クレリックは神のメッセンジャーにして奉仕者であり、聖なる魔法と純粋な正または負のエネルギーを放つ。典型的な冒険中のクレリックは信仰の敵を打ちのめす呪文と武器を準備するが、多くのクレリックは僻地の図書館に篭って学術的な仕事で神を讃える一方、そうではない者は異端的な信仰を奉じて正統派の聖職者を戸惑わせる。彼らは神聖な放出を癒しか滅ぼしに使い、その一部はその敵対者を打ちのめしあるいは味方を助ける新しい方法を開発している。
この項では正または負のエネルギー放出の代替的な効果と、それに続き4つの新しいクレリック・アーキタイプを紹介する。
癒すにせよダメージを与えるにせよ、またはアンデッドを退散させるにせよ威伏するにせよ、クレリックの象徴的な能力が正または負のエネルギー放出の力である。しかしながら、神格とその神聖なる権能の偉大なる多様性を考えれば、幾柱かの神格がその定命の従者に、その神固有の専門をより密接に反映した別のやり方でエネルギー放出の力を授けるのは自然な成り行きであろう。以下のカテゴリは エネルギー放出能力を元に置き換えた神格の力の本質の例である。例えば、火の神格の負のエネルギー放出は、放出によるダメージの代わりの一部として[火炎]ダメージを与えることができる。
君がクレリックのキャラクターを作成するとき、通常の形態のエネルギー放出を使用するか、神格の権能の一面をもとにここに提示した変更版を使用するかを決定する。この選択は一度なされたら後から変更できない。変更版エネルギー放出は効果範囲、セーヴ難易度、1日の使用回数、その他のルールをエネルギー放出に準拠する。エネルギー放出を修正するか(《アンデッド威伏》や《アンデッド退散》のように)別の使い方を与える特技と能力は通常これらの変更版エネルギー放出能力にも働く。
変更変更版エネルギー放出は、治癒に使用する際の正のエネルギー放出を修正するか、害に使用する際の負のエネルギー放出を修正するかのどちらか一方である。正のエネルギー放出を治癒に使う場合、効果を受けるクリーチャーは通常の半分しか治癒を得られないが、同時に特別な利益のある効果を受ける。負のエネルギー放出を害に使う場合、効果を受けるクリーチャーは通常の半分しかダメージを受けずに済むが、追加でペナルティか害のある効果を受ける; セーヴィング・スローに成功すれば追加のペナルティや害のある効果は打ち消すことができるが、さらにダメージを減少することはない。(正のエネルギー放出を回復に使用する際のアンデッドのような)特定のエネルギー放出の効果を通常は無視するであろうクリーチャーは、その放出の変更版効果も無視する。
いくつかの変更版エネルギー放出能力は特定のクリーチャー種別に使用したときに強化される。そのようなエネルギー放出はそのクリーチャー種別へのエネルギー放出による治癒またはダメージを、変更版エネルギー放出により本来の半分となった治癒またはダメージではなく、通常の治癒またはダメージに50%増加する。例えば、7レベル・クレリックは通常は正のエネルギー放出により4d6ポイントのダメージを癒す。自然の変更版エネルギー放出を持つ場合、そのクレリックは代わりに半分しか癒せない(2d6)。だが動物とフェイを癒すときは半分ではない値に追加で+50%となる(4d6+50%)。
特に記述のない場合、変更版エネルギー放出の与えるボーナスは正のエネルギー放出ならば清浄ボーナス、負のエネルギー放出ならば不浄ボーナスである。変更版エネルギー放出がロールや値に“放出ボーナス”を提供する場合、このボーナスは+1であり、クレリック・レベル5のときに+2に増え、以降の5クレリック・レベルごとに1増加する(最大で+5になる)。同様に“放出ペナルティ”は最初-1であり、クレリック・レベル5の時点で-2に増え、以降の5クレリック・レベルごとに1増加する(最大で-5になる)。
クレリック以外のクラスからエネルギー放出の能力を得たキャラクターも、クラス能力が神格への奉仕となるなら、これらの変更版エネルギー放出ルールを使ってよい。例えば、パラディンは仕える神格に対応する変更版エネルギー放出を選べる。生命の神秘をもつオラクルも(多くの神格に仕えているかのように)同様である。だが、ウィザードの死霊術士には使えない。
以下は権能と変更版エネルギー放出能力のすぐ利用できる例のリストである。
風/空/疾風Air/Sky/Wind:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで〈軽業〉と〈飛行〉判定、風の影響と[風]の補足説明のある効果に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで風に打ちのめされる; この風は遠隔攻撃に放出ペナルティを与え、移動速度は通常の半分になる。
エール/ワインAle/Wine:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、吐き気がする状態と不調状態、毒による能力値ダメージおよび吸収を無視する。【耐久力】ダメージによって死亡したクリーチャーは生き返らない。害―クリーチャーは1ラウンドの間吐き気がする状態になる。
