ドワーフは山々の中心に穿たれた都市に鎮座し、オークやゴブリンのような野蛮な種族の略奪を断固として撃退する、禁欲的だが厳格な種族である。ドワーフは他のどの種族よりも、不機嫌そうでユーモアを欠いた大地の職人としての評判を得ている。高山と地下の危険な領域に存在するために、巨人、ゴブリン、そしてそれ以外の同様の恐怖と常に戦争を行なってきた彼らの歴史が、多くのドワーフの暗い気質を形成したと言える。
ドワーフは歴史と伝統を愛しており、その長い寿命のため、短命の種族が示すものと比べて態度、スタイル、ファッション、流行の世代交代が遥かに少ない。物が壊れていない場合には、彼らはそれを修理したり変更したりしない; そして壊れた場合には交換するのではなく修理する。原則的に倹約家であるドワーフは、それが本当に台無しになって修繕することができなくならない限りは、何かを捨てることを嫌がる。同時に、ドワーフの偏執にも似た細心による細部と耐久性へのこだわりの職人技は、長持ちするように作られた希少な品々を生み出す。結果として、建築、芸術作品、道具、家庭用品、衣類、武器、そして事実上ドワーフによって作り出される他のすべてのものは、そのようなアイテムが他の種族によって博物館の片隅、埃をかぶった骨董棚、あるいは廃品置き場の肥やしに追いやられるであろう年代になっても、まだ常用できそうに見える。まとめると、これらの特性によってドワーフは時間を凍結させた種族であるというような印象が形成されている。
しかしそれは酷い見当違いだ、ドワーフは次の製品に取り掛かる前に新しい技術や製品を洗練させ完璧に仕上げることに常に熱心であるとしても、思慮深く想像力に富み、実験に積極的なのだから。非ドワーフ種族のいくつかは製作物を補完し完璧に仕上げるために魔法を使用しており、通常の手段ではなく神秘を通じて同じ目的を達成するが、ドワーフは一貫して他の種族の技術的進歩を上回り、冶金、石細工、そして工学の妙技を成し遂げている。彼らはまたどんなリスクを負ってでも作業の完了までを見届ける頑固なまでの勇気と献身によって特徴づけられた種族でもある。これらの特性がドワーフに他の種族が怖気づいて後退するような過酷な環境を探索させ定住させた。地下の最も暗き深淵から最も高い山の頂に至るまで、荒涼たる岩海岸に沿った鉄錆びた鋼の砦から密林に潜むジッグラト(*1)に至るまで、ドワーフは彼らの包領や砦を確立して、これをすべての進入者に対して保持しており、さもなくば遺産として屹立する揺るぐことのない記念碑だけを残して最後には滅び去る。
ドワーフは冒険的でも独創的でもないと言われるが、彼らは請け負うそれぞれの仕事と採用するあらゆる変更に対する集中と献身を維持し、そうした変更点を徹底的に吟味してから心の底から採用するのだと言うのがより正確なところであろう。新しい状況や新しい需要に直面したとき、彼らはあらゆる状況において新しい解決策を発明するよりは可能な限り既存の方法を用い、信頼できる厳正な道具と技術を体系的に適用することで対応しようとする。必要な場合には、しかしながら、障害を排除するための次なる完璧な手順を開発するために全霊を投じる。いったん目的の結果が得られると、彼らはそれぞれの分野の新しい部分を統合し、あるいは概念を発展させることに注力する。ドワーフはこのように滅多に分を超えることはないが、彼らはまた、主導権を握って自身の作成した優位を最大化する機会を見逃しているかもしれない。
身体的特徴/Physical Description:ドワーフは短身でずんぐりとした種族であり、そのたくましい外観の拠り所となる幅広で小さな胴体を、ほとんどの人間よりも短い足で支えている。ドワーフは男女とも髪の長さを誇っており、男性はしばしば顎髭を複雑な編みこみと多様な留め具でもって装飾する。男性ドワーフがツルツルに剃っていたら、それは間違いなく狂気かより悪いものの兆しである──この種族に精通しているものは、髭のないドワーフの男など誰も信用しない。
社会/Society:ドワーフの山城の間に横たわる大いなる距離が、彼らの社会の中に存在する文化的相違点の多さの原因となっている。こうした分断にも拘わらず、世界中のドワーフは石細工への愛情、石と金属に基づく職人技や建築への情熱、そして巨人、オーク、ゴブリン類への激しい嫌悪によって特徴づけられる。こうした諸種族が珍しいか聞かれることもないような土地といった隔地の集落の一部では、安全保障や治安へのドワーフの執着は、どちらかと言えば好戦的な気性とも相まって、どこに定住しても敵か最低でも好敵手を見つけ出すことにつながってしまう。彼らは正確には軍国主義的ではないが、彼らは斧を持たぬものは切り倒されるのだということをずっと前に学んでおり、したがって、ドワーフはどこでも武力によって自分たちの権利と主張を実現する準備をしておくものだと教育されている。外交上の忍耐が使い果たされた場合、彼らが“攻撃的交渉”と呼んでいるものを採用することを、ドワーフは躊躇しない。
種族関係/Relations:ドワーフとオークは長らくお互いの近傍に居住しており、両種族とも同じくらいに古い暴力の歴史を共有している。ドワーフは一般にハーフオークを信頼せずに避ける。エルフ、ノーム、そしてハーフリングは正しく尊敬に値すると認めるにはあまりにも脆弱、軽率、あるいは“可愛い”と感じている。人間の勤勉な気質と旺盛な食欲はドワーフの理想に最も強く一致するため、ドワーフが最も強く結びつきを共有しているのは人間である。
属性と宗教/Alignment and Religion:ドワーフは名誉と伝統に突き動かされる。彼らは時に冷淡な者だと偏見を持たれるが、友情と正義に篤く、その信頼を勝ち得るものは、彼らは懸命に働く一方で遊ぶことにもより懸命である──良質のエールが関係する場合には特に──と理解することになる。ほとんどのドワーフは秩序にして善である。
冒険者/Adventurers:ドワーフの冒険者は人間に比べると稀だが、世界のほとんどの地域で見かけることができる。ドワーフはしばしば氏族の栄光を追求するため、自身の生まれ故郷である要塞を豊かにするための富を見つけるため、あるいは種族的な敵によって陥落したドワーフの城塞を取り戻すために、自身の砦の境界線を離れる。ドワーフの闘争は多くの場合に隧道戦と近接戦闘によって特徴づけられるため、ほとんどのドワーフはファイターとバーバリアンのようなクラスに向かう傾向がある。
