人間は並外れた活力と、忍耐と拡張という素晴らしい能力を持つ。そのため彼らは現在、この世界における主要な種族となっている。彼らの帝国や国家は広大で、無秩序に広がっている。その社会に住むものはその武器をふるう力と呪文の力で、自らの名前を社会に刻みつけるのだ。人類の最も際立った特徴はその騒々しさと多様性であり、その文化は野蛮だが高潔な部族から、世界最大の巨大都市で退廃的でデヴィルを信仰する貴族の家系まで多岐に渡る。人間の好奇心と野心が定住生活への嗜好に打ち克つこともしばしばあり、そうやって多くの者が、できると言うだけの理由で、故郷を離れて無数の忘れられた世界の辺境を探索したり隣国を征服すべく強力な軍隊を率いたりする。
人間社会は懐古主義と未来主義の混合物だ。過去の栄光に心奪われ“黄金の時代”を物欲しげに思い出しながら、同時に伝統と歴史をあっさりと捨て新しい事業に舵を切る。過去の遺物は価値あるアンティークや逸品として保管される。人間は収集を好み――意志を持たない遺物ばかりでなく、生物さえもその対象となる――、それらを娯楽として展示し、手元で活用するのだ。他の種族はこの振る舞いを、人間の心の内にある力を意のままにし振りかざす本能と、世界中の自然と場所を手にし収め飼い慣らそうという衝動に深く根ざしていると考えている。より寛容な見方をするものは、人間は単に経験を集めているのであって、彼らが手に入れ持ち続けているものは、それが生きているか死んでいるか、命の無いものかに拘らず、行ったことのある場所や見たことのある物、そして成し遂げた成果を思い出させてくれる、単なる小物なのだと信じている。それらの現在と未来の価値は付加的なものに過ぎない; それらの本当の価値は人類のたゆまぬ進歩を絶えず思い出させてくれるところにある。
多くの場所にいる人間は年経た種族や文化に心奪われる。とはいえ、時には古のそして(彼らの見方では)時代遅れの伝統に不満を抱いたり軽蔑することさえある。そのため他種族に対する彼らの態度は異国趣味や闇雲な崇拝さえ奇妙に入り交じったものとなるが、通常は、多くの人間は自分たちが社会の標準的基準ではない何かであると見なすのが辛いのだという事を意味する根深い傲慢と隣り合わせである、そうした文化への極めて表面的な理解と評価を伴う。他の種族の研究に血道を上げる人間の学者――もっとも偏見がなく、他種族の生態と文化に精通していると思われる――も、社会的距離が本当になくなってくると、しばしば見識の浅い人間とほとんど変わらなくなる。人間は社交的でしばしば友好的でもあり、他者と交わり興味を持つことを好む。しかし彼らは自覚なく他人を社会的に無視するため、そのような行いを受けた種族は非常に残念がる。
もちろん、善意から出たうっかりした無知と人口数の優位だけによって、他の種族が人間を疑わしく思っているわけではない。これまでの歴史の中で、人間の排外主義と不寛容によって導き出された事例は枚挙に暇がない。社会的な孤立や市民の圧政、血の粛清、宗教裁判、集団暴行、開戦といったように。人間だけが自分たちの中にある異物を憎む種族というわけではないが、種族や言語、宗教、クラス、性別といった差による恐怖や疑念が感染しやすい傾向を持つらしい。より穏健派の人間は過激な同国人が政治的、文化的な議論で支配的になっていても黙っているが、過激派に反対して立ち上がり、差異のしがらみを跨いで調和する精神を体現し、垣根を乗り越え、肌の色や信念、国、人種といった大小の違いを超越して連携や協調を結ぶものも多い。
身体的特徴:人間の身体的特徴は世界の地域ごとに様々である。南方の大陸の浅黒い肌の部族から北方の陸地の青白い野蛮な侵略者まで、人間には多様な肌の色、体格、顔の特徴がある。一般的に、人間の肌の色は赤道に近い場所に住むほど暗くなると言ってよい。同時に骨の構造や髪の色と構造、瞳の色、その他顔や身体に現れる個性は場所ごとに大きな多様性がある。頬骨が張っているかなだらかか、鷲鼻か平たい鼻か、唇が厚いか薄いか。瞳の色はさまざまで、眼窩に深く沈んだものもあれば上瞼をたるませるほどであることもある。もちろん外見が無作為に決定されることは殆どなく、家、部族、国ごとの共通点によってその人がどこ出身なのかを表す(ないし最低限の手がかりとなる)。人間の出身はその伝統的な装飾によっても判別できる。身につけた服装や宝飾品類だけではなく、手の込んだ髪型やピアス、刺青、肌の傷であっても出身を示すことがある。
社会:人間社会には多数の政府、態度、生活習慣が含まれている。最も古い人間の文化は過去何千年もの歴史を遡ることができる。しかしエルフやドワーフのような種族の一般的な社会と比べると、人間社会は帝国の崩壊や新しい王国による古き王国の包摂など、常に変化しているように見える。一般に、人間は柔軟性、創造性、野心を持つことで知られている。他の種族は時折、人間の限界を知らぬかのような、生物的なというよりは既知を乗り越えて待ち受ける前途を歩み進めようとする強い意志という適応力を羨む。多くの、あるいはほとんどの人間は、個人個人で快適な型に留まって満足している。しかしそれぞれの領域の先に至る可能性に向けて努力しようと自らを追い込む種族として、特有の発見に対する不屈の精神が人間には存在する。
種族関係:人間は創造力に富み、意欲を持ち、数が多い。そのため、領土拡大と植民地の獲得に駆り立てられ、その際に他の種族と接触する。これにより武力衝突や戦争が引き起こされることも多いが、この衝突による被害を許容して同盟を結ぶのも素早い。人間は時々傲慢なまでの誇りを持ち、ドワーフをけちな大酒飲み、エルフを気紛れな気取り屋、ハーフリングを臆病な泥棒、ノームをへそ曲がりなマニア、ハーフエルフとハーフオークを半端者と見なす事がある――しかしその種族の多様性により、人間は巧みに他の種族を受け入れることができる。人間はあまりに彼ら自身の問題に夢中であるために、他の言語や文化を知らないままでいることもある。この無知によって極端な狭量や抑圧を引き起こすものもいれば、稀なことだが、危険であったり奇妙と感じたり、“汚い”と感じた相手を皆殺しにするものもいる。このような事件や動きは一部の者の目に映る人間性の全てを穢すかもしれないが、有り難い事にこれらは支配的というよりは例外である。
