オークは好戦的で無慈悲、そして傲慢だ。彼らは生来のごろつきであり、力と権力を最高の美徳として敬意を表する。ほとんど本能レベルで、自分たちを捕まえて止めることのできるほどの強力な存在がいない限り、オークは自らがやりたいことを何でもやる権利があると信じている。彼らは強制された場合を除いて戦場以外でその力を発揮することはほとんどない。この姿勢は単に怠惰だからというわけではない。疲れ果てて肩が落ちるまでは、序列に従い仕事はなされるべきだという信念が染みついているからなのだ。彼らは他の種族の奴隷を手にし、オークの男性はオークの女性に非人道的な扱いをする上、子供と年寄りを虐待する。戦えないほど弱いものは苦しい生を過ごすのがお似合いだという考えが根底にある。いついかなるときも厳しい敵に囲まれているオークは、痛みに無自覚で卑怯な気質を持ち、反抗しようとするものに対して復讐することを言外に臭わせる獰猛な存在である。
身体的特徴:力強い体格をしたオークが立つと、一般にほとんどの人間より数インチ高いだけだが、筋肉の総量は遥かに多い。肩幅は広く分厚く、筋骨たくましい臀部のためにわずかにがたがたした歩き方をする。一般に彼らは鈍い緑色の肌と濁った暗い髪、ビーズのような赤い目に飛び出た牙のような歯を持っている。オークは傷は名誉の証と考えており、ボディ・アートの一形態として使用されることもしばしばである。
社会:オークは通常、見窄らしく常に暴力の蔓延する中で生活し、脅迫や残忍な暴力がオークの文化を互いにまとめる接着剤として機能している。ライバルが引き下がることができない場合、衝突が実際の流血沙汰に発展するまで彼らはひどくなっていく恐ろしい脅しによって論争を解決する。このような激しい乱闘に勝つオークは敗者から求めるものを何でも自由に取っていくだけでは飽き足らない。屈辱的な肉体への暴力や軽い気持ちでの損傷行為、時には殺人さえ犯してしまう。単により強いオークがそれらを取っていくのだから、オークは自分の家や所有物をより良いものにするための時間を費やすことは滅多にない。実際、可能な場合はいつでも、彼らは元々は他の種族によって造られた建造物と共同体を占有することを好む。
種族関係:オークは力を何よりも賛美する。敵の種族の一員でさえ、鼻っ柱を何回も叩き折れば、オークの嫌々ながらの尊敬か、ないし少なくとも容認を勝ち取ることはときどきある。
オークは荒々しい憎悪、陰気な恨み、そしてちょっとした警戒心を奇妙に混ぜ合わせてドワーフやエルフを見る。彼らは力を賛美し、いくらかの理解水準で、これらの2種族は数えられない年月の間自分たちを寄せ付けなくしていると理解している。彼らの手中に落ちたドワーフやエルフに苦痛を与える機会を逃すことはないが、勝利が確実でも無い限り注意深く行う傾向がある。オークはハーフリングとノームを、奴隷にする手間をかけるほどの強さはないからという理由で解き放つ。彼らはしばしばハーフエルフを評価する。ハーフエルフは純血のエルフよりも恐ろしい部分がないように見えるが多くのエルフの特徴を持つことから、特に好ましい標的となる。オークは人間のことを、その内面に狼が僅かに生きている羊のような種族と見なす。彼らは、自分たちを寄せ付けないように出来ないほど弱い人間を気兼ねなく殺し、虐げるが、手強い人間に出くわす場合に備え、最寄りの逃げ道を常に片目で見据えている。
オークはハーフオークのことを侮蔑と妬み、自尊心の組み合わさった奇妙な感覚で捉える。一般的なオークよりも脆弱だが、そうした混血は通常、より賢く、より狡猾で、優れた指導者となる。ハーフオークに率いられるか少なくとも助言を受けた部族はしばしば純血のオークに率いられた部族よりもずっとうまく立ち回る。オークはより根底の部分では、ハーフオークそれぞれは脆弱な種族に支配力を行使するオークを象徴していると信じている。
属性と宗教:オークには埋め合わせをする性質は皆無である。ほとんどは暴力的で狂気に満ち自己中心的だ。誇りや忠誠といった概念は彼らには通常、より弱い種族の一員を悩ます傾向のある、風変わりな性格上の欠点のように思われている。オークは通常単なる悪ではなく、唾棄すべき混沌でもある。しかし極度に自制心の高いものが、秩序にして悪に傾倒することもある。オークは火、戦、血の神を信仰し、オーク独特の考えに応じた側面を組み合わせた部族の“パンテオン”を作ることが多い。
