デーモンは破壊のために存在し、デヴィルは堕落と支配を切望し、ダイモンは万物の死を追い求める。そしてディヴとして知られる不浄なる存在は、定命のものが作り出した全てのものを破壊し略奪しようと努める。呪われたアバドンの奥深くへ追放された汚らわしきジンニーの継嗣であるディヴは、定命のもの全てに対して古来よりの憎悪を心に抱いている。その力の全ては単なる破壊ではなく、生きるもの全てに苦しみを与えるものだ。辛抱強く悪意に満ちたディヴは美しく楽しいもの全てを台無しにする方法を探し求める。長く苦しみに満ちた死に破れる前に、犠牲者を失意と苦しみに満ちた存在へと追い込んでしまう。
複数の神話の最古において、ディヴの祖先は助手であり、驚くほど神秘的な古代における失われた定命のものの魔法帝国をいくつも建設したという。その計り知れない程の古代において、そうした創造の達人は協力的なジンニーとして振る舞い、感謝を忘れない親切な主人の仲間であった。しかし、この定命のものとの絆はすぐに綻びた、より短い寿命を持つこの種族の世代は水たまりの波紋のように衰退し拡散し、誓いと自らの祖先がディヴに対し持っていた敬意を忘れた。定命のものが作り出したものを信頼し褒めそやすためにジンニーから目を離すものがいる一方で、この異世界の仲間を悪用し否定し始めたものもいる。ジンニーらの貢献は無視され神格は世界中に定命のものが作り出したものの発展を祝った時に、古代の建築家の多くは定命のものと彼らを導く神格に対して反乱を起こした。直感と作成の道を断念したこれらのジンニーはアーリマンとして知られる破壊の力の支配下で反乱を起こした。アーリマンは彼らに定命の者どもに復讐する為の猛烈な力だけでなく、略奪、破壊、荒廃の化身の目印となる捻れた姿さえ与えた。こうして最初のディヴはその姿を現したのである。
その後ずっと、ディヴはもっとも非道で悪意を持つ悪のジンニーの精神から生じるようになっている。破壊の為に元素界に戻るのではなく、彼ら汚れたジンニーは創造の最初期以来ジンニー種を呪っている壊滅の精霊アーリマンの掌の中に生きる道を見出している。腐敗した次元界アバドンにある荒廃した僻地に作り出した領土を持つアーリマンは、自身の滅びることのない悪とその領地の生まれながらの汚染を使用して自身に惹かれた魂の中にある邪悪を励起し、そのような不浄なる精神を様々な極端な姿をしたディヴの従者の姿に歪めてしまう。歓迎する魂の元となるジンニー種には無関心であるこの“ディヴの領主”は、ジンニーのうちにある悪のみを見つめ、その悪性に、そのジンニーを彼の領域に引き込んだ悪徳特有の忌まわしき姿を与える。アーリマンの手から現れるものは新しくも恐ろしいフィーンドであり、定命のものと善の神格の敵、そしてその復讐をもたらすために姿を与えられた忌まわしい精霊である。この闇の神の接触によって、ジンニー個人はかつてそうであった全てが残らない――ただ強い憎しみと、資格、報復のみが残される。
より普及した魔物の種族のどれとも同じく様々な形状を持っているが、ディヴは時にジンニー種の矜持、体面、そして嗜好を示し、それらによって不毛の領土、古代の遺跡、そして絢爛たる力の誇示に惹かれることがある。しかし自分たちの様々なあらゆる力の為に、ほとんどのディヴは定命の者を使って自分たちが思い描く破滅を育て、自分たちが憎んでいる者を操って彼をその者自身への破滅の達人に仕立て上げる。強力な定命の者がこれまで積み上げてきたもの全てを失い最後には貧しく不誠実で恨みがましい者になるのを見ること程ディヴを喜ばせるものはない。ディヴはジンニーに対しても悪意と憎悪を向け、彼らを殺しその堕落した計画の元で従事させることに熱意を傾ける。
精神を作り直す過程の不具合によって、ディヴの種類それぞれは特定の行動を行う事にこだわるという奇妙な弱点を持つ。例えば最も美しい敵を攻撃するとか、秘密を学ぶための取引を行うとか、赤い色を避けようとするとかである。もっとも賢きものはその弱点を知っており伝えているが、それぞれのディヴは自身の衝動に気付いており、この衝動に囚われないようにすると同時にこれを弱点と考える相手を食い物にしようと企てる。
アーリマンは美しいフィーンドと言った出で立ちで、その手は虎のような爪、その足には鷹のような爪を持つ。傷だらけの黒き肉にはてらてらした蛇が這い回り、その主人と彼に近づくものを恐ろしい毒で排除しようとする。古き呪いが刻みつけられた角がアーリマンの虎のような顔の上から生えており、魂を奪う牙が無数に生えた口の奥には忘却のみが比肩できる闇の領域へのゲートが開いている。
古代の悪であるアーリマンは最初のジンニーたちを創造物する際に発生した。学者によればジンニーに命を齎す創造行為の際に、破壊の影も続いて現れたのだという。この影は世界に自らを流し込み、それが落ちてきた場所の光と創造を打ち消した。何千年も過ぎた後、この消滅の精霊はアーリマンと呼ばれるようになった。
アーリマンの究極の目的は忘却である。彼の終わることのない計画における目的のために、彼は数え切れない時をかけて無数の冒涜を産み落とした。ディヴとして知られる堕落したジンニーは最も多い彼の奴隷である。アーリマンとその部下は定命のものを、破壊的な決定や知識の放棄に向かわせることに喜びを見出す。彼は邪悪である上に年をとらず忍耐強いため、この古代の悪の力は一度に1つの失敗を解消する方向に向けて世界を弱める方法を探す。
