スリ、もしくはスリジャーンは定命のものとジャーンの末裔である。彼らは青年期やジンニーに遭遇した際に覚醒することで、その異世界の出自をその身に表す。力強く魅力的なスリは個体それぞれが精力的で、戦闘でその力を増大させるために、元素のエネルギーを呼び出すことができる。ジンニーでも人間でもない存在、スリは2つの世界に立ち、いずれにも属していないもののように感じることも多い。
+2【筋力】、+2【魅力】、-2【知力】:スリは強壮で魅力的だが、飲み込みの遅いところがある。
中型:スリは中型クリーチャーであり、サイズによるボーナスもペナルティも受けない。
夜目:スリは薄暗い照明の環境下で人間の2倍の距離まで見通すことができる。
交渉役/Negotiator:スリは鋭い交渉役であり、〈交渉〉と〈真意看破〉判定に+2の種族ボーナスを得る。
元素強襲(超常)/Elemental Assault:1日に1回即行アクションとして、スリは自らの腕に[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれかをまとわせることができる。この効果はレベルごとに1ラウンド持続し、フリー・アクションとして解除することができる。この腕もしくは手による素手攻撃(ないしその手に所持された武器による攻撃)は、追加で+1d6ポイントの対応するエネルギー種別のダメージを与える。
エネルギーに対する抵抗 5:スリは[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]に対する抵抗5を持つ。
言語:スリはプレイ開始時に共通語および元素界の言語いずれか1つ(風界語、地界語、火界語、または水界語)の会話能力を持っている。高い【知力】を持つスリは次に挙げる言語を選択することができる:風界語、地界語、火界語、水界語、および竜語。
既存のスリの種族特性の代わりに以下の種族特性を選択してもよい。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
エネルギー打撃(超常)/Energy Strike:この種族特性を持つスリは、スリが持つ他の3つに比べ、1つのエネルギー種別に特段のつながりを持つ。以下から1つのエネルギー種別を選ぶ:[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]。スリの元素強襲はこの種別のエネルギー・ダメージのみを及ぼす。このスリはこのエネルギー種別に対する抵抗5のみを持ち、他の3つのエネルギー種別に対する抵抗を持たない。元素強襲を使用している間、このスリは選択したエネルギー種別に応じた追加能力を得る。
地の根([強酸])/Earthfoot:スリが土や石に関係する移動困難な地形(荒石、泥、砂など)を通り抜ける際、1ラウンドにつき移動困難な地形5フィートを通常の地形であるように通り抜けることができる。これによりスリは移動困難な地形の中で5フィート・ステップを行うことができるようになる。他の種類の移動困難な地形(氷、まきびし、群葉など)はスリに通常通りの効果を及ぼす。
炎の手([火炎])/Firehand:近接攻撃に追加のダメージを与える代わりに、投擲武器であるかのように腕の炎の欠片を投げることができる。スリは遠隔接触攻撃を行う。その攻撃が命中したなら、目標は1d6ポイントの[火炎]ダメージを与える。この炎は10フィートの射程単位を持つ。
氷歩き([氷雪])/Icewalk:このスリは水で構成される液体の上を、ウォーター・ウォークを使用しているかのように歩くことができる。ただし表面の上を浮かんでいるのではなく、自身を支える一時的な氷の層を作り出す。この氷の層はスリが離れると直ちに溶けてなくなってしまう。この氷でスリが転ぶことはなく、バランスや移動速度に影響を及ぼすことはない。しかしこれ以外の氷はこのスリに通常通り効果を及ぼす。他のクリーチャーはこの氷の上を移動することはできないが、移動中にスリがクリーチャーを運ぶことならばできる。
電撃の盾([雷撃])/Shockshield:1ラウンドに1回割り込みアクションとして、このスリは自らに接触したり肉体武器や素手攻撃、金属製の近接武器で攻撃してきたクリーチャーに電撃を与えることができる。この効果はそのクリーチャーに1d6ポイントの[雷撃]ダメージを与える。
この種族特性はそのほかの点においては元素強襲と同様に機能する。また、この種族特性は元素強襲を置き換える。
以下のオプションは記載の適性クラスを有するスリに適用可能であり、特に断りのない限り、ボーナスは適性クラスの特典を選択するたびに適用される。
レンジャー:[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれかの抵抗に+1を加える。
