アイテム作成の特技を持っている場合(もしくは腹心や他のNPCからそのような特技を利用できる場合)、君は冒険の間に、一から新しいアイテム作るか、既存のアイテムに能力を足すかで魔法のアイテム作成に時間を使いたいかもしれない。望むアイテムがPathfinder RPG Core Rulebookの何らかであり、君が適切な特技を持つならば、GMの役割は主にアイテムの作成の承認と拒否である(例えば、GMはそのアイテムが珍しい、異国の技術を必要とする、違法である、その休息期間が起こる場所では忘れられているなどと決定するかもしれない)。5以上の差で技能判定に失敗したことで呪われたアイテムを偶然作成する機会があるならば、アイテムが呪われているかいないかを君に知らせないようにするために秘密裏に判定をロールすべきである。
君が全く新しい種類のアイテムを作成したい場合(例えば、アシッド・アローを1日3回発動できる指輪など)や既存のアイテムに性質を加えたい場合(ホーリィ・アヴェンジャーにフレイミングの性質を加えるなど)は、プロセスはより複雑であり、君とGMの間で議論と協力を必要とする。以下の項は、魔法のアイテムの作成の一般的な懸念と問題に対処する。
アイテムに値をつける正しい方法はその能力と類似したアイテムと比較することであり(魔法のアイテムの価格を参照せよ)、類似したアイテムがない場合だけ、君はアイテムのおよその価格を決定するために、価格設定の手法を使用しなければならない。Core Rulebookのアイテムにある比較可能なアイテムとして存在するものより非常に安い価格でその能力を持てる隙間を発見した場合、GMはそのような効果用の標準的な価格としてCore Rulebookのアイテムの価格の使用を要求すべきである。こうした抜け穴の多くは「合言葉型」や「単純使用型あるいは持続型」の説明から呪文の効果を毎日回数無制限で使用しようとするところに基づいている。
例:ロブのクレリックは持続型のトゥルー・ストライクの能力を持つヘヴィ・メイスを作成したく、これを使う人は+20の洞察ボーナスを攻撃ロールに得る。持続型の呪文の効果のための式は呪文レベル×術者レベル×2,000gpで、合計で2,000gpである(呪文レベル1、術者レベル1)。GMのジェシカは武器に+5の強化ボーナスとして武器のコストに50,000gpがかかり、通常の武器の強化の+5ボーナスよりトゥルー・ストライクから+20のボーナスが良いと指摘し、メイスの価格を200,000gpと提案する。ロブはこのような式を使うのは不条理であると同意し、代わりに通常の武器の価格ルールを使って+1ヘヴィ・メイスを作成すると決意する。
例:パトリックのウィザードは持続型のメイジ・アーマーの能力を持つブレイサーを作成したく、アーマー・クラスに+4の鎧ボーナスを得る。これが2,000gpかかることを式は示している(呪文レベル1、術者レベル1)。ジェシカはブレイサーズ・オヴ・アーマー+4が16,000gpの価格であり、パトリックのブレイサーが同様の価格を持っているべきであると彼に思い出させる。パトリックは同意し、費やすための2,000gpしか持っていなかったため、標準のブレイサーの価格を使い、ブレイサーズ・オヴ・アーマー+1を作成するために 1,000gpを費やすことを決める。
いくつかの新しいアイテムは、例えばダガーの代わりにレイピアであるダガー・オヴ・ヴェノムや鋼鉄製シールドの代わりに木製シールドのライオンズ・シールドなど異なる武器や鎧の種類を持つ本当に既存の魔法のアイテムである。これらのアイテムのためには、非魔法の高品質アイテムの価格を新しい種類のアイテムの価格と入れ替える。例えばダガー・オヴ・ヴェノムの価格の8,302gpの代わりにレイピア・オヴ・ヴェノムは8,320gpの価格を持つ。
