秘術の技を実践するほとんどのものにとって、魔法の学習には膨大な勉強と実践が必要となる。その血から魔力を引き出すものにとってさえ、努力は課せられる。しかしアークメイジはそうではない。この秘術の達人は現実界の綴れ織りから力を引き出し、容易にそして自然に魔法を織り上げる術を学ぶ。
アークメイジは秘術魔法の達人であり、この道にある能力の多くは秘術呪文を発動する能力を高めたり、その潜在力を大いに高めてくれる。加えて、この道の選択肢は魔法とそれを扱うものの知識を増やしてくれる。最高階梯に至ると、君は異なる種別の間にある壁すら崩れさせ、現実世界の綴れ織り自身を変質させることができるようになる。
役割:アークメイジとして、君は秘術呪文の大いなる力を引き出す能力を得、防御を打ち砕き敵を無力化する。君は秘術の技と広範な知識を支配する力によりグループの仲間に素晴らしい利益を与え、魔法のアイテムのほとんどの力を引き出す才能は非常に有益なものだ。身を守る方面ではほとんど得られるものはないが、圧倒するほどの攻撃の才はそれを補ってあまりある――だがそれでも、君は近距離に近づかれれば逃げた方がいいだろう。
クラス:アークメイジは秘術呪文を発動するキャラクター、とりわけソーサラーとウィザードにおいて最も一般的な選択肢となる道だ。バード、サモナー、ウィッチもこの道で素晴らしく目を惹くものが見つかるかもしれないが、他の道でも有益なものが見つかるかもしれない。
ボーナス・ヒット・ポイント:アークメイジの階梯を得る毎に、君は3ボーナス・ヒット・ポイントを得る。これらのヒット・ポイントは累積し、ヒット・ダイス全体や他のデータに影響を及ぼさない。
階梯 |
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階梯を得るたびに、君は以下の能力を得る。
アークメイジの秘奥/Archmage Arcana:以下の能力から1つを選択すること。一度選択したなら、以後変更できない。
術師の打撃(超常)/Mage Strike:即行アクションとして君は神話パワーを1回分消費することで、1回の近接攻撃を行うことができる。これは君がこのラウンドに行う他の攻撃に加えて行われる。君が準備している秘術呪文もしくは使用できる秘術呪文スロットを1つ消費するならば、君はこの攻撃ロールに呪文もしくは呪文スロットのレベルの2倍に等しいボーナスを攻撃ロールに得、この攻撃は追加で消費した呪文もしくは呪文スロットのレベルごとに2d6ポイントのエネルギー・ダメージ([強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]から選択する)を追加で与える。この攻撃で発生する通常のダメージは全てのダメージ減少を無視するが、エネルギー・ダメージは抵抗や完全耐性の影響を受ける。
でたらめな秘術(超常)/Wild Arcana:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、準備している呪文もしくは呪文スロットを消費することなく秘術呪文を1つ発動することができる。この呪文は秘術呪文を発動するクラスの呪文リストに含まれていなければならず、君が秘術呪文を発動するクラスで発動できるレベルのものでなければならない。君はこの呪文を準備している必要はなく、修得している呪文の一覧に含まれている必要もない。このようにして呪文を発動した際、レベルに関連した効果を決定する目的において、君の術者レベルは2レベル高いものとして扱われる。君はこの呪文に自分の修得している呪文修正特技を適用することができるが、修正後のレベル合計は君が秘術呪文を発動するクラスで発動できる秘術呪文の最高レベルを上回っていてはならない。