共謀するデミゴッドであるアーリマンは彼とその部下が悪なる定命のものを嫌っているにもかかわらず、そのような存在からの信仰を受け入れている。アーリマンのクレリックは虚無主義者か、他者を堕落させ、不運を広め、ジンニー類の作品を取り壊すために行動する勘違いした狂信者かのいずれかである。アーリマンは悪、死、破壊、闇の領域を持つ。アーリマンの邪印は闇に取って代わられる光の薄い銀のついた黒い円であり、その好む武器はウィップである。
経験点1,200
中立にして悪/中型サイズの来訪者(悪、他次元界、ディヴ)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す; 〈知覚〉+11
アーマー・クラス 18、接触12、立ちすくみ16(+6外皮、+2【敏】)
ヒット・ポイント 42(5d10+15)
頑健 +4、反応 +6、意志 +7
ダメージ減少 5/冷たい鉄または善; 完全耐性 [火炎]、毒; 抵抗 [強酸]10、[雷撃]10; 呪文抵抗 15
移動速度 30フィート
近接 爪(×2)=+8(1d6+2)
特殊攻撃 砂塵嵐、呪いの凝視
擬似呪文能力 (術者レベル6; 精神集中+10)
回数無制限:マイナー・イメージ(難易度16)、スペクトラル・ハンド、ディテクト・グッド、ディテクト・マジック、ディメンジョン・ドア、ビストウ・カース(難易度18)
【筋】14、【敏】15、【耐】16、【知】13、【判】13、【魅】18
基本攻撃 +5; 戦技ボーナス +7; 戦技防御値 19
特技 《鋭敏感覚》、《鋼の意志》、《武器熟練:爪》
技能 〈威圧〉+10、〈隠密〉+10、〈呪文学〉+9、〈真意看破〉+9、〈知覚〉+11、〈知識:次元界〉+7、〈知識:神秘学〉+7、〈はったり〉+10、〈変装〉+12
言語 地獄語、天上語、奈落語; テレパシー100フィート
出現環境 気候問わず/地形問わず(破滅界アバドン)
編成 単体
宝物 標準
呪いの凝視(超常)/Cursed Gaze アガシが選択する:1ラウンドの間混乱状態、1ラウンドの間怯え状態、1ラウンドの間朦朧状態、1d4ポイントのダメージを及ぼす。30フィート、頑健・難易度16・無効。プロテクション・フロム・イーヴルの効果を受けているクリーチャーはアガシの凝視に完全耐性を持つ。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
砂塵嵐(超常)/Sandstorm 1日に1回、1回の全ラウンド・アクションとして、アガシは一時的な砂塵嵐を作り出すことができる。この嵐はアガシを中心とした半径100フィートを覆い、アガシのヒット・ダイス(通常は5)ごとに1分間持続する。これは砂塵嵐として機能する(『Core Rulebook』P.431)。
アガシは悪意の視線の具現化であり、この破滅と不運の化身を目にするだけで呪いに見舞われる。非常に恐ろしいハグのような存在であるアガシは、その凝視でもって滅びを振り撒きながら物質界の砂漠を彷徨する。このあさましいクリーチャーには畏怖に値することは何もなく、虚栄心が強く傲慢な定命のもの(特に呪文の使い手)に滅びをもたらすことに格別の喜びを抱く。汚くみすぼらしいアガシはよろめくように動く。その蹄のついた脚は山羊のもののように曲がっており、そのやせ細った身体による不愉快な震える足取りの原因となっている。
全てのディヴは強迫観念を示す。アガシの場合は美しい定命のものへの嫌悪だ。2体の異なる敵のいずれを攻撃するか選択する機会があれば、アガシは常に最も肉体的に美しい敵を選択する。魅力的な敵に忍び寄るのは、彼らの憎しみ――ひょっとしたら、嫉妬――によってである。彼らは敵の【魅力】を吸い取るような呪いをかけたり、魅力を損なわせることに喜びを感じる。スペクトラル・ハンド能力を使用することで、アガシは離れた距離から呪いを伝達することができる。これにより病気にかかったとか、自らの信じる神々から呪いを受けたと信じる犠牲者もいる。その間ずっと、アガシはすぐ近くにとどまり、呪われたものが苦しむ姿をみて喜悦に浸る。
アガシは全長5~6フィート(約1.5m~1.8m)で、重量はおおよそ100ポンド(約45.4kg)。
経験点307,200
中立にして悪/巨大サイズの来訪者(悪、他次元界、ディヴ)
イニシアチブ +12; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す、トゥルー・シーイング; 〈知覚〉+34
オーラ 絶望(30フィート、難易度30)
アーマー・クラス 38、接触10、立ちすくみ34(+15外皮、-4サイズ、+4【敏】、+13鎧)
ヒット・ポイント 372(24d10+240)
頑健 +18、反応 +22、意志 +21
ダメージ減少 15/冷たい鉄および善; 完全耐性 [火炎]、毒; 抵抗 [強酸]10、[雷撃]10; 呪文抵抗 31
移動速度 50フィート、飛行120フィート(良好)
近接 噛みつき=+32(2d8+12/19~20、加えて“つかみ”)、爪(×2)=+32(2d6+12)、尾の打撃=+30(2d10+6)
接敵面 20フィート; 間合い 20フィート(尾は25フィート)