君がアイテムの必要条件を満たすために他のキャラクターを必要としているならば(例えば、君がウィザードで信仰呪文のアイテムを作ろうとしている場合)、君と他のキャラクターの両方がこの目的のために同時に休息期間を使わなければならない。君はアイテムを完了させるために技能判定を行うだけである――もしくは、呪われたアイテムを作る可能性がある場合GMは秘密裏に判定を行う。
第2のキャラクターが呪文の効果を提供しているならば、ちょうどまるで君が必要条件のために自身の呪文を使っているかのようにそのキャラクターの呪文はその日費やされる。第2のキャラクターが雇われたNPCであるならば、君はアイテム作成をする1日毎にNPCの呪文発動サービスの料金を支払わなければならない。
既存のアイテムに更なる魔法を加えることは全く単純であるか、もしくは非常に数学要素の強いものである。アイテムの現在と提案された能力が通常の価格のルールに従うならば(特に、武器、鎧、盾)、新しい能力を加えることは新しい価格から古い価格を引いて、かつ2つの差異を埋めるに何日かかるかを決定する問題となる。
例:パトリックのウィザードは彼のブレイサーズ・オヴ・アーマー+1を+3にボーナスを上昇させるために休息期間を使うことを決めた。二つの種類のブレイサーズの価格の差は8,000gpであるので、パトリックのウィザードは8日間と4,000gp(価格差の8,000gpの半分)を彼のブレイサーの魔法のアップグレードするために費やさなければならない。次の冒険前までに8日未満しかない場合、旅行の間に彼の作成を終わらせるか町で作成の加速を使って工程を早める必要がある。
大部分の他のアイテムに於いてはGMはアイテムの新しい価格を決定するために「複数の異なる能力」アイテムを使うべきである:新しい能力の50%の価格を上昇させ、新しい価格を得るためにアイテムの総計に加える。それから差を決定するために新しい価格から古い価格を引いて、違いを作るのに何日かかるかを決定する。
例:リサのパラディンはホースシューズ・オヴ・ア・ゼファーを持っており、パトリックのウィザードを雇い、現在の蹄鉄にホースシューズ・オヴ・スピードのパワーを加えたい。彼らのGM、ジェシカはこれが適当なアイテムと決定し、行うことができるとリサとパトリックに話す。ホースシューズ・オヴ・スピードの価格は3,000gpで異なる能力を掛け合わせある能力のために50%上昇し、4,500gpとなる。蹄鉄に新しい性質を加えるために、パトリックのウィザードは5日を費やさなければならず、リサのパラディンは2,250gp(4,500gpの価格差の半分)を支払わなければならず、結果アイテムの価格は10,500gp(元の6,000gp+新しい性質の4,500gp)となる。
特定の魔法の鎧や武器において、一部の能力はプラスに基づく特性で一部はgp基準の特性として値を付けられているかもしれないため、基本アイテム用の価格を判断するのが難しい場合がある。どれがどれか分かっているわけではなく、価格を上昇させる方法(プラス基準の表かフラットなgpの追加)は決定できない。そうなり、誰も公正な価格について同意することができないならば、そのアイテムをアップグレードしないか、通常のルールで計算することができる価格を持つ異なるアイテムとそのアイテムを交換することでそのアイテムを擬似アップグレードする許可をGMに求めるのがベストである。
例:リサのパラディンはホーリィ・アヴェンジャーを持っており、彼女はフレイミングの特殊能力でアップグレードしたい。ホーリィ・アヴェンジャーは120,630gpの価格であるが、パラディンの手にないとき、+5ホーリィ冷たい鉄製ロングソードとして機能し、その価格は100,630gpである。これら二つの可能な基準の武器の価格の20,000gpの差は剣の呪文抵抗を含み、1ラウンド1回のグレーター・ディスペル・マジックであり、追加のパワーはパラディンでない者のためには機能しない制限がある。ジェシカとリサはしばらく価格設定について話すが、アップグレードの値段をつける公平な方法を見つけ出すことができなかった。リサは代わりに彼女のキャラクターの鎧をアップグレードすることに決めた。