男性名/Males Names:ドルグリン、グルニャル、ハースク、カズムク、モルグリム、ロガー。
女性名/Female Names:アグナ、ボーディル、イングラ、コトリ、ルシルカ、ヤングリット。
+2【耐久力】、+2【判断力】、-2【魅力】:ドワーフはタフで賢いが、少々無愛想でもある。
中型:ドワーフは中型クリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティもない。
ゆっくり着実/Slow and Steady:ドワーフの基本速度は20フィートだが、鎧または荷重によって速度が修正されることはない。
暗視:ドワーフは暗闇の中で60フィート先まで見通すことができる。
防衛訓練/Defensive Training:ドワーフは(巨人)の副種別を持つモンスターに対してアーマー・クラスに+4の回避ボーナスを得る。
貪欲/Greed:貴金属あるいは宝石類の含まれる、魔法的でない物品の価格を調べるために行う〈鑑定〉技能判定において、ドワーフは+2の種族ボーナスを受ける。
嫌悪/Hatred:憎むべき敵に対する特殊訓練により、ドワーフは(オーク)または(ゴブリン類)の副種別を持つ人型生物クリーチャーに対する攻撃ロールに+1のボーナスを得る。
頑丈/Hardy:ドワーフは毒、呪文、擬似呪文能力に対するセーヴィング・スローに+2の種族ボーナスを得る。
踏ん張り/Stability:ドワーフは地面に立っている間、突き飛ばし、足払い攻撃に抵抗する際の戦技防御値に+4の種族ボーナスを得る。
石工の勘/Stonecunning:ドワーフは石造りの壁または床に設置された罠や、隠し扉などの特殊な石造りの仕掛けに気付くための〈知覚〉判定に+2のボーナスを得る。それらの10フィート以内を通過する時には常に、彼らが能動的に注意を向けているかに拘わらず、そのような仕掛けに気付くための判定を行なえる。
武器精通/Weapon Familiarity:ドワーフはバトルアックス、ヘヴィ・ピック、ウォーハンマーに習熟する。加えて“ドワーヴン”と名前に記載された武器を全て軍用武器として扱う。
言語:ドワーフは共通語とドワーフ語の会話能力を持ってゲームを開始する。高い【知力】値を持つドワーフは以下から〔追加の修得言語を〕選択することができる:オーク語、ゴブリン語、巨人語、地界語、地下共通語、ノーム語。
ドワーフを比較的均質な種族だと考えるものがほとんどだが、大半の氏族はより良く生存するために長い年月をかけて過酷かつ多様な環境下に適応している。以下のオプションはそのような独自化の一例を表しており、いかなるドワーフのキャラクターも取得することができる。
以下の種族特性は標準のドワーフの種族特性の代わりに選択することができる。これらの新しいオプションのいずれかを選択する前に、君の GM に相談をすること。
古き確執/Ancient Enmity:ドワーフは昔からエルフと対立しており、特にドラウを嫌悪している。この種族特性を持つドワーフは(エルフ)の副種別を持つ人型クリーチャーに対する攻撃ロールに+1のボーナスを獲得する。この種族特性は嫌悪と置き換える。
職人/Craftsman:ドワーフは金属や石の細工に関する熟練の手腕で知られている。この種族特性を持つドワーフは金属または石に関する〈製作〉または〈職能〉判定に+2のボーナスを獲得する。この種族特性は貪欲と置き換える。
深淵の戦士/Deep Warrior:この種族特性を持つドワーフは地下深くに潜む憎悪に直面しながら生活してきた。異形の種別を持つモンスターに対する アーマー・クラス に+2の回避ボーナスを獲得し、異形の種別を持つモンスターからの組みつき(または組みつき状態の維持)に対する戦技防御値に+2の種族ボーナスを獲得する。この種族特性は防衛訓練と置き換える。
巨人狩り/Giant Hunter:この種族特性を持つドワーフは(巨人)の副種別を持つ人型生物への攻撃ロールに+1のボーナスを得る。さらに、(巨人)の副種別を持つ人型生物の痕跡を見つけて追跡するための〈生存〉判定に+2のボーナスを得る。この種族特性は嫌悪と置き換える。
語り部/Lorekeeper:ドワーフは彼ら自身の歴史と周囲の世界に関して、克明な記録をつけている。この種族特性を持つドワーフはドワーフか彼らの敵に対する〈知識:歴史〉判定に+2の種族ボーナスを獲得する。このような技能判定は未修得であっても行うことができる。この種族特性は貪欲と置き換える。
魔法抵抗/Magic Resistant:ドワーフの古き一族の中には、特に魔法に強い抵抗力を持つものもいる。この種族特性を持つドワーフは5+キャラクター・レベルに等しい呪文抵抗を獲得する。この呪文抵抗は1回の標準アクションにより1ラウンドの間、抑止することができる。この種族特性を持つドワーフは秘術呪文に関する全ての精神集中判定に-2のペナルティを被る。この種族特性は頑丈と置き換える。
鉱山視覚/Minesight:この種族特性を持つドワーフは暗視の有効距離が90フィートに増加する; しかしながら、明るい光の中では自動的に目が眩んだ状態になり、[光]の補足説明を持つ効果に対するセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。この種族特性は暗視と置き換える。
登山家/Mountaineer:山のドワーフは狭い岩棚を移動して登攀することに熟練している。この種族特性を持つドワーフは高山病に対する完全耐性を持ち、狭いか滑りやすい面を通るための〈登攀〉または〈軽業〉判定を行うときでも アーマー・クラス への【敏捷力】ボーナスを失わない。この種族特性は踏ん張りと置き換える。
執拗/Relentless:ドワーフは敵を無視し、戦場を押し進むことに熟練している。この種族特性を持つドワーフは1体に対する突き飛ばしと蹴散らしの戦技判定に+2のボーナスを獲得する。このボーナスはドワーフと相手双方が地面に立っている間だけ効果を発揮する。この種族特性は踏ん張りと置き換える。
岩の足取り/Rock Stepper:この種族特性を持つドワーフは岩がちな地形を巧みに通り抜けることができる。5フィート・ステップを行う際に、瓦礫、割れた地面、あるいは急な階段などによる移動困難な地形を無視することができる。この種族特性は石工の勘と置き換える。
