d% |
アイテムの属性 |
---|---|
01~10 |
|
11~20 |
|
21~35 |
|
36~45 |
|
46~55 |
|
56~70 |
|
71~80 |
|
81~90 |
|
91~100 |
基本価格修正値 |
自我修正値 | |
---|---|---|
10 |
― |
― |
11 |
+200gp |
― |
12 |
+500gp |
+1 |
13 |
+700gp |
+1 |
14 |
+1,000gp |
+2 |
15 |
+1,400gp |
+2 |
16 |
+2,000gp |
+3 |
17 |
+2,800gp |
+3 |
18 |
+4,000gp |
+4 |
19 |
+5,200gp |
+4 |
20 |
+8,000gp |
+5 |
能力 |
基本価格修正値 |
自我修正値 |
---|---|---|
交感 |
― |
― |
会話 |
+500gp |
― |
+1,000gp |
+1 | |
知覚範囲(30フィート) |
― |
― |
知覚範囲(60フィート) |
+500gp |
― |
知覚範囲(120フィート) |
+1,000gp |
― |
+500gp |
― | |
+5,000gp |
+1 | |
+1,000gp |
+1 | |
+2,000gp |
+1 |
d% |
アイテムのパワー |
基本価格修正値 |
自我修正値 |
---|---|---|---|
01~10 |
+1,000gp |
+1 | |
11~20 |
+1,200gp |
+1 | |
21~25 |
+2,000gp |
+1 | |
26~35 |
+2,400gp |
+1 | |
36~45 |
+2,500gp |
+1 | |
46~50 |
+5,000gp |
+1 | |
51~55 |
+6,000gp |
+1 | |
56~60 |
+7,200gp |
+1 | |
61~70 |
+10,000gp |
+2 | |
71~75 |
同サイズの他の形態1つに姿を変えることができる |
+10,000gp |
+2 |
76~80 |
+10,000gp |
+2 | |
81~85 |
+11,200gp |
+2 | |
86~90 |
+15,000gp |
+2 | |
91~95 |
+18,000gp |
+2 | |
96~100 |
+33,600gp |
+2 |
d% |
用途 |
自我修正値 |
---|---|---|
01~20 |
+2 | |
21~30 |
+2 | |
31~40 |
+2 | |
41~50 |
+2 | |
51~55 |
+2 | |
56~60 |
+2 | |
61~70 |
+2 | |
71~80 |
特定の神格に仕える者たちの打倒/抹殺 |
+2 |
81~90 |
+2 | |
91~95 |
あらゆるものの打倒/抹殺(アイテム自身と使用者は除く) |
+2 |
96~100 |
1つを選択する |
+2 |
d% |
基本価格修正値 |
自我修正値 | |
---|---|---|---|
01~20 |
+10,000gp |
+1 | |
21~35 |
+56,000gp |
+2 | |
36~50 |
+80,000gp |
+2 | |
51~65 |
+90,000gp |
+2 | |
66~80 |
+132,000gp |
+2 | |
81~95 |
+182,000gp |
+2 | |
96~100 |
使用者に対してトゥルー・リザレクション(1回/月) |
+200,000gp |
+2 |
魔法のアイテムの中には知性を備えたものが存在する。魔法によって自我を付与されたアイテムは、キャラクター同様に考え、感じることができるため、NPCとして扱うべきである。知性あるアイテムは追加能力や、時には変則的パワーや特殊用途も有している。知性を持てるのは(1回限りの使い切りアイテムや、チャージを持つアイテムではなく)恒久的な魔法のアイテムだけである(つまり、ポーション、巻物、ワンドなどのアイテムが知性を持つことはないということだ)。一般的に、魔法のアイテムのうち、知性を持つものは1%に満たない。
知性あるアイテムは【知力】、【判断力】、【魅力】の能力値を持つため、実際にクリーチャーと見なすことができる。人造クリーチャーとして扱うこと。知性あるアイテムは(魔法の武器と同様に)回数無制限で周囲を照らしだす能力を持っていることが多い。そうでもしなければ周囲を見ることができないものが多いからだ。
ほとんどの魔法のアイテムとは異なり、知性あるアイテムは持ち主の合言葉を必要とせずに、自分のパワーを起動することができる。知性あるアイテムは、イニシアチブ順においては、自分の持ち主のターンに行動する。
知性ある魔法のアイテムを作成するには、以下の簡易ガイドラインに従うこと。知性あるアイテムは属性、精神能力値、言語、知覚能力、そしてそれ以外に少なくとも1つの特殊能力を持つ。こうした特性や能力は作成時に改善させることができ、アイテムの合計価格を上昇させる。この種の能力の多くはアイテムの自我値を高める。高い自我値を持つ知性あるアイテムは支配するのが難しく、時には所持者を支配することもあり、所持には危険がともなう。
