ウンディーネは水の次元界からきたクリーチャーを祖先とする人間である。ウンディーネの肌は池や海、大海の色に似ているため、優美であり彼ら祖先の秘めた力が一見して知れる。一族が受け継いでいるのがマーリドの血かウォーター・メフィットの血かに拘わらず、全てのウンディーネは自らの祖先を通して自身を定めている。彼らは個々の違いを天稟と捉え、それぞれの出生による超常的な面を可能な限り調査する。
ウンディーネは種族に誇りを持ち、外部にほとんど恐怖を示さない。生来善であり同族の中ではいくぶんはしゃぎがちだが、ウンディーネのいない組織ではずっと遠慮がちで真面目な素振りを見せる。彼らは感情制御に長け、穏やかな状態から激昂するまでの度合いを抑え、数分以内に呼び戻すことができる。その振る舞いを変人と呼ぶものもいるかも知れないが、ウンディーネはほとんどの種族よりも少々芝居がかっているだけだ。確かに彼らは気まぐれではないし、挑発されることなく怒ったりわくわくしたりその他の感情を表すこともない。親しい友人であれば、その過剰なまでの所有欲を見ることができるかも知れない。彼らは大切にするものを極端に守ろうとする。
ウンディーネは通常暖かい地域に住み、特に水の近くに居を構える事を好む。地上に住むとは言え、彼らは水中でも同じくらいの時を過ごすからだ。このため彼らのほとんどは服をほんのわずか、風雨から身を守るために必要な服だけを身につけ、靴を履くこともほとんどない。彼らは首の周りに装飾品をつけることを嫌がり、髪はオールバックにして固い結び目を作る。これにより髪や他のものが泳いでいるときに気になったり、泳ぐ邪魔になることを避けている。同様に、武器を扱うクラスに属するウンディーネは、水中でも地上でもうまく扱える武器を選択する。
身体的特徴:淡い青緑から深い青、海緑色まで、ウンディーネの肌の色は多様である。ウンディーネのまっすぐで濃い髪も同様の傾向があるが、肌の色よりかなり暗い色である。ウンディーネは透明で青い瞳をしている。肉体的にはウンディーネはほとんど人間そのものであり、その体格は背の高さや体型に関しては人間と同じように多様である。色の話題から離れると、彼らの種族に依存する明らかな特徴は、そのヒレのような耳と水かきのある手足である。
社会:ウンディーネは自分たちを無二の種族と捉えており、ウンディーネの子を産む能力を持っている。彼らは人間と交わって子を残すことができるが、同じ種族と子をなすことを好む。また水の近くにある小さく人里離れた共同体に住む傾向があり、場合によっては定住しないこともある。一般的なウンディーネの共同体は、総意によって公式に指名されたものが属する小さな評議会の指導に従い営まれる。評議会の地位は無期限に保たれるが、評議会員の行いにより共同体に不利益が降りかかるような場合には辞職を命じられることもある。
ウンディーネの共同体の中での結婚は一般的に行われ、子供は共同で育てられる。ウンディーネの文化には地域毎の多様性がある程度存在し、それは住む場所毎に固有の祖先を持つことが影響している。だが一つの地域に住む全てのウンディーネが同じ祖先であると断ずることができないことは注意すべきだ。ウンディーネは共同体に外から訪れた他のウンディーネと結婚することもあるのだから。
種族関係:ウンディーネは特定の種族に偏見を持つこともなければ先入観も抱いていない。彼らの共同体はまず交易で関係を持ち、外から来たものや見知らぬ人と様々な距離でやりとりをする機会をふんだんに与える。他の種族が住んでいる場所に隣人として住むことに頓着することもない。彼らはウンディーネにも水の近くに住むものにも十分な尊敬の念を示す。それでもある状況に至れば、特定のウンディーネの共同体は自治権を維持するためにできることを行う。
ウンディーネはエルフやノームとうまくやっていく。しばしばこれらの種族は、森にある池や水の流れを守る義務を分け合う。同様に、多くの共通の興味を持つ善や中立の水棲の人型生物に、彼らは強い関心を抱く。彼らは彼らは金属や布といった素材を得るため、人間やドワーフと自由に交易を行う。
属性と宗教:ほとんどのウンディーネは中立である。彼らの行動原理は彼らの繁栄に関する興味である。それ故、彼らのやる気は共同体や彼ら自身に関するものに向けられる傾向がある。その中立な視点のおかげで、彼らは交易を行うウンディーネ以外の種族が持つ広い視野に興味を持つことができる。深い信仰心を持つわけではないが、ウンディーネはその超常的な祖先や水自身との強い精神的なつながりを持つ。この宗教的でない道を探求するものは祖先の奉じた神や水の相をその教義にもつ神を信仰する。
