トログロダイトは凶暴で暴力的な、洞窟に住む爬虫類人である。彼らは地下世界の上層部で比較的よく見られ、古くから食糧や奴隷を得るために他の人型生物――とくに人間――の居住区を襲う。
一般的なトログロダイトは全長5フィートで重さは150ポンド。ほとんどは鈍い灰色や灰緑色をしているが、生息域に応じて様々な色のものが見られる。トログロダイトには短く硬い突起があり、それは頭頂部から脊椎の基底部まで走っている。彼らは10年ほどで成熟し、寿命は50~60年ほど。しかし多くのトログロダイトは暴力によりそれより短い期間で人生を終える。トログロダイトは比較的原始的な部族社会を形成する。通常は強力な族長やカリスマを備えたクレリックかドルイドに率いられている。人間はトログロダイトのお気に入りの獲物であり、人間の臭いをかげばトログロダイトは餌を求める熱狂状態に入る。しかし人間がいない場合、トログロダイトはその場に応じて他の知性のあるクリーチャーを狩り、喰らう。トログロダイトは悪びれることなく同族食いも行う。敗北した宿敵の部族の一員を喰らうこともあるし、獲物が少ないときには部族の老人や衰弱したものを食べることもある。
現在のトログロダイトは、学者がイグルガスと呼ぶ強大な爬虫類人の古代種の退化した子孫である。実際、多くのトログロダイトは自分達のことを口にするときに、この呼び名を使っている。古代のイグルガスは、姿形は現在のトログロダイトに似ているが、彼らは知性的な意味でも魔法的な意味でも、より才能を持っていた。世界がまだ若かった頃、イグルガスは石の大都市を作り出した。そこにはそびえ立つジグラットや捻れた水路、その他優れた石工や建造物の事例が見られた。地下世界の最新の洞窟には、今もこの都市がいくつか残っている。イグルガスが作り出した社会は現在の標準からいえば原始的なものだっただろうが、他の種族が当時作り出したものに比べれば遥かに先進的なものだった。イグルガスの社会は特別強力な信仰呪文の使い手による、宗教的な階層で支配されていた。呪文の使い手はその超自然的な才能を用いて下位のものを支配し、原始の人型生物種を奴隷にした。イグルガスは古代の怪物神を信仰していた。そのほとんどはデーモン・ロードが地位を奪う前に奈落界アビスを支配していた、忌まわしいクリフォト・ロードである。
しかし、イグルガスの進歩と適応能力は緩やかになり、その優位を失った。エルフ、ドワーフ、その他の人型生物といった成長著しい文明との戦いが激しくなるほど、彼らは他の種族が行ったような技術進歩を維持できなくなった。イグルガスはついに最初期の人間の文明の1つに敗北した。イグルガスが作り出したものの全ては失われ、その多くは奴隷となった。今では、トログロダイトは他の種族の進歩に付いていくことはできないばかりか、多くの面でかつていた位置からも後退してしまった。
地下世界の最深部には、異常なほど文明化され、知的なトログロダイトがいる大きな街もわずかに存在する。こういった街は独裁的な帝王に支配されており、大きな石のジグラットや巨大な石の建造物がある。このような建造物は、現在のトログロダイトには図面を引くことも建築することもできない。このような場所はイグルガスを起源とするように見えるが、奇妙なことにトログロダイト賢種がここに訪れ暮らすようになる前は遺跡に過ぎなかった。これは、トログロダイトはそこで継続的に生活する事も社会を発展させる事も出来なかったが、その代わりに自らの文明が崩壊し野蛮になった際にこの居住地を捨て、再びトログロダイト賢種になった時のみ戻ってくる事を示唆している。組織化された何百ものトログロダイトの故郷であるこういった街は、一般に事実上軍事用である。幸い、こういった街は全て地下深くにあり、地上に住む種族からは地下の原野を隔てて何マイルも離れている。そのため地上世界はこの攻撃的な侵略者の危険を免れている。
トログロダイトは竜語を話す。しかし彼らは文化的に断裂しており、停滞していたこともあって語彙は限られている。彼らはまた身振りで情報をやりとりし、喉音で感情を表すことに長けている。彼らには文化的に、示威行為が遍在している。トログロダイトはほとんど記述された記録を持たないが、余暇活動としても宗教儀式としても、工芸品の作成は文化的に重要な地位を占める。トログロダイトは洞窟に絵を描き彫刻をするが、それは総じて抽象的であるか精緻に欠けており、複雑な物語よりも作成者の感情――例えば狩りに成功した喜びや誇り、ずる賢い敵への怒り、家族への愛情など――を表現することに注力している。トログロダイトの街の多くは松明で照らされる。そうするのは暗視はモノクロでしか見えず、彼らの芸術が鮮やかに見えるようにするためである。
宗教はトログロダイトに大きな影響力を持ち、クレリックやドルイドはほとんどいつも部族の最高位に位置する。ほとんどの部族はカリスマを備えたクレリックやドルイドに率いられている。信仰の力を備えていない族長は、部族で最も強力な宗教的存在をその代弁人として用いる。トログロダイトの信仰は整理されていない; 部族が選んだデーモン・ロードに対する敬意は主に、迷信的な儀式、粗雑な洞窟壁面の彫刻と壁画、そして数え切れない世代トログロダイトに語り継がれている説話で構成されている。トログロダイトの中のクレリックは一般的に宗教的な知識と力を自分の為に隠し蓄え、部族の者に熱心に信仰するよう奨励するが、一握りの精鋭の中における宗教的権力に執心する。トログロダイトのクレリックは後任者にお気に入りの子を選ぶことが多く、その聖なる人々の子らに両親の愛情を勝ち取る熾烈な(時に血に濡れた)競争に参加するよう促す。
トログロダイトの完全なデータは Bestiaryの該当する項目に掲載されている。
以下の新しいルールには、トログロダイトの亜種やトログロダイトが作り出した呪文が掲載されている。
