一般的なクレリックは、魂を信仰で、身体を鎧で守る。しかし信仰の力のみで守りを固めることを選んだクレリックもいる。
物理的な鎧を避け、信仰の力を通して身を守る者である経典主義者は、神が与える奇跡と神格の支配の広がりに注力する。
武器と防具の習熟:経典主義者はクラブ、ダガー、ヘヴィ・クロスボウ、ライト・クロスボウ、クオータースタッフに習熟しているが、いかなる鎧にも盾にも習熟していない。これはクレリックの武器と防具の習熟と置き換える。
経典主義者の誓い/Ecclesitheurge's Vow:1レベルの時点で、経典主義者は鎧や盾ではなく、信仰によってのみ身を守ることを神格に誓う。鎧や盾を身につけた経典主義者は、信仰による能力、すなわちクレリックの領域能力、クレリック呪文の発動を行えなくなる。
信徒の祝福(超常)/Blessing of the Faithful:標準アクションとして、経典主義者は近距離(25フィート+5フィート/2レベル)以内にいる仲間1人を祝福することができる。祝福された仲間は攻撃ロール、技能判定、能力値判定、セーヴィング・スロー、アーマー・クラスのいずれか1つに+2の清浄ボーナスあるいは不浄ボーナス(経典主義者が正のエネルギー放出を行うか、負のエネルギー放出を行うかによって決定される)を得る。この効果は経典主義者の次のターンまで持続する。経典主義者はこの能力を使用する際にエネルギー放出の使用回数を1回分消費することで、持続時間をエネルギー放出のダイスの数に等しいラウンドだけ増加させることができる。
領域体得/Domain Mastery:1レベルの時点で、経典主義者はクレリックの領域を選択する際、一方を主要領域として選択する。選択されなかった領域は副次領域となる。経典主義者は領域呪文専用でない呪文スロットに、主要領域の呪文リストに記載された呪文を準備することができる。
毎日呪文を準備する際、経典主義者は自分の神格が与える異なる領域を選択し、副次領域の呪文リストの代わりにその領域の呪文リストを使用できる。このようなことをしても、経典主義者は副次領域から得られる領域能力を失うこともないし、別の領域から得られる領域能力を得られるわけでもない。
聖印との絆(超常)/Bonded Holy Symbol:3レベルの時点で、経典主義者は神格を表す聖印と強力な絆を形成する。これはウィザードの絆の品と同様に機能するが、以下の点が異なる。まず、(ウィザード呪文ではなく)クレリック呪文および領域呪文を発動するために使用することができる。次に、経典主義者は、聖印もしくは首周りスロットのアイテムとして適切な魔法の能力のみを絆を結んだ聖印に付与することができる。
ウィザードの絆を結んだアイテムとして、経典主義者は適切なアイテム作成特技(通常は《その他の魔法のアイテム作成》)を有しているかのように、絆を結んだ聖印に追加の魔法能力を加えることができる。ただし、その特技の前提条件となるレベルを有していなければならない。例えば、アミュレット型のその他の魔法のアイテムが持つ能力(アミュレット・オヴ・ナチュラル・アーマーなど)を絆を結んだ聖印に付与する場合、最低でも3レベルでなければならない、というわけだ。絆を結んだ聖印の魔法の能力は、経典主義者が付与した魔法の能力も含め、経典主義者自身にのみ機能する。絆を結んだ聖印の所有者が死亡したり別のアイテムに置き換えたりすると、その物体はこの能力で経典主義者が与えた全ての強化を失う。