怒涛の秘術(超常)/Arcane Surge:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、準備している呪文や呪文スロットを消費することなく秘術呪文1つを発動することができる。君が呪文を準備するならば、この呪文はその日に準備していた呪文のうちの1つでなければならない(それがすでに発動したものであっても良い)。もしきみが呪文を任意発動するなら、その呪文は君の修得している呪文でなければならない。この呪文がセーヴィング・スローを要求するものならば、非神話クリーチャーはこの呪文におけるセーヴィング・スローを2回ロールしてより低い出目を用いなければならない。君がクリーチャーの呪文抵抗に対して術者レベル判定を行わねばならない場合、君は術者レベル判定を2回行い(それぞれに君の階梯を加える)、より高い出目を選択する。君はこの能力を使用して発動する呪文に呪文修正特技を適用することはできない。
道能力/Path Ability:第1階梯と以後の各階梯の時点で、アークメイジの道能力一覧もしくは共通道能力一覧から新しい道能力を1つ選択すること。一度選択すると以後変更できない。特記無い限り、各能力は1回だけ選択することができる。クラス能力や最低神話階梯など、能力には前提条件のあるものもあり、それらを選択するにはその前に前提条件を満たさなければならない。
真なるアークメイジ(変則)/True Archmage:第10階梯において、君が1体以上の非神話クリーチャーを目標とする秘術呪文を発動する際、それぞれの非神話級クリーチャーはこの呪文に対するセーヴィング・スローを2回ロールし、低い出目を選択しなければならない。君は15+君の最も高い秘術呪文術者レベルに等しい呪文抵抗を得る。この呪文抵抗は秘術呪文にのみ適用される。1ラウンド1回、君が敵の神話クリーチャーにより発動された呪文を呪文抵抗で防いだ際、君は神話パワーを1回分回復する。
君は以下の道能力を全ての階梯において選択することができる。
一瞬の全知(変則)/Flash of Omniscience:君が情報を呼び起こす能力は驚くばかりだ。君が【知力】基準の技能判定で出目10を選択する際、結果に君の階梯を加える。フリー・アクションとして神話パワーを1回分消費することで、君はディヴィネーションを使用したかのように質問を1つ行うことができる。正しい回答が得られる基本確率は70%+君の最高の秘術術者レベル+君の階梯(最大100%)に等しい。この答えは神の代理人から得られるのではなく、君自身の生来の理解によるものだ。そのため、回答が謎めいたものとなることはない。君が正しい回答を得られない場合、〈知識〉判定に失敗したかのように扱う。君は同じ質問のためにこの能力を再度使用することはできない。
エネルギー変換(超常)/Energy Conversion:君が[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のいずれかの補足説明を持つ呪文を発動する際、君は神話パワーを1回分消費することで、そのエネルギー種別をこれらのエネルギー種別1つに置き換えることができる。通常その呪文が補足説明として持つエネルギー種別は失われ、新しいエネルギー種別を補足説明として得る。この呪文の他の効果は変化しない。
感覚的リンク(超常)/Sensory Link:標準アクションとして、君は使い魔の目と耳を通して見聞きすることができる。この能力を使用している間、通常の感覚を用いて見聞きすることはできない。例え使い魔が通常会話できないとしても、君は自分の修得している言語を使用して使い魔を通して会話をすることができる。君は標準アクションでこのリンクを終了し、自分の通常の感覚を取り戻すことができる。リンクしている間、君は神話パワーを1回分消費して、君ではなく使い魔を起点として呪文を発動することができる。この能力を使用するためには、君は使い魔を有していなければならない。
結合秘術(変則)/Coupled Arcana:君が秘術系統能力、バードの呪芸、血脈の力、呪術、メイガスの秘奥を起動するために標準アクション、移動アクション、即行アクションを使用する際、君は同時にフリー・アクションとして神話パワーを使用する能力を起動することができる。起動する神話能力は君が起動した能力と同じアクション種別を持つか、より早いものでなければならない(即行アクションは移動アクションより早く、移動アクションは標準アクションより早い)。
