よきバードは歌で木々から鳥たちを呼び寄せ、話術で王に王冠を捨てさせる。バードは何でも屋であり、1つの才能に自らを縛りつける必要をほとんど認めず、これやあれやから少しずつ選びとる。しかし彼らは芸術的な演目においてもずっとありふれた大通りにあっても、他の人々と彼らを操る方法にいつも鋭い目を光らせている。古典的なバードの主題をいくつか、以下に示す。
海の歌い手は青い水を故郷と呼ぶ。乗組員と船が貿易風に乗って遠く広く往来することができるよう幸運を願う船長達は、彼らを大いに重用する。
海の囃し歌(超常)/Sea Shanty:海の歌い手は長い航海の間に船酔いと過労に対処する方法を学ぶ。海の囃し歌が機能している毎ラウンドに、海の歌い手は〈芸能〉判定を行う。30フィート以内にいる味方(海の歌い手を含む)は過労状態、吐き気がする状態、疲労状態、不調状態に対するセーヴィング・スローの代わりに、この〈芸能〉判定の結果を使うことができる。すでにこれらの状態に陥っている場合は、海の囃し歌が続いている間、バードの〈芸能〉判定の結果を使用してラウンドごとに新しいセーヴを行うことができる。海の囃し歌は瞬間的な効果、セーヴのできない効果には効果を及ぼさない。この能力には音声要素が必要である。この呪芸は打ち消しの調べの代替能力である。
止水(超常)/Still Water:3レベルにおいて、海の歌い手は30フィート以内の荒れ狂う水を穏やかにする。これにより呪芸が継続している間、〈職能:船乗り〉および〈水泳〉判定と、船の上での〈軽業〉および〈登攀〉判定の難易度をバード・レベルに等しいだけ減少させることができる(最低難易度10まで)。この呪芸を10ラウンド連続して使用することで、この効果時間を1時間に延長することができる。この能力には音声要素が必要である。この呪芸は自信鼓舞の代替能力である。
風の唸り(超常)/Whistle the Wind:6レベル以上の海の歌い手は呪芸を用いてガスト・オヴ・ウィンドを作り出すことができる。この風は呪芸を継続している限り持続する。この呪芸を5ラウンド連続して使用することで、この効果時間を1時間に延ばすことができる。この呪芸は示唆の詞の代替能力である。
暴風招来(超常)/Call the Storm:18レベルにおいて、海の歌い手は自らのバード・レベルを術者レベルとしたコントロール・ウィンズ、コントロール・ウェザー、コントロール・ウォーター、ストーム・オヴ・ヴェンジャンスを模倣することができる。この能力は(ドルイド呪文としての)呪文レベルごとに1ラウンドの連続した呪芸が必要となる。この効果はバードが呪芸を継続している限り持続する(コントロール・ウェザーの効果は即座に発生する)が、呪文の通常の効果時間よりも長くなることはない。この呪芸は群集示唆の詞の代替能力である。
世界を旅する者(変則)/World Traveler:海の歌い手は〈言語学〉、〈知識:自然〉、〈知識:地域〉、〈知識:地理〉判定にバード・レベルの半分に等しいボーナスを得る。また、これらの技能1つに対する判定を1日に1回振り直すことができるが、2回目の結果の方が悪くてもその結果を使用しなければならない。5レベル以降5レベル上昇する毎に、1日の振り直し回数が1回増加する。この能力はバードの知識の代替能力である。
使い魔:2レベルにおいて、海の歌い手はウィザードの使い魔と同様に、エキゾチックなペット―モンキーまたはパロット(オウム。レイヴンと同様)―を得る。この能力について考える際には、バード・レベルをウィザード・レベルとして扱う。この能力は万能なる芸の代替能力である。
船乗りの足(変則)/Sea Legs:2レベルにおいて、海の歌い手は[風]または[水]効果や、海の歌い手を滑らせたり転倒させたりその他の方法で伏せ状態にする効果に対するセーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。また、足払い、組みつき、蹂躙に対する戦技防御値に+2のボーナスを得る。この能力は熟達者の代替能力である。
一部のバードは芸術家の同胞とのドラマ(時としてメロドラマ)よりも学術的探究をはるかに好む。
博物学者(変則)/Naturalist:〈知識〉判定でクリーチャーを識別した学究は、その戦闘において、呪芸を用いてその相手を打ち負かすための戦術を味方と共有することができる。学究と30フィート以内にいる全ての味方は、特定の種類のモンスター(例:フロスト・ジャイアント。巨人全般や人型生物全般ではない)に対するアーマー・クラスおよび攻撃ロールと、そのクリーチャーの使用する変則的能力、超常能力、擬似呪文能力に対するセーヴィング・スローに+1の洞察ボーナスを得る。このボーナスは5レベルの時点と以後6レベル毎に+1ずつ上昇する。この[言語依存]の能力は視覚要素と音声要素を必要とする。この能力は勇気鼓舞の代替能力である。
