パスファインダー・ロールプレイング・ゲームは命中とダメージを、ほとんどすべての命中がダメージの量とタイプを除いて同様に扱われる、かなり抽象的な方法で扱っている。PC、モンスター、悪党を問わず、この局部狙いの選択ルールを使用することでその攻撃をより正確に、破滅的な効果を潜ませて狙うことができる。
これらのルールはいかなるキャンペーンにおいても選択的な追加要素であり、ゲーム・マスターによって慎重に扱われるべきである。
局部狙いはその攻撃からなんらかの追加効果を得られることを期待して肉体の特定の部位を狙う攻撃である。より小さく、もしくはより保護されている部位への局部狙いはより困難である。局部狙いは1回の全ラウンド・アクションによる1回の攻撃であり、したがって突撃、《渾身の一打》のような特技、全力攻撃アクションによる複数回攻撃と組み合わせることはできない。
局部狙いは3つの基本難易度に分かれる:容易、厄介、挑戦的。容易な局部狙いは肉体の広い範囲を表しており、-2のペナルティを受ける。これらはクリティカル・ヒットが確定するか大規模ダメージを与えるのでない限り、比較的軽微な効果を有する。厄介な局部狙いは手のような小さな範囲か、頭部のようなクリーチャーがよく保護している範囲のいずれかを表している。厄介な局部狙いには-5ペナルティを受け、より深刻な影響を与える。挑戦的な局部狙いは目、指、あるいはクリーチャーの首のような非常に小さな範囲を表している。これらには-10のペナルティを受け、命中に成功すると重大な短期的な機能障害を起こす。挑戦的の格付けを超えると-20のペナルティを受けるほとんど不可能な局部狙いとなる。人型生物でないクリーチャーに対する局部狙いについては、上の分類を指針として使用し常識で判断すること。例えば、飛行しているクリーチャーの翼は腕として扱われる。
射程と間合い:狙い撃ちは至近距離において最もうまく機能する。目標が攻撃者と隣接していない場合の近接局部狙いには-2ペナルティを受ける。遠隔攻撃として行われる局部狙いについては、30フィート以内でない目標に対するどのような局部狙いにも最小で-2のペナルティを伴い、すべての射程単位による射程ペナルティを2倍にする。
クリティカル・ヒットおよびクリティカル可能状態/Critical Hits and Critical Threats:局部狙いは通常のクリティカル・ヒットの可能性を持ち、確定した場合には追加効果を与える。クリティカル・ヒット成功時の追加効果は目標に命中した場所によって異なり、下の『局部狙いの効果』で説明されている。
自動的命中:トゥルー・ストライクやサイクロプスの洞察のひらめき能力のようないくつかのゲーム中の効果は自動的命中または自動的に近い命中を提供する。そのような能力の局部狙いへの使用は、局部狙いに関連した利益またはペナルティを受けない通常の攻撃に変換する。ストーリーの観点から言えば、こうした効果が一般的な命中と特定の領域への命中を区別することができないためだが、これはそのような能力の本来意図された効果に沿った力を保つためにも必要なことである。魔法がほとんど確実に瞳を撃ちぬくことのできる、より劇的で危険なゲームを好むゲーム・マスターもいるかもしれないが、その場合はこのルールは無視できる。
遮蔽:柔らかい遮蔽以外の遮蔽は通常の射撃以上に局部狙いを妨げる。柔らかい遮蔽でない遮蔽から提供されるいかなる アーマー・クラス ボーナスも2倍にすること。加えて、遮蔽は特定の局部狙いを不可能にすることがある。
視認困難:視認困難を有するクリーチャーに対する局部狙いの失敗確率は50%に増加する。完全視認困難を有するクリーチャーに対する局部狙いを行うことは不可能である。ブリンクやディスプレイスメントのような視認困難のように機能する効果については、50%以上の失敗確率は局部狙いを妨げ、20%の失敗確率は50%に増加し、その他の値の失敗確率は2倍になる。
ダメージ減少:ダメージ減少が局部狙いによるダメージを完全に無効化した場合、その局部狙いは何の効果ももたらさない。通り抜けたダメージをヒット・ポイントに受けた場合、局部狙いは通常の効果をもたらす。ダメージ減少は局部狙いによって引き起こされた能力値ダメージ、能力値吸収、ペナルティ、あるいは出血ダメージはいずれも軽減しない。
