ヴァンパイア

ヴァンパイア Vampire

この魅惑的で碧の髪を持つ人は褪めた頬に付いたしたたる血を無造作にぬぐい、しかる後に笑うや、のように鋭いがあらわになる。

ヴァンパイア 脅威度9 Vampire

経験点 6,400

人間(女性)のヴァンパイア8レベルソーサラー
混沌にして悪/中型サイズアンデッド人型生物変性種
イニシアチブ +8; 感覚 暗視60フィート; 〈知覚〉+21

防御

アーマー・クラス 23、接触17、立ちすくみ18(+1回避、+6外皮、+2反発、+4【敏】
ヒット・ポイント 102(8d6+72); 高速治癒5
頑健 +13、反応 +11、意志 +12
防御能力 エネルギー放出に対する抵抗+4; ダメージ減少 10/魔法および完全耐性 アンデッドの種別特性抵抗雷撃] 10、[氷] 10
弱点 ヴァンパイア弱点

攻撃

移動速度 30フィート
近接 叩きつけ=+8(1d4+4、加えて“生命力吸収”)
特殊攻撃 吸血、支配(難易度22)、生命力吸収2レベル難易度22)、同族作り夜の子供たち
血脈擬似呪文能力術者レベル8、+7接触

11回/日:墓場よりの接触

修得ソーサラー呪文術者レベル8、+8遠隔接触

4レベル(5回/日)―グレーター・インヴィジビリティ
3レベル(5回/日)―ヴァンピリック・タッチディスペル・マジックファイアーボール難易度21)
2レベル(8回/日)―インヴィジビリティウェブ難易度20)、スコーチング・レイフォールス・ライフ
1レベル(8回/日)―エクスペディシャス・リトリートチル・タッチ難易度19)、ディスガイズ・セルフバーニング・ハンズ難易度19)、マジック・ミサイルメイジ・アーマー
0レベルアシッド・スプラッシュオープン/クローズディテクト・マジックメイジ・ハンドメッセージメンディングライトリード・マジック
血脈 不死の者

一般データ

【筋】16、【敏】18、【耐】―、【知】14、【判】16、【魅】26
基本攻撃 +4; 戦技ボーナス +7; 戦技防御値 24
特技 《イニシアチブ強化》B《鋭敏感覚》B《回避》B《呪文音声省略》《呪文持続時間延長》《呪文動作省略》《神速の反応》B《戦闘発動》《追加HP》B《武器の妙技》《物質要素省略》《迎え討ち》B《無視界戦闘》
技能 〈隠密〉+12、〈呪文学〉+13、〈真意看破〉+13、〈知覚〉+21、〈知識:宗教〉+10、〈知識:神秘学〉+13、〈はったり〉+27、〈魔法装置使用〉+19; 種族修正 +8〈隠密〉、+8〈真意看破〉、+8〈知覚〉、+8〈はったり〉
言語 共通語、奈落語、
その他の特殊能力 がない、ガス化形態スパイダー・クライム変身ダイア・バットまたはウルフビースト・シェイプII

生態

出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体、一家(ヴァンパイア、加えてスポーン2~8)
宝物 NPCの装備品クローク・オヴ・レジスタンス+3、ヘッドバンド・オヴ・アリュアリング・カリズマ+4、リング・オヴ・プロテクション+2)

ヴァンパイアは生者の血をすする人型アンデッドクリーチャーである。ヴァンパイアの姿は生前とほとんど変わらず、大抵はより惑的になっているのだが、中には代わりに冷酷かつ野性的な見かけを持つ者もいる。

ヴァンパイアの作成

ヴァンパイア”は5以上のヒット・ダイスを有する生きているどんなクリーチャー(以下これを“基本クリーチャー”と呼ぶ)にも付加できる後天性テンプレートである。

ヴァンパイアの多くはかつて人型生物フェイ人型怪物であった。ヴァンパイアは以下に示したものの他は、基本クリーチャーのデータを用いる。

脅威度基本クリーチャー+2。

属性いずれかの

種別そのクリーチャー種別アンデッド(変性種)へと変化する。ヒット・ダイス基本攻撃ボーナスセーヴは再計算しないこと。

感覚ヴァンパイア暗視60フィートを得る。

アーマー・クラス外皮ボーナスは+6上昇する。

ヒット・ダイスすべての種族ヒット・ダイスをd8に変更すること。クラス・レベルによるヒット・ダイスは変化しない。アンデッドであるヴァンパイアは(【耐久力】修正値の代わりに)【魅力】修正値を使用してボーナスヒット・ポイントを決定する。

