煙たい秘密の研究所の奥に隠れた者であれ、高名な魔法学院で楽しく研究する者であれ、アルケミストはしばしば、彼らが作る調合物と同様に不安定で先の読めない危険な存在だと考えられている。錬金術アイテムの作成者が商人と同様の座りきりの人生に満足しながら火おこし棒と発煙棒を作る一方、真のアルケミストはより深い使命感に応える。アルケミストは術者のように魔法を発動しないが、彼の魔法的素養を作成する液体とエキスに込め、彼に驚くべき業を与えるであろう毒々しい力を持った化学物質を毒、爆発物、自己変身魔法の薬に煎じる。
役割:アルケミストの評判は穏やかなものではない(危険な命知らずという者もいる)。それは魔法的エキスとポーションのようなものを完成させ、これらの化合物を自らのオーラから吸い上げた魔法と調合し、実験道具として自身の肉体を使うという噂によるものだ。しかしそのような評判は、炸裂する爆弾の作成と新しい奇妙な毒とそれらの使用法の発見に対するアルケミストの愉快な熱情を抑えるものではない。これらの特徴のためにアルケミストは文明化された組織と学習施設に責任と危険を負わせるのだが、冒険グループにはうってつけといえる。
属性:どれでも。
ヒット・ダイス:d8。
アルケミストのクラス技能は以下の通り:〈鑑定〉【知】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈製作:どれでも〉【知】、〈生存〉【判】、〈装置無力化〉【敏】、〈知覚〉【判】、〈知識:自然〉【知】、〈知識:神秘学〉【知】、〈治療〉【判】、〈手先の早業〉【敏】、〈飛行〉【敏】、〈魔法装置使用〉【魅】。
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爆弾 4d6 |
4 |
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+6/+1 |
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+6 |
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+6/+1 |
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+6 |
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爆弾 5d6 |
5 |
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3 |
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― |
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10 |
+7/+2 |
+7 |
+7 |
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5 |
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― |
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11 |
+8/+3 |
+7 |
+7 |
+3 |
爆弾 6d6 |
5 |
4 |
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― |
12 |
+9/+4 |
+8 |
+8 |
+4 |
5 |
5 |
4 |
3 |
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― | |
13 |
+9/+4 |
+8 |
+8 |
+4 |
爆弾 7d6 |
5 |
5 |
4 |
3 |
1 |
― |
14 |
+10/+5 |
+9 |
+9 |
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5 |
5 |
4 |
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15 |
+11/+6/+1 |
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+9 |
+5 |
爆弾 8d6 |
5 |
5 |
5 |
