守備兵、騎士、傭兵、そして悪人の類から同様に引き抜かれた者であるストールワート・ディフェンダー(強固なる護り手)は、ある区域を堅持し、その場所を放棄することを拒む。この振る舞いはストールワート・ディフェンダーにとって戦術的な決定に勝るものである。それは不敗の必要性に対する、強迫観念に捕らわれた強固な表現なのだ。ストールワート・ディフェンダーが防御の構えをとれば、彼らは敵や障害、脅威がどのような方法で訪れたにせよ、その守りにその力の全てを費やすのだ。
ストールワート・ディフェンダーはファイターから昇進したものがほとんどである。彼らは友や仲間をよりうまく守りたいと考えていることが多い。ドワーフは特にこの役割に適しているが、どの種族のストールワート・ディフェンダーも存在する。自ら気付いた欠点を克服するという誇りをかけ、ストールワート・ディフェンダーの道を歩むバーバリアンもごくまれに存在する。そのようなキャラクターはあるときは自らを戦闘に投げ打ち、次の瞬間には全ての攻撃を落ち付いてかわすという2つの個性に苦んでいる様に見えることがある。
役割:ストールワート・ディフェンダーは近接戦闘の達人であり、最大の攻撃はよい防御であるということを証明することに努めている。ストールワート・ディフェンダーは戦闘の前線に通常おり、仲間を護る位置取りを保ち、攻撃者の陣形のほころびに飛び込んで仲間のための道を切り開き、動き回る要塞としての役割をこなすことでより弱い仲間を護り、変わり続ける戦闘の混沌の中でしっかりとした位置を保つ。
属性:誰であれ岩のように強情になり、いかなる代償を払おうと一点を固守できるため、ストールワート・ディフェンダーはどのような属性でもありうる。とはいえストールワート・ディフェンダーの能力を身に付けるために必要となる献身と実践は、軍隊や組織に強い尊敬を抱くキャラクターの方が容易に身に付けることができる。そのため、秩序属性のストールワート・ディフェンダーの方が、混沌属性のものよりもずっとよく見られる。
ヒット・ダイス:d12。
ストールワート・ディフェンダーになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。
基本攻撃ボーナス:+7。
ストールワート・ディフェンダーのクラス技能は以下の通り。〈威圧〉【魅】、〈軽業〉【敏】、〈真意看破〉【判】、〈知覚〉【判】、〈登攀〉【筋】。
1 |
+1 |
+1 |
+0 |
+1 |
+1 |
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2 |
+2 |
+1 |
+1 |
+1 |
+1 |
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3 |
+3 |
+2 |
+1 |
+2 |
+1 |
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4 |
+4 |
+2 |
+1 |
+2 |
+2 |
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5 |
+5 |
+3 |
+2 |
+3 |
+2 |
ダメージ減少1/― |
6 |
+6 |
+3 |
+2 |
+3 |
+2 |
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7 |
+7 |
+4 |
+2 |
+4 |
+3 |
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8 |
+8 |
+4 |
+3 |
+4 |
+3 |
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9 |
+9 |
+5 |
+3 |
+5 |
+3 |
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10 |
+10 |
+5 |
+3 |
+5 |
+4 |
以下にストールワート・ディフェンダー上級クラスの特徴を示す。
武器と防具の習熟:ストールワート・ディフェンダーは全ての単純武器と軍用武器、鎧、盾(タワー・シールドを含む)に習熟する。
防御の構えをとっている間、ストールワート・ディフェンダーはアーマー・クラスに+2の回避ボーナス、【筋力】および【耐久力】に+4の士気ボーナス、意志セーヴに+2の士気ボーナスを得る。【耐久力】の増加に伴い、ストールワート・ディフェンダーはヒット・ダイス毎に2ヒット・ポイントを得る。しかしこれらのヒット・ポイントは防御の構えが終了すると失われてしまい、一時的ヒット・ポイントのように初めに失われるということはない。
防御の構えをとっている間、ストールワート・ディフェンダーは(通常の移動、乗騎への騎乗、瞬間移動、仲間に運んでもらうことに同意することを含む)いかなる方法によってさえ現在の位置から自発的に移動することはできない。もし乗り物に乗っている状態でストールワート・ディフェンダーが防御の構えをとると、(荷馬車や船のようなものでは)それらの制御を行なうことはできなくなるが、乗り物が移動している場合であっても構えを維持することができる。〈はったり〉技能や心術呪文の使用に敵が成功した結果、ストールワート・ディフェンダーが自らの力で移動したならその構えは終了する。
ストールワート・ディフェンダーは自身の防御の構えを1回のフリー・アクションとして終了することができる。構えを終了した後、ストールワート・ディフェンダーは構えに費やしたラウンド数の2倍に等しいラウンド数だけ疲労状態となる。ストールワート・ディフェンダーは疲労状態や過労状態において新しい防御の構えをとることはできない。また、1回の遭遇や戦闘においては複数回の構えをとることはできない。ストールワート・ディフェンダーが気絶状態に陥ったなら、その防御の構えは即座に終了し、死の危険に直面しなければならない。
防御の構えには落ち着いた精神状態が必要であり、(激怒クラス特徴やレイジ呪文などのような)激怒に入ったキャラクターが維持することはできない。
キャラクターが他のクラスから“直感回避”を得ているなら、ストールワート・ディフェンダーは“直感回避強化”(後述)を自動的に得る。