モンクは神秘の武術家である。瞑想と訓練、時として僧院の中で何世代も受け継がれてきた秘伝によって、モンクはその肉体を恐るべき戦闘機械に変え、同時に即身成道に向けて前進していく。しかし、一部の達人は弟子たちにほかの事、即身成道に至らない道を考えるように指導する。亜種のモンクたちは異なる方法で啓発への道に立ち向かう。時には宇宙との調和、護身完成、不滅など異なる目的のために。
以下に示されたテーマと代替的クラス特徴は戦闘技術のバリエーションのみならず完成を追い求めるモンクのための代替的哲学でもある。
アスタリスク(*)のついたボーナス特技はAPGの特技にある。
餓鬼拳士は生者を捕食する霊を、完全化の手本と見做して関心を持っている。餓鬼拳士は世界の生命エネルギーを、他のクリーチャーから盗みさえしてでも扱うべき資源として見ている。それは絶え間なく続くエネルギーの奔流であり、餓鬼拳士がたどり着く究極の終着点――個人的な、純粋な、単純な力である。餓鬼拳士は下記のクラス特徴を持つ。
蹴り飛ばし(変則)/Punishing Kick:1レベルの時点で、餓鬼拳士は前提条件を満たしていなくても、《蹴り飛ばし》*をボーナス特技として得る。10レベルの時点と、それから5レベル上がる毎に、餓鬼拳士は《蹴り飛ばし》の目標を追加で5フィートだけ押しやることができる(10レベルで10フィート、15レベルで15フィート、20レベルで20フィート)。15レベルの時点で、餓鬼拳士は同様の攻撃で、目標を5フィート押しやった後に伏せ状態にすることを選択できる。目標は依然として、伏せ状態にならないようにするためにセーヴィング・スローを行える。この能力は朦朧化打撃と入れ替える。
気奪取(変則)/Steal Ki:5レベルの時点で、餓鬼拳士は――この能力は吸血行為と同じように見えるため、異論があるモンクの集団もある――他のクリーチャーから気を奪うことができるようになる。もし餓鬼拳士が生きている敵にクリティカル・ヒットを与えるか、生きている敵のヒット・ポイントを0以下にしたら、餓鬼拳士はそのクリーチャーから幾ばくかの気を奪うことができる。この能力で自身の気蓄積に1ポイントでも気ポイントが残っている限り、使用した1ポイントを気蓄積に充填することができる。気蓄積の最大値を超えてこの気ポイントを得ることはできない。11レベルの時点で、餓鬼拳士はいつでも1つの病気から被害を被ったときに即座にセーヴィング・スローを行うことができ、成功によって気ポイントを奪う。セーヴィング・スローに失敗してもペナルティはない。餓鬼拳士はこのセーヴィング・スローに自身の【判断力】修正値に等しいボーナスを得る。この能力は無病身と入れ替える。
魂喰らい(超常)/Life Funnel:7レベルの時点で、餓鬼拳士はクリーチャーの生命力を奪い、自身に補充することができるようになる。もし餓鬼拳士が自身の気蓄積に1ポイントでも気ポイントが残っていて、生きている敵にクリティカル・ヒットを与えるか、生きている敵のヒット・ポイントを0以下にしたら、餓鬼拳士は自身のモンク・レベルに等しい値のヒット・ポイントを回復する。気奪取とともに、多くのモンクは魂喰らいをアンデッドが生者に対して行うことと同様に、道義的によくないと考えている。餓鬼拳士はこの能力で気とヒット・ポイントを同時に両方奪うことはできない。この能力は肉体の完成と入れ替える。
石魂喰らい(超常)/Life from a Stone:11レベルの時点で、餓鬼拳士は生きていない他のクリーチャーから気か生命力を奪うことができるようになる。もし餓鬼拳士が自身の気蓄積に1ポイントでも気ポイントが残っていて、他のクリーチャーにクリティカル・ヒットを与えるか、他のクリーチャーのヒット・ポイントを0以下にしたら、餓鬼拳士は魂喰らいと気奪取の両方の利益を得る。この能力は金剛身と入れ替える。
