下級 |
中級 |
上級 |
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01~05 |
― |
― |
0レベル |
|
06~50 |
― |
― |
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51~95 |
01~05 |
― |
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96~100 |
06~65 |
― |
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― |
66~95 |
01~05 |
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― |
96~100 |
06~50 |
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― |
― |
51~70 |
11レベル | |
― |
― |
71~85 |
13レベル | |
― |
― |
86~95 |
15レベル | |
― |
― |
96~100 |
17レベル |
0レベル |
12.5GP |
12.5GP |
12.5GP |
― |
25GP |
25GP |
25GP |
25GP | |
150GP |
200GP |
200GP |
200GP | |
375GP |
450GP |
525GP |
525GP | |
700GP |
800GP |
1,000GP |
1,000GP | |
1,125GP |
1,250GP |
1,625GP |
― | |
1,650GP |
1,800GP |
2,400GP |
― | |
2,275GP |
2,450GP |
― |
― | |
3,000GP |
3,200GP |
― |
― | |
3,825GP |
4,050GP |
― |
― |
巻物とは1つ(あるいは複数)の呪文を書きものの形で蓄えたものである。巻物に記された呪文は一度だけしか使えない。呪文が起動すると、その文字は巻物から消えてしまうのだ。巻物の使用は、基本的には呪文の発動と同様のものである。巻物の価格は(呪文のレベル×作成者の術者レベル×25)GPに等しい。巻物に物質要素コストがある場合、そのコストが基本価格と作成のためのコストに加えられる。『巻物』表には、作成可能な最低術者レベルで作成された巻物の参考価格が呪文を発動できるクラスごとに書かれている。呪文の中には、術者が違えば呪文レベルが変わってくるものもあることに注意すること。その種の呪文のレベルは、巻物を作成する術者によって決まる。
外見的特徴:巻物は上等の羊皮紙か上質の紙でできていて、厚手である。大きさは今日の便箋(たて11インチ=約28cm、よこ8.5インチ=約22cm)程度で、1つの呪文を記すのに足りる。上下を革帯で強化してあり、革帯の長さは巻物の幅より少しだけ長い。2つ以上の呪文を記した巻物は、幅は同じ(約8.5インチ)だが、長さは呪文が1つ増えるごとにおよそ1フィートずつ増す。3つ以上の呪文を記した巻物は、上下に単なる革帯ではなく、補強用の棒が付いていることが多い。巻物はアーマー・クラス9、1ヒット・ポイント、硬度0、破壊難易度は8である。
皺くちゃになったり破れたりするのを防ぐために、上下から巻いて2つの筒になるようにするのが常である(こうしておけば使用者が巻物を開くのも素早くできる)。象牙、ジェイド(翡翠)、革、金属、木などでできた筒に入れて保管することが多い。多くの巻物入れには魔法の印が記されている。これにより持ち主や、巻物入れの中の巻物に蓄えられている呪文の見極めがつくことも多い。魔法の印に魔法の罠が秘められていることもよくある。
起動:巻物を起動するには、呪文の使い手が巻物に記してある呪文を読まねばならない。それにはいくつかの段階を踏み、条件を満たす必要がある。
文章の解読:巻物を使いたければ、いやそれどころか巻物にどんな呪文が記してあるかを正確に知りたいだけでも、まず巻物に書いてある呪文を解読せねばならない。これにはリード・マジック呪文を使うか、〈呪文学〉判定(難易度20+呪文レベル)に成功する必要がある。巻物を解読するのは1全ラウンド・アクションである。
巻物を解読して中身の見極めをつける際に、巻物の呪文が起動することはない(ただし、特別に用意された、呪われた巻物ならば別である)。キャラクターは前もって巻物の文章を解読しておき、いざ使う段には直接次の段階に進めるようにしておくことができる。
呪文の起動:巻物を起動するには、巻物から呪文を読む必要がある。キャラクターは巻物に記された呪文を見て読むことができねばならない。巻物に記してある呪文を起動するには、物質要素や焦点具は必要ない(巻物作成の時点で、作成者がこれらを提供しているからである)。ただし呪文の中には、アイテムに対して発動した場合にのみ効果のあるものがあることに注意。そのような場合、巻物の使用者は呪文の起動時にそうしたアイテムを提供してやらねばならない。巻物に記してある呪文を起動するのも、通常通り準備した呪文を発動するのと同様に、中断されてしまう可能性がある。巻物の使用には、呪文の発動と同様に秘術呪文失敗確率が適用される。
巻物に記してある呪文を起動できる可能性があるのは、使用者が以下の条件を満たしている場合だけである。
使用者が同タイプの呪文(秘術呪文/信仰呪文)を発動できること。秘術呪文の使い手(ウィザード、ソーサラー、バード)は秘術呪文の記してある巻物しか使用できないし、信仰呪文の使い手(クレリック、ドルイド、パラディン、レンジャー)は信仰呪文の記してある巻物しか使用できない(キャラクターが作成する巻物の種類も、そのキャラクターのクラスによって決まる)。
使用者が以上の条件をすべて満たしており、かつ使用者の術者レベルがその呪文の術者レベル以上ならば、判定の必要なく、巻物から呪文を自動的に起動できる。上記3つの条件はすべて満たしているが、使用者の術者レベルが巻物の呪文の術者レベルより低いなら、使用者は術者レベル判定を行なって、呪文を首尾よく起動できたかどうか判定せねばならない(難易度=巻物の術者レベル+1)。失敗したなら、使用者は難易度5の【判断力】判定を行なわなければならず、これにも失敗すれば事故が起きる(後述の『巻物の事故』を参照)。この判定のダイスの目が1であれば、修正値に関係なく常に失敗となる。巻物を起動するのは1標準アクション(もしくはその呪文の発動時間のいずれか長い方)であり、呪文の発動と同様に機会攻撃を誘発する。術者レベル判定に失敗したが事故は起こらなかった場合、巻物は消費されない。
効果の決定:巻物から首尾よく起動した呪文は、普通に準備し普通に発動した呪文とまったく同じように働く。巻物の呪文の術者レベルは、基本的に、その巻物を作成したキャラクターがその呪文を発動できる必要最低限の術者レベルとして扱うこと。ただし、作成者がそうでない巻物を特別に作った場合はべつである。
巻物の事故:“事故”が起きた場合、巻物の呪文はちょうど正反対の効果や、有害な効果を生む。以下にありそうな例を挙げる。
呪文は本来の目標ではなく、術者または術者の味方を目標にして発動される。巻物の使用者が本来の対象だった場合は、近くにいる別の者をランダムで目標とする。
巻物の使用者は、呪文と何らかの関係のあるちょっとした奇妙な効果を受ける。こうした効果のほとんどは、本来の呪文の持続時間と同じだけ字軸する。“瞬間”呪文なら、2d10分持続する。
呪文は遅れて効果をあらわす。呪文はそれ以降1d12時間以内のいつの時点にか起動する。呪文が巻物の使用者を対象としていた場合、呪文は通常通りの効果をあらわす。対象が使用者でなく、その場から立ち去ってしまっている場合、呪文は本来の対象あるいは目標のいるだいたいの方向に向けて、最大で呪文の最大距離までの場所に放たれる。