冒険者:オークは通常、権力闘争に敗れた後にのみ部族を後にする。同族自身の手による屈辱、隷属、あるいは死にさえ直面することで、彼らはそれらを選ぶ代わりに他の種族と共に生き、働く事を選ぶのである。ひと度自立したなら、その激情を抑えられず本能に支配されるオークが長く続けられることはほとんどない。他の社会に何とか入ろうとするオークはその社会がもたらす贅沢と快適さを楽しむことが多いが、それでもなお故郷に戻って権力を回復し、復讐を果たすことを夢見る傾向がある。
男性名:アルクス、カルグ、フェルザク、プラブール、マーダット。
女性名:イリャト、オルビン、グリルギス、クルッガ、ドゥッラ、トリスグラク、レフィト。
+4【筋力】、-2【知力】、-2【判断力】、-2【魅力】:オークは粗暴で残忍だ。
中型:オークは中型クリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティも受けない。
光に過敏:オークは太陽の光の下やデイライト呪文の範囲内にいると目がくらんだ状態になる。
凶暴性:オークはヒット・ポイントが0未満に陥っても意識を保ち戦闘を続けることができる。オークはヒット・ポイントが0以下になってもよろめき状態のままだが、通常通り毎ラウンド1ヒット・ポイントを失う。
武器精通:オークは常にグレートアックスとファルシオンに習熟しており、“オーク”と名前についている武器を常に軍用武器として扱う。
言語:オークはプレイ開始時にオーク語および共通語の会話能力を持っている。高い【知力】を持つオークは次に挙げる言語を選択することができる:巨人語、ゴブリン語、地下共通語、ドワーフ語、ノール語。
既存のオークの種族特性の代わりに以下の種族特性を選択してもよい。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
陽光の克服/Dayrunner:オークは敵がもたらすものを拒み続けてきた。それは太陽に対しても変わりはない。ぎらつく太陽の下で何時間も過ごし、その目を痛めながらまぶしい光に順応するオークもいる。この種族特性を持つオークは全ての遠隔攻撃ロールに-2のペナルティを被る。この種族特性は光に過敏と置き換える。
野生/Feral:言語と文化の基礎を築く遙か昔、自活する能力を持っていた。生き残るために幼少より虫や小さな動物を狩らねばならなかった野生のオークは、死の間際まで生き残るために、より頑丈なものと戦う。この種族特性を持つオークは〈生存〉をクラス技能として得、負のヒット・ポイントの間近接武器による攻撃ロールとダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。この種族特性はオークの武器精通および自動取得言語と置き換える。野生を持つオークは高い【知力】能力値を持っていたとしても追加言語を得ることはなく、〈言語学〉にランクを割り振らなければ呻き声と身振り手振りでのみでしか意志の疎通を行うことができない。
鼻が利く/Smeller:この種族特性を持つオークは、通常の半分の間合いしか持たない、限定的な鋭敏嗅覚能力を得る。この種族特性は凶暴性および武器精通と置き換える。
不潔/Squalid:あまりにも汚く有害で他のオークでさえ住むのが難しい場所に住むオークもいる。この種族特性を持つオークは、吐き気がする状態、不調状態、病気に抵抗するためのセーヴィング・スローに+2の種族ボーナスを得る。この種族特性は凶暴性と置き換える。
以下のオプションは記載の適性クラスを有するオークに適用可能であり、特に断りのない限り、ボーナスは適性クラスの特典を選択するたびに適用される。
アルケミスト:アルケミストの変異薬の持続時間に+10分を加える。
バーバリアン:バーバリアンの1日の激怒ラウンドの総計に+1を加える。