冒険者:時々、ウンディーネは冒険者としての生き方を探すために家族の元を離れる。水そのもののように単に移動し続けずにはいられないと感じ、旅の中にある冒険が生きる理由を与えてくれるのだと考えるウンディーネもいる。その一方で確たる理由もない冒険者もいるし、ウンディーネ社会で犯罪を犯した罰として追放されるというのもよくあることだ。追放されたものに他の選択肢はほとんどなく、世界の新しい場所を探すという望みを持って冒険者に鞍替えする。ウンディーネの水に対する親和性により、彼らは特に優れたドルイドとなることができ、ウンディーネのソーサラーは水棲の血脈を持つ事が多い。
男性名:エイヴン、オンディール、ジャマシュ、シラダーズ、ダラク、ヒヴ、マアコール、ラディド。
女性名:アフザラ、イリャニ、ウルダフナ、カラフ、ニルグン、バアラフ、パリ、マアリン、ラダベフ。
+2【敏捷力】、+2【判断力】、-2【筋力】:ウンディーネは目端が利き俊敏だが、力と力をぶつけ合わせるよりも適応することを好む。
原住の来訪者:ウンディーネは(原住)の副種別を持つ来訪者である。
中型:ウンディーネは中型クリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティも受けない。
普通の移動速度:ウンディーネは地上では30フィートの基本移動速度を持つ。さらに、30フィートの水泳移動速度を持っており、〈水泳〉判定をすることなく水中を移動することができる。また〈水泳〉技能は常にクラス技能として扱われる。
擬似呪文能力:ハイドローリック・プッシュ1回/日(術者レベルは、ウンディーネのレベルに等しい)。
エネルギーに対する抵抗:ウンディーネは[氷雪]に対する抵抗5を持つ。
水の親和性/Water Affinity:元素(水)の血脈を持つウンディーネのソーサラーは、全てのソーサラー呪文とクラス能力において、自らの【魅力】が2ポイント高いものとして扱う。水の領域を持つウンディーネのクレリックは、水の領域の能力と呪文を+1術者レベルとして発動する。
言語:ウンディーネはプレイ開始時に共通語および水界語の会話能力を持っている。高い【知力】を持つウンディーネは次に挙げる言語を選択することができる:エルフ語、風界語、地界語、ドワーフ語、ノーム語、ハーフリング語、および火界語。
既存のウンディーネの種族的特徴の代わりに以下の種族的特徴を選択してもよい。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
酸のブレス/Acid Breath:来訪者の起源を持つウンディーネは、ウォーター・メフィットが武器として酸を扱う力を辿ることができる。このようなウンディーネは1日に1回使用できる、酸性の水を5フィート円錐形に放つブレス攻撃を持つ。このブレスは2キャラクター・レベルごとに1d8(最大5d8)ポイントの[強酸]ダメージを与える。反応セーヴ(難易度 10+ウンディーネのレベルの1/2+ウンディーネの【魅力】修正値)に成功すればダメージを半減できる。この種族的特徴は擬似呪文能力の種族的特徴と置き換える。
水陸両生:水と永続的なつながりを持って生まれたウンディーネもいる。この種族的特徴をもつウンディーネは(水棲)の副種別と水陸両生の特殊能力を得る。この種族的特徴は擬似呪文能力の種族的特徴と置き換える。
深海を見通す目/Deepsight:ウンディーネの中には光のない深海に特に適応しているが、大気に満たされた環境には慣れていない目を持つものもいる。この種族的特徴を持つウンディーネは水中では120フィートの暗視を得るが、それ以外の環境では一切の暗視能力を持たない。この種族的特徴は暗視と置き換える。
人への擬態/Flesh Chameleon:人間の肌の色調のように自らの色を変えることができるウンディーネもいる。この種族的特徴を持つウンディーネは標準アクションとして、生来の青い色合いから通常の人間が持つ肌の色に変えることができる。また、フリー・アクションで元の色に戻すことができる。これにより人間の振りをする際に行う〈変装〉判定に+4の種族ボーナスを得る。この種族的特徴はエネルギーに対する抵抗と置き換える。
水に溶け込む活力/Hydrated Vitality:この種族的特徴を持つウンディーネは1ラウンドの間天然にある海水や淡水、汽水にその全身を浸しているなら、高速治癒2を得る。淀んでいたり有毒であったり、(人工的な穴やバッグ・オヴ・ホールディングなどで)留めておいた水では、この能力は起動しない。ウンディーネはこの能力によりレベルごとに1日に2ヒット・ポイントを癒すことができ、その後はこの効果は終了する。この種族的特徴は水の親和性と置き換える。
