ギルマンはアボレスによる大変動により住処を追われた、地上に住んでいた種族の生き残りである。地上世界に送り出す密偵として送り出すために、アボレスは何体かの命を救い水陸両生の種族へと歪めてしまった。現在のギルマンは人との接触を拒み、疑い深い。彼らは古代の遺産を失った上、アボレスは遺産による利益を得ることを期待することもなく何もしないという確かな知識によって、傷ついているのだ。肉体的にはギルマンは表情豊かな眉と青白い肌、暗い色をした髪、明るい紫色の瞳を持つ。3つの細いえらが首の両脇、肩の近くにある。しかし気づかれて恐れられることがなければ、それ以外の点では人間として(しばらくは)通用する程度に人間によく似た姿をしている。
+2【耐久力】、+2【魅力】、-2【判断力】:ギルマンは活発で美しいが、アボレスによる支配のために意志が弱い。
中型:ギルマンは中型クリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティも受けない。
普通の移動速度:ギルマンは、地上では30フィートの基本移動速度を持つ。(水棲)クリーチャーと同様に、30フィートの水泳移動速度を持っており、〈水泳〉判定をすることなく水中を移動することができ、〈水泳〉技能は常にクラス技能として扱われる。
水陸両生:ギルマンは(水棲)の副種別を持つが、水中でも大気中でも呼吸することができる。
心術に対する抵抗/Enchantment Resistance:ギルマンはアボレス以外が使用した心術呪文や効果に対するセーヴィング・スローに+2の種族ボーナスを得る。しかしアボレスが使用したこれらの効果に対しては-2のペナルティを被る。
水に対する依存/Water Dependent:ギルマンの身体は、新鮮な水あるいは塩水に定期的に浸す必要がある。それらに全身を浸すこと無く1日以上を過ごしたギルマンは体内器官に失調をきたし、肌はひび割れ、4d6時間以内に死亡する。
言語:ギルマンはプレイ開始時にアボレス語および共通語を会話できる。高い【知力】を持つギルマンは以下の言語を選択できる:アクロ語、エルフ語、水界語、竜語。
既存のギルマンの種族特性の代わりに以下の種族特性を選択してもよい。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
川生種/Riverfolk:広い川にある川で過ごすギルマンもいる。彼らは陸上で通常よりも長い期間生活することに適応している。この種族特性をもつギルマンは水がなくても肌が割れることを抑制する油を分泌し、全身を薄く覆っている。しかし、この分泌油は特に炎の影響を受けやすい。そのため彼らは[火炎]に対する脆弱性を得る。この種族特性は水に対する依存と置き換える。
スライムハンター/Slimehunter:この種族特性を持つギルマンは、アボレスが彼らの祖先を救い出した時からアボレスと戦ってきた一族に属している。彼らはアボレスの使用する呪文、擬似呪文、超常能力に+2の種族ボーナスを得る。この種族特性は心術に対する抵抗と置き換える。
先祖返り/Throwback:かつて地上に住んでいた祖先に先祖返りしたギルマンもいる。この種族特性を持つギルマンは水陸両生の特性を持たず、(水棲)副種別の代わりに(人間)副種別を持つ。また水泳移動速度や〈水泳〉技能に対するボーナスを持たず、水中で呼吸を行うこともできず、水に対する依存の種族特性も持たない。
以下のオプションは記載の適性クラスを有するギルマンに適用することができる。特に断りのない限り、ボーナスは適性クラスの特典を選択するたびに適用される。
ウィザード:ウィザードの呪文書にウィザードの呪文リストの呪文1つを追加する。この呪文は術者が発動可能な最も高い呪文レベルより1レベル以上低いものでなければならない。
ソーサラー:ソーサラーの呪文リストより1つの修得呪文を得る。この呪文はソーサラーが発動可能な最大呪文レベルより1レベル以上低い呪文レベルでなければならない。
ファイター:キャラクターが選択した戦技に抵抗するファイターの戦技防御値に+1を加える。
秘術探索者は、ギルマンの母国の破滅における謎を解明しようとするローグである。彼らは古代人間の帝国期に遡る古い遺跡を探索し、レリックやその栄光の日々の伝承を追跡する。秘術探索者は以下のクラス特徴を持つ。
クラス技能:秘術探索者は、クラス技能の一覧に〈呪文学〉、〈知識:神秘学〉、〈知識:歴史〉を加え、クラス技能の一覧から、〈芸能〉、〈手先の早業〉、〈変装〉を取り除く。
レベルごとの技能ランク:6+【知】修正値。