芸術/音楽Art/Music:治癒―クリーチャーは1分の間、〈芸能〉判定と幻術、[音波]、[言語依存]効果に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、幻、[音波]、[言語依存]効果に対するセーヴィング・スローに放出ペナルティを被る。
戦闘/憤怒Battle/Wrath:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、武器ダメージとクリティカル・ロールに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、武器ダメージとクリティカル・ロールに放出ペナルティを被る。
美/愛/色欲Beauty/Love/Lust:治癒―クリーチャーは1分の間、(魅惑)効果と(ニンフの目もくらむ美や朦朧化のまなざしのような)美しさや肉体的魅力に基づく能力に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、(魅惑)効果と恍惚による効果に対するセーヴィング・スローに放出ペナルティを被る。
勇猛/武勇Bravery/Valor:治癒―クリーチャーは[恐怖]に対する新たなセーヴィング・スローを試みることができ、そのロールに放出ボーナスを得る。[恐怖]による影響を受けていないクリーチャーは、次の君のターンの終わりまでアーマー・クラスに、加えて次の君のターンまでに突撃を行うのであればその攻撃ロールに放出ボーナスを得る。害―標準のエネルギー放出と同様に働く(半減しない)。
都市Cities:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、挟撃している場合に攻撃ロールとアーマー・クラスに放出ボーナスを得る。害―次の君のターンの開始時まで、すべてのクリーチャーのマスと隣接しているマスは移動困難な地形として扱う(これらの範囲は場所に固定されているのではなく、放出中はクリーチャーと共に動く)。クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、〈軽業〉判定とこれらのマスを通過しての蹴散らしの試みに放出ペナルティを被る。
契約/誓約Contracts/Oaths:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、(強制)効果に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、(強制)効果に対するセーヴィング・スローに放出ペナルティを被る。
闇Darkness:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで夜目を得る。また、クレリック5レベルの時点で、クリーチャーは暗視30フィートを得る、この有効距離は以降のクレリック・レベル5ごとに30フィート増加する。害―1分間、範囲内の明度が1段階暗くなる。クレリック・レベル10の時点で2段階、クレリック・レベル15の時点で3段階暗くなり、薄暗い光か暗闇は超常効果の闇となる(暗視をもつクリーチャーでも見通せない)。
死Death:治癒―クリーチャーは1分の間、瀕死状態のときの容態安定化判定と[即死]効果に対するセーヴに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、瀕死状態の時の容態安定化判定に放出ペナルティを被る。また、すべての治癒魔法、高速治癒、再生の効果から放出ペナルティを差し引く。
破壊Destruction:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、物体への攻撃ロールとダメージ・ロール、武器破壊の試みの戦技ボーナス、物体を破壊する【筋力】判定に放出ボーナスを得る。害―保持されていない物体は完全な放出ダメージを受ける(半減しない)。
疫病Disease:治癒―クリーチャーは君の選んだ1つの能力値から、放出ボーナスと等しいポイントの能力値ダメージを回復する。害―クリーチャーは放出ペナルティに等しいラウンド後の君のターンの終わりまで不調状態になる。クレリック・レベル10の時点で、君はエネルギー放出の効果に加え1体のクリーチャーをコンテイジョンの目標に選んでよい。クレリック・レベル20の時点で、範囲内のすべてのクリーチャーはエネルギー放出の効果に加えコンテイジョンの効果を受ける。
夢Dreams:治癒―睡眠効果の影響を受けたクリーチャーは新たなセーヴィング・スローを試みることができ、そのロールに放出ボーナスを得る。進んで眠り続けるクリーチャーは8時間までセーヴィング・スローと〈知覚〉判定に放出ボーナスを得る(このボーナスはクリーチャーが目を覚ますと終了する)。害―クリーチャーは1分の間、〈知覚〉判定と過労状態、疲労状態、睡眠効果に対するセーヴィング・スローに放出ペナルティを被る。
