病気は恐怖の大きな可能性を秘めている。病気はしばしば、人々が大切にしているが当たり前のことと思っている能力や特徴を攻撃する。病気は犠牲者を歩くことも話すこともさせず、人も外見を根本的に変え、もちろん命を奪うこともできる。肉眼で見ることは不可能であり、人類の歴史上の殆どの間、よく理解されてこなかった。冒険者にとって最悪なのは、伝統的な意味で戦うことができず、暴力や理性を完全に排除してしまうことである。
Pathfinder Roleplaying Gameの標準的な病気は、プレイヤーに挑戦し、良いストーリーテリングの機会を提供するが、通常は最初の頑健セーヴの失敗により知らされ、低レベルの呪文で簡単に治癒できる。さらに、殺すことまで至る病気は非常に少なく、ほとんどは能力値ダメージを与えることよりも心配するものはない。しかし、世界で発生しているより悪い病気も存在する。この節では、様々な方法で病気をより恐ろしいものにすることができるテンプレートや、Pathfinder RPG Pathfinder Unchainedで紹介された病気のルールに似た一連の恐ろしい症状を得て進行する新しい病気のオプションなど、病気に関する新たなオプションが用意されている。
同じ病気の全ての株が同一であるとは限らない。病気は時間とともに変化し変異するので、PCは悪魔風邪、汚穢熱、他の病気の、慣れ親しんでいるでいるものとは異なる株に遭遇するかもしれない。この異なる株は、特に速効性であったり、拡散されやすかったり、治療に耐性があったり、病気の標準的なものよりも強化されているかもしれない。次の節ではより危険な株を表すためのあらゆる病気に適用できるテンプレートを示す。このテンプレートはクリーチャー・テンプレートと同様に機能し、いくつかのテンプレートを同じ病気に適用して、本当に恐ろしい疫病を作成することができる。テンプレートを使用した病気の特殊特性は特殊な訓練なしでは予測は困難である。キャラクターが病気と犠牲者の調査に少なくとも1時間を費やしてから〈治療〉判定(難易度 = 病気のセーヴ難易度)に成功しない限り、違いを認識できず一般的なバリアントとして識別する。
不治の病はたとえ魔法の助けを借りても、完全に治療することはほぼ不可能である。不治のテンプレートはあらゆる病気に追加することができる。病気は以下に記載されているものを除き、基本的なデータはそのままである。
セーヴ 病気のセーヴィング・スロー難易度は5減少する。
治癒 この病気は何回もセーヴィング・スローを成功させても治癒できない。感染しているクリーチャーが病気の効果に抵抗するためのセーヴィング・スローに5以上の差で成功すると、その病気の効果に抵抗するための次のセーヴィング・スローにも自動的に成功する。通常は病気を治癒することができる呪文であっても、その病気は2d4日間の間休眠し、その後、病気の影響を受けたクリーチャーは病気の影響に抵抗するためのセーヴィング・スローを試みなければならない。不治の病気を完全に治癒するのはミラクルやウィッシュなどの強力な魔法だけである。
致死性の病気は、宿主の身体を冷酷的な効率で攻撃する。致死性のテンプレートはあらゆる病気に追加することができる。病気は以下に記載されているものを除き、基本的なデータはそのままである。
セーヴ セーヴィング・スローに失敗するたび、病気の影響に抵抗するための将来のセーヴィング・スローの難易度は1ずつ増加する。この増加は最大5まで累積する。
効果 病気が与える【耐久力】ダメージあるいは【耐久力】吸収は2増加する。それ以外の場合、通常の効果に加えて、病気は1d4ポイントの【耐久力】ダメージも与える。
慢性の病気は犠牲者のもとに長く留まる傾向があり、完全に治癒することが難しい。慢性のテンプレートはあらゆる病気に追加することができる。病気は以下に記載されているものを除き、基本的なデータはそのままである。
セーヴ 病気のセーヴィング・スロー難易度は2増加する。
