キャヴァリアーの中には、戦場と同じように、領主の宮廷でもその力を発揮しようと努力するものもいる。このような宮廷騎士には話術であれ武術であれ、決闘は住処のようなものだ。
社会的地位(変則)/Social Presence:宮廷騎士は〈威圧〉、〈交渉〉、〈真意看破〉、〈はったり〉に+1のボーナスを得る。4レベルの時点と以降4レベル毎に、このボーナスは1ずつ増加する(20レベルの時点で最大の+6)。宮廷騎士は追加の偏見を1つ持って舌戦を開始する。この優勢は、宮廷騎士が不利あるいは極めて不利でない限り、存在感の作戦のために使用できる。
確信ある振る舞い(変則)/Imperious Attitude:9レベルの時点で、宮廷騎士は指揮する振る舞いをより優れたものとする。その確信の強さのために、命じられた人は宮廷騎士に命じられたという理由だけでそのとおりに行動する。社交的な状況において、自身に対する態度が非友好的であるクリーチャーに対してであっても、宮廷騎士は要求に応えてもらうために〈交渉〉判定を試みることができる。ただし、そのクリーチャーが傷つけられたり、宮廷騎士やその仲間がすぐ後に対立すると予想できない場合に限られる。また、要求を行うために〈交渉〉判定を試みる際、宮廷騎士は最初に〈威圧〉判定(難易度=20+クリーチャーの【魅力】修正値)を行なってもよい。成功したなら、宮廷騎士は続けて行う〈交渉〉判定に+5のボーナスを得る。確信ある振る舞いのいずれの効果にせよ、要求したクリーチャーが自分のことを宮廷騎士と同じかそれより高い社会的地位であると考えている場合(それが社会的な地位の概念として理解できなかった価値をみなさないものであったとしても)、この効果は適用されない。
崇高なる誇り(変則)/Grand Boast:17レベルの時点で、宮廷騎士が挑戦のクラス特徴を完全に健康で不利な災厄、状態、呪文、その他の効果を受けていない相手に対して使用する際、宮廷騎士は崇高なる誇りにより、敵を簡単にうち負かすことができるようになる。崇高なる誇りを使用する際、宮廷騎士は挑戦から一切の利益を得ない(騎士団から得られる追加の利益も得られない)。1分以内に挑戦の目標を打ち倒すのに成功したなら、宮廷騎士は誇りを証明し、倒した敵の仲間で崇高なる誇りを目にし、脅威度が倒された目標の脅威度以下のものに対して挑戦の利益を得る。宮廷騎士の仲間が最初の挑戦の目標に攻撃したり、崇高なる誇りの後に宮廷騎士を支援したなら、この能力はなんの効果もない。
ほとんどのキャヴァリアーは偉大な戦術家だが、指示に従う軍隊を導き、偉大な功績に駆り立てる能力にとりわけ優れたものもいる。指揮能力が何より優れたキャヴァリアーは、豪将になることが多い。
片腕(変則)/Aides-de-Camp:6レベルの時点で、豪将は変更版の《統率力》を得る。前提条件は無視できる。豪将がこの変更版《統率力》によって得た従者はウォリアー・クラスのレベルのみを持つ。この変更版《統率力》によって得た腹心は全て、レベル毎に基本攻撃ボーナスが上昇するクラス(バーバリアン、パラディン、ファイター、レンジャーなど)のクラスのみを持ち、豪将よりも4レベル以上低くなければならない。12レベルと18レベルの時点で、豪将は追加で腹心を1人(18レベルの時点で、腹心は最大の3人になる)、従者を追加で《統率者》で得られる数に等しい人数(18レベルの時点で、従者は最大の通常の3倍になる)得る。豪将に興味を惹かれるNPCを決定する際、追加の腹心を1人得る毎に統率力値は-3される(つまり、2人目の腹心を得た時点で-3、3人目の腹心を得た時点で-6のペナルティを受ける)。
加えて、豪将は腹心に、以下に示す特別な役目を与えることができる。特別な記載がない限り、どんな状況であっても、与えられた役目を果たせるのは腹心のうち1人だけだ。特別な役目を果たす腹心を指定するには、24時間かかる儀礼的な儀式が必要となる。
馬手/Groom:馬手は豪将の乗騎の世話をする。馬手は豪将の乗騎に乗っている間、〈騎乗〉判定にペナルティを受けない。加えて、1日1回、馬手は10分かけて豪将の乗騎を戦闘に備えさせることができる。そうするなら、乗騎の移動速度は10フィート増加し、【敏捷力】は2増加する。この利益は1時間持続する。
付き人/Squire:付き人の主な仕事は豪将の武器と防具の手入れをすることだ。豪将の鎧の着用を付き人が援護したなら、他の人が豪将を援護して鎧を身につける場合の半分しか時間がかからない。加えて、付き人が豪将に隣接しているなら、標準アクションとして、付き人は豪将のアーマー・クラスに+2のボーナスを与えることができる。このボーナスは付き人の次のターンまでに豪将が受けた、最初の攻撃に対してのみ適用される。これは援護アクションの効果として扱われるが、付き人は攻撃するキャラクターに隣接している必要はない。