地Earth:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、ダメージ減少1/アダマンティンを得る。このダメージ減少は5レベルの時点と以降の5レベルごとに1強化される。この能力はダメージ減少/アダマンティンに打ち勝つ攻撃手段は提供しない。害―範囲内のすべてのマスは1分の間、移動困難な地形として扱われる。
嫉妬Envy:治癒―クリーチャーは1分の間、武器落とし、盗み取りの戦技判定、〈はったり〉判定、〈手先の早業〉判定に放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは彼らの次のターンに、隣接する敵に対して盗み取りの戦技判定を試みなければならない。これは(強制)効果である。
農業Farming:治癒―クリーチャーは1分の間、疲労状態を無視する(だが、過労状態は無視できない)。植物クリーチャーに対する治癒効果は強化される(上記の変更版エネルギー放出を参照)。害―植物クリーチャーに対してはダメージ効果が強化される。クリーチャーは飢餓を経験したかのように疲労状態になる。
運命Fate:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまでに行われる、待機アクション中に行う1つのd20ロールに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、能力値判定と技能判定に放出ペナルティを被る。
火Fire:治癒―(火)の副種別をもつクリーチャーに対する治癒効果は強化される(上記変更版エネルギー放出を参照)。害―(冷気)の副種別をもつクリーチャーに対するダメージ効果は強化される。効果を受けたクリーチャーはセーヴに失敗すると着火する。
鍛冶Forge:治癒―金属鎧を装着したクリーチャーは、次の君のターンの終わりまでアーマー・クラスに放出ボーナスを得る。代わりに、君は金属製の物体と金属の魔法生物のダメージをクリーチャーのように修理してもよい。この治癒は強化される(上記変更版エネルギー放出を参照)。害―金属の魔法生物と保持されていない金属製の物体に対するダメージ効果は強化される(上記変更版エネルギー放出を参照)。
自由Freedom:治癒―クリーチャーは〈脱出術〉判定、組みつきから逃れる戦技ボーナス判定、絡みつかれた状態、麻痺状態、減速状態に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで(スローのように)減速する。
狩猟Hunting:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、〈生存〉判定と遠隔攻撃ロールに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、〈隠密〉判定に-5ペナルティを被る。また効果時間中、痕跡を減らすか消去する効果や特殊能力を一時的に失う。
正義/秩序Justice/Law:治癒―秩序のクリーチャーは次の君のターンの終わりまで、〈知覚〉と〈真意看破〉判定、攻撃ロール、セーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、ゾーン・オヴ・トゥルースの効果を受ける。
知識Knowledge:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、〈知識〉と〈知覚〉判定に放出ボーナスを得る。害―セーヴに失敗した知覚力のあるクリーチャー(【知力】3以上)は1d2ポイントの【知力】ダメージを被る。セーヴに成功するとこの【知力】ダメージは打ち消される。
幸運Luck:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまでに行う1つのロール(攻撃ロール、戦技ボーナス判定、セーヴィング・スロー、技能判定)に放出ボーナスまたは幸運ボーナス(クリーチャーが選択する)を得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、すべてのd20ロールに放出ペナルティを被る。
狂気Madness:治癒―クリーチャーはコンフュージョン、インサニティ、レイジおよび同様の効果に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで混乱状態になる。
魔術Magic:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、術者レベル判定と精神集中判定に放出ボーナスを得る。害―次の君のターンの終わりまで、呪文ないし擬似呪文能力を使用するクリーチャーはすべて精神集中判定(難易度はエネルギー放出の難易度+呪文レベル)を行わねばならない。