ネレイドの恍惚術/Nereid Fascination:祖先をたどれば、来訪者ではなくネレイドに行き着くウンディーネもいる。1日に1回標準アクションとして、このようなウンディーネは半径20フィートに広がるオーラを作り出すことができる。このオーラの中にいる人型生物は、このウンディーネのキャラクター・レベルの1/2(最低1)に等しいラウンドの間、ウンディーネに対して恍惚状態となる。目標は意志セーヴ(難易度 10+ウンディーネのレベルの1/2+ウンディーネの【魅力】修正値)により抵抗することができる。これは超常能力である。この種族的特徴は擬似呪文能力種族的特徴と置き換える。
粘体のブレス/Ooze Breath:自身の来訪者の祖先をウーズ・メフィットまで辿ることのできるウンディーネもいる。このようなウンディーネは1日に1回使用できる、半径5フィートの円錐形にスライムを噴射するブレス攻撃を持つ。このスライムはキャラクター・レベル2毎に1d4(最大5d4)ポイントの[強酸]ダメージを与え、範囲内のクリーチャーを3ラウンドの間不調状態にする。反応セーヴィング・スロー(難易度 10+ウンディーネのレベルの1/2+ウンディーネの【耐久力】修正値)に成功すればダメージは半減し、不調状態にもならない。この種族的特徴は擬似呪文能力種族的特徴と置き換える。
地形への擬態/Terrain Chameleon:水中の地形に溶けこませられるように自らの体を変えることができるウンディーネもいる。海藻や自然に生えた水中の植物に似せるため、茶色や灰色、緑の交じり合った色に変えるのである。標準アクションとして、この種族的特徴を持つウンディーネは自らの色を変えることができ、これにより水中における〈隠密〉判定に+4のボーナスを得る。通常の色に戻るのはフリー・アクションである。この種族的特徴はエネルギーに対する抵抗と置き換える。
水知覚/Water Sense:この種族的特徴を持つウンディーネは水の振動を知覚することができる。それにより彼らは互いに水に触れている場合、クリーチャーに対して機能する擬似視覚30フィートを得る。この種族的特徴はエネルギーに対する抵抗と置き換える。
以下のオプションは記載の適性クラスを有するウンディーネに適用可能であり、特に断りのない限り、ボーナスは適性クラスの特典を選択するたびに適用される。
ウィザード:呪文書にクレリック、ドルイド、またはウィザードの呪文リストから[水]の補足説明を有する呪文1つを追加する。この呪文は術者が発動可能な最も高い呪文レベルより1レベル以上低いものでなければならない。この呪文はウィザードの呪文リストに既に存在しているものでなければ、1レベル高いものとして扱う。
クレリック:(水棲)または(水)の副種別を持つクリーチャーの呪文抵抗を克服する術者レベル判定に+1のボーナスを得る。
サモナー:サモナーの幻獣が水棲基本形態を持つなら、サモナーの生命共有能力の間合いに+5フィートを加える。
ソーサラー:水中で呪文を発動する場合、術者レベル判定に+1のボーナスを得る。
ドルイド:(水棲)の副種別を持つ動物または魔獣に対する、野生動物との共感の判定に+1のボーナスを得る。
バード:(水棲)または(水)の副種別を持つクリーチャーに対する打ち消しの調べのバードの呪芸で使用する〈芸能〉判定に+1のボーナスを得る。
モンク:組みつきに抵抗するためのモンクの戦技防御値に+1を加え、1日に試みることのできる朦朧化打撃の回数に+1/3を加える。
達人ウンディーネは最初のウンディーネの知識を保護し、人々と自然の世界との古来よりのつながりが平穏なままであるようにするため、全身全霊を傾ける。彼らはウンディーネの起源の守人であると共に、ウンディーネの守護者でもある。達人ウンディーネは以下のクラス特徴を持つ。
領域:領域を選択する達人ウンディーネは共同体か水の領域、あるいはそれらの副領域から選択しなければならない。
水陸両生(超常):2レベルの時点で、達人ウンディーネは(水棲)の副種別を得ると共に、水陸両生の共通モンスター能力を得る。これにより水中でも地上でも呼吸を行うことができるようになる。この能力は森渡りと置き換える。