餓鬼の一呑み(超常)/Sipping Demon:13レベルの時点で、餓鬼拳士は敵に近接攻撃が命中するたびに1ポイントの一時的ヒット・ポイントを得るようになる。クリティカル・ヒットの時には、自身の【判断力】修正値に等しい一時的ヒット・ポイントを得る。餓鬼拳士は最大で自身のモンク・レベルに等しい一時的ヒット・ポイントを得ることができる。一時的ヒット・ポイントは1時間後に失われる。自身の気蓄積に1ポイントでも気ポイントが残ってさえいれば、餓鬼拳士はこの能力を使うことができる。この能力は気の流れを阻害するとして、多くの善のモンクから堕落していると見なされる。この能力は金剛心と入れ替える。
気功師は時に暴力は必要だが、知識と理解こそ完成へ至る真の道だと信じている。瞑想と霊的視界を通して、気功師は現実の帳の向こう側に横たわる真実の全てを見ることができる。気功師は下記のクラス特徴を持つ。
気功(超常)/Ki Mystic:3レベルの時点で、気功師は自身の【判断力】修正値に等しい気ポイントのプールを得る。プールは4レベル時に自身のモンク・レベルの1/2+自身の【判断力】修正値+2まで増加する。もし気功師の自身の気蓄積に1ポイントでも気ポイントが残っていれば、全ての〈知識〉技能判定に+2ボーナスを得る。即行アクションで能力値判定あるいは技能判定の直前に即座に1気ポイントを消費することで、気功師はその判定に+4の洞察ボーナスを得ることができる。この能力は不動心と入れ替える。
慧眼(超常)/Mystic Insight:5レベルの時点で、気功師はいよいよという時に正しい言葉で適切な助言を与えるようになる。割り込みアクションで2気ポイントを使うことで、気功師は30フィート以内の味方が行う1回の攻撃ロールかセーヴィング・スローを振り直させることできる。この利益を得るために、味方は気功師の声を聞けなければならない。この能力は無病身と入れ替える。
予知夢(超常)/Mystic Visions:11レベルの時点で、気功師は望むなら、就寝中に霊的な映像を受け取ることができるようになる。これらの映像は夢や、自己啓示や、時に自身の心に囁きかける古き友人の声となって現れる。これは術者レベルがモンク・レベルに等しいディヴィネーション呪文と同様に機能する。そのディヴィネーションには発動時間がない――それは通常の夢か映像として毎晩現れる。この能力の使用コストとして、気功師は翌日の合計気ポイントから2気ポイントを失う。この能力は金剛身と入れ替える。
先見の明(超常)/Mystic Prescience:13レベルの時点で、気功師はアーマー・クラスと戦技防御値に+2の洞察ボーナスを得る。20レベル時にそのボーナスは+4に増える。この能力は金剛心と入れ替える。
不屈のオーラ(超常)/Mystic Persistence:19レベルの時点で、1日1回即行アクションにより、気功師は少なくとも2気ポイントを必要とするオーラを形成することができる。そのオーラは半径20フィートの範囲に広がる。気功師とオーラの内にいる全ての味方は、攻撃ロールかセーヴィング・スローを行う際、ダイスを2個振って良い方の結果を適用できる。オーラは1ラウンド持続する。加えて、気功師がオーラを形成する時に追加で2気ポイントを費やす毎に、1ラウンドずつ持続時間が増加する。気功師はいつでもフリー・アクションでオーラを消すことができるが、オーラの持続時間のために消費した気ポイントを全て失う。この能力は虚身と入れ替える。
幾人かのモンクは異なった武器――弓(ボウ)――をひたすら極めようとする。弓道家は他のモンクが最も避ける武器を取ると弦を引き絞り、成りをしならせ、矢を的確に飛ばすよう熟練する術を探し求める。
武器と防具の習熟:弓道家はモンクの通常の武器への習熟に加えて、ロングボウ、ショートボウ、コンポジット・ロングボウ、コンポジット・ショートボウに習熟している。
連打(変則)/Flurry of Blows:1レベル開始時に、弓道家は全力攻撃アクションを使用して連打を行なうことができるが、それはボウを用いたときに限られる(たとえそれが遠隔武器だとしても)。弓道家は素手攻撃や他のどの武器でも連打を行うことはできない。弓道家は【筋力】等級があるコンポジット・ボウを使用していない限り、連打を使ったダメージ・ロールに自身の【筋力】ボーナスを加えることはできない。その他の点では、弓道家の連打はそのレベルのモンクとして通常通り機能する。
弓道家は連打使用中に《速射》や《束ね射ち》を使うことはできない。
