以下のルールによってモンスターを調整でき、均衡の取れた面白い遭遇を未だ創造しながらモンスターの能力値や特殊能力を上昇(あるいは減少さえ)できる。
テンプレートは、それを付加することで、モンスターを異なるモンスターに改変するルールの集合体である。全てのテンプレートは新しいモンスターに変成する為のモンスターの能力の変更のやり方を詳細に指示している。
後天性テンプレート:テンプレートの一部は、リッチのように、クリーチャーの選択と変化したいという願望の結果である。一方、ゴースト・テンプレートのように、クリーチャーに外力が加えられた結果のものもある(例えば、苦悩しながら死んだ者はゴーストになる)。どちらの場合でも、テンプレートはクリーチャーが生まれた後もしくは作成された後に変化をもたらす。これらのタイプは“後天性テンプレート”と呼ばれ、クリーチャーが存在を始めた後ならいつでも付加できる。
先天性テンプレート:テンプレートの一部は、ハーフドラゴンやハーフフィーンド・テンプレートのように、クリーチャーが存在を始めたときから共にあったものである。クリーチャーは生まれた時もしくは作成された時からこれらのテンプレートを持ち、その後これらを失ったことはない。これらのタイプのテンプレートは“先天性テンプレート”と呼ばれる。
単純なテンプレートは、ゲーム中に最小限の労力で適用できる。これにより、例えば、戦闘中にサモン・モンスター呪文で呼び出されたセレスチャル種やフィーンディッシュ種のクリーチャーを簡単に取り回すことができる。
単純なテンプレートは全て2の変化のカテゴリーを持つ。“クイック・ルール”は、実際にデータ・ブロックを再構築することなく、ダイス・ロールを修正することでテンプレートの効果を擬似的に適用する簡易な方法である。この方式は召喚されたモンスターを扱うのに非常に有用である。“再構築ルール”は基本データ・ブロックに適用される変化を完全に列記したものである。この方式は、ゲームの準備のときにデータ・ブロック全体を用意する余裕があるゲームの準備のときに有用である。この2の方式で作られるクリーチャーの能力は、似ているが完全に同一ではない。
アドヴァンスト(強大化)・テンプレートを付与されたクリーチャーは、通常の同族たちよりもさらに猛烈で強力である。
クイック・ルール:全ての判定(ダメージ・ロールを含む)と特殊能力のセーヴ難易度に+2。アーマー・クラスと戦技防御値に+4。ヒット・ポイントにヒット・ダイスごとに+2。
再構築ルール:アーマー・クラス外皮ボーナスが+2上昇; 能力値全ての能力値に+4(【知】能力値は2以下なら除く)。
エントロピック・テンプレートを有するクリーチャーは混沌が優勢な次元界に住む。サモン・モンスターやプレイナー・アライなどの呪文によって召喚することができる。エントロピック・クリーチャーの脅威度は基本クリーチャーのヒット・ダイスが5以上であるときのみに+1される。エントロピック・クリーチャーのクイック・ルールは再構築ルールと同一である。
再構築ルール:感覚暗視60フィート; 防御表に記載されたダメージ減少とエネルギー抵抗; 呪文抵抗あたらしい脅威度+5に等しい呪文抵抗; 特殊攻撃秩序を討つ一撃を1日1回、1回の即行アクション(複数の、属性が秩序の敵に対して【魅力】のボーナスを攻撃ロールに加え、かつヒット・ダイスに等しいダメージ・ボーナスを得る; 一撃は1体の目標が死亡するか、エントロピック種クリーチャーが休息を取るまで持続する)。
ジャイアント・テンプレートを持つクリーチャーは、通常のサイズの親類よりもさらに大きく強大である。このテンプレートは超巨大サイズのクリーチャーには適用できない。
クイック・ルール:【筋力】と【耐久力】に基づく全ての判定に+2。ヒット・ポイントにヒット・ダイスごとに+2。【敏捷力】に基づく全ての判定に-1。
再構築ルール:サイズ1段階上昇; アーマー・クラス外皮ボーナスが+3上昇; 攻撃ダメージ・ダイスが1段階上昇; 能力値【筋力】と【耐久力】に+4サイズ・ボーナス。【敏捷力】-2。