特殊攻撃 かきむしり(爪(×2)、2d6+18)、苦痛を及ぼす嚥下、グル作成、蹂躙(2d8+18、難易度34)、信仰心の揺さぶり、飲み込み(6d6+18 加えて4d6エネルギー・ダメージ、アーマー・クラス25、ヒット・ポイント37)
擬似呪文能力 (術者レベル20; 精神集中+28)
常時:トゥルー・シーイング
回数無制限:アライン・ウェポン、ディテクト・マジック、テレキネシス(難易度23)、グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)、マジック・サークル・アゲンスト・グッド
3回/日:ディスインテグレイト(難易度24)、ディスペル・マジック、フォースケージ(難易度25)、ブラスフェミイ(難易度25)、プロテクション・フロム・エナジー
1回/日:ギアス/クエスト、招来(6レベル、1d2体のセピド[100%])、プレイン・シフト
【筋】35、【敏】26、【耐】30、【知】19、【判】24、【魅】27
基本攻撃 +24; 戦技ボーナス +40; 戦技防御値 58
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:噛みつき》、《クリティカル熟練》、《突き飛ばし強化》、《薙ぎ払い》、《薙ぎ払い強化》、《複数回攻撃》、《ふっとばし攻撃》、《迎え討ち》、《朦朧化クリティカル》、《よろめき化クリティカル》
技能 〈威圧〉+31、〈軽業〉+28(跳躍+36)、〈交渉〉+31、〈呪文学〉+22、〈真意看破〉+30、〈知覚〉+34、〈知識:次元界〉+31、〈知識:宗教〉+19、〈知識:神秘学〉+31、〈はったり〉+43、〈飛行〉+27、〈魔法装置使用〉+23; 種族修正 +8跳躍時の〈軽業〉、+8〈はったり〉
言語 共通語、地獄語、天上語、奈落語、竜語; テレパシー100フィート
その他の特殊能力 鎧修練4
出現環境 気候問わず/地形問わず(破滅界アバドン)
編成 単体
宝物 標準(+5ハーフプレート、その他の宝物)
鎧修練(変則)/Armor Training アクヴァンは鎧を着た状態で生み出され、それを使用することに生まれながらにして卓越している。アクヴァンは15レベル・ファイターの鎧修練能力を持つ。
絶望のオーラ(超常)/Aura of Hopelessness アクヴァンから30フィート以内にいるディヴ以外の全てのクリーチャーは難易度30の意志セーヴに成功しなければならない。失敗すると攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定、能力値判定に-4のペナルティを受ける。これは[精神作用]効果である。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
グル作成(超常)/Create Ghul アクヴァンに倒されたすべてのジンニーは1d4ラウンド後にグル(125ページを参照)になる。このグルは作り出したアクヴァンの制御下にあり、アクヴァンが死んで自由意志を持つグルになるまで、奴隷のままである。グル達は生きていた時に持っていた能力の一切を持たない。
信仰心の揺さぶり(超常)/Shake Faith アクヴァンが近接攻撃で信仰呪文の使い手に攻撃が命中したときはいつでも、目標は難易度30の意志セーヴを行わねばならず、失敗すると1d4ラウンドの間怯え状態となる。セーヴに成功すれば、代わりに1ラウンドの間怯え状態となる。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。
苦痛を及ぼす嚥下(超常)/Torturous Gullet 異世界の存在を狩るものであるアクヴァンは、様々な抵抗力を持つクリーチャーを独自に消化して取り込んできた。内臓に潰されることによるダメージに加えて、アクヴァンに飲み込まれたクリーチャーは毎ラウンド4d6ポイントの[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれかのダメージを受ける。アクヴァンは毎ラウンド、自らの胃が与えるエネルギー・ダメージの種別を選択し、ラウンドごとに変更しても構わない。加えて、アクヴァンの胃は分厚く装甲が張られている。アクヴァンはその胃に対して、自らの外皮ボーナスそのままの値を(通常の半分の代わりに)得ることができる。
アクヴァンはもっとも強力な肉体を持ち、忘れられた古の計画を直接進めるものアーリマンの、破壊を司る従者たる存在である。彼らのねじれた精神は荒廃、堕落、冒涜に志向し、創造神たちと、刺激的な芸術と感嘆を引き出すことで名声を得ている存在への憎しみでは並ぶものは皆無である。定命の者にのみその狂気と復讐心を向けるディヴがほとんどだが、アクヴァンはジンニーらに対してもその憎しみの矛先を向ける。
アクヴァンは長きに渡り畏怖され敬拝されてきた古来よりの遺跡や、無敵と呼ばれる存在や組織を破壊するためにそれらを探し歩く。ディヴは通常はるかに巧妙な方法でその汚染を撒き散らすが、アクヴァンは破壊を象徴し、石や漆喰だけでなく希望や夢も打ち砕く。加えて、この破壊の主は彼らが最も憎む標的であるジンニーをグルとして知られる忌まわしき存在へと変えてしまうことで、新しい恐怖を生み落とし続ける。その結果、アクヴァンの悪行は標的の死で終わることはなく、倒されたジンニーは戦場で起き上がり――あるいはアクヴァンの胃から吐き出され――冒涜的な不死の従者となる。このような不死の軍団はその恐ろしい主に仕え、時が来れば不浄なる奴隷の軍隊として召集されることになる。