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16 |
+12/+7/+2 |
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+10 |
+5 |
5 |
5 |
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17 |
+12/+7/+2 |
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+10 |
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爆弾 9d6 |
5 |
5 |
5 |
4 |
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18 |
+13/+8/+3 |
+11 |
+11 |
+6 |
5 |
5 |
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5 |
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19 |
+14/+9/+4 |
+11 |
+11 |
+6 |
爆弾 10d6 |
5 |
5 |
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5 |
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+15/+10/+5 |
+12 |
+12 |
+6 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
5 |
武器と防具の習熟:アルケミストはすべての単純武器と爆弾に習熟している。アルケミストはまたすべての軽装鎧に習熟しているが、盾には習熟していない。
錬金術(超常)/Alchemy:アルケミストは錬金術師の火や発煙棒のような一般の錬金術物質の作成の達人であるだけでなく、呪文効果を留めた魔法的ポーションのようなエキスを混ぜ合わせる達人でもある。事実上、アルケミストは複数の成分をいくつものエキスに混ぜることによって自身の呪文を準備し、そしてそのエキスを飲むことで自身の呪文を“発動”する。アルケミストはエキスや爆弾を作成するとき、自身の微量な魔法的な力を調合物に煎じる――これにより強力な効果を作成することが可能になるが、その効果は作成者ごとに限定されたものとなる。
〈製作:錬金術〉で錬金術アイテムを作成するとき、アルケミストは〈製作:錬金術〉判定にそのクラス・レベルに等しい技量ボーナスを加える。加えて、アルケミストは〈製作:錬金術〉でディテクト・マジックを使用したかのようにポーションを鑑定できる。アルケミストはこのような判定をするために1ラウンドの間ポーションを握っていなければならない。
アルケミストは特別な種類の魔法のアイテムを3種類――エキス、爆弾、変異薬――を作成できる。爆弾は炸裂し飛散する武器だ。また、変異薬は変形したエリクサーであり、アルケミストはそれを飲むことで身体能力を強化できる――2つは以下に個別に詳細が書かれている。
エキスは3つの内で最も変化に富んでいる。多くの意味で、これらはポーション形態の呪文のように振る舞い、その効果はディスペル・マジックのような効果で解除されうる、その場合アルケミスト・レベルを術者レベルとして使う。ポーションとは違い、エキスは通常ポーションにすることのできない、強力な呪文を複製できる。
アルケミストは1日にそれぞれのレベルで決まった数だけエキスを作成できる。1日に使用できるエキスの数の基本値は表2‐1に示されている。加えて、アルケミストは高い【知力】値により、ウィザードが1日毎にボーナス呪文を得るのと同様の方法で1日のボーナス・エキスを得る。
アルケミストがエキスを混合するとき、化学物質と試薬を、自身の魔法的オーラから吸い上げた魔法も込めてエキスに注ぐ。アルケミストの所有物でなくなったエキスは即座に不活性化し、再度戻ったときまた活性化する――アルケミストは通常自分のエキスを仲間に使わせることはできない(ただし下記の“注入”の発見参照)。1回作成されたエキスは1日の間は不活性化せず効能は残るため、アルケミストは毎日エキスを再準備しなければならない。1つのエキスの混合には1分かかる作業が必要である――大抵のアルケミストは多くのエキスを1日の始まりか冒険に出る直前に作るが、アルケミストにとって自身の1日のエキス・スロットのいくつか(あるいはすべて)をその場で必要に応じて準備できるように空けておくことは稀ではない。