ディテクト・マジック(擬呪):2レベルの時点で、秘術探索者は回数無制限でディテクト・マジックを使用する能力を得る。秘術探索者はこの能力の術者レベルとして、自らのローグ・レベルを用いる。この能力は他のローグの技の条件を満たす目的において、下級魔法使用のローグの技として扱う。この能力は2レベルで得られるローグの技と置き換える。
秘術直感(変則)/Eldritch Intuition:3レベルの時点で、秘術探索者はウィザード/ソーサラー呪文の呪文完成型および呪文解放型のアイテムを、より簡単に起動することができる直感力を手に入れる。秘術探索者はこのような目的のために使用する〈魔法装置使用〉判定に+1のボーナスを得る。このボーナスは6レベルの時点で+2、9レベルの時点で+3、12レベルの時点で+4、15レベルの時点で+5、18レベルの時点で+6に増加する。この能力は罠感知クラス特徴と置き換える。
新しいローグの技:秘術探索者は上級の技を選択する際、以下の新しい上級の技を選択することができる。
下級秘術魔法(擬呪)/Minor Eldritch Magic:秘術探索者は2レベルのウィザード/ソーサラー呪文リストから1つを、1日に2回擬似呪文能力として発動する能力を得る。この能力の術者レベルは自らのローグ・レベルに等しい。この呪文のセーヴ難易度は12+自身の【知力】修正値である。この能力を選択するために、秘術探索者は【知力】が少なくとも12なければならない。このローグの技を選択する前に、秘術探索者は下級魔法使用、上級魔法使用のローグの技を修得していなければならない。
上級秘術魔法(擬呪)/Major Eldritch Magic:秘術探索者は3レベルのウィザード/ソーサラー呪文リストから1つを、1日に2回擬似呪文能力として発動する能力を得る。この能力の術者レベルは自らのローグ・レベルに等しい。この呪文のセーヴ難易度は13+自身の【知力】修正値である。この能力を選択するために、秘術探索者は【知力】が少なくとも13なければならない。このローグの技を選択する前に、秘術探索者は下級魔法使用、下級秘術魔法、上級魔法使用のローグの技を修得していなければならない。
ローグの技:以下のローグの技は秘術探索者アーキタイプを補完する:下級魔法使用、上級魔法使用、迅速解除、罠見抜き(Core Rulebook); 素早き解錠; 深遠な学者、忍術(壁のぼり、代謝抑制)、闇市場の人脈。
上級の技:以下の上級の技は秘術探索者アーキタイプを補完する:解呪攻撃、心術破り、身かわし強化(Core Rulebook); 下級秘術魔法、上級秘術魔法; 熟慮による再検討(訳注:thoughtful reexaminationだがthoughtful reexaminingの誤記と思われる); 御し難い、使い魔。
以下のオプションはギルマンに適用することができる。この新しいオプションを選択する、GMに相談をすること。
シーナイフ/Sea-Knife:シーナイフは短い刃のついた長柄の武器である。着用者の足首や足に革紐で固定するように作られており、下向きにつけて着用者の足から突き出して使用する。シーナイフを取り付けたり外したりする行為は全ラウンド・アクションである。着用者は歩いたり走ったりする目的で、シーナイフを取り付けた足を使用することはできない。シーナイフは水泳中、飛行中、伏せ状態において軽い近接武器として使用することができる。シーナイフを利き手でない武器として所持した状態で、着用者は両手武器を使用したり、武器と盾を持ったりすることができる。シーナイフによる攻撃には、他の攻撃に対するペナルティに加えて、攻撃ロールに-2の状況ペナルティを被る。
費用 |
クリティカル |
タイプ |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
8gp |
1d3 |
1d4 |
19~20/×2 |
― |
1ポンド |
斬撃 |
― |
Aboleth's Lung/アボレスの肺
系統 変成術; 呪文レベル クレリック2、ドルイド2、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2
発動時間 1標準アクション
構成要素 音声、動作、物質/信仰(海藻ひとかけら)
距離 接触
目標 接触した生きている複数のクリーチャー
持続時間 1時間/レベル; 本文参照
セーヴィング・スロー 意志・無効; 呪文抵抗 可
目標は自由に水中で呼吸する能力を得る。しかし、大気中で呼吸することはできなくなる。この呪文の持続時間は、術者が触れていた全てのクリーチャーで等分することができる。この呪文は元々水中で呼吸できるクリーチャーには何の効果ももたらさない。