ジンニーとその協力者への憎悪と飢餓感は、全てのアクヴァンが従う種族全体の強迫観念となっている。このディヴはジンニーに遭遇すると常に狩り、破壊し、消化することから逃れることはできない。アクヴァンはその時点で自らよりも明らかに強力な敵と戦ってその命を無駄にすることを避ける程度には賢く、その勇猛なる力ではなく狡猾さによってそのような敵を衰弱させる方法を探す。
アクヴァンは全長おおよそ40フィート(約12.2m)、重量は30,000ポンド(約13.6t)を超える。
アクヴァンは定命のものとジンニーを殺すことにそのすべてを費やす際、その多くはジンニーに属する種族の1つに引きつけられ、その種族の一員を標的とするのに格別の熱情を注ぐ。何年もの間貢献し続けた後で、ジンニーを特に殺してきたと示したアクヴァンはアーリマンからの興味を引く。アーリマンはそのようなディヴにより強力な力を授けて祝福し、アクヴァン・プリンス(アクヴァンの王子)に変化させる。
それぞれのアクヴァン・プリンスはジンニーの特定の種類を絶滅することにその身を捧げ、その種のジンニーをばらばらにするための特殊能力を得る。アクヴァン・プリンスは追加の4~8ヒット・ダイスと3つの能力値に対する+4ボーナスを得、脅威度は22~24となる。アクヴァン・プリンスは以下の能力のセットから1つを獲得する。このセットはそのものが狩るジンニーの種類によって決まる。
地の粉砕/Crumbling Earth:シャイタンを狩るアクヴァン・プリンスは最も硬い石でさえ粉々にする。彼らは地潜り能力(訳注:原文はstone glideだが、earth glideの誤記として修正)、振動感知100フィート、穴掘り移動速度100フィートを得る。さらに肉体武器はダメージ減少を考慮する際にアダマンティンとして扱われる。加えて、以下の擬似呪文能力を得る。3回/日―ウィッシュ、《呪文高速化》されたストーン・シェイプ、トランスミュート・マッド・トゥ・ロック、トランスミュート・ロック・トゥ・マッド。
消え行く残り火/Dying Ember:イフリートを狩るアクヴァン・プリンスは炎を支配する。彼らは[火炎]に対する抵抗30、イフリートの熱気特殊攻撃(攻撃の際に1d6、組みつくか組みつかれた時に6d6)を得る。加えて以下の擬似呪文能力を持つ。回数無制限―ウォール・オヴ・ファイアー、《呪文高速化》されたクウェンチ、スコーチング・レイ; 3回/日―ウィッシュ。
絶息する風/Gasping Wind:ジンを狩るアクヴァン・プリンスは風を圧倒する力を得る。彼らは[雷撃]に対する抵抗30と竜巻変化能力を持ち、その飛行移動速度は120フィート(機動性は完璧)。加えて以下の擬似呪文能力を持つ。回数無制限―インヴィジビリティ; 3回/日―ウィッシュ、ガシアス・フォーム。
渇きの海/Thirsty Sea:マーリドを倒すアクヴァン・プリンスは水を操り毒に変える。彼らは水泳移動速度100フィート、マーリドの荒れ狂う水特殊攻撃(8d6ポイントのダメージ、1d6ラウンドの間盲目状態かつ朦朧状態)を得る。加えて以下の擬似呪文能力を持つ。常時―ウォーター・ブリージング、ウォーター・ウォーク; 回数無制限―《呪文高速化》されたコントロール・ウォーター; 3回/日―ウィッシュ、ホリッド・ウィルティング。
錯乱した魂/Unbalanced Soul:ジャーンを殺すアクヴァン・プリンスは失敗と敗北を撒き散らす。彼らは[強酸]、[雷撃]、[氷雪]に対する抵抗20と、以下の擬似呪文能力を持つ。回数無制限―イセリアル・ジョーント、インヴィジビリティ; 3回/日―インサニティ、ウィッシュ、メイジズ・ディスジャンクション。
この恐ろしい二足歩行クリーチャーは棘のような突起と珊瑚の角、針のような歯を無数に持つ。彼らは毒に侵された海から出現してきたように見える。
経験点9,600
中立にして悪/大型サイズの来訪者(悪、水棲、他次元界、ディヴ)
イニシアチブ +6; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す、ディテクト・グッド、ディテクト・マジック; 〈知覚〉+19
アーマー・クラス 26、接触11、立ちすくみ24(+15外皮、-1サイズ、+2【敏】)
ヒット・ポイント 161(14d10+84)
頑健 +10、反応 +13、意志 +11
防御能力 ギザギザの肌; ダメージ減少 10/冷たい鉄および善; 完全耐性 [火炎]、毒; 抵抗 [強酸]10、[雷撃]10; 呪文抵抗 21
移動速度 30フィート、水泳80フィート
近接 噛みつき=+21(1d8+7/19~20)、爪(×2)=+20(1d6+7)、針=+20(1d6+7、加えて“毒”)またはスピア=+20/+15/+10(2d6+10/×3、加えて“毒”)、噛みつき=+19(1d8+3/19~20)、針=+18(1d6+3、加えて“毒”)
遠隔 スピア=+15(2d6+7/×3、加えて“毒”)