知性ある魔法のアイテムは基本価格が500gp上昇する。知性あるアイテムの合計価格を算出する際、知性を持つことによって得たすべての追加能力の価格を合計したものにこの価格を加え、その後にこの金額を魔法のアイテムの基本価格に加えること。
すべての知性あるアイテムは属性を持つ(『知性あるアイテムの属性』表を参照)。知性ある武器は、公にであれそれとなくであれ、すでに属性を持っていることがあることに注意。知性ある武器をランダムに作るなら、武器の属性は、属性に関わる特殊能力に適合するようにせねばならない。
アイテムと異なる属性を持つキャラクターは、そのアイテムを持っている間、負のレベルを1レベル得る(表の“*”注記にあるものは例外)。この負のレベルによって実際にレベルを失うことはないが、負のレベルはそのアイテムを手放すまで続き、他の方法では(たとえレストレーション呪文を使っても)決して除去することはできない。この負のレベルは、アイテムが不適切な使い手に対して与えている他のすべてのペナルティと累積する。“自我値”(後述)が20~29のアイテムは負のレベルを2レベル与える。自我値が30以上のアイテムは負のレベルを3レベル与える。
知性ある魔法のアイテムは3つの精神能力値をすべて持つ:【知力】、【判断力】、【魅力】だ。各能力値はどれも初期値が10で、20まで上昇させられる。『知性あるアイテムの能力値』表には、アイテムの能力値1つを上昇させるためのコストが書かれている。このコストは11以上に伸ばす能力値ごとに支払わなければならない。例えば、【知力】15、【判断力】12、【魅力】10を持つ知性ある魔法のアイテムは、基になるアイテムよりも(知性あるアイテムであることによる500gpを含めて)2,400gp高くつくことになるだろう。
キャラクター同様、知性あるアイテムは共通語に加えて、【知力】ボーナス1ポイントごとに1つの言語を話すことができる。アイテムの出自や用途を考慮して適切な言語を選ぶこと。アイテムが会話能力を持っていなくとも、修得している言語を読み理解することはできる。
すべての知性ある魔法のアイテムは、30フィート以内を見聞きできる能力と、持ち主と共感によって意思疎通する能力を、初期状態ですでに持っている。“共感”によって、アイテムは衝動や感情を伝えてある種の行動を後押ししたり思いとどまらせたりできる。追加の交信手段やより良好な感覚は、『知性あるアイテムの知覚手段と交信手段』表の記述通り、アイテムの価格と自我値を上昇させる。
共感(超常)/Empathy:共感によって、アイテムは感情や衝動を伝えてある種の行動を後押ししたり思いとどまらせたりできる。これによって言語を用いた意思疎通ができるわけではない。
会話(超常)/Speech:会話能力を持つ知性あるアイテムは、修得しているどの言語ででも話すことができる。
テレパシー(超常)/Telepathy:テレパシーによって、知性あるアイテムは修得言語に関わらず、使用者とテレパシーで意思疎通できる。この方法で意思疎通する場合、使用者はアイテムに接触していなければならない。
知覚範囲/Senses:知覚範囲によって、知性ある魔法のアイテムは表記の距離まで見聞きできる。暗視や非視覚的感知を追加すると、アイテムはそれらの感覚をアイテムの基本知覚範囲と同じ距離まで使用できる。
言語読解能力(変則)/Read Languages:アイテムは修得言語に関わらずあらゆる言語の文書を読むことができる。
リード・マジック能力(擬呪)/Read Magic:この能力を持つ知性ある魔法のアイテムは、まるでリード・マジックを使ったかのように魔法の文書や巻物を読むことができる。この能力によって魔法のアイテムが巻物などのアイテムを起動できるようになるわけではない。知性ある魔法のアイテムは、この能力をフリー・アクションで、抑止したり再開したりできる。
知性あるアイテムはそれぞれが少なくとも1つのパワーを持っているべきだが、強力なアイテムになるといくつものパワーを持っていることもある。アイテム固有のパワーを知るためには、『知性あるアイテムのパワー』表でロールするか選択すること。知性あるアイテムはたいてい持ち主の望みに従うが、すべてのパワーはアイテムの指示によって機能を発揮する。パワーを起動したり、稼動中のパワーに集中したりするのは1標準アクションであり、このアクションはアイテムが行なう。パワーの効果の術者レベルはアイテムの術者レベルに等しい。セーヴ難易度はアイテムの最も高い精神能力値に基づく。
知性あるアイテムの中には、その行動を示唆する特殊用途を持つものもある。特殊用途を持つ知性ある魔法のアイテムは自我に+2のボーナスを得る。アイテムの用途は、アイテムの種類と属性に合ったものでなければならず、常に道理にあった取り扱いをするべきである。用途が“秘術呪文の使い手たちの打倒/抹殺”であることは、その剣が出会ったウィザードを片っ端から斬殺するよう使用者に強要するという意味ではない。ましてや、その剣が自分なら世界中のウィザードとソーサラーとバードを皆殺しにできると信じ込んでいるという意味でもない。これは、そのアイテムが秘術呪文の使い手を憎んでおり、たとえばある地域のウィザードの秘密結社を壊滅させたり、隣国の魔女王の支配を終わらせたいと思っているということである。同様に、“エルフの守護”という用途は、使用者がエルフである場合、使用者は自分の身だけを守りたがる、というわけでもない。これはアイテムがエルフの大義を推し進め、エルフの敵を根絶やしにし、エルフの指導者たちを援助するために使われることを望んでいるということなのだ。“あらゆるものの打倒/抹殺”という用途は単なる自己保存の問題ではない。これはそのアイテムが万物の頂点に立つまで休むことを知らない(あるいは使用者を休ませない)ことを意味している。