塩ひげ/Saltbeard:ドワーフは時折、堅牢な沿岸に沿って鉄の都市を築き上げる。そして、そのような都市に生まれついたものは、海上での〈職能:船乗り〉および〈生存〉判定に+2のボーナスを得る。彼らは(水棲)または(水)の副種別を持つクリーチャーに対する攻撃ロールに+1の種族ボーナスを、アーマー・クラス に+2の回避ボーナスを得る。貪欲の種族特性は水中か水の下で発見された財宝にのみ適用されるが、金属や宝石が含まれているかどうかに拘わらず、このような財宝の全てに適用される。この種族特性は防衛訓練、嫌悪、および石工の勘と置き換える。
空の歩哨/Sky Sentinel:大地への深い親和性を持つクリーチャーであるドワーフは、上からの攻撃を警戒する。この種族特性を持つドワーフに対して高地にいるクリーチャーは、攻撃ロールへのボーナスを得ることができず、またこの種族特性を持つドワーフは飛行するクリーチャーに対して、攻撃ロールに対して+1の種族ボーナス、アーマー・クラスに対して+2の回避ボーナス、〈知覚〉判定に対して+2のボーナスを得る。この種族特性は防衛訓練、嫌悪、および石工の勘と置き換える。
石の歌い手/Stonesinger:その類似性により大地から偉大な力を授けられるドワーフもいる。この種族特性を持つドワーフは[地]の補足説明を持つ呪文の発動、あるいは地の領域の領域能力、地もしくは地底の元素の血脈の「血脈の力」、石の神秘のオラクルの啓示を使用する際に、1レベル高く扱う。この能力はレベルに基づく力を早期に獲得できるようにするのではなく、この能力なしで使用できる力にのみ影響を与える。この種族特性は石工の勘と置き換える。
頑固/Stubborn:ドワーフは頑固で有名だ。この種族特性を持つドワーフは心術(魅惑)および心術(強制)の呪文または擬似呪文能力に対する意志セーヴに+2の種族ボーナスを獲得する。加えて、そうしたセーヴに失敗した場合、(それが1ラウンドよりも長い持続時間を持つ場合には)1ラウンド後に同じ難易度で再度セーヴを行うことができる。ドワーフが他の要素から(ローグの心術破りのような)同種の別の能力を持っていた場合、1ラウンドごとにこれらの能力のうちの1つしか使うことができないが、1つ目の再ロール能力に失敗した場合は、次のラウンドに別の能力を使うことができる。この種族特性は頑丈と置き換える。
地表の生存主義者/Surface Survivalist:長い間地上に住んでいたために夜を見通す能力を失ってしまったドワーフもいる。しかしながら、彼らは過酷な環境への適応によって(釘付けにされる、あるいは吹き飛ばされるかどうかを決定する際に)風の状態を操ることができ、また熱気または冷気の気候のいずれか(1つを選ぶ)の深刻さを1段階軽減する。この種族特性は暗視と置き換える。
排外的/Xenophobic:ムラ社会のドワーフはドワーフではない人型生物を蔑視している。彼らはドワーフ語だけを話し、高い【知力】を持つことによるボーナス言語を取得しない。加えて、彼らは〈言語学〉2ランクにつき1つの言語しか学習しない。しかしながら、彼らの不信を抱く性質は[恐怖]効果を除く[精神作用]効果に対する+1のボーナスを与える。この種族特性はドワーフの通常の言語と置き換える。
巨竜の災い/Wyrmscourged:この種族特性を持つドワーフは竜の変則的能力、超常能力、および擬似呪文能力に対する アーマー・クラス とセーヴィング・スローへの+2の回避ボーナスと攻撃ロールへの+1のボーナスを得る。彼らはまた竜を識別するための〈知識:神秘学〉判定への+2の種族ボーナスを得て、未修得であってもそのような判定を行うことができる。この種族特性は防衛訓練、嫌悪、および石工の勘と置き換える。
君はドワーフの副種族や変種を作成するために、以下のように様々な代替種族特性を組み合わせることができる。
深淵掘り/Deep Delver:地の下で生活するドワーフは鉱山視覚および深淵の戦士の種族特性を持っている。深淵掘りの呪文の使い手は石工の勘を石の歌い手の特性と交換しているかもしれない。
長老ドワーフ/Elder Dwarf:太古の血統を引く伝統主義的なドワーフは古き確執、語り部、および魔法抵抗か頑固のどちらかの種族特性を持っている。
亡命ドワーフ/Exiled Dwarf:故郷を失ったドワーフは通常は執拗および頑固の種族特性を持っているだけでなく、しばしば巨竜の災いを持っている。
山岳ドワーフ/Mountain Dwarf:高い峰の頂に住むドワーフは登山家だけでなく、しばしば地表の生存主義者の種族特性を持っている。山岳ドワーフもまたその故郷を守るために訓練を行なっており、代わりに空の歩哨および排外的の特性を持っていることがある。
追加の技能ランクまたはヒット・ポイントを得る代わりに、適性クラスのレベルを得たときはいつでも、ドワーフにはキャラクターの適性クラスに基づくその他のボーナスのいくつかを選ぶという選択肢がある。以下の適性オプションは記載の適性クラスを有するすべてのドワーフに利用可能であり、特に断りのない限り、ボーナスはクラスの特典を選択するたびに適用される。
アルケミスト:変異薬を使用したときのアルケミストの外皮ボーナスに+1/4を加える。
インクィジター:1種類の審判の効果を決定する目的において、インクィジターのレベルに+1/2を加える。
ウィザード:ウィザードの修得したアイテム作成特技1つを選択すること。その特技を使用してアイテムを作成するときはいつでも、8時間を費やして進行する作業量を200gp 増加する(冒険中に作成している場合は50gp)。これによってアイテムのコストが減少することはない; アイテムを作成する速度が増加するだけである。
ウィッチ:ウィッチの使い魔の アーマー・クラス への外皮ボーナスに+1/4を加える。
オラクル:1つの武器に習熟していないことによるペナルティを1減少する。この能力によってある武器の非習熟ペナルティが0になった場合、オラクルはその武器への適切な《軍用武器習熟》または《特殊武器習熟》特技を持っているかのように扱う。
ガンスリンガー:1種類の火器の不発確率を1/4減少する。火器の不発確率を1よりも小さくすることはできない。
キャヴァリアー:キャヴァリアーの挑戦の目標に対するダメージへのボーナスに+1/2を加える。
クレリック:1レベルの時点で得られる、通常の使用可能回数が3+クレリックの【判断力】修正値である領域能力1つを選択すること。クレリックはその領域能力の1日の使用回数に+1/2を加える。