招来クリーチャー強化(超常):3レベルの時点で、達人ウンディーネがサモン・モンスターないしサモン・ネイチャーズ・アライのいずれかで招来した(水)の副種別を持つクリーチャーは全て、《招来クリーチャー強化》特技の利益を得る。この能力は跡無き足取りと置き換える。
水喚び出し抵抗(超常)/Resist Water's Call:4レベルの時点で達人ウンディーネは、(水棲)もしくは(水)の副種別を持つ来訪者が行う擬似呪文能力および超常能力、(水棲)もしくは(水)の副種別を持つフェイが行う擬似呪文能力および超常能力、[水]の補足説明を持つ呪文へのセーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。この能力は自然の誘惑への抵抗力と置き換える。
自然の化身(超常):6レベルの時点で、達人ウンディーネは自然の化身を使用する能力を得る。達人ウンディーネが(水棲)もしくは(水)の副種別を持つクリーチャーの形態を取るとき、この能力はそのクラス・レベルが+1されているかのように機能する。それ以外の形態では、この能力における有効ドルイド・レベルは実際の達人ウンディーネ・レベルに等しい。この能力はそれ以外の点においては自然の化身と同様に機能する。この能力は通常の自然の化身と置き換える。
水の精霊との交信/Commune with Water Spirits:9レベルの時点で、達人ウンディーネは自らのドルイド呪文リストにコミューンを加える。この呪文を自らの崇拝する神格ないし元素の力のいずれかに使用することができる。この能力は毒への耐性と置き換える。
水の歌い手の歌はその魂の深部から、原初の生命が湧き出る元素の水の中にまで到達する。その声は水を使役し、望むがままに水を曲げ形を変える。
バードの呪芸:水の歌い手は固有のバードの呪芸をいくつか持ち、それぞれの項目として通常のバードの呪芸のいくつかを置き換える。これらのバードの呪芸は、バードのクラス能力としてのバードの呪芸と同様に、一般的なルールと制限全てに従う。
水の歌(超常)/Watersong:1レベルの時点で、水の歌い手はバードの呪芸を使用して、30フィート以内にある水を操りその形を変えることができる。〈芸能〉判定に成功することで、バードは5立方フィートの水を自律させ操ることができる。水の歌い手は水に命じて様々な形を取らせたり、曲げたり、上昇させたり、落下させたり、今の形を留めたりすることができる。また、固まった氷のように荷重を支えさせることもできる。例えば、水の歌い手は(覆うために)水の柱を作ることもできれば、はしご、溝、橋、通路、滑り台といったものを作ることもできる。制御された水はまるで通常の氷のようにつるつるしている。この能力は通常の氷が形作ることのできるものよりも、壊れやすかったり複雑であったりする形状のものを作り出すことはできない。バードの制御下でいる間、水は厚さ1インチ毎に硬度0と3ヒット・ポイントを持つ。3レベルの時点で、制御された水は硬度1を得、以後3レベル毎に硬度は+1ずつ増加する。5、10、15、20レベルの時点で、効果を及ぼすことのできる水量は5立方フィートずつ増加する(それぞれの立方体は互いに隣接していなければならない)。制御された水は、維持するために行なっているバードの呪芸ラウンドの消費を止めた後、1ラウンドの間その形をとどめている。この能力は恍惚の呪芸、示唆の呪芸、集団示唆の呪芸と置き換える。
水撃(超常)/Waterstrike:3レベルの時点で水の歌い手はバードの呪芸を1ラウンド消費することで、水の歌の呪芸で現在制御している水に命じて叩きつけ攻撃で襲いかからせることができる。水の歌い手はこの攻撃に自身の基本攻撃ボーナスと【魅力】修正値を使用し、1d6+【魅力】ボーナスに等しい殴打ダメージを与える。この攻撃はバードが制御する水のどのマスから起動してもよく、水は挟撃ボーナスを得たり戦闘に参加するものを援護したりすることができるが、機会攻撃を行うことはできない。基本攻撃ボーナスによりバード自身が1ラウンドで複数回攻撃を行うことができるようになれば、水も1ラウンドに複数回攻撃を行うことができる。10レベルの時点で、水の叩きつけ攻撃は1d8ポイントに増加し、水は10フィートの間合いを得る。15レベルの時点で、水の叩きつけ攻撃は2d6ポイントに増加する。20レベルの時点で、水の叩きつけ攻撃は2d8ポイントに増加する。この呪芸は自信鼓舞の歌と置き換える。