「似通った能力を複数備えている」ルールは(スタッフのような)魔法のアイテム・スロットを使わないアイテム用の特別なものであり、魔法のアイテム・スロットを使用するアイテムには使用できない。Core Rulebookでの既存のスタッフは全て、その呪文のコストに値をつけるためにこのルールを使っている。これらのアイテムに能力を加える時、最高のレベルの呪文が通常のコストの100%、次の高い呪文が75%、その他の呪文は50%で値段をつけ、つまり最低と最高の呪文レベルの間にある新しい呪文を加えるとそのアイテムの他の能力のコストを変えうると覚えておくこと。ある能力で要求されるチャージの数を増やすと、その能力のコストにも影響が及ぼされる(スタッフの作成を参照せよ)。スタッフの価格設定が複雑であるので、GMは新しい能力をスタッフに加えるのを禁ずるか、新しい能力を既存のアイテムに存在する最も低いレベルの呪文に制限することを望むかもしれない。
Core Rulebookでは、アイテム作成の特技によるワンドのようなチャージ・アイテムへの再チャージを許可していない。これは、ワンドがゲーム内で最も費用対効果が高い消耗呪文の形態であるからだ(スクロールの使用毎の最小価格が25gpで、ポーションの使用毎の価格が50gpなのと比較して、1チャージ毎の最小価格は15gpだ)。特にワンドの使用は機会攻撃を誘発しないので、ワンドの再チャージを許可することはゲームにおいてスクロールとポーションの価値を下げる。ワンドの低価格推進によってワンドの部分的再チャージは短い休息期間の間で簡単に行えるため(1日毎に2レベル・ワンドを10チャージ、1日毎に3レベル・ワンドを4チャージ、そして1日に4レベル・ワンドを2チャージ)、ワンドをより役立たせ費用対効果を良くさえしてしまう。
ワンドの再チャージの許可を望むGMは、そのアイテムに最低25チャージの付与を要求する事でこの利点を相殺させて良い、こうすれば君はより少ない総額をより頻繁に費やすのではなくより大きな金額を一度に費やさなければならないのだから。
Core Rulebookはアイテム作成の特技にアイテムの物理的な性質、標準のサイズ、その形、その魔法的な性質を変えることを許可していない。例えば、作成の特技を使い、鋼鉄製+1ロングソードをアダマンティン製+1ロングソードへ、大型用+1チェイン・シャツを中型用+1チェイン・シャツへ、ブーツ・オヴ・スピードをアミュレット・オヴ・スピードへ、+1アンホーリィ・ロングソードを+1フレイミング・ショック・ロングソードへ変えるための仕組みがない。多くのGMはこれらの変化が、定命の者の範囲を超えているため不可能だ、あるいはゼロから新しくアイテムを作るほどには経済的でないなど決めるかもしれない。他のGMはこれらの変化を自由に、もしくは安価な追加料金で許すかもしれない。以下の警告を覚えておくこと。
全てのアイテム・スロットは同じ価値を持っていない:ルールで金銭上に現れていないとしてもこれは真実である。いくつかのアイテム・スロットは非常に一般的で、多くの役に立つアイテムで共有される(ブーツ、ベルト、リング、アミュレットが特に)一方で、いくつかのスロットはほんの少ないアイテムのためのみに使われる(全身、胸部、目など)。これらの活用されていないスロットのためにアイテムを直すか製作することをキャラクターに許可することはキャラクターが人気のアイテムのビルドインの選択を無視するのを許すこととなる。
