メイガスはしばしば予想を裏切る。ほとんどの者は下級魔法をかじったローグか活劇剣士だと見誤り、それはしばしばその相手の損害となる。クレリック、オラクル、およびウィザードはしばしばこれらの一段信用の低い呪文の使い手を、自然あるいは──より重要な──メイガスの秘術の力の源を滅多に理解していないものと見ている。これは特に、呪術をかじっているか、あるいは相容れない目的をもつ奇妙な意志ある剣を持ち運び、絶えず力への渇望を増大させているような稀少なメイガスについては、真実である。多くの決まりきった、あるいは階級主義的な呪文の使い手の伝統にとっては、このような力は定命の者の理解を超える存在からの干渉しか意味しない。
モンクとソーサラーは、彼らが知っているように、生命力と魔法は方程式と献身が要求するであろうよりも強力であることを、しばしばメイガス以上に受け入れており、メイガスを知恵に依らずに力に向かう道を旅する仲間であると見ている。
メイガスの応用性のため、多くの異なった組織、規律、そして戦術がもたらされ、全く同じ方法で秘術の技を訓練している2人を見つけることはひどく珍しい。
呪文剣士は即座の武器として、幽霊のような力場の剣を出現させることができる。
力場のアサメイ(擬呪)/Force Athame:2レベルの時点で、呪文剣士は1回の即行アクションとして、準備済みの1レベル以上のメイガス呪文を犠牲にして力場のダガーを作り出すことができる。この力場のダガーは利き手でない手に作られる。アサメイは1分間が経過するか解除するまで持続し、攻撃ロールとダメージ・ロールに犠牲にした呪文のレベルに等しい強化ボーナス(最大+5)を持つ。さらにアサメイは、呪文剣士が自身の“秘術集積”特徴において所持している武器であると見なす(所持している武器に能力を加えるための集積の使用は、メイガスの物理的な武器に加えこのアサメイにも追加コストなしで適用される)。アサメイはダガーと同様に機能するが、手に持っていても、呪文の発動と接触攻撃による呪文の伝達において、手に何も所持していないものとして扱う。メイガスは2つの武器で戦っているかのようにアサメイを使用することもできるし、“呪文戦闘”クラス能力の一部として呪文を発動するためにその手を使用することもできる(しかし同じラウンドに両方を行うことはできない)。アサメイによる攻撃は[力場]攻撃であり、[力場]ダメージを与える。この能力は“呪文撃”クラス特徴と置き換える。
呪文剣士の秘奥/Spellblade Arcana:呪文剣士は以下のメイガスの秘奥を獲得する術を得る。いずれの秘奥も複数回選択することはできない。
集積によるアサメイ(超常)/Pool-Sourced Athame:準備した呪文を犠牲にする代わりに、メイガスは自身の秘術集積からポイントを消費して力場のアサメイを作り出すことができる。この方法で作成されたアサメイは、秘術集積から消費したポイントに等しい強化ボーナスを持つ。
呪文剣士の受け流し(超常)/Spellblade Parry:敵がメイガスに対する近接攻撃ロールを行うとき、割り込みアクションとして、メイガスはアサメイの持続時間を終了させて、次の自分のターンの終わりまで、自身のアーマー・クラスに反発ボーナスを得ることができる。このボーナスはアサメイを作成するときに犠牲にした呪文のレベルに等しい(最大+5)。
アサメイ投擲(超常)/Throw Athame:標準アクションにより、呪文剣士は遠隔攻撃として最大60フィートまでアサメイを投擲することができる(射程ペナルティなしに)。外れた場合、アサメイは次のターンの直前に自動的にメイガスの手に戻ってくる。命中した場合、アサメイはダメージを与え、その持続時間は終了する:メイガスは自身の秘術集積から最大2ポイントを消費することで、投擲したアサメイのダメージを消費したポイントにつき+1d6増加することができる。
メイガスの秘奥/Magus Arcana:以下のメイガスの秘奥は呪文剣士アーキタイプを補完する:会心の追撃、神速の強襲、集積打撃、および呪文障壁。
呪術巧者は自身の呪文集積を使用してウィッチの呪術を再構成する秘密を暴いた。これらのメイガスは友あるいは敵に呪術をかけ、打撃に呪いを乗せ、そして多くの呪いと有害な呪文を含むよう呪文の選択を拡張できる。
呪術のメイガス(超常)/Hex Magus:4レベルの時点で、呪術巧者は少数のウィッチの呪術に触れることができる。呪術巧者はウィッチの呪術クラス特徴から1つの呪術を選択する。呪術巧者は自身のメイガス・レベルに等しいレベルのウィッチであるかのように、その呪術の利益を得るか使用できる。この特徴は呪文喚起と置き換える。