完全耐性:クリティカル・ヒットに対する完全耐性は局部狙いの追加効果に対する保護も提供する。魔法の鎧のフォーティフィケイションの特殊能力により提供されるような部分的な保護は、局部狙いがクリティカル・ヒットであるかのようにクリーチャーを保護する。
再生:再生能力が局部狙いに対する特別な保護を提供することはないが、出血や四肢喪失のような効果を無効化したり復元する可能性がある。
セーヴィング・スロー:局部狙いに対するセーヴィング・スローが可能である場合、その 難易度はその攻撃によって命中を受けるアーマー・クラスに等しい。攻撃ロールの出目が20であった場合の 難易度は20が自動的命中でなかった場合に攻撃が命中しているであろう アーマー・クラス である。
累積:特記なき場合、複数の局部狙いによるペナルティは、それが肉体の異なる範囲であった場合でも累積はしない。局部狙いによる能力値ダメージおよび吸収は常に累積する。
接触攻撃:局部狙いとしての接触攻撃および遠隔接触攻撃は接触 アーマー・クラス ではなく アーマー・クラス を目標にする。これはそのような打撃の目標にするためには注意が必要であることを表している。
《局部狙い強化》/Improved Called Shot:君は狙った場所に正確に打撃を飛ばすことに熟練している。
利益:君は局部狙いを行うときに攻撃ロールへの+2ボーナスを得る。君が複数回の攻撃を行う1回の全ラウンド・アクションまたは標準アクションを使用するとき、君は1回の攻撃を局部狙いに置き換えることができる。君はラウンドごとに1回だけ局部狙いを試みることができる。
通常:君は全ラウンド・アクションとしてラウンドごとに1回の局部狙いを行うことができる。
《上級局部狙い》/Greater Called Shot:君は同じ相手の他の場所に複数回の局部狙いを行うことができる。
前提条件:【知】13、《攻防一体》、《局部狙い強化》、基本攻撃ボーナス+6。
利益:君が攻撃を行うときはいつでも、攻撃を局部狙いに置き換えることを選択できる。君は1ラウンドに複数回の局部狙いを行うことができる。同一ラウンド中に、最初に行なった後の追加の局部狙いごとに-5のペナルティを受ける。加えて、クリーチャーのヒット・ポイントの半分のダメージ(最小40)を与える1回の局部狙いは衰弱化打撃になる。
通常:君は全ラウンド・アクションとして1ラウンドに1回しか局部狙いを行うことはできない。50ポイントのダメージを与える局部狙いは衰弱化打撃になる。
局部狙いが成功した場合の結果は通常の命中、クリティカル・ヒット、あるいは衰弱化打撃(50ポイント以上のダメージを与える命中)のいずれであったかによっても異なる。1以上の四肢か臓器が局部狙いによる影響を受けた場合、攻撃者は望むなら目標を選択することができる; そうでなければランダムに決定されるべきである。
局部狙い/Called Shot:肉体の一部を狙った攻撃が50ポイント未満のダメージを与えると、その結果は通常の局部狙いになる。局部狙いは軽微なペナルティか一時的な不自由のいずれかを与える。
クリティカル局部狙い/Critical Called Shot:局部狙いがクリティカル・ヒットとして確定したが、クリーチャーのヒット・ポイントの半分(最小50)より少ないダメージを与えた場合、クリティカル局部狙いとなる。クリティカル局部狙いは能力値ダメージ、出血、およびその他の深刻な効果を起こすことができる。
衰弱化打撃/Debilitating Blow:クリーチャーのヒット・ポイントの半分以上のダメージ(最小50)を与えた局部狙いは追加効果を持つ衰弱化打撃となる。衰弱化打撃は重大な結果と永続化する可能性のある影響を与える。
精神集中判定/Concentration Checks:呪文発動に関係した肉体の一部(一般には音声要素を持つ呪文については頭部、動作要素を持つ呪文に関しては発動に使用している腕と手)への局部狙いによる精神集中判定には-5ペナルティを負う。