ほとんどのトログロダイトは洞窟に住むクリーチャーとして描かれているが、語られることのない何千年も昔、古代のイグルガスの血脈から別れたトログロダイトの亜種がおり、異なる環境や気候での生活に適応していった。
カルガス(脅威度1/2)/Kaergath:このトログロダイトは小さくずんぐりとしていて、いぼだらけだ。彼らの平均身長は4フィートで、重さは180ポンド。カルガスは鈍いえび茶色の鱗を持ち、大きく四角い歯を持つ。しかし他のトログロダイトが持つ爪を備えていない。道なき砂漠や日の照りつける荒れ地の下、地下上層部に広がる荒野に住むカルガスは、砂を掘り進む能力で知られる。彼らはジャヴェリンに卓越し、人型生物の子供の生肉を好む。
カルガスはヤング単純テンプレートを付与したトログロダイトであり、砂と軟らかい土(石を除く)を1ラウンド20フィートの速度で穴掘り移動する能力を持つ。彼らはジャヴェリンによる攻撃ロールに+1の種族ボーナスを持つ。カルガスの噛みつき攻撃は1d8ポイントのダメージを与えるが、爪攻撃を持たない。
トログロダイト上位種(脅威度5)/Troglodyte Paragons:古代イグルガス種のほとんどは、遥か昔の大帝国の衰退と共に滅んだ。しかし強力な固体が極わずかだけ生き残った。この古代トログロダイトは世界の地下深き場所に隠れ住み、そしてその多くが滅んだか、別の次元界に逃げたか、リッチとなったが、魔法的停滞の内に避難場所を求めた者は僅かしかいない。何百年もかけて、トログロダイト上位種はその魔法の眠りから幾度となく目覚めている。現在のトログロダイトを自分達ほどまでに昇華させ、失われた文明の栄光を取り戻そうとする者もいるが、トログロダイト上位種のほとんどは退化した子孫を見捨ててしまった。通常のトログロダイトと比べて際立つのはその輝くエメラルドの目と黄金色の鱗である。トログロダイト上位種は長命で、その平均寿命は400年にも及ぶ。トログロダイト上位種は自己防衛に対して極めて偏執狂でそれに囚われている。トログロダイト上位種のほとんどはクレリックかソーサラーのクラス・レベルを持つ。
トログロダイト上位種は大型のトログロダイトで7ヒット・ダイスを持つ。外皮ボーナスは2だけ増加し、爪攻撃は1d8ポイントのダメージを与え、噛みつき攻撃は1d6ポイントのダメージを与える。通常のトログロダイトの能力値の代わりに、トログロダイト上位種は以下の能力値を持つ。【筋】22、【敏】9、【耐】16、【知】13、【判】10、【魅】15。彼らは以下の擬似呪文能力を持つ。常時―アーケイン・サイト; 回数無制限―スピーク・ウィズ・アニマルズ(ディノサウルスと爬虫類のみ)、ヒプノティズム; 3回/日―コーズ・フィアー、チャーム・モンスター。(種族ヒット・ダイスとクラス・レベルを含めて)14ヒット・ダイス以上を持つトログロダイト上位種は、上記に加えて1日1回ドミネイト・モンスターを使用することができる。一般的なトログロダイト上位種の技能(クラス・レベルで得たランクを含まない)は〈威圧〉+9、〈隠密〉+10(岩場では+14)、〈知覚〉+7。
トログロダイト賢種(脅威度2)/Enlightened Troglodytes:このトログロダイトはほとんどの同種よりも地下深くに住む。他のトログロダイトほど野蛮ではないが下劣な存在で、知性を用いてより原始的な種を奴隷にする。彼らは乗騎や見張りとして使えるように巧みに獣を躾ける。
トログロダイト賢種の能力値は【筋】14、【敏】17、【耐】16、【知】12、【判】13、【魅】13である。一般的なトログロダイト賢種の技能(クラス・レベルで得られたランクは含まない)は〈隠密〉+5(岩場では+9)、〈知覚〉+3、〈動物使い〉+6。
トログロダイトの呪文の使い手は、しばしば以下の呪文を修得している。
Amplify Stench/悪臭強化
系統 変成術; レベル ウィザード/ソーサラー2、オラクル2、クレリック2、シャーマン2、ドルイド2
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作
距離 自身
目標 術者
持続時間 10分/レベル
術者は自分が生まれながらに持つ悪臭特殊能力を強化する――セーヴ難易度は2だけ増加し、術者の悪臭に対するセーヴィング・スローに失敗したクリーチャーは不調状態ではなく吐き気がする状態になる。(腐臭能力などの理由で)術者の悪臭能力が通常でもクリーチャーを吐き気がする状態にする場合、代わりに悪臭の効果範囲を2倍にする。術者が悪臭特殊能力を持たない場合、この呪文は何の効果もない。
Swarm of Fangs/牙の群れ
系統 召喚術(招来); レベル ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、サモナー3、ドルイド3
発動時間 1ラウンド
構成要素 音声、動作、物質(リザードの歯1本)
距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果 自律行動する歯のスウォーム1つ
持続時間 1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー 不可; 呪文抵抗 不可
術者は無数の自律し飛行する歯のスウォームを招来する。このスウォームは一辺10フィートの立方体の範囲に収まる。これらの歯はスウォームの範囲に入った全てのクリーチャーを攻撃する。術者は他のクリーチャーと範囲を共有するようにスウォームを招来することができ、毎ラウンド移動アクションでこのスウォームを40フィートまで移動させることができる。術者が移動させない場合、その範囲にクリーチャーを巻き込んでいないならば、スウォームは自動的に(術者を含む)最も近いクリーチャーを巻き込むように40フィートだけ移動する。