キャヴァリアー:挑戦した目標が行う突き飛ばしか蹴散らしの戦技に対するキャヴァリアーの戦技防御値に+1を加える。
ドルイド:ドルイドの動物の相棒の肉体攻撃によるダメージに+1/2を加える。
ファイター:ファイターが死に至る負のヒット・ポイントを決定するために使用する【耐久力】の値に+2を加える。
レンジャー:レンジャーの動物の相棒に+1ヒット・ポイントを加える。レンジャーが動物の相棒を変更した場合、新しい動物の相棒がこのボーナス・ヒット・ポイントを得る。
ウィッチ:ウィッチの呪文リストのウィッチ呪文1つをウィッチの使い魔に追加する。この呪文は術者が発動可能な最も高い呪文レベルより1レベル以上低いものでなければならない。オークがこの先使い魔を取り替えた場合、新しい使い魔はこれらのボーナス呪文を獲得する。
卑怯な戦士は誇りやフェアプレーといった概念を笑い飛ばす。勝つことのみを考え、武器の鍛錬や鎧の装備の仕方を学習するように、時間をかけて卑劣な戦技を身につけるのだ。卑怯な戦士は以下のクラス特徴を持つ。
横歩(変則)/Sidestep:2レベルの時点で卑怯な戦士は敵が戦技に反応した際にその攻撃を避ける術を学ぶ。卑怯な戦士は戦技を試みた際に誘発した機会攻撃に対するアーマー・クラスに+1の回避ボーナスを得る。このボーナスは2レベルを超える4レベル毎に+1ずつ増加する。この能力は武勇と置き換える。
戦技訓練(変則)/Maneuver Training:5レベルの時点で、卑怯な戦士は裏技を体得する。卑怯な戦士は裏技戦技判定に+2のボーナスを得るとともに、裏技戦技の目標になった際の戦技防御値に+2のボーナスを得る。この能力は武器訓練1と置き換える。
素早き裏技(変則)/Speedy Tricks:9レベルの時点で、卑怯な戦士は裏技を素早く行う手法を完璧なものとする。卑怯な戦士は標準アクションではなく、1回の攻撃として裏技の戦技を行うことができる。この能力は武器訓練2と置き換える。
多段裏技(変則)/Double Tricks:13レベルの時点で、裏技の戦技を行うとき、卑怯な戦士は1つではなく異なる状態2つに目標を追いやることができる。ペナルティそれぞれは取り除くのに異なるアクションを必要とする。17レベルの時点で、卑怯な戦士は異なる状態3つに目標を追いやることができる。この能力は武器訓練3および4と置き換える。
傷の呪医は痛みを耐え痛みを及ぼすために、その力を引き出す。自らの肉体を切り落として恐ろしい傷を残すことで、守護者の興味を引くのである。使い魔を呼び出して使役する代わりに、傷の呪医は力の貯蔵庫として使うために、気味の悪い呪術の仮面を作り出す。傷の呪医は以下のクラス特徴を持つ。
獰猛な知性/Fierce Intelligence:発動できる呪文の最高レベルを決定する際、1日に発動できる呪文の数を決定する際、呪文のセーヴ難易度を決定する際、1レベルの時点で修得している呪文の数を決定する際、【知力】に基づいて決定される呪術の効果を決定する際、傷の呪医は自分の【知力】が2ポイント高いものとして扱う。
呪術痕/Hex Scar:呪術を学ぶ際、傷の呪医は呪術を表す印を自らの肉体に刻みつけるか焼き付けるかしなければならない。このような傷をありふれたものや魔法的な意味を持つものに見せることはできるが、永続的に取り除くことはできない。
呪術の仮面(超常)/Fetish Mask:1レベルの時点で、傷の呪医は木製の仮面との絆を作る。傷の呪医が力を得る際、この仮面とのつながりが彼女の魔力の根底にある自傷の重みを吸い上げるかのようにこの仮面を醜くグロテスクなものへと成長させるのだ。守護者から受ける呪文の閃きは、傷の呪医が自らを傷つける際に斬ったり、焼いたり、その他その身を損傷させる痛みに耐える間に与えられる。呪術の仮面は呪文の準備や呪文の獲得において、ウィッチの使い魔と同様に機能する。毎日呪文を準備するために使い魔と心を通わせる代わりに、傷の呪医は仮面を壁や木の枝といったところにかけ、それが象徴する苦しみについて熟慮する。