セレスチャル種クリーチャーは上方次元界の住人だが、サモン・モンスターやプレイナー・アライなどの呪文によって召喚することができる。セレスチャル種クリーチャーの脅威度は基本クリーチャーのヒット・ダイスが5以上であるときのみに+1される。セレスチャル種クリーチャーのクイック・ルールは再構築ルールと同一である。
再構築ルール:感覚暗視60フィート; 防御表に記載されたダメージ減少とエネルギー抵抗; 呪文抵抗あたらしい脅威度+5に等しい呪文抵抗; 特殊攻撃悪を討つ一撃を1日1回、1回の即行アクション(複数の、属性が悪の敵に対して【魅力】のボーナスを攻撃ロールに加え、かつヒット・ダイスに等しいダメージ・ボーナスを得る; 一撃は1体の目標が死亡するか、セレスチャル種クリーチャーが休息を取るまで持続する)。
ディジェネレイト・クリーチャーは、通常の同族たちより弱い。
クイック・ルール:全ての判定(ダメージ・ロールを含む)と特殊能力のセーヴ難易度に-2。アーマー・クラスと戦技防御値に-2。ヒット・ポイントにヒット・ダイスごとに-2。
フィーンディッシュ種クリーチャーはアビスやヘルのような下方次元界の住人だが、サモン・モンスターやプレイナー・アライなどの呪文によって召喚することができる。フィーンディッシュ種クリーチャーの脅威度は基本クリーチャーのヒット・ダイスが5以上であるときのみに+1される。フィーンディッシュ種クリーチャーのクイック・ルールは再構築ルールと同一である。
再構築ルール:感覚暗視60フィート; 防御表に記載されたダメージ減少とエネルギー抵抗; 呪文抵抗あたらしい脅威度+5に等しい呪文抵抗; 特殊攻撃善を討つ一撃を1日1回、1回の即行アクション(複数の、属性が善の敵に対して【魅力】のボーナスを攻撃ロールに加え、かつヒット・ダイスに等しいダメージ・ボーナスを得る; 一撃は1体の目標が死亡するか、フィーンディッシュ種クリーチャーが休息を取るまで持続する)。
ヤング・テンプレートを持つクリーチャーは、基本クリーチャーの未成熟な個体である。モンスターの小さい変種を作るのにも、このテンプレートを使用することができる。このテンプレートは年齢段階や捕食によって強化するクリーチャー(竜やバーゲストなど)に適用することはできない。また極小サイズのクリーチャーに適用することはできない。
クイック・ルール:【敏捷力】に基づく全ての判定に+2。それ以外の全ての判定に-2。ヒット・ポイントにヒット・ダイスごとに-2。
再構築ルール:サイズ1段階下降。アーマー・クラス外皮ボーナスが-2減少(最低0); 攻撃ダメージ・ダイスが1段階下降; 能力値【筋力】-4、【耐久力】-4、【敏捷力】+4サイズ・ボーナス。
レゾルート・テンプレートを有するクリーチャーは秩序が優勢な次元界に住む。サモン・モンスターやプレイナー・アライなどの呪文によって召喚することができる。レゾルート・クリーチャーの脅威度は基本クリーチャーのヒット・ダイスが5以上であるときのみに+1される。レゾルート・クリーチャーのクイック・ルールは再構築ルールと同一である。
再構築ルール:感覚暗視60フィート; 防御表に記載されたダメージ減少とエネルギー抵抗; 呪文抵抗あたらしい脅威度+5に等しい呪文抵抗; 特殊攻撃混沌を討つ一撃を1日1回、1回の即行アクション(複数の、属性が混沌の敵に対して【魅力】のボーナスを攻撃ロールに加え、かつヒット・ダイスに等しいダメージ・ボーナスを得る; 一撃は1体の目標が死亡するか、レゾルート・クリーチャーが休息を取るまで持続する)。
モンスターに種族ヒット・ダイスを付加することは、モンスターを1からデザインする手順に似ている。ヒット・ダイスを付加するごとに、他の能力も強化されていく。ヒット・ダイスの付加により、通常は攻撃ボーナス、セーヴ、ヒット・ポイント、技能が上昇し、特技を得ていく。また呪文能力や他の特殊能力も強化されていく。
種族ヒット・ダイスの付加によってモンスターを強化するのならば、まずそのモンスターをどのようにしたいのか決定するところから始めるべきである。ほとんどの場合、これは現在のモンスターより頑丈で力強いバージョンができるにすぎない。新しいモンスターの脅威度をいくらにするかにも留意すること。クリーチャーのサイズを上昇させるかどうかも重要な点である。一般的なルールとして、ヒット・ダイスが50%以上上昇したクリーチャーはサイズも上昇する。ただし、GMは個々のクリーチャーや状況によってはこのルールに従わなくてもよい。