いくつかの能力は特定のスロットに割り当てられる:Core Rulebookの魔法のアイテムのいくつかは、バランス目的のために特定の魔法のアイテム・スロットに故意に割り当てられ、そのため君はどんなアイテムを着るか難しい選択をしなくてはならない。特に能力値に強化ボーナスを与える魔法のベルトやサークレットはこのカテゴリーである――複数の物理的、精神的能力値を強化したいキャラクターはベルト・オヴ・フィジカル・マイトやヘッドバンド・オヴ・メンタル・プラウエスのような組み合わせたアイテムを追加で支払わなければならない。
Core Rulebookのアイテムの特定のスロットを使う特定の種類全てに傾向(身体的能力値にボーナスを得るアイテムがベルトであったり、移動速度にボーナスを与えるアイテムがブーツであるなど)があるならば、GMは君にそうした能力を他のスロットに移す許可を出すのを躊躇するべきである; さもなくば、使われないスロットにそうしたアイテムを安価に割り当てることでこれらの繊細な制限が無視されることになる。
クラスは他のスロットよりも一部のスロットを評価する:これは前の2つの組み合わせの警告である。大部分のベルトが身体的能力値を強化するので、ウィザードは標準的なベルトのアイテムの必要がめったにない。これは、ウィザードはウィザードにとって有用なアイテムをベルトに変えられ、それ以降ウィザード的な魔法のベルトを宝の山の中に見つけてスロットの相反に頭を悩ますという心配をせずに済むことを意味する。同様にファイターは標準的な頭部のアイテムの用途が殆ど無いので、既存のファイターのアイテムを頭部スロットを使うように変えることは見つけた頭部スロットのアイテムと競合する危険性がほとんどなくなることを意味している。これらの意図的なビルトイン・アイテム・スロットの規制を回避する前にGMは慎重に考えるべきである。
各製作特技の専門を尊重する:君はワンドのようにチャージのあるリングや、スタッフのように複数のチャージの効果のあるブレイサーを製作したくなるかもしれない。これらを許可するGMは《その他の魔法のアイテム作成》と《魔法の指輪作成》をさらに融通を利かせ強力にし、そして《ワンド作成》と《スタッフ作成》の二つの特技はチャージ・アイテムしか作成できないがために、これらの特技の価値を下げる。
そのようなアイテムを許可する前に、逆のアイディアが適切かどうかを考える――《ワンド作成》を持つ者はリング・オヴ・プロテクション+1と似たような反発ボーナスを得るワンド・オヴ・プロテクション+1を作ることはできず、《スタッフ作成》を持つ誰かは、ハンディ・ハヴァサックと似たようなアイテムを収容できるハンディ・ハヴァスタッフを作ることはできないので、《その他の魔法のアイテム作成》と《魔法の指輪作成》はほかの特技からアイテム種別を盗ることをすべきでない。
これらの種類の一部の変更の許可を望むGMは、最終的なアイテムのための象徴物構成要素として元のアイテムの使用を考慮すべきである(173ページ参照)。
君はアイテム作成ルールを利用して大抵のあるいは全ての君の魔法のアイテムを手作業で作れる。君はこれらのアイテムの半値と等しいgpのみを費やすので、レベルに応じたキャラクターの財産表における君の提案よりも多くの装備で終えることができる。これは君が融通が利く《その他の魔法のアイテム作成》の特技を持っているか、1レベルを超えるキャラクターを開始した場合に際立つ。これらの利点により、君はキャンペーンの進行上でGMが選択した装備を得るのでなく、最適化された装備品を慎重に作成することができる。例えば、新しく作った4レベルのキャラクターは6,000gpの価値の装備を持っているが、君はそれだけの金から最高12,000gp相当の装備を作成することができ、キャラクターがキャンペーンに入る前にそれがすべて起き、作成のための時間とコストを無関係にする。
