神話呪文は術者の神話パワーを引き出しより強力な魔法の効果を作り出す――神話級ファイアーボールは目標となったクリーチャーに火をつけ、神話級メイジ・アーマーはクリティカル・ヒットを無効化することができる、といったように。これらの呪文は呪文発動クラスによって得られた呪文として得た呪文と分割されるものではなく、君が既に修得している呪文に神話の力を注入したものなのだ。
神話呪文の修得/Learning Mythic Spells:神話呪文を修得するには、君は神話呪文発動共通道能力か《神話呪文追加》のいずれかを修得していなければならない。
神話呪文の発動/Casting Mythic Spells:君がある呪文の神話版を修得しているなら、呪文を発動する際にいつでも、神話パワーを1回分消費して発動する呪文を神話版に変化させることができる。このことで呪文発動に使用する呪文スロットのレベルは変化しない。
君が(クレリックやウィザードのような)呪文を準備する術者の場合、君は呪文の神話版を準備する必要は無い――非神話版の呪文を準備しておけば、神話パワーを1回分消費することで神話版として発動することができる。特記無い限り、呪文の神話版の発動には非神話版の発動より長い発動時間を必要としない。
神話呪文の効果/Effects of Mythic Spells:特記無い限り、神話呪文はその呪文の非神話版と同様に機能する。例えば、アニメイト・デッドと神話級アニメイト・デッドのどちらで作られたゾンビも、この呪文における一度に君が制御できるアンデッドのヒット・ダイス上限として扱われるし、混沌属性のクリーチャーはケイオス・ハンマーに完全耐性を持つことと同様に神話級ケイオス・ハンマーにも完全耐性を持つ。
神話呪文の説明に非神話呪文の効果を強化、置き換え、更新する記述がなく、非神話呪文の効果の代わりに作り出す効果の記載が無いのなら、神話版の効果に加えて非神話版の効果もそのまま発揮される。例えば、神話級ブラスフェミイ呪文はセーヴに失敗したクリーチャーにペナルティを与える。これは、非神話級のブラスフェミイのペナルティを置き換えることに言及した説明が存在せず、非神話級の呪文の効果に追加する形でペナルティが記載されているためだ。
神話呪文の増強/Augmented Mythic Spells:神話呪文の増強版は神話呪文と同様に機能するが、追加の利益や選択肢、効果の増加がある。増強効果には、その呪文を増強神話呪文として発動するための最低階梯があるものもある。もしそうなら、増強効果に対する階梯要件は表に括弧で記載されている。例えば、「増強(第4階梯)」とある場合、少なくとも第4神話階梯なければその選択肢を使用することはできない。神話呪文を修得しているなら、君は要求される階梯に到達した時点で、自動的にその神話呪文の増強版の発動方法を知る。
神話呪文の増強版を発動するには、君は発動する際に神話パワーの使用回数を追加で消費しなければならない。その増強版に追加で消費する使用回数は、その呪文の増強項に記載されており、そこにはその呪文の神話版を発動するために必要となる神話パワー1回分が含まれている。呪文を発動する際、君は非神話版、神話版、増強された神話版のいずれを発動するか決定しなければならず、その後適切な神話パワーの使用回数を消費する。君は神話版に変更するために神話パワーを消費した後にその呪文の非神話版を発動することはできないし、増強版に変更するために神話パワーの差分を消費した後でその呪文の基本神話版を発動することもできない。
例:君は9レベル・ウィザード/第6階梯アークメイジであり、神話級アニメイト・デッドを修得していてアニメイト・デッドを準備している。アニメイト・デッドを通常通り使用する際には神話パワーを消費する必要は無い。神話級アニメイト・デッドを発動するには、アニメイト・デッド呪文を発動する際に神話パワーを1回分消費する必要がある。神話級アニメイト・デッドの増強版を発動するには、アニメイト・デッド呪文を発動する際に神話パワーを(3回分ではなく)2回分消費しなければならない。
魔法のアイテムに収められた神話呪文/Mythic Spells in Magic Items:そのアイテムがアーティファクトでない限り、神話呪文を魔法のアイテムに吹き込む形で作ることはできない(例えば、君はポーション・オヴ・キュア・ライト・ウーンズ(神話)を作成することはできない)。
データ・ブロックにおける神話呪文/Mythic Spells in Stat Blocks:クリーチャーのデータ・ブロックにおいて、上付き文字で“M”と記載されていれば、そのクリーチャーはその呪文の神話版を修得していることを意味する。
強力/Potent:君が神話呪文として発動する呪文は全て、より抵抗するのが難しい強力な形態にすることができる。神話パワーを追加で1回分消費する事で、君はその呪文のセーヴ難易度を2だけ増加させ、呪文抵抗を貫くための術者レベル判定に+2のボーナスを得る。
復元性/Resilient:神話呪文として発動した呪文は全て、解呪や相殺するのがずっと難しい、復元力のある形で発動することができる。神話パワーを1回分追加で消費する事で、その呪文を解呪するために行ういかなる判定も-4のペナルティを受け、(呪文相殺の通常ルールが適用される場合)相殺しようとする術者によって神話パワーを1回分消費された呪文でなければその呪文の復元性を超えることはできない。
君は強力で復元性のある形で呪文を発動することができる。そのようにする場合、君は神話パワーを合計で追加で2回文消費しなければならない。君は同様に、増強された神話呪文を強力かつ復元性のある形で発動することができる。
神話呪文の説明における階梯/Tiers in Mythic Spell Descriptions:特に記載が無ければ、神話呪文の説明で参照される階梯は、呪文を発動するクリーチャーの階梯を表している。神話呪文が君の階梯の半分を参照する場合、最低値は1となる(つまり君は第1階梯であってもその利益を得ることができる)。