単純なモンスター作成において、技能ボーナスは2つの分類に分けられる。“良好”と“達人”だ。“良好”技能はモンスターが優れたボーナスを持っており、中程度の能力値修正を持ち技能ランクを適切に割り振った技能であることを表現している。“達人”技能はモンスターが極めて卓越している技能で、高い能力値修正に技能ランクを可能な限り割り振り、可能なら優れた種族ボーナスを持つことを示している。
“良好”にも“達人”にも割り当てられない技能は、モンスターの適切な能力値修静を基準値とする。モンスターは“良好”技能を割り当てることなく〈知覚〉に“良好”修正を用いるが、〈知覚〉を強化して“達人”技能にすることもできる。
モンスターの配役――補正、呪文リストの恩恵、選択能力である可能性もある――が、モンスターに割り当てる“良好”技能と“達人”技能の数を決定するだろう。このステップで自由に割り当ててよい。君は、とりわけ学者的な術者モンスターは通常より多くの“達人”技能を持つということにしても良いし、人造の配役(訳注:補正の誤記?)の指針に従い人造が一切“良好”技能も“達人”技能も持たないとしてもよい。いずれの場合でも、選択する技能の総数のずれは、推奨された値から1~2の範囲に収めるべきだ。
モンスターが持つ技能をすべて書き出し、ボーナスを付記すること。書かれたボーナスを使用する――モンスターの能力値修正をさらに加えたりはしない。例えば、脅威度9の戦闘員は最も高い能力値修正が+7で、“達人”技能ボーナスが+17だ。君が最も高い能力値修正を【筋力】に設定し、“達人”技能に〈登攀〉を選んだとしよう。その場合、モンスターは〈登攀〉に(+24ではなく)+17のボーナスだけを得る。
モンスターの技能の選択は単純でなければならない。通常、モンスターは最も高い能力値修正に合う“達人”技能を選ぶべきだ。例えば、モンスターが高い【敏捷力】修正値を持つ場合、“達人”技能を選ぶ際に〈隠密〉、〈軽業〉、〈脱出術〉を考慮に入れよう。どの技能をモンスターに与えるか自分でうまく決められない場合や、重要な技能を選んだあとに残りを開けている場合、技能ステップの残りを飛ばすこともできる。
簡単に参照できるよう、以下の技能一覧を示す。モンスターの呪文(訳注:技能の誤記?)選択を高速化するために、この表は左側に戦闘で役に立つ技能を、右側にそれ以外の技能をまとめている。戦闘員は通常戦闘技能だけを選ぶ。