嘆かわしいほどの長広舌(変則)/Lamentable Belaborment:6レベルにおいて、学究は呪芸を用いて自分が恍惚状態にしたクリーチャー1体を困惑させることができる。この能力を使用しても恍惚の効果が妨げられることはないが、起動させるには1回の標準アクションが必要となる(それに加えて恍惚効果を維持するために、1回のフリー・アクションを必要とする)。目標は意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅力】修正値)を行わなければならない。成功したなら目標は24時間、この能力に対する完全耐性を得る。しかし失敗した場合、目標は呪芸が続く限り幻惑状態または混乱状態(学究の選択による)となる。目標がダメージを受けると、この効果は即座に終了する。これは音声要素を必要とする[精神作用]効果である。この能力は示唆の詞の代替能力である。
衒学的な講義(超常)/Pedantic Lecture:18レベルにおいて、学究は“嘆かわしいほどの長広舌”の効果を現在自分が恍惚状態にしている全てのクリーチャーに及ぼすことができる。それに加えて目標に幻惑状態、混乱状態だけでなく睡眠状態を引き起こすことを選択することができる。この能力は群集示唆の詞の代替能力である。
博識(変則)/Lore Master:2レベルにおいて、学究は1日に1回、〈知識〉判定で出目20を選択できるようになる。2レベル以降6レベル上昇する毎に、この能力を1日に使用できる回数は1回ずつ増加する。この能力は万能なる芸の代替能力である。
魔法知識(変則)/Magic Lore:2レベルにおいて、学究は魔法のアイテムを識別し、巻物を解読するための〈呪文学〉判定にバード・レベルの半分に等しいボーナスを得る。加えて、それらの判定に出目10を選択できるようになる。学究は〈装置無力化〉技能を使用して、ローグの罠探し能力と同様に魔法の罠を解除できるようになる。加えて魔法の罠、[言語依存]効果、あらゆる種類のシンボル、グリフ、その他の魔法の紋様に対するセーヴに+4のボーナスを得る。この能力は熟達者の代替能力である。
何でも屋(変則)/Jack of All Trades:5レベルにおいて、学究はそれが修得が必要な技能であっても未修得で使用することが可能になる。さらに11レベルにおいて、全ての技能がクラス技能として扱われるようになる。17レベルにおいて、通常ならば許可されないような場合でも、全ての技能判定で出目10を選択できるようになる。この能力は博識の代替能力である。
予測経路(変則)/Probable Path:10レベルにおいて、学究は最小のリスクで成功をもたらすであろう行動を算出できるようになる。学究は1日1回、任意のd20ロールで出目10を行うことができる。10レベル以降、3レベル上昇する毎にこの能力の使用回数は1回ずつ増加する。この能力は何でも屋の代替能力である。
奇術師は芸能に手を染めるが、それを宇宙のエネルギーへの扉を叩き、そこにつながるための手段と見なしている。
魔法の匠(超常)/Dweomercraft:奇術師は呪芸を用いて魔法のエネルギーを操作することができる。奇術師の仲間は術者レベル判定、精神集中判定、呪文あるいは擬似呪文能力における攻撃ロールに+1のボーナスを得る。このボーナスは5レベルの時点とそれ以降6レベル上昇する毎に+1ずつ上昇する。この能力は視覚要素と音声要素を必要とする。この呪芸は勇気鼓舞の代替能力である。
呪文抑制(超常)/Spell Suppression:8レベルにおいて、奇術師は呪芸を用いて敵の呪文を相殺することができる。バードがこの呪芸を使用し始めた際、使用したラウンド数を記録すること。呪芸を継続している間、1回の割り込みアクションとして、〈呪文学〉で識別することができた呪文に対して呪文相殺を試みることができる。相殺する呪文のレベルは、呪文抑制の呪芸を継続しているラウンド数以下でなければならない。呪文相殺の試みは、バード・レベルを術者レベルとしたディスペル・マジックの使用と同様に行われる。成功した場合、バードの呪芸は即座に終了する。この能力は音声要素を必要とする。この呪芸は悲運の葬送歌の代替能力である。