血脈増強(超常)/Bloodline Intensity:君の神話パワーはソーサラーの血脈を増強する。君の血脈の血脈特技の一覧から血脈特技を1つ選択すること。君はその特技の前提条件を満たしていなければならない。君はまた、血脈呪文それぞれを1日に1回、1日に発動できる呪文数とは別に発動できる。この能力を選択するためには、君は血脈のクラス特徴を有していなければならない。
元素との絆(超常)/Elemental Bond:君は元素次元界の1つとつながりを持つ。風、地、火、水の元素次元界から1つを選択すること。この次元界に適合する補足説明を持つ呪文を発動する際、この呪文における術者レベルに君の階梯を加える事。君は選択した次元に対応したエネルギー種別――風なら[雷撃]、地なら[強酸]、火なら[火炎]、水なら[氷雪]――に対する抵抗10を得る。第6階梯において、この抵抗は20に増加する。第9階梯において、この抵抗は30に増加する。
自在なる系統(変則)/Flexible School:君が秘術系統としていないウィザードの秘術系統を1つ選択する。君はその秘術系統から系統能力を得る。この系統能力において、君の階梯をウィザード・レベルとして扱う。秘術系統を一度選択したら変更することはできない。君が対立系統としている秘術系統を選択することはできない。この能力を選択するためには、君は秘術系統のクラス特徴を有していなければならない。君はこの能力を3回まで選択できる。選択するたびに君の有しているもの以外の秘術系統を選択すること。
自在なる相殺呪文(超常)/Flexible Counterspell:君の神話パワーは他の呪文を相殺する能力を高めてくれる。割り込みアクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、呪文の相殺を試みることができる。この能力は君が呪文を相殺するために待機アクションを行っていたかのように機能するが、同じ呪文やディスペル・マジックを使用する代わりに、君は目標となる呪文の呪文レベル以上の呪文もしくは呪文スロットを消費する。
持続する秘術(変則)/Arcane Endurance:君が発動する呪文の持続時間を決定する際、君の術者レベルを4レベル高いものとして扱う。この効果は他のレベルによって変化する効果に影響を及ぼさない。
呪文殺しの追撃(超常)/Spellbane Counterstrike:君は素早い瞬発力でもって、君が相殺した呪文の術者に追撃する。君が呪文相殺に成功したなら、君は呪文相殺アクションの一部として君の移動速度まで移動することができる。この移動が終了した時、君は近接武器の間合いに相殺呪文の目標を収めていなければならない。この能力による移動は、このラウンドの君の総移動量として扱わない。目標の呪文発動が機会攻撃を誘発したなら、君は直ちに目標に対して機会攻撃を行うことができる。
呪文投擲(超常)/Throw Spell:近接接触呪文を発動する際、君は神話パワーを1回分消費することで、その呪文を遠隔接触攻撃として投擲することができる。この投擲された呪文の有効距離は階梯毎に10フィートである。この呪文が複数回近接接触攻撃を行えるものならば、君は適当と思うように、任意の回数だけ近接接触攻撃を行い残りを投擲することができる。
神話級血脈(超常)/Mythic Bloodline:君が血脈の力の効果を決定する際、君は4レベル高いものとして扱われる。これにより君が使用できる血脈の力の効果は増加するが、通常よりも低いレベルで血脈の力を使用できるわけではない。君が呪文修正の達人のような、1日に複数回使用できるソーサラーの血脈の力を持っている場合、君は階梯の半分(最低1)に等しい値だけ追加の使用回数を得る。この能力を選択するためには、君は血脈のクラス特徴を有していなければならない。
神話級呪術(超常)/Mythic Hexes:君の呪術は非神話級の目標に対して特に有効だ。君が非神話級の目標に対してセーヴィング・スローを要求する呪術を使用する際、その目標は自動的に1ラウンドだけ効果を受け(この時間は呪術の持続時間として扱わない)、呪術に抵抗するためにセーヴィング・スローを試みることはできない。次のラウンドの君のターンにおいて、このクリーチャーは通常通りセーヴィング・スローを試みることができる。このセーヴィング・スローに成功したなら、呪術の効果から解放される。失敗した場合、通常通りこの効果を受ける。この能力を選択するためには、君は呪術のクラス特徴を有していなければならない。君はこの能力を2回選択することができる。2回目に選択した場合、この効果は大いなる呪術にも適用される。