効果 病気によって与えられる能力値ダメージや能力値吸収は1減少する(最小1)。
治癒 犠牲者が病気を治癒するために必要な連続して成功するセーヴィング・スローの回数は通常の2倍に増加する。
特殊 この病気にかかっているクリーチャーを治癒する効果(リムーヴ・ディジーズを含む)は、治癒する代わりに、連続したセーヴィング・スロー成功によって病気を治癒する目的において1回のセーヴ成功と見なされる。複数の効果がその病気のクリーチャーを治癒するようであってさえ、その方法ではその病気の頻度1回(ほとんどの病気は1日)の間に1回のセーヴ成功が生じるだけである。最終的には、クリーチャーが完全に病気を治癒したとしても、少量が残り、1日に30%の確率で再感染し、新しいセーヴィング・スローに成功するか、再び病気が発症する。この確率は0%に達するまで1日あたり5%減少する。
魔法耐性の病気は魔法的な治療から保護されている。これは病気が魔法に由来するものであったり、魔法を吹き込まれたものであったりすることもあれば、病気を引き起こす生物が他の殆どの感染性生物とは異なる方法で単に魔法に対して反応している場合もある。魔法耐性のテンプレートはあらゆる病気に追加することができる。病気は以下に記載されているものを除き、基本的なデータはそのままである。
セーヴ この病気は種族特性、クラス特徴、呪文、魔法のアイテム、その他の源による完全耐性であるかどうかに関係なく、【耐久力】を持ち病気に完全耐性を持つクリーチャーに影響を与える可能性がある。ただし、上記のようなクリーチャーは病気の効果に抵抗することを試みる時セーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。
治癒 この病気は魔法を使って取り除くのは特に難しい。リムーヴ・ディジーズは病気を治癒することはできず、ヒールなどのより強力な呪文は、病気を取り除くために-10のペナルティで術者レベル判定に成功する必要がある(難易度 = 病気のセーヴ難易度)。
特殊 この病気は魔法を使って治癒しようとする試みに激しく反応する。病気にかかったクリーチャーが病気を治癒する呪文や能力の対象となるときは、頑健セーヴに成功するか病気の効果を受けなければならない。これにより病気の頻度がリセットされることはなく、この判定に成功しても病気の治癒に必要な連続したセーヴの回数には数えられない。
伝染性は非常に効果的に蔓延する病気で、短期間で簡単に共同体全域を通過する。放置しておくと、伝染性の病気は都市や地域全土を荒廃させ、特に危険なまたは毒性の疫病の場合には巨大な文明を滅ぼす可能性さえある。伝染性のテンプレートはあらゆる病気に追加することができる。病気は以下に記載されているものを除き、基本的なデータはそのままである。
種別 病気の種別が摂取型である場合吸入型に変更される。種別が致傷型の場合接触型に変わる。種別が接触型または吸入型の場合はそのままである。
セーヴ 病気に抵抗するための最初のセーヴィング・スローの難易度は5増加する。セーヴィング・スローは病気の効果に抵抗するための後に行う全てのセーヴィング・スローと同じである。
特殊 単に伝染性の病気に感染したクリーチャーと接触したり、吸引型の病気の場合は伝染性の病気に感染したクリーチャーの近くで過ごすことで、病気に感染する可能性がある。疫病が吸引型の病気である場合、その病気に苦しんでいるクリーチャーは周囲に病気の前兆を作り出す。咳、くしゃみ、場合によっては呼吸さえすると、病原菌の雲が空気中に放出される。疾患したクリーチャーから30フィート以内に来るクリーチャーは全て伝染性の病気に曝され、頑健セーヴに成功するか、効果を受け始めなければならない。犠牲者となる可能性のあるクリーチャーは、病気のクリーチャーから30フィート以内に移動するたび、新しいセーヴィング・スローを試みなければらないが、10分毎に最大1回のセーヴィング・スローである。病気のクリーチャーから30フィート以内にとどまっているクリーチャーは10分毎に新しいセーヴィング・スローを試みなければならない。伝染性が接触型の病気である場合、クリーチャーがその病気に罹っているクリーチャーに触れるか、過去24時間以内にその病気に罹っているクリーチャーが触れた物に触れるたび、その潜在的な犠牲者は伝染性の病気に曝され、頑健セーヴを成功させなければ効果を受け始める。