呪術の秘奥/Hex Arcana:呪術巧者は以下のメイガスの秘奥に接するか、あるいはメイガスの秘奥の代わりにいずれかのウィッチの呪術を選択することができる。12レベルの時点で、呪術巧者はメイガスの秘奥の代わりに呪術あるいは上級呪術を選択できる。18レベルの時点で、呪術巧者はメイガスの秘奥の代わりに呪術、上級呪術、あるいは大いなる呪術を選択できる。呪術巧者はいずれの呪術あるいは秘奥も複数回選択することはできない。
忌まわしき一打(擬呪)/Accursed Strike:ビストウ・カース、メジャー・カース、あるいは[呪い]の補足説明を持ついずれかの呪文を発動できる呪術巧者は、その呪文が接触攻撃呪文ではない場合でさえ、これらの準備済み呪文を“呪文撃”能力を使用して送りこむことができる。
呪文/Spells:呪術巧者は以下の呪文をメイガス呪文リストに加える:ビストウ・カース、メジャー・カース、および、その他の[呪い]の補足説明をもつ6レベル以下の呪文すべて。
メイガスの秘奥/Magus Arcana:以下のメイガスの秘奥は呪術巧者アーキタイプを補完する:精密な秘術、広範な研究、使い魔獲得、および高速詠唱。
多くのメイガスが白兵戦の得物の選択として片手武器を使用している間、ある種のメイガスはクィータースタッフを代わりに使用する。これらのより軽武装なメイガスは、防御と敵への呪文攻撃の両方に棍を用いる。片手あるいは両手でこれらの武器を操る技能を持ち、やがては秘術の棍を障壁のように使用する術を学び、そして、正に戦闘においては剣を振るう同胞と同じくらいに侮りがたくなる。
武器と防具の習熟/Weapon and Armor Proficiency:杖のメイガスは単純武器にのみ習熟している。杖のメイガスは軽装鎧を着用しながら通常の秘術呪文失敗確率を被ることなくメイガス呪文を発動できる。他の秘術呪文の使い手と同じように、問題の呪文が動作要素を含んでいるなら、メイガスは中装あるいは重装鎧を着用するか、盾を使用することで、秘術呪文失敗確率を被る。マルチクラスのメイガスは依然として他のクラスから与えられた秘術呪文に通常の秘術呪文失敗確率を被る。これは通常のメイガスの“武器と防具の習熟”特徴と置き換える。
《クオータースタッフ体得》(変則)/Quarterstaff Master:1レベルの時点で、杖のメイガスはボーナス特技として、通常の前提条件を満たしていない場合でさえ、《クオータースタッフ体得》を獲得する。杖のメイガスは鎧を着用していないか、軽装鎧を着用しているときにだけ、この特技の利益を得られる。
クオータースタッフ防御(変則)/Quarterstaff Defense:7レベルの時点で、クオータースタッフを振るっている間、杖のメイガスは自身のアーマー・クラスに、“秘術集積”クラス特徴からのスタッフへのいかなる強化ボーナスも含め、クオータースタッフの強化ボーナスに等しい盾ボーナスを得る。13レベルの時点で、このボーナスは+3だけ増加する。この能力は中装鎧および重装鎧のクラス能力と置き換える。
スタッフ武器(超常)/Staff Weapon:10レベルの時点で、杖のメイガスが振るういかなる魔法のスタッフも、スタッフの術者レベルを4で割ったのに等しい強化ボーナス(最低+1)を攻撃とダメージに持つ魔法のクオータースタッフとして扱う。メイガスがこの能力を使用するには、スタッフは最低1チャージを有さねばならない。杖のメイガスは、スタッフの呪文のうち最低1つがメイガス呪文リストにある限り、自身の秘術集積からスタッフから発動する呪文の最大レベルに等しいポイントを消費して、1チャージをスタッフに補充できる。メイガスは1日に1本より多くのスタッフにチャージを補充できない。この能力はファイター訓練と置き換える。
メイガスの秘奥/Magus Arcana:以下のメイガスの秘奥は杖のメイガス・アーキタイプを補完する:会心の追撃、解呪撃、戦技を極めし者、および呪文障壁。
選ばれたメイガスの一群は、ブラック・ブレード──しばしば未知で、ときには知られざる目的をもつ意志ある武器──を運ぶために呼ばれる。これらの武器は便利な道具かつ味方となり、メイガスと武器は共に、通常は秘術の力を切望していく、しかしブラック・ブレードはより強い意志を持つようになり、その本当の動機を明らかにし、そして、その能力は絶え間なく増大しつづける自我により、それを振るう者にも影響していく。