神話級秘術系統(超常)/Mythic School:秘術系統能力の効果を決定する際、君は4レベル高いものとして扱われる。これにより君が使用できる秘術系統能力の効果は増加するが、通常よりも低いレベルで秘術系統能力を使用できるわけではない。君が盲目の光線のような、1日に複数回使用できる秘術系統能力を持っている場合、君は階梯の半分(最低1)に等しい値だけ追加の使用回数を得る。この能力を選択するためには、君は秘術系統のクラス特徴を有していなければならない。
素早い呪文準備(超常)/Rapid Preparation:君は通常の15分ではなく、1分だけで空の呪文スロットに呪文を準備することができる。君は通常の1時間ではなく15分だけで全ての呪文スロットに呪文を準備することができる。即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、空の呪文スロットに即座に呪文を1つ準備することができる。
素早い招来(超常)/Speedy Summons:君がサモン・モンスター呪文を発動する際、発動時間は1ラウンドではなく1標準アクションとなる。君が神話パワーを1回分消費するなら、発動時間は1即行アクションとなる。君がサモナーなら、全ラウンド・アクションとして神話パワーを1回分消費することで、幻獣を招来することができる。君がこの能力を選択するには、少なくとも第3階梯でなければならない。(訳注:第1階梯アークメイジ神話の道能力の項目にあることと矛盾)
精神集中の匠(変則)/Competent Caster:君は秘術呪文を発動する際、自動的に精神集中判定に成功する。この能力は君が発動できる最も高い呪文レベルの呪文には適用されない。
調和の術士(変則)/Harmonious Mage:君はウィザードの研究を通して、対立系統の概念を乗り越えた。2つの対立系統を選択すること。それらは君にとってもはや対立系統ではなく、適したレベルの呪文スロットを2つではなく1つ用いて準備することができる。さらに君は対立系統の魔法のアイテムを作成する際、〈呪文学〉における-4のペナルティを被ることがなくなる。この能力を選択するには君は秘術系統のクラス能力を有していなければならず、君の秘術系統が総合術であってはならない。
使い魔との上級リンク(超常)/Greater Familiar Link:君は自分の生命力と深い関わりを持つ使い魔と、深く契約した。君もしくは君の使い魔がダメージを受けた時、君はシールド・アザーを使用しているかのように、君と使い魔とでダメージを等しく分割して良い。この能力を使用する際にアクションは不要だが、君に意識があり君と使い魔の双方が生きている場合にのみ機能する。この能力を選択するには、君は使い魔を有していなければならない。
永久の鎧(超常)/Enduring Armor:君は力場でできた鎧で護られている。この鎧は3+君の階梯に等しい鎧ボーナスを君のアーマー・クラスに与える。この能力は君の階梯に等しい術者レベルを持つ防御術効果である。この鎧が解呪されたり他の理由で終了したならば、君は即行アクションでこの鎧を再度喚び出すことができる。
念動体得(超常)/Telekinetic Master:君はオープン/クローズおよびメイジ・ハンドを回数無制限で使用できる(標準アクションとして使用する)。君はメイジ・ハンドで何者にも所持されていない魔法の物体に影響を及ぼすことができる。これらの能力で持ち運べる重量の上限は階梯毎に5ポンドだけ増加する。テレキネシスやレヴィテート、その他同種の呪文を発動する際、君の術者レベルは2レベル高いものとして扱う。
深い理解(変則)/Deep Understanding:自分のクラスの呪文リストにあり発動するのに十分なレベルを有している秘術呪文が60フィート以内で発動されたなら、君は自動的にその呪文を識別する。アーティファクトでない魔法のアイテムをディテクト・マジックを使用して識別しようと試みるなら、君はその呪文の第1ラウンドにおいて(〈呪文学〉ロールを行うことなく)その特徴と合言葉を自動的に知ることができる。しかし君はそれが呪われているかどうかを自動的に識別することはできない。
