伝統的な敵が持つ闇の力を活用するインクィジターがいる。彼らは闇の力を持つ敵に裁きを下すために、その力を自分の側に引き寄せる。このようなインクィジターはウィッチの呪術と呪文を身につける。しかし、自分達が打ち砕こうとする邪悪の近くへと滑り落ちるに従い、超自然的な力を扱うために代償を支払わなければならない。
委縮の凝視(超常)/Withering Gaze:呪槌はウィッチの邪眼の効果を身につける。そしてウィッチと同様のやり方でその闇の魔力を用いて凝視を研ぎ澄ませる。1レベルの開始時、呪槌が標準アクションでクリーチャー1体の士気をくじくことに成功したなら、怯え状態を与える代わりに、ウィッチの邪眼APGの呪術の効果を与える。この効果において、呪槌は1レベルのウィッチであるかのように扱う(セーヴ難易度=10+インクィジター・レベル+【判断力】修正値)。
誇りと悔悛(変則)/Pride and Penance:呪槌は闇の力を扱うことに深く足を踏み込んでいる。呪術を使用したり、ウィッチ呪文リストから得た呪文を発動する際、呪槌は一時的に領域能力とずる賢い心のボーナスを使用できなくなる。この効果は悔悛期間として1分間を静かな祈りと沈思に費やさなければならない。呪槌が闇の力を何度使用したとしてもこの懺悔には追加の費用を必要とせず、自動的に失われた能力は回復する。呪槌が後述の闇との取引能力を使用して審判の使用回数を呪術と交換したなら、次に一日の呪文スロットを回復するまでの間、領域能力とずる賢い心のボーナスを使用できなくなる。
ずる賢い心(変則)/Cunning Mind:2レベルの時点で、呪槌は呪術、呪い、死霊術系統の呪文、[悪]の補足説明を持つ呪文に対して行うセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。
この能力はずる賢いイニシアチブを置き換える。
呪術の作り手(超常)/Hexcrafter:3レベルの開始時、呪槌は自分の強みのいくらかをウィッチの力に変換する方法を身につける。呪槌は荒廃APG、不運APG、まどろみAPGの呪術のいずれか1つをウィッチの呪術リストから取得し、1日1回、標準アクションとして使用できる。この時、ウィッチ・レベルとしてインクィジター・レベルを用いる。呪術がセーヴィング・スローを行えるものであれば、呪術に抵抗するためのセーヴ難易度は10+インクィジター・レベルの半分+【判断力】修正値に等しい。
6レベル、12レベル、15レベルの時点で、呪槌は選択できる呪術から追加で1つを選択できるようになる。9レベルと18レベルの時点で、呪槌の1日に使用できる呪術の数は1回ずつ増加する。12レベルの時点で、呪槌は修得できる呪術の一覧に悪夢APG、応報APG、苦悩APGの上級呪術を加える。
闇との取引(超常)/Dark Trade:3レベルの時点で、呪槌は審判の力を諦めることで闇の力の魅惑に屈服できるようになる。呪槌は審判の一日の使用回数1回分を諦め、呪術の使用回数1回を得ることができる。
邪法(変則)/Witchcraft:5レベルの時点と以降3レベル毎に、呪槌はすでに知っている呪文1つをウィッチ呪文1つと置き換えることができる。事実上、これはかつての呪文を1つ失い、ウィッチ呪文リストから選択した新しい呪文1つと交換することになる。新しい呪文のレベルは入れ替えた呪文と同じレベルでなければならず、呪槌が発動できる最も高い呪文レベルよりも1以上低いレベルのものでなければならない。呪槌はレベル毎に呪文1つしか入れ替えることはできないし、レベル上昇で得た新しい呪文の選択と同時に呪文を入れ替えるかどうかを選択しなければならない。
生ける魔導書は神格の聖なる言葉を身につけている、と言っていいだろう。聖書を用いて聖なる力で神の敵を撃つ。ほとんどのインクィジターと異なり、生ける魔導書は神の経典を注意深く研究する事に重きを置き、直感よりも知識を尊ぶ。
聖書(超常)/Holy Book:生ける魔導書は信仰する神格の聖文の書かれた大きな鉄張りの本と超常的な絆を結び、それを武器として使用する術を身につける。聖書を武器として身につけるなら、生ける魔導書はそれが冷たい鉄製のライト・メイスであるかのように基本ダメージを与える(後述の清浄なる言葉も参照)。生ける魔導書はこの本に習熟しており、代用武器としてのペナルティを受けず、この本を用いた攻撃ロールに+1のボーナスを得る。この本は聖印かつ信仰焦点具として扱われ、魔法の武器として強化できる。生ける魔導書はいつでも他の本に絆の本を置き換えることができるが、新しい本に調整するには、24時間かかる絆を結ぶための儀式を執り行わなければならない。