ボーナス特技:弓道家のボーナス特技は以下のリストから選択しなければならない:《遠射》、《回避》、《近距離射撃》、《精密射撃》、《速射》、《迎え討ち》、《矢止め》。6レベルの時点で、リストには以下の特技が追加される:《強行突破》、《乾坤の一射》*、《精密射撃強化》、《束ね射ち》、《撤退射撃》*。10レベルの時点で、リストには以下の特技が追加される:《機動射撃》、《クリティカル強化》、《針の目を通す狙い》、《矢つかみ》。弓道家はこれらの特技を選択する際に、特技の前提条件を満たしている必要はない。これらの特技はモンクの通常のボーナス特技と入れ替える。
完璧なる打撃(変則)/Perfect Strike:1レベルの時点で、弓道家は前提条件を満たしていなくても、ボーナス特技として《完璧なる打撃》*を得る。弓道家はどんなボウにでも《完璧なる打撃》を使うことができる。10レベルの時点で、弓道家は攻撃ロールを3回行って一番高い数値を適用することができるようになる。もしそれらのロールの1つがクリティカル可能状態になった場合、他の2つのロールの1つをクリティカル・ロールとして選ぶことができる。この能力は朦朧化打撃と入れ替える。
弓術の法(変則)/Way of the Bow:2レベルの時点で、弓道家はボーナス特技としてボウの種別1つに対する《武器熟練》を得る。6レベルの時点で、弓道家は前提条件を満たしていなくても、同じ武器にボーナス特技として《武器開眼》を得る。この能力は身かわしと入れ替える。
弓禅一如(変則)/Zen Archery:3レベルの時点で、弓道家はボウを使用して遠隔攻撃をする時に【敏捷力】修正値の代わりに【判断力】修正値を使うことができる。この能力は戦技訓練と入れ替える。
近距離射撃体得(変則)/Point Blank Master:3レベルの時点で、弓道家は前提条件を満たしていなくても、ボーナス特技として《近距離射撃体得》*を得る。この能力は不動心と入れ替える。
気蓄積(超常)/Ki Pool:4レベルの時点で、弓道家は気蓄積を通常のモンクと同様に獲得する。加えて、気蓄積から1ポイントを消費して自分のボウの射程単位を1ラウンドの間50フィート伸ばすことができる。
気の矢(超常)/Ki Arrows:5レベルの時点で、弓道家は即行アクションで自身の気蓄積から1ポイント消費することで、ボウのダメージ・ダイスを素手攻撃と同じダメージに置き換えることができるようになる。これは自身の次のターンの開始まで持続する。例えば、中型の弓道家のショートボウの通常ダメージは1d6だが、この能力を使用すれば自身の次のターンの開始まで、矢のダメージは1d8となる。この能力は無病身と入れ替える。
反応射撃(変則)/Reflexive Shot:9レベルの時点で、弓道家はそのボウから放つ矢で機会攻撃を行うことができる。弓道家は素手攻撃が届く機会攻撃範囲のマス目に、(《迎え討ち》を持たないのであれば)1ラウンドに1回だけ機会攻撃を行うことができる。この能力は身かわし強化と入れ替える。
曲射(超常)/Trick Shot:11レベルの時点で、弓道家は普通では当てられない目標に攻撃を当てることができるようになる。即行アクションで気蓄積から1ポイント消費することによって、弓道家は視認困難を無視できる。2ポイント消費することによって、完全視認困難か遮蔽を無視できる。3ポイントを消費することによって、完全遮蔽の目標でさえ、角を回り込む矢で攻撃できる。矢は目標まで届かなくてはならない。そのため、目標が開いた扉や窓がない閉ざされた建物内にいる場合は攻撃することができない。この効果は1ラウンドの間続く。この能力は金剛身と入れ替える。
錬気弓(超常)/Ki Focus Bow:17レベルの時点で、自身の気蓄積に1ポイントでも気ポイントが残っている限り、弓道家は自身のボウから発射される矢をキ・フォーカス武器のように扱うことができ、あたかも素手攻撃を使用したかのように、気に基づく特殊攻撃を使用することができるようになる。この能力は日月語と入れ替える。