スウォームの効果範囲の中に入ったクリーチャーは2d6ポイントのダメージを受ける。歯は最初に出現した場所にいる全てのクリーチャーにダメージを与え、その後は毎ラウンド移動後にダメージを与える。
Mark of the Reptile God/爬虫類神の印
系統 変成術(呪い); レベル アンティパラディン4、インクィジター4、オラクル4、クレリック4
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作、信仰
距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標 クリーチャー1体
持続時間 永続
セーヴィング・スロー 頑健・無効; 呪文抵抗 可
術者が遠隔接触攻撃に成功すると、術者はクリーチャー1体の肉体に手形を焼き付け、1d6ポイントの[強酸]ダメージを与える。この印はクリーチャーが素肌をさらしている場所ならどこにでもつけることができるが、通常頭か前肢につける。手形の周りの肉体はちょうどリザードの革のように、でこぼことした鱗状になる。手形は術者の60フィート以内にいる限り、緑色の光を放つ(松明程度の明るさ)。手形が光を放つ限り、目標は術者の攻撃に対するアーマー・クラスと、術者が発動する呪文あるいは術者が使用する擬似呪文能力に抵抗するために行うセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。
加えて、丸一日目標が呪われているたびに、肉体は次第に爬虫類の鱗で覆われていく。目標は毎日頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると1d4ポイントの【魅力】ダメージを受ける。その内1ポイントは【魅力】吸収である。この効果で【魅力】が0にまで減少したクリーチャーは、直ちに小型で無害なケイヴ・リザードになる。これはベイルフル・ポリモーフ呪文と同様に働く。
ビストウ・カースの効果のように、この呪文による呪いは解呪できない。ただし、ウィッシュ、ブレイク・エンチャントメント、ミラクル、リミテッド・ウィッシュ、リムーヴ・カースで解除することはできる。
トログロダイトは原始的な技術しか持ち合わせていないが、受け継がれた魔法の伝統には、魔法のアイテムを作成する技術も含まれている。
(Cave dweller's Greataxe/洞窟居住者のグレートアックス)
市価 8,305gp; 装備部位 なし; 術者レベル 11; 重量 9ポンド; オーラ 中程度・変成術
ケイヴ・ドゥウェラーズ・グレートアックスは骨製の柄に乱暴に結ばれた石の厚板のように見える。これは金属でできたグレートアックスと同じように使いやすく、+1グレートアックスとして機能する。1日1回、ケイヴ・ドゥウェラーズ・グレートアックスの使用者がクリーチャーに攻撃を命中させた際、使用者は合言葉を唱えて命中したクリーチャーに難易度16の頑健セーヴを行わせることができる。セーヴに失敗すると、このクリーチャーは1ラウンドの間減速状態になる。このラウンドの終わりにはクリーチャーが減速状態でなくなるが、もう一度セーヴィング・スローを行わねばならず、失敗すると1d4ラウンドの間石化状態になる。
コスト 4,305gp
(Stench Spray Amulet/悪臭噴霧の護符)
市価 1,600gp; 装備部位 首周り; 術者レベル 3; 重量 ―; オーラ 微弱・召喚術
骨、爬虫類の抜け殻、小石で作られたこの呪物を首の周りにつけると、クリーチャーの悪臭をブレス攻撃に変化させる。悪臭特殊能力を持たないクリーチャーには何の利益もない。クリーチャーがこの護符を身につけている間、悪臭のオーラは抑止される。1日に1回標準アクションとして、使用者は30フィート円錐形に、灰色のネバネバを口から噴霧することができる。このネバネバが命中した全てのクリーチャーは頑健セーヴィング・スローを行わねばならず、失敗すると同じ持続時間の間不調状態になる。セーヴ難易度と持続時間は使用者の悪臭のオーラのものと同じである。
加えて、円錐形の範囲の床は1分の間ネバネバに覆われる。これは固い面をグリースで覆った場合と同じ効果(難易度11)だが、円錐形が作り出されたときにその範囲にいたクリーチャーはセーヴィング・スローを行う必要がない――この範囲を通り抜けようとしたものにのみ効果を及ぼす。
コスト 800gp
生来の隠密能力と不可視になる魔法の力を用いて、これらのトログロダイトは敵に忍び寄る。そして立ち去って部族に見たものを報告するか、弱いと判断した敵を攻撃する。
経験点600
トログロダイト、2レベル・ローグ
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +5; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+8
オーラ 悪臭(30フィート、難易度14、10ラウンド)
アーマー・クラス 17、接触11、立ちすくみ16(+6外皮、+1【敏】)
ヒット・ポイント 30(4d8+12)
頑健 +6、反応 +4、意志 +1
防御能力 身かわし
移動速度 30フィート
近接 高品質のクラブ=+6(1d6+3)、噛みつき=+0(1d4+1)、爪=+0(1d4+1)または噛みつき=+5(1d4+3)、爪(×2)=+5(1d4+3)
遠隔 ジャヴェリン=+3(1d6+3)
特殊攻撃 急所攻撃+1d6
【筋】16、【敏】13、【耐】16、【知】8、【判】13、【魅】9
基本攻撃 +2; 戦技ボーナス +5; 戦技防御値 16
特技 《イニシアチブ強化》、《近距離射撃》
技能 〈隠密〉+12(岩場では+16)、〈軽業〉+8、〈装置無力化〉+2、〈脱出術〉+8、〈知覚〉+8、〈知識:ダンジョン探検〉+3、〈登攀〉+7
