伝承においては、魔法のアイテムの神秘的な部分は、その多くが作成の物語である。活動的な魔法のアイテム作成ルールを用いることで、魔法のアイテムの作成は素早いが興味深い、パーティ全員が参加できる物語になる。この方法で作られたアイテムはキャラクターに提供する珍しい特性を備えており、PCがアイテム作成中に行った選択を思い出させるだろう。
このルールは魔法のアイテムの作成にフレーバーを加えるだけでなく、魔法のアイテム作成の平均コストを変化させる可能性がある――通常、作成者が一人であればより高価になり、一緒に作業するグループにとってはより安価になるだろう。Core Rulebookに掲載された魔法のアイテム作成の標準ルールでは、作成中に自動的に成功し、余暇が十分な日数あれば、作成ルールを選択したPCと他のすべてのキャラクターの本来の力の間に不均衡を生み出してしまうこともある。ここで提案されるルールはキャラクターが一緒に作業し、アイテム作成の物語を演じるだけでなく、作成したアイテムに独特の触感を加えてくれる。
より深い経験を好むグループに対しては、要求技能を演出に関連した技能判定に置き換えること。
本項の魔法のアイテム作成ルールは、(ポーションと巻物を除く)魔法のアイテムの作成を作成者たちが超えようとする一連の挑戦に分割する。これらの挑戦は作成の過程で訪れる障害や機会を表現する。このプロセスにおける最初と最後の挑戦はどのアイテムでも同じで、容器の準備とアイテムの完成だ。
この二つの挑戦の間に、キャラクターは無作為に選択されたいくつかの挑戦に直面する。挑戦の数はアイテムの合計市価に基づく。アイテムの市価が5,000gpごとに挑戦1回が追加で含まれる(最低1)が、GMはこの数を増減させて良い。挑戦が多ければそのアイテムが予測できない特性を持つ可能性は(良いものか悪いものかはともかく)高くなる。技量の低いキャラクターは平均的にアイテム作成の費用が高く、時間が多くかかるようになる。より高い技量を持つパーティであれば、比較してより安くより早くこのプロセスを行えるようになる。
PCが直面する挑戦それぞれは、魔法のアイテムの作成プロセスにおける障害や機会を表している。このルールはPCが特殊な材料を集め、類似のアイテムを作成した人のメモを調査し、予測できない奇妙な変数を取り扱う。これによりパーティ全員が参加できる。だから協力したいと思うものは作成者として扱われる。必要なアイテム作成特技が必要なのは、キャラクター1人だけだ。
挑戦1つは課題2つで表現される。作成者1人は試みる課題1つを選択できる。作成者が2人なら、異なる課題を1つずつ選択できる。対応する判定をロールする前に試みる課題を選択しなければならない。作成者はアイテム作成の課題において、(例えバードの知識や技能体得を修得していても)出目10や出目20を選択できず、援護の利益を得ることもできない。
判定が必要なく、成功には別の条件が示されている課題もある。作成者がこのような課題を行う場合、判定が含まれる課題を試みる前にこのような課題が完了していなければならない。
作成者が与えられた挑戦の課題両方に試みると決めたなら、それぞれの課題は異なる作成者が試みなければならない。例えば、難文の解読の挑戦に直面した場合、ウィザードは自分の辞書を取り出して〈言語学〉判定を試み、その一方でローグが自己流で読み解いて〈魔法装置使用〉判定を試みるかもしれない。試みた課題の数とその成否は、以下に示す通り、挑戦の結果を示している。
課題1つの試行 |
両方の課題の試行 |
挑戦の結果 |
---|---|---|
― |
両方に成功 |
大成功 |
成功 |
一方に成功し、一方に5未満の差で失敗 |
成功 |
失敗 |
一方に成功し、一方に5以上の差で失敗 |
失敗 |
― |
両方に失敗 |
大失敗 |
課題/Tasks:挑戦を完了しようとする際、作成者はこれらの中から選択できる。短いタイトルのみが記載されており、GMが物語に合致する面白いやり方でその特徴を補足する必要がある。
結果/Results:この項目には、精巧及び失敗の結果が書かれている。結果を1つだけ用いること。大成功は通常の成功の利益を同時に得られるわけではないし、大失敗が通常の失敗の効果まで被るわけでもない。
この方法によるアイテム作成の通常コストは、アイテムの市価の85%だ。様々な挑戦により、総額は上下しうる。パーティがいくつもの試練に出会い、大成功を成し遂げることで、コストが50%を下回ることもある。
武器、防具、その他の高品質であることを求められるアイテムあるいは材料は、処理を始める間に別途購入しなければならない。全てのコスト計算において、アイテムの市価からこのコストを引くこと(ただし、作成時間や対処する挑戦数を決定する際には、この処理を行わない)。
最初の挑戦に挑む前に、PC達はアイテムの市価の25%を支払って最初の材料を購入する。最後の挑戦の一部として、PCは(すべての調整を考慮に入れた)残りの額を支払う。
PC達はいつでもアイテムを捨て去ることができる。残りの額を支払う必要はないが、その材料で別のアイテムの作成を試みることはできない。
本ルールにおけるアイテム作成に必要な時間は、最初は通常のアイテム作成ルールと同じだ。通常のルールとは異なり、判定の難易度を増加させて短縮することはできない。
挑戦毎に時間を均等に振り分けること。例えば、10,000gpのアイテムを作成するために挑戦4つ(基本2つ、ランダム2つ)があるということは最初の挑戦の後、2つ目を3日目に行い、3つ目を7日目に行い、最後の挑戦を10日めに行うことになる。
最初の挑戦、容器の準備では、新しい魔法のアイテム用の基本データを設定する。その後の挑戦で魔法のアイテムが調整される可能性がある。GMは独自の挑戦を作成することもできる。調整を決める際には、挑戦の課題の難易度を考慮しなければならない。通常、低い難易度の挑戦は不利な調整を避けることが利益になるべきだし、高い難易度の挑戦は有利な調整を加える可能性が高くなるべきだ。
コスト/Cost:コストを調整する挑戦は、作成コストを最終市価から5%単位で増減させる。コストが100%を超えると、市価よりも高いコストが必要になるということだ。最終コストは初期の25%を下回ることはない。キャラクターは最初の投資を取り戻すことはできない。