接敵面 10フィート; 間合い 10フィート
特殊攻撃 沸き立つ海
擬似呪文能力 (術者レベル12; 精神集中+14)
常時:ディテクト・グッド、ディテクト・マジック
回数無制限:カース・ウォーター、コントロール・ウォーター、ディーパー・ダークネス、ディメンジョン・ドア
3回/日:クウェンチ(難易度15)、招来(6レベル、1体のパイラカ[60%])、スティンキング・クラウド(難易度15)、ハリューサナトリ・テレイン(難易度16)
【筋】24、【敏】15、【耐】23、【知】12、【判】15、【魅】14
基本攻撃 +14; 戦技ボーナス +22; 戦技防御値 34
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:噛みつき》、《神速の反応》、《武器熟練:噛みつき》、《複数回攻撃》、《迎え討ち》
技能 〈隠密〉+15、〈水泳〉+32、〈生存〉+19、〈知覚〉+19、〈知識:次元界〉+18、〈知識:地理〉+18、〈はったり〉+19
言語 地獄語、水界語、天上語、奈落語; テレパシー100フィート
その他の特殊能力 水陸両生
出現環境 気候問わず/地形問わず(破滅界アバドン)
編成 単体
宝物 標準
沸き立つ海(超常)/Boiling Sea 1回の標準アクションとして、ガウワスは周囲の水を沸騰させることができる。ガウワスの50フィート以内におり、同じ水の中にいて、少なくとも体の半分を水に浸している全てのクリーチャーは、6d6ポイントの[火炎]ダメージを受ける(難易度23の頑健セーヴにより半減)。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
毒(変則)/Poison 針・致傷型; セーヴ 頑健・難易度23; 頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間); 効果 1d6【筋】; 治癒 2回連続のセーヴ成功。
ギザギザの肌(変則)/Rough Hide ガウワスはのこぎりのような髭と針のような突起に覆われたごつごつした皮膚を持つ。ガウワスを肉体武器か素手攻撃で攻撃したクリーチャーは1d6ポイントの斬撃かつ刺突ダメージを被る。
毒と背信に満ちたもの、ガウワスは海を汚しそこに住むものに滅びをもたらす。ガウワスは大きな人型生物と古代魚、そして有毒な深海生物を混ぜ合わせた存在に見える。海水に住むガウワスがほとんどだが、オアシスを汚したり干上がらせるために瞬間移動することもある。彼らはあらゆる定命のものを敵と見なすが、ガウワスはマーフォークやロキャーサのような平和的な水中に生きるクリーチャーに対して特別の悪意を向ける。
全てのガウワスは鐘が鳴る音に我慢できない。この音は彼らを怒りで満たしその発生源を探し出し、鐘かそれを鳴らすものを打ち壊す思いに駆り立てられる。
一般的なガウワスは全長12フィート(約3.7m)で重量は1,200ポンド(約544kg)前後。
致命的な優雅さで動く、この残忍な分厚い毛で覆われた人型生物の姿をしたものは、無表情な黒い目をした雌ライオンの頭部を持つ。
経験点19,200
中立にして悪/大型サイズの来訪者(悪、他次元界、ディヴ)
イニシアチブ +11; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す、トゥルー・シーイング; 〈知覚〉+21
アーマー・クラス 27、接触16、立ちすくみ20(+11外皮、-1サイズ、+7【敏】)
ヒット・ポイント 150(12d10+84)
頑健 +11、反応 +15、意志 +14
ダメージ減少 10/冷たい鉄および善; 完全耐性 [火炎]、毒; 抵抗 [強酸]10、[雷撃]10; 呪文抵抗 23
移動速度 50フィート
近接 噛みつき=+21(1d8+9/19~20)、爪(×2)=+21(1d8+9、加えて“つかみ”)
接敵面 10フィート; 間合い 10フィート
特殊攻撃 精髄消耗、引っかき(爪(×2)=+21、1d8+9)、埃だらけの毛皮
擬似呪文能力 (術者レベル13; 精神集中+18)
常時:トゥルー・シーイング
回数無制限:グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)
3回/日:ウェイヴズ・オヴ・ファティーグ、マジック・サークル・アゲンスト・グッド
1回/日:招来(5レベル、1d2体のパイラカまたは1体のシラ[35%])
【筋】28、【敏】25、【耐】25、【知】13、【判】22、【魅】20
基本攻撃 +12; 戦技ボーナス +22(組みつき+26); 戦技防御値 39
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:噛みつき》、《疾走》、《武器熟練:噛みつき》、《武器熟練:爪》
技能 〈威圧〉+20、〈隠密〉+18、〈軽業〉+22(跳躍+30)、〈生存〉+21、〈知覚〉+21、〈登攀〉+24、〈はったり〉+20
言語 地獄語、天上語、奈落語; テレパシー100フィート
出現環境 気候問わず/地形問わず(破滅界アバドン)
編成 単体
宝物 標準