アルケミストは本当に魔法を発動するわけではないが、何のエキスが作成できるかの処方リストを持っている。アルケミストは処方リストにあるものであれば呪文解放型アイテムを使用できるが、呪文完成型アイテムは使用できない(〈魔法装置使用〉を使わない限り)。ポーションを飲むようにエキスを飲み干すことで“発動される”――そのエキスの効果はその処方に基づいた呪文の複製を正確に基本とするが、呪文は常に飲んだアルケミストのみに影響を与える。アルケミストは1回の標準アクションとしてエキスを取り出して飲むことができる。アルケミストは術者レベルに基づく効果を決定するための術者レベルとして、自身のレベルを使用する。
エキスの作成には未加工の物質要素を消費するが、大抵の呪文の価値のない物質構成要素と同様に、これらの費用は取るに足らないものだ。呪文がコストのかかる物質構成要素を持つ場合、その構成要素はエキスを消費する際に費やされる。焦点具を要求する呪文のエキスは作れない(信仰呪文を複製したアルケミストのエキスが信仰焦点具を持つことはない)。アルケミストは自身の修得する処方からエキスを準備できる。エキスを学び使用するには、アルケミストは少なくとも10+エキスのレベルの【知力】能力値を有していなければならない。アルケミストのエキスへのセーヴィング・スローの難易度は10+エキスのレベル+アルケミストの【知力】修正値である。
アルケミストは好きな数の処方を修得することができる。アルケミストは自分の処方を処方書と呼ばれる特別な本におさめている。アルケミストはその本をエキスを準備する際に使用しなければならないが、消費する際は不要だ。アルケミストは自身が選択した1レベル処方を、2+【知力】修正値に等しい数だけ修得してゲームを開始する。それぞれの新しいアルケミスト・レベルにつき、アルケミストは自身が作成できるレベルの中から新しい処方を1つ得る。ウィザードが呪文を呪文書に追加するのと同じ方法で、アルケミストは処方を彼の本に追加できる。必要な費用と時間もウィザードと同様である。アルケミストはウィザードの呪文書から、そこに書かれている呪文に相当する好きな処方を学ぶことができる。しかし、ウィザードは処方書からは学べない。アルケミストは書き写す前にその秘術的記述を解読しなくてもよい。
爆弾(超常)/Bomb:魔法的エキスに加え、アルケミストは様々な爆発しやすい化学物質を即座に混合し、それらを魔法的な蓄えと煎じて敵に投げられる強力な爆弾を作成することに熟達している。アルケミストは爆弾を1日につきそれぞれクラス・レベル+【知力】修正値に等しい回数だけ使用できる。爆弾は不安定なので、作成したラウンドに使用しなかった場合、劣化して不活性化する――また、その作成手法により、作り蓄えられる爆発物質の大量生産や貯蓄は不可能である。爆弾を作成するためにアルケミストは1オンスの液体の触媒の入った小瓶を使用しなければならない――アルケミストは錬金術研究室にある少量の化学物質からこの小瓶を作成でき、これは術者の呪文構成要素ポーチと同様に容易に再充填できる。多くのアルケミストはこの小瓶を1日の始まりに自身がその日に作成できる爆弾の合計に等しい数作成する――1回作成すれば、その小瓶はアルケミストによって何年も使用できる。
爆弾の材料を取り出し作成し投擲する行為は標準アクションであり、機会攻撃を誘発する。爆弾の投擲は有効距離20フィートの“飛散武器の投擲”という特別な攻撃である。爆弾は武器としてみなされ、《近距離射撃》や《武器熟練》などの特技を選択し使用できる。直接命中すれば、アルケミストの爆弾は1d6ポイント+アルケミストの【知力】修正値に等しい[火炎]ダメージを与える。アルケミストの爆弾のダメージはアルケミスト・レベルが奇数になる毎に1d6ポイント上昇する(このボーナスはクリティカル・ヒットしたときや《渾身の一打》特技を使用したときに倍化しない)。アルケミストの爆弾の飛散ダメージは常に爆弾の最低ダメージに等しい(爆弾が直接命中すれば2d6+4ポイントの[火炎]ダメージを与える場合、飛散ダメージは6ポイントの[火炎]ダメージを与える)。こうして受ける飛散ダメージは反応セーヴの試みによって半減できる。このセーヴの難易度は10+アルケミスト・レベルの1/2+【知力】修正値に等しい。
