狐人間のキツネはそのペテンと芸術の両方をこよなく愛することで知られる狡猾な変身生物だ。キツネには2つの姿がある。異彩を放つ目を持つほっそりとした姿をした魅力的な人間の姿、そして真の姿である人間に似た狐の姿だ。その止めることのできない詐欺を好む思考に関わらず、キツネは忠誠を重んじ真なる仲間を作る。彼らは芸術を、とりわけ謎解きと物語を楽しみ、祖先伝来の氏族で過ごす。そこで彼らは生きているものと霊魂の両方から知識を受け取る。
機転が利き俊敏なキツネはすばらしいバードやローグになる。秘術を追求するものは一般的ではない。しかし滅多に生まれることはないが、白い毛皮と青白い瞳を持つものは通常オラクルになる。
+2【敏捷力】、+2【魅力】、-2【筋力】:キツネは俊敏で人付き合いがいいが、肉体的に貧弱な傾向がある。
中型:キツネは中型クリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティも受けない。
キツネ:キツネは(キツネ、変身生物)の副種別を持つ人型生物である。
夜目(変則):キツネは薄暗い照明の環境下で人間の2倍の距離まで見通すことができる。
変身(超常):キツネは自身と同じ性別の人間の姿一種類の姿をとることができる。キツネがこの能力を使用すると、必ず特定の姿になる。人間形態のキツネは噛みつき攻撃を行うことができないものの、人間に見えるようにするための〈変装〉判定に+10の種族ボーナスを得る。変身は標準アクションである。この能力はその他の点についてはオルター・セルフとして機能するが、キツネはこの効果によってその能力値を変更することはなく、その姿をいつまでも保持し続ける。
俊敏(変則)/Agile:キツネは〈軽業〉判定に+2の種族ボーナスを得る。
キツネの魔法(擬呪/変則)/Kitsune Magic:キツネは自らの発動した心術呪文に対するセーヴィング・スローの難易度に+1を加える。【魅力】が11以上のキツネは、以下の擬似呪文能力を得る。3/日―ダンシング・ライツ(術者レベルはキツネのレベルに等しい)。
肉体武器(変則):本来の姿をとっている間、キツネは1d4ポイントのダメージを与える噛みつき攻撃を持つ。
言語:キツネはプレイ開始時に共通語および森語の会話能力を持っている。高い【知力】を持つキツネは次に挙げる言語を選択することができる:人間の言語いずれか、アクロ語、エルフ語、テング語、天上語、およびノーム語。
既存のキツネの種族特性の代わりに以下の種族特性を選択してもよい。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
素早き変身(超常) /Fast Shifter:君は元の姿との間を切り替える天賦の才を持って生まれた。自らの種族による変身能力を使用する行為は、標準アクションではなく移動アクションとなる。この種族特性はキツネの魔法と置き換える。
社交的(変則)/Gregarious:自らの種族の中でさえ、君の友人を作る才能は抜きん出ていた。個人を説得するために行う〈交渉〉に成功したとき、そのクリーチャーは以降24時間、君が行う【魅力】を基準とした技能判定に抵抗する行為に-2のペナルティを被る。この種族特性は俊敏と置き換える。
以下のオプションは記載の適性クラスを持つキツネに適用可能である。特に断りのない限り、ボーナスは適性クラスの特典を選択するたびに適用される。
オラクル:習熟していない武器1つのペナルティを1軽減する。この能力により未習熟ペナルティが0になると、オラクルはその武器に対する適切な《軍用武器習熟》ないし《特殊武器習熟》を持っているものとして扱われる。
ドルイド:クリーチャーの反応を変更する〈威圧〉および〈交渉〉判定に+1/2のボーナスを得る。
バード:嘘を付くための〈はったり〉判定に+1/2のボーナスを得、情報収集における〈交渉〉判定に+1/2のボーナスを得る。
ペテン師ギツネは魅了と説得に関するわずかな秘術の力を、自らの鋭い機知と組み合わせる。その才能で嘘や謎、物語を信じ込ませるのだ。ペテン師ギツネは以下のクラス特徴を持つ。
キツネの狡猾さ(変則)/Kitsune's Guile:1レベルの時点で、ペテン師ギツネはその個性と同じように自らの機知を信用するようになる。ペテン師ギツネは自らの【知力】修正値を〈交渉〉、〈真意看破〉、〈はったり〉、〈変装〉判定に加える。この能力は罠探しと置き換える。
キツネの魅了(擬呪)/Kitsune's Charm:3レベルの時点で、ペテン師ギツネは擬似呪文能力として1日に1回、チャーム・パースンを使用することができるようになる(術者レベルは自身のローグ・レベル-2に等しい)。6レベルの時点と以降3レベルごとに、ペテン師ギツネはこの能力の1日あたりの使用回数を1回得る。この能力は罠感知と置き換える。