旗手/Standard Bearer:豪将の旗手はその乗騎に豪将の旗を乗せて運ぶことができる。これにより、旗印能力(レベルが上昇したなら上級旗印能力)の利益を、旗手の60フィート以内の仲間全てに与えることができる。旗手が気絶状態や死亡状態になると、これらの利益を与えなくなる。
上記のルールのほか、Pathfinder RPG Ultimate Campaignの大規模戦闘ルールを用いて軍勢を作るために豪将が従者を使用する際、その軍勢は豪将が選択した追加の戦術を1つを獲得し、士気に+2のボーナスを得る。
豪将は従者に歩兵あるいは儀礼兵(後述)として従事させることができる。望むなら従者にこれらの役目を与えなくてもよい。豪将はいつでも従者の役目を変更できるが、従者が新しい役目に応じて戦術を変更するにはレベル毎に1日かかる。大規模戦闘において、特定の役目を持つ従者は同じ役目を持つものだけで独立の軍勢を構成しなければならない。
歩兵/Footman:従者は攻撃ロールとダメージ・ロールに+2のボーナスを得るが、アーマー・クラスとセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。大規模戦闘において、歩兵のユニットはOMに+2のボーナスとDVに-2のペナルティを受ける。
儀礼兵/Honor Guard:従者はアーマー・クラスとセーヴィング・スローに+2のボーナスを得るが、攻撃ロールとダメージ・ロールに-2のペナルティを受ける。大規模戦闘において、儀礼兵のユニットはDVに+2のボーナスとOMに-2のペナルティを受ける。
この能力は6レベル、12レベル、18レベルの時点で得られるボーナス特技を置き換える。
挑戦共有(変則)/Shared Challenge:12レベルの時点で、豪将が挑戦を行う際、従者と腹心は彼が仕掛けた挑戦に加わる。豪将が挑戦クラス特徴を使用する際、挑戦が効果を持ち続ける限り、豪将の30フィート以内にいる従者と腹心は挑戦の目標に対する攻撃ロールに+4の士気ボーナスを得る。
戦術の真髄(変則)/Supreme Tactician:20レベルの時点で、豪将が戦術家能力を使用する際、豪将は自分が修得しているチームワーク特技を任意の数仲間に付与できるようになる。また、標準アクションとして戦術家能力を使用すると、戦術家能力の一日の使用回数として数えないようになる。この能力は突撃の真髄を置き換える。
俊敏で高機動の騎兵、軽騎兵はその速度と抜け目のなさで軽い鎧の欠点を補っている。普通の騎兵なら決して到達できない場所を、狭い場所も屋根の上でさえ抜けて、彼らは敵を追いかける。
防具の習熟:軽騎兵は軽装鎧に習熟しているが、中装鎧、重装鎧、盾には習熟していない。
機敏な戦士(変則)/Agile Warrior:軽騎兵はクラス技能に〈隠密〉、〈軽業〉、〈生存〉、〈脱出術〉を加える。
駿馬(変則)/Fast Mount:軽騎兵は自分が乗る乗騎を他の騎手よりも素早い速度で動くようにけしかけることができる。軽騎兵が騎乗しているクリーチャーの基本移動速度は10フィート増加する。これはその乗騎が持つ全ての移動形態に適用される。5レベルの時点と以降5レベル毎に、このボーナスは追加で5フィートずつ増加する(20レベルの時点で、最大の30フィート増加になる)。
巧みな馬術(変則)/Skillful Rider:6レベルの時点で、軽騎兵とその乗騎は騎乗中に素晴らしい俊敏さを得られるように一体となって動くようになる。軽騎兵が騎乗している間、軽騎兵あるいは乗騎が〈隠密〉、〈軽業〉、〈水泳〉、〈脱出術〉、〈登攀〉、〈飛行〉判定を試みる際、互いに軽騎兵と乗騎のより高い修正値を用いて判定を行うことができる。加えて、どちらのボーナスを使用するかにかかわらず、軽騎兵は追撃中に障害を乗り越えるために行う全ての技能判定に+2のボーナスを得る。このボーナスは12レベルの時点で+4に、18レベルの時点で+6に増加する。
この能力は6レベル、12レベル、18レベルの時点で得られるボーナス特技を置き換える。
機動馬術(変則)/Maneuverable Mount:9レベルの時点で、軽騎兵は通常ならその場に留まるのが難しいような場所であっても、信じられないほどのしなやかさとバランスで乗騎を乗りこなすことができるようになる。軽騎兵が騎乗しているクリーチャーは、自分の半分の大きさまでの範囲に無理やり入り込む際、攻撃ロールやアーマー・クラスにペナルティを受けない。ただし、移動速度は依然として半分になる。乗騎が自分の幅の半分より狭い空間に無理やり入り込もうと試みるなら、そうするには〈脱出術〉判定を行わなければならず、通常通りのペナルティを受ける。
急旋回(変則)/Sudden Swerve:17レベルの時点で、軽騎兵の馬術は匠の域に達し、全力の速度で突撃している場合でも任意の場所で乗騎の向きを変えられるようになる。軽騎兵が騎乗中に突撃アクションや疾走アクションを行う際、その移動の任意の地点で1回、90°まで曲がれるようになる。