四象拳士は、他のクリーチャーのほとんどが――他のモンクたちでさえ――調和を望めない方法で自然の世界とつながりを持つ。四象拳士はいざという時に世界の元素と精霊を求めることができ、完全なる終着点へより近づく。四象拳士は時を遅らせて己の死すら打ち負かす能力を手に入れる。四象拳士は下記のクラス特徴を持つ。
エレメンタルの拳(超常)/Elemental Fist:1レベルの時点で、四象拳士は前提条件を満たしていなくても、ボーナス特技として《エレメンタルの拳》*を得る。5レベルの時点と、以降5レベル上昇する毎に、四象拳士の《エレメンタルの拳》のダメージは1d6ずつ増えていく(5レベル時に2d6、10レベル時に3d6…)。この能力は朦朧化打撃と入れ替える。
緩やかなる時の流れ(超常)/Slow Time:12レベルの時点で、四象拳士は時間を遅らせるか自身の移動を速めるために気を使うことができる。即行アクションで、四象拳士は6気ポイントを消費することで、自身のターンの間、1つではなく標準アクションを3つ得ることができる。四象拳士はそれらのアクションを、移動アクション、技能の使用、近接攻撃アクション、変則的能力の使用、のいずれかのために使うことができる。四象拳士は呪文発動や擬似呪文能力の使用のためにそれらのアクションを使用できず、全力攻撃と組み合わせることもできない。このターンにどんな移動アクションを行ったとしても、四象拳士は機会攻撃を誘発しない。この能力は縮地の法と入れ替える。
獣王変化(超常)/Aspect Master:17レベルの時点で、四象拳士は世界の偉大な精霊の化身を選ぶことができる。一度選択したなら変更できない。この精霊は四象拳士に新しい容貌と新しい能力を与えるのみならず、何らかの方法で四象拳士の性質を変化するか増幅させるかする。一度選択したなら変更できない。四象拳士はその化身の属性に従わなければならない。もし属性が変化して化身の属性から外れてしまった場合、四象拳士はこの能力を失い、後に再び属性が化身のものと合うまで取り戻すことはできなくなる。この能力は時知らずの肉体と入れ替える。
鬼の化身/Aspect of the Oni:四象拳士の肌はタールのように黒くなり、髪は白、黒、赤、または紫に染まる。四象拳士は標準アクションにより、モンク・レベル毎に1分間持続するガシアス・フォームを使用できるようになる。この持続時間は連続している必要はないが、1分間単位で消費しなくてはならない。鬼は不誠実で、うそつきで、生きているクリーチャーに痛みと死を与えることに飢えている――鬼の化身を受け入れる四象拳士は悪でなくてはならない。
麒麟の化身/Aspect of the Ki-Rin:四象拳士の肌は金色に輝き、なびく銀色に輝くたてがみが頭から生える。四象拳士は地上移動速度に等しい飛行移動速度を得るが、自分のターンの終了時には地上にいなければならない。もし四象拳士が自分のターンの終了時に地上にいなかった場合、いかなる高さにいようとも落下する。麒麟は高潔で誠実で自己犠牲にあふれている――麒麟の化身を受け入れる四象拳士は秩序にして善でなくてはならない。
鯉の化身/Aspect of the Carp:四象拳士の肌は金色や虹色に輝く魚の鱗に覆われ、その首にはえらが生え、指は水かきへと変わる。四象拳士は水中呼吸ができるようになり、地上移動速度に等しい水泳移動速度を得る。鯉は英雄的で危険を恐れない――鯉の化身を受け入れる四象拳士は悪であってはならない。
猿の化身/Aspect of the Monkey:四象拳士の顔は猿のようになり、物をつかめる尻尾が生えてくる。四象拳士は尻尾で物を持ち上げたり素手打撃を行うことができる(これによって、素手打撃や肉体攻撃が追加で得られるわけではない)。さらに、四象拳士は地上移動速度に等しい登攀移動速度を得る。猿は気まぐれな動物でありいたずらを好む――どの属性の四象拳士でも猿の化身を受け入れることができる。
虎の化身/Aspect of the Tiger:四象拳士の肌に暗い縞模様が現れ、顔はより猫のようになる。目は猫のように、瞳が縦にのび、犬歯が伸びてくる。一時間に1回、四象拳士は自身の通常の地上移動速度の10倍で移動し、飛びかかり能力を持つかのように突撃を行うことができる。虎は俊敏で、獰猛で、執念深い――どの属性の四象拳士でも虎の化身を受け入れることができる。