時間/Time:試練はアイテム作成に必要な作業日数の残りを増減させることもある。このようなことが起きた場合、適切に挑戦の時間を調整すること。作業時間の合計が1以下になることは決して無いし、キャラクターが既に消費した作成時間を下回る値にまで減少することもない。例えば5日作業の3日目において、挑戦に成功すれば作成時間が1日減少する場合、最後の挑戦は4日目に発生することになるだろう。しかし作成時間が3日減少する結果であれば、PCは即座に最後の挑戦を試みることができる。
利点、奇点、欠点/Perks, Quirks, and Flaws:挑戦は利益を与える利点、どちらとも言えない奇点、弊害をもたらす欠点をアイテムに与えることがある。これら3種の調整はアイテムに、同種のアイテムとはことなる独特な雰囲気を与えてくれる。GMは利点、奇点、欠点が発生したときに密かにロールし、重複したり矛盾したりした結果が出たら再ロールすること。アイテムの利点、奇点、欠点はアイデンティファイとディテクト・マジックでは通常識別できない。アナライズ・ドゥエオマーは識別できるが、アイテムが完成した後に効果がある。
破壊/Destruction:挑戦の中には、僅かではあるが大失敗が起きると作成中のアイテムが破壊され、現在の出資分をPCが支払う羽目になるものがある。このような挑戦は大成功になれば魅力的な利益を得られ、大きなリスクに見合う価値がある。
以下の2つの挑戦は、活動的な魔法のアイテム作成の流れを両側から挟み込む。容器の準備は常に最初の挑戦であり、アイテムの完成は常に最後の調整である。
アイテムに吹き込もうとする魔力を扱うために、キミはアイテムを作成するか準備するかしなければならない。
新しい容器の作成/Forge a New Vessel 〈製作:アイテムの種別〉、難易度15+アイテムの術者レベル
神秘的な準備/Mystical Preparations 〈呪文学〉、難易度15+アイテムの術者レベル
大成功 君は最上級で有効な容器を手にした。市価の75%を基本コストとし、アイテムの作成期間をアイテムの市価2,000gp毎に1日とする。
成功 君は申し分のない容器を手にした。市価の85%を基本コストとし、アイテムの作成期間をアイテムの市価1,000gp毎に1日とする。
失敗 君は傷ついた容器を手にした。市価の100%を基本コストとし、アイテムの作成期間をアイテムの市価500gp毎に1日とする。また、欠点1つを加える。
大失敗 容器は破壊される。
アイテムに最後の仕上げをする。
即興/Improvise 〈魔法装置使用〉、難易度15+アイテムの術者レベル
作成要件/Provide the Requirements アイテムの作成要件すべてを満たす
大成功 君は熟練したやり方でアイテムを完成させる。アイテムのコストを10%減少させる。
成功 君はアイテムを完成させる。
失敗 アイテムは破壊される。
大失敗 ―
ゲーム・マスターは以下の表を振り、プレイヤー・キャラクターがアイテム作成の際に出会う挑戦を決定すること。その代わりに、GMはキャンペーンの状況に基づいて特定の挑戦を選択してもよい。
d% |
|
---|---|
01~04 |
|
05~08 |
|
09~12 |
|
13~16 |
|
17~20 |
|
21~24 |
|
25~28 |
|
29~32 |
|
33~36 |
|
37~40 |
|
41~44 |
|
45~48 |
|
49~52 |
|
53~56 |
|
57~60 |
|
61~64 |
|
65~68 |
|
69~72 |
|
73~76 |
|
77~80 |
|
81~84 |
|
85~88 |
|
89~92 |
|
93~100 |
アイテムの構成要素が変異していた。そのため、アイテムは奇妙な、新しい形で進化しようとする。
変異の変容/Alter Mutation 〈呪文学〉、難易度15+アイテムの術者レベル
変異の解析/Analyze Mutation 〈知識:ダンジョン探検〉、難易度25
大成功 変異は有益なものだとわかった。利点1つを得る。
成功 変異は無害なものだとわかった。奇点1つを得る。
失敗 変異は有害なものだとわかった。欠点1つを得る。
大失敗 変異は手に負えない状況に陥った。アイテムは、同じ種別あるいは装備部位から無作為に選択したアイテム1つ(価値がより低いもの)に変化する。該当するものがなければ、アイテムは即座に破壊される。アイテムの市価の25%を失い、最初からやり直さなければならない。
アイテムのデザインの1つ以上の要素が、達成するには極めて難しい。
設計図と計画/Blueprint and Plan 〈知識:工学〉、難易度25
自分の作成技術を信じる/Rely on Your Craftsmanship 〈製作:アイテムの種別〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 挑戦は期待を上回った形で達成される。-1日、コスト-10%。
失敗 作成にコストがかかることになった。+2日、コスト+5%。
大失敗 作成はうまく行かなかった。コスト+15%、欠点1つを得る。
信頼できる情報源2つが、開発の次の段階で意見が全く一致しない。
妥当な選択肢を判断する/Discern the Sounder Choice 〈知識:神秘学〉、難易度15+アイテムの術者レベル
中間の方法を取る/Take a Middle Path 〈呪文学〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 両方のいいとこ取りをした。-3日、コスト-5%。
失敗 踏み誤った。+3日、コスト+5%。
大失敗 両方の悪いところを採用した。+7日、コスト+10%。
面倒なことに、複数の冊子のどこに情報があるかを探し出さなければならない。
脚注を追う/Follow the Footnotes 〈言語学〉、難易度20
うまく埋め合わせる/Make Something Up 〈魔法装置使用〉、難易度15+アイテムの術者レベル
成功 いいやり方だ。-1日。
失敗 途方に暮れる書類作業。+3日。
大失敗 誤読の連続。+3日、欠点1つを得る。