精髄消耗(超常)/Consume Essence シラの攻撃は何より恐ろしいことに、犠牲者の精髄の一部を吸い取ってしまう。シラが噛みつきによりとどめの一撃を命中させたか、爪か噛みつきによってクリティカル・ヒットを確定させたときには、目標は難易度23の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると1d4ポイントの【耐久力】吸収を受ける。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
埃だらけの毛皮(変則)/Dusty Pelt シラは皮膚を覆うざらざらした毛の内側で、大量の埃と灰を集め生み出している。1回の移動アクションとして、彼らは自らの体を揺らしてその接敵面に埃の雲を作り出すことができる。この雲は視認困難を作り出す。シラに対して殴打、刺突、斬撃ダメージを(ダメージ減少を考慮する前の時点で)少なくとも10ポイント以上与えた攻撃は、自動的にこの能力を誘発する。この埃の雲は1ラウンドの間持続する。この雲は微風で直ちに撒き散らされる。
野獣のような追跡者、シラは狩り喰らうために生きる。擬人化された雌ライオンを思い起こさせるこのディヴはその強力な体格と鋭い感覚、そして恐ろしい本能で傲慢なる定命のものを追跡し、最も恐怖を抱かせる敵を打ち倒す。彼らは原野の恐ろしい自然と定命のものに対する獣と自然の公平さの化身である。彼らは文明化された存在が野蛮なる世界に直面すれば、いかに小さく希望のない存在なのかを証明することに喜びを見いだす。
シラは単独で狩りをすることを好み、一時的な狩りの一団を編成することに十分なほどにしか他者とつきあうこともない。知的な獲物を欲してやまない彼らは犠牲者の肉体だけではなくその生命の精髄を捕らえて定命のものの魂の味を味わう。全てのディヴの中で最も野蛮な存在だが、シラはときにディヴの群れの斥候や暗殺者の役割を担うこともある。しかしこのような運用は一時的なものとなることが普通で、シラの野蛮な本能や仮への渇望を抑えていられる間だけ続けられる。
シラは簡単な殺害を求めることは決してない。選択できる目標の中でも、明らかに最も強力だと分かる相手を狙う。この衝動強迫に駆られている間、シラは生き残り、将来行う殺害による栄光を得る機会に重きを置く。そのためその戦略は慎重なものとなり、必ずしも獰猛にも前に突っ込むものとはならない。野蛮ではあるものの、シラはずる賢い狩人でもある。彼らは選んだ獲物を打ち倒すに完璧な機会を求めて、何週間も待つこともある。
ほとんどのシラは全長10フィート(約3m)で、体重はおよそ1,200ポンド(約544kg)。
経験点38,400
中立にして悪/大型サイズの来訪者(悪、他次元界、ディヴ)
イニシアチブ +9; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す; 〈知覚〉+22
アーマー・クラス 32、接触14、立ちすくみ27(+18外皮、-1サイズ、+5【敏】)
ヒット・ポイント 202(15d10+120)
頑健 +13、反応 +16、意志 +15
ダメージ減少 10/冷たい鉄および善; 完全耐性 [火炎]、毒; 抵抗 [強酸]10、[雷撃]10; 呪文抵抗 25
移動速度 40フィート
近接 +1ファルシオン=+23/+18/+13(2d6+11/15~20)または爪(×2)=+21(1d6+7)
接敵面 10フィート; 間合い 10フィート
特殊攻撃 瓦礫の雨
擬似呪文能力 (術者レベル15; 精神集中+21)
回数無制限:コンプリヘンド・ランゲージズ、スピーク・ウィズ・デッド(難易度19)、ディーパー・ダークネス、グレーター・テレポート(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)、ノンディテクション
3回/日:アイス・ストーム、インヴィジビリティ、スコーチング・レイ、タッチ・オヴ・イディオシー、トゥルー・ストライク、フライ、ブラインドネス/デフネス(難易度18)、ミラー・イメージ
1回/日:アニメイト・デッド、エナヴェイション、クリエイト・アンデッド、招来(4レベル、1体のガウワスまたは1体のシラ[40%])、ディスインテグレイト(難易度22)、トゥルー・シーイング、ビストウ・カース(難易度20)、ファイアーボール(難易度19)、ブレイク・エンチャントメント、ベイルフル・ポリモーフ(難易度21)、ホールド・モンスター(難易度21)
【筋】25、【敏】20、【耐】27、【知】19、【判】19、【魅】22
基本攻撃 +15; 戦技ボーナス +23; 戦技防御値 38
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《クリティカル強化:ファルシオン》、《神速の反応》、《薙ぎ払い》、《鋼の意志》、《武器熟練:ファルシオン》、《迎え討ち》、《矢止め》 (B)
技能 〈威圧〉+24、〈隠密〉+19、〈呪文学〉+22、〈真意看破〉+20、〈知覚〉+22、〈知識:次元界〉+22、〈知識:宗教〉+15、〈知識:神秘学〉+19、〈はったり〉+24、〈飛行〉+15、〈魔法装置使用〉+24
言語 共通語、地獄語、天上語、奈落語、竜語; テレパシー100フィート
その他の特殊能力 光線止め
