君は、非常に重要なアズラントの失われた大陸への探検の一員に選ばれた! 探検について聞いた君たちが冒険のために申し込むと、この探検隊を組織した者は君たちを選び、他の植民者に加わってアルカディア海にあるアンコラートという島の権利を主張するよう命じた。
ルインズ・オヴ・アズラント・アドベンチャー・パスはアズラントの地に残っているタルマンドール恩賜地帯という新しくつくられた植民地への長い航海の後の船のデッキに立っているキャラクターとともに始まる。アンドーランのアルマスからアンコラート島までの旅は、ペレグリン号と呼ばれる船に乗って6週間かかり、君と他のPCは他の入植者たちと顔見知りになる機会を得た(入植者個人個人については12ページを参照せよ)。
アズラントの破壊は内海地域の決定的な瞬間であったが、今日内海地方に住む多くの人々は古代アズラントのことをほとんど知らない。一部では数千年もの埋没後に発掘された話を信じておらず、神話の出来事であると考えている。これらの非ビリーバーはアズラントの社会で、魔法や科学に対する文化への深い関心から恩恵を得て、魔法が偏在していた豊かな世界を想像できていない。
この伝説的な壊れた地で橋頭堡を確保するだけでなく、歴史上最強にして最も不可解な文化の一つである貴重な遺跡を発見できる好機が今である。
騙し打ちをするつもりはないので言っておこう。君のキャラクターはこのアドベンチャー・パスで、ずぶ濡れとなり水中へ行くこととなる。
現在、アズラントの多くがアルカディア海の海底に沈んでおり、泳ぐ方法と水中での探査の複雑さにどのように対処すべきかをわかっていることがこのアドベンチャー・パスで重要なことである。このプレイヤーズ・ガイドで提示されている多くのキャラクターの提案は水中での冒険を持ち出しているが、これはこのアドベンチャー・パスで主となる焦点を置かれるものではなく、君のキャラクターがすぐさま水中深くへと放り込まれるものではないことを承知しておいてほしい。このアドベンチャー・パスで主となる焦点は、未知なる地を調査し、古代の遺跡を調べ、世界が数千年もの間見たこともなかった奇妙な古い魔法を発見することである。しかしながら、前述のように、君のキャラクターが将来的に有用であるように水場での戦闘の制限のいくつかに対処するのがうまくできるようにしておくは君の関心事となろう。
ペレグリン号はアルマスから出帆するが、このアドベンチャー・パスのキャラクターたちは、探検に加わるためにアルマスに辿り着くことができる限り、世界中のどこからでも参加できる。
2社の大きなスポンサーが探検隊を支援する:アンドーランの政府と、恩賜先進社という名の金融会社だ。この探検隊は既にタルマンドール恩賜地帯という植民地を確立するために最初の船を送り込んだ。そしてこのキャンペーンのキャラクターはこの入植者の第2波の一部である。このキャンペーンのキャラクターは探検隊の会員資格を申請しなければならなかったし、この入植の波に最高に向いている人物を選ぶための多くの面接とふるい分けが多数課された。
おそらく、君は探検について聞いたり、自分の研究をさらに深めるために参加したいと思った学者かもしれない。おそらく、何かしらかの理由で君はアンドーラン(あるいは他の国)からいち早く出立する必要があった。おそらく、君は常に旅をしていて、これがチャンスであるとしたかった。おそらく君はこれまでの努力で見込みを示し、そして今会社は君を植民地へと雇い入れた。おそらく、君はいつも海を愛し、これまで少数しか訪れることがなかった場所への長い航海は刺激的に聞こえた。君のモチベーションが何であれ、君は恩賜先進社の司令部の目を引き、アズラントの遺跡に新しい植民地を樹立するためにこの探検の居場所を獲得した。
このキャンペーンでは、最も近い文化的な港から数百マイル離れた島で孤立することとなる。君のキャラクターを作成するときこのことを覚えておくこと。タルマンドール恩賜地帯の植民地以外の市場やサービスを使用することはない。治癒や魔法や錬金術の商品を提供する他の入植者がいるかもしれないが、彼らの商品は君の所持品がそうであるのと同様に制限されている。冒険を通じて、君はこのキャンペーンを進めるにつれ君に役立つ新しく素晴らしい宝に出くわす機会がある。
ルインズ・オヴ・アズラント・アドベンチャー・パスを始めるが、どのようなキャラクターで遊べばいいのだろうか?
以下のヒント、コツ、提案は、『君と君の一行の為に店頭に並んでいるこのアドベンチャー・パス』が有する脅威と挑戦を制圧するのに最適なキャラクターを作成するのに役立つよう設計されている。以下の提案は網羅的ではなく、このキャンペーンで優れた成果を上げることができる存在可能なキャラクターのコンセプトは数千とある。このガイドに記載されている提案は、経験するものをネタバレすることなく、ルインズ・オヴ・アズラント・アドベンチャー・パスにどのような環境やテーマが現れるかのアイディアを提示するものである。これらは強力で最適化されたパスファインダー・ロールプレイング・ゲームのキャラクターを作成する方法に関する提案ではない。ルインズ・オヴ・アズラント・アドベンチャー・パスのためのキャラクター・コンセプトについては、paizo.comの掲示板を参照すること。
考慮すべきもう一つのことは、薄汚れて帰るのを恐れる都会のキャラクターではない方がいいことである。これは王宮の陰謀、上品なダンディ、裏通りでの不正といったキャンペーンではない。君の名声を高めてくれるような都心は存在しない。そして荒野で輝いたり、洞窟やダンジョンを進んでいくのに優れているキャラクターはルインズ・オヴ・アズラント・アドベンチャー・パスでは寛げる気分となるだろう。これは君が一匹狼のキャラクターで卓に登場すべきだといっていることではない。探検の要点は、植民地を興すことに成功することであり、(いつもと同じように)他人と一緒に働くことは重要である。入植者全員が文明圏から遠く離れているので、タルマンドール恩賜地帯の長期間の成功はお互い仲良くやることが重要である。
繁栄している植民地には広範囲にわたる移民が必要であり、ほとんど全てのキャラクター・クラスはこのキャンペーンに貢献できる何かを持っている。理想的には都市のセッティングに依存しないクラスが推奨される。このことは、都市のセッティングに依存するキャラクターがこのアドベンチャー・パスで生き残ることができないことを意味するわけではないが、コスモポリタンなキャラクターが都市部でのキャンペーン程に活躍できる機会は多くないだろう。探検や自然の障害地域に取り組めるのに適したクラスはこのキャンペーンで大きな成功を収めることができ、また、これらの障害地域や挑戦を排除するための魔法や狡猾さを兼ね備えたクラスも同様に有用である。