作業に取り掛かろうとしていると不快な侵入者が現れる。意識して集中する必要がある。
妨害を無視する/Ignore the Distraction 精神集中判定、難易度15+アイテムの術者レベル
侵入者を追い払う/Send the Visitor Away 〈威圧〉もしくは〈交渉〉、難易度20
大成功 意外にも役に立った。-1日、コスト-5%。
大失敗 暴力的な聴衆が妨害してきた。+2日、コスト+5%、欠点1つを得る。
アイテムを作るために、ある感情を利用する必要がある。
芸能を通して引き出す/Elicit through Performance 〈芸能:任意〉、難易度20+アイテムの術者レベル
他人の感情を操る/Manipulate Others 〈はったり〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 感情の高まりから力を引き出した。コスト-5%、利点1つを得る。
成功 感情を利用した。調整なし。
大失敗 逆の感情が妨げになった。+3日、コスト+10%、欠点1つを得る。
突然のエネルギーのうねりがアイテムの内側より増大し、アイテムを痛めたり破壊される危険がある。
自分の体にエネルギーを流す/Channel into Your Body 頑健セーヴ、難易度20+アイテムの術者レベル
他のアイテムに転換する/Divert to Another Item 〈製作:アイテムの種別〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 過負荷を利用した。-2日、コスト-10%、利点1つを得る。
失敗 受けた傷は高くついた。+7日、コスト+15%。
大失敗 魔力の爆発。アイテムは破壊される。作成者はアイテムの術者レベルごとに1d6ポイントのダメージを受ける。
アイテムをより早く、より安く仕上げる方法を手に、いかがわしい人物が接触してくる。
本当の価値を見破る/Discern True Worth 〈真意看破〉、難易度20
提案を具現化する/Incorporate Offer 〈呪文学〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 実際にうまく行った! -1日、コスト-5%、奇点1つを得る。
成功 失敗は免れた。調整なし。
失敗 喧伝ほど優れたものではなかった。-1日、コスト-5%、欠点2つを得る。
大失敗 全くのガセネタ。+1日、コスト+5%、欠点2つを得る。
アイテムの中でも重要な構成要素の幾つかが、極めて壊れやすい。
補強図案/Reinforce Design 〈製作:アイテムの種別〉、難易度15+アイテムの術者レベル
繊細に取り扱う/Use a Delicate Touch 〈手先の早業〉、難易度15+アイテムの術者レベル
大成功 傷一つない素材。コスト-10%。
成功 痛みのない素材。調整なし。
失敗 痛みを伴う素材。+1日、コスト+5%。
大失敗 アイテムは破壊される。アイテムの市価の25%を失い、最初からやり直さなければならない。
君が用いようとする製作技術は、かつて多くの製作者が経験した困難を乗り越えて実現される。
歴史から学ぶ/Learn from History 〈知識:歴史〉、難易度25
自力で解決する/Solve It Yourself 〈呪文学〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 困難を乗り越える素晴らしい対処法。-3日、コスト-5%。
成功 困難を避けた。-1日。
失敗 同じ失敗を繰り返す災難。+3日、コスト+10%。
大失敗 誤った技術が災厄を招く。+7日、コスト+10%、欠点1つを得る。
1つ以上の必須材料が著しく法に触れており、犯罪的なやり方で手に入れる必要がある。
闇市場に手を伸ばす/Entreat the Black Market 〈知識:地域〉、難易度25
自分で密輸する/Smuggle It Yourself 〈手先の早業〉、難易度30
大成功 盗品買い受け人にあまりを売却した。コスト-10%。
大失敗 逮捕され罰金刑。コスト+15%、密輸を試みた作成者は逮捕されて刑務所に刑を言い渡されるか、拘禁されたが逃走中だ。
重要な材料が特殊な腐敗や虫のコロニーに侵され、使用できなくなった。
安い代替品を入手する/Procure Inexpensive Replacements 〈鑑定〉、難易度25
汚染を浄化する/Purge the Infestation 〈治療〉、難易度30
成功 危機は免れた。調整なし。
失敗 足元を見られた。コスト+10%。
大失敗 アイテムに汚染が撒き散らかされた。コスト+5%、奇点1つ、欠点1つを得る。
どういうわけか、アイテムの構成要素の1つ以上が、限定的な知性を発達させた。
より良い性能を出すよう、材料を説得する/Coax Ingredients to Greater Performance 〈動物使い〉、難易度30
魔法により、材料を無理矢理指示に従わせる/Magically Force Ingredients into Order 〈呪文学〉、難易度15+アイテムの術者レベル
大成功 アイテム作成は通常通り進行するが、君の属性を持つ“知性があるアイテム”になる。このアイテムは君のことを気に入っている。
成功 材料は君とともに働く。“より良い性能を出すよう、材料を説得する”の場合、利点1つを得る; “魔法により、材料を無理矢理指示に従わせる”の場合、コスト-5%。
失敗 材料は君に反逆し、アイテムから逃げるか妨害を行う。コスト+15%、欠点1つを得る。
大失敗 アイテム作成は通常通り進行するが、君と反対の属性を持つ“知性があるアイテム”になる。このアイテムは君のことを憎んでいる。
除霊/Exorcise Spirit 〈知識:宗教〉、難易度25
霊の協力を仰ぐ/Seek Spirit's Aid 〈交渉〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 霊は解放される。-3日、コスト-5%、利点1つを得る。
成功 “除霊”の場合、調整なし; “霊の協力を仰ぐ”場合、-1日、コスト-5%、奇点1つを得る。