アルケミストはレベルが上昇するにつれ新しい種類の爆弾を発見(“発見”能力参照)し学ぶことができる。アルケミストの爆弾は、エキスのように、他人に使用されたり運搬される場合不活性化する。
ポーション作成(変則)/Brew Potion:1レベルの時点で、アルケミストは《ポーション作成》をボーナス特技として得る。アルケミストは自身の修得している好きな処方のポーションを作成でき(最大3レベルまで)、アルケミスト・レベルを術者レベルとして使用する。その呪文はポーションにできるものでなければならない。アルケミストはこの特技の前提条件を満たしている必要はない。
変異薬(超常)/Mutagen:1レベルの時点で、アルケミストは人格を代償として身体能力を高める、変異薬の作成方法を発見する。1服の変異薬を調合するのに1時間かかるが、1回調合すれば、使用するまで効能は維持する。アルケミストは一度に1服の変異薬しか維持できない――2服目を調合した場合、これまでの変異薬は不活性化する。エキスや爆弾と同様、変異薬もアルケミストの所有物でなくなった場合には、再びアルケミストに拾われるまで不活性化する。
アルケミストは変異薬を調合したとき、彼は身体的能力値――【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】――から1つを選択する。変異薬を飲むのは標準アクションである。変異薬を飲むと、アルケミストはより大柄で獣のような存在にし、+2の外皮ボーナスと選択した能力値に+4の錬金術ボーナスを与える。この効果はアルケミスト・レベルにつき10分間持続する。
加えて、変異薬が効果を発揮しているとき、アルケミストは精神能力値の1つに-2のペナルティを被る。変異薬が【筋力】を強化する場合、そのペナルティは【知力】に適用される。【敏捷力】の場合、そのペナルティは【判断力】に適用される。【耐久力】の場合、そのペナルティは【魅力】に適用される。
アルケミスト以外が変異薬を飲むと、頑健セーヴ(難易度は10+アルケミスト・レベルの1/2+【知力】修正値)に成功しないと1時間の間吐き気がする状態になる――アルケミスト以外は決して変異薬の利益を得ないが、アルケミストがほかのアルケミストの変異薬を飲んだ場合、その利益を得られる(しかしながらそのアルケミストがまた違う変異薬を作成した場合、その“盗まれた”変異薬の効果は即座に終了する)。変異薬の効果は累積しない。アルケミストが変異薬を飲んだとき、以前に飲んでいた変異薬の効果は即座に終了する。
万能投擲術(変則)/Throw Anything:すべてのアルケミストは1レベルの時点で《万能投擲術》特技をボーナス特技として得る。アルケミストは【知力】修正値を飛散武器によるダメージに、そしてその飛散ダメージにも加える。このボーナス・ダメージは爆弾のクラスの特徴にすでに含まれている。
発見(超常)/Discovery:2レベルの時点および以降2レベル毎に(最大18レベルまで)、アルケミストは信じられないような錬金術の発見をする。特記ない限り、アルケミストは個々の発見を複数回選択できない。アルケミストがほかの発見を見つけるなど、事前にその前提条件を満たしていなければ選択できない発見もある。アスタリスク(*)のついた発見は爆弾を修正するもので、互いに累積しない。そのような発見は1つの爆弾に1つだけ適用できる。発見に要求されるセーヴィング・スローの難易度は10+アルケミスト・レベルの1/2+アルケミストの【知力】ボーナスに等しい。
悪臭爆弾*/Stink bomb:アルケミストの爆弾の煙の効果はフォッグ・クラウドの代わりにスティンキング・クラウドを複製し、1ラウンドの間飛散半径の倍の範囲を満たす。アルケミストは煙爆弾の発見を持っていなければこの発見を選択できない。
永遠ポーション/Eternal potion:アルケミストが自分で拡張したポーションを飲んだとき、そのポーションの効果は、別のポーションの効果を永続化することをアルケミストが選択するまで永続する。アルケミストは最低16レベルでポーション拡張の発見を持っていなければこの発見を選択できない。
エキスの融合/Combine extracts:アルケミストはエキスを作成するとき、2つの処方を1つのエキスに組み込むことができる。このエキスが消費されたとき、2つの処方が効果を発揮する。このエキスのレベルは、融合させるエキスの最も高い処方レベルより2だけ高い。アルケミストは最低8レベルなければこの発見を選択できない。