言語 竜語
その他の特殊能力 ローグの技(高速隠密)、罠探し+1
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ、発煙棒(2); その他の装備 ジャヴェリン(4)、高品質のクラブ、袋に入った加工されていない宝石(合計で120gpの価値)、16gp
遠方まで行動し機動性に長けたトログロダイトの隠伏兵は、その時間の多くを部族から離れて過ごす。
経験点1,200
トログロダイト、4レベル・ソーサラー
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +1; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+1
オーラ 悪臭(30フィート、難易度13、10ラウンド)
アーマー・クラス 17、接触11、立ちすくみ16(+6外皮、+1【敏】)
ヒット・ポイント 39(6HD; 2d8+4d6+16)
頑健 +7、反応 +3、意志 +6; 毒に対して+2
抵抗 [雷撃]5
移動速度 30フィート
近接 高品質のクラブ=+4(1d6)、噛みつき=-2(1d4)、爪=-2(1d4)または噛みつき=+3(1d4)、爪(×2)=+3(1d4)
特殊攻撃 かぎ爪(1d6、6ラウンド/日)
修得ソーサラー呪文(術者レベル4; 精神集中+7)
2レベル(4回/日)―アシッド・アロー
1レベル(7回/日)―コーズ・フィアー(難易度15)、コローシヴ・タッチ、サモン・モンスターI、レイ・オヴ・エンフィーブルメント(難易度15)
0レベル(回数無制限)―アシッド・スプラッシュ、ゴースト・サウンド(難易度13)、デイズ(難易度13)、ディテクト・マジック、メイジ・ハンド、メンディング
血脈 奈落の者
【筋】10、【敏】13、【耐】14、【知】10、【判】13、【魅】16
基本攻撃 +3; 戦技ボーナス +3; 戦技防御値 14
特技 《呪文音声省略》、《呪文熟練:力術》、《戦闘発動》、《物質要素省略》
技能 〈隠密〉+9(岩場では+13)、〈呪文学〉+6、〈知識:次元界〉+4、〈知識:神秘学〉+7
言語 竜語
その他の特殊能力 血脈の秘法(招来されたクリーチャーはダメージ減少2/善を得る)
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・ライト・ウーンズ、ワンド・オヴ・インヴィジビリティ(10チャージ); その他の装備 高品質のクラブ、クローク・オヴ・レジスタンス+1、150gp
秘術の術者はしばしば斥候になる。そして信仰術者は部族内の権力の地位を独占する。トログロダイトの妖術師はそのほとんどが地底、奈落の者、不死の者、竜の血脈を持つ。
トログロダイトの信仰呪文の使い手は、部族の霊的な助言者として振る舞う。トログロダイトのクレリックはデーモン・ロード、特に洞窟や爬虫類に関連するものを信仰することが多い。
経験点800
トログロダイト、3レベル・ドルイド
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +4; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+10
オーラ 悪臭(30フィート、難易度13、10ラウンド)
アーマー・クラス 16、接触10、立ちすくみ16(+6外皮)
ヒット・ポイント 35(5d8+13)
頑健 +8、反応 +3、意志 +5
移動速度 30フィート、登攀20フィート
近接 高品質のクラブ=+4(1d6)、噛みつき=-2(1d4)、爪=-2(1d4)または噛みつき=+3(1d4)、爪(×2)=+3(1d4)
遠隔 ジャヴェリン=+3(1d6)
準備済みのドルイド呪文(術者レベル3; 精神集中+5)
2レベル―サモン・スウォーム、スパイダー・クライム、ホールド・アニマル(領)(難易度14)
1レベル―エンタングル(難易度13)、カーム・アニマルズ(領)(難易度13)、キュア・ライト・ウーンズ、チャーム・アニマル(難易度13)
0レベル(回数無制限)―ガイダンス、クリエイト・ウォーター、ディテクト・マジック、ノウ・ディレクション
戦闘前 野獣の対話者は自分にスパイダー・クライムを発動し、敵を天井や高い壁、岩棚から奇襲する。
基本データ スパイダー・クライムがない場合、野獣の対話者のデータは以下の通り。移動速度 30フィート; 技能 〈登攀〉+0。
【筋】10、【敏】11、【耐】14、【知】10、【判】15、【魅】15
基本攻撃 +3; 戦技ボーナス +3; 戦技防御値 13
特技 《イニシアチブ強化》、《神速の反応》、《戦闘発動》
技能 〈隠密〉+7(岩場では+11)、〈呪文学〉+6、〈生存〉+10、〈知覚〉+10、〈知識:自然〉+2、〈治療〉+7、〈登攀〉+8
言語 ドルイド語、竜語
その他の特殊能力 跡無き足取り、自然感覚、自然との絆(動物の領域)、スピーク・ウィズ・アニマルズ(6ラウンド/日)、森渡り、野生動物との共感+5
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ、スクロール・オヴ・ドミネイト・アニマル、スクロール・オヴ・サモン・ネイチャーズ・アライII; その他の装備 ジャヴェリン(6)、高品質のクラブ、頭飾り(500gpの価値)、19gp
経験点800
トログロダイト、3レベル・クレリック
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ -1; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+2
