レンジャーは通常深い森と親しみ、社会の辺縁で生活する一匹狼のようであると考えられており、時にはあまりよくわかっていない人々によってドルイドやその他の自然崇拝と混同されている。その一部は確かにこのような生活を選択しているが、すべてのレンジャーが古典的なモデルに適合しているわけではない。多くのレンジャーはその特定の技能や傾向の代わりに別の出口を見つける。ある者は軍隊と旅をし、遮蔽と盾の両方として自然を使い、事前の斥候として活動する。別の者は世界の深い場所に故郷を見出し、ほとんどの表層の住人と遠く隔てられた洞窟と隧道で生活する。また別の者は空を支配する鳥と絆を結び、あるいは多種多様な危険な動物たちを殺して分類するためにライフルの道を歩む。古典的クラスのいくつかの新しい手法をここに紹介する。
軍隊はきれいな水、安全なルート、そして敵の情報を必要とする。多くの場合は正規の野外活動家で十分かもしれないが、一部の大規模な軍団は部隊の身体の安全を維持し、地形と地形に隠された危険を把握するために、戦闘斥候に目を向ける。
狩人の絆(変則):4レベルの時点で、戦闘斥候は狩人の絆能力を取得する際、仲間との絆を選択しなければならない。戦闘斥候は動物の相棒を持たない。
有利な地形(変則)/Advantageous Terrain:5レベルの時点で、戦闘斥候は得意な地形の1つにいる際に、連続した3ラウンドを費やして以下の利益を得るために地形の範囲を精査することができる。各ラウンドに地形を精査するには標準アクションを使用する。地形の精査の第1ラウンド中、戦闘斥候は視線上の単一のマスからの半径60フィートの爆発状の範囲を指定する。この範囲の精査に費やすラウンド数に応じて、戦闘斥候あるいはその味方はレンジャー・レベルにつき10分間以下の利益を得る。(例えば、2ラウンドを費やしたなら、戦闘斥候または味方は最初の2つの利益を得る。)
1ラウンド目:戦闘斥候の視線上におりその声を聞くことのできる味方は、有利な地形の範囲内におけるイニシアチブ判定に+2のボーナスを得る。
2ラウンド目:戦闘斥候の視線上におりその声を聞くことのできる味方は、有利な地形にいる限り〈隠密〉、〈知覚〉、〈生存〉判定に+2を得る。
3ラウンド目:戦闘斥候の有利な地形の範囲内における移動は移動困難な地形に阻まれない。さらに、戦闘斥候はこの範囲内で行う〈水泳〉および〈登攀〉判定と跳躍のための判定において、気が散らされているか危険が差し迫っている場合でさえ出目10を行うことができる。この能力はレンジャーの2つ目の得意な敵と置き換える。
潜入(変則)/Infiltration:10レベルの時点で、1日に1回、戦闘斥候は得意な地形ではない単一の地形の種別を選択することができる。その後のレンジャー・レベルにつき1時間、戦闘斥候はその地形を得意な地形であるかのように扱う。この能力はレンジャーの3つ目の得意な敵と置き換える。
優れた戦術(変則)/Superior Tactics:15レベルの時点で、1日に1回、自身と味方のイニシアチブ・ロールの後で、戦闘斥候は自身と味方のイニシアチブ・ロールを望むように並べることができる。戦闘斥候が既に有利な地形能力で地形を探るために3ラウンドを使用しており、ともに効果範囲内にいる場合、自身と味方はイニシアチブ判定に+2ボーナスを得る。この能力の使用はアクションではない。この能力はレンジャーの4つ目の得意な敵と置き換える。
完璧な優位(変則)/Perfect Advantage:20レベルの時点で、有利な地形能力を使用しているとき、戦闘斥候は地形を精査してすべての利益を得るのに1回の標準アクションしか必要としない。さらに、有利な地形の範囲は視線上の単一のマスからの半径1マイルの拡散に増加する。この能力は狩人の極みと置き換える。