呪文:生ける魔導書は呪文を事前に準備しておかなければならない。ただし、すべてのインクィジター呪文を修得している。呪文発動能力(呪文の難易度の決定、一日のボーナス呪文数、精神集中判定など)と領域能力の効果や使用回数を決定する際、【判断力】ではなく【知力】を用いる。
生ける魔導書は自身のインクィジター・レベルを持つウォープリーストとと同じだけの呪文スロット数を持つ。高い【知力】を持つ場合、一日の呪文数にボーナスを得る。生ける魔導書は1時間の間、聖書で勉強しながら静かに瞑想を行うことで、毎日の呪文を事前に選択し準備しておかなければならない。
1レベルの時点で、生ける魔導書の聖書は0レベルのインクィジター呪文全てと、選択した1レベルのインクィジター呪文3つが納められている。加えて、【知力】修正値に等しい数の1レベルのインクィジター呪文を追加で選択する。新しくインクィジター・レベルを得るたびに、生ける魔導書は新しいインクィジター・レベルに基づいて、発動できる呪文から新しいインクィジター呪文を2つ得る。いつであっても、生ける魔導書は巻物や他の執筆物からインクィジター呪文を学び、聖書に加えることができる。
この能力はオリソンと呪文発動能力を変更し、ずる賢いイニシアチブを置き換える。
清浄なる言葉(超常)/Sacred Word:生ける魔導書は信仰の力を聖書に吹き込む術を身につける。生ける魔導書はウォープリーストの清浄なる武器ACGのクラス能力の利益を得るが、この利益は絆の聖書にのみ適用される。ウォープリーストの清浄なる武器と同様、生ける魔導書の本は(武器の基本ダメージを与える選択をしない限り)本の基本ダメージではなく、インクィジター・レベルに応じたダメージを与える。
4レベルの時点で、生ける魔導書は即行アクションで聖書を神の力で強化する能力を得る。この能力は聖書に+1の強化ボーナスを与える。生ける魔導書の4レベルを超えるインクィジター・レベル4毎に、このボーナスは1ずつ増加し、最大で20レベルの時点の+5になる。これらのボーナスは聖書が持つ本来のボーナスと、最大で+5まで累積する。生ける魔導書は聖書の強化ボーナスをウォープリーストの清浄なる武器能力に記載される特殊能力で強化することもできる。この時、同様の属性の制約を受けること。また、この特殊能力の一覧にベインを加える。聖書にこれらの特殊能力を加えると、特殊能力の基本市価ボーナスに等しい強化ボーナスを消費する。生ける魔導書がこれらの特殊能力を加える前に、聖書は最低でも+1の強化ボーナスを有していなければならない。生ける魔導書は1日にこの能力をインクィジター・レベルに等しいラウンドだけ使用できる。このラウンド数は連続している必要はない。清浄なる武器能力を持つウォープリースト同様、生ける魔導書はこの能力を毎日使用する最初の時点で強化ボーナスと特殊能力を選択し、次の日までこれを変更することはできない。
祝福の句(超常)/Blessed Script:5レベルの時点で、生ける魔導書は2レベル以下の呪文1つを聖書から自分の身体に刺青として永続的に刻むことができる。刺青となった呪文は高価な物質要素や焦点具を有していてはならない。生ける魔導書は聖書がなくても刺青になった呪文を準備でき、1日1回、擬似呪文能力として刺青となった呪文を発動できる。
8レベルの時点で、生ける魔導書は3レベル以下の呪文を追加で1つ刺青にすることができるようになる。12レベルの時点で、生ける魔導書は4レベル以下の呪文を追加で1つ刺青にすることができるようになる。16レベルの時点で、生ける魔導書は5レベル以下の呪文を追加で1つ刺青にすることができるようになる。
生ける魔導書がこれらの擬似呪文能力を使用すると、刺青の擬似呪文能力に関連する聖句はライトと同じように光り輝く。この効果は呪文レベルに等しいラウンドだけ持続する。
この能力は滅ぼし、上級滅ぼし、二度目の審判、三度目の審判を置き換える。
神の言葉(超常)/Word of God:20レベルの時点で、生ける魔導書は神格の言葉で敵を撃つことができるようになる。1日に7回まで、インクィジターは目標1体に聖書で1回の近接攻撃を行うことができる。この攻撃が命中したなら、通常通りダメージを与えた上、目標は頑健セーヴ(難易度=10+生ける魔導書のインクィジター・レベルの半分+【知力】修正値)に成功しなければ死亡する。セーヴの成否に関わらず、目標はこの生ける魔導書の神の言葉に24時間の間完全耐性を得る。生ける魔導書がこの能力を使用すると、1d4ラウンドの間再度この能力を使用できない。