アイテム作成はレイ・ラインあるいは他の魔法的地所が交差するエネルギーに依存している。
適切に調整する/Adjust Accordingly 〈知識:神秘学〉、難易度20+アイテムの術者レベル
完璧な場所を見つける/Find the Perfect Spot 〈知識:地理〉、難易度25
大成功 吉兆が重なる。-2日、利点1つを得る。
いくつかの構成要素の魔法のオーラが、近くにあると奇妙に共鳴する。
原因を解析する/Analyze the Cause 〈呪文学〉、難易度15+アイテムの術者レベル
共鳴に従う/Follow the Rhythm 〈芸能:任意〉、難易度15+アイテムの術者レベル
失敗 共鳴に妨げられる。+1日、コスト+5%、奇点1つを得る。
大失敗 制御不能! +3日、コスト+10%、欠点1つを得る。
君は自分のアイテム作成が次元的な輻輳や他の特性の影響を受けていることに気づく。
次元界儀を参照する/Consult a Planar Orrery 〈知識:次元界〉難易度25
来訪者の助力を確保する/Secure Outsider's Assistance 〈交渉〉、難易度20+アイテムの術者レベル
成功 見事な調整。-1日。
大失敗 破滅的な調整。+3日、コスト+5%、欠点1つを得る。
君は大きな図書館に収められた稀少書がアイテム作成の助けになるであろうという言及を見つけた。
カード目録の確認/Check the Card Catalog 〈言語学〉、難易度20
書庫の探索/Scan the Shelves 〈知覚〉、難易度30
大成功 適切な調査。-3日。
成功 あった! -1日。
大失敗 長い遅延と高い費用。+10日、コスト+5%。
君は突然、重要な試薬の在庫が十分にないことに気づく。
代用品の準備/Improvise a Substitution 〈製作:錬金術〉、難易度30
在庫がもっとないか探す/Search for More 〈生存〉、難易度25
大成功 素晴らしい組み合わせ。コスト-5%、利点1つを得る。
成功 材料は十分。調整なし。
失敗 材料がなくなった。コスト+10%。
君のアイテムは王の髪、王子の口づけ、その他高位の貴族が関与する必要がある。
貴族とのコネを活用する/Exploit Noble Ties 〈知識:貴族〉、難易度25
材料を改竄する/Falsify the Ingredients 〈魔法装置使用〉、難易度20+アイテムの術者レベル
成功 “貴族とのコネを活用する”場合は調整なし。“材料を改竄する”場合は奇点1つを得る。
失敗 不純物の混入。欠点1つを得る。
大失敗 不純物に加え追放。+3日、欠点1つを得る。作成者が活用しようとしたコネは王宮から追放される。
次の構成要素のための説明文は、不安定な言語で書かれており理解することはほとんど不可能だ。
辞書を調べる/Consult a Dictionary 〈言語学〉、難易度15+アイテムの術者レベル
自己流でしのぐ/Make Up Your Own Big Words 〈魔法装置使用〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 この文言を身につけた。-3日、コスト-5%。
成功 注意深く解読した。-1日。
失敗 閉口した。+3日、コスト+5%。
大失敗 意味不明。+7日、コスト+10%。
作成の流れの途中で、アイテムの物理的な構成に血管があることに気づく。
分解して調整/Disassemble and Adjust 〈装置無力化〉、難易度30
長所に変える/Turn to Your Advantage 〈製作:アイテムの種別〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 目を見張る利益。+1日、コスト-10%、利点1つを得る。
成功 綿密さは利益を生む。+1日、コスト-5%。
失敗 克服できない欠陥。+3日、コスト+5%、欠点1つを得る。
大失敗 アイテムは分解中に破壊される。アイテムの市価の25%を失い、最初からやり直さなければならない。
アイテムの改良/Improve the Item 〈呪文学〉、難易度20+アイテムの術者レベル
手法の改良/Improve the Methodology 〈知識:神秘学〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 信じられない躍進。-2日、コスト-5%、利点1つを得る。
成功 躍進。“アイテムの改良”の場合利点1つを得る; “手法の改良”の場合-2日。
大失敗 ひどいアイデア。+2日、コスト+5%、欠点1つを得る。
クラス独自の挑戦を作成する際、以下の挑戦からアイテムに取り組む1人以上の作成者に適用できるものを抜き出し、そこからランダムに1つを選択する。適切なものがない場合、前項から適切な挑戦(ローグなら違法な原料、ウィザードなら稀少文献など)を1つ選択すること。
適切な作成者 | |
---|---|
応じて製作に影響を与える/Alter Construction Accordingly 〈製作:アイテムの種別〉、難易度20+アイテムの術者レベル
失礼が無いよう、影響をうまく方向づける/Respectfully Redirect Their Efforts 〈交渉〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 信じられない助力。-6日、コスト-10%、奇点1つを得る。
大失敗 災難。+3日、コスト+10%、奇点1つ、欠点1つを得る。
近くにいるのか遠くにいるのか、異世界の存在がアイテム作成を妨害しようとする。
やめるよう説得する/Convince Them to Stop 〈交渉〉、難易度20+アイテムの術者レベル
防衛対策を取る/Use Protective Measures 〈知識:次元界もしくは宗教〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 異世界級の修復。-3日、コスト-10%、奇点1つを得る。
成功 取るに足らない妨害。調整なし。
大失敗 手酷い妨害。+3日、コスト+5%、奇点1つ、欠点1つを得る。
都合の悪いときに君の中で何かが起こり、アイテム作成に影響を及ぼす。