全てのクラスは ルインズ・オヴ・アズラント・アドベンチャー・パスでその居場所を見つけることができるが、それらのクラスのアーキタイプも同様である。以下のアーキタイプはこのアドベンチャー・パスで上手く機能するものであるかもしれない。水面下での冒険の危険性を克服するためのアーキタイプを選択している場合、それらの役に立つオプションのいくつかは、低いクラス・レベルではうまく機能しないことを留意せよ。
以下のアーキタイプはこのキャンペーンのテーマに似合うものである。
Pathfinder Player Companion:Arcane Anthology収録のchild of Acavna and Amaznenのファイターのアーキタイプはアズラントの伝承を利用する。このキャンペーン内でその伝承の一部は人口に膾炙している。同書収録のeldritch scoundrelのローグのアーキタイプは古代文明の遺跡を掘り下げるキャラクターにとって完璧なものである。
同様に、Pathfinder Player Companion:Black Marketsのrelic raiderのローグのアーキタイプも同じ仕事に対して有効である。
Pathfinder RPG Ultimate Combatには考古学者のバードのアーキタイプがあり、長年にわたり滅んでいた文明を探索するのに適している。また、番人のレンジャーのアーキタイプは未知の島を探索するのに適している。
水中の冒険を行うことに対して君のキャラクターに優位さを与えたいならば、出典ごとに列記した以下のアーキタイプは、全てその努力をするキャラクターを支援する方法を持つ。
Pathfinder Player Companion:Advanced Class Origins:Pureblade(スレイヤー)。
Pathfinder RPG Advanced Player’s Guide:水界ドルイド(ドルイド)、変身能力者(レンジャー; 特にオッター形態の選択)。
Pathfinder RPG Advanced Race Guide:達人ウンディーネ(ドルイド)、波の管理者(レンジャー)、水の歌い手(バード)。これらのアーキタイプはウンディーネのキャラクターのものである。
Pathfinder Campaign Setting:Aquatic Adventures:Aquachymist(アルケミスト)、aquakineticist(キネティシスト)、aquanaut(ファイター)、deep shaman(シャーマン)、drowned channeler(スピリチュアリスト)、oceanrider(キャヴァリアー)、pearl seeker(パラディン)、pelagic hunter(ハンター)、tidal trickster(ローグ)。
Pathfinder Player Companion:Dirty Tactics Toolbox:Kraken caller(ドルイド)。
Pathfinder Player Companion:Elemental Master’s Handbook:Abendego diver(レンジャー)。
Pathfinder Player Companion:Legacy of the First World:deepwater rager(バーバリアン)。
Pathfinder RPG Ultimate Combat:海の略奪者(バーバリアン)。
Pathfinder RPG Ultimate Magic:異形に対する誓約(パラディン)、海の魔女(ウィッチ)、鮫のシャーマン(ドルイド)。
一般的に信仰する神を選択することは領域を選択することに先行するが、君の神格の選択は、君がどのようなクレリックをしたくないかで決まるかもしれない。このキャンペーンの主なテーマとしての探索では、旅の領域と探検の副領域がクレリックの良い選択肢である。解放の領域を選択する場合に留意するべきことは、解放の特殊能力は君のキャラクターの動きが阻害されるようになった時に自動的に作動するので、ボートから水中へと落ちることはフリーダム・オヴ・ムーヴメントの貴重なラウンドを食いつぶし始めるということだ。植民地を建設し古代の伝承を発見するというテーマを考慮すると、共同体と知識はこのキャンペーンに適した領域の選択となるだろう。君の信仰系術者がもう少し波と会話がしたい場合は、水の領域かその副領域を選択するのが良いだろう。
君が動物の相棒、幻獣、使い魔、守護霊、霊獣などを所持している場合、随伴者をこのキャンペーンに合わせるためのキャラクターを作るときにいくつかの選択がある。君は貿易による裕福なアンドーランの都市アルマスの港町から開始し、そこは多種多様な使い魔と動物の相棒を提供している。
タルマンドール恩賜地帯に到着した後、選択肢は気候と地理的環境のためにもう少し制限される。君のキャラクターが海の真ん中にある島にいる限り、湿度の高い亜熱帯気候で一般的なクリーチャーだけがその地域の島で見つけられるだろう。多くの海岸線に加え、島には森、丘、山があり、これらの地形にふさわしい動物が沢山いる小さな平野がある。
Pathfinder Player Companion:Familiar Folioでは、特殊能力を得ているpatron familiarを紹介している。そのオプションの1つにはwater patron familiarがあり、これによってこのアドベンチャー・パス内でのいくつかの場所をウィッチが探索するのが容易になるだろう。
幻獣や守護霊はサモナーやスピリチュアリストによって遥かに多様で個人的なものであるため、Ultimate Magicの幻獣の水棲基本形態が深海で生存し成功することができる幻獣の良い選択であるが、必須のオプションは存在しない。
ルインズ・オヴ・アズラントで確実な得意な敵の選択は異形と人型怪物であり、次に良い選択は人型生物(水棲)と人造である。これらの分類は、君のキャラクターがキャンペーンで対峙する全てのモンスターと挑戦をカバーしているものではないが、大半はカバーしている。
このアドベンチャー・パスでは内海地方から遠く離れた岩場と樹木で覆われた島々を舞台としているため、森林と地下は良い地形の選択である。このキャンペーンでは君のPCの冒険が海の下で行われることが多いため、得意な地形として水場の選択は最善である。