怪物Monsters:治癒―異形、人型怪物、魔獣、竜に対する治癒効果は強化される(上記変更版エネルギー放出を参照)。害―クリーチャーは招来または招請されたクリーチャーに対する攻撃ロールとダメージ・ロールに放出ペナルティを得る。
殺人Murder:治癒―次の君のターンの終わりまでにクリティカル・ヒットを出したクリーチャーは放出ボーナスに等しい出血効果を与える。害―クリーチャーは放出ペナルティに等しい出血効果を受ける。
自然Nature:治癒―動物とフェイに対する回復効果は強化される(上記変更版エネルギー放出を参照)。クリーチャーは1分の間、〈動物使い〉と野生動物との共感判定に放出ボーナスを得る。害―動物とフェイに対する有害な効果は強化される。
悪夢Nightmares:治癒―クリーチャーは1分の間、(魅惑)と(強制)へのセーヴに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは精神集中判定および[恐怖]と(惑乱)に対するセーヴに放出ペナルティを被る。
苦痛Pain:治癒―クリーチャーは1分の間、[苦痛]効果に対するセーヴに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは放出ペナルティに等しいラウンド後の君のターンの終わりまで不調状態になる。クレリック・レベル10の時点で、君は1体のクリーチャーを選び、エネルギー放出の効果に加え吐き気がする状態にすることができる。
毒Poison:治癒―クリーチャーは1分の間、毒に対するセーヴに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーはポイズンの効果のように1ポイントの【筋力】か【敏捷力】か【耐久力】ダメージ(君が選択する)を被る。
守護Protection:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、アーマー・クラスに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、アーマー・クラスに放出ペナルティを被る。
報復/復讐Revenge/Vengeance:治癒―標準のエネルギー放出と同様に働く(半減しない)。 害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、攻撃ロールに放出ペナルティを被る。
統治Rulership:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、〈交渉〉判定と、使用した[言語依存]、(魅惑)効果の難易度に放出ボーナスを得る。 害―クリーチャーは1ラウンドの間幻惑状態になる。
大海/海洋/水Ocean/Sea/Water:治癒―クリーチャーは〈登攀〉と〈水泳〉判定および呼吸を止めるための【耐久力】判定に放出ボーナスを得る。このボーナスは1分間続く。クリーチャーは1分の間、渇きによる疲労状態と深海での水圧ダメージを無視する。害―(水棲)か(水)の副種別をもつクリーチャーに対する有害な効果は強化される(上記変更版エネルギー放出を参照)。
秘密Secrets:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、〈真意看破〉判定、術者レベル判定、使用する占術呪文のセーヴ難易度に放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、占術呪文に対するセーヴィング・スローに放出ペナルティを被る。1分後に影響を受けたクリーチャーへ〈真意看破〉を行ったクリーチャーは〈真意看破〉判定への放出ボーナスを得る。
自己完成Self-Perfection:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、自身の選択した1つの一時的な状態を無視してよい。害―クリーチャーは1分の間、解呪または除去の試みか、進行中の状態に対して行える追加のセーヴィング・スローに放出ペナルティを被る(この効果に対して新たに行われるセーヴィング・スローには影響を与えないが、持続時間中に始まった効果には影響を与える)。
奴隷/専制Slavery/Tyranny:治癒―クリーチャーは1分の間、疲労状態と過労状態を無視する。害―クリーチャーは1分の間、(強制)、[苦痛]、朦朧状態に対するセーヴィング・スローに放出ペナルティを被る。
戦略Strategy:治癒―君の次のターンまで、他者を援護したクリーチャーは、援護したクリーチャーの判定に援護の通常のボーナスに加えて放出ボーナスを与える。害―クリーチャーは君の次のターンの終わりまで、機会攻撃を試みることができない。
