天候が冒険に重要な役割を果たすこともある。
『表:天気ランダム決定表』は一般的な地域の天気を決めるために使うことができる。表の用語は以下の通り。
暑い/Warm:日中が華氏60~85度(15.6℃~29.4℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
嵐(砂嵐/吹雪/雷雨):風速は毎時30~50マイル(強風)で、目視できる距離は1/4に減る。嵐は2d4-1時間持続する。詳細は後述の『嵐』の項を参照。
穏やか/Moderate:日中が華氏40~60度(4.4℃~15.6℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
風が強い/Windy:風速は時速10~30マイル(軟風か疾風)。『表:風力効果』参照。
寒波/Cold Snap:気温が華氏10度(5.6℃)下がる。
寒冷/Cold:日中が華氏0~40度(-17.8~4.4℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
豪雨/Downpour:雨として扱う(後述の“降水”を参照)が、霧と同様に視認困難を与える。氾濫が起こる。豪雨は2d4時間続く。
降水/Precipitation:d%をロールして、降水が霧(01~30)であるか雨/雪(31~90)であるか、みぞれ/ひょう(91~00)であるか決定する。雪とみぞれは気温が華氏30度以下(氷点下)の時にだけ発生する。ほとんどの降水は2d4時間持続する。一方、ひょうは1d20分しか持続しないが、通常は1d4時間の雨を伴う。
凪/Calm:風速は低い(毎時0~10マイル)。
熱波/Heat Wave:気温が華氏10度(5.6℃)上がる。
激しい嵐(暴風/猛吹雪/台風/竜巻)/Powerful Storm:風速は毎時50マイルを超える(『表:風力効果』参照)。さらに猛吹雪は積雪(深さ1d3フィート)を伴い、台風は豪雨を伴う。暴風は1d6時間持続する。猛吹雪は1d3日持続する。台風は1週間まで持続することがあるが、嵐の中心部が直撃する際の24~48時間の時間帯が、キャラクターたちにもっとも大きな影響がある。竜巻の寿命は非常に短く(1d6×10分)、たいていは雷雨システムの一部として形成される。
猛暑/Hot:日中が華氏85~110度(29.4~43.3℃)、夜間はそれより華氏10~20度(5.6~11.1℃)低い。
悪天候にあうと、旅の足は遅くなり、時にはとまる。目的地までの行程を定めることも事実上不可能になる。すさまじい豪雨や猛吹雪は、濃い霧と同様に視界をぼやけさせてしまう。降水の大方は雨として現れるが、寒い時には雪やみぞれやひょうとなって現れることもある。何らかの降水の後に寒波が続き、寒波の現れる前には氷点より上だった温度が氷点下になったなら、氷が生じる。
一方に降水または砂、もう一方にあらゆる嵐につきものの風、この両者があいまって、嵐の中では目視できる距離が1/4になり、〈知覚〉判定に-8にペナルティがつく。嵐は遠隔武器による攻撃を不可能にする。ただし攻城武器は例外で、攻撃ロールに-4のペナルティを受けるだけでよい。ろうそくや松明などの“覆われていない火”は自動的に消える。ランタンなどの“覆われている火”は激しくゆらめき、50%の確率で消えてしまう。このような嵐の中、屋外で身を隠す場所にいるわけでもないクリーチャーがどんな目にあうかについては『表:風力効果』を参照。嵐には次の3種がある。
砂嵐(脅威度3)/Duststorm:この砂漠の嵐は、他の嵐と違って降水を伴わない。代わりに目の細かな砂を吹きつけて、視界をさまたげ、覆われていない火をくすぶらせて消してしまう。覆われている火も消してしまう可能性(50%)がある。砂嵐はほとんどの場合強風を伴っており、その吹き荒れた後には深さ1d6インチの砂が積もる。10%の確率で暴風級の砂嵐(『表:風力効果』参照)を伴った大砂嵐が起きることもある。こうした大砂嵐は、身を隠す場所もなく屋外にいる全ての者に毎ラウンド1d3ポイントの非致傷ダメージを与え、窒息の危険をも及ぼす(『溺れ』のルールを参照。ただしスカーフなどの防御手段で鼻と口を覆った者は、【耐久力】+10ラウンドが過ぎるまでは窒息し始めることはない)。大砂嵐は通った後に2d3-1フィートの細かな砂を残していく。
吹雪/Snowstorm:他の嵐と同様の風と降水に加えて、吹雪は地面に深さ1d6インチの雪を残していく。
雷雨/Thunderstorm:風と降雨(通常は雨だが、ひょうが降ることもある)に加えて、雷雨は稲妻も伴っており、これはしかるべき隠れ場にいない者(なかんずく、金属製の鎧を着用している者)には危険となる可能性がある。大まかなルールとして、嵐の中心付近にいる1時間の間、1分間に1回の落雷があるとみなすこと。1回の落雷は4d8~10d8ポイントの[雷撃]ダメージを与える。10の雷雨のうち1つは竜巻を伴っている。
激しい嵐:風と降水がすさまじいので視界はゼロになり、〈知覚〉判定と全ての遠隔武器による攻撃は不可能になる。覆われていない火は自動的に消え、覆われている火も75%の確率で水浸しになって消えてしまう。激しい嵐の範囲に入ったクリーチャーは頑健セーヴを行わねばならず、失敗すればクリーチャーのサイズに基づいて影響を受ける(『表:風力効果』参照)。激しい嵐には以下の4種がある。
暴風/Windstorm:暴風はほとんど、あるいは全く降水を伴わないが、風の力だけでかなりのダメージを与える。
猛吹雪/Blizzard:激しい風と大雪(たいていは深さ1d3フィート)、そして厳寒の複合効果のため、備えをしていなかった者にとっては猛吹雪は死に至る危険となる。
台風/Hurricane:非常に激しい風と豪雨のため、台風は氾濫を伴う。このような条件下では、冒険活動はまず不可能である。
竜巻/Tornado:信じられないほどの激しい風のため、竜巻にまきこまれた者は、重傷を負うか死んでしまうかもしれない。
低くかかった雲か、地面から立ち上ったもやであるかに関わらず、霧は5フィートを超える全ての視界(暗視を含む)を妨げる。5フィート先のクリーチャーには視界困難を得る(そうしたクリーチャーからの攻撃やそうしたクリーチャーへの攻撃には20%の失敗確率がつく)。
風は砂やほこりを痛いほど吹き付けたり、大きな火を煽り立てたり、小舟をひっくり返したり、ガスや蒸気を吹き払ったりすることがある強い風なら、キャラクターを打ち倒したり(『表:風力効果』参照)、遠隔攻撃を妨げたり、一部の技能判定にペナルティを与えたりすることもある。