梟の化身/Aspect of the Owl:四象拳士には羽が生え、頭は鳥のようになり、横に広がり、目は瞬きしなくなる。四象拳士は飛行移動速度30フィートを得る。梟は賢いクリーチャーで、思慮深く、一つの目的に向かって突き進む――どの属性の四象拳士でも梟の化身を受け入れることができる。
不老不死(超常)/Immortality:20レベルの時点で、四象拳士は年をとらなくなる。四象拳士は永久に現在の年齢のままである。たとえ四象拳士が暴力的な最期を迎えたとしても、四象拳士は24時間後に亡くなった場所から20マイル以内の自分が選んだ場所に自然に転生(リインカーネイト呪文と同様)する。四象拳士は少なくとも一度、蘇る場所へ訪れたことがなければならない。この能力は即身成道と入れ替える。
大多数のモンクは節制と静かな瞑想に導かれて生きている。しかし酔拳使いは不摂生の先にある自己完成を見出した。それは何らかの逃避かもしれないが、酔拳使いは強いワインを手に、酩酊を足がかりに気のより高みに至らんとする。酔拳使いは下記のクラス特徴を持つ。
酒気(超常)/Drunken Ki:3レベルの時点で、酔拳使いはエールか強い酒をタンカード1杯呑むことで、一時的な気ポイントを得る。この行動は機会攻撃を誘発しない標準アクションである。酔拳使いが得る酒気ポイントの最大値は、1+2レベル上昇ごと(5、7、…)に1ポイントに等しい。酔拳使いは4レベルで得られる気蓄積より前に、この一時的気ポイントを得ることができる。酒気ポイントは使用するか1時間経つまで持続する。1ポイントでも酒気ポイントが残っている限り、酔拳使いは即行アクションで1気ポイントを使用することで、機会攻撃を誘発することなく5フィート移動することができる。この能力は不動心と入れ替える。
酒の力(超常)/Drunken Strength:5レベルの時点で、酔拳使いは1回の近接攻撃に成功した時に即行アクションで1気ポイントを消費することで、1d6の追加ダメージを与えることができるようになる。酔拳使いは攻撃ロールをした後にダメージを追加するか選ぶことができる。10レベルの時点で、酔拳使いは2酒気ポイントを使用して追加ダメージを2d6に増やすことができるようになる。15レベルの時点で、酔拳使いは3酒気ポイントを使用して追加ダメージを3d6に増やすことができるようになる。20レベルの時点で、酔拳使いは4酒気ポイントを使用して追加ダメージを4d6に増やすことができるようになる。酔拳使いがこの能力を使うには酒気ポイントが少なくとも1ポイント残っていなければならない。この能力は無病身と入れ替える。
酒の勢い(超常)/Drunken Courage:11レベルの時点で、酔拳使いは1ポイントでも酒気ポイントが残っている限り[恐怖]に対する完全耐性を得る。この能力は金剛身と入れ替える。
酒の生命力(変則)/Drunken Resilience:13レベルの時点で、酔拳使いは1ポイントでも酒気ポイントが残っている限りダメージ減少1/―を得る。16レベルの時点で、ダメージ減少は2/―に増加する。19レベルの時点で、ダメージ減少は3/―に増加する。この能力は金剛心と入れ替える。
炎の吐息(超常)/Firewater Breath:19レベルの時点で、酔拳使いは酒を含みそれを燃料とした炎を30フィート円錐の範囲に吹き出すことができる。この範囲にいるクリーチャーは20d6の[火炎]ダメージを受ける。反応セーヴ(難易度10+1/2モンク・レベル+酔拳使いの【判断力】修正値)に成功すればダメージは半分になる。この能力を使用するのは標準アクションであり、酔拳使いの気蓄積から4ポイントを消費する。酔拳使いがこの能力を使うには酒気ポイントが少なくとも1ポイント残っていなければならない。この能力は虚身と入れ替える。
聖山拳士は足元の大地に筋力と力を見出す。聖山拳士は川の流れのように戦場を動き回るというよりは、地面にしっかりと根を下ろし、山の巌のように動かず揺るぎもしない。聖山拳士は以下のクラス特徴を持つ。
鉄身(変則)/Iron Monk:2レベルの時点で、聖山拳士は《追加HP》を追加特技として得る。加えて、聖山拳士は+1の外皮ボーナスを得る。この能力は身かわしと入れ替える。
