天候が冒険に重要な役割を果たすこともある。
d% |
天気 |
寒冷な気候 |
温暖な気候1 |
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01~70 |
通常の天気 |
その季節の標準2 |
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71~80 |
異常な天気 |
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81~90 |
荒れ模様の天気 |
降水(その季節の標準) |
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91~99 |
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100 |
『表:天気ランダム決定表』は一般的な地域の天気を決めるために使うことができる。表の用語は以下の通り。
暑い/Warm:日中が華氏60~85度(15.6℃~29.4℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
嵐(砂嵐/吹雪/雷雨):風速は毎時30~50マイル(強風)で、目視できる距離は1/4に減る。嵐は2d4-1時間持続する。詳細は後述の『嵐』の項を参照。
穏やか/Moderate:日中が華氏40~60度(4.4℃~15.6℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
風が強い/Windy:風速は時速10~30マイル(軟風か疾風)。『表:風力効果』参照。
寒波/Cold Snap:気温が華氏10度(5.6℃)下がる。
寒冷/Cold:日中が華氏0~40度(-17.8~4.4℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
豪雨/Downpour:雨として扱う(後述の“降水”を参照)が、霧と同様に視認困難を与える。氾濫が起こる。豪雨は2d4時間続く。
降水/Precipitation:d%をロールして、降水が霧(01~30)であるか雨/雪(31~90)であるか、みぞれ/ひょう(91~00)であるか決定する。雪とみぞれは気温が華氏30度以下(氷点下)の時にだけ発生する。ほとんどの降水は2d4時間持続する。一方、ひょうは1d20分しか持続しないが、通常は1d4時間の雨を伴う。
熱波/Heat Wave:気温が華氏10度(5.6℃)上がる。
激しい嵐(暴風/猛吹雪/台風/竜巻)/Powerful Storm:風速は毎時50マイルを超える(『表:風力効果』参照)。さらに猛吹雪は積雪(深さ1d3フィート)を伴い、台風は豪雨を伴う。暴風は1d6時間持続する。猛吹雪は1d3日持続する。台風は1週間まで持続することがあるが、嵐の中心部が直撃する際の24~48時間の時間帯が、キャラクターたちにもっとも大きな影響がある。竜巻の寿命は非常に短く(1d6×10分)、たいていは雷雨システムの一部として形成される。
猛暑/Hot:日中が華氏85~110度(29.4~43.3℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
悪天候にあうと、旅の足は遅くなり、時にはとまる。目的地までの行程を定めることも事実上不可能になる。すさまじい豪雨や猛吹雪は、濃い霧と同様に視界をぼやけさせてしまう。降水の大方は雨として現れるが、寒い時には雪やみぞれやひょうとなって現れることもある。何らかの降水の後に寒波が続き、寒波の現れる前には氷点より上だった温度が氷点下になったなら、氷が生じる。
雨/Rain:雨は目視できる距離を半分にし、〈知覚〉判定に-4のペナルティを及ぼす。また、炎、遠隔武器による攻撃、〈知覚〉判定に対しては、強風と同じ効果を及ぼす。
大雪/Heavy Snow:大雪は普通の降雪と同じ効果を有する。加えて霧(『霧』参照)と同様に視界を制限する。1日間の大雪は地面に1d4フィートの深さの雪を残す。大雪に覆われたマス目に入る場合、1マスあたり4マス分の移動がかかる。大雪に疾風ないし強風がともなうと、あちこちに雪が吹き寄せられて高さ1d4×5フィートほどになったかたまりができる。特に小屋や大きなテントなど、風を跳ね返すほど大きなものの周囲や中にできることが多い。大雪には10%ほどの確率で稲妻(『雷雨』参照)が伴う。雪は炎に対しては軟風と同じ効果を及ぼす。
ひょう/Hail:ひょうは視界を狭めることはないが、ひょうの落ちる音は聴覚による〈知覚〉判定をより難しくする(-4のペナルティ)。時として(5%の確率で)、屋外にいる者全員に(1回の嵐につき)1ポイントのダメージを与えるほどの大粒のひょうが降ってくることもある。一旦地面につくと、ひょうは移動に関して雪と同じ効果をあらわす。
みぞれ/Sleet:みぞれというのはつまり氷まじりの雨である。降っている間は雨と同じ効果を有し(ただし覆われている炎を消す確率は75%)、一旦地面につくと雪と同じ効果を有する。
雪/Snow:降雪は視界、遠隔武器による攻撃、技能判定に対して、雨と同じ効果を及ぼす。また、雪に覆われたマス目に入る場合、1マスあたり2マス分の移動がかかる。1日間の降雪は地面に1d6インチの深さの雪を残す。
一方に降水または砂、もう一方にあらゆる嵐につきものの風、この両者があいまって、嵐の中では目視できる距離が1/4になり、〈知覚〉判定に-8にペナルティがつく。嵐は遠隔武器による攻撃を不可能にする。ただし攻城武器は例外で、攻撃ロールに-4のペナルティを受けるだけでよい。ろうそくや松明などの“覆われていない火”は自動的に消える。ランタンなどの“覆われている火”は激しくゆらめき、50%の確率で消えてしまう。このような嵐の中、屋外で身を隠す場所にいるわけでもないクリーチャーがどんな目にあうかについては『表:風力効果』を参照。嵐には次の3種がある。