一部のGMは君が得る宝の量や価値を減らす事でこれを相殺し、「表:レベルに応じたキャラクターの財産」の行の通りに全体的な財産を保とうとするかもしれない。残念なことに、これは魔法のアイテム作成の主な利点を否定する最終結果を持っている――実質的に君の特技選択を否定してしまうのだ。しかしながら、標準のキャンペーンの経験用のゲーム・バランスは、君と他の全てのPCがリスト化された財産の価値の近くにいると予想しているため、GMは君に標準の倍の量の装備を作成させてはいけない。ガイドラインとして、製作するキャラクターにレベルに応じたキャラクターの財産の指標を25%だけ超過するのを認めるのが適正であり、複数の製作特技を持っているPCでさえ50%が限界である。
君がパーティの他のキャラクターのためにアイテムを作成しているならば、他のキャラクターのために増加した財産は君の増加量の割り当てから出すべきである。これは君がパーティ全員のレベルに応じた財産を歪めるのを防ぐだけでなく、他のキャラクターがアイテム作成の特技を学ぶのも推進する。
例:8レベルのキャラクターは33,000gp相当のアイテムを持つべきであるとレベルに応じたキャラクターの財産表は示している。上記の25%のルールを使用して、パトリックの《その他の魔法のアイテム作成》を持つ8レベル・ウィザードは追加の8,250gpの価値のあるその他の魔法のアイテムを作成することを許可される。彼がパーティの残りの人のために彼の特技を使うならば、そうしたアイテムによって他のPCが超過した価格はパトリックの作成アイテムの追加の8,250gpの内に勘定すべきである。
通常のキャンペーンでの期待は、PCがモンスターと戦い、宝を集める探求をすることである。言い換えると、君は冒険する代わりに家にいるわけではなく、日雇いで働いているわけではなく、そして賃金を稼いでいるわけではないと想定されている。この想定は、NPCの小売店主に売ると仮定しているがために君はアイテムを通常の価格の半分で売ることのみができるというゲームの仕組みによって補強されているため、たとえ君がバッグ・オヴ・ホールディングを製作するとしても、それを売る自分の店を持っていないので、満額で自前で売ることはできない。これは君がアイテムを作成して(その為に市価の半額を払って)、それを正規の市場価格で売ることで利益を得るのを防ぐ。
しかしながら、君が離れて冒険している間、酒場や魔法の店のようなビジネスを構築して、そのビジネスから金を稼ぐことが休息期間のシステムによってできる。君は製作したアイテムを半値以上で売るために適切なビジネスを使いたいかもしれないが、休息期間のシステムは、お金を生み出す為に、ビジネスの運営を手助けするのに私的な時間を費やすのと同様に建造物の使用を既に勘定に入れている(ビジネスを動かすを参照せよ)。技能のある経営者のPCがビジネスを運営することに直接参加するならば、一般の魔法の店は一日に3gpあるいは4~5gpほど稼ぐ。魔法のアイテムは非常に高いので(最も一般的なポーションのコストが50gp以上であり、大部分の一般人に与えられるものよりはるかに高い)、この収入は、多くの日において何も売れない事態が続いてから高価なアイテムが1か2個売れることを表しており、平均日当たりの数gpの利益となる。言い換えると、君が毎日+1ロングソードを一つ作れる事は、君はお店で毎日一つ販売できるだろうことを意味しない。GMはこの商業のジレンマを解決するために2つのオプションがある。
休息期間を使う:これは最も簡単な解決で、君が特定のアイテムを作成するよりはむしろビジネスを運営することに休息期間を費やしていると仮定する。
例:パトリックは魔法の店を所有しており、冒険と冒険の間で5日の自由を持つ。彼自身で使用する為に特定のアイテムを作成する代わりに、彼は作成特技を使って顧客用の初級の魔法のアイテムを作成して自分の魔法の店からぜぜを生成する量を増そうという意図のもと、そのアイテムを休息期間の活動でビジネスを運営するのに使う。パトリックは、どんなアイテムを製作しているかについて指定する必要がなく、完成されたアイテムの目録を追跡する必要がなく、彼が製作することを中断することについて心配する必要がない――その詳細は重要ではない、ただ彼がビジネスの利益を増やすために彼の技能を使っているというだけだ。