属性と宗教:人類は強大な悪から無限の善までの様々な性質を持つため、おそらく全ての一般的な種族の中で最も異質である。巨大で野蛮な群落に集まるものもいれば、何マイルにも及ぶ乱雑に広がった都市を築くものもいる。総じて、大抵の人間が中立であるが、一般に特定の属性で集まって国や文明を作る傾向がある。また人間は最も多くの種類の神と宗派を受け入れ、他の種族の伝統に囚われず、誰にでも栄光や保護を与えたがる。
冒険者:野望はそれ単体で数えきれないほどの人間を駆り立て、そして多くの人間にとって目的が富であろうと、称賛であろうと、社会的地位であろうと、深遠なる知識であろうと、冒険は目的の為の手段である。単に危険なスリルのために冒険を続けるものもいる。人間は多様な地域や経歴の出自を持っていて、冒険者の一団の中のどんな役割を果たすこともできる。
名前:特定の伝統や共有する歴史に忠実である他の種族と異なり、人間の多様性は無限に近い名前をもたらした。北方の野蛮な部族の人間は亜熱帯の国出身の船乗りや商人と異なる名前を持つことが多い。世界の人間の大部分は共通語を話すが、彼らの名前は信仰や容姿と同程度には多種多様である。
能力値1つに+2:人間のキャラクターはその多様な特質のため、作成時に選択した1つの能力値に対して+2のボーナスを得る。
中型:人間は中型のクリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティもない。
通常速度:人間は30フィートの基本移動速度を持つ。
ボーナス特技:人間は1レベルの時点で1つの追加特技を得る。
熟練:人間は1レベルの時点と以降レベルを得る毎に1ポイントの追加の技能ランクを得る。
言語:開始時に人間は共通語を修得している。高い【知力】を持つ人間は自由に追加の言語(ドルイド語のような秘密の言語は除く)を選択できる。
様々な人間がいることからも分かるように、人間には適応力がある。以下のルールではこの順応性を反映し、人間のキャラクターを表現するものである。
以下の種族的特徴をすでに存在する人間の種族的特徴の代わりに選択してもよい。これらの新しいオプションを選択する前に、GMと相談すること。
養子/Adoptive Parentage:人間はときに身寄りがなくなり他の種族に養子に出されることがある。(人間)の副種別を持たない人型生物の種族から1種類を選択すること。君はその種族の言語を修得した状態でゲームを始め、(もしあれば)その種族の武器精通種族的特徴を得る。もしその種族が武器精通を持たない場合、その代わりに《技能熟練》か《武器熟練》をボーナス特技として代わりに得る。この種族的特徴はボーナス特技と置き換える。
2つの才能/Dual Talent:その生まれながらの才能を最大化させることに特に熟練した人間もいる。そのような人間は2つの能力値を選択し、そのそれぞれに+2の種族ボーナスを得る。この種族的特徴は任意の能力値1つに+2のボーナス、ボーナス特技、熟練の特性と置き換える。
才能を見抜く目/Eye for Talent:人間は隠れた潜在力をうまく感じ取る。彼らは〈真意看破〉判定に+2の種族ボーナスを得る。加えて、動物の相棒、絆の乗騎、腹心、使い魔を獲得したなら、そのクリーチャーはそのキャラクターが選択する能力値1つに+2のボーナスを得る。この種族的特徴はボーナス特技の特性と置き換える。
集中訓練/Focused Study:全ての人間は器用だ。しかし何にでも対応できるというよりも、わずかな技能に専門化することを好むものもいる。1レベル、8レベル、16レベルの時点で、そのような人間は選択した技能に対する《技能熟練》をボーナス特技として獲得する。この種族的特徴はボーナス特技の特性と置き換える。
畑の心/Heart of the Fields:田園地域に生まれた人間は重労働者になる。彼らは〈職能〉もしくは〈製作〉1種類に対して、キャラクター・レベルの半分に等しい種族ボーナスを得る。加えて1日に1回、過労状態や疲労状態になる原因となる効果1つを無視することができる。この種族的特徴は熟練と置き換える。
山の心/Heart of the Mountains:山岳で生まれた人間は高所や崖を通り抜けることに熟練している。彼らは狭い場所や不安定な場所で移動する際に行う〈軽業〉と〈登攀〉判定に+2の種族ボーナスを得る。加えて、彼らは高所の効果に順応しているものと見なす。この種族的特徴は熟練と置き換える。
海の心/Heart of the Sea:海の近くで生まれた人間はみな海に惹かれる。彼らは〈職能:船乗り〉と〈水泳〉判定に+2の種族ボーナスを得るとともに、これらは常にクラス技能として扱われる。彼らは通常の2倍息を止めておくことができる。加えて、呪文の使い手であれば、水中における呪文の発動の試みに+4の種族ボーナスを得る。この種族的特徴は熟練と置き換える。
スラムの心/Heart of the Slums:街に満ちるスラムで生きながらえてきた人間は、素早く頭の回転が速くなければならない。彼らは〈手先の早業〉判定に+2の種族ボーナスと、都市や地下における〈生存〉判定に+4の種族ボーナスを得る。加えて、病気に対するセーヴを2回行い、よい結果を選択してもよい。この種族的特徴は熟練と置き換える。
雪の心/Heart of the Snows:寒冷地域に生まれた人間は、寒冷地を1段階穏やかなものとして扱う。彼らは寒冷地の効果、滑ったり落下したりすることを避けるため、および足払いの戦技に対するセーヴィング・スローに+2の種族ボーナスを得る。このボーナスは滑りやすい状況で行う〈軽業〉及び〈登攀〉判定にも適用される。この種族的特徴は熟練と置き換える。
ストリートの心/Heart of the Streets:ごみごみした都市からきた人間は群衆に慣れている。少なくとも2人の仲間が隣接しているならば、反応セーヴに+1のボーナスとアーマー・クラスに+1の回避ボーナスを得る。彼らは群衆を移動困難な地形と扱わない。この種族的特徴は熟練と置き換える。
太陽の心/Heart of the Sun:暑い地域に生まれた人間は、焦熱地を1段階穏やかなものとして扱う。彼らは焦熱地の効果に対する頑健セーヴィング・スローに+2の種族ボーナスを得る。このボーナスは、スウォームおよび蟲の毒とわずらわす能力に対しても適用される。この種族的特徴は熟練と置き換える。