高い方の脅威度 |
低い方の脅威度 |
アーマー・クラスの変更 |
攻撃ボーナスの変更 |
||
---|---|---|---|---|---|
1 |
1未満 |
5 |
1 |
1 |
2~3 |
2 |
1 |
5 |
2 |
1 |
2~3 |
3 |
2 |
10 |
1 |
1~2 |
2~3 |
4 |
3 |
10 |
2 |
2 |
2~3 |
5 |
4 |
15 |
1 |
1~2 |
3~4 |
6 |
5 |
15 |
1 |
1~2 |
3~5 |
7 |
6 |
15 |
1 |
1~2 |
4~5 |
8 |
7 |
15 |
1 |
1~2 |
4~5 |
9 |
8 |
15 |
2 |
1~2 |
4~5 |
10 |
9 |
15 |
1 |
1 |
3~5 |
11 |
10 |
15 |
1 |
1 |
4~5 |
12 |
11 |
15 |
2 |
1~2 |
4~5 |
13 |
12 |
20 |
1 |
1 |
4~5 |
14 |
13 |
20 |
1 |
1 |
3~5 |
15 |
14 |
20 |
1 |
1 |
4~5 |
16 |
15 |
20 |
1 |
1~2 |
8~10 |
17 |
16 |
30 |
1 |
1 |
7~10 |
18 |
17 |
30 |
1 |
1 |
8~10 |
19 |
18 |
30 |
1 |
1 |
7~10 |
20 |
19 |
40 |
2 |
1 |
8~10 |
21以上 |
20以上 |
40 |
2 |
1 |
8~10 |
次に、基本クリーチャーがヒット・ダイスごとにどれだけのヒット・ポイントを得たか決定する(ダイス種別に基づく期待値は『表:ダイスの期待値』を参照)。『表:モンスターの強大化』を使い、上昇に対応する“高い方の脅威度”の列と同じ行の“ヒット・ポイントの変更”の列の値を全て合計する。例えば、基本クリーチャーの脅威度が3で、新しいクリーチャーの脅威度が5であるなら、ヒット・ポイントの変更の合計は25となるだろう。次に、ヒット・ポイントを望むだけ上昇させるため、モンスターに追加のヒット・ダイスを付加する。クリーチャーのサイズ分類が上昇するなら、『表:サイズ変更』に記載されているように【耐久力】も上昇しているので、その分のヒット・ポイントを上昇させたいヒット・ポイントに勘定すること(これは他の【耐久力】上昇にも言える)。
これらの値は絶対的なものではない。モンスターの一部は、同じ脅威度の通常のクリーチャーよりも少ないヒット・ポイントを持ち、より高いアーマー・クラスや他の防御能力を頼みにしている。主として呪文の使い手である一部のクリーチャーは、おおむねより小さなヒット・ダイスを有する。 この方法でモンスターを強化する際には、これらの要素を考慮に入れ、適正にモンスターの調整をするべきである。
新しいサイズ分類 |
外皮 | ||||
---|---|---|---|---|---|
変わらず |
-2 |
変わらず |
変わらず | ||
+2 |
-2 |
変わらず |
変わらず | ||
+4 |
-2 |
変わらず |
変わらず | ||
+4 |
-2 |
+2 |
変わらず | ||
+8 |
-2 |
+4 |
+2 | ||
+8 |
-2 |
+4 |
+3 | ||
+8 |
変わらず |
+4 |
+4 | ||
+8 |
変わらず |
+4 |
+5 |
+8 |
-8 |
+8 |
+16 | |
+4 |
-4 |
+6 |
+12 | |
+2 |
-2 |
+4 |
+8 | |
+1 |
-1 |
+2 |
+4 | |
+0 |
+0 |
+0 |
+0 | |
-1 |
+1 |
-2 |
-4 | |
-2 |
+2 |
-4 |
-8 | |
-4 |
+4 |
-6 |
