アズラント人は、かつてアルカディア海に浮かぶアズラント大陸に、人類最古の文明であるアズラント帝国を建設した人間の民族である。約10,000年前、-5,293ARの“Earthfall”‐スターストーン落下‐により帝国が崩壊した後は、内海地域に散らばり他の民族と融合していった。“最後のアズラント人”といわれたエイローデンのあとは、もはや純血のアズラント人はいないとされる。[1]
古代アズラント人は美しく威風堂々たる外見であったとされ、印象的な眉毛と、髪の毛の生え際がやや後退していることで知られる。髪の色は黒など暗色系で、肌の色は白かオリーヴ色。最も特徴的なのは紫色の瞳をしていたことである。
ギルマンと言われる水棲人類もこのような外見的特徴を持ち、低アズラント人(Low Azlanti)と呼ばれている。
民族としては滅んでいるが、アズラントの文化や詩歌、精神はまだ生き延びている。アズラントの装飾品は現在でも高値で取引され、新しく出土されたものが新たな流行を生み出すこともある。織物、彫刻、刺青にはアズラント風の文様が今でも使われている。古代アズラント語は現代の共通語であるタルドール語のもとになった。
シェリアックス人とタルドール人は、それぞれ自分たちこそがアズラント直系の子孫であり、その文化と精神を受け継ぐ者だと主張している。自分たちの知性、優雅さ、魔法への傾倒、美はアズラント人を起源とするという訳である。
アズラント人は自分の名前が記憶や歴史の中に刻まれるように生きなければならない
今日では、シェリアックス人やタルドール人は自分たちの文化的伝統に適った名前をつけるが、過去の栄光との繋がりを強めたいと思う者は、古代アズラントの文献から名前を探す。
彼らの名前は必ず母音で始まる。
女性名:アスワイゼ Aswaithe、アメスデュシアス Amesducias、アリアンダラ Aliandara、エストルーデ Estrude、エマリアンドラ Emalliandra、アイオメストリア Iomestria、アイオーメ Iaome、オマーラ Ommarra、オヴィエント Oviento、ウダーリン Udarrin、ウリオネストリア Ulionestria
男性名:アラマンダー Alamander、アコリアン Akorian、アリオッホ Arioch、エロデル Erodel、エリスムス Ellismus、アイオゴリアン Iogorian、イルスムス Illsmus、イクシオランダー Ixiolander、オルハス Olhas、オソーロ Othollo、オスタリアン Ostarian、ウレスト Ureste、ウドーマー Udhomar
[1] Erik Mona et al.(2008). Campaign Setting, p. 18. Paizo Publishing, LLC. ISBN 978-1-60125-112-1