自然の心/Heart of the Wilderness:自然の中で育った人間はただ強く生き残るという難しい方法を学ぶ。彼らは〈生存〉判定にキャラクター・レベルの半分に等しい種族ボーナスを得る。また、彼らは瀕死状態において血を止めるための【耐久力】判定に+5の種族ボーナスを得る。加えて彼らは自らが死ぬのに必要となる負のヒット・ポイントを決定する際、【耐久力】値にキャラクター・レベルの半分を加える。この種族的特徴は熟練と置き換える。
英雄性/Heroic:生まれながらの英雄たる人間もいる。ヒーロー・ポイントの選択ルールを使用するキャンペーンにおいて、このような人間がレベルを獲得する毎に、彼らは1ポイントではなく2ヒーロー・ポイントを得る。《英雄の血脈》特技を持つなら、2ポイントの代わりに3ヒーロー・ポイントを得る。この種族的特徴はボーナス特技の特性と置き換える。
混じりあう出自/Mixed Heritage:人間の文化はしばしば2つ以上の特性で定義される。この特性を持つ人間は2つ目の“~の心”種族的特徴を選択できる。これはボーナス特技種族的特徴と置き換える。
雄弁/Silver Tongued:人間はしばしば、誓いを立てた敵でさえ簡単にその心を操り押しやることに熟達している。この特性を持つ人間は〈交渉〉および〈はったり〉判定に+2のボーナスを得る。加えて、クリーチャーの態度を変えるために〈交渉〉を使用する際、最大2段階ではなく3段階まで変えることができる。この種族的特徴は熟練と置き換える。
人間の副種族や派生種族を作り出すために、以下のようにいくつかの代替種族的特徴を組み合わせてもよい。
都会人/Cosmopolitan:都市に生きることに慣れ親しんだこれらの人間は、群衆を操りそのような住処における技術を要する労働に必要な要素を満たすことができる。熟練種族的特徴をストリートの心に、ボーナス特技種族的特徴を集中訓練に置き換えること。
田舎育ち/Country Folk:このような人間は田舎での生活に適応している。熟練種族的特徴を畑の心に、ボーナス特技種族的特徴を集中訓練に置き換える。
下水のネズミ/Gutter Rat:二級市民は無秩序に広がった貧民街やスラムに住んでいることが多い。そのような人間はその街で何とか存在していくために懸命に働いている。熟練種族的特徴をスラムの心に、ボーナス種族的特徴を混じりあう出自(ストリートの心)に置き換える。
帝国民/Imperious Human:帝国、新興国、都市国家の支配を称賛するこのような人間は、傲慢な拡張論者であり、自身の目的や文化のために他のものを取り込む。熟練種族的特徴を雄弁に、ボーナス特技種族的特徴を才能を見抜く目に置き換える。
開拓者/Trailblazer:適応力があり独創的なこれらの人間は、彼らが住む土地で生きるために、素早い順応性とわずかなりの英雄的な幸運を持っていなければならない。熟練種族的特徴を自然の心に、ボーナス特技種族的特徴を英雄性に置き換える。GMの指示があればそのような人間が住む場所の種類に応じて、野生の心種族的特徴の代わりに海の心、太陽の心、山の心、雪の心のいずれかを修得してもよい。
多様なる人間/Versatile Human:他の人間のような教育を受けてはいないものの、多様性のある人間の生来の才能はその不足を補う以上のものだ。能力値1つに+2のボーナス、熟練種族的特徴、ボーナス特技種族的特徴を2つの才能に置き換える。
以下の選択肢は記載された適性クラスを持つ人間全てが使用することができる。特に指定が無い限り、このボーナスはクラス報酬を選択するたびに適用される。
アルケミスト:キャラクターの処方箋にアルケミスト処方リストからエキスの処方を1つ加える。この処方はアルケミストが作り出せるもっとも高い処方レベルから、1レベル以上低いものでなければならない。
バーバリアン:罠感知に+1/2ボーナスを加えるか、呪い避け激怒パワーによるボーナスに+1/3を加える。
バード:修得呪文にバードの呪文リストから呪文を1つ加える。この呪文はバードが発動できる最も高い呪文レベルよりも、少なくとも1レベル低いものでなければならない。
キャヴァリアー:キャヴァリアーの旗印によるボーナスに+1/4を加える。
クレリック:来訪者の呪文抵抗を貫通するために行う術者レベルに+1のボーナスを加える。
ドルイド:クリーチャーの態度を変えるために行う〈威圧〉および〈交渉〉判定に+1/2のボーナスを加える。
ファイター:キャラクターの選択する2つの戦技に対して、抵抗する際のファイターの戦技防御値に+1を加える。
ガンスリンガー:ガンスリンガーの気概ポイントに+1/4を加える。
インクィジター:修得呪文にインクィジターの呪文リストから呪文を1つ加える。この呪文はインクィジターが発動できる最も高い呪文レベルよりも、少なくとも1レベル低いものでなければならない。
オラクル:修得呪文にオラクルの呪文リストから呪文を1つ加える。この呪文はオラクルが発動できる最も高い呪文レベルよりも、少なくとも1レベル低いものでなければならない。
パラディン:エネルギー種別1つに対するパラディンのエネルギー抵抗に+1を加える(最大+10)。
レンジャー:レンジャーの動物の相棒に+1ヒット・ポイントを加えるか、+1技能ランクを加える。レンジャーが相棒を変更した場合でも、新しい相棒はこれらのボーナス・ヒット・ポイントもしくは技能ランクを得る。
ソーサラー:修得呪文にソーサラーの呪文リストから呪文を1つ加える。この呪文はソーサラーが発動できる最も高い呪文レベルよりも、少なくとも1レベル低いものでなければならない。
サモナー:サモナーの幻獣に+1ヒット・ポイントを加えるか、+1技能ランクを加える。
ウィッチ:ウィッチの使い魔にウィッチの呪文リストから呪文を1つ加える。この呪文はウィッチが発動できる最も高い呪文レベルよりも、少なくとも1レベル低いものでなければならない。使い魔を変更した場合でも、新しいファミリアはこれらのボーナス呪文を修得している。