キャラクターが荒涼とした土地を探索し、危険なモンスターと戦い、自給自足ができるようにする特技は、特にキャンペーンの焦点を探索に当てているルインズ・オヴ・アズラントにおいては、良い選択である。
Pathfinder Player Companion:Melee Tactics Toolboxには、このキャンペーンの一部で役立つ2つの特技がある。《Aquatic Spell》は水中で困難をほとんど伴わなずに呪文を発動できるキャラクターを作成でき、《Aquatic Combatant》は水中での戦闘に対するペナルティを取り除く。
さらに、Pathfinder Campaign Setting:Aquatic Adventuresは新しいスタイル特技を含む、水中戦闘を扱うキャラクターを助け、異質な環境を動くキャラクターを支援する特技を多数追加している。また、水中で、霧に基づいたり(火)であったりする特定の種別の呪文を発動するのに役立つ新しい呪文修正特技を少数提供してもいる。
完全に必要不可欠というわけではないが、パーティのうち少なくとも1人はアズラントの遺跡の謎を解くために役立つ〈知識:神秘学〉、〈知識:歴史〉、〈知識:宗教〉に焦点を置いた選択をすべきである。それ以外にも、ほとんどのキャラクターは登攀や水泳をしなければならない時に危険な環境の中で持ちこたえることができるべきであり、また拡大する植民地の一部にいるので他人に影響を与えることができればこのキャンペーンで有用となろう。
君がアズラントの跡形もなく粉々になった残骸へと向かう時、何千年も前の遺跡や人工物に出くわす場合に備え、古代アズラント語をパーティ内で誰かが知っていることは役に立つだろう。君が離島に住みその地域を調査することを念頭に置けば、水棲生物に逢いその外交関係を築こうとする場合には水界語を学んでおけば有用だろうと思いつくかもしれない。これら選択肢以外では、君の仲間や植民地の他の者と簡単に情報交換できるというのは本幹たる重要性を持ち、そして共通語はその目的を満たす。
新しい土地を探索し、その中に足場を確立する誘惑は人間を最も惹きつけ、そしてこの探検は人類が内海地方全域に広がる前に成立していた古代の社会の中心地へと赴くものであるため、人間が一番この探検の地の所有権を声高に主張しそうな種族である。しかし探検はアルマスのアンドーランの中心都市から始まるため、様々な種族が妥当でありうる。基本的にアルマスで見かける種族はこのキャンペーンで自分の道を見つけることができるだろう。
ドワーフ、ノーム、ハーフオークには失われたアズラントとの種族的な繋がりはほとんどないが、多くにはまだ手つかずの地を探索する衝動がある。ハーフリングはアズラント人の中に混じって暮らしていたと広く信じられているので、ハーフリングはこの請求対象の古の地を調査する気になるかもしれない。スターストーン落下以前の自種族の歴史に精通したエルフは、エルフとアズラント人の間に憎しみがあったということを知っているかもしれない(その憎しみによって、モーダント・スパイア島の住民は過去と同様に今日までアズラント遺跡を監視しているのである)。そしてこのキャンペーンでエルフはその数千年もの関係を調査したいかもしれない。
一部の種族は開始時というよりキャンペーンの後半で意味を成すかもしれない。タルマンドール恩賜地帯の探検はアルマスから開始されるので、エキゾチックな種族が最初の冒険の一員となる可能性は低い(もちろんPCの場合の種族は特別なものであり、これらに対する例外は常に可能である)。例えばモーダント・スパイア島からやってきたハーフエルフがこのキャンペーンのテーマに合った適切な種族の選択肢となる可能性はあるが、そのようなキャラクターが遠征に応募するためにアルマスでうろついている可能性は低い。キャンペーンの後半でよりエキゾチックな種族を模索する選択肢はキャラクターの変更であり、君の新しいキャラクター(マーフォークやモーダント・スパイア・エルフなど)が場面へと加わり、駆け出しの入植者たちの中にまたは一行に中に合流する一方で、君の最初のキャラクターは植民地の背景部分へと溶け込んでいくというものだ。
これに対する例外はギルマンである。約50年前、エイローデン大橋から贈り物として要石をエイローデンの国に献上するためにギルマンの代表団がアルマスに来た。元々この行為を行ったギルマンの多くは老いている一方で、君のキャラクターはこれらの代表団の子供や孫となる可能性がある(このアドベンチャー・パスでギルマンで遊ぶことを選ぶならば、彼らを取り巻いている伝承を確認しておくこと; この種族にはこのキャンペーンのテーマ上、他の種族と比べ深刻に不利な立場に置かれる重大な欠点がある)。
異形に対抗することに焦点を当てたドワーフは深淵の戦士(Advanced Race Guide)や異形感知(Pathfinder RPG Horror Adventures)の代替種族特性を選択することができる。深海へとダイビングしようとするものは塩ひげ(Advanced Race Guide)の代替種族特性を選択することもできる。
Advanced Race Guideには、水の子のエルフの代替種族特性、海の心の人間の代替種族特性、水の子のハーフエルフの代替種族特性が水界の環境のキャラクターのための選択肢として収録されている。加えて、ウンディーネはAdvanced Race Guideで水陸両性、深海を見通す目、地形への擬態の代替種族特性など多くの役に立つ選択肢がある。
aquatic elf heritageを持つハーフエルフはPathfinder Player Companion:Bastards of Golarionに収録されているshorebornの副種族を使用することができ、shorebornのハーフエルフはchild of the seaの代替種族特性を選ぶことができる。
より身の毛もよだつ者が人間らしさを呈しているというのであれば、人間はPathfinder RPG Horror Adventuresにある水棲の祖先の代替種族特性を選択して良い。シー・ハグから生まれたチェンジリングは海の肺の特殊能力を持っているが、呼吸を持続させるより水泳に興味があるならば、海の娘の代替種族特性と交換できる。これらのルールはPathfinder RPG Advanced Race Guideに収録されている。
他の多くの書籍がルインズ・オヴ・アズラント・アドベンチャー・パスを遊ぶ上で役立つものを提供するだろう。必要ではないが、下記のリストはこのキャンペーンを通じて遊ぶ経験を大幅に高めることができる他の情報源である。