命の水(超常)/Lifewater:5レベルの時点で、水の歌い手は標準アクションとしてバードの呪芸を1ラウンド消費することで、クリーチャーの体内にある水や血その他の液体を操ることができる。これにより、目標は1d4ラウンドの間不調状態となる。また、バードはこの能力を使用して位置ずらしの戦技を試みることができる。この試みにおける戦技ボーナスには、バードの基本攻撃ボーナスと自らの【魅力】修正値を使用する。この能力は30フィートの間合いを持ち、体内に液体を含むクリーチャーにのみ機能する。また、この能力はクリティカル・ヒットに完全耐性のあるクリーチャーには機能しない。この呪芸は5レベルで得る博識と置き換える(ただし水の歌い手は、11レベルの時点で博識を1日1回、17レベルの時点で博識を1日2回使用する能力を得る)。
水の歌い手の呪文:水の歌い手は、以下の水に関連した呪文を自らの呪文リストに加える。これらの呪文レベルの呪文が発動できる段階までバード・レベルが到達するとすぐに、呪文リストにこれらを加える。0レベル―クリエイト・ウォーター; 1レベル―スリップストリーム、ハイドローリック・プッシュ; 2レベル―アクアス・オーブ、ウォーター・ウォーク、ハイドローリック・トレント; 3レベル―フルーイド・フォーム、ライド・ザ・ウェイヴズ; 4レベル―コミュナル・ウォーター・ウォーク、コントロール・ウォーター; 5レベル―ヴォーテックス; 6レベル―シーマントル。
以下の装備、特技、魔法のアイテム、呪文はウンディーネが使用することができる。GMが認めれば、他の適切な種族がこれらの新しいルールのいくつかを使用できるとしてもよい。
チェイン・ベルト/Chain Belts:ウンディーネは控えめな服を着るが、見事な鎖でできた10フィートほどの長さのベルトをウエストに身につけることが多い。そのベルトには蝶番がついていて、着用者は道具や小さな武器、その他役に立つものといった様々なものをつないでおくことができる。この鎖は銀やプラチナの輪や、打ち伸ばした小さな黄金の板に宝石の付いたものが含まれている。適切に身につければ、このベルトは30ポンドまでの小さなアイテムを取り付けることができる。泳いでいるウンディーネは、その重量を減らすために取り除く必要があれば、即行アクションとしてベルトを取り外すことができる。
ポーション・スポンジ/Potion Sponge:このたまご大のスポンジは耐水性で食べられる蝋でできた層で覆われており、ポーション1服分を吸い取れるように作られている。ポーション・スポンジを噛んで内部にある液体を飲み込むのは全ラウンド・アクションである。大型サイズ以上のクリーチャーはこのスポンジ全体を飲み込むことができる。そうでないクリーチャーは使用済みのスポンジを(フリー・アクションとして)吐き出さなければならない。瓶からポーションを飲み込む場合とは異なり、ポーション・スポンジは水中で使用することができる。全ラウンド・アクションとして瓶からポーション・スポンジにポーションを移す(あるいはスポンジから瓶へポーションを絞り出す)ことができる。ポーション・スポンジはシャターのような特に水晶、ガラス、陶器、磁器を目標とする攻撃に完全耐性を持つ。これらの点を除いては、ポーションの入った瓶と同じように機能する。
ウンディーネの柄/Undine Weaponshaft:クオータースタッフ、スピア、トライデントといった長柄武器を作る際、ウンディーネは特徴的なデザインを組み込む。固い柄の代わりに、その武器は木や金属の管を中心に作られる。この管の端には封がされ、先と左側には穴が開けられている。全ラウンド・アクションとして、ウンディーネはこの武器で1回の近接攻撃を行い、その近接攻撃の目標に対してハイドローリック・プッシュ擬似呪文能力を使用することができる。その他の点では、この武器はその種類の通常の武器のように機能する。また、(ミスラルやアダマンティンなどの)特殊な材質で作ることや高品質の武器としてつくることもできる。
品物 |
費用 |
||
---|---|---|---|
15GP |
1/4ポンド |
― | |
2GP |
― |
15 | |
+300GP |
― |
― |
ウンディーネは《元素旅行》特技と以下の特技を修得することができる。
君はその来訪者の祖先を好み、水中での生活によりうまく適応している。
利益:君は水陸両生の特殊能力を得る。君の水泳移動速度は+10フィートだけ増加する。
君はハイドローリック・プッシュで武器落としや足払いを行うことができる。
前提条件:ハイドローリック・プッシュ擬似呪文能力、ウンディーネ。