防御的能ヴァンパイアは、アンデッドの種別特性によって与えられるすべての防御能力に加えて、“エネルギー放出に対する抵抗+4”、“ダメージ減少10/および魔法”、“[雷撃]に対する抵抗 10”、“[氷]に対する抵抗 10”を得る。ヴァンパイアは“高速治癒 5”も得る。もしも戦闘ヒット・ポイントが0以下になった場合、ヴァンパイアガス化形態(下記参照)をとり、逃走を試みる。ヴァンパイアは自分のに2時間以内にたどり着かねばならず、たどり着けない場合は完全に破壊される(ヴァンパイア通常、2時間で9マイル(約14km)まで移動できる)。ガス化形態強制されているヴァンパイアに追加で与えられたダメージは何の効果もない。にたどり着いて休息に入ったら、ヴァンパイア無防備状態となる。まず1時間後にヒット・ポイントが1まで回復する。そして無防備状態でなくなり、それからは毎ラウンド5ポイントの割合でのヒット・ポイント回復が再開される。

弱点ヴァンパイアはニンニクの強いにおいに耐えられず、数珠つなぎにしたニンニクで周囲を守られた範囲には入ろうとしない。同様に、や、強くはっきりと見せつけられた聖印にはひるんで後ずさる。これらのものはヴァンパイアを傷つけはしない――単に寄せ付けないだけである。ひるんだヴァンパイア聖印を持ったクリーチャーから少なくとも5フィート離れなければならず、それらのアイテムを持ったクリーチャーに対しては接触することも近接戦闘を行なうこともできない。ヴァンパイアを寄せ付けないようにする行為は1標準アクションを必要とする。1ラウンド後、ヴァンパイアはその物体に対する嫌悪感を克服し、毎ラウンド難易度25の意志セーヴを行なって、成功すると通常通りに行動することができる。

ヴァンパイアは家屋などの建物には、誰かその権利を持つ者に招かれない限りはまったく入ることができない。

ヴァンパイアヒット・ポイントを0以下に減少させることは、ヴァンパイアを無にするものの、破壊したことにはならない(“高速治癒”の項を参照)。しかし、いくつかの攻撃ヴァンパイアを滅ぼすことができる。ヴァンパイアを直射日にさらすと、最初のラウンドヴァンパイアよろめき状態になり、逃走できなければ連続してさらされた第2ラウンドには完全に破壊される。流れる水に完全に沈められてしまったら、ヴァンパイアは毎ラウンド、最大ヒット・ポイントの1/3に等しいダメージを受ける。この方法でヒット・ポイントが0になったヴァンパイア破壊される。無防備状態ヴァンパイア心臓の杭を打ち込む(これは1回の全ラウンド・アクションである)と、ヴァンパイアは即座に滅ぼされる。しかし、が切り落とされ聖水で聖別されない限り、杭が取り除かれるとヴァンパイアはよみがえる。

移動速度基本クリーチャーと同じ。もしも基本クリーチャー水泳移動速度を持っているのなら、そのヴァンパイア流れる水によって不必要に傷つくことはない。

近接ヴァンパイアは、基本クリーチャーが持っていないなら1回の叩きつけ攻撃を得る。この叩きつけダメージヴァンパイアサイズによる(『モンスターの共通ルール』を参照)。ヴァンパイア叩きつけ生命力吸収も引き起こす(下記参照)。ヴァンパイア肉体武器は、ダメージ減少を克服するにあたっては魔法の武器として扱われる。

特殊攻撃ヴァンパイアはいくつかの特殊攻撃を得る。特に断りのない限り、セーヴ難易度は(10+ヴァンパイアヒット・ダイスの1/2+ヴァンパイア【魅】修正値)である。

吸血(超常)/Blood Drain:ヴァンパイア組みつき状態の相から血を吸うことができる。ヴァンパイアが“押さえ込む”ことに成功したか“押さえ込み”を維持した場合、ヴァンパイアは血を吸い、1d4ポイントの【耐久力】ダメージを与える。血を吸うことのできたラウンドごとに、ヴァンパイアは5ポイントのヒット・ポイント回復するか、あるいは1時間持続する5ポイントの一時的ヒット・ポイントを得る(一時的ヒット・ポイントは最大で通常の合計ヒット・ポイントに等しい値まで)。