-12 | |
-8 |
+8 |
-8 |
-16 |
そのクリーチャーに追加するヒット・ダイスの数を決定したならば、この数によって他の能力値を修正する。まず能力値。追加の4ヒット・ダイスをモンスターが得るごとに、その能力値の1つに1を加える。さらに、『表:サイズ変更』に記載されているように、サイズの上昇があれば、それに基づいて能力値を修正する。
技能を追加する際には、クリーチャーの【知力】修正値が変更されていないかどうかを確認しなければならない。変動していなければ、単純に、そのモンスターの種別のヒット・ダイスごとの技能ランク数と、追加されたヒット・ダイスの数とを掛け合わせ、そのランク数を現在の技能ランクの上に付加すればよい。【知力】修正値が上昇しているのなら、まず上昇していない場合と同じ計算を行い、それから【知力】修正値が増加した値と、新しい総ヒット・ダイスの数を掛け合わせ、その数の追加ランクも同様に付加する(ランク数を全て使い切るまで技能を追加すること)。クリーチャーのサイズが変更された場合は、(もしあるなら)〈飛行〉技能と〈隠密〉技能を『表:サイズ・ボーナスとペナルティ』に記載されているように修正しなければならない。
次に、クリーチャーに特技を追加する。クリーチャーは、1ヒット・ダイスの時点と、以下奇数ヒット・ダイスごとに1つの特技を取得する。追加される特技のほとんどは、クリーチャーの戦闘能力を増大させることに主眼を置いたものであるべきだが、呪文修正特技や技能特技もクリーチャーの役回りによっては選択しうる。
次に、クリーチャーの派生的な能力(イニシアチブ、アーマー・クラス、セーヴィング・スロー、近接/遠隔攻撃ボーナス、基本攻撃ボーナス、戦技ボーナス、戦技防御値)を修正する。クリーチャーのサイズ、ヒット・ダイス、能力値に基づく特殊攻撃やその他の特殊能力があれば、それも修正する。クリーチャーのサイズが変更された場合、(『表:サイズ・ボーナスとペナルティ』に記載されているように)適正にアーマー・クラス、攻撃、戦技ボーナス、戦技防御値を修正すること。また、『表:モンスターの強大化』にクリーチャーのアーマー・クラス、攻撃ロール、ダメージ・ロールの平均的な変化が記載されている。変化の各ステップにおける元のクリーチャーと新しい脅威度の間の差分を合計せよ。クリーチャーのサイズが変更された場合、『表:サイズの変更』に記載されているように、外皮ボ-ナスを変更する。もしクリーチャーの変化がこの平均値にそぐわない場合、能力値やヒット・ダイスを目標に近づけるべく調整することを考えるべきである。
最後に、新しいモンスターの能力を、『表:脅威度ごとのモンスターの能力 』の修正後の脅威度のクリーチャーと比較する。注意すべきは、元のクリーチャーがこれらの値から逸脱している場合は、新しいクリーチャーも同様に基準からずれているべきであるということである。例えば、元のクリーチャーが通常よりも高いヒット・ポイントを持つが、通常よりも低いアーマー・クラスしか持たないなら、(ヒット・ポイントとアーマー・クラスの双方が上昇していても)上昇後の脅威度でもそのバランスを維持するべきである。
モンスターを強大化させる方法の中では、クラス・レベルを付加することがもっとも判断と注意深い比較検討を要する。クラスの一部はある種のモンスターの力を真に向上させるが、他のものはそうでもない。例えば、バーバリアンのレベルを付加されたヒル・ジャイアントは非常に強化されるが、一方ソーサラーのレベルを付加されてもそれほど役には立たない。クリーチャーにクラス・レベルを付加するのは、以下の3ステップによる。
クリーチャーにクラス・レベルを付加する際に、最初に行うべきは、基本クリーチャーの役どころが何なのかを決定することである。クリーチャーの基本的な役どころは3種ある。クリーチャーの能力が多彩である場合、2つ以上の役どころを持つことがある。
戦闘:これは武器や肉体武器による近接ないし遠隔攻撃を得意とするようにデザインされたクリーチャーである。どちらの場合でも、これらのモンスターは戦闘の腕前を強化するような特技や能力をいくつか持っている(あるいは単に生来ヒット・ダイスや能力値が高い)。クリーチャーが多くの呪文や特殊能力や技能を持たないなら、それは戦闘モンスターだ。