呪文修正体得(変則)/Metamagic Mastery:14レベルにおいて、奇術師は呪芸を用いて発動時間を延ばすことなく、発動しようとしている呪文1つに呪文修正特技を1つ適用できる。バードは通常通り、この呪文を発動するために高い呪文スロットを使用しなければならない。これにより呪芸は即座に終了する。この能力は音声要素を必要とする。この呪芸は戦慄の音色の代替能力である。
魔法の才能(変則)/Magical Talent:奇術師は〈呪文学〉、〈知識:神秘学〉、〈魔法装置使用〉にレベルの半分に等しいボーナスを得る。この能力はバードの知識の代替能力である。
《呪文相殺強化》/Improved Counterspell:奇術師は《呪文相殺強化》をボーナス特技として得る。この能力は打ち消しの調べの代替能力である。
呪芸持続時間延長(超常)/Extended Performance:2レベルにおいて、奇術師は1回の即行アクションとして呪文スロットを消費することで、集中をやめた後までバードの呪芸の持続時間を延長することができる。呪芸の効果はその呪文のレベルにつき1ラウンド延長する。呪芸1つにつき1つの呪文のみ消費することができ、また何ラウンドか後に効果を表す呪芸を延長することはできない。この能力は熟達者の代替能力である。
レパートリー拡張(変則)/Expanded Repertoire:2レベルの時点とそれ以降4レベル上昇する毎に、奇術師は任意の秘術呪文を使用するクラスの呪文リストから1つ呪文を修得することができる。呪文は発動することができるレベルのものでなければならない。この能力は万能なる芸の代替能力である。
秘術の絆(変則)/Arcane Bond:5レベルにおいて、奇術師はウィザードと同様に秘術の絆の能力を得る。使い魔や絆を結んだアイテムとして武器を選択することはできない。この能力は博識の代替能力である。
ワンド体得(変則)/Wand Mastery:10レベルにおいて、奇術師が自らの呪文リストに含まれている呪文のワンドを使用する場合、ワンドのセーヴ難易度を自らの【魅力】ボーナスを使って算出することができる。16レベルにおいて、そのようなワンドを使用する場合、ワンドの術者レベルの代わりに自らの術者レベルを使用することができる。この能力は何でも屋の代替能力である。
学識と礼儀作法の華やかな点の全てを長年学んできた宮廷詩人は、きらびやかな布告官や、いずれはその列に加わろうと熱望している貴族、王族、富裕なエリートの支援を受ける宮廷内の芸術家としての役割を務める。
風刺(超常)/Satire:宮廷詩人は呪芸を用いてそれを聞いた敵の自信を傷つけることができる。この敵はバードの芸が続く限り、攻撃ロールとダメージ・ロール(最低1、訳注:意図不明)に-1のペナルティを与え、また[恐怖]と(魅惑)に対するセーヴィング・スローに-1のペナルティを与えることができる。このペナルティは5レベルの時点とそれ以降6レベル上昇する毎に-1ずつ増加する。風刺は音声要素を持つ[言語依存、精神作用]能力である。この呪芸は勇気鼓舞の代替能力である。
嘲笑(超常)/Mockery:3レベル以上の宮廷詩人は、特定の個人を密かに嘲り名誉を傷つけることができる。バードは自らの呪芸を聞くことができるものから目標を1人選択する。バードが呪芸を続ける限り、その個人は【魅力】判定と【魅力】を基準とする技能判定に-2のペナルティを被る。このペナルティは3レベル以降4レベル上昇する毎に-1増加する。嘲笑は音声要素を持つ[言語依存、精神作用]能力である。この呪芸は自信鼓舞の代替能力である。
栄光の叙事詩(超常)/Glorious Epic:7レベル以上の宮廷詩人はそれを聞いたものを夢中にさせる、惹き込まれるような物語を織り成すことができる。30フィート以内にいる敵は意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅力】修正値)に成功しない限り、立ちすくみ状態になる。セーヴに成功すれば24時間、この能力に対する完全耐性を得る。嘲笑は音声要素を持つ[言語依存、精神作用]能力である。この呪芸は悲運の葬送歌の代替能力である。
醜聞(超常)/Scandal:14レベル以上の宮廷詩人は低俗な噂話と激しい誹謗を組み合わせ、混乱を引き起こすことができる。30フィート以内にいる敵は呪芸を聞くことができる状態にある限り、ソング・オヴ・ディスコードと同様の効果を受ける。意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅】修正値)に成功した場合はこの効果を無効化でき、24時間この能力に対する完全耐性を得る。嘲笑は音声要素を持つ[言語依存、精神作用]能力である。この呪芸は戦慄の音色の代替能力である。
