この章ではCore Rulebookにある11の基本クラスの象徴キャラクターの1レベル、7レベル、そして12レベルの性能の区画を著している。この本の他で特集している性能の区画とは異なり、これらの性能はノンプレイヤー・キャラクターではなくプレイヤー・キャラクターとして使う為に構築されている。それぞれはハイ・ファンタジー(20ポイント)ポイント購入制度を使用しており、つまり典型的なNPCより高い能力値を持つ。キャラクターの資産は、レベル毎のキャラクター資産の表で決定されている通りだ。
大抵はロープや松明といった一般的な装着品を並べていないNPCの性能の区画とは異なり、これらのPCの性能の区画にはそのキャラクターが持っているであろう適切な冒険者装備を含んでいる――彼らはすぐさま冒険に出る準備ができている。勿論君は自分のキャンペーンに合うよう変えても、加えても、引いても良く、プレイヤーは象徴がどのように資産を使うかを変更したいと望んでも良いが、装着品の総額はレベル毎のキャラクター資産の表に従うべきである。
緊急にPCが必要な場合、象徴はキャラクター・レベルが1、7、そして12の時に君の選択肢となる――象徴の性能の区画の1つを掴んで歩くだけでよい。これはゲーム店やコンベンションでのゲーム運用、新規プレイヤー、飛び入り参加、あるいはプレイヤーが単に準備期間に間に合わなかったかキャラクター・シートを忘れてしまった時に特に便利である。君がこれまでにその特定のクラスのキャラクターをプレイしたことがなかったなら、性能の区画にある戦術の項をよく読んでおくこと; キャラクターが戦闘前にどう準備するかについての有用な情報や、戦闘中どうすべきかの示唆が含まれているのだから。PCとして象徴を使う場合、キャラクターの性能の区画にある脅威度と経験点の値を無視すること――それらはモンスターやNPC用としてだけだ。
象徴キャラクターは高水準のキャラクターとして構築されているが、君が作れうるキャラクターとして完全に「最善」でも最強のキャラクターでもない――それらは特定のクラスの典型的な例あるいはアーキタイプの表現により重きを置いている。パスファインダー・ロールプレイング・ゲームは極めて柔軟性があり、そのため君にはキャラクターを何らかの点で「最善」にできる複数の方法が与えられている。例えばあるラウンドに最高のダメージを与えられるとか癒せるとか; 別の例では、最高のヒット・ポイントを持っているとか、最高の呪文を発動できるとか、最高のアーマー・クラスがあるとか。特定の特化が、あるクラスをプレイで最高に面白いものにすると誰もが同意するわけではなく、あるキャラクターを別のやり方でプレイしたい場合、君はキャラクター用の機構的な選択を調整することで、他所から費用を持ってきて一面を強調して容易に自分の好みを反映させられる。しかし、概ねこれらのキャラクターはレベル相応の冒険で生き残れる可能性の高い、対応力のある個人として設計されている。その場でキャラクターが必要な新プレイヤーの為に、最初の冒険を生き延びたキャラクターに、冒険が終わるまでに大量のダメージを与えたが死んだキャラクターより遥かに多くの経験点で報いること!