サモナー:サモナーの幻獣の アーマー・クラス への外皮ボーナスに+1/4を加える。
ソーサラー:[強酸]および[地]の呪文または擬似呪文能力のダメージに+1/2を加える。
ドルイド:1レベルの時点で得られる、通常の使用可能回数が3+ドルイドの【判断力】修正値である領域能力1つを選択すること; ドルイドはその領域能力の1日の使用回数に+1/2を加える。
バード:中装鎧を着用してバード呪文を発動するときの秘術呪文失敗確率を+1%減少する。合計が10%に達すると、まだ取得していない場合バードは《鎧習熟:中装》を獲得する。
バーバリアン:バーバリアンの1日の激怒ラウンド数に+1を加える。
パラディン:パラディン呪文を発動するときの精神集中判定に+1を加える。
ファイター:突き飛ばしか足払いに抵抗するときのファイターの 戦技防御値 に+1を加える。
メイガス:1日に1回しか使用できないメイガスの秘奥1つを選択すること。メイガスは1日に使用できる回数に+1/6を加える。メイガスの秘奥が1日に2回使用可能になったら、メイガスは別のメイガスの秘奥を選択しなければならない。
モンク:モンクの素手打撃によって物体を攻撃するときはいつでも土、石、または金属で作られた任意の物体の硬度を1減少する(最小0)。
レンジャー:地下に住む動物および魔獣に影響を与えるための野生動物との共感判定に+1/2を加える。
ローグ:石の罠に関する〈装置無力化〉判定に+1/2のボーナスを加える。また、石の罠に関する罠感知に+1/2のボーナスを加える。
ほとんどのドワーフの荒々しい伝統主義はその頂点に、古代の原則と実践に根ざした厳格な正統性に固執する、変革には全く適さない人物を戴くことになる。
呪文:司教は[混沌]の補足説明を持つ呪文を発動することはできない。
融通の効かぬ意志(変則)/Inflexible Will:1レベルの時点において、司教はコンフュージョンとインサニティの効果、および[混沌]の補足説明を持つ効果に対するセーヴィング・スローへの+2のボーナスを得る。この能力は魔物の知識と置き換える。
ディテクト・ケイオス(擬呪):司教は回数無制限でディテクト・ケイオスを使用することができる。この能力は属性看破と置き換える。
恐るべき法律家(超常)/Fearsome Jurist:5レベルの時点において、司教は1回の即行アクションとして、その武器の1つにジュリストかマーシフルの武器特殊能力を付与することができ、さらに1回の即行アクションとしてこれらの能力を切り替えることができる。いずれかの特殊能力を使用している場合、武器のクリティカル可能域は混沌のクリーチャーに対して2倍になる。これはキーン・エッジ、《クリティカル強化》、または同種の効果と累積しない。この能力は滅ぼしを置き換え、それ以外の点は同様に働く。
反復のオーラ(超常)/Aura of Repetition:8レベルの時点において、審判を使用している際に1日に1回、司教は労役の副領域と同様の反復のオーラを投射することができる。司教が自身の領域として工匠(労役)を取得している場合、オーラの 難易度は2増加するが、持続時間は増加しない。この能力は二度目の審判と置き換える。
一事不再理(超常)/Double Jeopardy:12レベルの時点において、司教が恐るべき法律家の能力を使用するときはいつでも、影響を与える武器を2つ選択することができ、一方にはジュリストの武器特殊能力を、他方にはマーシフルの特殊能力を、上記のように与える。双方の特殊能力を単一の武器に結合してもよく、クリティカル可能域は2倍になる。これはキーン・エッジ、《クリティカル強化》、または同種の効果と累積しない。この能力は上級滅ぼしと置き換える。
復帰のオーラ(超常)/Aura of Reversion:16レベルの時点において、審判を使用している際に1日にインクィジター・レベルに等しいラウンド数まで、半径30フィートの放射を投射することができる。自身のターンの開始時にこのオーラ内にいる、司教以外の変異術の効果を使用しているすべてのクリーチャーは不調状態、あるいは変身能力を含め(ポリモーフ)効果を使用している場合には不調状態かつ吐き気がする状態になる(頑健・無効; 難易度10+司教のレベルの1/2+司教の【判断力】修正値)。永続的な魔法のアイテムによる継続的効果はこの効果を生じさせない。オーラ内における変異術効果に対する解呪判定は+4のボーナスを得る。この能力は反復のオーラと同時に使用することはできない。この能力は三度目の審判と置き換える。
斧は最も有名なドワーフ武器だが、鎚は鍛冶場主としての、また同様に戦士としてのドワーフの遺産の心臓部にある。
大鉄鎚(変則)/Sledgehammer:3レベルの時点において、ハンマーを使用する戦鎚士は突き飛ばし、蹴散らし、武器破壊、または足払いを行う戦技判定に+2の状況ボーナスを得る。この能力は鎧修練1と置き換える。
武器修練(変則):5レベルの時点において、戦鎚士はハンマーを選択しなければならず、武器修練のボーナスは5レベルを超える4レベルごとに+1ずつ増加するが、他のグループの武器修練は得られない。
地へ打ち下ろす戦鎚(変則)/Hammer to the Ground:7レベルの時点において、戦鎚士は突き飛ばしの戦技に成功した際、突き飛ばしの最後に足払いの戦技を行うことができる。目標を移動させなかった場合にも、打ち据えた力は依然として敵の足を絡めとるが、足払いの戦技判定に-5のペナルティを受ける。
15レベルの時点において、戦鎚士が突き飛ばしに成功したいかなるクリーチャーも、突き飛ばしの最後に自動的に打ちのめされて伏せ状態になる。この能力は鎧修練2および4と置き換える。
リズミカルな打撃(変則)/Rhythmic Blows:9レベルの時点において、戦鎚士は目標に攻撃を命中させるごとに、その目標に対する攻撃ロールに+1のボーナスを得る。このボーナスは目標に対して命中するたびに累積するが、戦鎚士のターンの最後までしか持続しない。この能力は武器修練2と置き換える。
杭打ち(変則)/Piledriver:11レベルの時点において、1回の標準アクションとして、戦鎚士はハンマーの武器修練グループの武器1つによる1回の近接攻撃を行うことができる。攻撃が命中した場合、命中した相手に対してフリー・アクションとして機会攻撃を誘発することなく突き飛ばしか足払いの戦技を行うことができる。この能力は鎧修練3と置き換える。