力Strength:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、【筋力】を基準とするすべての攻撃、【筋力】に依存する戦技判定、【筋力】を基準とする技能、【筋力】判定に放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、【筋力】を基準とするすべてのロールと、(戦技防御値のような)【筋力】を基準に算出される一般データに放出ペナルティを被る。
太陽Sun:治癒―範囲内の明度が1段階上昇し、クリーチャーは盲目状態と[光]による効果に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、目が眩んだ状態になる。光による盲目化か光に過敏をもつクリーチャーは目が眩んだ状態の代わりに盲目状態になる。
欺きTrickery:治癒―クリーチャーは1分の間、〈はったり〉、〈変装〉、〈手先の早業〉、〈隠密〉判定に放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは1分の間、〈知覚〉、〈真意看破〉判定に放出ペナルティを被る。
亡者Undeath:治癒―標準のエネルギー放出と同様に働く(半減しない)。害―アンデッド・クリーチャーと負のエネルギーへの親和性をもつクリーチャーに対する治癒効果は強化される(上記変更版エネルギー放出を参照)。
武器Weapons:治癒―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、神格が好む武器を振るうとき攻撃ロールに放出ボーナスを得る。害―クリーチャーは次の君のターンの終わりまで、人工的武器を振るうとき攻撃ロールとダメージ・ロールに放出ペナルティを被る。
天候Weather:治癒―クリーチャーは[雷撃]、[音波]、[風]の効果に対するセーヴィング・スローに放出ボーナスを得る。害―エネルギー放出を使用するとき、君はエネルギー放出のダメージの半分を[雷撃]か[音波]ダメージに変更してよい。
修道士は寺院の中で典型的に生活し、外の世界と関係することは稀である。彼らは堅苦しく、よく信仰の知識を学び、魔法的あるいは戦争的な側面に気を配ることなく祈る。修道士のクラス特徴は以下の通り。
武器と防具の習熟:修道士は軽装鎧と以下の武器に習熟している:クオータースタッフ、クラブ、スリング、ヘヴィ・メイス、ライト・メイス。盾には習熟していない。
クラス技能:修道士のクラス技能は〈鑑定〉【知】、〈言語学〉【知】、〈交渉〉【魅】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈治療〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈製作〉【知】、〈知識〉(すべて)【知】である。
呪文能力減衰/Diminished Spellcasting:修道士は神格の領域リストから1つの領域しか選択できず、領域呪文でない呪文の各レベルの1日の使用回数は通常より1少ない(例えば、4レベルの修道士は3つの0レベル呪文、2つの1レベル呪文、1つの1レベル領域呪文、1つの2レベル呪文、1つの2レベル領域呪文を持つ)。もしこの減少によりそのレベルで1日使用できる呪文数が0になってしまったら、そのレベルの呪文は【判断力】に基づいて得るボーナス呪文と領域呪文しか得られない。
知識の祝福/Breadth of Knowledge:1レベルの時点で、修道士は〈知識〉判定にクラス・レベルの半分に等しいボーナス(最低+1)を得て、ランクを得ていない〈知識〉技能であっても判定できる。
博覧強記(変則)/Well-Read:2レベルの時点で、修道士は世俗あるいは魔法の浮彫、ルーン、巻物、シンボル、その他の記述に関係する技能判定、術者レベル判定、セーヴィング・スローに+2ボーナスを得る。
言葉の指示(変則)/Verbal Instruction:3レベルの時点で、修道士は30フィート以内の味方1人の技能または能力判定を助けるために援護アクションを使用できる。味方はクレリックの指示を聞けて理解できねばならない。修道士は3レベルを超える3クラス・レベルごとに1人の味方を追加できる。すべての味方が同じ作業をしているのでなければ、この能力の使用は標準アクションではなく全ラウンド・アクションとなる。
巻物作成(超常)/Scribe Scroll:4レベルの時点で、修道士はボーナス特技として《巻物作成》を得る。
神学者はその宗教の特定の1つの範囲のエキスパートである。神学者はその範囲に集中することで、神格の根本的な教義を幅広くさらうのを避け、その一側面に激しく集中し、その力を自身の全てで体現する。神学者は他のクレリックより熱心な傾向があり、多くの十字軍は神学者によって始められる。神学者のクラス特徴は以下の通り。