呪術の仮面を身につけると、傷の呪医は〈威圧〉および〈治療〉判定に+2の状況ボーナスを、特に痛みに由来する効果や[苦痛]補足説明を持つ効果に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。仮面が破壊された場合、傷の呪医は別の呪術の仮面を作ることができる(元々の衝撃を与える外見を取り入れる場合がほとんどである)。これには死んだ使い魔を再度手に入れる際にウィッチが支払う費用と時間が必要となる。
5レベルの時点で、傷の呪医は《その他の魔法のアイテム作成》特技を持っているかのように、この仮面に魔法の能力を与える能力を得る。
この能力はその他の点ではウィッチの使い魔と同様に機能する。この能力はウィッチの使い魔を置き換える。
傷の盾(超常)/Scarshield:1レベルの時点で、傷の呪医はその傷だらけの肌を硬化する術を学ぶ。これにより傷の呪医の外皮ボーナスに、傷の呪医クラス・レベルの1/2(最低+1)に等しい強化ボーナスを得る。この能力は1日にクラス・レベル毎に1分だけ使用することができる。持続時間は連続している必要はないが、1分単位で使用されなければならない。この能力はウィッチの1レベルの呪術と置き換える。
呪術:以下の呪術は傷の呪医アーキタイプを補完する:邪眼、不運、傷痕、獣脅し。
上級呪術:以下の上級呪術は傷の呪医アーキタイプを補完する:悪夢、苦悩、化膿する傷、食人料理。
大いなる呪術:以下の大いなる呪術は傷の呪医アーキタイプを補完する:自然災害、死の呪い、恐ろしい予言。
以下のオプションはオークに適用することができる。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
戦いの仮面/Battle Mask:木や骨といった材質でできたこの仮面は、着用者の本来の外見を覆い、忌々しいいやらしい目つきとして認識される。戦いの仮面における素晴らしい彫刻技術と凝った細部により、着用者は目標の士気をくじくためにおこなう〈威圧〉判定に+1のボーナスを得る。
部族の軍旗/Tribal Standard:頑丈な15フィートの棒につけられたこの旗は、部族に属するすべてのオークに自分が代表なのだと想起させる。この旗の60フィート以内にいて視界内に収めていれば、彼らは[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローに+1の士気ボーナスを得る。この効果を得るためには部族の一員が片手でこの旗を運んでいなければならない(壁に掲げられていたり、王座にかけられているなどではいっさいのボーナスを提供しない)。この旗が低いところに降ろされたり(運んでいるものが泥の中に落とすなど)、汚されたり、破壊されたり、敵の手に落ちたりすれば、その後一時間の間、部族の一員は攻撃ロールと[恐怖]に対するセーヴィング・スローに-1のペナルティを被る。オークが奪われた旗を取り返せば、このペナルティは終了し、ボーナスが回復する。
戦精霊の小袋/War Spirit Pouch:この聖別された構想と骨の小さな束は協力的な戦精霊の興味を引く助けとなる。標準アクションとしてこの小袋を砕くことで、オーク(および適切な戦闘を好む文化のクリーチャー)1体は1d4+1の一時的ヒット・ポイントを得る。この一時的ヒット・ポイントは10分後に失われる。クリーチャー1体が一度に利益を受けられるのは、戦精霊の小袋1つからだけである。1度使用すると、戦精霊の小袋は壊れてしまう。
君はあまりに頑丈で獰猛なため、胎内にいる間に同腹の兄弟の残りを殺して食べてしまった。
利益:近接攻撃で敵を殺すか気絶状態にしたとき、君は次のターンまで【耐久力】ボーナス(最低1)に等しい一時的ヒット・ポイントを得る。この一時的ヒット・ポイントは累積しない。敵が無防備状態であったり君のヒット・ダイスの半分以下しかない場合にはこのボーナスを得ることはない。
単純な一発で、君はずっと簡単に敵を怯えさせる。