オーラ 悪臭(30フィート、難易度14、10ラウンド)
アーマー・クラス 19、接触9、立ちすくみ19(+6外皮、-1【敏】、+4鎧)
ヒット・ポイント 30(5d8+8)
頑健 +7、反応 +0、意志 +5
移動速度 20フィート
近接 +1黒曜石製スパイクト・ガントレット=+10(1d4+6)、噛みつき=+3(1d4+5)、爪=+3(1d4+5)または噛みつき=+8(1d4+5)、爪(×2)=+8(1d4+5)
遠隔 ジャヴェリン=+2(1d6+5)
特殊攻撃 アビスの激怒(+1、5回/日)、負のエネルギー放出4回/日(難易度14、2d6)
領域の擬似呪文能力(術者レベル3; 精神集中+5)
5回/日―筋力招来(+1)
2レベル―アンプリファイ・ステンチ*、ブルズ・ストレンクス(領)、ホールド・パースン(難易度14)
1レベル―コマンド(難易度13)、ドゥーム(領)(難易度13)、ブレス、マジック・ウェポン
0レベル(回数無制限)―ガイダンス、スパーク、ディテクト・マジック、ブリード(難易度12)
(領) 領域呪文; 領域 悪(デーモンの副領域)、力
戦闘前 神官は自分にアンプリファイ・ステンチとブルズ・ストレンクスを、自分のスパイクト・ガントレットにマジック・ウェポンを発動する。
基本データ アンプリファイ・ステンチ、ブルズ・ストレンクス、マジック・ウェポンがない場合、神官のデータは以下の通り。オーラ 悪臭(30フィート、難易度12、10ラウンド); 近接 高品質の黒曜石製スパイクト・ガントレット=+8(1d4+3)、噛みつき=+1(1d4+3)、爪=+1(1d4+3)、または噛みつき=+6(1d4+3)、爪(×2)=+6(1d4+3); 遠隔 ジャヴェリン=+2(1d6+3); 【筋】16; 戦技ボーナス +6; 戦技防御値 15。
【筋】20、【敏】9、【耐】12、【知】10、【判】15、【魅】13
基本攻撃 +3; 戦技ボーナス +8; 戦技防御値 17
特技 《エネルギー放出強化》、《戦闘発動》、《武器熟練:スパイクト・ガントレット》
技能 〈隠密〉+1(岩場では+5)、〈呪文学〉+5、〈真意看破〉+7、〈知識:次元界〉+4、〈知識:宗教〉+6、〈治療〉+7
言語 竜語
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ(2)、スクロール・オヴ・スピリチュアル・ウェポン、ワンド・オヴ・キュア・ライト・ウーンズ(20チャージ)、雷石; その他の装備 高品質のハイド・アーマー、ジャヴェリン(6)、高品質の黒曜石製スパイクト・ガントレット、木製聖印、96gp
この騎乗兵は戦闘の際、ジャイアント・モニター・リザードやジャイアント・カメレオンといった爬虫類の乗騎に乗る。
経験点2,400
トログロダイト、5レベル・レンジャー
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+10
オーラ 悪臭(30フィート、難易度14、10ラウンド)
アーマー・クラス 19、接触12、立ちすくみ17(+6外皮、+2【敏】、+1鎧)
ヒット・ポイント 69(7HD; 2d8+5d10+33)
頑健 +10、反応 +6、意志 +2
移動速度 30フィート
近接 高品質のクラブ=+10/+5(1d6+3)、噛みつき=+4(1d4+1)、爪=+4(1d4+1)
遠隔 ジャヴェリン=+8/+3(1d6+3)
特殊攻撃 戦闘スタイル(“騎乗戦闘”)、得意な敵(ドワーフ+2、人間+4)
準備済みのレンジャー呪文(術者レベル2; 精神集中+3)
【筋】16、【敏】14、【耐】16、【知】8、【判】13、【魅】9
基本攻撃 +6; 戦技ボーナス +9; 戦技防御値 21
特技 《騎射》、《騎乗戦闘》、《近距離射撃》、《持久力》、《致命的な狙い》、《追加HP》、《早抜き》
技能 〈隠密〉+12(岩場では+16)、〈騎乗〉+11、〈生存〉+7、〈知覚〉+10、〈知識:ダンジョン探検〉+5、〈動物使い〉+8
言語 竜語
その他の特殊能力 狩人の絆(動物の相棒)、追跡+2、得意な地形(地下+2)、野生動物との共感+4
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ(2)、ポーション・オヴ・プロテクション・フロム・アローズ、足留め袋(2); その他の装備 ジャヴェリン(15)、高品質のクラブ、ブレイサーズ・オヴ・アーマー+1、85gp
経験点3,200
トログロダイト、6レベル・ファイター
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +1; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+3
オーラ 悪臭(30フィート、難易度15、10ラウンド)
アーマー・クラス 23、接触11、立ちすくみ22(+6外皮、+1【敏】、+6鎧)
ヒット・ポイント 82(8HD; 2d8+6d10+40)
頑健 +13、反応 +4、意志 +4([恐怖]に対して+2)
防御能力 武勇+2
移動速度 30フィート
近接 高品質のランス=+13/+8(1d8+5/×3)、噛みつき=+6(1d4+2)、爪=+6(1d4+2)
遠隔 ジャヴェリン=+9/+4(1d6+5)
特殊攻撃 武器修練(槍+1)
【筋】18、【敏】12、【耐】18、【知】8、【判】13、【魅】9
基本攻撃 +7; 戦技ボーナス +11(+13突き飛ばし); 戦技防御値 22(対突き飛ばし24)
特技 《駆け抜け攻撃》、《騎乗戦闘》、《強打》、《追加HP》、《突き落とし》、《突き飛ばし強化》、《早抜き》、《猛突撃》
技能 〈威圧〉+6、〈隠密〉+3(岩場では+7)、〈騎乗〉+6、〈知覚〉+3、〈動物使い〉+6