君のプレイヤー・キャラクターが戦う為の、師事する為の、あるいは仕事か有用な情報を与える伝手としてNPCとして象徴を使っても良い。しかし、象徴はPC並の装備を持ち英雄的配列の代わりに20ポイント能力値購入を使っているため、彼らの脅威度は同レベルのNPCより1高い(1レベルのアミリは脅威度1である一方、1レベル・バーバリアンのNPCは脅威度1/2など)。脅威度は象徴の性能の区画に書かれていて、そのキャラクターの経験点の値は調整された脅威度に基づいている。ちょっとした困難として標準的なNPC集団の頑丈な統率として象徴を自由に使って良い。
この項では象徴キャラクターそれぞれの簡単な描写をする。君はこれら象徴たちの来歴と態度について更なる情報をpaizo.comの「Meet the Iconics」ブログで見つけられる――そしてパスファインダーRPGでより新しいクラス用に創造された象徴達の一部にも会える。
アミリは獰猛な北の部族の戦士であり、伝統の束縛から逃れる為に排他的な部族の土地を後にした。彼女の身の丈を超えるバスタード・ソードは部族の古老たちによってフロスト・ジャイアントの宿営地に挑めという自殺的な任務に送り出された時の戦利品だ。
ヴァレロスは優しい心を持った元傭兵であり、冒険への熱意が彼を農夫の娘との見合い縁組から逃避させた。彼は2振りの剣、うわばみ、そして可愛らしい女性に対する嗜好で有名だ。
父の汚名を晴らそうと数年掛けた後、父が実際に異端の罪だと調査に依って明らかになってからエズレンは老年の生活を捨て去りウィザードとなった。エズレンは中年の男性であり、彼は年齢段階に依る修正を受けた能力値を持っている。
キラは対応の女神サーレンレイの小さな寺院の近くで育ち、山賊が村を襲った時、女司祭たちは無辜の者たちを守るために命を擲った。焼け落ちる寺院の中で立ち尽くす若きキラは命と剣を女神に捧げると誓い、受けるに値する者に慈悲と、殺人を得意がる者に迅速な死を与えると宣誓した。
彼方の土地で戦士カーストとして生を受けたサジャンは同門の武人であった、消えた双子の姉を求めて任務と故郷から逃げた。彼の生国では脱柵は死罪であり、彼は片割れの手掛かりを血眼になって探している。
巡礼者の都市がノールに襲われた際に孤児になった空腹の若きシーラは、パラディンの煌めく兜に心を奪われた。この兜の窃盗が都市を守るパラディンの死を導いた後、罪の意識に苛まれたこの少女はパラディンの死場へと登り始めた――自分をパラディンにしてくれた別のパラディンに救われる為だけに。
遊牧民族に生まれたシオニには魔法の才があり、超常的な祖先の謎を究明したいという夢に衝き動かされている。彼女には部族における高い地位と呪文発動能力を指し示す数十のルーンの刺青が彫られている。
ハースクは銅鑼声の心にゆとりが無いドワーフで、巨人の手にかかった兄弟の正当なる復讐をしようと誓っている。彼は感覚を鋭くできるからとエール酒より紅茶を好む。ハースクの自然の絆クラス能力はバジャーの噛みつき丸と結ばれている。君はこの動物の相棒の代わりの相棒を選んでも良い。
若くして孤児となって貧民街で人間に育てられたエルフであるメリシールは何十年も友人が老い先立つのを見てきており、その経験によって大人になった。自分が何時あっさり死んでしまうのか分からないのだからと彼女は人生を十全に経験すべきだと信じている。
リニは親身なノームであり、怒った動物を宥める才能を持っている。リニの自然の絆クラス能力はスノー・レパード(スモール・キャット)のドルーガミと結ばれている。君は動物の相棒の代わりにリニ用の領域を選択しても良い。
デヴィルの影が降りる土地で奴隷として生まれたレムは容易に芸人という職を獲得できるほどの機知という才能に恵まれた。彼は奴隷状態から逃げ出して以来、後にした住まいで仲間のハーフリングが耐えている悲惨さを忘れられるよう、笑えるものを探している。
パスファインダー協会加盟プレイ計画では世界規模のキャンペーンが円滑に進められるよう特定の特技、クラス能力、そして装備に特別な制限を幾つか課している。パスファインダー協会ゲームでPCとしてこれらの象徴キャラクターの1人を使っており、そのPCが制限された選択肢を持っている場合、君はゲーム中その選択肢を使用できない。そうした制限に冠する更なる情報はGuide to Pathfinder Society Organized Play参照。これらの制限は象徴PCに極めて微細な影響しかなく、キャラクターたちはそれ以外ではパスファインダー協会で使われる準備ができている。