局部狙いの効果の治癒/Healing Called Shot Effects:いくつかの局部狙いの効果では、治癒されるまで指定された箇所が使用できなくなる。この状態を是正するには被害者のヒット・ポイントを局部狙いによるダメージと同量以上(自然的または魔法的な1以上の治癒要素によって)回復することが必要である。被害者がこのような複数の傷を負っている場合、それらの間で均等に割って治癒する。リジェネレイト呪文は能力値ダメージと能力値吸収を除いて、局部狙いによるすべての効果を回復する。
箇所 |
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厄介 |
-5 | |
挑戦的 |
-10 | |
挑戦的 |
-10 | |
挑戦的 |
-10 | |
容易 |
-2 | |
挑戦的 |
-10 | |
厄介 |
-5 | |
容易 |
-2 | |
厄介 |
-5 | |
容易 |
-2 |
腕はクリーチャーの操作する肢であり、触手を含む。局部狙いの目的においては翼もまた腕と見なされる。腕への局部狙いは容易である(-2ペナルティ)。
局部狙い:腕への局部狙いは追加のダメージを与えないが、1d4ラウンドの間、負傷した腕を使用して行ういずれの攻撃ロール、能力値判定、または技能判定にも-2ペナルティを負う。翼を打たれた飛行中のクリーチャーは意図せぬ下降を避けるために〈飛行〉判定を行わなければならない(『Core Rulebook』96ページ)。
クリティカル局部狙い:腕へのクリティカル・ヒットは1d4ポイントの【敏捷力】ダメージと1d4ポイントの【筋力】ダメージを与える。頑健セーヴィング・スローに成功すると能力値ダメージは半減される(それぞれ最小1ポイント)。目標はまた1d4分間、腕への局部狙いの効果も受ける。
衰弱化打撃:衰弱化打撃は1d6ポイントの【敏捷力】ダメージと1d6ポイントの【筋力】ダメージを与える。この打撃は目標が頑健セーヴィング・スローに成功しない限り、治癒するまで腕を使えなくする。セーヴィング・スローに5以上失敗した場合、腕は切断されるか、リジェネレイション(訳注:おそらくリジェネレイト)か同種の効果でなければ回復できないその他の無残な状態になる。目標はまた2d6分間、(腕がまだ使える場合は)腕への局部狙いの効果も受ける。
胸への局部狙いは、よく保護されたクリーチャーの質量の中心を狙っている。胸への局部狙いは容易である(-2ペナルティ)。
局部狙い:胸への局部狙いは追加のダメージを与えないが、(バランスを保っているときの〈軽業〉判定や登攀中の〈登攀〉判定のような)命中によって生じたいずれの技能判定にも-2ペナルティを負う。
クリティカル局部狙い:胸へのクリティカル・ヒットは1d4ポイントの【耐久力】ダメージを与え、目標を疲労状態にする。頑健セーヴィング・スロー(【耐久力】ダメージを適用した後で行うこと)に成功すると疲労状態を無効にする。クリーチャーはまた胸への局部狙いの効果も受ける。
衰弱化打撃:胸への衰弱化打撃は2d4ポイントの【耐久力】ダメージを与え、目標を過労状態にする。頑健セーヴィング・スロー(【耐久力】ダメージを適用した後で行うこと)に成功すると過労状態は疲労状態に軽減される。セーヴィング・スローに5以上失敗した場合、クリーチャーの内傷がクリーチャーが標準アクションを行ったいずれのラウンドにも1ポイントの【耐久力】ダメージを与える。内傷は 難易度25の〈治療〉判定か、衰弱化打撃と同量のヒット・ポイントへのダメージを魔法的にせよ自然な方法にせよ治癒するかのいずれかで治癒することができる。クリーチャーはまた胸への局部狙いの効果も受ける。
耳は音を聞くための器官である。目に見える耳を持たないクリーチャーは一般にこの箇所への局部狙いの影響を受けない。耳への局部狙いは挑戦的である(-10ペナルティ)。
局部狙い:耳への局部狙いは1ラウンドの間その耳を聞こえなくし、〈知覚〉判定への-2ペナルティを与える。すべての耳の聴覚を失ったクリーチャーはリムーヴ・ブラインドネス/デフネス呪文、または同種の効果によって聴覚を取り戻すまで聴覚喪失状態になる。
クリティカル局部狙い:耳へのクリティカル・ヒットはその耳を2d6分間聞こえなくし、目標を1ラウンドの間よろめき状態にする。目標はまたこの持続時間中は耳への局部狙いの効果も受ける。