一部のレンジャーは大物狙いになるために黒色火薬の神秘に目をつける。火器の発見は大型で危険な獲物を狩るには有用であり、彼らは黒色火薬の発射による亀裂との戦いに突入する。これまで以上に危険な野生の住人を追跡し、調査し、理解し──殺すための狩猟と探索の旅はしばしば広範囲に渡る。これはレンジャーの通常の自然と野生のクリーチャーへの敬意にいくらか逆行しているかもしれないが、戦利品狩りは自身が自然の壮大なパズルの単に多くの欠片に過ぎず、そしてそのジャングルの法──自身よりも弱いものを殺して餌にする権利と、狡知と流血によって優位を確立する必要──が食物連鎖の現在の頂点としての権利と義務の双方であることを理解している。
追跡強化(変則)/Improved Tracking:1レベルの時点で、戦利品狩りは足あとを追跡または識別する〈生存〉技能判定に+2ボーナスを得る。追跡を行う際、戦利品狩りはまた 難易度15の〈知識:自然〉判定を試みることができる。成功すると、戦利品狩りは自身の追跡するあらゆる動物または魔獣の種別と状態を識別することができる。足取りを精査することにより、戦利品狩りはその健康、移動能力、およびその標準と比較しての一般的な行動の大まかな近似値を識別することができる。この能力は野生動物との共感と置き換える。
火器スタイル/Firearm Style:2レベルの時点で、戦利品狩りは《素人ガンスリンガー》および《特殊武器習熟:火器》特技を得て、1レベル・ガンスリンガーの発露(10ページ)を全て使用することができる。以降の4レベルごとに、戦利品狩りは自身のレベル以下の気概特技1つかガンスリンガーの発露1つを取得することができる。この能力は全ての戦闘スタイル特技と置き換える。
狩人の狙い(変則)/Hunter's Aim:4レベルの時点で、戦利品狩りは得意な敵の弱点と脆弱性の具体的な理解を得、これらの敵に対する入念な調査からそれらを傷つけない最善の方法を見出す。得意な敵に対して火器攻撃を行う際、戦利品狩りは自身の火器の最初の2射程単位まで接触アーマー・クラスを目標にすることができる。この能力は接触アーマー・クラスを目標とする射程単位を増大するその他の効果と累積することができ、その場合その効果に追加の1射程単位を加える。この能力は狩人の絆と置き換える。
レンジャーは特定の動物との特別な絆を常に享受しているが、鷹匠はこの絆をより深いレベルで結ぶ。鷹匠は他のレンジャーよりも早くから相棒とともにおり、相棒に特殊な芸を教える能力を持っている。
羽毛の相棒(変則)/Feathered Companion:1レベルの時点で、鷹匠は1羽の猛禽との信頼と交流を築いている。このバード(鳥)には任意の種類の大型の狩猟あるいは腐肉食の鳥(ハゲタカでさえ)を利用できる。この能力はドルイドの(“自然との絆”クラス特徴の一部である)動物の相棒能力のように機能するが、鷹匠はバードを動物の相棒にせねばならず、相棒は通常のヒット・ポイントの半分しか持たない。
鷹匠は猛禽に「働け」の芸を教えることはできないが、「放し飼い」か「気そらし」のいずれかの芸をコストを支払うことなく教えることができる。鷹匠は、選択しなかった方の芸を後で芸の1つとして扱うことができる。
放し飼い(難易度15):鷹匠は自身の動物の相棒を放し飼いにして餌を探し回らせることができる。相棒を1週間を超えて放し飼いにすることはできない。鷹匠が相棒を放し飼いにする場合、相棒は指定された期間が完了すると放たれた場所に帰還するという指示に従う。
気そらし(難易度20; バードのみ):動物の相棒は「攻撃しろ」の芸により通常の攻撃を行おうとしている敵の周囲で激しく羽ばたく。これによりその敵に対する攻撃ロールを行う。命中すると、その敵は1ラウンドの間怯え状態になる。この能力は野生動物との共感と置き換える。
狩人の絆(変則):4レベルの時点で、鷹匠は狩人の絆を得るときに動物の相棒を選択しなければならない。鷹匠は4レベルの時点で新しい相棒を獲得するのではなく、その羽毛の相棒が完全なヒット・ポイントを得る。