レベルに応じたキャラクターの財産の変更:レベルに応じたキャラクターの財産の調整用のアイテム作成ルールの使用と同様、これは君の想定された資産を均す調整にのみ適用される。どのようなアイテムがこの方法を使用して作成されたかについて君は説明をする必要さえない。
例:ロブのクレリックは《ポーション作成》の特技を持ち、魔法の店を所有している。GMのジェシカは彼の富がレベルの25%を超えるのを許可し、追加の物はポーションの形である必要はない――ロブの店はポーションを売っていて、彼のキャラクターのための他のアイテムを買うための利益として使っている。
魔法のアイテムを作成するのに用いられる異国風の材料でファンタジーと神話は充満している――流星の鉄、ユニコーンの角、竜の血、ヴァンパイアの霊液など。しかし、Core Rulebookのアイテム作成の機構は非常に抽象的であり、大部分のアイテム作成は、定量化も記述もされる事のない必需品に金を町で費やす事象となっている。この項では、象徴物構成要素をキャンペーンに取り込む事に関する詳細、それによる宝の山への効果、多くの象徴物構成要素の例、そして使われるアイテムの種類を提供する。
象徴物構成要素を使うことは、より多くの物語のフレーバーと地方色をキャンペーンに提供する楽しい方法である。それらは魔法のアイテムをより独特にし、より大量生産品でない印象を抱かせる。武器に+1の強化ボーナスを与えるには死んだ星の少量の塵を必要とし、フレイミングの武器を作ることがファイアー・エレメンタルの魂の断片を必要とするならば、+1フレイミング・ロングソードはもはや平凡な魔法のアイテムではない。武器に歴史の感覚を与え、誰が最初に剣を作成したか、製作者はどこで材料を得たのか、そして誰のために作成されたのかなどの多くの質問への扉を開ける。遠い地からの商品でいっぱいの隊商がこれらの世に知られない作成構成要素の選りすぐりを運んでいる場合、商品や取引人との交流は新しいフレーバーを同様に帯びる。
君は魔法のアイテムを作成する目的の為にgpと全く同じように象徴物構成要素を費やし、それらはアイテム作成の一部として破壊されるか、アイテムに取り込まれる。一旦使われたら、それらは費やされ二度と使うことはできない。象徴物構成要素は、魔法のアイテムを作成するための、作成時間、難易度、他の面も変更しない; これらは単に魔法のアイテムを作成する為のgp費用の代替である。
例:竜の心臓の血は全ての魔法のアイテムに役に立つ象徴物構成要素である。パトリックのウィザードは750gpの価格であるワンド・オヴ・バーニング・ハンズを作成したい。ワンドを作成することは魔法の供給に375gpを費やすことを要求している。ウィザードは300gpの価値のある竜の心臓の血の小瓶を持っている。彼はワンドを作るために全ての300gp相当の心臓の血を使うことに決め、ワンドを作成するための残りのコストを賄うために実際の金を使う。
大部分の構成要素は特定の魔法のアイテムを作成するためのみに使えるが、いくつかはどんな魔法のアイテムにも使える。構成要素の説明は、それがどんなアイテムのために使うことができるかについてリスト化している。通常アイテムを作る際に不適当な構成要素を使っても影響がないが、GMは捨て鉢な作成者がより高い作成の難易度で不適当な構成要素を使うことを許可するかもしれないし、失敗のリスクが増すか呪いのあるアイテムが作られるかもしれない。