ウィザード:ウィザード呪文リストからウィザードの呪文書に呪文を1つ加える。この呪文はウィザードが発動できる最も高い呪文レベルよりも、少なくとも1レベル低いものでなければならない。
船を支配する絡まったひもに執着する略奪者、バッカニアは公海のガンスリンガーである。彼らは危険、そしてラム酒に対する興奮にかき立てられる。バッカニアは以下のクラス特徴を持つ。
発露:バッカニアは通常のガンスリンガーの発露4つを、以下の発露と交換する。
アザラシ歩法(変則)/Seadog's Gait:1レベルにおいて、バッカニアは《船乗りの足運び》をボーナス特技として得る。1気概ポイントを消費するなら、自身のターンの終了まで、移動困難な地形を無視することができる。これは高速処置の発露と置き換える。
海賊訛り(変則)/Pirate's Jargon:3レベルの時点で、船員用語と海賊用語で語られる不可解な無駄話により、バッカニアは〈威圧〉と〈はったり〉判定に+2のボーナスを得る。加えて、即行アクションとして1気概ポイントを消費することで、30フィート以内にいる生きているクリーチャー1体に意志セーヴ(難易度 = 10+バッカニア・レベルの1/2+バッカニアの【魅力】修正値)を行わせることができる。それに失敗すると、目標は1ラウンドの間混乱状態になる。これは[言語依存][精神作用]効果である。これは銃把叩きと置き換える。
綱渡り(変則)/Rope Swing:7レベルの時点で、バッカニアが少なくとも1気概ポイントを保持している限り、ロープを昇ったり綱渡りをするために〈軽業〉ないし〈登攀〉判定を行う際、自身のガンスリンガー・レベルに等しいボーナスを得る。1気概ポイントを使用するなら、機会攻撃を誘発することなくロープを昇ったり綱渡りをすることができる。この能力は的中弾の発露と置き換える。
船長の呪い(擬呪)/Captain's Curse:11レベルの時点で、バッカニアは擬似呪文能力としてオールド・ソルツ・カースを使用するために、2気概ポイントを消費することができる。15レベルの時点で、その代わりにブラック・マークを使用してもよい。これらの擬似呪文能力の術者レベルはバッカニア・クラス・レベルに等しく、そのセーヴ難易度は10+バッカニア・レベル+バッカニアの【魅力】修正値に等しい。この能力は神速装填の発露と置き換える。
気概(変則):海そのもののように、バッカニアは自然の力である。1日の初めに得られる気概ポイントを決定する際、【判断力】修正値を使用する代わりに、バッカニアは【魅力】修正値を用いる。この能力はその他の点については、ガンスリンガーの気概クラス特徴と同様に機能する。
酒による勇気(変則)/Liquid Courage:2レベルの時点で、バッカニアは強い酒を飲むことで自らの気概を強化する能力を得る。酒を飲む行為は機会攻撃を誘発する標準アクションである。酒を飲む毎に、1酒ポイントを得る。酒ポイントは(使用するのに最低でも1気概ポイントを必要とする)発露や気概特技で使用される、気概ポイントと置き換えて使用することができる。バッカニアは1日に最大で、自身の【耐久力】修正値(最低1)に等しい値までの酒ポイントを得ることができる。酒ポイントは1時間が経過するか使用するかのいずれかが生じるまで持続する。バッカニアは現在の酒ポイントの合計に等しい値だけ、[恐怖]へのセーヴに対する士気ボーナスと、機会攻撃へのアーマー・クラスに対する回避ボーナスを得る。この能力は軽快能力と置き換える。
ボーナス特技:戦闘特技と気概特技に加えて、バッカニアは以下の特技をボーナス特技として選択することができる。《円熟の操縦者》(水上搭乗物のみ)、《攻城技師》、《攻城技師体得》、《攻城射手》、《熟練の操縦者》(水上搭乗物のみ)。
舶来のペット(変則)/Exotic Pet:5レベルの時点で、バッカニアはバッカニアのクラス・レベルの半分に等しいウィザードとして使い魔を得る(ただし舶来のペットは接触呪文伝達や呪文共有の能力を得ることはない)。このペットはモンキーやパロット(レイヴンの使い魔の能力値を用いる)であることが多い。このような動物は戦闘中であってさえ、偵察として役に立つ。バッカニアから30フィート以内にいる限り、バッカニアは身かわしの利益を得る。この能力は銃修練1と置き換える。
《剣と銃》:9レベルの時点で、バッカニアは例え前提条件を満たしていなくても、ボーナス特技として《剣と銃》を得る。この能力は銃修練2と置き換える。
銃修練(変則):バッカニアはこの能力を13レベルにおいて、火器1種類に対してのみ獲得する。
侵略者の切り返し(変則)/Raider's Riposte:17レベルの時点で、バッカニアに対する機会攻撃を敵が外したときにはいつでも、その敵はバッカニアからの機会攻撃を誘発する。この能力は銃修練4と置き換える。
幼少期に自然の中に捨てられて動物に育てられたものは、自然の中で育てられた動物の家と家族に強いつながりを持つ。文明社会を疑わしく思うこのような捨て子は、しばしば自らの人間の祖先以上に自然に対して忠誠を誓う。野生児は以下のクラス特徴を持つ。
武器と防具の習熟:野生児はサイズ、シックル、シミターと盾に対する習熟を失う。
クラス技能:野生児は〈軽業〉をクラス技能に加え、〈職能〉と〈飛行〉をクラス技能から取り除く。
読み書きできない/Illiteracy:1レベルの時点で、野生児は読み書きができなくなる。しかし〈言語学〉に1ランク割り当てることで読み書きを学ぶことができる。野生児はドルイド語を自動取得言語として得ることはできず、ボーナス言語として森語を選択することもできない。
《素手打撃強化》:1レベルの時点で、野生児はボーナス特技として《素手打撃強化》を得る。
獣の家族(変則)/Beast Family:1レベルの時点で、野生児は自身を育てた動物の種別として、特定の動物の種別を選択してもよい。その種別の動物に対する〈動物使い〉および野生生物との共感判定に+2の状況ボーナスを得る。加えてそのような動物に対して、スピーク・ウィズ・アニマルズ擬似呪文能力が常時使用されているものとしてやりとりすることができる。ただしこの能力は魔法的なものではない。
自然の絆(変則):1レベルの時点で、野生児は自然の絆として動物の相棒を選択しなければならない。