衰弱化打撃:耳への衰弱化打撃はその耳を破壊し、目標を1ラウンドの間朦朧状態にしてその後1d4ラウンドの間よろめき状態にし、さらにリムーヴ・ブラインドネス/デフネス呪文または同種の効果によって聴覚を取り戻すまで聴覚喪失状態にする。頑健セーヴィング・スローに成功したクリーチャーはリムーヴ・ブラインドネス/デフネス呪文または同種の効果によって聴覚を取り戻すまで聴覚喪失状態になる。
目にはクリーチャーが見るために用いるどのような器官も含まれる。ゲーム・マスターの裁量により、目への局部狙いは触角のように非視覚的感知のような能力を無効化する可能性のある感覚器を目標にすることもできる。一般に、クリーチャーはすべての目のすべての視覚を失うまで盲目状態にはならない。5つ以上の目をもつクリーチャーは機能する目が1つになるまで目への局部狙いからペナルティを受けないが、依然として目へのクリティカル・ヒットか衰弱化打撃によって盲目状態になり得る。目への局部狙いは挑戦的である(-10ペナルティ)。
局部狙い:目への局部狙いは1ラウンドの間目標の敵すべてに目標の攻撃に対する視認困難と〈知覚〉判定への-2ペナルティを与える。クリーチャーが局部狙いの前に機能する目を1つしか持っていない場合は、代わりに1ラウンドの間盲目状態になる。
クリティカル局部狙い:目へのクリティカル・ヒットは1d4分間その目の視界を犠牲にさせる。目標はまたこの持続時間中は目への局部狙いの効果も受ける。
衰弱化打撃:目への衰弱化打撃はその目を破壊し、リムーヴ・ブラインドネス/デフネス呪文または同種の効果によって状態が取り除かれるまで盲目状態にし、1d6ポイントの出血ダメージを与える。反応セーヴィング・スローに成功すると1d4時間のその目の視界喪失に軽減し、出血ダメージはなくなる。目標はまた2d6分間目への局部狙いの効果も受ける。
手には細かい操作に使用されるほとんどの四肢が含まれる。手への局部狙いは厄介である(-5ペナルティ)。
局部狙い:1d4ラウンドの間、両手武器による攻撃ロールおよびダメージ・ロールを含め、傷ついた手を使用するいずれの攻撃ロール、ダメージ・ロール、能力値判定、あるいは技能判定も-2ペナルティを受ける。加えて、目標は武器落としの試みに対する 戦技防御値 に-4ペナルティを受け、攻撃ロールの結果が1の出目であった場合は(あれば)その武器を落とす。
クリティカル局部狙い:手へのクリティカル・ヒットは1d4ポイントの【敏捷力】ダメージを与える。加えて、目標は反応セーヴィング・スローに成功しない限り、その手に保持しているものを落とす。両手で保持しているアイテムは落とさないが、目標は依然として傷ついた手による握力を失う。目標はまた1d4分の間局部狙いの効果も受ける。
衰弱化打撃:衰弱化打撃は1d6ポイントの【敏捷力】ダメージを与える。目標は反応セーヴィング・スローに成功しない限り治療されるまでその手を使えなくなる。セーヴィング・スローに5以上失敗した場合、手は切断されるか、リジェネレイション(訳注:おそらくリジェネレイト)か同種の効果でなければ回復できないその他の無残な状態になる。セーヴィング・スローの結果に関わらず、傷ついた手に保持していたものは、両手かそれ以上の手で保持していたアイテムでさえ、自動的に落とす。目標はまた2d6分間(その手がまだ使えるのであれば)手への局部狙いの効果も受ける。
ほとんどのクリーチャーはその顔を狙った攻撃をかわすために何らかの技量を示すため、頭部への局部狙いは厄介である(-5ペナルティ)。アティアグやパープル・ワームのように適切な頭部をまるっきり欠いたクリーチャーもいる。複数の頭部を有するクリーチャーに悪影響を与えるためには、同一ラウンド中にすべての頭部への局部狙いを命中させなければならず、その場合でさえ、最小の影響を受けたいずれか1つの頭部の効果のみを受ける(よって、例えばエティンが頭部へのクリティカル局部狙いの効果を受けるためには、両方の頭部へのクリティカル・ヒットを必要とするだろう)。
局部狙い:頭部への局部狙いは1d4ラウンドの間目標を不調状態にする。
クリティカル局部狙い:頭部へのクリティカル・ヒットは1d6ポイントの【知力】、【判断力】、もしくは【魅力】ダメージ(ランダムに決定する)を与え、目標を1d4ラウンドの間よろめき状態にする。頑健セーヴィング・スローに成功すると、目標はよろめき状態にならない。目標はまた1d4分間頭部への局部狙いの効果も受ける。