殺しの急降下(変則)/Swoop for the Kill:6レベルの時点で、野外にいるとき、鷹匠は羽毛の相棒に直上から敵を攻撃するよう指示することができる。羽毛の相棒はボーナス芸として以下の芸を得る。
急降下突撃(難易度20; バード):鷹匠のバードの相棒は飛行して上昇した後、急降下突撃に入る。この芸を実行するには、相棒は飛行可能で、野外かバードが長距離飛行するのに十分な余地のあるどこかにいなければならない(壮大な大聖堂ならば十分な余地があるかもしれないが、ダンジョンは通常不可)。全ラウンド・アクションを費やして有利な高所へと飛び、次のラウンドに鷹匠の指定する敵への突撃攻撃を行う。突撃攻撃が命中した場合、バードは1d4の噛みつきの代わりに2d4ポイントのダメージを与え、攻撃を行う際に×4のクリティカル修正値を得る。バードが命中した場合、目標は1ラウンドの間よろめき状態になる。この能力はレンジャーが6レベルに得る戦闘スタイル特技と置き換える。
すべてのレンジャーは荒野との絆を持つが、番人はその最強であるかもしれない。この守護者は荒野の只中に座して守り、より深い荒野の果てから漏れ出てくるかもしれない危険の見張りを続け、自然の残忍さから文明を──そしてその逆を護る。数週間、数カ月間、時には数年間の長きに渡る孤立は、番人に土地の囁きを“聞く”ことができるようにする。そのすべてが狂気ではない。
地形の体得(変則)/Master of Terrain:1レベルの時点で、番人は1つ目の得意な地形を選択する。番人は3レベルの時点、および以降の5レベルごとに異なる得意な地形1つを得る(最大で18レベル時に得意な地形5つ)。この能力はレンジャーの1つめの得意な敵能力と置き換える。
快適な生活(変則)/Live in Comfort:2レベルの時点で、番人の得意な地形は真の故郷になる。番人は荒野のすべての兆しを知っている。番人はほとんど迷わない。番人は簡単に快適で自給自足の生活をすることができ、仲間にも提供することができる。いずれかの得意な地形内にいる番人は、危険に晒されていたり気をそらしている場合でさえ〈生存〉判定に出目10をすることができる。危険に晒されても気をそらしてもいない場合、番人は失敗にペナルティを伴う場合でさえ出目20をすることができる。この能力はすべての戦闘スタイル特技と置き換える。
地形との絆(変則)/Terrain Bond:4レベルの時点で、番人は土地と自身との絆を形成し、そのような地形内では他人に指示をすることができるようになる。得意な地形内にいるとき、番人は視線上にいて番人の声を聞くことのできるすべての味方にイニシアチブ判定および〈隠密〉、〈生存〉、〈知覚〉技能判定に対する+2のボーナスを与える。また、番人とともに旅する限り、番人の味方は足取りを残すことはなく、彼らを追跡することはできなくなる。番人はグループの足跡を残すことを選んでもよいし、望むのであればグループ内の特定のメンバーの足跡だけを残すことさえできる。この能力は狩人の絆と置き換える。
腕利き探索者(変則)/Able Explorer:5レベルの時点で、いずれかの得意な地形内で〈軽業〉、〈騎乗〉、〈水泳〉、〈登攀〉、〈飛行〉判定を行う際、番人は2回の技能判定を行いよりよい結果を取ることができる。この能力はレンジャーの2回目、3回目、および4回目の得意な敵と置き換える。
荒野の囁き手(超常)/Wilderness Whispers:20レベルの時点で、いずれかの得意な地形にいる番人は、イニシアチブ判定で出目20をロールしたかのように、不意討ちを受けず常に行動する。番人は〈生存〉を用いて追跡を行う際、常にペナルティを受けることなく完全な移動速度で移動することができる。この能力はレンジャーの5つ目の得意な敵および狩人の極みと置き換える。
一部のレンジャーは森に自らの人生を捧げ、狩人、保護者、およびその多様な地形の中で荒野の案内人になる。深みを歩む者は代わりに地の奥深くの奇妙な地形を体得し、洞穴や洞窟を探検し、地表の住民のほとんどが探検を恐れる闇の回廊の主となる──そして、おそらくそれが彼らが探検を恐れる理由である。