利益:標準アクションとして、君は攻撃ロールに-2のペナルティを受けて1回の近接攻撃を行うことができる。この攻撃ロールが敵にダメージを与えたなら、君はフリー・アクションとしてこの敵の士気をくじくために〈威圧〉判定を行ってもよい。
君の凶暴性は身体を素早く動かすが、立っているのはわずかな間だ。
利益:ヒット・ポイントが0以下になったなら、君は毎ラウンド2ヒット・ポイントを失うが、よろめき状態にならない。君が激怒している(バーバリアンの激怒クラス特徴などの効果によって)なら、代わりに毎ラウンド1ヒット・ポイントのみを失う。
君はオークを激昂させるエネルギーの波動を解き放つことができる。
利益:君がエネルギーの放出を行う際、通常の効果の代わりに、君の次のターンまでオークが行う武器によるダメージとクリティカル・ロールにボーナスを与えることができる。このボーナスは君の通常のエネルギー放出が治療したりダメージを与えたりするダイスの数に等しい。君のエネルギー放出はこの範囲の他のクリーチャーに対しては通常の効果を及ぼす。
君は自分を攻撃しようとするものにこの上ない怒りを感じる。そのためはるかに強い攻撃を見舞うのだ。
利益:君はこの戦闘中に自らを攻撃したクリーチャー全てに対する攻撃ロールとダメージ・ロールに、+1の士気ボーナスを得る。
君はオークが最も気に入っている武器で更に多くをなすことができる。
利益:君がこの特技を修得した際、以下の利益から1つを選択すること。君が名前に“オーク”とついた武器を使用しており、その武器に実際に習熟している限り、君は選択した利益を得る。
チビ虐め/Bully:君より少なくともサイズが1段階小さいクリーチャーに対するダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。
守り屋/Defender:君のアーマー・クラスに+1の盾ボーナスを得る(両手武器を装備しているなら+2)。
煩わせ屋/Disrupter:君の機会攻撃範囲の中では、敵が呪文を発動するために行う精神集中判定の難易度に3を加える。これは君が敵の場所に気づいており、機会攻撃を行える場合にのみ適用される。君が既にこのラウンドの機会攻撃の使用回数を全て使用しているのなら、この増分は適用されない。
殺し屋/Killer:クリティカル・ロールに+2の技量ボーナスを得る。
強盗/Thug:武器による非致傷ダメージに+1ポイントを加える。
奇術師/Trickster:君が武器で行う戦技判定1種類に+2のボーナスを得る。
この特技は使用している武器に習熟していない場合、何の効果もない。
特殊:君はこの特技を複数回修得できる。この特技を修得するたび、異なる利益を選択すること。君は1ラウンドにこれらの利益の内1つだけを適用することができる(君のターンの開始時に、フリー・アクションとして選択すること)。
利益:激怒中、セーヴィング・スローを試みられる[恐怖]効果の影響下に陥った時、君は自分のターンの開始時、行動前にこの[恐怖]効果に対する新しいセーヴィング・スローを行うことができる。新しいセーヴに成功したなら、[恐怖]効果は終了する。
君はずっと強力なカウンターを繰り出すために、敵を自分への攻撃に誘い込むことができる。
利益:移動アクションとして、君は隣接している敵1体に対する防御に隙を作ることができる。その敵が次のターンに君を攻撃したなら、その敵は攻撃ロールに+4のボーナスを得る。その攻撃が命中したかどうかに拘わらず、君は割り込みアクションとして1回の近接攻撃を行うことができる。この攻撃における攻撃ロールには+2のボーナスが与えられる。
利益:君は〈装置無力化〉判定を行う代わりに、近接武器で攻撃して罠を解除しようと試みることができる。全ラウンド・アクションとして、罠の〈装置無力化〉難易度に等しいアーマー・クラスに対して近接攻撃を行うこと。攻撃が外れた場合、罠は起動する。命中したなら、ダメージをロールすること。このダメージが少なくとも罠の〈装置無力化〉難易度の半分あれば、罠を無力化することができる。このダメージが罠の〈装置無力化〉難易度の半分に満たなければ、罠は起動する。この試みは魔法のものでない罠に対してのみ試みることができる。この特技を使用した攻撃の間合いに、罠の一部が入っていなければならない。GMが望むなら、この特技が有効ではない罠があるとすることもできる。