得意な地形(変則):3レベルの時点で、野生児は自身のクラス・レベルに等しいレンジャーとして、得意な地形能力を得る。野生児は得意な地形として都市を選択することはできない。この能力は跡無き足取りと千の顔と置き換える。
野生のずる賢さ(変則)/Native Cunning:3レベルの時点で、野生児はそのレベルに等しいバーバリアンのように罠感知を得る。また得意な地形において、野生児は罠見抜きのローグの技のように、10フィート以内にある罠に気付くために〈知覚〉判定を直ちに試みることができる。さらに3レベルと以降3レベル毎に、野生児は戦技を1つ選択し、その戦技に対する戦技防御値に自身の罠感知のボーナスに等しいボーナスを得る。この能力は自然の化身と置き換える。
野生の頑強さ(変則)/Native Fortitude:4レベルの時点で、野生児は病気、過労、疲労、恐怖、毒に対するセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。自らの得意な地形にいるなら、代わりにこれらのセーヴィング・スローに自身の得意な地形によるボーナスを適用する。野生児は能力値ダメージ、過労、疲労から、通常の2倍の速度で回復する。この能力は自然の誘惑への抵抗と置き換える。
野生の呼びかけ(超常)/Native Call:9レベルの時点で、自身の得意な地形にいる間、野生児がその地形に住んでいる動物を招来するために使用するサモン・ネイチャーズ・アライ呪文において、野生児は2レベル高いものとして呪文の持続時間を計算する。
17レベルにおいて、野生児がこのような動物を招来するためにサモン・ネイチャーズ・アライを使用する際、それらの動物は【筋力】および【耐久力】能力値の両方に+2のボーナスを得る。これは《招来クリーチャー強化》特技の効果と累積する。
人類の歴史で何度も訪れた黄金時代における古代帝国のほこり混じりの財産を持つ、忘れられた王家の子孫、皇族は人が持つ潜在能力の極致を体現している。しかしその一方で、人の無鉄砲さや制約のない尊大さもその内に秘める。
ボーナス呪文:モーメント・オヴ・グレイトネス、イーグルズ・スプレンダー(5レベル)、ヒロイズム(7レベル)、スリーフォールド・アスペクト(9レベル)、グレーター・コマンド(11レベル)、リパルション(13レベル)、グレーター・エイジ・レジスタンス(15レベル)、プレディクション・オヴ・フェイラー(17レベル)、オーヴァーウェルミング・プレゼンス(19レベル)。
ボーナス特技:《イニシアチブ強化》、《持久力》、《説得力》、《耐え忍ぶ英雄》、《呪文持続化》、《不屈の闘志》、《魔法の才》、《蘇る英雄》。
血脈の秘法:害を与える呪文を発動したとき、次のターンの終了まで、その呪文から不利な効果を受けたクリーチャー全てに対して行う〈威圧〉判定に、呪文レベルに等しいボーナスを得る。不利な効果はダメージを指すことが多いが、能力を弱らせる効果や状態も含まれる。
人間性の学徒(変則)/Student of Humanity:1レベルの時点で、〈言語学〉、〈交渉〉、〈知識:貴族〉、〈知識:地域〉、〈知識:歴史〉をクラス技能として得る。加えて、人間に対して学び、研究し、情報を集めるためにこれらの技能を使用する際、これらの判定に【魅力】ボーナスに等しい洞察ボーナスを得る。
こだまする英雄(超常)/Heroic Echo:3レベルの時点で、君が呪文、擬似呪文能力、魔法のアイテムにより士気ボーナスを受け取る際、これらのボーナスが+1だけ増加する。これは自らが発動した場合も含まれる。9レベルにおいて、この能力は技量ボーナスにも適用されるようになる。この士気ボーナス(あるいは9レベルにおける技量ボーナス)の効果が範囲や複数の目標に適用される場合、割り込みアクションとしてこのボーナスの増加を他のすべての目標にも共有することができる。自身以外の目標に対するボーナス増加は、君の【魅力】ボーナスに等しいラウンドだけ持続する。この能力は1日に1回と、3レベル以後3レベルごとに1回だけ使用できる。
最善の試み(超常)/Take Your Best Shot:9レベルの時点で、君が害を与える呪文、擬似呪文能力、超常能力の目標となったがそれから不利益を受けなかったなら、セーヴィング・スロー、呪文抵抗、攻撃のミス、その他の防護によるものであるかに拘らず、割り込みアクションとしてこの効果を及ぼしたクリーチャーの士気をくじくために〈威圧〉判定を行うことができる。この害を与える呪文を使用したクリーチャーは30フィート以内にいなければならず、君の姿をはっきりと見ることができ、君の声をはっきりと聞くことができなければならない。
13レベルの時点で、君はこの能力を攻撃の効果を弱めるために行うセーヴィング・スローに成功したときにも使用することができる(セーヴを行えない場合は、この能力を使用することはできない)。
英雄伝承(超常)/Heroic Legends:15レベルの時点で、君は即行アクションもしくは移動アクションで呪文スロットを1つ消費することで、自身のソーサラー・レベルのバードとして武勇鼓舞の呪芸か英雄鼓舞の呪芸を使用することができる。この効果は消費した呪文のレベルに等しいラウンドだけ持続する。人間の対象におけるこの持続時間は2倍になる。
伝説は死せず(変則)/Immortal Legend:20レベルの時点で、君は歳をとるのをやめる。もはや飲食や睡眠の必要もない。また[即死]効果や生命力吸収に対する完全耐性を得る。
自らを卑下して世界をさまようモンクもいる。彼らは出会う人々から知恵と哲学を学び、それらを広める。彼らはしばしば、求めに応じて出会う人に手を差し伸べる。行者は以下のクラス特徴を持つ。
クラス技能:行者は〈言語学〉、〈交渉〉、〈生存〉、〈知識:地域〉、〈知識:地理〉をクラス技能に加える。
遠方よりの旅人(変則)/Far Traveler:1レベルの時点で、行者は言語を追加で1つか、軍用武器もしくは特殊武器の習熟を1つ得る。4レベルと以降4レベル毎に、行者は追加の言語を1つ得るか、この能力で得た武器の習熟を別の軍用武器もしくは特殊武器に再訓練することができる。この能力は1レベルで得られるボーナス特技と置き換える。