大いなる変異薬/Grand mutagen:アルケミストの変異薬は+6の外皮ボーナス、身体能力値1つ(【筋力】、【敏捷力】、あるいは【耐久力】)に+8の錬金術ボーナス、別の身体的能力値1つに+6の錬金術ボーナス、残りの身体的能力値1つに+4の錬金術ボーナスを与えるようになる。アルケミストは変異薬が持続している限り、【知力】、【判断力】、【魅力】のそれぞれに-2のペナルティを受ける(変異薬参照)。アルケミストは最低16レベルと上級変異薬の発見を持っていなければこの発見を選択できない。
解呪爆弾/Dispelling Bomb:アルケミストは爆弾を作成するとき、ダメージを与える代わりにディスペル・マジックの効果を持たせるよう選択できる。解呪爆弾が直接命中したクリーチャーは目標型ディスペル・マジック呪文の対象になる。術者レベルにはアルケミストのレベルを使用する。特定の呪文の効果を目標に、この発見を使用することはできない。この発見をするためにはアルケミストは最低6レベルなければならない。
希釈/Dilution:1日に1回、アルケミストはポーション1服かエリクサー(霊薬)1服を希釈し、同じものを2服分だけ作成できる。ポーションの希釈には市場価格の1/4に等しい費用を必要とする。希釈されたポーションを再度希釈することはできない。この発見をエキスや変異薬の希釈に使用することはできない。最低12レベルなければ、アルケミストはこの発見を選択できない。
狂気爆弾*/Madness bomb:そのアルケミストの爆弾は肉を焼く以上に――精神を焼く。狂気爆弾が直接命中したクリーチャーはその爆弾のダメージに加え、1d4ポイントの【判断力】ダメージを受ける。通常のダメージは2d6減少する(通常6d6+4ポイントのダメージを与える爆弾は代わりに4d6+4ポイントのダメージを与える)。狂気爆弾による【判断力】ダメージの量はその目標が過去24時間以内に受けた狂気爆弾の数1つにつき1ずつ減少するが、最低でも1ポイントの【判断力】ダメージを与える。最低12レベルなければ、この発見を選択できない。
凶暴変異薬/Feral mutagen:アルケミストは変異薬を飲むとき、2回の爪攻撃と1回の噛みつき攻撃を得る。これらは主要攻撃でありアルケミストの最大の基本攻撃ボーナスを用いる。爪攻撃は1d6(アルケミストが小型なら1d4)ポイント、噛みつき攻撃は1d8(アルケミストが小型なら1d6)ポイントのダメージを与える。変異薬が効果を発揮している間、アルケミストは〈威圧〉判定に+2の技量ボーナスを得る。
煙爆弾*/Smoke bomb:アルケミストは爆弾を作成するとき、炸裂したときに厚い煙の雲を作り出すことを選択できる。その雲はフォッグ・クラウドと同様に機能し、範囲は飛散半径の倍に等しく、レベルにつき1ラウンド持続する。
業火爆弾*/Inferno bomb:アルケミストの爆弾によって作られた煙の効果はフォッグ・クラウドの代わりにインセンディエリ・クラウドを複製し、爆弾の飛散効果の倍の範囲をレベルにつき1ラウンドの間満たす。アルケミストは最低16レベルと煙爆弾の発見を持っていなければこの発見を選択できない。
酸爆弾*/Acid bomb:アルケミストは爆弾を作成するとき、[強酸]ダメージを与えることを選択できる。酸爆弾が直接命中したクリーチャーは追加で1ラウンド後に1d6ポイントのダメージを受ける。
霜爆弾*/Frost bomb:アルケミストは爆弾を作成するとき、[氷雪]ダメージを与えることを選択できる。霜爆弾が直接命中したクリーチャーは、自身の次のラウンドに頑健セーヴに成功しない限りよろめき状態になる。
上級変異薬/Greater mutagen:アルケミストの変異薬は今や+4の外皮ボーナス、身体的能力値1つ(【筋力】、【敏捷力】、あるいは【耐久力】)に+6の錬金術ボーナスを与え、もう1つの身体的能力値に+4の錬金術ボーナスを与える。アルケミストは変異薬が持続している限り、選択した身体的能力値2つに対応する精神的能力値2つに-2のペナルティを得る。アルケミストは最低12レベルなければこの発見を選択できない。
振動爆弾*/Concussive bomb:アルケミストは爆弾を作成するとき、[音波]ダメージを与えることを選択できる。振動爆弾は1d6ポイントでなく、1d4ポイントの[音波]ダメージと奇数レベル毎に1d4ポイントの[音波]ダメージを与える。振動爆弾が直接命中したクリーチャーは、頑健セーヴに成功しない限り1分間聴覚喪失状態になる。アルケミストは最低6レベルなければこの発見を選択できない。