変移体得(超常)/Shifting Mastery:君が秘術(ポリモーフ)呪文を発動ないし使用する際、君は目標にこの呪文の持続時間を1分間消費して、この呪文が許可する別の形態に変身できるようにする能力を与えることができる。このように姿を変化させる行為は標準アクションである。目標はこの呪文の持続時間が許す限り別の形態になることができる。もし自分が目標であれば、姿を変化させる行為は標準アクションではなく即行アクションとなる。君がこれらの呪文を発動する際に神話パワーを1回分消費するなら、君は目標にこの呪文が模倣できる特定の個体の姿を取る能力を与えることができる(例えば、目標はポリモーフを使用して特定の動物、人型生物、エレメンタルの形態を取ることができる。しかしポリモーフで竜の形態を取ることができないため、特定の竜の形態を取ることはできない)。この特定のクリーチャーは君が知っていなければならないが、目標が知っている必要は無い。目標はその個体の振りをするための〈変装〉判定に+10のボーナスを得る。しかしその変装を心から納得させるためには、〈はったり〉判定やその個体の知識が必要となるかもしれない。
全き呪文準備(変則)/Perfect Preparation:君は外部の要因に依存することなく呪文を準備する秘伝を見出した。君はもはや呪文を準備する際に(ウィザードもしくはメイガスの場合)呪文書あるいは(ウィッチの場合)使い魔を必要としない。君は呪文を準備する際に通常通りの時間を費やさなければならない。君は呪文書や使い魔をそのまま持っていてもよいし、捨て去ってもよい。
魔法のアイテム強化(変則)/Enhance Magic Items:君の持つ神話的存在感はある種の魔法のアイテムが持つ力を強化する。君が使用するポーション、巻物、スタッフ、ワンドの術者レベルに君の階梯の半分を加える。スタッフあるいはワンドを使用する際、君は神話パワーを1回分消費することで、チャージを消費することなくそのアイテムを起動することができる。
魔法のアイテム作成体得(変則)/Crafting Mastery:君は必要なアイテム作成特技を有しているかのように、いかなる魔法のアイテムであっても作成することができる。君が作成しようとする魔法のアイテムに必要なアイテム作成特技を実際に修得しているなら、2回ロールしてより高い出目を使用し、アイテム作成の進捗を2倍にする。この能力でアイテムの費用や必要条件を削減することはできない。
魔力破壊(超常)/Eldritch Breach:君は魔法の防護を破壊し、君の魔法への抵抗を打ち破ることに熟達している。効果の解呪、呪文抵抗の無視、その他君の魔法が目標に効果を及ぼすかどうかを決める(ノックやニュートラライズ・ポイズンなど)際に行う術者レベル判定において、2回ロールしてより高い出目を選択する。
目標数増加発動(変則)/Abundant Casting:君が限られた数のクリーチャーを目標とする呪文(“クリーチャー1体/レベル”もしくは“クリーチャー1体以上”のような)を発動する際、この呪文が効果を及ぼす目標の数に君の階梯を加える。例えば、5レベル・ウィザード/第1階梯アークメイジはヘイストで6体のクリーチャーまで目標にすることができる(術者レベル5により5体と、第1階梯による1体)。また、君は1体だけを目標とする呪文(“クリーチャー1体”のような)を発動する際に神話パワーを1回分消費することで、その呪文は追加で目標を1体持つようになる。この呪文が近接接触判定に成功する必要がある場合、君は2回目の接触攻撃を行うためにチャージを保持(Core Rulebook 185)しなければならない。
躍動する秘術(超常)/Resilient Arcana:君の呪文と効果を識別し解呪することははるかに難しくなる。君の呪文の識別、誰が発動したかの認識、ディスペル・マジックや類似の効果による解呪における判定の難易度に君の階梯を加える。
これらの道能力を選択するには、君は最低でも第3階梯でなければならない。
