これらの単純なテンプレートをモンスターに適用することで、ゲームにホラーの雰囲気を手っ取り早く導入できる。この節では第1章の腐敗のルールに関連する単純なテンプレートとフレッシュウォープ化クリーチャーを作成するための単純なテンプレートを紹介している。
腐敗の染みを自らの魂に運ぶことができるのはPCだけではない。ただし、腐敗のルールはPCを念頭に置いてデザインされているため、無数の選択肢があり、時間の経過とともに進行する。1回の遭遇で出現するクリーチャーの場合、腐敗の感覚を捉える単純な能力のパッケージを与えるほうが理にかなっている。これにより、腐敗のテーマに触発されて、その場であらゆる種類のカスタマイズしたモンスターを作成できる。グールNPC用の乗騎をお探しかな? グーリッシュ・クリーチャーの単純なテンプレートをホース(または君が選択した乗騎)に追加すれば、準備は完了だ!
腐敗の単純なテンプレートは、他の単純なテンプレートと同じように機能する。すべての単純なテンプレートには2つの変更のカテゴリーがある。クイック・ルールは、実際にクリーチャーの能力値を変更してその変更を伝えるのではなく、クリーチャーの能力を修正するためのより迅速な方法を提示している。
再構築ルールでは、完全に再構築できる能力を持っている場合、能力値を含めて基本的なクリーチャーの能力に加えるべき変更点を列挙している。これらの2つの方法は、同様の能力を持つクリーチャーを生み出す(ただし、クイック・ルールでは、能力値を増加させると言う曖昧な相互作用の一部が失われる)。これらの単純なテンプレートの一部(リッチ種クリーチャー、ライカンスロピック・クリーチャー、吸血鬼化クリーチャー)は長期的な単純なテンプレートを簡略化したものである。ヘルバウンド種クリーチャーはデヴィルバウンド種クリーチャーの弱点を持ち、ハイヴ種クリーチャーはハイヴの副種別を持つ。
この長期的なテンプレートや(ハイヴ)の副種別の能力はアスタリスク(*)で示されている。単純なテンプレートは元のテンプレートとの能力の違いを示している。
呪わしきクリーチャーは強力な呪いで苦しめられており、自分の唾棄すべき呪いを他者に撒き散らす事ができる。プレイヤーに伝えることができるテーマ別の呪いを選択すること。ただしクリーチャーのデータは変更しないこと。インスピレーションとしてサンプルの呪いを選択できる。
クイック・ルール:1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合); クリティカル・ヒット時ビストウ・カース(難易度=10+クリーチャーのヒット・ダイスの1/2+クリーチャーの【魅】修正、術者レベル=クリーチャーのヒット・ダイス)を引き起こす肉体攻撃(これはビストウ・カースの効果を与えたり、クリーチャーの個人的な呪いを広めることができる)。
再構築ルール:近接 1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合); 特殊攻撃 クリティカル・ヒット時ビストウ・カース(難易度=10+クリーチャーのヒット・ダイスの1/2+クリーチャーの【魅】修正、術者レベル=クリーチャーのヒット・ダイス)を引き起こす肉体攻撃(これはビストウ・カースの効果を与えたり、クリーチャーの個人的な呪いを広めることができる)。
ディープ・クリーチャーは交配や悪意ある儀式のいずれかでディープ・ワンによって捻じ曲げられた。
クイック・ルール:〈水泳〉判定に+8、〈水泳〉判定は常に出目10を行える; 基本地上移動速度に等しい水泳移動速度; アーマー・クラスに+1; 【耐久力】または【判断力】に基づくロールに+1; +1HP/ヒット・ダイス; 1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合); 水陸両生。
再構築ルール:種別 水棲およびディープ・ワンの副種別を得る; アーマー・クラス 外皮を1増加させる; 移動速度 基本地上移動速度に等しい水泳移動速度; 近接 1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合); その他の特殊能力 水陸両生; 能力値 +2【筋】、+2【耐】、+2【判】。
グーリッシュ・クリーチャーは食屍鬼熱に屈し、以前の自種族の共食いをするアンデッドの異種に変身した。