ブラック・ブレードは剣の盟友アーキタイプであるメイガスによって獲得された特定の形式の知性ある武器である。メイガスがこの武器を獲得するかもしれない方法はいくつかある。時にはそれはメイガスの所有物の中に忽然と現れ、その起源は謎に包まれている。別の場合にはメイガスは冒険、あるいはある種のイベントのさなかにブラック・ブレードを見出す。時にはブラック・ブレードはその真の潜在力を解放することのできるメイガスを捜して、世代から世代へと受け継がれていく。 ブラック・ブレードは常に片手用の斬撃武器、レイピア、あるいは仕込杖である。メイガスは剣を獲得するときに剣の種別を選択する。そして、一度選択されると以降変更できない。剣の盟友がレベルを増大させるにつれ、そのブラック・ブレードは力を獲得していく。ブラック・ブレードは独自の意識を持つが、それを振るう者を反映するいくつかの個性的な特性を特徴とする。ブラック・ブレードは常にそれを振るう者と同じ属性を持ち、またそれを振るう者がそうするのであれば、属性を変えさえもする。剣は通常はそれを振るう者の目標に向かって働くが、常に議論も反発もなしにそうするわけではない。ブラック・ブレードはそれぞれに使命を持ち、そして時には二振り以上のブラック・ブレードが協調して働くこともあるだろうが、それぞれの使命は非凡な目的を持つ(ブラック・ブレードの使命は通常はGMとキャンペーンあるいは冒険の要求による。あるいはGMは表:知性あるアイテムの用途を使用してランダムな武器の用途をロールしてもよい)。いくつかのブラック・ブレードは自身の使命に非常に開放的だが、ほとんどは秘密主義である。信頼できる賢者は見えざる手か秘術的な目的がこれらの武器を動かすのだと推測している。
3~4 |
+1 |
11 |
7 |
5 |
|
5~6 |
+2 |
12 |
8 |
8 |
|
7~8 |
+2 |
13 |
9 |
10 |
― |
9~10 |
+3 |
14 |
10 |
12 |
|
11~12 |
+3 |
15 |
11 |
14 |
― |
13~14 |
+4 |
16 |
12 |
16 |
|
15~16 |
+4 |
17 |
13 |
18 |
― |
17~18 |
+5 |
18 |
14 |
22 |
|
19~20 |
+5 |
19 |
15 |
24 |
ブラック・ブレード(変則)/Black Blade:3レベルの時点で、剣の盟友は、メイガスの選択した武器種別の、ブラック・ブレードと呼ばれる力強い意志ある武器を獲得する。このクラス特徴をもつメイガスは“使い魔獲得”メイガスの秘奥を取得できず、他のクラスからさえいかなる種類の使い魔も所持できない。
通常の秘術集積ポイントの代わりに、剣の盟友の秘術集積ポイントはメイガス・レベルの1/3(最小1)+【知力】ボーナスに等しい。この能力は“秘術集積”クラス特徴を変更し、そして3レベルで得られるメイガスの秘奥と置き換える。
メイガスの秘奥/Magus Arcana:以下のメイガスの秘奥は剣の盟友アーキタイプを補完する:精密な秘術、広範な研究、解呪撃、および反射。
ブラック・ブレードの基本能力/Black Blade Basics:ブラック・ブレードは使い魔のように特定のメイガスと絆を結ぶが、それは主従関係というよりは協力関係である。
【知力】/Intelligence:これはブラック・ブレードの【知力】能力値である。10で始まり、剣の盟友の2メイガス・レベルごとに1増加する(3レベル、5レベル、など)。
【判断力】および【魅力】/Wisdom and Charisma:剣の盟友がレベルを増大させるにつれ、ブラック・ブレードの【判断力】と【魅力】も成長する。これらの能力値は6で始まり、2メイガス・レベルごとに1増加する。
自我/Ego:ブラック・ブレードの開始時の自我は5であり、剣が強力になるにつれ自我も増大する。振るう者とブラック・ブレードが衝突した場合、知性あるアイテムのように、ブラック・ブレードはアイテムの反抗ルールを使用して支配を試みることができる。応用が効き強力であるという本質のため、ブラック・ブレードは標準的でない自我進行を持つ。
言語と技能/Languages and Skills:ブラック・ブレードは言語として共通語を修得して始める。ブラック・ブレードが【知力】を増大させるにつれ、それは言語と秘術の伝承に関する知識を明かしていく。ブラック・ブレードは【知力】が12に達したとき、GMの選択したボーナス言語と〈知識:神秘学〉1ランクを獲得する。剣は【知力】ボーナスを獲得するたびに、別の言語と〈知識:神秘学〉のランクを獲得する。