利益:君はハイドローリック・プッシュを使用して突き飛ばし、武器落とし、裏技(目が眩んだ状態もしくは盲目状態)、足払いの戦技を試みることができる。ハイドローリック・プッシュを使用するたびに、使用を許可されている戦技の中で君が試みようとするものを決定しなければならない。君はハイドローリック・プッシュ種族擬似呪文能力、クラスに基づくハイドローリック・プッシュ使用回数、自身で発動するハイドローリック・プッシュ呪文のいずれであってもこの特技を使用することができるが、魔法のアイテムやその他のこの呪文を発動できるようにする外部的要因を用いてこの特技を使用することはできない。
通常:ハイドローリック・プッシュは突き飛ばし戦技を行う目的でのみ使用することができる。
君は火の呪文に元素の水を注ぎ込み、強力な蒸気の流れに変化させる。
利益:君は[火炎]の呪文の発動時間を全ラウンド・アクションに増加させ、元素の力を注ぎこむことができる(1全ラウンド以上の発動時間を持つ呪文の発動時間は増加しない)。この呪文は[水]の補足説明を持つものとして扱われる。変質された呪文の[火炎]効果は加熱された蒸気として発現する。変質された呪文は術者レベル判定の必要なく、水中でも通常通り機能する。火ではないため、この蒸気は物体を発火させたりクリーチャーに火をつけることはできない。この呪文は依然として[火炎]ダメージを与え、この呪文の効果に対して[火炎]に対する抵抗や完全耐性は通常通り機能する。
前提条件:術者レベル5、ハイドローリック・プッシュ擬似呪文能力、ウンディーネ。
利益:1日1回、君はハイドローリック・プッシュ種族能力を使用して、代わりにサモン・ネイチャーズ・アライIIIを擬似呪文能力として発動する事ができる。この術者レベルは君のキャラクター・レベルに等しい。このように能力を使用すると、小型ウォーター・エレメンタル1体、ドルフィン1d3体、シャーク1体、エレクトリック・イール1体のいずれかのみを招来する事ができる。この能力を使用する行為は1回の全ラウンド・アクションである。
君が触れると小さな炎は消えてしまう。
利益:標準アクションとして君は接触により魔法のものでない小さな火を消す事ができる。効果を及ぼすのは大型のかがり火程度の大きさまでとなる。この能力は総面積が5平方フィートより大きな火には効果を及ぼさない。この方法で火に触れても、君は傷を受けない。
(Shark tooth Amulet/鮫の歯の護符)
オーラ 微弱・防御術; 術者レベル 5レベル
装備部位 首周り; 市価 9,000GP; 重量 ―
この護符は石化した大きなシャークの歯に海藻でできたより糸を通したもので、水中において身につけたものに戦闘能力を授ける。この護符を身につけている間、着用者は通常通り近接攻撃を行う事ができ、この攻撃でダメージを通常通り与える。この護符は着用者に水中での遠隔攻撃を与える能力も付与するが、この攻撃には-2のペナルティが与えられると共に、射程単位は半分となる。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、タッチ・オヴ・ザ・シー、作成者はウンディーネか(水)の副種別を持つものでなければならない; 費用 4,500GP
(Shawl of Life-Keeping/生命保持のショール)
オーラ 微弱・召喚術(治癒); 術者レベル 3レベル
装備部位 肩周り; 市価 1,000GP; 重量 ―
この魔法のショールはシルクのような透明な素材で織られている。1日1回、着用者は合言葉を唱えることでその生命エネルギーをショールに送り込む事ができる(10ヒット・ポイントまで)。このショールを身につけたもののヒット・ポイントが-1以下にまで下がると、このショールはただちにショールに込められたヒット・ポイントに等しい値まで着用者の傷を治す。この治癒は着用者が死亡するような場合、それを阻止することはできない。ショールに込められた生命エネルギーは24時間か着用者を癒やすかのいずれか早い方まで持続する。このショールが破壊されると、込められた生命エネルギーは無駄になってしまう。
このショールがクリーチャーの生命エネルギーを保持している間、このクリーチャーとこのアイテムはつながりを保つ。他のクリーチャーがこのショールを手に取ると、生命エネルギーを注いだクリーチャーは、このショールを現在保持しているものによる全ての効果に対する頑健及び反応セーヴィング・スローに-2のペナルティを被る。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、キュア・ライト・ウーンズ、ステイビライズ; 費用 500GP