精密爆弾/Precise bombs:アルケミストは爆弾を投擲するとき、【知力】修正値に等しい数まで、爆弾による飛散ダメージを受けないマスを選択できる。爆弾が外れた場合、この発見は効果を持たない。
生命霊薬/Elixir of life:1日に1回、アルケミストは生命霊薬を調合できる。この特別な調合には25,000GP必要で、作成に1時間かかる。調合したアルケミストに管理されているならば、生命霊薬はトゥルー・リザレクション呪文と同様に死んだクリーチャー1体を蘇生させる。また、アルケミストは自身でそれを飲むことができ、その場合アルケミストは殺された次の瞬間リザレクション呪文の目標になる。この方法では霊薬のその効果はアルケミストの【知力】修正値に等しい日数しか持続しない。持続時間が経過するまで死亡しなかったなら、生命霊薬の効果は終了する。アルケミストは最低16レベルなければこの発見を選択できない。
速攻爆弾/Fast bombs:この発見をしたアルケミストは、1ラウンドに爆弾を複数投擲できるほどに素早く爆弾を作成できる。その基本攻撃ボーナスが追加の攻撃を与えるのに十分ならば、アルケミストは全ラウンド・アクションで追加で爆弾を準備し投擲できる。これは遠隔武器による全力攻撃と同様に機能する。アルケミストは最低8レベルなければこの発見を選択できない。
遅延爆弾*/Delayed bomb:アルケミストは爆弾を、爆弾から手を離してから数ラウンド後に爆発させるように変更することができる。その遅延は最大でアルケミストのレベル毎に1ラウンドまでの間から、アルケミストが選択する。アルケミストはその遅延爆弾をもう1回手にした時点で、時間の経過を止め、爆弾が炸裂しないようにすることができる。ほかのクリーチャーがそれに触ったり動かそうとしたとき、爆弾の含有物が小瓶から取り除かれたとき(例えば小瓶が壊れたときなど)、遅延爆弾は炸裂する。炸裂したとき、爆弾はそれがあるマスにいたクリーチャーに直接命中したかのようにダメージを与え、通常通り、隣接するクリーチャーに飛散ダメージを与える。アルケミストは同時に遅延爆弾を複数持つことはできない。別の遅延爆弾を作成した場合、以前の爆弾は不活性化する。ディスペル・マジックあるいは〈装置無力化〉判定(難易度は10+アルケミスト・レベルの1/2+アルケミストの【知力】修正値)の成功により、遅延爆弾を中和できる。アルケミストは最低8レベルなければこの発見を選択できない。
注入/Infusion:アルケミストはエキスを作成するとき、それに自身の僅かな追加の魔力を煎じることができる。作成されたエキスは今やアルケミストがそれを手放しても持続し続ける。そのエキスが存在する限り、それはアルケミストの1日のエキス・スロットを占め続ける。アルケミストでないものであっても、注入エキスを飲むことでその効果を得ることができる。
電撃爆弾*/Shock bomb:アルケミストは爆弾を作成するとき、[雷撃]ダメージを与えることを選択できる。電撃爆弾が直接命中したクリーチャーは1d4ラウンドの間目が眩んだ状態になる。
毒集中/Concentrate poison:アルケミストは同じ毒を2服分組み合わせ、その効果を増加させることができる。これには同じ毒が2服必要で、作成に1分間かかる。完成すると、アルケミストは毒1服分を持つ。この毒の頻度は50%延長され、セーヴ難易度は+2上昇する。この毒は1時間以内に使用されない場合使い物にならなくなる。
毒爆弾*/Poison bomb:アルケミストの爆弾が作り出す煙の効果はフォッグ・クラウドの代わりに、飛散半径の2倍の範囲を満たしレベルにつき1ラウンド持続する、クラウドキルの効果を複製する。アルケミストは最低12レベルと煙爆弾の発見を持っていなければこの発見を選択できない。
粘着毒/Sticky poison:アルケミストが作成する毒は粘着する――アルケミストがそれを武器に塗布するとき、アルケミストの【知力】修正値に等しい回数だけ攻撃を命中させるまで、その武器に毒が持続する。アルケミストは最低6レベルなければこの発見を選択できない。
粘着爆弾/Sticky bomb:アルケミストの爆弾の効果は持続し、最初のダメージの直後1ラウンドが経過するまで、クリーチャーにダメージを与え続ける。粘着爆弾が直接命中したクリーチャーは、1ラウンド後にその飛散ダメージを受ける。通常であれば1ラウンド後に発生する爆弾の効果は代わりに2ラウンド後に発生する。アルケミストは最低10レベルなければこの発見を選択できない。