いくつかのもしくはすべての魔法のアイテムの作成が象徴物構成要素を必要とするとGMは決定するかもしれない。これらの構成要素は、文明化されている地域で購入できたり、特定のクリーチャーを狩ったり遠い場所を探すことにとってだけ得られるかもしれない。構成要素はいくつかの都市や国で違法であるかもしれず、そこの闇市でのみ見つかるかもしれない。このようにGMは異なる規制をアイテム作成に置くことができ、作成しているPCの冒険の機会を引き出すことができる。例えば、アナーキックの武器を作成することに強力なデーモンの血液が必要ならば、君はそのような汚染された物質を必要とする理由に関して疑われながら街でデーモンの血液を得ようとして良いし、もしくはデーモンが住んでいると知られている場所まで旅してその血液のために1体のデーモンを殺そうと試みて――もしくは取引さえして――良い。
これらの構成要素は、宝石、小麦、スパイス、布のような取引商品である。通常の状況下で、君はリスト化されたコストでこれらの材料を得ることができ、リスト化されたコストで宝の貯蔵で見つけたものを売ることができる。例えば、500gp相当の竜の心臓の血は都市で500gpかかり、宝の分け前として500gpの価値のある竜の心臓の血のフラスコを得るならば、君は街でそれを500gpで売ることができる。特定の構成要素に供給余剰、供給不足があるならば、価格は上下しうり、商人は良い取引をしようと価格交渉に注力するかもしれない。
GMが象徴物構成要素に対するこれらのルールを使う場合でも、構成要素の適当な部位を略奪できるという理由によってモンスターの殺害が突然更なる宝物を産むことはない、それはワイヴァーンの毒が3,000gpするという理由だけによって3,000gpで売却可能な毒がワイヴァーンそれぞれから得られるわけではないのと同じだ。モンスターからの象徴物構成要素の価値分をその遭遇のモンスターの全体の宝から引くか、象徴物構成要素の価値を補うために後の遭遇でその値だけ減少させた宝を与えるべきである。
モンスターや自然の特徴から象徴物構成要素を得ることは簡単でないかもしれないし、自動的でないかもしれない。その魔法の特性にダメージを与えることなく珍しいハーブを引き抜くことは、〈職能:薬草商〉判定を必要とするかもしれない。ミスラルの鉱脈から無傷の結晶を集めることは〈知識:地理〉判定を必要とするかもしれない。竜の死体から心臓の血液を蒸留することは〈製作:錬金術〉判定を必要とするかもしれない。リレンドから幸せの涙を得ることは〈交渉〉か〈芸能〉判定を必要とするかもしれない。GMはこれらの種類の技能判定を使って非戦闘技能にランクを入れた報酬を君に与えられ、類似の判定を使ってある物品は象徴物構成要素としての価値を持つと君に認識させられる。
象徴物構成要素は限られた時間の中だけ存続可能であるかもしれないし、特定の状況下で悪くなるかもしれない。例えば数分間空気にさらされるならば竜の心臓の血はその力を失い、密封された小瓶の中で輸送することを必要とする(殺された竜から採られる量は制限される)。ヴァンパイアの霊液は日光や聖なる地ですぐに悪くなる。象徴物構成要素の取得と捜索を必要としている探求に、これらの種類の制限も更なる計画のフックとして提供される。
この項は、従来の一般的な既知の象徴物構成要素をリストにしている。GMは「その日の最初の匂い」や「猫の足音」のような多くの奇妙な神話的な構成要素を作るべきである、特に非常に強力なアイテムのために。物質が同じ単位につき同一の価格を必ずしも持つというわけではないことに注意すべきである; 竜の心臓後は一滴につき10gpの価値があるかもしれないし、ミスラルのクリスタルは1ポンドにつき10gpの価値が有るかもしれないし、殺人者の手は各10gpの価値があるかもしれない。
アストラルの要素/Astral Essence:アストラル界の深くに位置するクリーチャーから擦り落としたもの; 次元界の移動、瞬間移動、時間操作のアイテムのために使われる。
アダマンティンの鉱石/Adamantine Ore:金属鎧、金属製の武器、土か金属を作るか操作するアイテムのために使われる。