言語 竜語
その他の特殊能力 鎧修練1
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ; その他の装備 高品質のブレストプレート、ジャヴェリン(7)、高品質のランス、ベルト・オヴ・ジャイアント・ストレンクス+2、クローク・オヴ・レジスタンス+1、33gp
通常、1人の首領がトログロダイトの部族を率いる。強力で復讐の手を備えた者が、部族の下層の者を支配する。
経験点4,800
トログロダイト、2レベル・バーバリアン/6レベル・ドルイド(洞窟ドルイド)
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +4; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+12
オーラ 悪臭(30フィート、難易度14、10ラウンド)
アーマー・クラス 21、接触11、立ちすくみ21(+9外皮、-2激怒、+4鎧)
ヒット・ポイント 100(10HD; 8d8+2d12+46)
頑健 +14、反応 +4、意志 +10; 異形および粘体の能力に対して+2
防御能力 直感回避; 抵抗 [火炎]10
移動速度 50フィート
近接 +1グレートアックス=+15/+10(1d12+8/×3)、+1噛みつき=+10(1d4+4)または+1噛みつき=+15(1d4+8)、+1爪(×2)=+15(1d4+8)
遠隔 ジャヴェリン=+7(1d6+7)
特殊攻撃 激怒(7ラウンド/日)、激怒パワー(一瞬の明晰)、自然の化身1回/日(粘体形態に適性があるが、植物形態になることはできない)、炎の矢(1d6+3[火炎]、6回/日)
準備済みのドルイド呪文(術者レベル6; 精神集中+9)
3レベル―スウォーム・オヴ・ファングズ*(難易度16)、ファイアーボール(領)(難易度16)、グレーター・マジック・ファング(2)
2レベル―ストーン・コール、バークスキン、ブルズ・ストレンクス(2)、プロデュース・フレイム(領)
1レベル―キュア・ライト・ウーンズ(2)、バーニング・ハンズ(領)(難易度14)、パス・ウィズアウト・トレイス、ロングストライダー
0レベル(回数無制限)―クリエイト・ウォーター、ディテクト・マジック、ノウ・ディレクション、メンディング
(領) 領域呪文; 領域 火
戦闘前 首領はグレーター・マジック・ファングとブルズ・ストレンクスを自分と仲間1人に発動し、それから自分にバークスキンを使用する。
戦闘中 敵が離れた場所にいれば、首領はスウォーム・オヴ・ファングズ、ストーン・コールその他の攻撃呪文を使用する。近接戦に至ると、首領は激怒しグレートアックスで攻撃する。
基本データ 激怒しておらず、グレーター・マジック・ファング、バークスキン、ブルズ・ストレンクスがない場合、首領のデータは以下の通り。アーマー・クラス 20、接触13、立ちすくみ20; ヒット・ポイント 84; 頑健 +12、意志 +8; 近接 +1グレートアックス=+13/+8(1d12+6/×3)、噛みつき=+7(1d4+2)または噛みつき=+12(1d4+5)、爪(×2)=+12(1d4+5); 遠隔 ジャヴェリン=+7(1d6+7); 【筋】16、【耐】 13; 戦技ボーナス +12、戦技防御値 22。
【筋】24、【敏】11、【耐】17、【知】10、【判】16、【魅】13
基本攻撃 +7; 戦技ボーナス +14; 戦技防御値 22
特技 《イニシアチブ強化》、《強打》、《神速の反応》、《戦闘発動》、《追加HP》
技能 〈威圧〉+10、〈隠密〉+3、〈交渉〉+7、〈呪文学〉+9、〈真意看破〉+9、〈生存〉+5、〈知覚〉+12、〈知識:宗教〉+6、〈知識:ダンジョン探検〉+2
言語 ドルイド語、竜語
その他の特殊能力 穴潜り、軽やかな足取り、高速移動、自然感覚、自然との絆(火の領域)、野生動物との共感+7(粘体に影響を及ぼすが、魔獣に影響を及ぼさない)
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ(2)、スクロール・オヴ・メルド・イントゥ・ストーン; その他の装備 高品質のチェイン・シャツ、+1グレートアックス、ジャヴェリン(5)、ベルト・オヴ・インクレディブル・デクスタリティ+2、鞄に入った宝石(合計で200gpの価値)、50gp
最も残忍なトログロダイトの首領は、前任者を殺し喰らって現在の地位を手に入れた。首領のほとんど全ては信仰魔法を何らかの形で発動できる。気むずかしく野蛮な部族を率いるために、彼らは強くなければ――そして狂気に満ちていなければ――ならない。トログロダイトの首領はしばしばよくできた金属製のアイテムを身につけている。それは首領自身かその部下が殺した他のクリーチャーから奪ったものだ。
最も大きく、最も攻撃的なトログロダイトは部族の卵を侵入者から守る監視者として選ばれる。
経験点6,400
トログロダイト、8レベル・バーバリアン(粗暴な拳闘家)
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +1; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+14
オーラ 悪臭(30フィート、難易度16、10ラウンド)
アーマー・クラス 19、接触11、立ちすくみ18(+8外皮、-2激怒、+1【敏】、+2鎧)
ヒット・ポイント 124(10HD; 2d8+8d12+58)
頑健 +15、反応 +4、意志 +8
防御能力 無慈悲な組みつき強化; ダメージ減少 1/―
移動速度 40フィート
近接 +1噛みつき=+16(1d4+7)、+1爪(×2)=+16(1d6+7)
遠隔 ジャヴェリン=+10(1d6+6)