荒廃的な病気は、その効果を治癒することが特に難しく、影響を受けたクリーチャーに永続的な傷跡を残す可能性のある病気である。荒廃的のテンプレートはあらゆる病気に追加することができる。病気は以下に記載されているものを除き、基本的なデータはそのままである。
効果 病気が能力値ダメージを耐える場合、その病気の効果に抵抗するためのセーヴィング・スローに5以上差で失敗すると、能力値ダメージのうち1ポイントが永続的な能力値吸収となる。影響を受けたクリーチャーがその病気の効果に抵抗するためのセーヴィング・スローで出目1を出した場合、その能力値ダメージのすべてが永続的な能力値吸収となる。
治癒 病気を治癒するために必要な、「連続して成功したセーヴの回数」は1回増加する。
特殊 病気にかかったクリーチャーがまだ病気に感染している限り、病気によって与えられた能力値ダメージと能力値吸収は治癒することができない。これは自然治癒と魔法的な治癒(レッサー・レストレーションなど)の両方に適用される。
毒性の病気は特に即効性があり、数日ではなく数時間で進行する。これは、病気がより早く進行し、犠牲者を快癒させることを意味するかもしれないが、毒性の病気は特に犠牲者に負担をかけ、多くの場合死に至る。毒性のテンプレートのテンプレートはあらゆる病気に追加することができる。病気は以下に記載されているものを除き、基本的なデータはそのままである。
潜伏期間 病気の発症が通常数週間であるものは、代わりに数日間で行われる。日単位の場合は時間単位で行う。時間単位の場合は分単位となる。
頻度 病気の頻度が通常数週間であるものは、代わりに数日間で行われる。日単位の場合は時間単位で行う。時間単位の場合は分単位となる。
効果 その病気がセーヴに失敗したときに【耐久力】ダメージを与えるものではない場合、セーヴに失敗する度に通常の効果に加えて1ポイントの【耐久力】ダメージを与える。通常【耐久力】ダメージを与える場合は、【耐久力】ダメージが1ポイント増加する。
特殊 病気のクリーチャーが2回連続でセーヴィング・スローに失敗した場合、次にセーヴィング・スローに成功して病気の効果に対して抵抗するまで不調状態となる。病気のクリーチャーが4回連続でセーヴィング・スローに失敗した場合、次にセーヴィング・スローに成功して病気の効果に対して抵抗するまで吐き気がする状態となる。このペナルティは病気の他の効果に追加されるものであり、クリーチャーが病気のままである限り、取り除くことはできない。そのクリーチャーが不調状態や吐き気がする状態に完全耐性を持っていても、この状態異常は依然として残る。病気に対する完全耐性のみが、毒性の病気から受ける状態異常を防ぐ。
以下の病気はPathfinder RPG Core Rulebookに見られる従来の病気の形式と、Pathfinder Unchainedにみられる病気の進行を混ぜ合わせたものである。これらの病気は、保菌から末期まで一連の重症度を経て進行し、各重症度には恐ろしい症状が伴う。各病気で記載されている難易度は、もっとも一般的な病気のベースラインであるが、この病気よりも高い難易度の株が存在する。特に病気を持つモンスターや疫病を崇拝する信者の近くに存在する。