ヴァンパイアの灰/霊液/Vampire Dust/Ichor:灰は滅ぼされたヴァンパイアから採られ、霊液は活動しているヴァンパイアから採られる。血、生命吸収、精神制御、死霊術のアイテムのために使われる。
エーテルの要素/Ethereal Essence:エーテル界の中の深くに位置するクリーチャーの塵; 次元界の旅と夢のアイテムに使われる。
エレメンタルの魂/Elemental Spirit:強力なエレメンタルの残りから採られる; 源となる元素またはエネルギー種別にふさわしいアイテムのために使われる。
大型動物の脳/Dire Animal Brain:動物に影響するか身体的な強化のアイテムに使われる。
巨大イカの墨/Giant Squid Ink:スクロールと水のアイテムに使われる。
殺人者の手/Hand of a Murderer:殺人の終焉の直後に採らなければならない; 死、悪、アンデッド製作のアイテム、そしてまた保存された手を特別に伴うアイテム(ハンド・オヴ・グローリーなど)に使われる。
処女の血/Virgin's Blood:一般に1パイント以上の量で得られる; 血、フィーンドの召喚、清純のアイテムのために使われる。
聖印/邪印/Holy/Unholy Symbol:そのシンボルと関連した宗教に相応しいアイテム、その宗教の敵に対抗するために用いられるアイテム、またはその宗教の信仰呪文の使い手に適しているアイテムのために使われる(フィラクタリー・オヴ・フェイスフルネスやフィラクタリー・オヴ・ポジティヴ・チャネリングなど)。
デーモンの血液/Demon Blood:強力なデーモンから採られる(たとえ弱いデーモンでも少量はとれるかもしれない); 混沌、悪、デーモンの招来、[雷撃]抵抗、そして善もしくは秩序へ反発するアイテムのために使われる。
デヴィルの血液/Devil Blood:強力なデヴィルから採られる(たとえ弱いデヴィルでも少量はとれるかもしれない); 混沌、悪、デヴィルの招来、[火炎]抵抗のアイテムのために使われる。
ドッペルゲンガーの霊液/Doppelganger Ichor:変装や変身のアイテムのために使われる。
トロルの血/Troll Blood:治癒と再生のアイテムに使われる。
ナーガの脳/Naga Brain:呪文修正と毒のアイテムに使われる。
秘術の残渣/Arcane Residue:しばしば結晶体又は粉体で、破壊された魔法のアイテムから持ちだされる; どんな種類の魔法のアイテムにも使われる。
星屑/Stardust:死して久しい星、隕石、暗い虚空に生息する奇妙な獣から集めたもの; 冷気、暗闇、光、影のアイテムのために使われる。
ミスラルの水晶/Mithral Crystal:ミスラル鉱石から結晶化させた珍しい形態; 防御、光、ライカンスロープ退治のアイテムのために使われる。
珍しいハーブ/Rare Herbs:個々の用途が特定のハーブの性質に従う幅広いカテゴリーである。影のアイテムのために使われるノックス・マッシュルーム、出血や治癒のために使われるブラッドヴァイン、ライカンスロープ撃退のためアイテムのためのトリカブトなどである。
山の心臓/Heart of the Mountain:地中奥深くの場所もしくは地の元素界から採掘される; 金属鎧、金属武器、地や石を操ったり作成するためのアイテムに使われる。
ユニコーンの角/Unicorn Horn:治療と[毒]抵抗のワンドとスタッフのために無傷のものが、もしくは悪の撃退、治療、瞬間移動のアイテムのために粉末状のものが使われる。
竜の心臓の血/Dragon Heartblood:竜の心臓から採れる新鮮な血; 任意の魔法のアイテムに使われる。
竜の骨/Dragon Bone:完璧な、滑らかな骨はロッド、スタッフ、ワンド、竜を制御するアイテムに相応しい。竜の骨は竜のブレス攻撃に適切な能力かエネルギー種別のアイテムのために使われる(スローのためのカッパー・ドラゴンや、[火炎]のためのレッド・ドラゴンなど)。