専攻領域/Focused Domain:神学者は神格の権能から通常の2つではなく1つの領域しか選択できない。神学者の領域が与える領域能力のレベルに依存するすべての効果は、実際のレベルより2レベル高いかのように扱う。このことは通常より2レベルはやく領域能力を得ることを許可しない。神学者は領域呪文スロットでないスロットを使用して領域呪文を準備できる。神学者は領域呪文スロットでないスロットに準備しているとき、任意発動能力を領域呪文に使用できない。他のすべての点において、この能力はクレリックの通常の領域と同様に働き、置き換える。
領域の秘奥(変則)/Domain Secret:5レベルの時点で、神学者は1つの領域呪文を選択する。この呪文は恒久的に以下の呪文修正特技のうち1つの修正を受ける:《呪文音声省略》、《呪文越境化》、《呪文距離延長》、《呪文持続時間延長》、《呪文集約化》、《呪文ダメージ激化》、《呪文跳弾化》、《呪文動作省略》、《呪文妨害化》。この呪文修正特技は呪文レベルを増加させることはない。この修正は一度選択すると変更できない。領域の専門家はこの能力を呪文に使用するにあたり、対応する呪文修正特技を修得している必要はない。5レベル以降の5レベルごとに、領域の専門家はこの方法により1つの領域呪文を修正できる。おなじ呪文を2回以上修正することはできない。
不死の王は死霊術とアンデッドの制御に特化したクレリックである。その信者は歩く死者であり、その聖歌隊は呪わしい泣き叫ぶ霊魂である。この命なき集会は絶えることのない死との情交の顕れである。
自身の神格の権能に死かアンデッドの領域が含まれていないクレリックは不死の王アーキタイプを選択できない。不死の王のクラス特徴は以下の通り。
死の魔法/Death Magic:不死の王は死の領域(またはアンデッドの副領域)を選択しなければならない。不死の王は2つ目の領域を持たない。他のすべての点において、この能力は標準のクレリックの領域と同様に働き、置き換える。
死体の相棒(超常)/Corpse Companion:不死の王は8時間の儀式により、クレリック・レベルを超えないヒット・ダイスを持つ、1体のスケルトンかゾンビに息を吹き込むことができる。この死体の相棒は自動的に命令に従い、不死の王の制御は必要としない。不死の王は同時に複数の死体の相棒を持つことはできない。死体の相棒は、他の方法によりアンデッドを制御するときのヒット・ダイス数に数えない。不死の王はこの能力をブラッディ・スケルトンやバーニング・スケルトンのようなスケルトンの変種を作るのに使用できるが、それらのヒット・ダイスはクレリック・レベルの半分を超えてはならない。不死の王は標準アクションで相棒を破壊して破棄することができる。
ボーナス特技:すべての不死の王はボーナス特技として《アンデッド威伏》を得る。加えて10レベルの時点で、不死の王は以下のボーナス特技から1つを選択できる:《アンデッドの支配者》、《エネルギー放出回数追加》、《エネルギー放出強化》、《エネルギー放出高速化》、《エネルギー放出の一撃》、《骸骨召来士》。
命なき癒し手(超常)/Unlife Healer:8レベルの時点で、不死の王のアンデッドを癒す呪文、擬似呪文能力、および超常能力は追加で50%ぶんダメージを癒す。16レベルの時点で、これらの効果は自動的に可能な最大ダメージ+追加の50%を癒す。これは《呪文威力強化》や《呪文威力最大化》のような特技の効果と累積しない。
神格の正統的な教えに満足できない急進的なクレリックは、反抗的な聖なる表現の道を作り出す。多くの信仰関係者は彼らを分離主義者ないし異端者と呼ぶだろうが、彼らは神格から呪文を与えられ続けている。カリスマ的な分離主義者は熱心な信奉者の大きな支持を勝ちとり、ついにはその神格の分派となりえる──そしてまさにいずれが真実の信仰かを定める宗教闘争の分派のように聖なる内戦を引き起こすかもしれない。神格を奉じないクレリックは分離主義者アーキタイプをとることができない。分離主義者のクラス特徴は以下の通り。
武器と防具の習熟:分離主義者は神格の好む武器に習熟していない(しかし使用することや使用方法を学ぶことは禁止されていない)。
禁忌の儀礼/Forbidden Rites:分離主義者は神格の領域リストから1つの領域を選択し、2つ目の領域は神格の領域リストでないものを選択する。この2つ目の領域はクレリックか神格の属性と一致しない属性の領域であってはならない。例えば、自身は秩序にして善の、中立にして善の神格の分離主義者は、この能力で混沌か悪の領域を選択することはできないが、秩序の領域は神格が秩序でなくても選択できる。
2つ目の領域の領域能力の効果、難易度、1日の使用回数はクレリック・レベル、【判断力】、【魅力】が通常より2少ない(最小1)ものとして決定する。このことは分離主義者が最高レベルの領域能力を得るのが通常より2レベル遅くなることを意味する。2つ目の領域が追加のクラス技能を与える場合、分離主義者は通常通りそれを得る。他のすべての点において、この能力はクレリックの通常の領域と同様に働き、置き換える。