元素の騎士は自らの血の中で波打つ元素エネルギーとともに生まれ、その始源の力を秘術と調和させ収束させる秘法を発見したものだ。元素の騎士は以下のクラス特徴を持つ。
元素の秘奥(超常)/Elemental Arcana:3レベルの時点で、元素の騎士は彼ら自身のみが使用できる以下のメイガスの秘奥を選択できるようになる。
相乗する強襲(超常)/Assault Synergy:即行アクションとして、元素の騎士は元素強襲の持続時間を1ラウンド消費することで、そのラウンドに発動した攻撃呪文に追加で1d6ポイントのエネルギー・ダメージを与えることができる。その呪文は[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれかの補足説明を持っていなければならない。この追加のエネルギー・ダメージはその呪文のエネルギー・ダメージと同じものとなる。10レベルの時点で、1ラウンドではなく2ラウンド消費することで、その呪文のエネルギー・ダメージに+2d6ポイントを加えることができるようになる。
エネルギー反射(超常)/Energy Reflection:これは反射のメイガスの秘奥のように機能するが、[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]ダメージのいずれかを及ぼす呪文にのみ機能する。元素の騎士がこの秘奥を起動するために秘術集積から少なくとも1ポイント消費するならば、元素強襲のラウンドを秘術集積ポイントであるかのように消費することができる。例えば元素の騎士は4レベル以下の呪文を反射するために、1秘術集積ポイントと元素強襲3ラウンドを消費することができる。元素の騎士はこの秘奥を選択するために、少なくとも12レベルでなければならない。
エネルギーに対する抵抗増強(超常)/Energy Resistance Boost:即行アクションとして、元素の騎士は自身の種族に基づくエネルギーに対する抵抗の全てを1ラウンドの間+5するために、秘術集積1ポイントと元素強襲1ラウンドを消費することができる。
元素の母体(超常)/Elemental Matrix:4レベルの時点で、元素の騎士は《元素強襲分割》(後述)をボーナス特技として得る。加えて4レベルの時点で、即行アクションとして元素の騎士は元素強襲能力から持続時間を何ラウンドか消費してもよい。4ラウンド消費する毎に、1秘術集積ポイントを得る。この能力は呪文喚起と置き換える。
メイガスの秘奥:以下のメイガスの秘奥は元素の騎士アーキタイプを補完する:威力強化魔法、集積打撃、呪文障壁。
以下のオプションはスリに適用することができる。この新しいオプションのいずれかを選択する前に、君のGMに相談をすること。
元素フラックス/Elemental Flux:この錬金術による粉の収められたビンは、スリの血に込められた元素の力に反応する。少なくとも1ヒット・ポイント分のスリの血を加えることで、活性化して錬金術飛散武器となる。この飛散武器は酸のビンと同様に機能するが、ダメージのエネルギー種別が([強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれかから)ランダムなものとなる点が異なる。難易度10の〈製作:錬金術〉判定に成功すれば、活性化したビンが持つエネルギー種別を識別することができる。活性化した元素フラックスは、不活性化するまで24時間の間その力を保持し続ける。このアイテムを作成する場合、〈製作:錬金術〉の難易度は20である。
君は自らの元素強襲能力を、1日に何度も発動し、収めることができる。
利益:君は1ラウンド単位で元素強襲能力を使用することができる。1日使用できる上限は自らのキャラクター・レベルに等しいラウンドまでとなる。これらのラウンドは連続している必要はない。この能力の起動は即行アクションであり、終了はフリー・アクションである。
通常:君は元素強襲を1日に1回使用することができる。この能力はクラス・レベルに等しいラウンドだけ持続する。
Imbue with Elemental Might/元素の力付与
系統:力術[本文参照]; 呪文レベル:クレリック2、メイガス2、ウィザード/ソーサラー2
構成要素:音声、動作
持続時間:24時間またはチャージ消費するまで(解除可)
セーヴ:意志・無効(無害); 呪文抵抗:可(無害)
この呪文はインビュー・ウィズ・スペル・アビリティと同様に機能するが、術者は目標に自らの元素強襲能力の使用能力を付与する。目標はこの能力を使用するために、少なくとも【知力】能力値が5なければならない。付与された元素強襲は術者のものと同じように働くが、この能力の持続時間は目標のヒット・ダイスを元に決定される。この呪文を発動すると、この呪文の持続時間が過ぎるまでの間、術者は自らの元素強襲能力を使用することができなくなる。