出現環境 気候問わず/地形問わず(破滅界アバドン)
編成 単体
宝物 標準(+1ファルシオン、その他の宝物)
光線止め(超常)/Deflect Rays 1ラウンドに1回、1回の割り込みアクションとして、セピドは遠隔接触攻撃を使用する光線や呪文をそらすために、その《矢止め》特技を使用することができる。
瓦礫の雨(超常)/Rain of Debris 1日に3回、1回の標準アクションとして、セピドは石、木、金属その他の瓦礫を呼び出すことができる。この瓦礫は降り注ぎ、高さ10フィート、半径40フィートでセピドを中心とした円柱の範囲内にいるすべてのクリーチャーに打ち付ける。これらは15d6ポイントの殴打ダメージを与える(反応セーヴ難易度25で半減)。この攻撃はセピドを傷つけることはなく、ダメージ減少を考慮する際に悪属性の攻撃と見なされる。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
ディヴの将軍であるセピドは、彼らが通り抜ける場所すべてに恐怖と殺戮、絶望を撒き散らす。彼らは戦闘を拡大し、反乱に駆り立て、殺すべき英雄を探し求めて、民衆に希望を与える全てを破壊する。その手にファルシオンを持つセピドは、しばしば彼らが育てた忌まわしい軍団の最前線に立つ。
セピドは真実をゆがめることに喜びを見出す。しかし全てのディヴが嘘をつくものの、セピドは自らが求めたことの反対をなすことで自分を予測不可能な存在とし、賢い敵がセピドの情報を使ってセピド自身の利益に向かわせる。
セピドは全長13フィート(約4.6m)で重量は1,500ポンド(約680kg)よりも重い。
経験点600
中立にして悪/超小型サイズの来訪者(悪、他次元界、ディヴ)
イニシアチブ +3; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す、ディテクト・グッド、ディテクト・マジック; 〈知覚〉+7
アーマー・クラス 18、接触15、立ちすくみ15(+3外皮、+2サイズ、+3【敏】)
ヒット・ポイント 16(3d10)
頑健 +3、反応 +4、意志 +4
ダメージ減少 10/冷たい鉄または善; 完全耐性 [火炎]、毒; 抵抗 [強酸]10、[雷撃]10; 呪文抵抗 13
移動速度 20フィート、飛行40フィート(完璧)
近接 噛みつき=+9(1d4-1、加えて“毒”)
接敵面 2・1/2フィート; 間合い 0フィート
擬似呪文能力 (術者レベル6; 精神集中+8)
【筋】8、【敏】17、【耐】10、【知】10、【判】12、【魅】14
基本攻撃 +3; 戦技ボーナス +4; 戦技防御値 13(足払いされない)
特技 《武器熟練:噛みつき》、《武器の妙技》
技能 〈隠密〉+17、〈呪文学〉+6、〈知覚〉+7、〈知識:次元界〉+6、〈知識:神秘学〉+6、〈はったり〉+8、〈飛行〉+15
出現環境 気候問わず/地形問わず(破滅界アバドン)
編成 単体
宝物 なし
毒(変則)/Poison 噛みつき・致傷型; セーヴ 頑健・難易度11; 頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間); 効果 1d2【判】; 治癒 2回連続のセーヴ成功。
ドルは夜に悪臭のする風を漂い、偽りの神の使者として汚れた直感を囁くディヴである。荒々しい髪はドルの6本の捻れた角の周りでしなり、平らな鼻、牙の伸びた口、赤く明滅する目は胴体のない怪異の恐ろしい姿そのものである。ドルはほとんど常に飛んでおり、彼らが関わるものたちの目の高さを維持することを好む。飛行していない時には、ドルは角で跳ねまわり歯をカタカタと鳴らすといった心をかき乱す振る舞いをしながら地面を転がりまわる。これによりこのクリーチャーは笑い声や車輪のような音を立て、子供を怯えさせ気弱な人に衝撃を与える。
ディヴでもっとも弱きものであるドルは他のディヴの使者や従者の役割を担い、時には定命の呪文の使い手に仕えることもある。強力な戦闘員ではないが、ドルは相当に巧妙な方法で滅びを撒くことを好む。彼らは誇張された情報や明らかな嘘で定命のものを堕落させることを楽しみ、感受性の高い存在を不要で邪悪なものに変えようとする。例えドルが知性のある存在を堕落させることに完全に失敗したとしても、目標の意志を弱め、犠牲者がより将来の堕落と滅びに精を出せるように仕向ける。
全てのディヴはその個性に応じた隠れた欠陥を持つ――ドルは常に秘密に妄執している。この強欲なフィーンドは守銭奴が金を貯め込んでいるという秘密や噂を抱え込む。この情報への飢餓感は、好奇心の強いドルを、特別な興味や価値のある物語を持っていると信じているもの達が秘密の知識を明かすという非常識な取引に駆り立てる。特に将来の魂を堕落させる、彼らの目的を達成する情報であればなおのことだ。このような取引はその奉仕作業が他のディヴに対するものであっても定命の呪文の使い手に対するものであっても、通常ドルを奴隷の地位に押しやることになる。ドルは頭のよいクリーチャーでありしばしば二重(ときには三重)スパイとなるが、長い間複雑な嘘やごまかしを続けることはほとんどない。ドルは全てのディヴがそうであるように定命のものを忌み嫌い、長くでも数十年以上長い期間そのような存在に服従し続けることは難しい。極めて貴重で冒涜的な秘密だけが、百年以上の間ドルを定命の主人に対して忠実であり続けさせることができる。