起伏の把握/Account for the Instability 〈知識:神秘学〉、難易度15+アイテムの術者レベル
受け入れる/Roll with It 〈魔法装置使用〉、難易度20+アイテムの術者レベル
成功 起伏は過ぎ去った。調整なし。
大失敗 不安定なアイテム。コスト+5%、奇点1つ、欠点1つを得る。
信仰への寄付/Donate to the Faith 守護神格の興味を引くためにアイテムの市価の5%以上を捧げる
感謝の祈りを捧げる/Offer Prayers of Thanks 〈知識:宗教〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大失敗 ―
有益な力の高まりが、君の内にあるまだ見ぬ深部から湧き上がる。
力を利用する/Embrace the Power 〈魔法装置使用〉、難易度20+アイテムの術者レベル
高まる力を集約させる/Focus the Surge 〈呪文学〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大成功 信じられない高まり。-3日、コスト-5%、利点1つを得る。
成功 高まりによる促進。-1日、コスト-5%。
失敗 高まりは無駄になった。奇点1つを得る。
大失敗 高まりによる過負荷。コスト+5%、奇点1つ、欠点1つを得る。
自然環境でアイテム作成を行う最中、予期せぬ自然災害が起きる。
力を利用する/Harness the Power 〈魔法装置使用〉、難易度20+アイテムの術者レベル
適切な予防措置をとる/Take the Proper Precautions 〈生存〉、難易度15+アイテムの術者レベル
大成功 災害の力が形を取った。コスト-10%、奇点1つ、利点1つを得る。
成功 危険は回避された。“力を利用する”場合、奇点1つを得る; “適切な予防措置をとる”場合、調整なし。
大失敗 破滅的な結末。アイテムは破壊される。アイテムの市価の25%を失い、最初からやり直さなければならない。作成者はアイテムの術者レベルごとに1d6ポイントの、災害に応じたエネルギー種別のダメージを受ける。
自然環境でアイテム作成を行う最中、珍しい自然現象がアイテムに影響を及ぼす。
神秘の美しさを反映する/Reflect on the Wonder's Beauty 〈製作:アイテムの種別〉、難易度20+アイテムの術者レベル
自然への敬意を示す/Show Respect for Nature 〈知識:自然〉、難易度20+アイテムの術者レベル
大失敗 神秘に気が逸らされた。+7日、コスト+5%、奇点1つを得る。
作成の流れの中で、君は自身の信仰を疑わせるほどの凶兆を守護神格から与えられた。
耐え忍ぶ/Persevere 意志セーヴ、難易度20+アイテムの術者レベル
答えを探す/Search for Answers 〈知識:宗教〉、難易度15+アイテムの術者レベル
大成功 忍耐が実る。利点1つを得る。
成功 危機を乗り越えた。調整なし。
大失敗 守護神格の怒り。+3日、コスト+10%、欠点1つを得る。
利点はアイテムにおける有益な調整であり、しばしば挑戦における大成功により得られる。以下の表の高い数字になればなるほど優れた利点になる傾向がある。重複したりアイテムに合致しない利点は再ロールすること。ロールすることなく、自作の利点を与えたり、適切な利点を適用してもよい。
d% |
|
---|---|
01~04 |
|
05~08 |
|
09~12 |
堅硬 |
13~16 |
エネルギー耐性 |
17~20 |
神印1 |
21~24 |
信心1 |
25~28 |
|
29~32 |
|
33~36 |
密書 |
37~40 |
使われたがり |
41~44 |
敵光 |
45~48 |
|
49~52 |
技量 |
53~56 |
理想形4 |
57~60 |
謙虚 |
61~64 |
開運 |
65~68 |
竜魂 |
69~72 |
伝心5 |
73~76 |
伝書 |
77~79 |
|
80~82 |
エネルギー付与3 |
83~85 |
|
86~88 |
陽光 |
89~91 |
強力 |
92~94 |
感覚器 |
95~97 |
伸縮自在 |
98~100 |
利己的3 |
エネルギー耐性/Energy-Kissed:このアイテムはランダムに選択したエネルギー種別1つに対する完全耐性を持つ。この完全耐性は使用者には与えられない。
エネルギー付与/Energetic:アイテムは追加で1ポイントのエネルギー種別(作成時にランダムに決定したもの)のダメージを与える。このダメージはクリティカル・ヒットで増加しない。
開運/Lucky:毎日、このアイテムは50%の確率で、その日の間、ランダムに選択した種別1つのセーヴィング・スローに+1の幸運ボーナスを与える。
感覚器/Spying:このアイテムは使用者に感覚器官としての情報を送る。これはちょうど、クレアオーディエンス/クレアヴォイアンス呪文の感覚器官のように扱う。使用者がこの情報を受け取るには精神を集中させなければならない(通常の標準アクションとして視覚もしくは聴覚の情報を得るわけではない)。この効果は使用者が精神集中していない間は機能しない。視覚か聴覚、どちらの情報をこのアイテムが与えるかは、アイテム作成時にランダムに決定すること。
頑丈/Durable:アイテムは通常の2倍のヒット・ポイントを持つ。
強力/Potent:このアイテムの術者レベルは本来より1だけ高い。
技量/Skillful:このアイテムはランダムに選択した技能1つの判定に+1の技量ボーナスを与える。
月光/Lunar:月の光を浴びている間、このアイテムは使用者に隣接しているすべての敵に、スリープや同種の効果に対するセーヴィング・スローに-1のペナルティを与える。
軽量/Lightweight:このアイテムは通常の半分の重量しかない。
堅硬/Impervious:このアイテムの硬度は通常より5高い。
謙虚/Unassuming:このアイテムはマジック・オーラ呪文の効果を受けているかのように、全く魔法的でないかのように振る舞う。
