たとえ別の使用方法を訓練していなくとも、君は魔法のアイテムを起動させることに長けている。
判定:君はこの技能を、呪文を読んだり、魔法のアイテムを起動させるために使用できる。この技能により、まるで自分が呪文能力や他のクラスの特徴を持っていたり、別の種族だったり、別の属性であるかのように魔法のアイテムを使用できる。
ワンドのようなアイテムを起動しようとする場合、そのたびごとに〈魔法装置使用〉判定を行なう。属性その他、何らかの性質をずっと真似ているためにこの判定を用いる場合、うまく真似るための〈魔法装置使用〉判定を毎時間1回ずつ行なわなければならない。
どんな性質を真似るかは意識して選ばなければならない。すなわち、真似るための〈魔法装置使用〉判定をする際には、自分が何を真似ようとしているのか知っていなければならない。〈魔法装置使用〉判定を行なう各種作業の難易度は次の表を参照。
やみくもに起動させる:魔法のアイテムの中には、特別な言葉、思考、あるいは行動によって起動するものもある。君は起動の言葉、思考、行動を行なわず、たとえそれを知らなかったとしても、あたかもそれを用いたかのようにそうしたアイテムを起動させることができる。君は何かそれに相当するものを用いなければならない。君は何かを言ったり、アイテムを振り回したり、あるいは起動させるために他の何らかの試みを行なわなければならない。以前に少なくとも一度そのアイテムを起動させたことがあれば、特別の+2のボーナスを得る。9以下の差で失敗した場合、その魔法装置を起動させることはできない。10以上の差で失敗した場合、君は事故を起こす。事故とは、魔法のエネルギーは解放されたものの、君が望んだとおりにではなかったということである。よくある事故としては、アイテムが間違った目標に影響を及ぼしたり、制御されていない魔法エネルギーが解放されて君に2d6ポイントのダメージを与えたりすることなどが考えられる。通常でも君が自力では発動できない呪文を巻物から発動した場合には事故の危険が伴うが、この事故はそちらを考慮した上でさらに発生する可能性がある。
書かれた呪文を解読する:これは、書かれた呪文を〈呪文学〉技能で解読するのと同じように機能するが、難易度が5ポイント高くなる。書かれた呪文を解読するには1分間の精神集中が必要である。
能力値を真似る:巻物から呪文を発動するには、しかるべき能力値(ウィザード呪文なら【知力】、信仰呪文なら【判断力】、ソーサラーやバードの呪文なら【魅力】)が高い必要がある。君の有効能力値(巻物から呪文を発動しようとする時に真似るクラスに応じた能力値)は判定結果-15となる。しかるべき能力値がすでに十分高い値なら、この判定を行なう必要はない。
属性を真似る:魔法のアイテムの中には、君の属性しだいで有益な効果や有害な効果を持つものもある。君は、自分があたかも特定の属性であるかのように、そうしたアイテムを使うことができる。一度に真似ることのできる属性は1つだけである。
クラスの特徴を真似る:時には、魔法のアイテムを起動させるためにクラスの特徴を用いる必要がある。真似たクラスにおける君の有効クラス・レベルは判定結果-20に等しい。この技能で別のクラスの特徴が使用できるようになるわけではない。あたかも君がそのクラスの特徴を持っているかのように、魔法のアイテムを起動させることができるようになるだけである。特徴を真似ようとしているクラスに属性の必要条件があるなら、君はそちらも満たす必要がある。正直に満たしてもいいし、別個に“属性を真似る”ための〈魔法装置使用〉判定を行なって真似てもよい(上記を参照)。
種族を真似る:魔法のアイテムの中には、特定の種族しか使用できなかったり、特定の種族の者が使うとうまく働くものもある。君は、あたかも自分が特定の種族であるかのように、そうしたアイテムを使うことができる。一度に真似ることのできる種族は1つだけである。
巻物を使う:通常、巻物から呪文を発動するには、その巻物の呪文が自分のクラス呪文リストになくてはならない。だが〈魔法装置使用〉を使えば、あたかもその呪文が自分のクラス呪文リストにあるかのように巻物を使える。判定難易度は(20+巻物から発動しようとする呪文の術者レベル)。加えて、巻物から呪文を発動するには、対応する能力値が最低限の値(10+呪文レベル)を満たしている必要がある。能力値が足りないなら、別個に“能力値を真似る”ための〈魔法装置使用〉判定を行なわねばならない。
“巻物を使う”用法は、他の呪文完成型の魔法のアイテムにも使える。
ワンド、スタッフ、その他の呪文解放型のアイテムを使う:通常、ワンドを使うには、そのワンドの呪文が自分のクラス呪文リストになければならない。だが〈魔法装置使用〉で“ワンドを使う”なら、特定の呪文が自分のクラス呪文リストにあるかのようにワンドを使うことができる。ロールに失敗してもチャージは消費しない。
アクション:なし。〈魔法装置使用〉判定は、魔法のアイテムを起動する際のアクション(もしあれば)の一部として行なわれる。
再挑戦:可。ただしアイテムを起動させようとして失敗した時、修正値を加える前の出目が1だったら、以後24時間の間、そのアイテムを再び起動させようとすることはできない。
特殊:〈魔法装置使用〉判定で“出目10”は選択できない。〈魔法装置使用〉に“援護”は行なえない。アイテムの使用者だけが判定を行なえるのである。