ローグの技:以下のローグの技はペテン師ギツネアーキタイプを補完する:下級魔法使用、上級魔法使用(Core Rulebook); 偽りの友、曖昧な語り、語り盗み(以下を参照); 言いくるめ、人たらし、蜜のような言葉; 迫真の嘘。
上級の技:以下の上級の技はペテン師ギツネアーキタイプを補完する:技能体得、心術破り(Core Rulebook); 変装の達人; デマ屋。
以下の新しいローグの技は前提条件を満たすローグであれば誰でも修得することができる。しかしキツネの中ではこれらがより一般的だ。
偽りの友(変則)/False Friend:この技を持つローグは今まであったことがないか自らのことをよく知らない人に対して、既に会ったことがあるとか互いに知り合いだと信じ込ませるために行う〈はったり〉判定を行う際に+4のボーナスを得る。
曖昧な語り(変則)/Obfuscate Story:他の人がある出来事についての説明をしようとしている時に、ローグは対抗〈交渉〉判定を行うことができる。これによりローグは正確な情報や特定の情報を思い出させる能力を台無しにするために、会話の流れをばらばらにするコメントや文言を巧みに差し挟む。ローグが成功すれば、目標はローグの差し挟む言葉による混乱に気付くことがない。ローグが失敗すると、目標はローグが意図的に話を混乱させようとしたことに気付くために、〈真意看破〉判定(難易度はローグの失敗した〈交渉〉判定の結果に等しい)を行うことができる。
語り盗み(変則)/Steal the Story:曖昧な語りを使用して他人の説明を台無しにした後、ローグは目標の信用を落とし、馬鹿にされ、屈辱を与えるために、さらに話の詳細をねじ曲げることができる。この行為にはもう一度対抗〈交渉〉判定を行う必要がある。この判定に成功すれば、目標はねじ曲げられた話を聞いた相手に対する〈威圧〉および〈交渉〉判定にペナルティを被る。このペナルティはローグの【知力】、【判断力】、【魅力】ボーナスのいずれか(最も高いもの)と等しい。このペナルティは目標が自らの評判を取り戻すまでか、ローグの信用を落とすまで続く。ローグはこの技を選択するために、曖昧な語りを修得していなければならない。
以下のオプションはキツネに適用することができる。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
利益:君は新しい擬似呪文能力を1つ得る。これらはそれぞれ1日に2回ずつ使用することができ、以下のリストから順番に選択する:ディスガイズ・セルフ、チャーム・パースン、ミスディレクション、インヴィジビリティ、サジェスチョン、ディスプレイスメント、コンフュージョン、ドミネイト・パースン。例えばこの特技を初めて選択したなら、君はディスガイズ・セルフ 2/日を得る。この特技を2回目に選択したなら、君はチャーム・パースン 2/日を得る。これらの呪文の術者レベルは、君のヒット・ダイスに等しい。これらの能力の難易度は【魅力】を基準とする。
特殊:君はこの能力を8回まで選択できる。修得するたびに記載したように追加の能力を獲得する。
人間形態にあるとき、君は特定の個人の姿に化けることができる。
利益:君は今までに出会ったことのある人の肉体的な特徴を正確に真似ることができる。種族特性の変身能力を使用する際、ある個人の姿をとろうと試みることができる。これにより、君は扮装して他人を欺くために行う〈変装〉判定に+10の状況ボーナスを得る。
(Kitsune Star Gem/キツネの星の宝石)
オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 1レベル(1レベル)、3レベル(2レベル)、または5レベル(3レベル)
装備部位 無し; 市価 750gp(1レベル)、3,000gp(2レベル)、6,750gp(3レベル); 重量 ―
この魔法の宝石はフェアリー・ファイアーのようにぼんやりと光り、ろうそくに似た光をこぼす。このアイテムはパール・オヴ・パワー として機能するが、キツネが適切な呪文レベルの擬似呪文能力の使用回数を回復する目的にのみ効果を発揮する点が異なる。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、作成者はキツネでなければならない; 費用 365gp(1レベル)、1,500gp(2レベル)、または3,375gp(3レベル)