不動の構え(変則)/Bastion Stance:4レベルの時点で、聖山拳士は地面に立っているとき、岩のようにほとんど動かなくなる。もし聖山拳士が自分のターンの始めから終わりまで同じ場所にいた場合、次のターンの開始まで、聖山拳士は[精神作用]あるいは(瞬間移動)効果以外によって、伏せ状態にされたり強制的に動かされたりしなくなる。16レベルの時点で、聖山拳士は[精神作用]や(瞬間移動)効果を含む強制的な移動に対する完全耐性を得る。この能力は浮身と入れ替える。
鉄肢の防御(変則)/Iron Limb Defense:5レベルの時点で、聖山拳士はその不動の構えを補助とする防御の構えにより攻撃をそらすことができる。もし聖山拳士が自分のターンの始めから終わりまで同じ場所にいた場合、聖山拳士の次のターンの開始までアーマー・クラスと戦技防御値に+2の盾ボーナスを得る。即行アクションで1気ポイントを消費することで、聖山拳士はこのボーナスを+4にすることができる。この能力は大跳躍と入れ替える。
鋼鉄身(変則)/Adamantine Monk:9レベルの時点で、聖山拳士は強靭な筋肉としなやかな肌により、ダメージ減少1/―を得る。このダメージ減少は以降3レベル上昇する毎に1ずつ増加する。即行アクションで1気ポイントを消費することで、聖山拳士は自身の次のターンの開始まで、このダメージ減少を倍にすることができる。この能力は身かわし強化と入れ替える。
沈黙の誓い(超常)/Vow of Silence:17レベルの時点で、聖山拳士は偉大な能力と引き換えに沈黙の誓いをたてたため、岩のように無表情となる。聖山拳士はアーマー・クラスと戦技防御値に+2、〈隠密〉、〈真意看破〉、〈知覚〉判定に+4の洞察ボーナスを得る。聖山拳士は言語能力を失ったわけではないが、話すと24時間この能力を失う。この能力は日月語と入れ替える。
徒手空拳士は通常の武器を使わず、地面に転がっているものは何であれ扱うことを好む――岩、椅子の脚、エールの酒瓶、簡素な羽ペンでさえ、全て徒手空拳士の手にかかれば致命的な武器になる。徒手空拳士は自身の気の力を引き出して代用武器へと注入し、壊れた瓶をも魔法の武器へと変化させることができる。
武器と防具の習熟:徒手空拳士はシュリケンにのみ習熟している。徒手空拳士は通常の武器を(表に記載された武器の情報全ての代わりに)以下のデータを持つ代用武器として扱う:軽い武器はライト・ハンマーと同様に扱い、片手武器はクラブと同様に扱い、両手武器はクオータースタッフと同様に扱う。これは通常のモンクの武器習熟と入れ替える。
連打(変則)/Flurry of Blows:1レベル開始時に、徒手空拳士は素手打撃と代用武器1つによる攻撃を組み合わせて連打を行えるようになる。徒手空拳士は“モンク用”の武器特性を持つ武器も含め、その他の武器を用いて連打を行うことはできない。それ以外の点では、徒手空拳士の連打はそのレベルを持つ通常のモンクと同じように機能する。
ボーナス特技:徒手空拳士は6レベルのボーナス特技に《裏技強化》*、《代用武器体得》、《盗み取り強化》*の特技を加える。
多彩な代用武器(変則)/Versatile Improvisation:3レベルの時点で、即行アクションで、徒手空拳士はその武器の通常ダメージ種別にかかわらず、1ラウンドの間あたかも違うダメージ種別1つ(殴打、刺突、斬撃のいずれか)を与える武器として代用武器を使用できる。この能力は不動心と入れ替える。
気蓄積(超常)/Ki Pool:4レベルの時点で、徒手空拳士は通常通り気蓄積の能力を得る。加えて、気蓄積から1ポイント消費することで、1ラウンドの間、代用遠隔武器あるいはシュリケンの射程単位を20フィートだけ延ばすことができる。