これらの病気に潜伏期間はない。影響を受けたクリーチャーが最初のセーヴに失敗して病気に感染すると、病気の影響は受けないが、即座に病気の第一段階、すなわち保菌の重症度に移行する。その後、影響を受けたクリーチャーは、他の病気と同じように病気のヒントで定められた定期的な間隔でセーヴィング・スローを試みる。影響を受けたクリーチャーがその後の病気に対するセーヴィング・スローに失敗するたび、病気のリストにある効果が発生し、病気が次の重症度に移行する(保菌は早期、早期は中期に進行)。影響を受けたクリーチャーが病気を持っているままである限り、現在の重症度にある全ての効果とそれ以前の重症度の効果を受ける。影響を受けたクリーチャーが末期の重症度に到達すると、魔法がなければ治癒条件を満たすことができなくなる; 殆どのクリーチャーはこの重症度では長く生きられない。影響を受けたクリーチャーが病気に記載されている治癒条件を満たしている場合は、病気の前の重症度に移行する。これにより保菌の前の重症度に移行する場合、病気は完全に治癒する。通常、病気の影響を受けたクリーチャーを完全に治癒させる効果(リムーヴ・ディジーズ呪文など)は、代わりに影響を受けたクリーチャーを病気の前の重症度に移行させる。
これらの病気のいくつかはさまざまな重症度で特定の条件を課す。これらの状態は影響を受けたクリーチャーがその重症度かそれより悪い重症度である限り、通常は治癒できる効果によってさえも治癒することはできない。この効果は通常、クリーチャーが病気を治癒したり、重症度の低い段階に移行したりすると、自動的に終了する。病気に対する完全耐性のみがこうした状態を防げる; それ以外への完全耐性はそうした状態に適用されない。時折、病気が永続的な効果をもらすことがあり、病気が治癒しても持続する。その場合、効果の説明に、効果をもとに戻すことができる方法が(ある場合は)記載されているが、この方法は通常病気が治癒された後にのみ有効である。
この病気は体内で楽天的なユーモアとアドレナリンで満たされた血液を作り出し、犠牲者を信じられないほど暴力的で野蛮なものにしてしまう。この病気は汚染された血液との接触によって広まる――病気の初期段階でクリーチャーに触れても安全であるが、病気に罹っているクリーチャーの血液に少しでも触れると病気が広まってしまう。
効果 1時間の間アーマー・クラス、反応セーヴ、意志セーヴに-2のペナルティ; 治癒 2回連続成功
保菌/Carrier 影響を受けたクリーチャーは通常よりも過敏になり攻撃的になるが、それ以外についてはこの重症度では病気の症状はない。
早期/Early 影響を受けたクリーチャーの肌は黒くなり、態度が悪化して暴力的な爆発を起こしやすくなる。影響を受けたクリーチャーは攻撃ロールとダメージ・ロールに+1の錬金術ボーナスを得、アーマー・クラスに-2のペナルティを受ける。その汚染された血液は凝固せず、軽微な傷でも流れでてくる。影響を受けたクリーチャーが少なくとも5ポイントの刺突または斬撃ダメージを受けるたび、2ポイントの出血ダメージも受ける。この出血ダメージは、それ自体を含む他の出血ダメージと累積する。影響を受けたクリーチャーがこのように出血ダメージを受けると、傷から薄いが広範囲に飛ぶ血液のスプレーを噴出させ、15フィートの円錐形にいる(攻撃の発生源に向かって)すべてのクリーチャーを、病気の難易度に対する反応セーヴに成功しない限り病気に曝す。
中期/Moderate 影響を受けたクリーチャーの毛穴から血が滲み出し、皮膚を薄い赤い光沢が覆う。攻撃ロールとダメージ・ロールの錬金術ボーナスは+2に増加し、クリーチャーのアーマー・クラスへのペナルティは-4となる。影響を受けたクリーチャーはダメージを受けた時、病気の難易度に対する意志セーヴに成功するか、凶暴化激怒とならねばならず、その場合1分間の間毎ラウンド、味方か敵かに拘わらず最も近いクリーチャーを攻撃することを強要される。影響を受けたクリーチャーが5ポイント以上の刺突または斬撃ダメージを受けるたびに受ける出血ダメージは5ポイントに増加する。