このアドベンチャー・パスを遊ぶ上で、最高の資料はPathfinder Campaign Setting:Aquatic Adventuresである。この中には、キャンペーンの舞台となっている水域であるアルカディア海の更なる情報、さらには水中での戦闘を調整するためのルールが掲載されている。この本にはGMやプレイヤーのための新しいアーキタイプ、クラス特徴、特技、装備も掲載されている。
Aquatic Adventuresは水辺の環境で冒険することに関するルールを建て増ししているので、 Pathfinder RPG Core RulebookとPathfinder RPG Game Mastery Guideにあるこれらのルールをブラッシュアップするのは間違ったやり方ではない。これらのルールの多くはこのプレイヤーズ・ガイドの最後に再掲載しており、GMのプレイヤーの参考になるようにしてある。
上記のようにAquatic Adventuresはプレイヤーにとっても素晴らしい資料である。その書籍の中で、君は自分のキャラクターを波間の下で秀でられるようにする手助けとなるアーキタイプやその他のルールを見つけられるだろう。よりエキゾチックな種族向けに仕立てられているが、Pathfinder Player Companion:Blood of the Seaは地上の種族のための資料も十分に持ち、これらのオプションの一部は波間での生死を分けるかもしれない。
君をタルマンドール恩賜地帯へと連れて行く冒険は世俗的なものであるが、そこに信仰に対する審問は存在しない。これらに対する例外は、悪の神格を崇拝することであり、それは協力し共同体を構築するという理想に合わないからである。君が自分の特定の探索の他の一員を知っている可能性はあり、そのような場合、君はアバダルのプリースト及びエラスティルのプリーストが君と同行していることを知っているかもしれない。
このプレイヤーズ・ガイドの9~11ページに書かれているキャンペーン特徴に加えて、プレイヤーはこのキャンペーンに適した他の特徴を考えているかもしれない。君の特定のキャラクターに適した特徴に加えて、このキャンペーンでは探検、古代の異物の発掘、君の世界の知識の拡大方法に役立つ特徴が上手く適しているだろう。
ガルーンド人のキャラクターはPathfinder Player Companion:People of the Sandsに収録されている〔relic hunter〕の種族特徴に興味があるかもしれない。これは長く失われていた遺跡で古代の魔法装置を発見することに関係がある。同様に、Pathfinder RPG Ultimate Campaignの〔実用的な起動者〕の魔法特徴はこの努力に役立つだろう。同じくUltimate Campaignの〔遺跡学者〕の人間の種族特徴はこのキャンペーンで友好的であろう。
Pathfinder Player Companion:People of the Starsは異形に対してフェイントを行う時に役立つ〔born under the stranger〕の戦闘特徴を提供する。
君が水泳が得意なキャラクターを探していて、水辺の地形の困難と挑戦に対処するならば、以下の特徴を考慮したほうが良い。Pathfinder Player Companion:Blood of the Elementsは〔aquatic survivor〕の地域特徴がある。Pathfinder Campaign Setting:Inner Sea Godsには、ゴズレーを信仰するキャラクターのための〔strong swimmer〕の信仰特徴がある。Pathfinder Player Companion:Inner Sea Primerには2つ地域特徴がある:水没せし地からやってきたキャラクターのための〔Oagon diver〕と蒸気海からやってきたキャラクターのための〔Mordant heritage〕である。Pathfinder Player Companion:People of the Sandsに収録されている〔pearl diver〕の種族特徴はハーフエルフにとって有用なものであり、GMがウンディーネを許可するならば、同書収録の〔slippery step〕の種族特徴は良い選択である。Ultimate Campaignの〔海の魂〕と〔河ネズミ〕の地域特徴は水辺の環境の危険に対処するのに秀でた場所から来たキャラクターを意味する可能性がある。
恩賜先進社が失われしアズラントの探索を公表した時、多くの人々が興奮し、植民地へ行くものとして選ばれることを願ってアヴィスタンとガルーンド全域からアルマスへとやってきた。競争は激しく、企画開始時の旅路は特に激しいものであった。その最初の旅行で選ばれることがなかった多くの応募者は自動的に2回目の遠征の予定となった。他のものは、ペレグリン号で選ばれるために他の多くの応募者と競争しなければならなかった。何らかの理由で君は最初の旅路に選ばれなかったか応募せず、今は資格ある多くの申込者の中から抜きん出たものとならなければならない。
以下のキャンペーン特徴は、他の応募者から僅かに優れた君のキャラクターの要素や能力を表し、恩賜先進社から入植者の1人として選ばれることに繋がるものを表す。
〔アスリート〕/Athletic:君は体の動かし方のコツを常に知っている。君は農村部で育ち、いつも木によじ登ったり、湖や川で泳いだり、丘の岩肌を登ったりしていたか、大きな集落で育つ間、大会や競技に出て優れた成績を残した。このような背景のため、君の動きを遅くしたり、抑えたりすることができるものは殆どない。恩賜先進社の面接の際に、採用担当者は君の背丈と肉体に気が付き、強い背筋が常に発展させなければならない植民地で役立つために、植民地の探検の一員として君を採用した。
君は〈軽業〉、〈登攀〉、〈水泳〉への鎧によるペナルティを君のキャラクター・レベルの1/3まで軽減し(最小1)、この特徴を選んだときこの3つ技能のうち1つに+1の特徴ボーナスを得る。
〔アズラント研究者〕/Azlanti Scholar:君はアズラントの伝承の側面をよく知っている。恐らくパスファインダー年代記の最初の一冊目のコピーを見つけた後や、大学やその他の教育機関でアズラントについて学んだ後にこの古代の文化に魅了されたのだろう。もしかしたら君の両親あるいは保護者は学者で、君は古代のアズラントの話について聞きながら、そして読みながら成長していったのかもしれない。何年もの間、君はこの大陸の遺跡を訪れ、君の経歴を進めるかもしれない発見と共に帰ることを夢見ている。この学究的な気質のため、恩賜先進社はタルマンドール恩賜地帯の植民地に加わるように採用した。