大地割り(変則)/Ground Breaker:13レベルの時点において、1回の全ラウンド・アクションとして、戦鎚士はハンマーで地面を打ち据えることができる。攻撃が床の硬度を超えるダメージを与えた場合、戦鎚士の占めるマスと隣接するすべてのマスは移動困難な地形になる。これらのマスにいるクリーチャーは、戦鎚士を除いて打ちのめされて伏せ状態になる(反応・無効 難易度15)。この能力は武器修練3と置き換える。
戦鎚体得(変則)/Hammer Master:17レベルの時点において、戦鎚士がハンマーの武器修練グループのいずれかの武器について学んだすべての戦闘特技(例えば《クリティカル強化》、《武器熟練》など)は、そのグループのすべての武器に適用される。この能力は武器修練4と置き換える。
壊滅的な打撃(変則)/Devastating Blow:19レベルの時点において、1回の標準アクションとして、戦鎚士はハンマーの武器修練グループの武器1つによる1回の近接攻撃を-5のペナルティを受けて行うことができる。攻撃が命中した場合、その攻撃はクリティカル可能状態として扱う。このクリティカル・ヒットが確定しても、クリティカル・ヒット時のみに起動する武器特殊能力は起動しない。この能力は鎧体得と置き換える。
武器体得(変則):戦鎚士はハンマーのグループから武器を選択しなければならない。
鍛冶司は儀式術者や心術士の専門家としての聖職ドワーフであり、驚異的な速度でルーンを刻んだ武具を生成することができる。
工匠士/Artificer:鍛冶司は領域を1つしか得られず、それは工匠の領域(副領域を含まない)でなければならない。鍛冶司が神格を崇拝する場合、その神格は工匠の領域を授ける必要がある。
鉄の呪文/Steel Spells:鍛冶司は呪文リストに以下の呪文を加える:1レベル―クラフターズ・カース、クラフターズ・フォーチュン、リード・ブレーズ; 2レベル―チル・メタル、ヒート・メタル、シャター; 3レベル―キーン・エッジ、ヴァーサトル・ウェポン; 8レベル―アイアン・ボディ、リペル・メタル・オア・ストーン。
神聖鍛冶(超常)/Divine Smith:鍛冶司が武器、盾、または防具1つを目標とする呪文を発動するときはいつでも、その呪文は+1術者レベルの効果を持つ。呪文が1つ以上の呪文修正特技を適用していた場合、呪文の修正レベルの合計を1減少する(最小0)。
呪印鍛造(超常)/Runeforger:鍛冶司は全ラウンド・アクションとして一揃いの全身鎧、盾、あるいは武器に神秘的なルーンを刻むことができる。この能力の1日の使用可能回数は3+鍛冶司の【知力】修正値に等しい。これらのルーンはクレリック・レベルにつき1ラウンド持続するが、1つのアイテムに同じルーンを2回刻むことでこの持続時間はレベルにつき1分間に、3回でレベルにつき10分間に、4回でレベルにつき1時間に増加する。イレイズは魔法の記述と同様にルーンに影響を与える。鍛冶司は1レベルの時点において鍛冶司の祝福を学習し、2レベルの時点および以降の2レベルごとに追加で1つのルーンを学習することができる。アスタリスク(*)が付されたルーンは1つのアイテムに1種類しか同時に配することはできない。この能力はエネルギー放出と置き換える。
太古の魅力/Ancient Splendor:刻まれた武器、防具、または盾は、〈交渉〉および〈威圧〉判定に+2(ドワーフと対峙する場合は+4)の状況ボーナスを与える。
渇血/Bloodthirst:刻まれた刺突、または斬撃武器は、魔法の武器でない場合でさえウーンディングの特殊能力を持っているかのように機能する。鍛冶司は最低4レベルでなければこのルーンを学習できない。
死の打撃/Deathstrike:刻まれた武器は、この武器による一打が目標のヒット・ポイントを負の値に減少させた場合に速やかに起動するデス・ネル呪文を格納する。これにはその武器の死の打撃のルーンすべてを消費する。鍛冶司は最低4レベルでなければこのルーンを学習できない。
耐久性/Durability:刻まれたアイテムの硬度は鍛冶司の【判断力】修正値と等しい量だけ増加し、ヒット・ポイントは鍛冶司のレベルの2倍に等しい量だけ増加する。
軽量/Featherlight:刻まれたアイテムの重量は半分になる; 金属製のアイテムの重量は通常の1/4に減少する。全身鎧の一揃いに刻んだ場合、〈軽業〉、〈登攀〉、および跳躍判定における鎧による判定ペナルティは半分になる。
鍛冶司の祝福/Forgemaster's Blessing:刻まれた非魔法のアイテムは高品質のアイテムとして機能する。
霊印/Ghostglyph:刻まれた武器、盾、または防具はゴースト・タッチの特殊能力を得る。鍛冶司は最低4レベルでなければこのルーンを学習できない。
輝印/Glowglyph:刻まれたアイテムは松明のように光を放つ。1回の標準アクションとして、使用者はルーンに、ブラインディングの特殊能力を持つ盾のように、アイテムに刻まれた輝印のルーンにつき5フィートの半径の爆発を伴う光の炸裂を噴出するよう命じることができる。これにはそのアイテムの輝印のルーンすべてを消費する。
不死身/Invulnerability:刻まれた防具は着用者にクレリック・レベルの1/2に等しいダメージ減少/魔法を与える。鍛冶司は最低8レベルでなければこのルーンを学習できない。
強撃/Powerstrike:刻まれた武器のクリティカル可能域は2倍になる。これはキーン・エッジ、《クリティカル強化》、または同種の効果と累積しない。鍛冶司は最低6レベルでなければこのルーンを学習できない。
帰還/Return:刻まれた武器はリターニングの武器特殊能力を得る。鍛冶司は最低4レベルでなければこのルーンを学習できない。
呪文保護/Spellguard:刻まれたアイテムは11+鍛冶司のクレリック・レベルに等しい呪文抵抗を得る。これはアイテムそのものを目標とする効果にのみ適用される。
呪印/Spellglyph:刻まれた武器はスペル・ストアリングの特殊能力を得る。鍛冶司は最低4レベルでなければこのルーンを学習できない。
盗人呪い/Thief-Curse:鍛冶司はアイテムの正当な所有者として、クリーチャー1体を指定する。ルーンの持続時間中にこのアイテムを意図的に握ったその他のすべてのクリーチャーは、(ビストウ・カースのように)呪われる。鍛冶司は最低6レベルでなければこのルーンを学習できない。