動物、人造、竜、人型生物、魔獣、人型怪物、植物、蟲のほとんどと、それ以外の種別のクリーチャーのいくらかはこの役回りになる。
魔法:魔法クリーチャーは敵を攻撃しあるいは嫌がらせをするための呪文を豊富に持っている。これらのクリーチャーは、通常同じ脅威度のクリーチャーの平均よりも低いヒット・ポイントと比較的弱い攻撃能力しか持たない。擬似呪文能力しか持たないクリーチャーはこの役回りにはならないことに注意。それらは戦闘ないし技能の役回りになる。
竜と来訪者の多くがこの役回りになるが、準備している呪文のリストがあったり呪文を修得しているいかなるクリーチャーもこの項目に分類される。
技能:このタイプのクリーチャーは、技能(主に〈隠密〉)によって、獲物に奇襲をかけ、あるいは打ち倒す。霧のような地の利や、インヴィジビリティのような呪文を利用するクリーチャーも、これに含まれる。
異形、フェイ、魔獣、人型怪物、来訪者の一部がこの役回りになる。
特殊:他の分類のいずれにも収まらないクリーチャーは通常は敵を攻撃するのに何らかの特殊能力やパワーを使う。彼らは物理攻撃においても頑強で剣呑なのかもしれないが、特殊能力によって著しい脅威となっている。
キー・クラスを決定するためのモンスターの役回りのリストはAppendix 13 にある。
モンスターの役どころ |
||||
---|---|---|---|---|
Key |
― |
― |
― | |
― |
Key* |
― |
― | |
Key |
― |
Key |
― | |
― |
― |
― |
― |
クリーチャーの役回りを決めたら、いよいよクラス・レベルを付加する。まずクリーチャーの能力値を修正する。クラス・レベルを持つクリーチャーは、能力値に+4、+4、+2、+2、0、-2の修正を得、それをクラス能力を生かすように割り当てる。NPCクラス・レベルを持つクリーチャーは、この能力値修正を得ることはない。
次に、モンスターにクラス・レベルを付加する。ヒット・ダイス、ヒット・ポイント、基本攻撃ボーナス、戦技ボーナス、戦技防御値、特技、技能、呪文、クラスの特徴に必要な修正をする。クリーチャーがそのクラスによって追加されるクラス特徴(呪文能力や急所攻撃など)をすでに持っているなら、それらは累積する。これは種族ヒット・ダイスを持たないキャラクターに、クラス・レベルを付与する時と同様の作業である。
クラス・レベルを持つモンスターは常に、(下記のステップ3で計算する)モンスターの最終的な脅威度と等しいレベルのNPCと同じだけの宝物を持つ。この装備品の価格は、『表:NPCの装備』に記載されている、そのレベルの“英雄的なレベル”のNPCの行の価格を使う。価格の総計が決まれば、NPCの創造の章に記載されている“装備品”のルールに従って装備品を決定する。装備品によって、クラス・レベルを持つモンスターが『表 1-1:脅威度ごとのモンスターの能力 』に記載されたものに近い脅威度と能力を持つようになるようにするべきである。
クラス・レベルを持つクリーチャーの最終的な脅威度を決めるにあたっては注意深く考える必要がある。モンスターが持っている能力と役回りに累積するクラスのレベルを付加するなら1レベルにつき脅威度を1加えるが、累積しないクラスを付加するのはもっと複雑になる。
『表:クラス・レベルを持つモンスター』は、役回りごとのモンスターの能力に直接関連する基本クラスがどれになるのかという一般的なガイドラインを示している。“key”と記されたクラスは1レベル付加するごとにクリーチャーの脅威度を+1する。“―”が記されたクラスは、そのクリーチャー本来の脅威度と同じ数のレベルになる(あるいは超える)までは2レベルごとにクリーチャーの脅威度を+1する。それ以上になるとキー・レベルとして扱う(1レベル付加するごとにクリーチャーの脅威度を+1する)。役回りを複数持つクリーチャーは、キーとして扱われるべき全てのクラスをキーとする。NPCクラス・レベルはキーとはならないことに注意。