長き歩み(変則)/Long Walk:3レベルの時点で、行者は《持久力》をボーナス特技として得る。この特技のボーナスは強行軍による【耐久力】判定を行う際、2倍になる。加えて、行者は疲労状態や過労状態を引き起こす呪文や効果に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。この能力は不動心と置き換える。
軽き足取り(超常)/Light Step:5レベルの時点で、行者は足跡を残すことがなくなり、追跡されることはなくなる。もし望むのであれば、足跡を残してもよい。気蓄積から1ポイントを支払うことで、アント・ホール、タイアレス・パースート、パス・ウィズアウト・トレイス、フェザー・ステップを擬似呪文能力として使用できる(術者レベルは自身のモンク・レベルに等しい)。この能力は浮身と置き換える。
謎めいた存在(超常)/Inscrutable:5レベルの時点で、行者は不思議で超常的な雰囲気をまとう。行者から情報を得たり何かに気付くために行う〈交渉〉、〈真意看破〉、〈知識〉の難易度は5だけ増加する。加えて、気蓄積から1ポイントを消費することで、行者は術者レベルが自身のモンク・レベルに等しいノンディテクションを、24時間の間得ることができる。この能力は大跳躍と置き換える。
行者の知恵(変則)/Wanderer's Wisdom:7レベルの時点で、行者は哲学的な格言や寓話といった形で、的確な助言を与えることができる。即行アクションとして気蓄積から2ポイントを消費することで、自身のモンク・レベルに等しいバードとして勇気鼓舞の呪芸と自信鼓舞の呪芸を使用することができる。この効果は30フィート以内のクリーチャー1体に効果を及ぼし、行者の【判断力】修正値に等しいラウンド(最低1ラウンド)だけ持続する。この能力は[言語依存]である。この能力は肉体の完成を置き換える。
身隠し(変則)/Disappear Unnoticed:12レベルの時点で、直接見られていたり遮蔽も視認困難もない状況であっても、行者は〈隠密〉を使用できるようになる。ただしこのとき、行者は自分のサイズ以上のクリーチャー1体と少なくとも隣接していなければならず、気蓄積から1ポイント消費しなければならない。この効果は行者の次のターンの開始まで持続し、毎ラウンド1気ポイントを消費することで、持続し続けることもできる。この能力は縮地の法と置き換える。
自由な足取り(超常)/Free Step:13レベルの時点で、行者はフリーダム・オヴ・ムーヴメントを常時効果を発揮する擬似呪文能力として得る。この能力は金剛心と置き換える。
以下の選択肢を、人間は使用することができる。GMが望むなら、他の適切な種族がこれらを使用できるとしてもよい。
訓練用引き具/Training Harness:この特別製の道具は、常に動物の特定の種族にあつらえたものとなっている。訓練用引き具は装備している動物に対して行う〈動物使い〉判定に+2のボーナスを与える。
トレーニング・ウィップ/Whip, Training:この短い鞭は10フィートの間合いしか無いが、それ以外の点では通常のウィップと同様である。装備したものはこのウィップの間合いに動物がいる限り、訓練された動物をせき立てるために行う〈動物使い〉判定と、動物の士気をくじくために行う、〈威圧〉判定に+2の状況ボーナスを得る。訓練された動物の士気をくじくためにこのウィップを使用する場合、装備したものは怯え状態にするように、同じ持続時間の間その動物を恍惚状態にすることもできる。しかしこの恍惚状態は、装備したものと動物との間にある視線が通らなくなると終了する。
アイテム |
価格 |
荷重 |
10gp |
10ポンド | |
5gp |
2ポンド |
君は自分の成功に全幅の信頼を寄せる。
前提条件:【魅】13、《恐れ知らずの好奇心》、〈威圧〉5ランク、人間。
利益:君は[感情]の補足説明を持つ効果に対するセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。このボーナスは《恐れ知らずの好奇心》によるボーナスと累積する。君がクリティカル・ヒットを確定させたとき、フリー・アクションとして、君が機会攻撃範囲に収めるクリーチャー1体の士気をくじくために〈威圧〉判定を行うことができる。もし《威圧演舞》特技を持つなら、君は代わりに機会攻撃範囲に収める全てのクリーチャーの士気をくじくために、〈威圧〉判定を行うことができる。君の武器が×3クリティカル倍率を持つならこの判定に+2のボーナスを得る。×4クリティカル倍率を持つなら、この判定に+4のボーナスを得る。
利益:1日に1回、標準アクションとして、自身に影響を及ぼしている、意志セーヴを要求する有害な状態に対して、新しいセーヴィング・スローを試みることができる。君が支配されていたり、操られていたり、その他新しいセーヴィング・スローを試みようとする効果のためにアクションを行えないような場合には、このセーヴィング・スローをアクションを用いず、ターンの開始時に行うことができる。しかしこの場合には、成功すると君のターンは終了する。効果時間が瞬間の効果や意志セーヴを要求しない効果、セーヴィング・スローを試みることのできない効果を取り除くために、この特技を使用することはできない。
君は肉体の危機など省みもせず、世界を見、経験したいと考えている。
利益:君は[感情]補足説明を持つ効果に対して行うセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。加えて、[恐怖]効果の影響を受けた状態で君のターンが始まるいかなるラウンドでも、[恐怖]効果の重症度を軽減する(恐慌状態から恐れ状態へ、恐れ状態から怯え状態へ、怯え状態からこれらの状態を受けない状態へ)ために、君のターンの開始時に新しいセーヴを行うことができる。
君は馬、猟犬、鷹、ハンティング・キャットの訓練に卓越している。
前提条件:〈動物使い〉1ランク; 動物の相棒、信仰の絆(乗騎)、あるいは乗騎のクラス特徴のいずれか; 人間。
利益:動物の相棒クラス特徴を持つなら、この効果を適用する動物の相棒の種類を以下から1つ選択すること:キャット(スモール)、ドッグ、バード、ホース。信仰の絆(乗騎)あるいは乗騎クラス特徴を持つなら、この特技は常にホースに適用される。