クイック・ルール:アンデッドとみなされる; 暗視60フィート; アンデッドの完全耐性; アーマー・クラスに+1; 【筋力】と【魅力】に基づくロールに+1; 各々1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合)と麻痺、1d6ポイントのダメージを与える1回の噛みつき攻撃(中型クリーチャーの場合)と麻痺と病気; 病気(グール熱/Ghoul Fever:噛みつき―致傷型; セーヴ頑健・難易度 = 10+1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値; 潜伏期間 1日; 頻度 1/日; 効果 1d3ポイントの【耐久力】ダメージと1d3の【敏捷力】ダメージ; 治癒 2回連続のセーヴ成功); 麻痺(1d4+1ラウンド、難易度 = 10+1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値、エルフは完全耐性を持つ)。
再構築ルール:種別 アンデッドに変更; 感覚 暗視60フィート; アーマー・クラス 外皮ボーナスが1増加; 近接 各々1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合)と麻痺、1d6ポイントのダメージを与える1回の噛みつき攻撃(中型クリーチャーの場合)と麻痺と病気; 特殊攻撃 病気(グール熱/Ghoul Fever:噛みつき―致傷型; セーヴ頑健・難易度 = 10+1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値; 潜伏期間 1日; 頻度 1/日; 効果 1d3ポイントの【耐久力】ダメージと1d3の【敏捷力】ダメージ; 治癒 2回連続のセーヴ成功)、麻痺(1d4+1ラウンド、難易度 = 10+1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値、エルフは完全耐性を持つ); 能力値 +2【筋】、+2【魅】。
ヘルバウンド種クリーチャーは、地獄の力と引き換えにヘルに自身の魂を委託した。ヘルバウンド種クリーチャーのヒット・ダイスは、招来の擬似呪文能力でどの種類のデヴィルを招来できるかと、その招来能力の呪文レベルを決定する。代わりに1段階弱い1d3体のデヴィルや、2段階弱い1d4+1体のデヴィルを招来することを選択できる。
クイック・ルール:暗視; 暗闇を見通す; アーマー・クラスに+1; 【筋力】と【魅力】に基づくロールに+1; 契約締結*; 1d4ポイントのダメージを与える突き刺し攻撃(中型クリーチャーの場合); 招来(表参照; 100%)。
再構築ルール:感覚 暗視、暗闇を見通す; アーマー・クラス 外皮ボーナスが1増加する; 弱点 契約締結*; 近接 1d4ポイントのダメージを与える突き刺し攻撃(中型クリーチャーの場合); 擬似呪文能力 招来(表参照; 100%); 能力値 +2【筋】、+2【魅】。
8以下 |
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9~10 |
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11~12 |
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13~14 |
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15~16 |
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17以上 |
ハイヴの腐敗に侵食されたクリーチャーは通常は戦士となるが、変異は元のクリーチャーの能力を保持するハイヴ種クリーチャーを作成できる。
クイック・ルール:アーマー・クラスに+3; 【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】に基づくロールに+1; 【魅力】に基づくロールに-3; +1HP/ ヒット・ダイス; 1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合)と1d6ポイントのダメージを与える1回の噛みつき攻撃(中型クリーチャーの場合); 強酸に対する完全耐性; 盲目状態; 非視覚的感知 60フィート; 擬似視覚 10フィート; 腐食性の血*; 集合知性*。
再構築ルール:種別(ハイヴ)の副種別と関連するすべての能力を得る; アーマー・クラス 外皮ボーナスが2増加する; 近接 1d4ポイントのダメージを与える2回の爪攻撃(中型クリーチャーの場合)と1d6ポイントのダメージを与える1回の噛みつき攻撃(中型クリーチャーの場合); 能力値 +2【筋】、+2【敏】、+2【耐】、-6【魅】。