追跡者/Tracer:ルーンが持続している限り、クレリックは回数無制限で1回の標準アクションとして、ロケート・オブジェクトを使用したかのようにその位置を感知することができる。
《魔法の武器防具作成》:鍛冶司は3レベルの時点でボーナス特技としてこの特技を得る。
鍛冶体得(変則)/Master Smith:5レベルの時点において、鍛冶司は通常の金属製のアイテムを、作業の進行を決定するのにそのgp の価値の半分を使用して速やかに作成することができ、また通常の半分の時間で金属製の魔法のアイテムを作成することができる。
石の王はドワーフの包領の献身的な番兵であり、人々を保護するために大地と太古の石の力を操る。
石の打撃(超常)/Stonestrike:1日にパラデイン・レベルにつき1回、石の王は生ける岩の力を呼び降ろすことができる。1回の即行アクションとして、自身の次のターンの開始時まで、石の王の近接攻撃は(武装していても素手打撃でも)パラディン・レベルの2倍までの硬度の無視を含めて魔法かつアダマンティンとして扱い、攻撃、ダメージ・ロール、戦技判定に+1のボーナスを得る。このボーナスは石の王またはその目標が地面ないし石の構造物に触れている場合、 戦技防御値 にもまた適用される。このボーナスは5レベルおよびそれ以降の5レベルごとに+1ずつ増加する。この能力は悪を討つ一撃と置き換える。
心臓石(変則)/Heartstone:2レベルの時点において、石の王の生身は次第に岩のようになる。石の王は アーマー・クラス への+1の外皮ボーナスおよびパラディン・レベルの1/2に等しいダメージ減少/アダマンティンを得る。この外皮ボーナスは6レベルの時点およびそれ以降の4レベルごとに+1ずつ増加し、18レベルの時点で最大の+5になる。地面か石の構造物に接触していない場合、これらの利益は半分になる。この能力は信仰の恩寵と置き換える。
石の血潮(変則)/Stoneblood:3レベルの時点において、石の王の急所は石灰化を始め、その血液は液状の石に変化する。石の王はヒット・ポイントが負数の時の容態安定化判定にパラディン・レベルを加え、クリティカル・ヒットまたは狙いの正確さに基づくダメージを25%の確率で無視する。これはフォーティフィケイション防具または同種の効果と累積しない。9レベルの時点において、この確率は50%に増加し、石化に対する完全耐性を得る。15レベルの時点において、この確率は75%に増加し、出血および吸血効果に対する完全耐性を得る。この能力は頑健なる肉体および3レベル、9レベル、15レベルの時点で得られる慈悲と置き換える。
防御の構え(変則)/Defensive Stance:4レベルの時点において、石の王はストールワート・ディフェンダー(『Advanced Player's Guide』P.277)と同様の防御の構え能力を得る。また8レベルの時点およびそれ以降の4レベルごとに防御パワー1つを選択することができる。1日に維持することのできる防御の構えの合計ラウンド数を決定する際に、ストールワート・ディフェンダーのレベルはパラディン・レベルと累積する。石の王は呪文または呪文発動能力を得ず、術者レベルを持たず、呪文解放型または呪文完成型の魔法のアイテムを使用できない。
地の放出(超常)/Earth Channel:4レベルの時点において、石の王はボーナス特技として、癒しの手能力を2回分消費することで起動することのできる、有効クレリック・レベルとしてパラディン・レベルを使用する《エレメンタルへのエネルギー放出:地》を得る。この能力はエネルギー放出と置き換える。
石の従者(超常)/Stone Servant:5レベルの時点において、石の王はパラディンが乗騎を招請するのと同様に、小型のアース・エレメンタルを招請することができる。このアース・エレメンタルは秩序にして善の属性で、セレスチャル・テンプレートを適用されており、石の王がレベルを得るのにしたがってサイズを増大させ、8レベルの時点で中型に、11レベルの時点で大型に、14レベルの時点で超大型に、17レベルの時点でグレーターに、そして20レベルの時点でエルダーになる。この能力は信仰の絆と置き換える。
石の滅ぼし(超常)/Stonebane:11レベルの時点において、石の打撃を使用する際、石の王の攻撃は(地)の副種別を持つクリーチャー、人造、あるいは土か石で作られた物体に対するベインの武器特殊能力を得る。この能力は正義のオーラと置き換える。
位相打撃(超常)/Phase Strike:12レベルの時点において、石の王の石の打撃はそこに存在しないかのように石や金属を透過することができる。石の打撃能力の使用回数を2回消費することによって、石の王は石または金属によって提供される完全遮蔽に満たないいかなる遮蔽も無視することができ、またブリリアント・エナジー武器を使用しているかのように、石または金属の防具ないし盾によるアーマー・クラス ボーナスを無視する。位相打撃は人造、物体、または(地)の副種別を持つクリーチャーにダメージを与えることはできないが、ブリリアント・エナジー武器とは異なりアンデッドを害することはできる。この能力は12レベルの慈悲と置き換える。
機動防御(変則)/Mobile Defense:18レベルの時点において、石の王は防御の構えを維持している間、1ラウンドにつき1回の5フィート・ステップを行うことができる。この能力は18レベルの慈悲と置き換える。
石の肉体(変則)/Stone Body:20レベルの時点において、石の王の肉体は生きた石に変化する。石の王はもはや飲食、呼吸、睡眠を必要とせず、また麻痺、毒、朦朧化に対する完全耐性を得る。石の王はもはやクリティカル・ヒットまたは狙いの精密さに基づくダメージの対象にならない。この能力は聖なるチャンピオンと置き換える。
ドワーフは以下の選択肢を利用できる。GM の裁量によっては、他の適切な種族もまた、これらのうちいくつかを使用してもよい。