君は選択した動物の種別のクリーチャーに対して行う〈知識:自然〉および〈動物使い〉判定に+2のボーナスを得る。加えて、君は動物の相棒や乗騎の能力を決定する際、選択した種別のものを得る場合に限り、1レベル高いものとして扱われる。
君はたぐい稀なる幸運を持つ。君の仲間もときおりその幸運にあやかる。
利益:君は1日に追加で1回《惑わぬ幸運》の使用回数を得る。君は割り込みアクションとして、君を見ることができ声を聞くこともできる仲間1人に、《不可解な幸運》の利益を使用することができる。
君は何であれ、やり方を見つけ出すことができる。
利益:君はランクを持たない技能で行う全ての技能判定に+2のボーナスを得る。加えて、君は“修得時のみ”と記載されている全ての技能を未修得でも使用することができる。
君は即興での行いに熟達している。
利益:武器、鎧、盾を使用する際の未習熟ペナルティは半分になる。加えて、君がランクを持たない技能で行う全ての技能判定で得られるボーナスは、+2ではなく+4に増加する。
虚心坦懐し訓練を怠らねば、汝のクリティカル・ヒットは様々な姿を取る。
利益:1日に1回、君は動きを訓練するために1時間を費やすことで、前提を満たしているクリティカル特技1つを獲得することができる。君が異なるクリティカル特技を練習することにするまで、君はその選択したクリティカル特技の利益を得る。
君は無数の類似した武器を網羅できるよう、武器の学習の幅をさらに広げる。
利益:君が修得している(《武器熟練》のような)特定の武器に適用される戦闘特技を1つ選択する。君はその特技を、同じ武器グループに属する全ての武器に使用することができる。
特殊:君はこの特技を複数回修得することができる。そのたびに異なる特技に適用すること。
君の成功はさらなる行為を引き出す。
利益:君がクリティカル・ヒットを確定させるか、セーヴィング・スローで出目20をロールしたとき、君の次のターンの終了までに行う1回の攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定、能力値判定(君が選択する)に+2の状況ボーナスを得る。このボーナスを使用するかどうかは、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定、能力値判定を行う前に決めなければならない。
他の人にしてみれば、君の幸運は唖然とするようなものばかりだ。
利益:1日に1回、ロールを行う前にフリー・アクションとして、君は1回のd20ロールに+8のボーナスを得る。君はこの能力をロール後に使用することもできるが、その場合このボーナスは+4に減少する。
君は似通った無数の武器を網羅できるよう、武器の学習の幅を広げる。
利益:君が修得している(《武器熟練》のような)特定の武器に適用される戦闘特技それぞれは、同じ武器グループの全ての武器に使用することができるようになる。
君はときどき、弱いクリーチャーを殺そうとする呪文や攻撃を大胆にかわしてみせる。
利益:1日に1回、セーヴィング・スローで出目1をロールした後や自分に対するクリティカル・ヒットが確定した後に、セーヴィング・スローを再ロールするか、その敵に君に対するクリティカル・ロールを再ロールさせることができる。この能力はセーヴィング・スローや攻撃ロールを再ロールさせる他の効果とは累積しない。再ロールできるのは1回だけである。
特殊:選択ルールであるヒーロー・ポイント・システムを使用している場合、クリティカル・ヒットが確定した時にクリティカル・ロールを再ロールさせるために、1ヒーロー・ポイントを使用することもできる。
君は成長してさらなる多様性を得る。
利益:君が適性クラスのレベルを得たなら、君は+1ヒット・ポイントと+1技能ランクの両方を得る。これは、(本来の)いずれか一方を得るか、種族による適性クラス・オプションを選択することと置き換える。
君の危機を避ける能力は素晴らしいものだ。
前提条件:【魅】13、《恐れ知らずの好奇心》、〈威圧〉10ランク、人間。
利益:[感情]の補足説明を持つ効果に対するセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。このボーナスは《圧倒する自信》や《恐れ知らずの好奇心》と累積する。加えて、1日に1回、セーヴィング・スローや攻撃ロールにおける出目1を再ロールできる。その再ロールによってセーヴィング・スローや攻撃ロールに成功したなら、フリー・アクションとして攻撃の目標や君にセーヴィング・スローを強いる効果を使用したクリーチャーの士気をくじくために、〈威圧〉判定を行うことができる。このクリーチャーは30フィート以内にいて、君を見ることができ声を聞くこともできなければならない。この効果は罠や他の物体に対するセーヴィング・スローには適用されない。この効果はセーヴィング・スローや攻撃ロールを再ロールさせる他の効果とは累積しない。君は一度だけ再ロールすることができる。
(Crown of Swords/剣の冠)
オーラ 微弱・力術; 術者レベル 3
装備部位 頭部; 市価 6,000gp; 重量 3ポンド
この鋼鉄でできた輝く冠はミスラル製の剣のミニチュアで飾られている。クラウン・オヴ・ソーズは1日に10回まで使用することができる。戦闘中に攻撃されたとき、着用者は割り込みアクションとして使用回数を1回分消費し、攻撃したものを攻撃するロングソードの形をしたスピリチュアル・ウェポンを作り出すことができる。着用者の次のターンで追加で使用回数を1回消費する毎に、このスピリチュアル・ウェポンによる目標への攻撃を続けさせることができる。このスピリチュアル・ウェポンの目標を変えることはできず、目標が死ぬか範囲の外に移動するまで消えることもない。着用者が連続したラウンドで攻撃された場合、(同じ目標を攻撃する場合であっても)複数のスピリチュアル・ウェポンを作り出すこともできる。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、スピリチュアル・ウェポン; コスト 3,000gp
(Crown of Conquest/征服の冠)