進行期/Severe 影響は受けたクリーチャーは常によろめき状態となる。さらに、この病気によって発生した凶暴化激怒は影響は受けたクリーチャーの心を曇らせ、常に最も近いクリーチャーを攻撃することを強いられる。影響を受けたクリーチャーはこの効果を1分間抑制するためのフリー・アクションとして病気の難易度に対し意志セーヴを試みることができるが、このセーヴに失敗した場合1時間の間再度行うことはできない; 成功したとしても、ダメージを受けるたびに凶暴化状態に戻るのを避ける為に継続的にセーヴを試みなければならない。
末期/Terminal 影響を受けたクリーチャーはもはや激怒を抑えるためにセーヴィング・スローを試みることができない。この重症度で病気の進行に対するセーヴィング・スローに失敗すると死ぬ。セーヴィング・スローが成功した場合でも、影響を受けたクリーチャーは10d10ポイントのダメージと2ポイントの【耐久力】吸収を受ける。影響を受けたクリーチャーがこの重症度で死亡すると、身体は流血のシャワーで爆発し、20フィート以内の全てのクリーチャーは病気の難易度に対する反応セーヴに成功しない限り、病気に曝される。
この鮮やかな青色の真菌は、クリーチャーの脳組織の中で成長し、脳の化学反応を変化させて宿主を従順にし、最終的には生きている間に宿主の脳を消費していく。この病気が重症化すると、被害者の耳や鼻孔から青い毛が生えているのがよく見られる。
頻度 1/日
効果 1日の間意志セーヴと【判断力】に基づく技能判定と能力値判定に-2のペナルティ; 治癒 2回連続成功
保菌/Carrier この重症度では、影響を受けたクリーチャーは通常よりも強い色と音を体験するが、それ以外の効果はない。
早期/Early 影響を受けたクリーチャーの精神は、落ち着いた化学物質で溢れ、それによってクリーチャーは静かで穏やかな状態となる。影響を受けたクリーチャーは士気ボーナスやペナルティを得ることができず、攻撃ロールとダメージ・ロールに-2のペナルティを受ける。さらに脳苔が批判的思考を妨害するためクリーチャーは〈真意看破〉判定に-4のペナルティを受ける。
中期/Moderate 影響を受けたクリーチャーは穏やかで信じられないほど感受性が高くなる。敵対的な行動をとることはできないが、他のクリーチャーが影響を受けたクリーチャーに対して敵対的な行動を取るときは、影響を受けたクリーチャーはこの効果を抑制するために病気の難易度に対する意志セーヴを試みて1分間この効果を抑制することができる。くわえて、影響を受けたクリーチャーに誰かが依頼をするときは、影響を受けたクリーチャーは病気の難易度に対する意志セーヴに成功するかその依頼を実行するように強制されなければならない。これはサジェスチョン呪文に対するセーヴィング・スローに失敗したクリーチャーに似ているが、この提案は非魔法の病気効果であることを除く(呪文、擬似呪文能力、心術、強制ではない)。
進行期/Severe 真菌は影響を受けたクリーチャーに激しい幻覚を引き起こし始め、常に混乱状態とさせる。さらに、1d4時間に1回、幻覚を引き起こし1分間の間幻惑状態にさせ、その後病気の難易度に対する意志セーヴに成功するかGMが選択するか妄想癖の結果(中期の重症度の効果と同様)としてランダムに決定した行動を強制される。
末期/Terminal 真菌は影響を受けたクリーチャーの脳細胞を消費し始め、その脳はもはや身体を制御できなくなる。影響を受けたクリーチャーは気絶状態となり、病気のこの重症度である限り気絶状態のままである。この重症度で病期の進行に対するセーヴィング・スローに失敗すると、死亡する。この重症度でセーヴィング・スローに成功したとしても4ポイントの【耐久力】と【知力】ダメージを受ける。
この珍しい熱帯病はクリーチャーを野生のグールのような存在に変え、致命的な場合は影響を受けたクリーチャーをグールとして蘇らせる事がよくある。クリーチャーの新陳代謝は信じられない速度で増加し、維持できない量の食料を貪り喰らうことを余儀なくさせる。更に食べるだけで病気が悪化し、この災厄の犠牲者はすぐにやせ衰えた死体のような姿となる。