より強力なディヴや定命の呪文の使い手に仕えているディヴ(訳注:ドルの誤り?)は伝言を運ぶが、その伝言は大抵秘密の源から直接奪ってきたものだ。その潜入能力と不可視状態による盗聴能力、そして危険な状況から抜け出す魔法の方法といったドルの擬似呪文能力が、彼らをすばらしい密偵とする。定命のものに従うドルは、このディヴの所有期間が終わった後に主人を操ることを自慢にしている。不浄な力と古代の邪悪な秘密を探す邪悪な呪文の使い手はドルを使い魔として仕えさせることが多い。中立にして悪で少なくとも7レベルの呪文の使い手は、《上級使い魔》特技を持つことでドルを使い魔とすることができる。
経験点3,200
中立にして悪/中型サイズの来訪者(悪、他次元界、ディヴ、変身生物)
イニシアチブ +9; 感覚 暗視60フィート、暗闇を見通す、ディテクト・グッド、ディテクト・マジック; 〈知覚〉+16
アーマー・クラス 23、接触15、立ちすくみ18(+8外皮、+5【敏】)
ヒット・ポイント 76(9d10+27)
頑健 +6、反応 +11、意志 +10
ダメージ減少 10/冷たい鉄または善; 完全耐性 [火炎]、毒、病気; 抵抗 [強酸]10、[雷撃]10; 呪文抵抗 22
移動速度 30フィート、飛行50フィート(良好)
近接 爪(×2)=+14(1d6+3、加えて“病気”)
擬似呪文能力 (術者レベル12; 精神集中+19)
常時:ディテクト・グッド、ディテクト・マジック
回数無制限:チャーム・モンスター(難易度21)、ディメンジョン・ドア(自身に加え50ポンドまでの物体のみ)、ミスディレクション(難易度19)
1回/日:インセクト・プレイグ、招来(3レベル、1d4体のドル[50%])
【筋】17、【敏】20、【耐】16、【知】14、【判】18、【魅】24
基本攻撃 +9; 戦技ボーナス +12; 戦技防御値 27
特技 《欺きの名人》、《イニシアチブ強化》、《かすめ飛び攻撃》、《武器の妙技》、《ホバリング》
技能 〈威圧〉+16、〈隠密〉+17、〈交渉〉+18、〈真意看破〉+13、〈知覚〉+16、〈知識:次元界〉+13、〈知識:地域〉+13、〈はったり〉+20、〈飛行〉+16、〈変装〉+18
言語 地獄語、天上語、奈落語; テレパシー100フィート
その他の特殊能力 変身(小型または中型の、動物または人型生物; ポリモーフ)
出現環境 気候問わず/地形問わず(破滅界アバドン)
編成 単体
宝物 標準
病気(超常)/Disease パイラカは2つの病気の保菌者である。その爪は腺ペストを伝搬させ、その肌に熱心に触れた(愛撫や組みつきなど)ならば被害者は震え病に曝される。
腺ペスト/Bubonic Plague:爪・致傷型; セーヴ頑健・難易度17; 潜伏期間 1日; 頻度 1回/日; 効果 1d4【筋】ダメージ、1【魅】ダメージ、および対象は疲労状態になる; 治癒 2回連続のセーヴ成功。
震え病/Shakes:接触型; セーヴ頑健・難易度17; 潜伏期間 1日; 頻度 1回/日; 効果 1d8【敏】ダメージ; 治癒 2回連続のセーヴ成功。
淫夢(超常)/Lustful Dreams パイラカは眠っているクリーチャーを悩ませることができる。知性のあるクリーチャーが眠っている間、パイラカは目標の精神の中に入り込み、その夢を好色な夜の映像にねじ曲げることができる。犠牲者はパイラカがこの能力を使用している間眠っていなければならず、パイラカは100フィート以内にいなければならない。目標が難易度21の意志セーヴに失敗したなら、生々しく肉体的で鮮明な幻覚を経験して起きるまで息もできず過労状態となる。目標が堕落した魂であってさえ、この夢の性的な性質を楽しいと感じることはほとんどない。というのは、この映像は目標が心に抱くかもしれないとパイラカが見当をつけたいくつかの禁忌を引き出したものであるためだ。セーヴ難易度は【魅力】に基づいている。眠らなかったり夢を見ないクリーチャーはこの効果に完全耐性を持つ。
誘惑と破滅の官能的な組み合わせであるパイラカは、汚らわしい解放された色欲の具現化である。パイラカは物質界にいる間その真の姿で過ごすことはほとんどなく、将来誘惑対象となる相手や滅ぼす関係、妄想を駆り立てる相手にとって魅力的な姿にその身を包むことを選ぶ。その真の姿では、パイラカの体は燃えるような発疹、膿のにじんだ吹き出物、ぱんぱんに張った水ぶくれが一面に広がる不快なものだ。これらは肉体的、精神的な腐敗を連想させる。
パイラカは倒錯を誇りとしている。彼らは恋人に背を向けさせ友情の絆を破壊することをこよなく愛する。パイラカはこのゆっくりとした苦悩を味わい、互いに失恋したり失望したりすることを味わい楽しむ。彼らの第一の道具として色欲と性を使い、かつて友達だった関係を断ち切るために禁忌や性欲を使用する。パイラカは病気を蔓延するために、魅力的な犠牲者と肉体的に接触する方法として誘惑もする。
他の全てのディヴが弱点を持つように、パイラカは赤という色に我慢することができない。彼らはこの色の服を着ることはなく、赤く塗られた場所に入ることもない。彼らは常に赤い色合いをした服を身にまとうクリーチャーを最初に攻撃する。