感覚/Senses:ブラック・ブレードは見たり聞いたりできるクリーチャーのように、周囲のすべてを知覚している。クリーチャーであるかのように、盲目状態および聴覚喪失状態にもなり得る。その場合は、メイガスが現在ブラック・ブレードを振るっていない場合でさえ、メイガスのセーヴィング・スローを使用する。
ブラック・ブレードの秘術集積/Black Blade Arcane Pool:ブラック・ブレードは1+自身の【知力】ボーナスに等しいポイントの秘術集積を持つ。
ブラック・ブレードの能力の説明/Black Blade Ability Descriptions:ブラック・ブレードは振るう者のメイガス・レベルに依存した特殊能力を持つ(または、それを振るう者に能力を伝達する)。能力は累積する。ブラック・ブレードは通常、メイガス以外の何者かに振るわれている時は、その能力のいずれを使うことも拒否する。また、その種別の高品質の武器のように働く。
《鋭敏感覚》(変則)/Alertness:メイガスは、自身のブラック・ブレードを振るっている間、《鋭敏感覚》特技を獲得する。
ブラック・ブレードの一打(擬呪)/Black Blade Strike:フリー・アクションによって、メイガスはブラック・ブレードの秘術集積から1ポイントを消費して、ブラック・ブレードのダメージ・ロールに1分間+1のボーナスを与えることができる。1レベルを超える4レベルごとに、この能力はブラック・ブレードのダメージ・ロールに追加で+1のボーナスを与える。
テレパシー(超常)/Telepathy:メイガスは、自身のブラック・ブレードを振るっているか運んでいる間、メイガスとブラック・ブレードを共有する言語によって、剣とテレパシーによる意思疎通ができる。
破壊耐性(変則)/Unbreakable:ブラック・ブレードはこれ自体が秘術集積を最低1ポイント残している限り、破損状態への完全耐性を持つ。破損状態になった場合、ブラック・ブレードは気絶状態となり修理されるまで無力化する。破壊された場合、ブラック・ブレードは1週間後に、メイガス・レベルにつき 200gp のコストと特別な儀式により再鍛造することができる。儀式の完了には24時間を要する。
エネルギー適合(超常)/Energy Attunement:5レベルの時点で、フリー・アクションにより、メイガスは自身のブラック・ブレードの秘術集積から1ポイントを費やして、武器ダメージの代わりに以下の種別の1つのダメージを与えることができる:[氷雪]、[雷撃]、あるいは[火炎]。メイガスはブラック・ブレードの秘術集積から2ポイントを費やして、武器ダメージの代わりに[音波]か[力場]ダメージを与えることができる。この効果は次のメイガスのターンの開始時まで持続する。
転移する剣(擬呪)/Teleport Blade:標準アクションによって、9レベル以上のメイガスは自身のブラック・ブレードの秘術集積から1ポイントを費やし、1マイル以内にある自身のブラック・ブレードを召喚し、瞬時に自身の手の中に瞬間移動させることができる。
秘術転送(超常)/Transfer Arcana:13レベルの時点で、1日に1回、メイガスは自身のブラック・ブレードの秘術集積から自分自身の秘術集積へとポイントを移すことを試みることができる。これには全ラウンド・アクションを要し、メイガスは自身のブラック・ブレードの自我に等しい難易度の意志セーヴィング・スローに成功せねばならない。成功した場合、メイガスはブラック・ブレードの秘術集積から奪った2ポイントごとに、自身の秘術集積を1ポイント取り戻す。セーヴィング・スローに失敗した場合、メイガスは疲労状態になる(しかし再挑戦はできる)。メイガスが疲労状態の場合は、代わりに過労状態になる。過労状態である場合には、この能力は使用できない。
呪文防御(擬呪)/Spell Defense:17レベル以上のメイガスは、フリー・アクションによって自身の武器の秘術集積から1ポイントを費やして、自身の次のターンの開始時まで、自身のブラック・ブレードの自我に等しい呪文抵抗を得ることができる。
生命収奪(超常)/Life Drinker:19レベルの時点で、メイガスはブラック・ブレードによって生きているクリーチャーを殺すたびに、以下の効果の1つを選択できる:ブラック・ブレードの秘術集積を2ポイント補充、メイガスとブラック・ブレードの秘術集積を1ポイントずつ補充、メイガスがブラック・ブレードの自我に等しい一時的ヒット・ポイントを獲得(これらの一時的ヒット・ポイントは、1分間か消費されるまでのいずれか短いほうまで持続する)。この効果を使用するには、殺されたクリーチャーがメイガスのキャラクター・レベルの半分に等しいヒット・ダイスを持っていなければならない。