ドワーヴン・ボルダー・ヘルメット/Helmet, Dwarven Boulder:この重く補強されたヘルメットは近接攻撃を行うために使用することができる。着用者は突き飛ばしの戦技を試みるときにこのヘルメットを使用することもでき、その判定に+2の状況ボーナスを得られるが、(成功するにせよしないにせよ)戦技を完了した後で着用者は自身の次のターンの終了時までよろめき状態になる。加えて、ヘルメットは着用者のクリティカル・ロールに対する アーマー・クラス に+2の状況ボーナスを与える。ドワーヴン・ボルダー・ヘルメットは着用者の秘術呪文失敗確率に20%を加える。頭部スロットを占有し、金属製であって石でできているわけではなく、つまり金属製の武器として標準的でない素材で作成することができる。ドワーヴン・ボルダー・ヘルメットは(いくらかの保護を提供するにも関わらず、防具としてではなく)武器として強化することができる。
ドワーヴン・ロングアックス/Longaxe, Dwarven:この凝った装飾の重い刃は、大きな間合いを持つための鋼鉄を履かせた長い柄の先端に搭載されている。洞窟に住むドワーフの間では珍しいが、日常的に巨人と争う山岳ドワーフの氏族では一般的である。
ドワーヴン・ロングハンマー/Longhammer, Dwarven:この頭の重い打撃武器にはしばしば魔物の顔が刻まれているか鋳造されており、あるいは宙を振ることで威嚇的な笛音の鳴る小さな穴が穿たれている。
ドワーヴン・ダブル・ウォーアックス/Waraxe, Dwarven Double:この頑丈なウォーアックスは、一般的なドワーヴン・ウォーアックスと同様だが、その反り返った刃は致命的な蝶のようにその先端の前後に及んでいる。ドワーヴン・ダブル・ウォーアックスは《薙ぎ払い》または《薙ぎ払い強化》を使用するときの最初の攻撃の後のすべての攻撃ロールに+1のボーナスを与える。
価格 |
クリティカル |
タイプ |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ドワーヴン・ボルダー・ヘルメット/Helmet, Dwarven Boulder |
20gp |
1d3 |
1d4 |
×2 |
― |
10ポンド |
殴打 |
本文参照 |
ドワーヴン・ダブル・ウォーアックス/Waraxe, dwarven double |
60gp |
1d8 |
1d10 |
×3 |
― |
12ポンド |
斬撃 |
本文参照 |
ドワーヴン・ロングアックス/Longaxe, dwarven |
50gp |
1d10 |
1d12 |
×3 |
― |
14ポンド |
斬撃 |
|
ドワーヴン・ロングハンマー/Longhammer, Dwarven |
70gp |
1d10 |
2d6 |
×3 |
― |
20ポンド |
殴打 |
その長い歴史において、ドワーフは上と下の両方からの多くの敵と直面している。その結果、彼らはそのような脅威に直面しても生き残るために役立ついくつかの奇策や能力を開発してきた。
君は強力な醸造を仕込むことができる。
前提条件:〈製作:錬金術〉1ランク、〈職能:酒つくり〉1ランク、ドワーフ。
利益:〈製作:錬金術〉、および〈職能:酒つくり〉判定に+2のボーナスを得る。また、君の作成する摂取毒の 難易度 には+1を加える。
君は小さな相手を切り刻むとき凶暴だ。
前提条件:【筋】13、《薙ぎ払い》、《強打》、基本攻撃ボーナス+11、ドワーフ。
利益:《薙ぎ払い》または《薙ぎ払い強化》を使用する際、君の最初の攻撃が命中した場合、君は追加の攻撃を行う前に、フリー・アクションとして1回の5フィート・ステップを行うことができる。そのようにすることでクリーチャーが君の機会攻撃範囲内に入った場合、そのクリーチャーは他のすべての前提条件を満たしている限り、君の《薙ぎ払い》の追加攻撃の適切な目標になる。
通常:君は最初の攻撃を行った時点で機会攻撃範囲にいるクリーチャーに対してのみ《薙ぎ払い》の追加攻撃を行うことができる。
君の兜は致死的な打撃を脇に逸らす。
前提条件:《へこみ兜》、《石頭》、基本攻撃ボーナス+11、ドワーフ。
利益:ヘルメットを着用している場合、君はクリティカル・ロールに対する アーマー・クラス に+1を加える; この利益は《へこみ兜》と累積する。君がクリティカル・ヒットをそらすために《へこみ兜》を使用する場合、君は自身に何らかのダメージを適用する前に、そのクリティカル・ヒットによるすべてのダメージをヘルメットに適用することができる。君がダメージを受けなかった場合、いかなるクリティカル特技や毒のような追加効果も無効になる。
君の兜は君をきつい命中から保護してくれる。
利益:ヘルメットを着用している場合、君はクリティカル・ロールに対する アーマー・クラス に+1を加える。君に対するクリティカル・ヒットが確定した場合、1回の割り込みアクションとして、君はその攻撃によるダメージの半分を、君自身ではなく君のヘルメットに、通常通りの硬度を用いて適用することができる。このダメージが君のヘルメットを破壊した場合、残りのダメージは君に適用される。この特技を使用した後、君は次の自分のターンの終了時までよろめき状態になる。君のヘルメットが破損状態であるか、攻撃が アーマー・クラス への防具のボーナスを無視する場合でも、君はこの特技を使用することができる。
君の薙ぎ払いの一振りは巨人やより大きな敵を切断する。
前提条件:【筋】13、《薙ぎ払い》、《ゴブリン薙ぎ》、《オーク斬り》、《強打》、《反撃の構え》、基本攻撃ボーナス+11、ドワーフ。
利益:この特技は《ゴブリン薙ぎ》と同様に機能するが、君の追加攻撃は君より1段階大きなサイズ以下のクリーチャーに対して行うことができる。加えて、君が人型生物(巨人)に対して行うそのような攻撃は攻撃ロールへの+2の状況ボーナスを得る。
君は小さな相手を切り刻むときに凶暴になる。
利益:《薙ぎ払い》または《薙ぎ払い強化》を使用する際、君の最初の攻撃が命中した場合、君は自身の機会攻撃範囲内にいる自分より小さなクリーチャーに追加の攻撃を行うことができる; 目標が互いに隣接している必要はない。君が人型生物(ゴブリン類)に対して行う追加攻撃は攻撃ロールへの+2の状況ボーナスを得る。
利益:君はヘルメットを使用して行う攻撃ロールと戦技判定に+1のボーナスを得る。君は君をよろめき状態または朦朧状態にしようとする呪文および特殊能力に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。
君は山ヤギのように小さな岩棚を通り抜けることができる。
前提条件:【敏】13、ドワーフ、登山家または踏ん張りの種族特性。