爆散爆弾*/Explosive bomb:アルケミストの爆弾は今や飛散半径が5フィートでなく10フィートになった。爆散爆弾が直接命中したクリーチャーには着火し、その火が消えるまで毎ラウンド1d6ポイントの[火炎]ダメージを受ける。消火は全ラウンド・アクションであり、反応セーヴを必要とする。地面を転がれば、セーヴに+2のボーナスが与えられる。最低2ガロンの水をかけることで自動的に火は消える。
変異薬注入/Infuse mutagen:アルケミストは変異薬を作成するとき、それに自身の僅かな追加の魔力を煎じることができる。これにはアルケミストの【知力】に2ポイントのダメージを与え、希少な試薬のために1,000GPを必要とする。アルケミストが別の変異薬を作成しても、作成された変異薬は機能を維持し続ける。これにより、アルケミストは異なる種類の変異薬を作成し、緊急の事態のために保持し続けることができるようになる。この効果をもってしても、先に飲んだ変異薬がどんな効果を持つ場合でも、アルケミストは複数の変異薬から効果を得られない。
ポーション拡張/Extend potion:1日に【知力】修正値に等しい回数、アルケミストは自分が飲んだ、持続時間が瞬間でないポーションの持続時間を通常の倍まで機能させられる。これはエキスには適用できない。
ポーション強化/Enhance potion:1日に【知力】修正値に等しい回数、アルケミストは自分が飲んだポーションの術者レベルを自身のクラス・レベルに等しいものとして機能させられる。
力場爆弾*/Force bomb:アルケミストは爆弾を作成するとき、[力場]ダメージを与えることを選択できる。力場爆弾は1d6ポイントでなく1d4ポイントの[力場]ダメージと、奇数レベル毎に1d4ポイントの[力場]ダメージを与える。力場爆弾が直接命中したクリーチャーは反応セーヴに成功しない限り伏せ状態になる。アルケミストは最低8レベルなければこの発見を選択できない。
毒に対する抵抗(変則)/Poison Resistance:2レベルの時点で、アルケミストはすべての毒に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。このボーナスは5レベルの時点で+4、8レベルの時点で+6に上昇する。10レベルの時点で、アルケミストは毒に対する完全耐性を得る。
毒の使用(変則)/Poison Use:2レベルの時点で、アルケミストは毒の使用の訓練を受け、武器に毒を塗布するとき自身が毒に侵される危険がなくなる。
即行錬金術(変則)/Swift Alchemy:3レベルの時点で、アルケミストは錬金術アイテムを驚くべきスピードで作成する。アルケミストは通常の半分の時間で錬金術アイテムを作成し、毒を移動相当アクションで武器に塗布できる。
即行毒(変則)/Swift Poisoning:6レベルの時点で、アルケミストは即行アクションにより、毒1服分を武器に塗布できるようになる。
持続変異薬(超常)/Persistent Mutagen:14レベルの時点で、変異薬の持続時間はレベルにつき1時間持続するようになる。
瞬間錬金術(変則)/Instant Alchemy:18レベルの時点で、アルケミストは錬金術アイテムを超常的な速度で作成できる。〈製作:錬金術〉判定に成功し適切な材料を手に持っているならば、全ラウンド・アクションで錬金術アイテムを作成できるようになる。また、アルケミストは割り込みアクションにより、毒1服分を武器に塗布できる。
偉大な発見(超常)/Grand Discovery:20レベルの時点で、アルケミストは偉大な発見をする。彼は即座に2つの通常の発見を覚えるが、3番目は以下から選んで得る。
永遠の若さ/Eternal Youth:アルケミストは老化の治療法を発見し、この点において加齢による身体的能力値のペナルティを受けない。アルケミストがそのようなペナルティを受けていた場合、この時点でそのペナルティは取り除かれる。
高速治癒/Fast Healing:アルケミストの肉体はダメージに衝撃的な速度で対応する――アルケミストは高速治癒5を得る。
真実の変異薬/True Mutagen:アルケミストの変異薬は今や+8の外皮ボーナスと【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】に+8の錬金術ボーナスを与える。アルケミストは変異薬が持続している間、【知力】、【判断力】、【魅力】に-2のペナルティを受ける(変異薬参照)。アルケミストは大いなる変異薬の発見をもっていなければこの発見を選択できない。