種別 病気、摂取型、吸入型、または致傷型; セーヴ 頑健・難易度18、本文参照
頻度 1/日
効果 1日の間頑健セーヴと意志セーヴに-2のペナルティ; 治癒 2回連続成功
保菌/Carrier 影響を受けたクリーチャーは貪欲に空腹となり、この重症度である間の毎日通常の2倍の量の食料を消費しなければ飢える。
早期/Early 影響を受けたクリーチャーの皮膚は濃い黄色に変わり、体温は上昇し始める。さらに、影響を受けたクリーチャーの貪欲な食欲は悪化する。病気のこの重症度以上であるかぎり、飢えを回避するために食べる必要のある量と回数(睡眠時間を含む)は1時間を1日として扱う。最後に、生肉に対する強い欲求が沸き起こり、1時間あたり少なくとも4オンスのみ調理の肉を消費するか、そうするまで不調状態とならなければならない。
中期/Moderate 影響を受けたクリーチャーは筋肉と脂肪が成長する空腹感を補うために消費されるため、急速に衰弱し始める。さらに、身体は絶えず腐った肉のような悪臭を発し始め、どんなに入浴しても取り除くことはできない。影響を受けたクリーチャーは常に不調状態となる。さらにクリーチャーが飢えから非致傷ダメージを受けるたび、1d6ポイントではなく3d6ポイントのダメージを受ける。最後に、影響を受けたクリーチャーが殺されたクリーチャーの死体を含むいかなる量の肉から10フィート以内に近づくときは、病気の難易度に対する意志セーヴに成功するか、その肉を1分間の間貪ることを強制されなければならない。
進行期/Severe 影響を受けたクリーチャーの歯は成長し始め、痛みを伴って捻じれて、融合して4つの巨大な牙を形成する。クリーチャーは1d6ポイントのダメージを与える噛みつきの主要肉体攻撃を得る(小型の場合は1d4)。さらに、その飢えにかき乱された心は他の攻撃よりもこの攻撃を使うように罹患者を駆り立てる。呪文を発動したり、他の起動型特殊能力を使用したり、人工的武器を使用したりすることはできない; 噛みつき攻撃と他の肉体攻撃でのみ全力攻撃を行うことができる。最後に、影響を受けたクリーチャーが飢えから非致傷ダメージを受けるたび、1d6ポイントではなく6d6ポイントのダメージを受ける。
末期/Terminal 影響を受けたクリーチャーは完全に制御を失う。遭遇した全てのクリーチャーを、できれば生きているうちに犠牲者の肉を食い尽くすために攻撃することを強制される。この重症度に達したプレイヤー・キャラクターは治癒されるまで、GMの制御下となる。加えて、影響を受けたクリーチャーが飢えから非致傷ダメージを受けると、2ポイントの【耐久力】ダメージも受ける。この重症度で病気の進行に対するセーヴィング・スローがに失敗すると、死ぬ。病気のこの重症度で死亡したクリーチャーは24時間後にグール(またはヒット・ダイスが5以上の場合はガスト)として蘇る。
この寄生虫の名前は、宿主を内部から貪り、その宿主を腐った血腫と地虫として残す習慣に由来する。突刺虫は胞子のような雲の中で微細な卵を放出し、それを吸い込むと血流に流れ込む。最終的には卵は宿主の体内に定着し、体長がほぼ2インチに達するまで成長する。成虫は宿主の皮膚を穴を開けて通り、空気中に卵を放出する。ワームは生きているクリーチャーのように簡単に死体に生息することができるが、宿主の外で数時間しか生存することができない。
頻度 1/日
効果 1日の間攻撃ロール、ダメージ・ロール、頑健セーヴに-2のペナルティ; 治癒 魔法のみ
保菌/Carrier 突刺虫の卵は、循環系を介してクリーチャーの体中を移動する。影響を受けたクリーチャーは、この重症度で特定の症状に苦しむことはない。