深みの知識(変則)/Deep Knowledge:3レベルの時点で、深みを歩む者は地下(洞窟とダンジョン内)にいる間、イニシアチブ判定と〈生存〉、〈知覚〉、〈知識:ダンジョン探検〉技能判定に+2ボーナスを得る。以降の5レベルごとに、深みを歩む者は地下にいる間、これらの判定のそれぞれは追加で+3される(18レベルの時点で最大+11)。この能力は得意な地形と置き換える。
岩歩き(変則)/Rock Hopper:7レベルの時点で、深みを歩む者は地下の岩と石を乗り越えて移動する間、本能的に最も安定した表層を掴み通常よりもしっかりと踏ん張る。深みを歩む者は地下の地形を渡るために行うすべての〈軽業〉および〈登攀〉判定に+5のボーナスを得る。さらに、深みを歩む者は地下の地形と地底の植物によって形成される移動困難な地形を無視する。この能力は森渡りと置き換える。
深みを歩む者のカモフラージュ(変則)/Deep Walker Camouflage:12レベルの時点で、深みを歩む者は地下環境において、その地形が遮蔽や視認困難を提供しない場合でさえ、身を隠すための〈隠密〉技能を使用することができる。この能力はカモフラージュと置き換える。
石との一体(変則)/One with the Stone:17レベルの時点で、深みを歩む者は地下にいる間、注目を受けている場合でさえ、身を隠すための〈隠密〉技能を使用することができる。この能力は影隠れと置き換える。
文明は年を追うごとに、より強くより退廃的に成長する。それは一定の拡張と搾取を推進し、引き取り手のない荒野を引き裂き、壊れやすい生態系を破壊する。野生の追跡者は社会との絆を棄て、同族の他者から遙か離れた人跡未踏の荒野で生活する。あるいは自身の敵としてしか文明を知ることなくそこに育ったのかもしれない。野生の追跡者は開拓者を文明に追い返し、土地を昔ながらのままに維持するよう努める。
力強い感覚(変則)/Strong Senses:1レベルの時点で、野生の追跡者の野生の生活は、その感覚を先鋭化する。野生の追跡者は夜目と〈知覚〉判定に対して+1のボーナスを得る。すでに夜目を持っている場合には、野生の追跡者は代わりに〈知覚〉判定に対して+2のボーナスを得る。このボーナスは1レベル以降4レベルごとに+1増加する(20レベルの時点で最大の+6か、キャラクターがこの能力から夜目を得ない場合には+7)。この能力はレンジャーの1つ目の得意な敵能力と置き換える。
直感回避(変則):2レベルの時点で、野生の追跡者はバーバリアンのクラス特徴と同様の直感回避を得る。この能力はレンジャーの2レベル時の戦闘スタイル特技と置き換える。
野生の激怒(変則)/Rage of the Wild:4レベルの時点で、野生の追跡者はバーバリアンのクラス特徴と同様の激怒能力を得るが、そのバーバリアン・レベルをレンジャー・レベル-3であるかのように扱う。この能力は狩人の絆と置き換える。
激怒パワー:5レベルの時点で、野生の追跡者レンジャーはバーバリアンのクラス特徴と同様の激怒パワー1つを得る。野生の追跡者は5レベル以降の5レベルごとに異なる激怒パワーを得る(20レベル時に最大で4つの激怒パワー)。この能力はレンジャーの2つ目、3つ目、4つ目、および5つ目の得意な敵能力と置き換える。
野生の才能(変則)/Wild Talents:6レベルの時点で、野生の追跡者は激怒パワー1つか、以下のいずれかの技能に対する+2の洞察ボーナスかのいずれかを得る:〈隠密〉、〈軽業〉、〈水泳〉、〈生存〉、〈知覚〉、〈登攀〉。野生の追跡者は6レベル後の5レベルごと(訳注:おそらく4レベルごとの間違いと思われる)にこれらの2つの利益のうちの1つを再び得る(最大で20レベル時に4回)。この能力はレンジャーの6、10、14、および18レベル時の戦闘スタイル特技と置き換える。