君は〈知識:歴史〉、〈知識:地域〉、〈魔法装置使用〉に+1の特徴ボーナスを得、これらの技能のうち1つを君のクラス技能とする。加えて君はボーナス言語としてアズラント語を得る。
〔鷲の団の新兵〕/Eagle Knight Recruit:タルマンドール恩賜地帯はアンドーランの植民地であり、そして奴隷制度の脅威を見ることはありそうにないため、鷲の団の存在は強く必要とされるわけではなく、恩賜先進社は(植民地の名前は鷲の団のパトロンであるタルマンドールに由来しているにも拘わらず)この植民地に関連するかの組織を直ちに持とうとはしないだろう。しかし安全性の必要性は見過ごすわけにはいかない。君はアンドーランの軍の兵士であったか、軍事関連で非常な有望性を示した民間人であった。君が入植者にまで上り詰められた場合には、鷲の団は君を雇い入れ、非公式の鷲の団の地位を提供することにした。恩賜地帯で君は、植民地の安全に気をつけ、植民地の一般的な状態や気が付いた脅威に関する報告を補給船ごとに送り返すことになるだろう。恩賜先進社は君の軍の才能を評価して、タルマンドール恩賜地帯に到着する第2の入植者の集団のために君を選んだ。
君はゲーム開始時にブレストプレートとロングソード(あるいは他の軍用武器か単純武器)と100GPの装備品1つを追加で得る。加えて、君は[精神作用]へのセーヴに+1特徴ボーナスを得る。
〔雇われの身〕/Employee:君は恩賜先進社で働いているか、現職員の子供である。この結びつきはタルマンドール恩賜地帯の設立に関与する為の競争で一歩先んじる助けになった。会社は縁故採用が強すぎることを望んではいなかったので、君は入植者の第一波には含まず、代わりに入植者の第二波で島へと同行するように選ばれた。君は他の入植者に自分が会社の従業員であることを知られたくはないが、恩賜先進社での君の接触は必ずしも秘密にしておく必要があると言えるものではなかった。
君はゲーム開始時に150GPの装備品を追加で得、以下の従業員の一人を知っている(少なくとも地位の一部として):レイラ・ハースリー、ペレル・ベイズ、ラモナ・アヴァンドス。君の恩賜先進社との関係によって、君の言葉と考えは会社の従業員にとって重みのあるものであろう(GMは特定の状況においてこれらの従業員に対する〈交渉〉判定に+1の状況ボーナスを与える)。加えて君は〈はったり〉技能に+1の特徴ボーナスを得、〈はったり〉は君のクラス技能となる。
〔熟達した探検家〕/Expert Explorer:冒険好きな学者が君を育てたか、あるいは君は遠征中に生まれ、他の人生を知らなかったのだろう。君は特定の場所と親しくなり過ぎた時に落ち着きをなくし、苛立つ。君は興奮していることに慣れており、知識の探求は人生に於いて君の行く先を導き、そして君はこの生活習慣に関連している手法に沿って多くの技能を身に着けた。恩賜先進社の面接の中で、採用担当者は君が人生の中で訪れた様々な場所に好印象を持ち、未知の領域で巧みに立ち回る君の技能によって君を採用した。
この特徴を得た時〈知識〉技能を1つ選択する。君はその〈知識〉判定と〈生存〉判定に+1の特徴ボーナスを得、〈知識〉と〈生存〉は君のクラス技能となる。加えて君はマシェットmacheteを単純武器として扱う(訳注:macheteはPathfinder Player Companion:Melee Tactics Toolbox収録)。
〔足跡を追いかけて〕/Following in the Footsteps:君の親しい友人や家族が、タルマンドール恩賜地帯を設立するために恩賜先進社によって選出された入植者の第一波の一人であった。君は第一波に希望したが選出されなかった。第二波に選ばれた今、家族と再会するのが待ちきれない。君の家族や友人への献身は重要なものであり、君がすぐさま再会しようとしている友人や家族についての気持ちだけでなく、他人に敬意をもってどのように取り組むかを示している。
君が援護アクションを隣接する味方に行うとき、君が味方に与えるボーナスを1増加させる。加えて君の積極的に助ける性格ゆえに、君は〈交渉〉判定に+1の特徴ボーナスを得る。
〔健康的な体〕/Healthy:君は健康で長生きの家系である。子供の時、めったに病気にならず、一日中満足するまで走り回るだけのエネルギーがあった。他の人より疲れず、続けて運動しても平気であった。恩賜先進社は君の優れた体力を高く評価し、重要であると見たので、遠征隊の一員として採用された。
君は頑健セーヴ、一時間以上の水泳の後の疲労から受ける非致傷ダメージを防ぐための〈水泳〉判定、疲労を防ぐための【耐久力】判定に+1の特徴ボーナスを得る。加えて、君は【耐久力】の3倍のラウンドまで息をこらえることができる。
〔パスファインダー協会の新人〕/Pathfinder Recruit:探索、報告、協力。これは君がパスファインダー協会に入会してからの信条であり、君が注力するタルマンドール恩賜地帯確立の為の探索についての話を聞いた時、アズラントの遺物をぜひ見つけたいと熱望した。しかし、恩賜先進社は植民地の確立にパスファインダー協会の人間を加えるつもりがないことを知った。このことは君に奇妙な印象を与えた。一体誰がパスファインダー協会と同じくらい古代アズラントについて知っているのだろうか? 気にせず君は、協会に所属しながらも、適切な技能と経験をアピールし、申請手続きを行った。君は自分がアズラントの破壊された大陸行きの入植者の第二波に選ばれたという通知を受け得意になった。
君は標準的なウェイファインダー(11ページのサイドバー参照。訳注:下記参照)を持ってゲームを開始し、イニシアチブ判定に+1の特徴ボーナスを得る。
〔やりくり上手〕/Resourceful:君は物を作り治す技巧を常に持っていた。子供の頃、君はいつも両親の道具を持ち、家の周りの物を調整した。年を取るにつれ、自分自身を楽しませるだけでなく、幾許かの料金を取るようにし始めた。人々は君の技能に気が付き、何かを作ってもらったり面倒な装置やアイテムを修理してもらうために君の元へ頻繁に訪れるようになっている。毎回君は手早く作業をし、作成のプロセスに消費する資源の少なさで驚かせた。同様に、恩賜先進社は君の素晴らしい品物を作る技能にだけではなく、自身の仕事の中でどれほど楽々と効率的に作業を行っているかに気が付いた。君は常に少ない量で時には予期しない方法で作成するようである。