特殊攻撃 激怒(21ラウンド/日)、激怒パワー(威圧の眼光、跳ね返し、筋力招来+8、恐怖の怒号[難易度20])
戦闘前 危険が近づいていると感じると、巣穴の衛視はポーション・オヴ・バークスキンを飲む。
戦闘中 巣穴の衛視は部族の卵を守るというひたむきな思いを持つ。彼らは激怒し、その肉体攻撃で攻撃を開始する。威圧の眼光を使い、ひと度1~2体の敵を怯え状態にすると続けて恐怖の怒号を見舞う。敵が卵に近づくと、巣穴の衛視は跳ね返しを使用して敵を遠ざけたり、組みついて自分の制御下に置こうとする。
基本データ バークスキンがなく激怒もしていない場合、巣穴の衛士のデータは以下の通り。アーマー・クラス 19、接触13、立ちすくみ18; ヒット・ポイント 104; 頑健 +13、意志 +6; 近接 +1噛みつき=+14(1d4+5)、+1爪(×2)=+14(1d6+5); 遠隔 ジャヴェリン=+10(1d6+4); 【筋】18、【耐】 16; 戦技ボーナス +13(+17突き飛ばし、+15組みつき)。
【筋】22、【敏】13、【耐】20、【知】8、【判】13、【魅】9
基本攻撃 +9; 戦技ボーナス +15(+19突き飛ばし、+17組みつき); 戦技防御値 24(対突き飛ばし26)
特技 《強打》、《突き飛ばし強化》、《肉体攻撃強化:爪》、《鋼の意志》、《不屈の闘志》
技能 〈威圧〉+12、〈隠密〉+5(岩場では+9)、〈軽業〉+7(跳躍は+11)、〈知覚〉+14、〈治療〉+7; 種族修正 +4〈隠密〉(岩場では+8)、+4跳躍での〈軽業〉
言語 竜語
その他の特殊能力 高速移動
戦闘用装備 ポーション・オヴ・バークスキン、ポーション・オヴ・キュア・シリアス・ウーンズ; その他の装備 アミュレット・オヴ・マイティ・フィスツ+1、ブレイサーズ・オヴ・アーマー+2、クローク・オヴ・レジスタンス+1
トログロダイトの部族は、最も強力な者にのみ、部族の未来の仲間の世話を任せる。巣穴の衛視は不味いひびが入ったものを除き、部族の卵の世話だけを行う。巣穴の衛視は将来の部族の力を確かなものとするため、孵らないだろう卵や弱いものや病弱なものが生まれるであろう卵を食べてしまう。巣穴の衛視は通常公平であるにもかかわらず、部族の宗教的な指導者は時に自分が産んだあるいは種付けした卵に特別な扱いをするよう手配できることもある。しかし、その手配は卵を温める地位に伝わった時点で止まってしまう。圧力や賄賂で巣穴の衛視に政敵の卵を壊させようとする指導者は、そのほとんどが巣穴の衛視の怒りを引き出してしまう。彼らは身体が大きく野蛮なトログロダイトで、歯と爪だけで戦う。彼らは卵を守ることを第一に考え、全ての卵が破壊された場合にのみ巣穴から出る。職務から解放されると、巣穴の衛視は粗暴で制御できなくなり、極端に危険な存在となる。
トログロダイトの暴君は地下世界の比較的浅い場所で見られる、発展したトログロダイト社会の国王である。
経験点9,600
トログロダイト賢種、7レベル・クレリック/2レベル・ファイター
混沌にして悪/中型サイズの人型生物(爬虫類)
イニシアチブ +2; 感覚 暗視90フィート; 〈知覚〉+13
オーラ 悪臭(30フィート、難易度21、10ラウンド)
アーマー・クラス 24、接触10、立ちすくみ24(+6外皮、+8鎧)
ヒット・ポイント 135(11HD; 9d8+2d10+84)
頑健 +17、反応 +6、意志 +10([恐怖]に対して+1)
防御能力 武勇+1
移動速度 20フィート
近接 +1バトルアックス=+15/+10(1d8+6/×3)、噛みつき=+8(1d4+2)、爪=+8(1d4+2)または噛みつき=+13(1d4+5)、爪(×2)=+13(1d4+5)
遠隔 ジャヴェリン=+10/+5(1d6+5)
特殊攻撃 アビスの激怒(+3、8回/日)、負のエネルギー放出5回/日(難易度15、4d6)
領域の擬似呪文能力(術者レベル7; 精神集中+12)
8回/日―筋力招来(+3)
4レベル―アンホーリィ・ブライト(領)(難易度19)、ディヴァイン・パワー、マーク・オヴ・ザ・レプティル・ゴッド*(難易度19)
3レベル―シアリング・ライト、ビストウ・カース(難易度18)、プレイヤー、レイジ(領)
2レベル―アンプリファイ・ステンチ*、キュア・モデレット・ウーンズ、スピリチュアル・ウェポン、ブルズ・ストレンクス(領)、ホールド・パースン(難易度17)
1レベル―エントロピック・シールド、キュア・ライト・ウーンズ(3)、コマンド(難易度16)、ブレス、プロテクション・フロム・グッド(領)
0レベル(回数無制限)―ガイダンス、ステイビライズ、ディテクト・マジック、ブリード(難易度15)
(領) 領域呪文; 領域 悪(デーモンの副領域)、力
戦闘前 暴君はアンプリファイ・ステンチを自分に、ブルズ・ストレンクスを信頼する仲間に発動する。それから暴君はワンド・オヴ・ベアズ・エンデュアランスを使用する。
戦闘中 戦闘が始まると、暴君はレイジを仲間に発動する――しかし精神集中をするため自分には使用しない。その後、まだ敵が自分のところにたどり着いていなければ、暴君はディヴァイン・パワーを自分に発動する。暴君はビストウ・カースとマーク・オヴ・ザ・レプティル・ゴッドを強力な敵に使用し、それから近接戦を行う。
基本データ アンプリファイ・ステンチとベアズ・エンデュアランスがない場合、暴君のデータは以下の通り。オーラ 悪臭(30フィート、難易度19、10ラウンド); ヒット・ポイント 113; 頑健 +15; 【耐】 18。
【筋】20、【敏】15、【耐】22、【知】14、【判】20、【魅】14
基本攻撃 +8; 戦技ボーナス +13; 戦技防御値 25
特技 《強打》、《神速の反応》、《選択的エネルギー放出》、《戦闘発動》、《追加HP》、《能力熟練:悪臭》、《早抜き》、《武器熟練:バトルアックス》