神印/Sacred:このアイテムは作成者の聖印もしくは邪印の形で光を放ち、あらゆる意味において聖印あるいは邪印として扱われる。複数の作成者が関わっている場合、誰の守護神格の聖印あるいは邪印か、1つを選択しなければならない。
伸縮自在/Resizing:このアイテムは使用者のサイズに合うように自動的にサイズを変える。サイズの変更には1分かかる。
信心/Faithful:作成者の守護神格の信者に利益を与える場合や神格が憎む信仰の信者に対して使用する際、このアイテムの術者レベルは1だけ増加する(守護神格が複数の信仰を憎んでいる場合、作成者が1つを選択する)。さらに、このアイテムは守護神格が憎む信仰の信者に対するダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。複数の作成者が該当する場合、彼らの守護神格から1つを選択しなければならない。
壮健/Healthful:このアイテムの使用者は、自分のヒット・ポイントを回復する魔法効果により、追加で1ヒット・ポイントを回復する。
憎悪/Hated Foe:この武器は特定の種別のクリーチャーに命中したときに、追加で1ポイントのダメージを与える。レンジャーの得意な敵の一覧から、適切な種別を1つ選択するかランダムに1つを選択すること。
盾/Shielding:このアイテムはアイテム自身もしくは使用者に対して使用された、1日の最初のマジック・ミサイルを打ち消す。術者が使用者に同時に複数の矢を向けた場合、使用者が受ける矢の数を1だけ減少させる。
使われたがり/Eager:アイテムはいつも使用者に所持(装備)されたがる。使用者は即行アクションとして“使われたがり”の利点を持つ武器あるいは手に持てるアイテムを準備することができる。また、通常の半分の時間で“使われたがり”防具を装備できるが、この防具を外す際には通常の2倍の時間がかかり、“使われたがり”アイテムをしまったり手から離すには1全ラウンドが必要となる。“使われたがり”アイテムに対する武器落としあるいは盗み取りの難易度は5だけ増加する。
敵光/Enemy Glow:特定のクリーチャー種別が近くにいると、アイテムは光り輝く。レンジャーの得意な敵の一覧から、適切な種別を1つ選択するか、ランダムに1つをロールして決定すること。
伝書/Messenger:一週間に1回、このアイテムは動物に変身し、アニマル・メッセンジャー呪文のようにメッセージを伝達できる。
伝心/Mindlinked:このアイテムは使用者とつながっており、使用者は精神的にアイテムに合言葉を発することができる。このアクションは通常と同じアクションを用いるが、音は生じず、この行動は純粋に精神的なものである。
伝達触手/Tentacled Touch:異形の奇点と同様だが、この触手は伸縮自在で、任意の接触効果の間合いが追加で5フィート伸びる。魔法の武器としては、この効果は間合いを増加させない。
密書/Inscribed:このアイテムの使用者は全ラウンド・アクションにより、アイテムの表面に75文字までの隠されたメッセージを埋め込むことができる。このメッセージはクリーチャーがこのアイテムを次に手にした時か、特定の短文が発せられたときまで不可視状態である。新しいメッセージを埋め込むと、過去のものは消えてしまう。
陽光/Solar:太陽の光にさらされている間、このアイテムは隣接する敵を目が眩んだ状態にする。この効果は使用者と敵が隣接している限り続く。
利己的/Egoistic:“利己的”武器を装備している間、使用者の持つ特定の武器や武器グループに効果を及ぼす特技やクラス特徴の全ては、この種別あるいは武器グループに効果を及ぼすように変更される。使用者が1つ以上の種別や武器グループに効果を及ぼすことができる場合、使用者はどの武器あるいは武器種別を保持し、“利己的”武器の種別あるいは武器グループに置き換えるかを選択できる。
理想形/Exemplar:アイテムは同じ種別の完璧な理想形であり、同種のアイテムに対して優位を持つ。“理想形”武器はその種別(ロングソードなど)の他の武器に対してアーマー・クラスに+1のボーナスを与え、防具はその種別(ブレストプレートなど)の他の防具を身につけた敵に対する攻撃ロールに+1のボーナスを与える。単純起動型アイテムは全く同じように起動する他のアイテムに対するセーヴィング・スローに+1のボーナスを与える(つまり、スタッフ・オヴ・ファイアーは他のスタッフ・オヴ・ファイアーに対してこの利益を与えるが、他のスタッフに対しては与えない)。
竜魂/Draconic:クロマティック・ドラゴンあるいはメタリック・ドラゴンから種別をランダムに1つ決定すること。このアイテムはそのドラゴンの鱗の色で輝く。このアイテムは、使用者にそのドラゴンのブレス攻撃が与えるダメージ種別に対する抵抗3ポイントを与える。
奇点はアイテムを独特なものにする、変わった要素だ。通常有益でも不利益でもない、どちらでもあるとも言えるかもしれない。以下の表の高い数字になればなるほど有益あるいはどちらにも取れる奇点になる傾向がある。重複したりアイテムに合致しない奇点は再ロールすること。ロールすることなく、自作の奇点を与えたり、適切な奇点を適用してもよい。
d% |
|
---|---|
01 |
|
02~04 |
|
05~08 |
異常な色 |
09~12 |
変色 |
13~16 |
感情色 |
17~20 |
|
21~24 |
尊大* |
25~28 |
汚れ |
29~32 |
ぼろ |
33~36 |
壮大 |
37~40 |
緑生 |
41~44 |
雑音 |
45~48 |
|
49~52 |
|
53~56 |
脱皮 |
57~60 |
高音 |
61~64 |
低音 |
65~68 |
大耳 |
69~72 |
大鼻 |
73~76 |
|
77~80 |
種族同調 |
81~84 |
忠義 |
85~87 |
湿潤 |
88~90 |
|
91~93 |
不安定* |
94~96 |
回折 |
97~99 |
輝粉 |
100 |
単純使用型のアイテムでなければならない。
異形/Aberrant:このアイテムは目、口、触手を備えている。しかし追加の効果はない。
異常な色/Unusually Colored:このアイテムは同種のアイテムと比べて変な色をしている。明るいピンクのソードなど。
