの物質; 持続時間 分; セーヴィング・スロー 意志・看破; 呪文抵抗 不可。
召喚術:距離 近距離; 目標 クリーチャー1体; 持続時間時間((瞬間移動)の副系統の場合は瞬間); セーヴィング・スロー 意志・無効(無害); 呪文抵抗 可(無害)。
死霊術:距離 近距離; 目標 1体以上のクリーチャーまたは死体; 持続時間 瞬間; セーヴィング・スロー 不可; 呪文抵抗 不可。
心術:距離 近距離; 目標 生きているクリーチャー1体; 持続時間 分; セーヴィング・スロー 意志・無効; 呪文抵抗 可。
占術:距離 遠距離; 目標 術者; 持続時間 分; セーヴィング・スロー 不可; 呪文抵抗 不可。
変成術:距離 中距離; 目標 クリーチャー1体または20立法フィートの物質; 持続時間 ラウンド; セーヴィング・スロー 頑健・半減(または無害); 呪文抵抗 可。
防御術:距離 近距離; 目標 クリーチャー1体、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない; 持続時間 分; セーヴィング・スロー 意志・無効; 呪文抵抗 可。
力術:距離 中距離; 効果範囲 幅5フィートの直線状または半径20フィートの爆発; 持続時間 瞬間; セーヴィング・スロー 反応・半減; 呪文抵抗 可。