魔法に強い適性を必要とするリッチへの道を歩んできたわけではないかもしれないが、リッチ種クリーチャーは物体との結びつきによってアンデッドとして無期限に生き残ることができ、リッチ種クリーチャーの経箱が破壊されるまでは敵に破壊されても戻ってくる。
クイック・ルール:アンデッドと見なされる; 暗視 60フィート; 黄泉がえり*; [氷雪]と[雷撃]に対する完全耐性; アンデッドの完全耐性; 【知力】、【判断力】、【魅力】に基づくロールに+1; 1d8 + 1/2 ヒット・ダイスポイントのダメージを与える接触攻撃加えて麻痺の接触*; [恐怖]のオーラ*。
再構築ルール:種別 アンデッドに変更; 感覚 暗視 60フィート; 防御的能力 黄泉がえり*; 完全耐性 氷雪、雷撃; 近接 1d8 + 1/2 ヒット・ダイスポイントのダメージを与える接触攻撃加えて麻痺の接触*; 特殊攻撃 [恐怖]のオーラ*、麻痺の接触*; 能力値 +2【知】、+2【判】、+2【魅】。
ライカスロピック・クリーチャーは、中間形態のあらゆる種類のライカンスロープのより単純な亜種として機能できるが、ここの基本設定はワーウルフのようなクリーチャー用のものだ。したがって基本となるライカンスロープが異なる特徴を持っている場合、それに応じてクリーチャーを調整すること(たとえば、ワーシャークであるならば水泳可能など)。この単純なテンプレートはクリーチャーの中間形態を反映している。このクリーチャーは完全な動物の形態をとることはできず、通常の形態であるときには、変身、夜目、鋭敏嗅覚を除き、このテンプレートを取り除くこと。ライカスロピック・クリーチャーは人型生物である必要はなく、君の裁量で、ライカスロピック・クリーチャーは人型生物に加えて、ライカスロープの種別のクリーチャーにも与えることができる。
クイック・ルール:アーマー・クラスに+1; ダメージ減少5/銀; 【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】に基づくロールに+1; +1HP/ヒット・ダイス; 1d6ポイントのダメージを与える噛みつき攻撃(中型クリーチャーの場合)加えてライカンスロピーの呪い*; 変身(通常または中間形態; ポリモーフ); ライカンスロープの共感*(ライカンスロープに応じて)。
再構築ルール:種別 (変身生物)の副種別を得る; ダメージ減少 5/銀; 感覚 夜目、鋭敏嗅覚; アーマー・クラス 外皮ボーナスが1増加; 近接 1d6ポイントのダメージを与える噛みつき攻撃(中型クリーチャーの場合)加えてライカンスロピーの呪い*; 特殊攻撃 ライカンスロピーの呪い*; その他の特殊能力 変身(通常または中間形態; ポリモーフ)、ライカンスロープの共感*(ライカンスロープに応じて); 能力値 +2【筋】、+2【敏】、+2【耐】。
Pathfinder RPG Occult Adventuresには、クリーチャーが特定の呪文によって憑依され完全に制御される場合のルールがあるが、時にはクリーチャーの心のなかで第二の人格として機能する漠然とした実体(以下、霊と呼ぶ)に憑依され、制御権を共有し、共益的な利益を与えたりすることもある。
クイック・ルール:【魅力】に基づくロールに+2; 意志セーヴに+4; [精神作用]効果に対するセーヴに失敗した後、セーヴを再ロールするが、2回目のセーヴが成功した場合、霊が制御権を得る; 常に不意討ちラウンドでは行動する。
再構築ルール:防御的能力 意志セーヴに+4; [精神作用]効果に対するセーヴに失敗した後、セーヴを再ロールするが、2回目のセーヴが成功した場合、霊が制御権を得る; その他の特殊能力 常に不意討ちラウンドでは行動する; 能力値 +4【魅】。
プロメシアン・クリーチャーは身体の一部をゴーレムのパーツに置き換えている。
クイック・ルール:アーマー・クラスに+4; 【筋力】に基づくロールに+2; 1d6ポイントのダメージを与える叩きつけ攻撃(中型クリーチャーの場合); 毒と病気に対するセーヴィング・スローに+4; 激怒、憎悪、怒りを生み出すものを除く[感情]効果UMに対する完全耐性; 0HP以下になったとき自動的に容態安定化する。
再構築ルール:アーマー・クラス 外皮ボーナスが4増加する; 防御的能力 毒と病気に対するセーヴィング・スローに+4、激怒、憎悪、怒りを生み出すものを除く[感情]効果UMに対する完全耐性; 0HP以下になったとき自動的に容態安定化する; 近接 1d6ポイントのダメージを与える叩きつけ攻撃(中型クリーチャーの場合); その他の特殊能力 食事、睡眠、飲食の必要がない; 能力値 +4【筋】。