大鼻/Nose-Enlarging:使用者の鼻は通常の5倍の長さになる。
大耳/Giant-Eared:このアイテムの使用者の耳は、本来の5倍の長さに伸びる。
回折/Convergent:このアイテムは別の次元界とつながっており、異世界の存在とテレパシー的なつながりを使用者にもたらす。この存在は使用者が自分に使えるように伝えることができる。来訪者の副種別から、適切な存在を選ぶかランダムに選択すること。この存在はテレパシー的なつながりを通して使用者に害を与えうる存在、例えばスタースポーン・オヴ・クトゥルフのような存在であるべきではない。
感情色/Mood Coloration:このアイテムは使用者の気分に応じて色を変える。アイテムそれぞれが感情に応じた色の配置を持っている。アイテムのこの奇点を知っているものが色の配置の変化を見れたなら、使用者に対する〈真意看破〉判定に+2の状況ボーナスを得る。
群集/Infested:このアイテムには虫あるいは微小サイズのクリーチャーが群がっている。このことで使用者が傷ついたり取り扱いが妨げられたりすることはない。
高音/Soprano:使用者の声は1オクターヴ高くなる。
雑音/Noisy:このアイテムは使用中に奇妙だがさほど大きくない雑音を発する。例えば、振り下ろすと叫び声を上げるメイスなど。
湿潤/Wet:このアイテムと使用者は常にびしょ濡れだ。そのためアイテムと使用者は寒冷環境、[氷雪]効果、[雷撃]効果に対するセーヴに-1のペナルティを受けるが、焦熱環境、[火炎]効果、着火に対するセーヴに+1のボーナスを得る。
種族同調/Racially Attuned:このアイテムの使用者は自分の種族であると同時に、アイテムの作成者の種族(作成時にランダムに決定する)であると見なされる。
壮大/Magnificent:実際にそうでなくとも、このアイテムは極めて強力で価値があるように見える。
尊大/Decorous:このアイテムは使用者が「お願いします」と言ったときのみ起動し、使用後にお礼を言わなかった場合1時間の間機能を停止する。
脱皮/Molting:このアイテムは鱗の並ぶ肌で覆われている。このアイテムは時折脱皮し、新しい皮を生やす。
魂の絆/Spiritbound:このアイテムは本質的なところで特定の持ち主(作成者が選択する)と強いつながりを持つ。このアイテムは使用者が所有していないところでは単に存在できないのだ。このアイテムは失われたり盗まれたりすることはないし、売却したり他人に譲り渡したりすることもできない。
血の渇き/Bloodthirsty:このアイテムは20フィート以内で血が流れるとかすかに震える。
忠義/Loyal:このアイテムは作成者の1人が使用すると利点(作成時にランダムに1つ決定する)を与えるが、それ以外のすべての人が使用すると欠点(作成時にランダムに1つ決定する)を与える。
低音/Bass:使用者の声は1オクターヴ低くなる。
ネバネバ/Slimy:このアイテムは悪臭を放つネバネバで覆われている。このネバネバは滴り落ち、使用者も覆ってしまう。使用者は〈脱出術〉判定、組みつきから逃れるための戦技判定、組みつきに対する戦技防御値に+5の状況ボーナスを得る(グリースや同種の効果とは累積しない)が、〈軽業〉、〈交渉〉、〈装置無力化〉、〈動物使い〉、〈変装〉判定に-2のペナルティを受ける(悪臭を放つネバネバを嫌がらないクリーチャーに対しては〈交渉〉と〈動物使い〉へのペナルティを受けない)。
不安定/Unpredictable:アイテムを起動する際、1d6をロールすること。1~2の場合、アイテムの効果全ての難易度と術者レベルは、この起動において1低いものとして扱う。3~4の場合は変更なし。5~6の場合、アイテムの効果全ての難易度と術者レベルは、この起動において1高いものとして扱う。これにより、使用しようとした効果において最低術者レベルよりもこのアイテムが低くなった場合、この起動は失敗するが、チャージや一日の使用回数は消費される。
浮遊/Levitating:このアイテムは地面においたり落としたり誰も触れていない状態になると、いつも地面のほんのわずか上で浮かんでいる。
変色/Color-Altering:このアイテムを運んだり身につけたりしている間、使用者の目、髪、肌のいずれかの色が変化する。
ぼろ/Junky:このアイテムは極めて古いか、使い古されているか、錆びているか、なんらかの低い品質であるかのように見え、本当の力を隠している。
汚れ/Dirty:このアイテムは常に土や泥で覆われており、どれだけ洗ったり掃除したりしてもきれいにならない。
緑生/Verdant:葉っぱ、苔、ツタがこのアイテムを覆っており、アイテムの効果の目標からは葉っぱが生える。
輝粉/Glittering:移動させると、このアイテムは輝く魔法の粉で軌跡を残す。粉は1ラウンド後に散ってしまう。この効果は合言葉で起動したり抑止したりすることができる。
欠点はアイテムに付与される、どう捉えても有害な調整である。ほとんどは呪いに似ているが、使用者にダメージを与えたり使用者を拘束することはない。挑戦が欠点をアイテムに加える際、以下の表をロールすること。一般的に、表における高い数字はより有害な欠点となる。重複したりアイテムに合致しない欠点は再ロールすること。ロールすることなく、自作の欠点を与えたり、適切な欠点を適用してもよい。
欠点の累積/Accumulating Flaws:欠点がアイテムに複数累積すると、呪われる可能性が高くなる。2回目以降の欠点それぞれにおいて、アイテムが呪われるまでd%ロールに累積する+5の修正を加えること(一度呪われれば、以後は+5の修正はなくなる)。ロールするのではなく新しい欠点を作ったり適切な欠点を選んだ場合、アイテムが呪いを受けるかどうかを判断する際、この処理を最初のロールとして扱うこと。
d% |
|
---|---|
01~04 |
過重 |
05~08 |
|
09~12 |
軟弱 |
13~16 |
弱点エネルギー |
17~20 |
激臭 |
21~24 |
妖光 |
25~28 |
歌唱 |
29~32 |
加害 |
33~36 |
特異 |
37~40 |
過密群集 |
41~44 |
執着 |
45~48 |