利益:君は狭い足場でバランスを取るために〈軽業〉を使用するときに、完全な移動速度で移動することができ、落下中に自分自身または他のクリーチャーを掴むための〈登攀〉判定に+4のボーナスを得る。君はまた(地震などのような)君を伏せ状態に転倒させようとする効果に対するセーヴィング・スローへの+4のボーナスも得る。このボーナスは突き飛ばしまたは足払い攻撃に対する 戦技防御値 には適用されない。
君は敵、とりわけオークを切り刻むとき凶暴だ。
前提条件:【筋】13、《薙ぎ払い》、《ゴブリン薙ぎ》、《強打》、ドワーフ。
利益:この特技は《ゴブリン薙ぎ》と同様に機能するが、君の追加攻撃は君のサイズ以下のクリーチャーに対して行うことができる。加えて、君が人型生物(オーク)に対して行うそのような攻撃は攻撃ロールへの+2の状況ボーナスを得る。
前提条件:《発動妨害》、《呪文潰し》、ドワーフ、ファイター・レベル10。
利益:1回の標準アクションとして、君は呪文破壊の激怒パワー(『Ultimate Combat』P.28)を持っているかのように、継続中の呪文効果に対して武器破壊を試みることができる。君はこの特技を1日に1回、加えて君の基本攻撃ボーナスの+10を超える5ポイントごとに追加で1日に1回まで使用することができる。
利益:君が毒に対するセーヴィング・スローに成功したときはいつでも、君はその毒によって受けた種別の能力値ダメージを1ポイント回復する。通常のものか魔法的のものかを問わず、君が能力値ダメージを回復したときはいつでも、君は追加で1ポイントの能力値ダメージを回復する。この特技は能力値ペナルティまたは能力値吸収には何の効果もない。
ドワーフの魔法はしばしば地と石を伴い、日々の生活の中で直面する課題を克服するために調整されている。したがってドワーフの魔法が多くの場合にこれらにうまく対処するのは驚くべきことではない。以下の魔法のアイテムはドワーフの職人によって発明されており、その共同体の外では稀にしか見られない。
(Elixir of Darksight/暗視覚の霊薬)
オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 6
装備部位 ―; 市価 1,200gp; 重量 ―
この暗い、シロップ状の水薬は、飲用者の暗視の有効距離を2倍にし、暗視を使用した時にディーパー・ダークネスを見通すことができるようにする。この効果は1時間持続する。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、ダークヴィジョン、ディーパー・ダークネス; コスト 600gp
(Rod of Dwarven Might/ドワーフの力のロッド)
オーラ 強力・変成術; 術者レベル 19
装備部位 ―; 市価 80,000gp; 重量 10ポンド
より有名なロッド・オヴ・ロードリィ・マイトのドワーフ版であるこのロッドは、擬似呪文機能は持っていない; しかしながら、ドワーフによって使用されると、すべての アーマー・クラス、攻撃ロール、戦技防御値、戦技ボーナス、ドワーフの種族特性によるすべてのセーヴィング・スロー・ボーナスが+1増加する。ロッドの通常の機能はロッド・オヴ・ロードリィ・マイトと共通だが、魔法の武器としての形態はドワーフの嗜好に合わせてある。
1のボタンを押すと、ロッドは+3ドワーヴン・ロングハンマーになる。
2のボタンを押すと、ロッドは+4ドワーヴン・ウォーアックスになる。
必要条件 《魔法の武器防具作成》、《ロッド作成》、ブルズ・ストレンクス、テレキネシス、作成者はドワーフでなくてはならない; コスト 40,000gp
ドワーフの呪文の使い手は寄って立つべき地面を形成し、金属を成形し、そしてその技術を支援するために魔法を使用することで知られている。これらの呪文はまさにそのような魔法の一例である。
Groundswell/うねり
系統 変成術[地]; 呪文レベル クレリック2、ドルイド2、メイガス2、レンジャー2
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作
距離 接触
目標 接触したクリーチャー
持続時間 1分/レベル
セーヴィング・スロー 頑健・無効(無害); 呪文抵抗 可(無害)
この呪文によって目標は足元の地面を隆起できるようになる。目標は1回の即行アクションとして地面を5フィート隆起させることができ、隣接するすべてのマスは急斜面として扱われる。グランズウェルは目標よりも低い高度に立っているクリーチャーによる挟撃を妨げる。グランズウェルを作成した後に目標が移動した場合、目標のターンの終了時に地面は通常の高さに戻る; さもなくば目標が移動するまで、または1回の即行アクションを使用して地面を通常通りに戻すまで、そのままの場所に留まる。グランズウェルは5フィートを超えて地面の高度を増加させることはできない。
Ironbeard/鉄ひげ
系統 変成術; 呪文レベル アンティパラディン1、クレリック1、メイガス1、パラディン1、レンジャー1
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作
距離 接触
目標 接触したクリーチャー
持続時間 1分/レベル
セーヴィング・スロー 頑健・無効(無害); 呪文抵抗 可(無害)
この呪文は同意する目標の顔から噴き出るブラシのような硬い鉄の顎ひげを生やす。アイアンビアードは アーマー・クラス に+1の鎧ボーナスを与え、このボーナスはクリーチャーによって着用されている防具と累積する。アイアンビアードは冷たい鉄製のアーマー・スパイクと同等の武器として使用することもできる。アイアンビアードは発話を困難にするため、音声要素を持つ呪文発動は20%の呪文失敗確率を受ける。
Toilsome Chant/難儀な聖歌
系統 心術(強制)[精神作用]; 呪文レベル バード1
発動時間 本文参照
構成要素 音声、動作
距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標 生きているクリーチャー1体
持続時間 本文参照
セーヴィング・スロー 意志・無効(無害); 呪文抵抗 可(無害)
術者はこの呪文を自信鼓舞の呪芸を開始するアクションの一部として発動することができる。自信鼓舞の呪芸の利益は、術者が呪芸を終了した場合でさえ、選択した技能を使用する次の技能判定を目標が完了しない限り(最大で術者レベルにつき1時間まで)持続する。