熟練の紋章官(変則)/Heraldic Expertise:宮廷詩人は〈交渉〉、〈知識:貴族〉、〈知識:地域〉、〈知識:歴史〉判定にバード・レベルの1/2(最低1)のボーナスを得る。また、1日1回、宮廷詩人はこれらの技能の1つに対する判定を振り直すことができるが、たとえ2回目の結果の方が悪かったとしてもそちらを使わなければならない。振り直しの回数は5レベルと、それ以降5レベル上昇する毎に1回ずつ増加する。この能力はバードの知識の代替能力である。
広範な聴衆(超常)/Wide Audience:5レベルにおいて、宮廷詩人は呪芸が効果を及ぼす範囲を、半径30フィートではなく60フィート円錐形にすることができる。それに加えて、5レベル以降5レベル上昇する毎に、これらの能力の範囲は10フィート(半径)または20フィート(円錐形)ずつ上昇する。その力が複数のクリーチャーに効果を及ぼす場合は、5レベル以降5レベル上昇する毎に影響を及ぼすクリーチャーの数が1体ずつ増加する。これはクリーチャー1体のみに影響を及ぼす能力には影響しない。この能力は何でも屋の代替能力である。
隠密、術策、欺きと芸能を結び付けたサンドマンは、知略によって他のものの平静を失わせる。
呪文泥棒(超常)/Stealspell:サンドマンは呪芸を用いて敵から呪文を盗み取り、自らの修得呪文リストに加えることができる。呪芸を開始したなら、バードは1回の標準アクションとして接触攻撃を行い、他のクリーチャーから準備している呪文または修得している呪文を盗み取ることができる。目標は意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅】ボーナス)に成功すれば、この効果を無効化できる。サンドマンは盗む呪文を1つ指定できるが、目標がその呪文を修得していない場合はバードの呪芸は即座に終了する。その代わりに盗む呪文をランダムにすることもでき、この場合は可能ならばバードが発動できる最高レベルの呪文1つとなる。目標は呪芸が継続している間、盗まれた呪文を準備していた呪文または修得呪文から失い、サンドマンはその間それを自らの修得呪文リストに加える。呪芸終了後に、盗まれた呪文は本来の持ち主の元に戻る。盗んでいる間、バードは呪文を自らの利用可能な呪文スロットを使用して発動することができる。この使用によって盗んだ呪文が消費されることはない。バードが呪文を盗んでいる間に他の呪文を盗んだ場合、先に盗んだ呪文は即座に本来の持ち主に戻る。この能力は視覚要素を必要とする。この呪芸は勇気鼓舞の代替能力である。
まどろみの歌(擬呪)/Slumber Song:6レベルにおいて、サンドマンは呪芸を用いて自分が恍惚状態にしているクリーチャー1体を、睡眠状態(ヒット・ダイス上限のないディープ・スランバーと同様)にすることができる。それ以外の点においては、この能力は示唆の詞と同様に機能する。この呪芸は示唆の詞の代替能力である。
劇的な伏線(超常)/Dramatic Subtext:9レベルにおいて、サンドマンは呪芸を用いることで、はっきりした視覚または聴覚要素を使用せず、呪文の通常の効果を損わずに呪文を発動することができる。見ている者はサンドマンの〈手先の早業〉判定に対抗する〈知覚〉判定に成功すれば、サンドマンが呪文の発動源であると気付くことができる(しかし呪文の発動は通常通り、機会攻撃を誘発する)。バードは少なくとも呪文を発動する2ラウンド前までに、この呪芸を使用しなければならない。そうしない場合、呪文発動は自動的に気付かれてしまい呪芸は終了する。この能力は武勇鼓舞の代替能力である。
上級呪文泥棒(超常)/Greater Stealspell:サンドマンの呪文泥棒能力は15レベルにおいて向上する。目標が呪文泥棒の呪芸に対するセーヴに失敗した際に、サンドマンは目標の呪文抵抗(もしあれば)と準備している呪文または修得呪文の全てを暴くことができる。その上で、どの呪文を盗むか選択することができる。サンドマンは呪文を盗むのを止める代わりに、呪芸を継続している間バード・レベルの半分に等しい数だけ目標の呪文抵抗を下げ、同じだけの呪文抵抗を得ることができる。さらに追加で呪文抵抗を盗んだ場合、以前盗んでいた呪文抵抗と累積する。呪文を盗んだり呪芸をやめた場合は、呪文抵抗は即座に元の持ち主に戻る。この呪芸は英雄鼓舞の代替能力である。