気の代用武器(超常)/Ki Weapons:5レベルの時点で、徒手空拳士は即行アクションで自身の気蓄積から1ポイント消費することで、1ラウンドの間、代用武器1つで素手打撃と同じダメージを与えることができる。11レベルの時点で、徒手空拳士は気を消費して、1ラウンドの間代用武器1つに強化ボーナスや魔法の武器特性を与えることができる。この効果は1気ポイント毎に、+1の強化ボーナスかそれと同等の魔法の武器の能力を与える。徒手空拳士はこの目的で一度に3ポイントを越える気を消費することはできない。例えば、徒手空拳士は2ポイントの気を消費して代用武器に+1の強化ボーナスとキ・フォーカスの特性を与えたり、フレイミング・バーストの特性を与えたりすることができる。15レベルの時点で、1ラウンド毎の制限は5ポイントに増加する。徒手空拳士は代用武器に、通常であれば持たせることができない魔法の武器特性――斬撃武器にディスラプションの特性を与えたり、殴打武器にヴォーパルの特性を加えたり――を付与できる。この能力は無病身および金剛身と入れ替える。
全てのモンクが素手での戦闘と武器を用いた訓練をするのに対して、武芸者は自身の武器と一体となり、それらを自分の肉体の一部へと変える手段を探し求める。そのような訓練を通じて、武芸者は自分を生ける武器に変え完成に至らんとする。武芸者は以下のクラス特徴を持つ。
完璧なる打撃(変則)/Perfect Strike:1レベルの時点で、武芸者は前提条件を満たしていなくても、ボーナス特技として《完璧なる打撃》*を得る。10レベルの時点で、武芸者は攻撃ロールを3回行って一番高い数値を適用することができるようになる。もしそれらのロールの1つがクリティカル可能状態になった場合、他の2つのロールの1つをクリティカル・ロールとして選ぶことができる。この能力は朦朧化打撃と入れ替える。
武人の法(変則)/Way of the Weapon Master:2レベルの時点で、武芸者はボーナス特技として、“モンク用”の武器特性を持つ武器1つに対する《武器熟練》を得る。6レベルの時点で、武芸者は前提条件を満たしていなくても、ボーナス特技として同じ武器に対する《武器開眼》を得る。この能力は身かわしと入れ替える。
身かわし(変則)/Evasion:9レベルの時点で、武芸者は身かわしの能力を得る。この能力は身かわし強化と入れ替える。
先の先(変則)/Uncanny Initiative:17レベルの時点で、武芸者はイニシアチブ判定の必要がなくなる。武芸者は常に(1から20までの)任意の数字を自分で選択したかのように、イニシアチブ判定を行うことができる。この能力は時知らずの肉体と入れ替える。
純粋なる力/Pure Power:20レベルの時点で、武芸者はモンクにとって大切な肉体と高潔な精神を得るために、即身成道を捨て去る。モンクは【筋力】、【敏捷力】、【判断力】に+2ボーナスを得る。この能力は即身成道と入れ替える。
癒掌拳士は他者の救護を通して己の完成を探す。自らと全ての生物の中にある命の流れに集中し瞑想することで、彼らは気をどのように他者に分け与え、傷を癒したり死から生き返らせたりすることができるかを理解する。そのようなモンクにとっては、自身を犠牲にして別の誰かを救うことこそが、超越に至る最も確実な道である。癒掌拳士は以下のクラス特徴を持つ。
古の癒し手(超常)/Ancient Healing Hand:7レベルの時点で、癒掌拳士は接触して別のクリーチャー1体の傷を癒すことができる。全ラウンド・アクションで、癒掌拳士は2気ポイントを消費して自身のレベルに等しいヒット・ポイントを癒すことができる。癒掌拳士がこの能力を使うには片手を空けておく必要があり、自分自身を癒すことはできない。もしこの行動が邪魔された場合、対象のヒット・ポイントは回復せず、気ポイントは失われる。この能力は肉体の完成と入れ替える。
気の自己犠牲(超常)/Ki Sacrifice:11レベルの時点で、癒掌拳士は人を生き返らせるために気蓄積を全て使うことができるようになる。この儀式には1時間かかる。儀式の最後に、癒掌拳士は自身の気をすべて捧げ、術者レベルがモンク・レベルに等しいレイズ・デッドを(呪文同様に)発動する。この儀式は癒掌拳士の気蓄積にある気全てを使用する。癒掌拳士はこの能力を使うために気を少なくとも6ポイント有していなければならない。15レベルの時点で、癒掌拳士はリザレクションを発動するために自身の気を捧げることができるようになる。癒掌拳士はこの能力を使うために少なくとも気を8ポイント有していなければならない。これらの能力に物質構成要素は必要ない。この能力を使用すると、癒掌拳士の気蓄積は24時間以上経過しなければ補充されない。この能力は金剛身および激震掌と入れ替える。