この特徴を得た時、〈製作〉あるいは〈職能〉を1つ選択する。その技能を用いた判定に+1の特徴ボーナスを得る。加えて、君が魔法のアイテムを作成する時間は減少する。君はアイテムの基本価格の1,500GP毎に8時間しか必要としない(通常の1,000GP毎に8時間の代わりに)。基本価格が375GP以内のポーションと巻物を2時間で作成できる; 他のアイテムと同様に、基本価格が375GPより高く、1,500GP以下のポーションと巻物は8時間かかる。
〔経験豊かなハンター〕/Seasoned Hunter:君は毎シーズンいつでも狩りをして育った。農村部で育って食卓を彩るために狩りをしたかもしれないし、スポーツのために荒野でキャンプをして君の技術を磨くような快適なライフスタイルから狩りをしていたのかもしれない。君の最も刺激的な狩りの話を共有し、100フィート先の目標の中心に当てたことを証明すると、君は食料と治安を幼年期の植民地に提供できるということを確信して恩賜先進社は君を探索に採用した。
以下のクリーチャー種別から1つを選択する。異形、動物、魔獣、蟲。君はこの種別のクリーチャーに対する攻撃ロールかダメージ・ロールに+1の特徴ボーナスを得る(片方を選択する。一度決定した場合変更はできない)。
〔専心〕/Set Mind:何かをしようを言う度に君はそれを貫き通そうと決めている。君はこの方法を取っていなかった期間のことを覚えていない。一度君が自分自身を特定の道に身を置いたならば、人々は君の心を変えるのに苦労する。とても頑固であるかもしれない、または特定の決心を持っているのかもしれない。いずれにせよ、君は自分の心に決めたことをし続けるだけである。恩賜先進社は、この有用な特徴を認め、君の大きな決定と君が心を置いたものへの揺るぎない決心のために入植者の第二波に採用した。
1日1回、君が通常とは異なる行動をさせるような(魅惑)と(強制)効果に対するセーヴィング・スローに失敗した時、フリー・アクションとしてそのセーヴィング・スローを即座に再ロールすることができる。たとえ結果が悪くなったとしても2回目のロールを採用しなければならない。
〔腕利き〕/Skillful:君は常に幅広い多くのことに興味を持ってきた。そして成長していくうちに、これらの才能の一部を磨くことに多くの時間を費やし、それは君の人生を助けた。一部の人々は君の成功が運であったと思っているが、他の人は君が本当に持っているものを認めていた――技術を。多数の多様な技能と能力に関心を持ち、様々な練習をしてきて、君の興味の中にはアズラントの遺跡の探検もあった。君の志願の後、恩賜先進社は君の問題への手慣れた取り組み方が植民地を発展させるうえで役に立つので、君を採用した。
1日1回、〈軽業〉、〈登攀〉、〈呪文学〉、〈隠密〉、〈魔法装置使用〉判定に失敗した時、フリー・アクションとしてその判定を即座に再ロールすることができる。たとえ結果が悪くなったとしても2回目のロールを採用しなければならない。
これはオフィスのバッジとしてほとんどのパスファインダー協会員たちが持つウェイファインダーの基本的なバージョンである。より精密でより強力なウェイファインダーはPathfinder Campaign Setting:Pathfinder Society Field Guideで詳しく説明している。
オーラ 微弱の力術; 術者レベル 5
装備部位 装備部位なし; 市価 500GP; 重量 1lb.
解説
古のアズラントの聖遺物を手本した小さな魔法装置であるウェイファインダーは概して銀でできており金で装飾された小型の方位磁針である。パスファインダー協会の遂行者の為の職場を示す記章であるウェイファインダーはその地位を示せるとても手頃な道具だ。合言葉で、君はウェイファインダーを輝かせられる(ライト呪文と同様)。ウェイファインダーは魔法的でない(磁力に拠る)方位磁針としても機能し、君が道に迷うのを避ける為の〈生存〉判定に+2の状況ボーナスを与える。ウェイファインダーにはアイウーン・ストーンを1つ嵌められるよう設計された小さな窪みがある。この方法で嵌められたアイウーン・ストーンは君に、頭部を回っているかのように通常通りの利益を与える; 一部のアイウーン・ストーンはウェイファインダーに嵌められるとGMの裁量により追加の力を与えるかもしれない。
作成要項
必要条件 《その他の魔法のアイテム作成》、ライト; コスト 250GP
ペレグリン号という帆船に乗り海上を6週間過ごすと君のキャラクターは他のPCや他の乗組員を知る機会を得る。キャプテン・ジェイコブ・マルコシ(秩序にして中立、男性の中年の人間、5レベル・ファイター/2レベル・エキスパート)、は青い目をしている40代でペレグリン号の船員を率いている。彼は色白で恩賜先進社に対する忠義よりも、彼の船員に対して頑固にも義理堅い。彼の直下にはアンドーランから来たハーフエルフのファースト・メイト・ナエラス(中立にして善、女性のハーフエルフ、2レベル・ファイター/2レベル・ローグ)がいる。ペレグリン号のナビゲーターは、タイラ・スウェイン(真なる中立、女性の人間、3レベル・オラクルAPG)という名の強力な存在感を放つ女性であり、ラエルグ(真なる中立、男性のハーフオーク、4レベル・ブローラーACG)という名の逞しいハーフオークが掌帆長として従事している。船の最後の役員はビーン・カウンター・ブレディ(秩序にして中立、女性のハーフリング、2レベル・エキスパート/2レベル・レンジャー)であり、給養係に従事している。ペレグリン号には16名の船員がおり、船を整備し索具を動かしている。
ペレグリン号の乗客はPCを含む全てが入植者であり、タルマンドール恩賜地帯の入植者の第2波の一部である。6人の植民地の民兵に加えて以下の人々がPC及び36人の入植者に同行する。
アルバ・ダイヴェンヴァール/Alba Divenvaar(秩序にして中立、女性の中年のドワーフ、4レベル・アルケミストAPG)は長きにわたり内海地方を広く旅しているが、いつの日にかアルカディア海の海岸へたどり着いてその土地にある錬金術の秘密を発見したいと切望している。
アンヤ・サンドストライダー/Anya Sandstrider(混沌にして善、女性の人間、3レベル・レンジャー)はシンダーランドからのショアント人の亡命者である。彼女は荒々しい印象を与えるが、これは彼女の親切な性質を覆っているものである。彼女がハンターや自然主義者として示してきた技能が探検隊に加わることへとつながった。
カーヴァー・ヘイスティングス/Carver Hastings(中立にして善、男性の人間、4レベル・バード[考古学者UC])は学術的なあこがれにも拘わらず、兵士として探検に加わった、真面目で真剣な探検家である。彼は地域の歴史に非常に興味がある。