群集まどろみの歌(擬呪)/Mass Slumber Song:18レベルにおいて、サンドマンはまどろみの歌を30フィート以内にいる任意の数の恍惚状態にしているクリーチャーに効果を及ぼすことができるようになる。それ以外の点においては、この能力は群集示唆の詞と同様に機能する。この呪芸は群集示唆の詞の代替能力である。
呪文捕獲(超常)/Spell Catching:20レベルにおいて、自分だけを目標とする呪文または擬似呪文能力(範囲呪文は含まない)に対するセーヴに成功したサンドマンは、1回の割り込みアクションとしてバードの呪芸を使うことができるようになる。術者レベル判定(難易度 10+その呪文の本来の術者レベル)を行うこと。成功した場合、サンドマンは害を受けることなく呪文効果を吸収することができ、即座にその呪文を発動し返すことができる(元の術者レベルとセーヴ難易度を使用する)。あるいはその代わりに、その呪文のレベル以下の任意の修得呪文を即座に発動することもできる。この能力を使用することにより、たとえ判定に失敗した場合でも、その呪文のレベルごとにバードの呪芸を1ラウンド消費する。この呪芸は死に至る芸術の代替能力である。
偽装の達人(変則)/Master of Deception:サンドマンは〈隠密〉、〈手先の早業〉、〈はったり〉判定にレベルの半分に等しいボーナスを得る。また、ローグの罠探し能力と同様に〈装置無力化〉によって魔法の罠を解除することができる。この能力はバードの知識の代替能力である。
奇襲呪文(変則)/Sneakspell:2レベルにおいて、サンドマンは【敏捷力】ボーナスを失っている敵に対する、呪文とバードの呪芸のセーヴ難易度に+1のボ-ナスを得る。これは10レベルにおいて+2、18レベルにおいて+3に上昇する。それに加えて、6レベルにおいてそのような敵に対する呪文抵抗を克服するための術者レベル判定に+2のボーナスを得る。このボーナスは14レベルにおいて+4に上昇する。この能力は万能なる芸の代替能力である。
罠感知(変則):3レベルにおいて、サンドマンは罠を避けるための反応セーヴに+1のボーナス、罠からの攻撃に対するアーマー・クラスに+1の回避ボーナスを得る。このボーナスは3レベル以降3レベル上昇する毎に+1ずつ上昇する。この能力は自信鼓舞の呪芸の代替能力である。
急所攻撃(変則):5レベルにおいて、サンドマンは30フィート以内にいる目標を挟撃しているか、その目標がアーマー・クラスに【敏捷力】ボーナスを加えられない状態にある時に追加ダメージを与える。この追加ダメージは5レベルの時点で+1d6、以降5レベルごとに+1d6ずつ増加する。この能力は博識の代替能力である。
軽業師であれ、吟遊詩人であれ、俳優であれ、大道芸人は大衆に立ち混じり、自らの夕食のために歌う。
消失劇(超常)/Disappearing Act:大道芸人は呪芸を用いて1体の味方への注意をそらすことができる。30フィート以内にいる意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅力】修正値)に失敗したクリーチャーは、バードの選択した1体のクリーチャーを不可視状態であるかのように扱わなければならない。この呪芸は5レベルの時点と以降6レベル上昇する毎に、効果のあるクリーチャー数が1体増加する。目標が可視状態となる原因となる行動をとった場合は、全ての者に対して可視状態となる。バードはこの能力を自分自身に使用することはできない。この能力は視覚要素を必要とする[精神作用]効果である。この呪芸は勇気鼓舞の代替能力である。
無害な芸人(超常)/Harmless Performer:3レベルにおいて、大道芸人は呪芸を用いて、自らを意気地なしで攻撃する価値もないかのように見せかけることができる。この呪芸を使用している間、大道芸人を目標とした敵は意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅力】修正値)に成功しなければならない。失敗した場合、このラウンドの間サンクチュアリのようにバードを攻撃することができなくなる。敵はバードを目標としたこの攻撃を失うが、以降の攻撃を他のクリーチャーを目標にして行うことはできる。敵が大道芸人を呪文の目標とした場合、同じ難易度の精神集中判定に成功しない限り呪文を失う。この判定が成功した場合は、代わりに他のクリーチャーを呪文の目標とすることができる。この[精神作用]能力は音声要素または視覚要素を必要とする。この呪芸は自信鼓舞の代替能力である。