知性の覚醒/Awakened Intellect:アルケミストは絶えず奇妙な化学物質の影響を受け、精神を拡張されている。アルケミストの【知力】能力値は永久的に2上昇する。
毒の接触/Poison Touch:アルケミストはポイズン呪文の効果下にあるかのように有毒の接触を得る。この効果を抑止するのも起動するのもフリー・アクションである。どのようにしてアルケミストが毒を生産し、接触してもたらすかについてのアルケミストの身体的外見はアルケミストごとに異なる。
フィロソファーズ・ストーン/Philosopher's Stone:アルケミストはフィロソファーズ・ストーンの作成方法を学び、ひと月に1回費用をかけず作成できる。フィロソファーズ・ストーンの作成には1日かかる。
アルケミストは様々な処方に接することができ、以下の呪文のエキスを作り出せる。これらの呪文の多くはCore Rulebookに掲載されているが、アスタリスク(*)印の付いたものはすべて本書の5章に掲載されている。
1レベル・アルケミスト処方―アイデンティファイ、アント・ホール*、エクスペディシャス・リトリート、エンデュア・エレメンツ、エンラージ・パースン、キーン・センシズ*、キュア・ライト・ウーンズ、クラフターズ・フォーチュン*、コンプリヘンド・ランゲージズ、シールド、ジャンプ、ストーン・フィスト*、タッチ・オヴ・ザ・シー*、ディスガイズ・セルフ、ディテクト・アンデッド、ディテクト・シークレット・ドアーズ、トゥルー・ストライク、ネゲイト・アロマ*、ボマーズ・アイ*、リデュース・パースン。
2レベル・アルケミスト処方―アウルズ・ウィズダム、アルケミカル・アロケーション*、アンディテクタブル・アラインメント、イーグルズ・スプレンダー、インヴィジビリティ、ヴァーミット・スウォーム*、エイド、エレメンタル・タッチ*、オルター・セルフ、キャッツ・グレイス、キュア・モデレット・ウーンズ、シー・インヴィジビリティ、スパイダー・クライム、ダークヴィジョン、ディテクト・ソウツ、ディレイ・ポイズン、トランスミュート・ポーション・トゥ・ポイズン*、バークスキン、パーシーヴ・キューズ*、ファイアー・ブレス*、フォールス・ライフ、フォクセス・カニング、ブラー、ブルズ・ストレンクス、プロテクション・フロム・アローズ、ベアズ・エンデュアランス、レヴィテート、レジスト・エナジー、レッサー・レストレーション。
3レベル・アルケミスト処方―アーケイン・サイト、アブソービング・タッチ*、アンプリファイ・エリクサー*、ウォーター・ブリージング、エレメンタル・オーラ*、ガシアス・フォーム、キュア・シリアス・ウーンズ、シーク・ソウツ*、ソーン・ボディ*、タンズ、ディスプレイスメント、ドラコニック・レザヴォワー*、ノンディテクション、ビースト・シェイプI、ヒロイズム、フライ、ブラッドハウンド*、プロテクション・フロム・エナジー、ヘイスト、リムーヴ・カース、リムーヴ・ディジーズ、リムーヴ・ブラインドネス/デフネス、レイジ。
4レベル・アルケミスト処方―アーケイン・アイ、グレーター・インヴィジビリティ、エア・ウォーク、エレメンタル・ボディI、キュア・クリティカル・ウーンズ、ストーンスキン、スペル・イミュニティ、ディサーン・ライズ、デス・ウォード、デトネイト*、ドラゴンズ・ブレス*、ニュートラライズ・ポイズン、ビースト・シェイプII、ファイアー・シールド、フリーダム・オヴ・ムーヴメント、フルーイド・フォーム*、ユニヴァーサル・フォーミュラ*、レストレーション。
5レベル・アルケミスト処方―イルード・タイム*、エレメンタル・ボディII、オーヴァーランド・フライト、コンタクト・アザー・プレイン、スペル・レジスタンス、センディング、ディレイド・コンサンプション*、ドリーム、ナイトメア、ビースト・シェイプIII、プラント・シェイプI、プレイナー・アダプテイション*、ポリモーフ、マジック・ジャー、リサージェント・トランスフォーメーション*。
6レベル・アルケミスト処方―アイバイト、アナライズ・ドゥウェオマー、ウィンド・ウォーク、エレメンタル・ボディIII、ジャイアント・フォームI、シャドウ・ウォーク、スタチュー、ツイン・フォーム*、トゥルー・シーイング、トランスフォーメーション、ビースト・シェイプIV、ヒール、フォーム・オヴ・ザ・ドラゴンI、プラント・シェイプII、ミスリード。
アスタリスク(*)印の付いたものはすべてこの本の5章にある。