オーラ 中程度・心術; 術者レベル 7
装備部位 頭部; 市価 24,600gp; 重量 3ポンド
この鋼鉄と黄金でできた冠は恐るべき権勢を漂わせている。着用者は〈威圧〉判定に+4の技量ボーナスを得る。さらにクリティカル・ヒットを確定させたならば、この冠はプレイヤー効果をこの冠の着用者を中心とした範囲に作り出す(術者レベル5)。
この王冠の着用者が《統率力》特技を持つなら、統率力値に+1のボーナスを得る。さらに着用者の腹心と従者は、着用者の視線の範囲にいる限り、攻撃ロールと[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローに+1のボーナスを得る。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、ブレス、イーグルズ・スプレンダー、プレイヤー; コスト 12,300gp
(Belt of Foraging/食料調達のベルト)
オーラ 微弱・占術; 術者レベル 3
装備部位 ベルト; 市価 6,000gp; 重量 1ポンド
このベルトは着用者が自然の中にいる間、簡単に食料を得られるようにする。このベルトの着用者が少なくとも〈生存〉1ランクを持つならば、自然の中で生活する際に判定を行う必要がなくなる。着用者は地上移動速度の半分で移動している限り、常に〈生存〉判定に成功する。着用者は依然として判定を行うこともでき、判定の結果が難易度10を超える2ポイント毎に、1体のクリーチャーの水と食料を追加で手に入れることができる。その上、半分の移動速度ではなく完全な移動速度で移動していても、難易度20の〈生存〉判定により自然の中で生活していくことができる。その場合、判定の結果が20を超える2ポイント毎に、追加で1体のクリーチャーに食料と水を提供することができる。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、ディテクト・アニマルズ・オア・プランツ、作成者は最低でも1ランクの〈生存〉を取得していなくてはならない; コスト 3,000gp
(Rod of Steadfast Resolve/揺るがぬ決意のロッド)
オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 9
装備部位 ―; 市価 38,305gp; 重量 5ポンド
このロッドは+2ライト・メイスとして機能する。このロッドは、握り拳の形をしたライト・メイスの形をしている。クリーチャーがこのロッドを身につけている間、このアイテムは半径20フィート爆発の範囲内にいる味方全てに、[感情][恐怖]効果に対するセーヴィング・スローに+2の士気ボーナスを与える。もしその仲間が(人間)の副種別を持つなら、これらのセーヴに対するボーナスは+4の士気ボーナスとなる。
また、1日に1回割り込みアクションとして、この効果の範囲内にいる仲間1体が[感情][恐怖]の補足説明を持つ呪文や効果に対して行われたセーヴィング・スローが失敗した時に、その判定を再ロールさせるために、着用者はこのロッドを起動することができる。効果を受けたクリーチャーは例え再ロールした結果がもとより悪くなったとしても、再ロールの結果を用いなければならない。
必要条件 《ロッド作成》、ブレス、カーム・エモーションズ、作成者は(人間)の副種別を持っていなければならない; コスト 19,305gp
Old Salt's Curse/船乗りの呪い
系統 死霊術[呪い]; 呪文レベル ウィッチ5、ドルイド5
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作、物質(海水一ビン)
距離 接触
目標 クリーチャー1体
持続時間 永続
セーヴィング・スロー 意志・無効; 呪文抵抗 可
術者は目標に乱れた海の呪いをかけ、永続的な不調状態に陥らせる。目標が水中か、岸から1マイル以上離れた水上にいるなら、目標は更に船酔いでよろめき状態となる。この呪いは解呪することはできないが、ブレイク・エンチャントメントやリムーヴ・カースで取り除くことができる。
Bestow Insight/直感授与
系統 心術(強制); 呪文レベル インクィジター2、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、クレリック3、バード2
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作
距離 接触
目標 接触したクリーチャー1体
持続時間 1分/レベル
セーヴィング・スロー 意志・無効(無害); 呪文抵抗 可(無害)
この呪文を発動する際、術者が少なくとも1ランクを修得している技能から1つを選択する。目標はこの技能による技能判定に+2の洞察ボーナスを得る。加えて目標はこの技能を修得済みであると見なされる。この洞察ボーナスは、術者レベル4ごとに+1ずつ増加する(最大で+6)。加えて、呪文の持続時間の間に一度だけ、目標は2回ロールしていずれかよい方の結果を選択することができる。この効果を使用すると、この呪文の他の効果は終了する。
Black Mark/黒印
系統 死霊術[呪い、恐怖]; 呪文レベル ウィッチ7、ドルイド7
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作、物質(海水1ビン)
距離 接触
目標 クリーチャー1体
持続時間 永続
セーヴィング・スロー 意志・無効; 呪文抵抗 可
術者は目標の肌に、黒い印を刻む。この印は術者の決めた形を取るが、術者の手よりも大きくすることはできない。この黒い印はマーク・オヴ・ジャスティスとして機能する。加えて、この印が起動したなら、目標は水の中にいるか岸から5フィート以内にいる限り、怯え状態となる。更に、ブラック・マークが起動している限り、目標はネイチャーズ・エグザイルの目標となったかのように扱われるが、(水棲)か(水)の副種別を持つか水泳移動速度を持つ全てのクリーチャーが敵対的になる。この効果は種別が動物でないクリーチャーにも適用されるが、(水棲)でない動物には適用されない。