真なる自己犠牲(超常)/True Sacrifice:20レベルの時点で、自己犠牲は究極をむかえ、癒掌拳士は自身の気を全て引き出し、半径50フィートの範囲に爆発させることができる。範囲内にいて死亡状態の全ての味方は、術者レベルがモンク・レベルに等しいトゥルー・リザレクション呪文の目標になったかのように生き返る。この行為を行うと、癒掌拳士は跡形もなく完全に破壊される。破壊された癒掌拳士は、ウィッシュやミラクルの呪文、もしくは神の力によってさえも決して生き返ることはない。さらに、癒掌拳士の名前は二度と人の口に上ることも記録されることもなくなる。その名前が記述されていた部分はただの空白へと変わる。この能力は即身成道と入れ替える。
モンクは己の体を致命的な武器へと鍛え上げる戦士だが、幾人かのモンクは平和的な生き方を好み暴力を避ける。蓮華拳士は、戦闘を常に回避できるとは限らないと――そして戦いの中でそれはこの上なく有効であると――認識しているが、その一方で、全てのクリーチャーはつながっており、他者を傷つけることは自分自身をも傷つけることを理解している。他人を傷つける代わりに、蓮華拳士は争いを平和的に解決する方法を見つけようと躍起になり、そうすることで内なる平和を成し遂げようとしている。蓮華拳士は以下のクラス特徴を持つ。
平穏なる接触(超常)/Touch of Serenity:1レベルの時点で、蓮華拳士は前提条件を満たしていなくても、ボーナス特技として《平穏なる接触》*を得る。6レベルの時点と、それ以降6レベル上昇する毎に、《平穏なる接触》の持続時間は1ラウンドずつ増加する。目標はそれぞれのラウンドの自身のターンで再度意志セーヴを試みることができ、成功すればこの効果を終了させられる。この持続時間は累積せず、最も長い持続時間だけが適用される。この能力は朦朧化打撃と入れ替える。
降伏の接触(超常)/Touch of Surrender:12レベルの時点で、蓮華拳士はひたむきな慈悲を示して敵を友人へと変える。蓮華拳士は自身の近接攻撃の1つでクリーチャー1体のヒット・ポイントを0以下に減少させた際、割り込みアクションにより気ポイントを6ポイント消費することで、目標を降伏させることができる。目標が降伏すると、目標のヒット・ポイントは0に減少して満身創痍状態になり、蓮華拳士がチャーム・モンスター(術者レベルはモンク・レベルに等しい)を発動したかのように魅了される。目標はこの効果に対してセーヴィング・スローを行なえない。この(魅惑)効果は持続時間が終了するか、蓮華拳士が終了させるか、別のクリーチャーに使用するか、目標のヒット・ポイントが再び0以下になるかのいずれかが起きると終了する。蓮華拳士は降伏の接触で同時にクリーチャー1体のみ魅了することができる。これは[精神作用](魅惑)効果である。この能力は縮地の法と入れ替える。
平和の接触(超常)/Touch of Peace:15レベルの時点で、蓮華拳士は他のクリーチャーの精神を打ち破ることによって、クリーチャーの心を震わせることができる。蓮華拳士は1日1回平和の接触を使うことができる。使用時は攻撃ロールの前に宣言しなければならない。この攻撃が成功した場合、攻撃はダメージを与えないが、目標は術者レベルがモンク・レベルに等しいチャーム・モンスターを発動したかのように魅了される。目標はこの効果に対してセーヴィング・スローを行えない。クリーチャーはレベル毎に1日の間魅了される。もし蓮華拳士かその味方が魅了されたクリーチャーを攻撃するか、蓮華拳士が敵対的な行動を求めたり命令したりすると、効果は終了する。これは[精神作用](魅惑)効果である。この能力は激震掌と入れ替える。
学問の達人(変則)/Learned Master:17レベルの時点で、蓮華拳士は〈言語学〉と全ての〈知識〉をクラス技能として得る。蓮華拳士はこれらの技能の基本能力値に【知力】の代わりに【判断力】を使うことができる。この能力は日月語と入れ替える。