技能 〈威圧〉+13、〈隠密〉+0(岩場では+4)、〈呪文学〉+11、〈真意看破〉+16、〈知覚〉+13、〈知識:次元界〉+11、〈知識:宗教〉+13
言語 地下共通語、奈落語、竜語
戦闘用装備 ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ(2)、ワンド・オヴ・ベアズ・エンデュアランス(6チャージ); その他の装備 高品質のハーフプレート、+1バトルアックス、ジャヴェリン(6)、ベルト・オヴ・ジャイアント・ストレンクス+2、ヘッドバンド・オヴ・インスパイアード・ウィズダム+2、ジェットとブラッドストーンがはめ込まれている金の冠(価値500gp)、44gp
トログロダイトの暴君は、通常のトログロダイトよりもずっと深いところで生活しているトログロダイト賢種を源流にする。退化した同族達より強く、賢く、長く生きる彼らは、普通のトログロダイトの部族を支配する術をあっさりと見つけ出す。極度に戦を好む暴君は、いくつもの軍事行の熟練した古参兵にして優れた戦略家であり、多数のトログロダイトの戦士を望んで犠牲にする事で敵の力と弱点を調べる。
この大きな爬虫類人の胴体は捻れて退化した腕を生やし、乳白色の目とよだれを垂らす未完成な口が付いている。このクリーチャーの馬鹿でかい口はシックルの刃を連想させる曲がった歯で満たされている。
経験点2,400
混沌にして悪/大型サイズの来訪者(悪、原住、混沌、他次元界)
イニシアチブ +1; 感覚 暗視120フィート、暗闇を見通す; 〈知覚〉+1
オーラ 悪臭(30フィート、難易度17、10ラウンド)
アーマー・クラス 19、接触10、立ちすくみ18(+9外皮、-1サイズ、+1【敏】)
ヒット・ポイント 68(8d10+24)
頑健 +9、反応 +7、意志 +5
ダメージ減少 10/冷たい鉄または善; 完全耐性 [強酸]、毒; 抵抗 [雷撃]10、[火炎]10、[氷雪]10
弱点 日光による無力化
移動速度 30フィート
近接 噛みつき=+13(1d10+5/19~20、加えて1d6[強酸]および“堕落の噛みつき”)、爪(×2)=+12(1d6+5)
接敵面 10フィート; 間合い 10フィート
特殊攻撃 堕落の噛みつき、獰猛な顎
擬似呪文能力(術者レベル8; 精神集中+10)
1回/日―アンホーリィ・ブライト(難易度16)、スロー(難易度15)、ディーパー・ダークネス
【筋】20、【敏】12、【耐】17、【知】5、【判】13、【魅】14
基本攻撃 +8; 戦技ボーナス +14; 戦技防御値 25
特技 《持久力》、《鋼の意志》、《武器熟練:噛みつき》、《不屈の闘志》
技能 〈威圧〉+13、〈隠密〉+8(岩場では+12)、〈水泳〉+12、〈登攀〉+12; 種族修正 +4岩場での〈隠密〉
言語 奈落語
堕落の噛みつき(超常)/Corrupting Bite スローグラックの腐食性の唾液は、奈落界アビスの堕落の力で満たされている。スローグラックの噛みつき攻撃から[強酸]ダメージを受けた生きているクリーチャーは皆難易度17の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると血が沸騰し体内器官が液状化することで2ポイントの【耐久力】出血ダメージを受ける。識別できる内部構造(血と内臓)を持たないクリーチャーは、この【耐久力】出血ダメージに完全耐性を持つ。セーヴ難易度は【耐久力】に基づいている。
獰猛な顎(変則)/Vicious Jaws スローグラックの噛みつき攻撃は出目19~20でクリティカル・ヒット可能状態となる。
デーモンの穢れは長いことトログロダイトの血脈を冒し続けている。奈落界アビスの汚れが刻まれた突然変異クリーチャーは世代毎に何体か生まれ、その忌まわしい奇形と硫黄を漏らしながらの死産は全て非常にありふれたものだ。強欲なスローグラックも、こういった忌まわしい突然変異の一つである。
スローグラックは異常で終わりのない生肉への飢えを持って生まれる。若いスローグラックは信じられない速度で成長し、恐ろしいことにわずか2週間で十分に成熟する。スローグラックは、生まれてから殺して喰らう事しか考えない、徘徊する牙と爪の寄せ集め程度のものでしかない。
スローグラックは子を産まず一人で過ごす。トログロダイトに特別な愛情を抱くことはない。よく育てられ飼われたスローグラックはトログロダイトの飼い主と情緒的なつながりを作るかもしれないが、この思いはスローグラックが最後に飼い主を食べる以上のものではない。
一般的なスローグラックは全長12~14フィートで、重量は6,000ポンド。
極度の氏族構造を備えたトログロダイトは、まず一人では戦わない。1体のトログロダイトが敵の接近を見ると、部族に警告する。しかし、追跡されていることが分かると、例えトログロダイト自身が危険になるかもしれないとしても、部族から離れた危険な場所に追跡者を連れて行こうとする。
こういった小さな狩猟隊は地下の自然を調査する。通常その旅程はトログロダイトの巣を出てから数日といったところだ。
ヒット・ポイント 各30
このトログロダイトの一団はより大きな襲撃隊や小さな氏族、家族一つ単位であり、大きなトログロダイトの巣にある個々の洞窟の中や地下で遭遇する。
ヒット・ポイント 各22
ヒット・ポイント 各13
この遭遇はトログロダイトの首領の信奉者が住む巣や、トログロダイトの街の間を地下の自然の中を抜けて移動する族長と護衛を表している。
ヒット・ポイント 各13
トログロダイトの国境を巡回したり、トログロダイトの攻撃隊の突撃を指揮するこれらの先導者は、トログロダイト部族の重騎兵部隊を表している。
ヒット・ポイント 各28
ヒット・ポイント 各69