キャラクター特徴は、そのキャラクターの種族やクラスと結びついていない能力である。それらによってキャラクターの技能、種族特徴、クラス特徴、その他のデータを強化し、キャラクターをさらにカスタマイズすることができる。その眼目として、1つのキャラクター特徴はその力において特技の半分におおよそ等しく、2つのキャラクター特徴はボーナス特技と大体同等である。しかしキャラクター特徴はキャラクターに付加することができる新種のパワーというだけではなく、キャンペーン世界に適合させるキャラクターの背景を作り出すことを表現する(そして促進する)方法である。キャラクター特徴をあなたの背景にとっての"物語の種"と考えること。特徴を2つ選んだら、そこからキャラクターの個性と歴史を作り出すための霊感を得ることができるだろう。あるいは、すでに背景が頭の中にあるか、キャラクターのために書き下ろしている場合は、特徴を選ぶことを背景を表現することとみなすことができる。あたかも種族、クラス、能力値を決めることでその強さと弱点を表現するのと同様に。
特徴の多くは新しいタイプのボーナスを与える。"特徴ボーナス"である。特徴ボーナス同士は累積しない。これらはプレイヤー・キャラクターにちょっとした利点を与えるためのものであり、全てのキャラクター特徴を1種類のボーナスに集中させて不適切な長所を得させるための秘密の裏口ではない。例えば、将来においてどこかで〔勇敢〕特徴がドワーフ種族特徴のリストに載ることがあるかもしれないが、この特徴がドワーフ種族特徴と基本戦闘特徴の双方に列挙されていることは、両方のバージョンを選択した場合に、一つしか選択しなかった場合よりも勇敢になるということを意味するのではない。
キャラクター特徴はプレイヤー・キャラクターのみのためのものである。NPCに特徴を持たせたい場合は、NPCは《追加特徴》特技でそれらを購入しなければならない。プレイヤー・キャラクターは特別である。彼らはゲームのスターであり、その世界のNPCよりこのような形で有利な点を持つことは理に叶っている。
キャンペーンに向けてキャラクターを作成する際、いくつ特徴を選択してよいか、GMに確認すること。
多くの場合、新しいPCは2つの特徴を獲得するのがよい。これは事実上、キャラクター作成においてボーナス特技と同等のものを獲得している。GMの中にはプレイスタイルに従っていくばくかの制限を与えようとするものもいるだろう。1 つしか選択できないかもしれない。あるいはGMが3つ以上獲得することを許可してくれるかもしれない。GMからボーナス特徴を許可されなかった場合でさえ、君は《追加特徴》特技(後述)を獲得することでいくつかを選択してもよい。
5種類のキャラクター特徴を選択しうる。基本特徴(戦闘特徴、信条特徴、魔法特徴、社会特徴の4カテゴリーに分けられる)、キャンペーン特徴、種族特徴、地域特徴、信仰特徴である。ここで列挙されているのはキャラクター特徴の抜粋に過ぎない。全カテゴリーのさらなる特徴が、君の地域のゲーム専門店や paizo.com で入手できる Pathfinder Player Companion にある。
基本特徴:基本特徴は戦闘、信条、魔法、社会の4カテゴリーに分けられる。これらの4カテゴリーはおおよそ冒険の4つの流儀に相当するが、特定のクラスと結びついているわけではないことに注意すること。例えば、信仰深いローグや魔法に取りつかれたファイターも全く可能である。
基本特徴は"一般的"であり、いかなるキャンペーン世界にも最小限の修正で適合できるものであるべきである。
キャンペーン特徴:これらの特徴は新しいキャラクターが新しいキャンペーンへの手っ取り早い導入を得るために特にあつらえられたものである。特定の Pathfinder Adventure Path に適合したキャンペーン特徴は、Paizo.com で入手できる Adventure Path's Player’s Guide に常に掲載されている。
種族特徴:種族特徴は特定の種族または民族のために調整されたものであり、その特徴を選ぶためにはキャラクターはそれに属していなければならない。後日、キャラクターの種族や民族が変更された場合(おそらくはポリモーフ呪文やリンカーネーション呪文の結果)でも、種族特徴によって得られた利益は継続する。精神と記憶が完全に変更された場合のみ、種族特徴の利益は失われる。
地域特徴:地域特徴は特定の地域―大きなもの(国や地理的地域)であれ小さなもの(都市や特定の山)であれ―のために調整されたものである。地域特徴を選択するためには、最低でも1年間はその地域で生活していなければならない。1レベルの時点では、キャラクターの背景に書き込みたいと思う地域の数に関わらず、1個の地域特徴(典型的にはキャラクターの生誕地や故郷)しか選択することはできない。
信仰特徴:信仰特徴は特定の神格への信仰を確立していることを示す。信仰特徴を選択するためには信仰魔法を使うことができるクラスのいずれかである必要はないが、この特徴を適合させるために、その背景に守護神格と相応の量の信仰がなければならない。他のカテゴリーの特徴と違い、信仰特徴は信仰を捨て去った場合は失われる。詳細は下の「特徴選択における制限」を参照。
特徴の選択に影響を与えるいくつかのルールがある。まず、GM はPC がゲームを始めるにあたりいくつのボーナス特徴を持つかを決定する。既定の条件では2つである。特徴を選択する際、同じ特徴リストから2つ以上選択してはならない(4つの基本特徴については、この場合それぞれ別のリストであると数える)。上述の各項目に述べられているように、特徴の種類によっては追加の要求があることもある。
また、特徴はキャラクターの成長において形成的であった出来事――冒険者になる前か、あるいは(《追加特徴》特技による追加の特徴を獲得した場合)冒険の間に起こった出来事のいずれか――をモデル化したものであったことを思い出すこと。君が隠者となり社会を捨ててさえ、社会特徴を獲得していた場合にはアリストクラートとして育ったことで得た、先祖から継承してきたものをなお持ち続けるだろう。この例外の一つに信仰特徴がある。特定の神格への継続した信仰が必要な信仰特徴を獲得してから宗教を変えた場合、君はこれらの特徴による利益を実際に失う。この場合、GMに相談すること。GMはその特徴を失うという単純な裁定を下すかもしれないし、新しい神格に対応した新しい信仰特徴の選択を認めてくれるかもしれない。信仰を捨てた場合の別のオプションとして、1レベル獲得するまでは関連した信仰特徴を失い、レベルを獲得した後で基本特徴の信条特徴と失った信仰特徴を置き換えるというものがある。
利益:君は2つのキャラクター特徴を選択して獲得する。この特徴は異なるリストから選択しなければならず、既に選択したキャラクター特徴を選択してはならない。君が選択したキャラクター特徴は君の適性を満たしていなければならない。例えば、君がエルフの場合、この特技を習得することでドワーフ用のキャラクター特徴を選択できるようになるわけではない。