シャドウバウンド・クリーチャーは楽しみと喜びの色と能力を失ってしまった。
クイック・ルール:暗視 120フィート; アーマー・クラスに+1; 【耐久力】に基づくロールに+2; +2HP/ヒット・ダイス; 光による盲目化; 士気ボーナスを得られない; 遺憾の凝視(1ラウンドの間怯え状態、30フィート、意志・無効、難易度 = 10 + 1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値); 1回の攻撃でヒット・ダイス毎に3ポイントのダメージを受けたあと、1ラウンドの間、攻撃ロール、ダメージ・ロール、セーヴィング・スロー、技能判定に+2の不浄ボーナスを得る。
再構築ルール:感覚 暗視 120フィート; アーマー・クラス アーマー・クラスに脅威度の1/4に等しい反発ボーナス(最小1); 弱点 光による盲目化、士気ボーナスを得られない; 特殊攻撃 遺憾の凝視攻撃(1ラウンドの間怯え状態、30フィート、意志・無効、難易度 = 10 + 1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値); 1回の攻撃でヒット・ダイス毎に3ポイントのダメージを受けたあと、1ラウンドの間、攻撃ロール、ダメージ・ロール、セーヴィング・スロー、技能判定に+2の不浄ボーナスを得る; 能力値 +4【耐】。
吸血鬼化クリーチャーはヴァンパイアへと変身しており、人型生物である必要はない。君の裁量で吸血鬼化クリーチャーは同族作りの能力を持つかもしれず、人型生物の同族に加えて、自分の種別の同族を作り出すことができるかもしれない。人型生物でない吸血鬼化クリーチャーは、その性質に見合った珍しい「棺」を持っている可能性がある。
クイック・ルール:アンデッドと見なされる; 暗視 60フィート; アーマー・クラスに+1; 【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】に基づくロールに+1; アンデッドの完全耐性; 高速治癒 1*(これには、0HPでガス化形態で棺へと脱出する能力が含まれる); ヴァンパイアの弱点*; 1d6ポイントのダメージを与える叩きつけ攻撃(中型クリーチャーの場合)に加えて生命力吸収; 吸血*; 生命力吸収(1レベル、難易度 = 10 + 1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値); ガス化形態*、影がない*、スパイダー・クライム*。
再構築ルール:種別 アンデッドに変更; 感覚 暗視 60フィート; アーマー・クラス 外皮ボーナスが1増加; 防御的能力 高速治癒 1*(これには、0HPでガス化形態で棺へと脱出する能力が含まれる); 弱点 ヴァンパイアの弱点*; 近接 1d6ポイントのダメージを与える叩きつけ攻撃(中型クリーチャーの場合)に加えて生命力吸収; 特殊攻撃 吸血*、生命力吸収(1レベル、難易度 = 10 + 1/2 ヒット・ダイス+【魅力】修正値); その他の特殊能力 ガス化形態*、影がない*、スパイダー・クライム*; 能力値 +2【筋】、+2【敏】、+2【魅】。
これらのクリーチャーはフレッシュウォープ化によって捻じ曲げられ、クリーチャーの本来の姿を変態させることで恐ろしい能力を与える。このテンプレートは実体を持つクリーチャーにのみ適用できる。
クイック・ルール:アーマー・クラスと戦技防御値に+2; 攻撃ロールとダメージ・ロールに+2; +2HP/ヒット・ダイス; 【筋力】または【敏捷力】に基づくロールに+2; 【知力】と【魅力】に基づくロールに-2; クリーチャーは30フィートの移動速度を持つ新しい移動形態(登攀、穴掘り、飛行[劣悪]、水泳)を得る。
再構築ルール:アーマー・クラス 外皮ボーナスが2増加する; 移動 クリーチャーは30フィートの移動速度を持つ新しい移動形態(登攀、穴掘り、飛行[劣悪]、水泳)を得る; 能力値 +4【筋】、+4【耐】、-4【知】、-4【魅】。
野蛮なワーウルフは、通常のウルフやウルフと人間の中間形態に変身するのではなく、特大のモンスターのようなウルフに変身する。
ライカンスロープ・テンプレートによる変更に加えて、基本クリーチャーに以下の調整を加えること。
防御的能力:自然によるものか、患ったものであるかに拘らず、野蛮なワーウルフは動物の形態のときダメージ減少10/銀と凶暴性を得る。
特殊能力:野蛮なワーウルフはライカンスロープ・テンプレートの変身の特殊攻撃を得ず、代わりに以下の特殊攻撃を得る。