エイモン・カランス/Eamon Caranth(秩序にして善、男性のハーフエルフ、3レベル・エラスティルのクレリック)はリラックスしている親しみやすい司祭で、長年の友人であるクルヴィスとよく冗談を言い合っている。彼は船で熱心に他の人を手伝っている。
ハーコート・キャロルバイ/Harcourt Carrolby(秩序にして中立、男性の人間、4レベル・アリストクラート)は馬の飼育家の裕福な家庭からやってきたちょっとした俗物である。彼は島で厩舎と牧場を設立するためにタルマンドール恩賜地帯の探検に加わった。
クルヴィス・ヌルピコ/Kurvis Nurpico(秩序にして中立、男性の中年の人間、 アバダルのクレリック)はこの入植者の第二波のもう一人の司祭である。彼は外見上は意地の悪い人に見えるが、時々表情が和らぐ。
ルーティン・ケイルウィック/Luetin Calewick(真なる中立、男性の人間、1レべル・コモナー/3レベル・エキスパート)は第一波の入植者で到着した鍛冶屋の助手として働くためにタルマンドール恩賜地帯で旅をする、ぼさぼさの口ひげが特徴の禿かかった男性である。無害な人ではあるが、しばしば人々に誤ったやり方で接し、その人々を定めてから彼らの態度や意見を判断する傾向があり、しばしば、関係する者たちに合うように自分自身を調整する。
レイラ・ハースリー/Lyra Heatherly(混沌にして善、女性のハーフエルフ、3レベル・エキスパート/1レベル・レンジャー[案内人])は危険に目がない測量士で、恩賜先進社の従業員である。
ペレル・ベイズ/Perrell Beys(秩序にして中立、女性の人間、3レベル・エキスパート/1レベル・ローグ)は恩賜先進社の従業員であり、植民地の拡大を文書化し、入植者が接触する遺跡や古代の遺物についてアドバイスするための学者兼歴史家である。
ラモナ・アヴァンドス/Ramona Avandth(中立にして善、女性の人間、5レベル・バード)は植民地のために恩賜先進社から指示されたリーダーであり、入植者の第一波のリーダーの負担を軽減するために第二波として送り込まれる。
君がタルマンドール恩賜地帯の旅の一部をロールプレイする場合、GMはこれらの個々人に関する詳細な情報を持っている。
Pathfinder RPG Core Rulebookの一部で水中での戦闘を取り扱っているが、それらの多くはPCが水の外におり敵が水中にいることを仮定している。Pathfinder RPG GameMastery GuideではCore Rulebookで記載されている内容を拡張し、「Core Rulebookに記載されているルールは、そのルールを使用するキャラクターは水界の環境を原住としてはいないことを前提に作成されていること」を明確化している。これら両方のルールブックに記載されている水中戦闘のルールは利便上のため以下に転載している。
水中戦闘に関する多くのルールはPathfinder Campaign Setting:Aquatic Adventuresを参照せよ。
水界は、ほとんどのPCにとって、最もやさしくない地形である。呼吸できないので。地上の各種地形と違い、地形としての水界には、ルール上、細かな地形の構成要素はない。もとより海底には多くの不思議があり、本章でこれまで見てきた地上の様々な地形の構成要素にはみな海底版がある。しかしキャラクターが海賊船の甲板で突き飛ばしにあって水中にどぼんといった場合、数百フィート下の海底に丈の高い海草の林があったとしても、それがなんであろう。そこで当ルールでは、地形としての水界を単に2つに大別する。流れる水(川や小川)と流れない水(海や湖)である。
流れる水:穏やかな大河は時速わずか数マイルで流れるので、ほとんどの場合、流れない水として機能する。しかし中にはもっと流れの速い川や小川もある。こうした川の水上や水中にあるものは、1ラウンドあたり10~40フィートの速度で下流に流される。真に流れの速い急流は1ラウンドあたり60~90フィートの速度で、泳ぐ者を下流に押しやってしまう。流れの速い川は、常に最低でも“荒れた水面”(〈水泳〉難易度15)として扱われる。白く泡立つ急流は“大荒れの水面”(〈水泳〉難易度20)として扱われる。流れる水の中にいるキャラクターは、自分のターンの最後に、所定の距離だけ下流に流される。川岸に対する相対位置を保とうとするキャラクターは、自分のターンの一部または全部を上流へ泳ぐことに費やさなければならない。
押し流される:1ラウンド60フィート以上の速度で流れる川によって押し流されているキャラクターは、毎ラウンド1回、難易度20の〈水泳〉判定を行わねばならず、失敗すると水中に沈む。5以上の差で判定に成功したなら、岩や木の枝や水底の倒木につかまって体を固定することができる。岸にたどり着いて急流を脱出するには、難易度20の〈水泳〉判定に3回連続で成功する必要がある。岩や枝や水底の倒木につかまって体を固定しているキャラクターが自力で脱出するには、そこを離れ水中に飛び出して泳ぎきらねばならない。ただし、他のキャラクターが彼らを救助することはできる。これはちょうど流砂(Core Rulebook427ページの『地形:湿地』で既述)につかまったキャラクターを救出する場合のように行う。
流れない水:海や湖で移動するには、単に水泳移動速度を使うか、〈水泳〉判定に成功すればよい。難易度は穏やかな水面で10、荒れた水面で15、大荒れな水面で20である。水中にいる場合、キャラクターは呼吸する方法を見つけねばならない。そうできないなら溺れる可能性がある。水中では、キャラクターはどちらの方向へも移動することができる。
水中での隠密行動と探知:水中でどれだけ遠くが見えるかは、水の透明度によって変わる。大体において、クリーチャーは水が澄んでいれば4d8×10フィート先まで、水がにごっていれば1d8×10フィート先まで見通せる。動いている水は常に濁っているものとして扱う。ただし、特に流れのゆるい大きな川は例外である。
水中では身を隠すための遮蔽や視認困難を提供してくれるものをみつけるのは(海底を除き)難しい。
不可視状態について:不可視状態のクリーチャーは、水を押しのけることになる。そして水を押しのけた場所には、そのクリーチャーの体の形をした“泡”のようなものが見える。このため、クリーチャーは完全視認困難(失敗確率50%)ではなく、視認困難(失敗確率20%)を得るにとどまる。