夜の子供たち(超常)/Children of the Night:1日1回、1標準アクションとして、ヴァンパイアは1d6+1群れのラット・スウォーム、1d4+1群れのバット・スウォーム、3d6体のウルフのいずれかを呼び寄せることができる(基本クリーチャーが陸に住むものでない場合、この能は同様の能を持つ別クリーチャー招来することにしてもよい)。これらのクリーチャーは2d6ラウンドで到着し、ヴァンパイアに最大1時間まで奉仕する。

同族作り(超常)/Create Spawn:ヴァンパイアは、殺されたクリーチャーヴァンパイア基本クリーチャーと同じクリーチャー種別を持つならば、吸血もしくは生命力吸収で殺した者から同族を作り出すことができる。犠牲者は1d4日後にヴァンパイアとしてよみがえる。このヴァンパイアは自分を作成したヴァンパイアの支配下にあり、主人が破壊されるまで隷属する。ヴァンパイアは自分のヒット・ダイスの2倍のヒット・ダイスまでの同族を隷属させることができる。この制限を越えて作られた同族は自由意志を持つヴァンパイアとなる。ヴァンパイアは新たな同族を作るために、隷属させている同族を自由に解放することができる。しかし、いったん解放したなら、そのヴァンパイアもしくはヴァンパイア・スポーンを再び隷属させることはできない。

支配(超常)/Dominate:ヴァンパイアは1標準アクションとして1体の人型生物の相意志圧倒することができる。ヴァンパイア目標となった者は意志セーヴを行なければならず、失敗するとあたかもドミネイト・パースン術者レベル12)をかけられたかのように、直ちにヴァンパイア響下に置かれる。この能は30フィートの有効距離を持つ。GM判断で、ヴァンパイアの中にはこの能を用いて異なる種別クリーチャー響を及ぼすことのできる者がいるとしてもよい。

生命力吸収(超常)/Energy Drain:ヴァンパイア叩きつけ攻撃(もしくは、そのヴァンパイアが持っている何らかの肉体武器)を受けたクリーチャーは、負のレベル2レベル得る。ヴァンパイアが何回攻撃したかに拘わらず、この能は1ラウンドに1回しか効果を表さない。

その他の特殊能力ヴァンパイアは以下の“その他の特殊能力”を得る。

変身(超常)/Change Shape:ヴァンパイア変身を使用してビースト・シェイプIIと同様にダイア・バットもしくはウルフの姿をとることができる。

ガス化形態(超常)/Gaseous Form:1標準アクションとして、ヴァンパイアは回数無制限でガシアス・フォームをとることができる(術者レベル5)。ただし、この能によるガス化形態効果時間が限られておらず、飛行移動速度は20フィートで、機動性は完璧である。

がない(変則)/Shadowless:ヴァンパイアを落とさず、に映ることもない。

スパイダー・クライム(変則)Spider Climb:ヴァンパイアは切り立った面を、スパイダー・クライム呪文を使っているかのように登ることができる。

能力値 【筋】+6、【敏】+4、【知】+2、【判】+2、【魅】+4。アンデッドクリーチャーであるため、ヴァンパイア【耐久力】の数値を持たない。

技能 ヴァンパイア〈隠密〉〈真意看破〉〈知覚〉〈はったり〉判定に+8種族ボーナスを得る。

特技 ヴァンパイアボーナス特技として《イニシアチブ強化》《鋭敏感覚》《回避》《神速の反応》《追加HP》《迎え討ち》を得る。

ヴァンパイア・スポーン Vampire Spawn

ヴァンパイア同族作りを使用する際に、人型生物に対してのみ、完全なヴァンパイアの代わりにヴァンパイア・スポーン吸血鬼の落とし子)を作り出すことにすることもできる。ヴァンパイア吸血もしくは生命力吸収を用いて適当なクリーチャーを殺した場合はいつでも、フリー・アクションとしてこの決定を行なわなければならない。以下の相違点を除いて、ヴァンパイア・スポーンのデータはワイトのデータとまったく同じである。


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