向こう見ずな悪戯(超常)/Madcap Prank:9レベルにおいて、大道芸人は呪芸を用いて30フィート以内にいる1体の目標に対し、衣服を絡ませる、被り物が目の前にずり落ちる、滑って転ぶ、その他道化のように見えることを引き起こして、相手をまごつかせることができる。目標は呪芸を見ているか聞いている限り毎ラウンド反応セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅力】修正値)を行わなければならず、失敗したラウンドごとに以下のランダムな効果を受ける。1-盲目状態、2-目が眩んだ状態、3-聴覚喪失状態、4-絡みつかれた状態、5-伏せ状態、6-吐き気がする状態。それぞれの効果は1ラウンドの間持続する。この呪芸は武勇鼓舞の代替能力である。
人込みに紛れ込む(超常)/Slip through the Crowd:15レベルにおいて、大道芸人の消失劇の効果を受けているクリーチャーは、人で占められたマスや敵の占めているマスを妨げられることなく通過することができる。効果を受けているクリーチャーはグレーター・インヴィジビリティがかかっているかのように扱われるが、敵は自らが攻撃されるごとに感知するためのセーヴィング・スローを行うことができる。この呪芸は英雄鼓舞の代替能力である。
大歓迎/Gladhanding:大道芸人は〈芸能〉判定を使用して、通常の2倍の額の金を稼ぐことができる。1回の標準アクションとして、大道芸人は〈交渉〉判定の代わりに〈はったり〉判定を用いて、1体のクリーチャーの態度を1分の間向上させることができる。持続時間の後には、その態度は元よりも1段階悪化する。この能力は打ち消しの調べの代替能力である。
路上の知恵/Streetwise:大道芸人は〈手先の早業〉、〈知識:地域〉、〈はったり〉、〈変装〉、群衆に影響を与えようとする〈威圧〉または〈交渉〉判定、情報収集のための〈交渉〉判定にレベルの半分に等しいボーナス(最低+1)を得る。これはバードの知識の代替能力である。
早変わり(変則)/Quick Change:5レベルにおいて、大道芸人は自分の判定に-5のペナルティを被ることで、1回の標準アクションとして〈変装〉を行うことができる。バードは〈はったり〉と〈変装〉において出目10を選択することができるようになり、“隠れるために注意をそらす”ための〈はったり〉を1回の即行アクションとして行うことができる。加えて1日1回(5レベル以降6レベル上昇する毎に1回追加)、〈はったり〉または〈変装〉判定で出目20を選択することができる。この能力は博識の代替能力である。
手がかりを繋ぎ合わせ、本当の賢明さで犯罪者を捕らえる探偵は、真実を見抜くことに熟練している。
注意深いチームワーク(超常)/Careful Teamwork:探偵は呪芸を用いて仲間を協調と警戒、行動の準備をさせることができる。30フィート以内にいる全ての味方は1時間の間、イニシアチブ判定、〈装置無力化〉および〈知覚〉判定に+1のボーナスを得る。また、罠に対する、あるいは立ちすくみ状態における反応セーヴとアーマー・クラスに+1のボーナスを得る。このボーナスは5レベルの時点とそれ以降6レベル上昇する毎に+1ずつ上昇する。この能力は3ラウンドの継続した芸を必要とし、目標はその間バードを見ることができ、かつバードの声を聞くことができなければならない。この能力は[言語依存]であり、視覚要素と音声要素を持つ。この呪芸は勇気鼓舞の代替能力である。
真実の告白(超常)/True Confession:9レベルにおいて、探偵は呪芸を用いて1体のクリーチャーから、術策で真実をあばくことができる。この能力を使用するには〈はったり〉を見抜くか精神的な(強制)に気付くための、〈真意看破〉判定に成功しなければならない。3ラウンドの継続した芸の後に、目標は意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅】修正値)を行わなければならない。成功した場合、24時間この能力に対する完全耐性を得る。失敗した場合、嘘を吐いているものは嘘とその背後にある真実をうっかり明らかにしてしまう。(魅惑)または(強制)効果の影響下にあるクリーチャーは、その心術の本質と(もしそのクリーチャーが知っていれば)それをかけた者を明らかにすることができ、心術から解放されるためのセーヴィング・スローを新たに行うことができる。この能力は[言語依存]であり、音声要素を必要とする。15レベルにおいて探偵はこの能力を2ラウンドの継続した芸で、20レベルにおいて1ラウンドの芸で使用できるようになる。この呪芸は武勇鼓舞の代替能力である。