本来陸上に住んでいるクリーチャーにとって、水中で戦うのはかなり骨である。水中の環境はクリーチャーのアーマー・クラス、攻撃ロール、ダメージ、移動に影響を与える。そのクリーチャーの相手が攻撃にボーナスを得ることもある。こうした効果を14ページの『表:水中での戦闘に関する影響』にまとめた。キャラクターが泳いでいる場合も、胸まで水に浸かって歩いている場合も、水底を歩いている場合も、みなこの表を使えばよい。
水中での遠隔攻撃:水中では投擲武器は無効である(たとえ陸上から投げたとしても)。他の遠隔武器による攻撃には、通常の距離によるペナルティに加えて、水中を5フィート通るごとに攻撃ロールに-2のペナルティがつく。
陸上からの攻撃:泳いでいる者、水に浮かんでいる者、水面に顔を出して立ち泳ぎしている者、胸までかそれ以上の深さのある水をかき分けて歩いている者は、陸上の相手からの攻撃に対して良好な遮蔽を得る(アーマー・クラスに+8のボーナス、反応セーヴに+4のボーナス)。ただし陸上にいる相手がフリーダム・オヴ・ムーヴメントの効果を得ており、水中の目標に対して近接攻撃を行うのであれば、この遮蔽は無視される。完全に水面下にいるクリーチャーは、地上の相手に対して完全遮蔽を得る(ただし地上の相手がフリーダム・オヴ・ムーヴメントの効果を得ている場合を除く)。魔法効果は影響を受けないが、攻撃ロールを要するもの(これは他の効果と同様に影響を受ける)と[火炎]効果は別である。
火:魔法のものでない火(錬金術師の火を含む)は水中では燃えない。呪文および擬似呪文能力のうち、補足説明に[火炎]とあるものは、術者が術者レベル判定(難易度20+呪文レベル)に成功しない限り、水中では効果がない。術者が判定に成功すれば、呪文は通常の火炎の効果の代わりに蒸気の泡を生み出すが、それ以外の点では呪文の説明通りに働く。超常能力の[火炎]効果は、特記なき限り水中では効果がない。水面は[火炎]呪文の効果線を遮断する。術者が術者レベル判定に成功して[火炎]呪文を水中で使い得たとしても、やはり水面はその呪文の効果線を遮断する。
水中での呪文:水中で呼吸ができない者にとって、水面下で呪文を使うのは困難である可能性がある。水中で呼吸できないクリーチャーが水中で呪文を使うには、精神集中判定(難易度15+呪文レベル)に成功しなければならない(これは[火炎]呪文を水中で使うための術者レベル判定とは別に行われる)。水中で呼吸できるクリーチャーはなんら影響を受けず通常に呪文を発動できる。GM判断により、ある呪文が水中では異なる機能を発揮するようにしてもよい。
状況 |
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斬撃または殴打 |
刺突 | |||
崩さない | ||||
-2/半分 |
崩さない | |||
-2/半分2 |
1/4または半分3 |
崩さない | ||
しっかりした足場4 |
-2/半分2 |
半分 |
崩さない | |
上記のいずれでもない |
-2/半分2 |
-2/半分 |
崩す |
Pathfinder RPG Core Rulebookに示されている水中戦闘のルールは、ほとんどのPCのようにこの危険な環境に生来適応していないクリーチャーに適応される。さらなる水界環境の冒険や深海探査にはPCが冒険を続けるためには疑う余地なく魔法の使用が必要である。ウォーター・ブリージングは明らかに有用であり、またエンデュア・エレメンツも温度の面で助けになる。圧力ダメージはフリーダム・オヴ・ムーヴメントのような効果で完全に回避できる。しかしポリモーフ呪文で取る姿が水棲のものであれば、水中では最も有用となるだろう。
生来的適応:(水棲)の副種別を有するクリーチャーは水中で呼吸することができ、クリーチャーの典型的な生息環境で見られる水温から影響を受けない。水棲のクリーチャーと息こらえの能力を持つクリーチャーは圧力のダメージにより大きな抵抗力を持つ。ある深度から瞬間的に別の深度に移動させられない限り圧力から来るダメージを受けることはない(このような場合、圧力効果に対する頑健セーヴを5回連続で成功した後に圧力の変化に適応する)。
どんなキャラクターも、頭まで浸かってしまわない程度の比較的穏やかな水ならば、歩いて渡ることができ、この場合判定は不要である。同様に、静かな水面を泳ぐならば、難易度10の〈水泳〉技能判定に成功するだけでよい。訓練を受けた泳ぎ手ならば、単に出目10をするだけでよい。ただし防具や重い装備を身につけていれば、泳ぐのは難しくなる(Core Rulebookの108ページにある〈水泳〉技能の説明を参照)。
一方、流れの速い水はもっと危険である。難易度15の〈水泳〉判定か【筋力】判定を行い、成功すればキャラクターは沈まずにいられる。また判定に失敗すれば、キャラクターは1d3ポイントの非致傷ダメージ(岩場や階段状の滝を流れる水の場合は1d6ポイントの致傷ダメージ)を被る。
非常に深い水の中はたいてい真っ暗で、方向を定めるのが難しい上、水面から100フィート下にいるごとに水圧により毎分1d6ポイントのダメージを受ける。1回の頑健セーヴィング・スロー(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)に成功すれば、その1分の間はダメージを被らなかったことになる。非常に冷たい水はそれに浸かっている1分ごとに1d6ポイントの非致傷ダメージを与える。
どんなキャラクターも、自分の【耐久力】の2倍に等しいラウンドの間、息を止めておくことができる。そのキャラクターが標準アクションまたは全ラウンド・アクションをとるごとに、息を止めていられる残り時間が1ラウンド減少する。この期間が過ぎると、息を止め続けるためには、そのキャラクターは毎ラウンド1回の【耐久力】判定(難易度10)を行わなくてはならない。1ラウンドごとにこの判定は難易度が+1されていく。
ついにこの【耐久力】判定に失敗すると、そのキャラクターは溺れ始める。1ラウンド目にそのキャラクターは気絶状態(ヒット・ポイント0)となる。次のラウンドには、そのキャラクターは-1ヒット・ポイントになり、瀕死状態となる。3ラウンド目に、そのキャラクターは溺死する。
気絶状態のキャラクターが水中に沈んだ場合(あるいは水中にいる意識のあるキャラクターが気絶状態になった場合)、【耐久力】判定を行わなければならない。この判定に失敗すると、即座に、そのキャラクターは-1ヒット・ポイントになり(すでにヒット・ポイントが-1以下ならさらに1ヒット・ポイントを失う)。次のラウンドに、そのキャラクターは溺死する。