(Slippers of the Triton/トリトンのスリッパ)
オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 7レベル
装備部位 両足; 市価 56,000GP; 重量 1ポンド
一度履かれると、この水かきのついたスリッパは着用者に水中での呼吸能力と水中における追加の機動性を与える。着用者が水泳移動速度を持たない場合、30フィートの水泳移動速度を得る。着用者が水泳移動速度を持つ場合、その水泳移動速度に+10フィートの強化ボーナスを得る。
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、ライド・ザ・ウェイヴズ; コスト 28,000GP
Undine's Curse/ウンディーネの呪い
系統:死霊術[悪、呪い]; 呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、ウィッチ1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体
持続時間:1時間/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効; 呪文抵抗:可
目標はその肉体に宿る無意識に呼吸する能力を失う。意識を保ち肉体的な活動を行っている限り、目標は呼吸を持続し通常通り行動する事ができる。意識不明(睡眠中を含む)あるいは肉体的な活動がとれなくなると、呼吸を止め、息を止めねばならず、窒息する可能性がある。呼吸をすることのないクリーチャーはこの呪文に完全耐性を持つ。
Nixie's Lure/ニクシーの誘い歌
系統:心術(魅惑)[音波、精神作用]; 呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、ウィッチ4、サモナー4、ドルイド4、バード3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:300フィート
目標:術者を中心として半径300フィートの爆発内にいる全てのクリーチャー
持続時間:精神集中+1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効; 呪文抵抗:可
この呪文はこの世のものとは思えない、つい釣られてしまう歌を作り出す。この歌は聞くもの全てを誘い出す。ニクシーズ・ルアーは最大で24ヒット・ダイスまでのクリーチャーに効果を及ぼす。範囲内にいるクリーチャーでセーヴに失敗したものは歌に引き寄せられ、可能な限り最短の経路を使って術者に近づくように移動する。この経路が火や崖を飛び降りるような危険な場所を通り抜けるものであれば、クリーチャーは再度セーヴィング・スローを行い、成功すればそのような危険の手前まで移動したところで効果が終了する。この呪文による歌によって引き寄せられたクリーチャーは、自らの身を守る事を除いて他の一切のアクションを行う事ができない。効果を受けたものが術者の5フィート以内に到達すると、この呪文の効果時間の間恍惚状態のままその場に立ち尽くす。
Nereid's Grace/ネレイドの美
系統:防御術; 呪文レベル:ウィッチ1、ドルイド1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:自身
目標:術者
持続時間:1ラウンド/レベル
術者はネレイドのこの世ならぬ美を振りまく。鎧を身につけていないなら、術者はアーマー・クラスと戦技防御値に、自分の【魅力】ボーナス(最大+3)に等しい反発ボーナスを得る。この最大値は術者の6レベル毎に1ずつ増加する(18レベルの時点で最大の+6)。
Marid's Mastery/マーリドの練技
系統:変成術[水]; 呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、ウィッチ1、クレリック1、ドルイド1、レンジャー1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触した同意しているクリーチャー1体
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
目標は水に触れている敵に対する攻撃ロール及びダメージ・ロールに+1のボーナスを得る。敵もしくは目標が地面に触れているなら、目標は攻撃ロールとダメージ・ロールに-4のペナルティを被る。