衰弱化打撃:頭部への衰弱化打撃は1d6ポイントの【知力】、【判断力】、および【魅力】ダメージを与え(それぞれ別にロールする)、目標を1d10ラウンドの間気絶状態に打ちのめす。頑健セーヴィング・スローに成功すると目標は気絶状態にならないが、代わりに1d10ラウンドの間よろめき状態になる。セーヴィング・スローに5以上失敗すると、目標はヒール、グレーター・レストレーション、または同種の効果を受けるまで重度の脳外傷によって無分別になる(フィーブルマインド呪文のように)。目標はまた2d6分間頭部への局部狙いの効果も受ける。
心臓への局部狙いは死の一撃の試みを表している。命中がクリティカル・ヒットか衰弱化打撃のいずれかでない場合、試みは失敗して通常の命中になる。心臓への局部狙いは想像を絶するエインシャント・レッド・ドラゴンの唯一の弱点などのように、クリーチャーの何らかの小さな致命的であろう箇所に対して使用することができる。心臓への局部狙いは挑戦的である(-10ペナルティ)。
局部狙い:心臓への局部狙いは追加効果のない通常の命中と同じである。
クリティカル局部狙い:心臓へのクリティカル・ヒットは器官を刺して、過労状態と1d4ポイントの【耐久力】出血ダメージを引き起こす。頑健セーヴィング・スローに成功することで疲労状態と1ポイントの【耐久力】出血ダメージに軽減される。いずれの場合も出血を停止するには、リジェネレイション(訳注:おそらくリジェネレイト)(呪文または擬似呪文能力)か、元の攻撃が与えたのと同量のダメージを魔法的に治癒するか、あるいは完了までに1d4ラウンドを要する 難易度20 の〈治療〉判定の成功のいずれかを必要とする。
全体が木製の刺突武器によって行われたヴァンパイアに対する心臓へのクリティカル・ヒットは、頑健セーヴィング・スローに失敗した場合にその武器によってヴァンパイアの心臓を刺し貫き、『Pathfinder RPG Bestiary』に説明されている効果を伴う。
衰弱化打撃:心臓への衰弱化打撃はその心臓を破壊し、その心臓に生かされているいずれのクリーチャーも即座に殺す。頑健セーヴィング・スローに成功したクリーチャーは、心臓なしでも生存できるクリーチャーと同様に過労状態と1d6ポイントの【耐久力】ダメージおよび1d4ポイントの【耐久力】出血ダメージを受ける。
全体が木製の刺突武器によって行われたヴァンパイアに対する心臓への衰弱化打撃は、心臓へのクリティカル・ヒットと同様の影響をヴァンパイアに与える; 例えば、ヴァンパイアは依然として結果を回避するための頑健セーヴィング・スローを行う。
脚はクリーチャーの歩行可能な肢であり、足が含まれる。5本以上の脚を有するクリーチャーに対する脚への局部狙いは特別な効果を持たない。脚への局部狙いは容易である(-2ペナルティ)。
局部狙い:脚への局部狙いは1d4ラウンドの間、目標のクリーチャーの移動速度を、2本以下の脚を有する場合は10フィート、3ないし4本の脚を有する場合には5フィート減速させる。いずれの場合もクリーチャーの移動速度はラウンドごとの5フィート未満には減少しない。5本以上の脚を有するクリーチャーに対する脚への局部狙いは効果がない。同じ脚への複数回の命中には追加効果がないが、違う脚への命中による移動速度のペナルティは累積する。加えて、移動を伴うなんらかの技能または能力値判定(〈軽業〉または〈水泳〉判定のような)は1d4ラウンドの間-2ペナルティを受ける。
クリティカル局部狙い:脚へのクリティカル・ヒットは1d4ポイントの【敏捷力】ダメージを与え、目標を伏せ状態に打ちのめす。頑健セーヴィング・スローに成功することでクリーチャーは転んで伏せ状態にならずに済む。クリーチャーはまた1d4分間脚への局部狙いの効果も受ける。