『知性あるアイテムの用途』表には、魔法のアイテムが持っていそうな用途を数例挙げている。使用者が知性あるアイテムの特殊用途を明らかに無視したり対立したりしたら、使用者が協力的になるまでアイテムは自我に+4のボーナスを得る。このボーナスはアイテムが特殊用途を持っていることによって得る+2ボーナスに加えてのものである。
特殊用途パワーは、知性あるアイテムがその特殊用途を果たそうとしている場合にのみ機能を発揮する。特殊用途を果たそうとしているかどうかの判断は、常にアイテムが行なう。結果が手段を正当化するかどうかは、簡単かつ明瞭に判断できるものでなければならない。これ以外のパワーの場合と異なり、たとえ所有者がアイテムを支配していたとしても(後述の『アイテムの反抗』を参照)、アイテムが特殊用途パワーの使用を拒否することがありうる。特殊用途パワーの効果の術者レベルはアイテムの術者レベルに等しい。セーヴ難易度はアイテムの最も高い精神能力値に基づく。特殊用途パワーのリストに関しては『特殊用途アイテムの特殊用途パワー』表を参照すること。
自我は、アイテムが持つパワーの総合力と我の強さを示している。アイテムの自我値は、アイテムの自我修正値をすべて足し合わせたものに、(知性あるアイテムとして強化したぶんの価格をすべて除いた)基となる魔法のアイテムの価格による追加ボーナスを加えたものである。アイテムの自我値は、アイテムとキャラクターのどちらが、その関係において支配的な位置に就くかを決定する(後述)。
基となる魔法のアイテムの価格 |
自我修正値 |
---|---|
~ 1,000gp |
― |
1,001gp ~ 5,000gp |
+1 |
5,001gp ~ 10,000gp |
+2 |
10,001gp ~ 20,000gp |
+3 |
20,001gp ~ 50,000gp |
+4 |
50,001gp ~ 100,000gp |
+6 |
100,001gp ~ 200,000gp |
+8 |
200,001gp ~ |
+12 |
自我があるということは、アイテムが独自の意志を持っていることを意味する。アイテムは自身の属性に絶対的に忠実である。そのアイテムを所持するキャラクターがアイテムの属性の指向する目標やアイテムの特殊用途に忠実でなければ、人格的衝突が発生する――アイテムがキャラクターに反抗するのだ。同様に、20以上の自我値を持つアイテムは、常に自分がいかなるキャラクターにも優越する存在であると考えており、所有者が常に自分の意向に賛同しないと人格的衝突を引き起こす。
人格的衝突が発生した場合、所有者は意志セーヴィング・スロー(難易度=アイテムの自我値)を行なわなければならない。成功すれば所有者が支配し、失敗すればアイテムが所有者を支配してしまう。支配は1日、または危機的状況(大きな戦いや、アイテムかキャラクターにとって重大な脅威が迫ったときなど)が起きるまで続く。アイテムが支配した場合、それはキャラクターの望みに抵抗し、以下に挙げる例のような譲歩を要求する。
アイテムが用途を果たすため、指示した場所へ行くようキャラクターに服従を強いる。
今すぐにアイテムが憎むクリーチャーを探し出し、抹殺する。
アイテムが属性や道徳的な品位において、より相応しい所持者になると考えるキャラクターに自分を譲渡させる。
極端な状況下では、アイテムは以下に挙げるような、もっと苛酷な手段に訴えることもある:
当然の事ながら、こうした行動はキャラクターとアイテムの属性の調和がとれている場合や、互いの目的や性格が一致している場合には、まず起こらない。しかし、そうであっても、アイテムは簡単に相手を支配し、またその支配を維持できるように弱いキャラクターに所有されるのを好んだり、目的達成のために高レベルのキャラクターに所有されたいと願うことはありうる。
人格を持つ魔法のアイテムは例外なく、進行中の状況で(特に戦闘で)重要な役割を演じたいという欲求を持っている。こうしたアイテム同士は、たとえ属性が同じであってもライバル関係にある。知性あるアイテムは他の知性あるアイテムと使用者を共有したいとは思わない。知性あるアイテムは60フィート以内にある他の知性あるアイテムの存在を感知することができ、大抵の知性あるアイテムは主人を欺いたり気をそらすことによって、主人がライバルを無視したり破壊したりするよう最善を尽くす。もちろん、こうした性向は属性によって差異がある。
アイテムが所有者を制御することができなかったとしても、キャラクターは人格を持つアイテムを完全に制御したり黙らせてしまうことはできない。自分の要求を強制することはできなくても、彼らはへこたれることなく希望や要求を口にし続ける。