変身(超常)/Change Shape:野蛮なワーウルフは中間形態を得ず、その動物の形態は普通のウルフではなくダイア・ウルフの形態となる。その他の点で、この能力はライカンスロープ・テンプレートによって与えられる変身能力と同様に機能する。
野蛮な対抗策(変則)/Feral Counter:動物の形態でいる間、各ラウンド最初にクリーチャーが野蛮なワーウルフにダメージを与えるとき、野蛮なワーウルフはそのクリーチャーに対して機会攻撃を行うことができる。この能力を使用するためには、ワーウルフは誘発したクリーチャーが機会攻撃の間合いにいなければならない。
能力値:野蛮なワーウルフは、ライカンスロープ・テンプレートによって与えられる通常のデータの代わりに、動物の形態で【筋力】+4と【耐久力】+4を得る。
ファミリアル・リッチには、物理的な身体や標準的な経箱を持っていない。その代わり、自身の親族を所有している。
リッチ種のテンプレートの変更に加えて、基本クリーチャーに以下の調整を加える。
防御的能力:ファミリアル・リッチはダメージ減少15/殴打かつ魔法の代わりにダメージ減少10/善を得、黄泉がえりの能力を失うが、11+脅威度に等しい呪文抵抗と以下の防御的能力を得る。
親族への憑依(超常)/Familial Possession:ファミリアル・リッチが破壊されると、その霊は身体を離れ、霊の最も近い親族を探し出す。このプロセスは1d10日間かかる。その後ファミリアル・リッチは、グレーター・ポゼッションとして親族への憑依を試みる(術者レベルはファミリアル・リッチのヒット・ダイスに等しく、セーヴ難易度は【魅力】に基づく)。その親族がセーヴに成功した場合、この能力に対して永続的な完全耐性を得、ファミリアル・リッチは次に最寄りの親族を探し、成功するまでか、そのような親族がいなくなり自身が代わりに破壊されるまで、その工程に更なる1d10日間を費やなければならない。
親族がセーヴィング・スローに失敗した場合、ファミリアル・リッチの霊が親族の身体に根付く。ファミリアル・リッチの意識は、グレーター・ポゼッションの効果が終了した後でも親族の身体に残り、感覚を共通することができる。それ以降1日1回、グレーター・ポゼッションを使用することができる。親族が3回連続で抵抗するためのセーヴィング・スローに失敗した場合、ファミリアル・リッチの霊が引き継がれ、肉体的にも精神的にも永続的にファミリアル・リッチに変わる。親族が成功し続けたとしても、一度根付いてしまったらファミリアル・リッチを非常に強力な魔法なしで取り除くことは不可能である。
憑依の目標となるのは、ファミリアル・リッチの直系の先祖や子孫、兄弟姉妹のみである(叔母、叔父、姪、甥、従兄弟などは完全耐性がある)。
ムーンバウンド種ワーウルフは月の周期と密接に関連している。
ライカンスロープのテンプレートの変更に加えて、基本クリーチャーに以下の調整を加える。
脅威度:通常のワーウルフと同じである(ただし、月の周期によっては、ムーンバウンド種ワーウルフとの遭遇の脅威度は1だけ上下させることができる)。
防御的能力:自然によるものか、患ったものであるかに拘らず、ムーンバウンド種ワーウルフは動物の形態または中間形態でダメージ減少5/銀を得る。月がほぼ満月であるとき、これはダメージ減少10/銀に増加する; 満月であるとき、ダメージ減少10/銀かつ魔法に増加する; 新月であるとき、ムーンバウンド種ワーウルフはダメージ減少を失う。
その他の特殊能力:ムーンバウンド種ワーウルフは以下の特殊能力を得る。
月の束縛(超常)/Moonbound:ムーンバウンド種ワーウルフは、現在の月の満ち欠けに基づいて利益と欠点を得る。この能力の目的で、月は4段階のいずれかにある:満月、ほぼ満月、新月、その他。月が空に最も大きく現れる3日間は「満月」、満月の前後4日間は「ほぼ満月」、月が空に最も暗く現れる3日間は「新月」である。「その他」は各月のそれ以外の部分を網羅している。月相をランダムに決定する必要があるGMは、以下の表を使用できる。
能力値:月がほぼ満月であるとき、ムーンバウンド種ワーウルフは人間の形態である場合【筋力】に+2【耐久力】に+2を得、中間形態または動物の形態の場合このボーナスが+4に増加する。次が満月であるとき、ムーンバウンド種ワーウルフは人間の形態である場合【筋力】に+4【耐久力】に+4を得、中間形態または動物の形態の場合このボーナスが+6に増加する。次が新月であるとき、ムーンバウンド種ワーウルフはすべての形態で通常の+2のボーナスの代わりに、【筋力】に-2、【耐久力】に-2を得る。