大食 |
49~52 |
怠惰 |
53~56 |
幻覚誘発 |
57~60 |
素直 |
61~64 |
野蛮 |
65~68 |
怯懦 |
69~72 |
盲信 |
73~76 |
非力 |
77~80 |
平和主義 |
81~84 |
反動 |
85~87 |
|
88~90 |
傲慢 |
91~93 |
つるり |
94~96 |
蠱惑 |
97~99 |
|
100+ |
大食/Gluttonous:使用者は通常の10倍の食料を食べなければ飢えの効果を受ける。(リング・オヴ・サステナンスのように)必要な食事の量を減らす効果は受けられない。
加害/Vindictive:この武器を使用している間、使用者は致傷ダメージのみを与えることができ、非致傷ダメージを与えることはできない。このアイテムが通常非致傷ダメージしか与えられない場合、この欠点はその制限を無視する。
過重/Heavy:このアイテムは通常の2倍だけ重い。
歌唱/Singing:このアイテムはソプラノあるいはテノールの音域で常に大声で歌っている。通常通り、サイレンスや他の同種の呪文でこの音を抑止できる。
過密群集/Extremely Infested:群集の奇点と同様だが、虫あるいは他のクリーチャーは使用者を這い回り、精神集中判定(難易度=15+呪文レベル)に成功しなければ呪文を発動したり、精神集中が必要な他の能力を使用したりすることができない。
怯懦/Allergic:このアイテムは特定の種別のクリーチャーの存在に極めて敏感で、そのようなクリーチャーの30フィート以内に行くとすべての魔法的な効果を失う。クリーチャー種別を決定する際、レンジャーの得意な敵一覧から適切な種別を1つ選択するか、ランダムに1つを決定すること。
激臭/Pungent:このアイテムははっきりとした汚らしい臭気を放つ。この臭いはありふれた方法では取り除くことはできない。ネゲイト・アロマのような魔法的効果さえも圧倒する。
幻覚誘発/Hallucinogenic:使用者は軽度の幻覚を見聞きする。幻覚だと簡単に見破ることができるが、幻覚は〈知覚〉判定とイニシアチブ判定に-2のペナルティを与える。
傲慢/Proud:使用者は援護アクションを行ったり、援護アクションから利益を得ることができない。
蠱惑/Enticing:誰もがこのアイテムを求め、手に入れようと探している。このアイテムに触れたり調べたりしたなら、このアイテムを持っていないクリーチャーは難易度20の意志セーヴを行わねばならず、失敗するとこのアイテムを欲するようになる。このクリーチャーは最も都合が良く有利な方法で手に入れようとするが、すぐに手に入れようとする必要はない。このアイテムを手にしようと一度試みた後(あるいはセーヴに成功した後)、24時間の間そのクリーチャーはこのアイテムの“蠱惑”効果に完全耐性を得る。
壊れやすい/Fragile:このアイテムは通常の半分のヒット・ポイントしか持たない。
弱点エネルギー/Energy Weakened:このアイテムはランダムに選んだエネルギー種別1つに対して極めて脆弱だ。このエネルギー種別はアイテムの硬度を無視し、アイテムに2倍のダメージを与える(使用者に対しては2倍にならない)。エネルギー種別はランダムに選択するか、アイテムがこの欠点を受ける原因になった挑戦に関連したもの1つを選択すること。
執着/Addictive:使用者はいかなる状況でもこのアイテムを捨てようとはしない。このアイテムを諦めないといけない場合、重症の中毒の効果を受ける。
素直/Obedient:使用者は精神操作を酷使する効果に対する意志セーヴに-2のペナルティを与える。このような効果には[精神作用](強制)(魅惑)効果に加え、GMが適切だと思う効果も全て含まれる。
怠惰/Slothful:使用者は一晩休息した利益を得るために毎日12時間休息しなければならない。(リング・オヴ・サステナンスのように)必要な睡眠時間を減らす効果は受けられない。この効果は使用者の呪文を準備したり呪文スロットを回復する能力にも影響を与える。
つるり/Slippery:このアイテムをつかもうとするクリーチャーは、毎ラウンド難易度15の反応セーヴに成功しなければこのアイテムを落としてしまう。
特異/Anomalous:このアイテムは作成しようとしたアイテムではなく、作成しようとしたアイテムと同じ種別あるいは同じ装備部位でコストが同じかほぼ同じ、別の魔法のアイテム(ランダムに決定する)となる。
軟弱/Vulnerable:このアイテムは通常より硬度が5だけ低い(最低0)。
呪い/Cursed:このアイテムは呪われる。表:呪われたアイテムの一般的な呪いをロールするか、この評価から適切な呪いを1つ選択すること。
反動/Backlashing:このアイテムで攻撃するかこのアイテムを起動するかした際、使用者は魔法的なエネルギーの反動で1d6ポイントのダメージを受ける。
非力/Impotent:このアイテムの術者レベルは予定より1だけ低い。これによりワンドやスタッフが要求される最低術者レベルを下回ったなら、この欠点を再ロールすること。
憤怒/Wrathful:戦闘中、使用者の精神は怒りに包まれる。使用者は難易度20の意志セーヴに成功しなければ、バーバリアンの激怒中に使用できない能力を使用できなくなる。この効果は、バーバリアンが激怒中に使用できる能力を使用できるようにするわけではない。
平和主義/Pacifistic:この武器を使用する際、使用者は目標がアンデッドあるいは人造である場合を除き、非致傷ダメージを与えることだけを選択できる(ほとんどの場合、攻撃ロールに-4のペナルティを受ける)。
偏執狂/Paranoid:使用者は他人を信用できなくなり、無害なものであっても自分に適用される全ての能力と呪文に対してセーヴィング・スローを試みなければならない。
盲信/Zealous:このアイテムは作成者の守護神格の信者に対してのみ機能する。複数の作成者が条件を満たしている場合、その守護神格の中からランダムに決定すること。
野蛮/Uncivilized:このアイテムは都市地域として扱われる場所では機能しない。
妖光/Faerie-Lit:使用者はフェアリー・ファイアー呪文の効果を受けているかのように、常に色とりどりの光に包まれている。