オークは以下の武器の特殊能力と魔法のアイテムを利用することができる。
フューリィボーン(武器の特殊能力)/Fury-Born:敵と戦っているときに死にたくない時に使用者が感じる怒りと抑圧から、フューリィボーン武器は力を引き出す。使用者がこの武器で敵にダメージを与えるたびに、その敵に対して攻撃を行う際のこの武器の強化ボーナスは+1ずつ増加する(合計強化ボーナスの最大は+5)。その敵が死亡するか、使用者がこの武器で異なるクリーチャーを攻撃するか、1時間が経過すると、この追加強化ボーナスは失われる。近接武器だけがフューリィボーン能力を持つことができる。
微弱・心術; 術者レベル 7レベル; 《魔法の武器防具作成》、レイジ; 市価 +2ボーナス。
(Bonebreaker Gauntlets/骨砕きの小手)
オーラ 微弱・死霊術; 術者レベル 5レベル
装備部位 両手; 市価 6,000GP; 重量 2ポンド
この分厚い青銅と革でできた小手は着用者に骨や筋肉を紙のように引き裂く力を与える。1日に1回、近接攻撃の一部として、着用者はこの小手を起動して敵に手ひどい傷を負わせることができる。攻撃が命中したなら、目標は難易度14の意志セーヴを行わねばならない。このセーヴに失敗したなら、この小手は目標の【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】のいずれか(着用者が選択する)を-6だけ減少させる。このペナルティで、目標の能力値を1未満に減少させることはできない。この傷は時間の経過により回復し、ペナルティは傷を受けてから1日が経過する毎に1ずつ軽減される。また、ヒール、リジェネレイト、レストレーション、あるいは呪いを取り除く魔法によって即座に取り除かれる。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、ビストウ・カース; 費用 3,000GP
Blood Blaze/灼熱の血
系統:変成術[火炎]; 呪文レベル:アルケミスト2、アンティパラディン1、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、クレリック2、メイガス2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:頑健・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
目標は半径5フィートのオーラを得る。そのオーラの中では、クリーチャーの血が空気に触れると発火する。このオーラの中にいる(呪文の目標を含む)全てのクリーチャーは、一回の攻撃から少なくとも5ポイントの刺突、斬撃、出血ダメージを受けると、自動的に燃え上がる血を噴射させる。この噴射は傷ついたクリーチャーに隣接するランダムに決められたマスにいるクリーチャーに降り注ぐ。この噴射はそのマスにいる全てのクリーチャーに1d6ポイントの[火炎]ダメージを与え、その噴射の目標から5フィート以内にいる全てのクリーチャーに1ポイントの飛散ダメージを与える。これにはこの呪文の目標も含まれる。あるクリーチャーは1ラウンドに1回だけ、燃える血の噴射を作り出すことができる。血を持たないクリーチャー(粘体、ほとんどの人造やアンデッドなど)は攻撃されても血の噴射を作り出すことはない。
Blood Scent/血の臭い
系統:変成術; 呪文レベル:アルケミスト3、アンティパラディン2、インクィジター3、ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、クレリック3、ドルイド3、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:クリーチャー1体/2レベル、ただしそのうちどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