砂嵐(脅威度3)/Duststorm:この砂漠の嵐は、他の嵐と違って降水を伴わない。代わりに目の細かな砂を吹きつけて、視界をさまたげ、覆われていない火をくすぶらせて消してしまう。覆われている火も消してしまう可能性(50%)がある。砂嵐はほとんどの場合強風を伴っており、その吹き荒れた後には深さ1d6インチの砂が積もる。10%の確率で暴風級の砂嵐(『表:風力効果』参照)を伴った大砂嵐が起きることもある。こうした大砂嵐は、身を隠す場所もなく屋外にいる全ての者に毎ラウンド1d3ポイントの非致傷ダメージを与え、窒息の危険をも及ぼす(『溺れ』のルールを参照。ただしスカーフなどの防御手段で鼻と口を覆った者は、【耐久力】+10ラウンドが過ぎるまでは窒息し始めることはない)。大砂嵐は通った後に2d3-1フィートの細かな砂を残していく。
吹雪/Snowstorm:他の嵐と同様の風と降水に加えて、吹雪は地面に深さ1d6インチの雪を残していく。
雷雨/Thunderstorm:風と降雨(通常は雨だが、ひょうが降ることもある)に加えて、雷雨は稲妻も伴っており、これはしかるべき隠れ場にいない者(なかんずく、金属製の鎧を着用している者)には危険となる可能性がある。大まかなルールとして、嵐の中心付近にいる1時間の間、1分間に1回の落雷があるとみなすこと。1回の落雷は4d8~10d8ポイントの[雷撃]ダメージを与える。10の雷雨のうち1つは竜巻を伴っている。
激しい嵐:風と降水がすさまじいので視界はゼロになり、〈知覚〉判定と全ての遠隔武器による攻撃は不可能になる。覆われていない火は自動的に消え、覆われている火も75%の確率で水浸しになって消えてしまう。激しい嵐の範囲に入ったクリーチャーは頑健セーヴを行わねばならず、失敗すればクリーチャーのサイズに基づいて影響を受ける(『表:風力効果』参照)。激しい嵐には以下の4種がある。
暴風/Windstorm:暴風はほとんど、あるいは全く降水を伴わないが、風の力だけでかなりのダメージを与える。
猛吹雪/Blizzard:激しい風と大雪(たいていは深さ1d3フィート)、そして厳寒の複合効果のため、備えをしていなかった者にとっては猛吹雪は死に至る危険となる。
台風/Hurricane:非常に激しい風と豪雨のため、台風は氾濫を伴う。このような条件下では、冒険活動はまず不可能である。
低くかかった雲か、地面から立ち上ったもやであるかに関わらず、霧は5フィートを超える全ての視界(暗視を含む)を妨げる。5フィート先のクリーチャーには視界困難を得る(そうしたクリーチャーからの攻撃やそうしたクリーチャーへの攻撃には20%の失敗確率がつく)。
風は砂やほこりを痛いほど吹き付けたり、大きな火を煽り立てたり、小舟をひっくり返したり、ガスや蒸気を吹き払ったりすることがある強い風なら、キャラクターを打ち倒したり(『表:風力効果』参照)、遠隔攻撃を妨げたり、一部の技能判定にペナルティを与えたりすることもある。
風速 |
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毎時0~10マイル |
―/― |
― |
― |
― | |
毎時11~20マイル |
―/― |
― |
― |
― | |
毎時21~30マイル |
-2/― |
― |
-2 | ||
毎時31~50マイル |
-4/― |
-4 | |||
毎時51~74マイル |
不可能/-4 |
-8 | |||
毎時75~174マイル |
不可能/-8 |
-12 | |||
毎時175~300マイル |
不可能/不可能 |
-16 |
微風/Light:穏やかなそよ風。ゲーム上の効果はおおむね何もない。
軟風/Moderate:ろうそくのような小さな“覆われていない火”を50%の確率で消してしまう風。
疾風/Strong:ろうそく、松明などの“覆われていない火”を自動的に消してしまう強い風。これだけの風になると、遠隔攻撃ロールおよび〈知覚〉判定に-2のペナルティがつく。
強風/Severe:あらゆる種類の“覆われていない火”を自動的に消してしまうだけではなく、これほどの風になると、ランタンの火などの“覆われている火”も激しく揺らめき、50%の確率で消えてしまう。遠隔武器攻撃と〈知覚〉判定に-4ペナルティがつく。ガスト・オヴ・ウィンド呪文で生み出される風の速度はこれにあたる。
暴風/Windstorm:木丸ごとは無理でも、枝くらいは吹き散らしてしまう。暴風は“覆われていない火”を自動的に消し、ランタンなどの“覆われている火”も75%の確率で吹き消してしまう。遠隔武器攻撃は不可能で、攻城兵器でも-4のペナルティがつく。風の立てる轟音のため〈知覚〉判定には-8のペナルティがつく。
台風級の風/Hurricane:全ての火は消されてしまう。遠隔攻撃は不可能である(攻城兵器だけは例外だが、攻撃ロールに-8のペナルティがつく)。聴覚に基づく〈知覚〉判定も不可能で、キャラクターに聞こえるのは風の怒号ばかり。台風級の風が吹けば、木々が倒されることも多い。
竜巻(脅威度10)/Tornado:全ての火は消されてしまう。どんな遠隔攻撃も(攻城兵器のよるものも)、聴覚に基づく〈知覚〉判定も不可能である。竜巻の近くにいるキャラクターは、頑健セーヴに失敗すると、吹き飛ばされる(『表:風力効果』参照)のではなく、竜巻の方に吸い寄せられる。じょうごの形をした竜巻の本体に接触したものは、巻き上げられて1d10ラウンドの間振り回され、乱暴に放り出される(落下ダメージが適用されるかもしれない)までの毎ラウンド6d6ポイントのダメージを被る。竜巻の回転速度は最大で毎時300マイルにまで及ぶことがあるが、竜巻自体は平均時速30マイル(およそ1ラウンドあたり250フィート)で進む。竜巻は木々を根こそぎにし、建物を壊し、そのほかこれに類する大きな破壊をもたらす。