早期/Early 影響を受けたクリーチャーは血がにじみ出て、触ると信じられないほどの痛みを伴う腫れ上がった水疱のような腫瘍ができる。クリーチャーが殴打、刺突、斬撃ダメージを受けるたび、1d6ポイントの非致傷ダメージを受ける。クリーチャーが鎧を来ている場合、標準アクションを行うときは、1ポイントの非致傷ダメージ、重装鎧を着ている場合は2d6ポイントの非致傷ダメージを受ける。
中期/Moderate 突刺虫が孵化する。影響を受けたクリーチャーは皮膚の下で蠢いているのを感じ、他の者は時折ワームが動いているのを見ることさえできる。影響を受けたクリーチャーは常に不調状態となる。さらに、1ラウンドに複数の標準アクションや移動アクションを行うたび、ワームが激昂し、その後の1d4ラウンドの間宿主を吐き気がする状態にする。最後に、魔法の治癒はワームを激しく刺激し、影響を受けたクリーチャーが治癒の副系統の呪文の対象となるとワームは狂乱して鞭を打ち、2ポイントの【耐久力】ダメージを与える。
進行期/Severe 突刺虫は影響を受けたクリーチャーの皮膚を貫通して穴を掘り、殻の一部を空中へと伸ばし、影響を受けたクリーチャーの身体を蛇のような舌を持つ小さな口で何十個も覆っているかのように見せる。影響を受けたクリーチャーは常によろめき状態かつ過労状態となる。
末期/Terminal 突刺虫は影響を受けたクリーチャーの内臓を貪り食い始める。影響を受けたクリーチャーは常に吐き気がする状態となる。この重症度で病期の進行に対するセーヴィング・スローに失敗すると死ぬ。たとえ成功したとしても病気の通常の効果に加えて、10d10ポイントのダメージと2ポイントの【耐久力】吸収を受ける。
この病気は激しい痒み、皮膚の効果とひび割れ、そして最終的には軟組織の骨への変化をもたらす。
効果 1時間の間アーマー・クラスと頑健セーヴと反応セーヴに-2のペナルティ; 治癒 2回連続成功
保菌/Carrier 影響を受けたクリーチャーは痒み、刺激性の皮膚、局所的な斑点状の発疹を患う。この重症度では病気に自動的な効果はない。
早期/Early 影響を受けたクリーチャーの皮膚は灰色になり、剥がれ落ちる。病気によって引き起こされる痒みは悪化し、クリーチャーは起きている各時間毎に病気の難易度に対する意志セーヴに成功するか、その時間の大半を必死になって皮膚を掻き毟らなければならない。同じ日の最初の意志セーヴに失敗するたび、クリーチャーは1d6ポイントのダメージを受け、引っかき傷は皮膚を破壊し始め、血塗れのミミズ腫れを残す。
中期/Moderate 痒みが激しくなり、引っ掻く事によるダメージは1d8に増加する。さらに、戦闘やその他ストレスの多い状況では影響を受けたクリーチャーは機会攻撃を誘発する移動アクションとして毎ラウンド皮膚を掻かなければならない。毎ラウンド、影響を受けたクリーチャーは病気の難易度に対する意志セーヴに成功することで引っ掻く衝動を抑制できるが、セーヴに失敗した場合、そのラウンドをずっと引っ掻くことに費やすこととなる。
進行期/Severe 影響を受けたクリーチャーの皮膚はひび割れて剥がれ、動くことさえ信じられないほどの痛みを伴う。クリーチャーがこの重症度である限り、常に不調状態かつよろめき状態となる。さらに、影響を受けたクリーチャーがダメージを受けるたび、通常のダメージの2倍のダメージを受ける。
末期/Terminal 影響を受けたクリーチャーの皮膚と臓器はゆっくりと硬い骨に変化し、最終的には実質的に石化状態となる。クリーチャーは常に吐き気がする状態となる。この重症度で最初の24時間は1時間毎に【敏捷力】が1ずつ減少する。この間皮膚血臓器は1つの硬い骨の塊に変化する。【敏捷力】が0に達するか、24時間が経過すると石化状態となる。フレッシュ・トゥ・ストーン呪文は石化状態を取り除くことができるが、変化から生存するためにはクリーチャーは病気の難易度に対する頑健セーヴに即座に成功しなければならない。たとえセーヴに成功しても、再び【敏捷力】は1時間毎に1減少し、最終的には病気が治癒されない限り、再び石化状態となる。