目標の血を嗅ぎ分ける能力を著しく高める。目標は鋭敏嗅覚共通モンスター能力を持つものとして扱うが、(ヒット・ポイントが最大ではない)傷ついたクリーチャーを識別し位置を判別する場合にのみ使用できる。最大ヒット・ポイントの半分を下回っていたり出血ダメージを受けているクリーチャーはこの能力において強烈な臭いを発していると見なされる。
オーク及び激怒の効果を受けているクリーチャーは、この呪文で臭いをかぐことのできるクリーチャーに対する攻撃ロールとダメージ・ロールに+2の士気ボーナスを得る。目標の出血が強烈な臭いとして扱われるような場合、この士気ボーナスは+4となる。
Enemy's Heart/敵の心臓
系統:死霊術[悪、即死]; 呪文レベル:アデプト2、アンティパラディン2、ウィッチ2、クレリック2
発動時間:1全ラウンド・アクション、特殊・下記参照
構成要素:音声、動作、物質(目標のクリーチャーの動いている心臓)
距離:接触
目標:接触した生きているクリーチャー
持続時間:精神集中/対象のヒット・ダイス毎に1分; 本文参照
セーヴィング・スロー:不可; 呪文抵抗:可
術者は敵の心臓を切り落としそれをくらい尽くすことで、敵の力を自身のものとして取り込む。この呪文の発動の一部として、術者は斬撃武器を使用して生きている無防備状態の目標にとどめの一撃を行う。目標が死亡すれば、術者はこの呪文の利益を得るためにこの心臓を食べる。目標が生き残れば、この呪文は消費されずこの呪文の精神集中が続く限り再挑戦を試みることができる。心臓を消化したなら、術者はデス・ネル呪文の利益を得るが、1d8+目標のヒット・ダイス毎に+1の一時的ヒット・ポイントを得る。また、【筋力】に得られるボーナスは不浄ボーナスとなる。
Sentry Skull/見張りの頭蓋骨
系統:死霊術[悪]; 呪文レベル:アンティパラディン1、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、クレリック2
発動時間:1時間
構成要素:音声、動作、物質(少なくとも10GPの価値があるオニキス1つ)
距離:接触
目標:接触した切断された頭部1つ
持続時間:永続(解除可); 本文参照
セーヴィング・スロー:不可; 呪文抵抗:不可
24時間以内に殺された人型生物もしくは人型怪物の切断された頭部に感覚を取り戻させ、不気味な見張りを作り出す。この頭部は棒、スピア、木の枝、その他の安定的な物体に取り付けられなければならず、頭部かその物体が移動させられると呪文は終了する。この頭部は暗視60フィートと夜目を持ち、いかなる方向にも旋回することができる。その〈知覚〉判定には+5のボーナスがある。
頭部の30フィート以内に術者がいる場合、標準アクションとして術者は自らの視覚及び聴覚を頭部の位置に移し、暗視と夜目の利益を得ることができる。このとき、術者は頭部の〈知覚〉技能を術者自身のものの代わりに使用してもよい。術者の感覚が切断された頭部にある間、フリー・アクションにより自らの肉体に感覚を戻すまで術者の肉体は盲目状態かつ聴覚喪失状態である。
頭部を作り出す際、マジック・マウスのように作動条件を1つ組み込むことができる。作動条件を一度決めると、二度と変更することはできない。術者が頭部の30フィート以内にいる場合、術者は作動条件が起きると直ちにそれと気付く(複数のセントリィ・スカルを起動している場合、どれが作動条件を満たしたかも識別できる)。これにより術者は通常の眠りから目覚めるが、それ以外の精神集中を妨げることはない。例えば、術者はセントリィ・スカルに視界内に人型生物が現れた場合や特定の敵が近づいてきた場合、あるいは護衛の動物が殺された場合、などで警告するように設定することができる。ただしこれらが切断された頭部の見ることができる範囲で引き起こされなければならない。
この呪文は頭部に会話、思考、その他回転する以上の行動を行わせる能力を与えるものではない。しかしマジック・マウスなど、他の呪文の目標にするには適しているだろう。