衰弱化打撃:脚への衰弱化打撃はクリーチャーを伏せ状態に打ちのめす。この一撃は頑健セーヴィング・スローに成功しない限り治療されるまでその脚をまったく使えなくする。セーヴィング・スローに5以上失敗した場合、脚は切断されるか、リジェネレイション(訳注:おそらくリジェネレイト)か同種の効果でなければ回復できないその他の無残な状態になる。セーヴに成功した場合は代わりに、脚が治癒されるか 難易度20の〈治療〉判定に成功されるまで目標は不具になり半分の移動速度で移動する。まだ半分以上の脚が使用可能な場合は、脚が使えなくなるか切断されたクリーチャーは半分の移動速度で移動する; それ以外の場合は、立ち上がることはできず、移動するためには這い進まなければならない。目標はまた2d6分間(使用可能な脚がまだ残っている場合は)脚への局部狙いの効果も受ける。
首は難しいが実りの多い目標である。首への致傷はクリーチャーを容易に話せなくし、血管や気管が損傷すればそのような傷は急速に死に至らしめる。脆弱な頭部を欠いたクリーチャーは通常は首を攻撃されることもない。首への局部狙いは挑戦的である(-10ペナルティ)。
局部狙い:首への局部狙いは1ラウンドの間かすれた囁き声より大きく発話することを不可能にする。音声要素を含む呪文や合言葉型アイテムを起動する試みなどは20%の確率で完全に失敗する(魔法のアイテムについてはアイテムの使用回数が無駄になることはないが)。
クリティカル局部狙い:首へのクリティカル・ヒットは1d6ポイントの出血ダメージを与える。加えて、目標は頑健セーヴィング・スローに成功しなければ気管を潰されて呼吸や発話ができなくなり、窒息の可能性がある(『Core Rulebook』445ページ)。潰れた気管は元の命中が与えたのと同量のヒット・ポイントのダメージを(1以上の要素によって)魔法的に治療するか、気管に穴を開ける 難易度25の〈治療〉判定に成功することで修復できる。後者の判定は2d6ヒット・ポイントのダメージを与え、クリーチャーは依然として発話することができない。セーヴィング・スローに成功した場合、目標はそれでもなお1d4分間首への局部狙いの効果を受ける。
衰弱化打撃:首への衰弱化打撃は目標の発話や呼吸をできなくし、1d4ポイントの【耐久力】出血ダメージを与える。頑健セーヴィング・スローに成功することで、これを2d6ポイントの通常の(ヒット・ポイント)出血ダメージに軽減し、目標は1d4分間発話や呼吸ができなくなるだけで済む。首への衰弱化打撃によって生じた【耐久力】出血ダメージはリジェネレイション(訳注:おそらくリジェネレイト)(呪文または擬似呪文能力)、(1以上の要素による)元の打撃が与えたのと同量のダメージの魔法的な治療、または完了までに1d4ラウンドを要する 難易度20の〈治療〉判定によってしか止めることができない。
臓器は人型生物の上腹部に相当する骨に守られていない致命的な器官である。臓器への攻撃は卑劣な“金的”を含めることができる。人型生物でないクリーチャーの臓器には命中が比較的難しく、不完全に保護され、そして打撃した場合に衰弱させるほぼすべての場所を含めることができる。臓器への局部狙いは厄介である(-5ペナルティ)。
局部狙い:臓器への局部狙いは1d4ラウンドの間目標を不調状態にする。頑健セーヴに成功することで持続時間は1ラウンドに軽減される。この打撃による不調状態である間、目標は疾走や突撃ができない。
クリティカル局部狙い:クリティカル・ヒットは1d4ポイントの【耐久力】ダメージを与える。加えて、目標は1d4ラウンドの間の吐き気がする状態と1d6分間の不調状態になる。頑健セーヴィング・スローに成功すると吐き気がする状態は無効になる。この打撃による不調状態である間、目標は疾走や突撃ができない。
衰弱化打撃:臓器への衰弱化打撃は目標に1d6ポイントの【耐久力】吸収、1d4ラウンドの間の吐き気がする状態、および2d6分間の不調状態を与える。頑健セーヴィング・スローに成功することで吸収はダメージに、吐き気がする状態は1ラウンドの間に軽減される。セーヴに5以上失敗した場合には、目標は内臓が飛び出すか、そうでなければ恐ろしく負傷し、1ポイントの【耐久力】出血ダメージを負う。内臓への衰弱化打撃によって生じた【耐久力】出血ダメージはリジェネレイション(訳注:おそらくリジェネレイト)(呪文または擬似呪文能力)、(1以上の要素による)元の打撃が与えたのと同量のダメージの魔法的な治療、または完了までに1d4ラウンドを要する 難易度20の〈治療〉判定によってしか止めることができない。