姿をあらわせ(変則)/Show Yourselves:15レベルにおいて、探偵は呪芸を用いて隠れているクリーチャーに自分の存在を明らかにさせることができる。30フィート以内にいる全ての敵は意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅】修正値)を行わなければならない。失敗したなら〈隠密〉を使用するのをやめ、自らと探偵の間にある扉を鍵を開けて開き、必要ならば不可視状態や探偵に視認困難を与えるその他の魔法効果を終了、抑止または解呪しなければならない。呪芸を聞くことができる状況にある限り、効果を受けているクリーチャーはそれらの効果を全て消し去るまでは攻撃や逃走を行えないが、攻撃を受けた場合は即座にこの(強制)効果から解放される。範囲内にいるクリーチャーはバードが呪芸を継続している間、このセーヴを毎ラウンド行わなければならない。この能力は[言語依存]であり、音声要素を必要とする。この呪芸は英雄鼓舞の代替能力である。
小さなことまで隠せない目(変則)/Eye for Detail:探偵は〈真意看破〉、〈知覚〉、〈知識:地域〉判定にバード・レベルの半分に等しいボーナス(最低1)を得る。この能力はバードの知識の代替能力である。
秘術的直感(変則)/Arcane Insight:2レベルにおいて、探偵はローグの罠探しと同様に魔法の罠を見つけ解除することができる。それに加えて、幻術に対するセーヴィング・スローに+4のボーナスを、占術に対する偽装または防護(ミスディレクションやノンディテクションなど)に対する術者レベル判定やセーヴィング・スローに+4のボーナスを得る。この能力は熟達者の代替能力である。
秘術的捜査/Arcane Investigation:探偵のクラス呪文リストに以下のものが追加される:1レベル ディテクト・イーヴル/グッド/ケイオス/ロー; 2レベル ゾーン・オヴ・トゥルース; 3レベル アーケイン・アイ、スピーク・ウィズ・デッド、スピーク・ウィズ・プランツ; 4レベル ディサーン・ライズ; 5レベル プライング・アイズ、ストーン・テル; 6レベル ディサーン・ロケーション、ファインド・ザ・パス、グレーター・プライング・アイズ、モーメント・オヴ・プレシェンス。探偵は2レベルの時点と以降4レベル上昇する毎に、これらの呪文の1つか、バード呪文リストの任意の占術呪文1つを、2レベルの時点と以降4レベル上昇する毎に自分の修得呪文のリストに加えることができる。この能力は万能なる芸の代替能力である。
武器と呪文の戦術的応用の専門家である秘術決闘者は、両者を混ぜ合わせて死をもたらすコンビネーションを生み出す。
《秘術の打撃》/Arcane Strike:1レベルにおいて、秘術決闘者は《秘術の打撃》をボーナス特技として得る。この能力はバードの知識の代替能力である。
奮起の叫び(超常)/Rallying Cry:1レベルにおいて、秘術決闘者は呪芸を用いて意気消沈した味方を奮起させることができる。各ラウンドに〈威圧〉判定を行う。30フィート以内にいる全ての味方(バード自身を含む)は[恐怖]と絶望効果に対するセーヴィング・スローに、自らの結果の代わりとしてこの判定結果を使用することができる。すでに[恐怖]または絶望効果を受けている者は、バードの〈威圧〉判定を使用してラウンドごとに新しいセーヴを行うことができる。奮起の叫びはセーヴをすることができない効果には機能しない。これは音声要素を持つ[精神作用]能力である。この呪芸は打ち消しの調べの代替能力である。
刃の渇き(超常)/Bladethirst:6レベル以上の秘術決闘者は呪芸を用いて30フィート以内にある、武器1つ、肉体武器1つ、双頭武器における片方の先端、同じ種類の矢弾50個のいずれかに+1の強化ボーナスを与えることができる。この強化ボーナスは6レベルを超える3レベル毎に+1ずつ上昇する(最大は18レベルにおける+5)。このボーナスはそのアイテムが持っている強化ボーナスと、+5まで累積する。また以下の武器の特殊能力のいずれかを付与することもできる(訳注:市価ボーナスと置き換えると思われる):ウーンディング、キーン、ゴースト・タッチ、シーキング、ショッキング・バースト、ショック、スピード、ディスタンス、ディフェンディング、マイティ・クリーヴィング、リターニング。その武器が魔法の武器ではない場合は、少なくとも+1の強化ボーナスを付与した後でなければ、特殊能力を付与することはできない。この呪芸は示唆の詞の代替能力である。
群集刃の渇き(超常)/Mass Bladethirst:18レベル以上の秘術決闘者は“刃の渇き”の呪芸を用いて、30フィート以内にいる望むだけの味方の武器を強化することができる。この能力によって与えられるボーナスは2人の味方に付与される場合は+4、3人の味方に対しては+3、4人の味方に対しては+2、5人以上の味方に対しては+1である。それぞれの武器に与えられる能力は同じものでなければならない。この能力は群集示唆の詞の代替能力である。
ボーナス特技:秘術決闘者は力と魔法の織り成す戦闘スタイルにより、2レベルの時点と以後4レベル毎に以下のボーナス特技を得る:2レベル《戦闘発動》、6レベル 《発動妨害》、10レベル 《呪文潰し》、14レベル 《貫通打撃》、18レベル 《上級貫通打撃》。この能力は万能なる芸と熟達者の代替能力である。
秘術の絆(変則)/Arcane Bond:5レベルにおいて、秘術決闘者はウィザードと同様に“秘術の絆”能力を得る。この能力により武器1つを絆を結んだアイテムとし、1日1回修得している呪文を1つ追加で発動することができる。使い魔や他の種類の絆を結んだアイテムを選ぶことはできない。秘術決闘者は絆を結んだ武器を握った手を使用して、動作要素を満たすことができる。この能力は博識の代替能力である。
秘術の鎧(変則)/Arcane Armor:10レベルにおいて秘術決闘者は《鎧習熟:中装》を得、秘術呪文失敗確率を被ることなく中装鎧を着てバード呪文を発動することができる。16レベルにおいて《鎧習熟:重装》を得、秘術呪文失敗確率を被ることなく重装鎧を着てバード呪文を発動することができる。この能力は何でも屋の代替能力である。
文明から遠く離れた猛烈な部族には、その戦歌や労働歌の歌い手や伝承の守り手がおり、歌と剣を等しく用いて猛烈に敵を攻撃する。(訳注:スカルドは北欧の吟遊詩人)
鼓舞する打撃(超常)/Inspiring Blow:野蛮なるスカルドは手ごたえのある一撃を見舞うたびに、戦の雄叫びを上げる。クリティカル・ヒットを確定させた場合、1回の割り込みアクションとしてこの呪芸を開始することができる(他の呪芸を使用していれば終了する)。彼は【魅力】修正値(正である場合)に等しい一時的ヒット・ポイントを得、バードの次のターンの開始まで、30フィート以内にいる全ての味方は次の攻撃ロールに+1の士気ボーナスを得る。この一時的ヒット・ポイントはバードが呪芸を終了させるまで持続する。この呪芸は恍惚の呪芸の代替能力である。
激怒誘発(超常)/Incite Rage:6レベルにおいて、野蛮なるスカルドは30フィート以内にいる1体のクリーチャーを、恐るべき激怒に導くことができる。この効果は目標がバードの呪芸を聞くことができる限り持続する、レイジ呪文と同様に機能する。しかし、同意しないクリーチャーは意志セーヴ(難易度 10+バード・レベルの1/2+バードの【魅力】修正値)に失敗した場合にのみこの効果を受ける。セーヴに成功したなら、目標は24時間この能力に完全耐性を得る。バードは自分自身をこの能力の目標にすることはできない。目標が激怒のクラス特徴を有している場合、目標は通常の効果の代わりに即座に激怒状態になり、バードが呪芸を継続している限り1日の激怒可能ラウンド数を消費せずに激怒状態でいることができる。この[精神作用]効果は音声要素を必要とする。この呪芸は示唆の詞の代替能力である。
戦死者の歌(擬呪)/Song of the Fallen:10レベルにおいて、野蛮なるスカルドはホーン・オヴ・ヴァルハラの効果を模倣することができる。この効果は10ラウンドの連続した呪芸を必要とし、10レベルでシルヴァー・ホーン、13レベルでブラス・ホーン、16レベルでブロンズ・ホーン、19レベルでアイアン・ホーンと同様にバーバリアンを召喚することができる。戦士たちはバードが呪芸を継続している間のみ存在する。この能力は音声要素を必要とする。この呪芸は何でも屋の代替能力である。
狂戦士団(変則)/Berserkergang:12レベルにおいて、野蛮なるスカルドは1体のクリーチャー(12レベル以降3レベル上昇する毎に1体追加する)に熱狂的な戦の陶酔を吹き込み、苦痛、朦朧状態、[恐怖]効果を抑制することができる。また、効果を受けているクリーチャーはダメージ減少5/-(非致傷ダメージに対してはダメージ減少10/-)を得る。この利益はバーバリアンのクラス特徴であるダメージ減少と累積する。この[精神作用]能力は音声要素を必要とする。この呪芸は癒しの呪芸の代替能力である。
戦歌(超常)/Battle Song:18レベルにおいて、野蛮なるスカルドは30フィート以内にいる全ての味方に激怒誘発の呪芸の効果を及ぼすことができる。この呪芸は群集示唆の詞の代替能力である。