鏡像回避(超常)/Mirror Dodge:近接もしくは遠隔攻撃が命中した時、君は割り込みアクションとして神話パワーを1回分消費することで、幻の複製と自分を置き換え、現在の位置から30フィート以内にある、何者にも占められていないマスに瞬間移動することができる。君はこの攻撃から一切のダメージを受けず、代わりに(ミラー・イメージと同様に)幻の複製が破壊される。君が瞬間移動するマスへは、効果線が通っていなければならない。
血脈呪文への完全耐性(超常)/Bloodline Immunity:君のソーサラーの血が持つ激しい力により、君は信頼する武器に完全耐性を得る。君は自分の血脈呪文リストにある呪文からダメージや有害な効果を受けることはない。この呪文は君が発動できるだけのレベルを有していなくてもよい。君がこれらの呪文の目標になったなら、割り込みアクションとして神話パワーを1回分消費することで、スペル・ターニングを使用しているかのように、この呪文を元々の術者に跳ね返すことができる。血脈呪文リストにある呪文の有益な効果は通常通り君に機能する。君がこの能力を修得するには、血脈のクラス特徴を有していなければならない。
構成要素からの解放(変則)/Component Freedom:君が秘術呪文を発動する際、その呪文の構成要素(音声要素、焦点具、動作要素、物質要素)1つを無視することができる。君は焦点具あるいは物質要素を、その合計費用が100gp×君の階梯以下である場合のみ無視することができる。君はこの能力を複数回修得することができる。この能力を修得するたびに、呪文を発動する際に無視できる構成要素の数が1つずつ増加する。
呪文ふるい(擬呪)/Spell Sieve:君が呪文リストにあり君の発動できる秘術呪文の相殺に成功したなら、君は相殺した呪文の力を吸収し、自分の目的のために使用することができる。次のターン、君はその呪文を擬似呪文能力として使用できる。術者レベルは君が持つ、秘術呪文を発動するクラスのレベルに等しい。
神話級魔力(擬呪)/Mythic Spellpower:君は神話呪文を発動する際に力を引き出すことのできる、魔力の蓄積を持つ。1日2回まで、君はこのパワーを消費することで、神話パワーの使用回数を何も消費することなく神話呪文を発動することができる。君はこの能力を3回まで修得することができる。そうするたびに、この能力の1日の使用回数が2回ずつ追加で増加する。
多態(超常)/Many Forms:君はオルター・セルフを使用しているかのように、自分の外見を回数無制限で変更することができる。君は神話パワーを1回分消費することで、ポリモーフを使用しているかのように形態を変化させることができる。この効果は階梯毎に1分だけ持続する。この能力における君の術者レベルは、10+君の階梯に等しい。第6階梯において、この(ポリモーフ)能力の持続時間は階梯毎に10分に増加する。
念視返し(超常)/Reverse Scrying:君が(念視)魔法効果によって作られた念視の感覚器に気付いた際、君は標準アクションとして神話パワーを1回分消費することで、この感覚器を通して感覚器を作り出したものを観察することができる。最初の(念視)効果が目標にセーヴィング・スローを行わせるものであれば、感覚器を作り出した者も君の監視に気付きこの試みを妨害するためにセーヴィング・スローを試みることができる。セーヴィング・スローの難易度は10+君の階梯の2倍に等しい。もし君が感覚器に気付いて奇妙な振る舞いをすれば、感覚器を作り出したものは君が気付いたことに気付くかもしれない。GMの裁量に従い、君は感覚器を作り出したものの〈真意看破〉に対して〈はったり〉判定を試みる必要がある可能性がある。君の念視返しが気付かれなかったならば、君は追加で神話パワーを1回分消費することでこの術者が把握しているものを制御することができる。これは精神集中の限り続くフォールス・ヴィジョンと同様に扱う。術者レベルは君の階梯の2倍に等しい。
秘術呪文修正体得(超常)/Arcane Metamastery:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、君が修得している0~1レベルだけ呪文スロットのレベルを増加させる呪文修正特技1つを選択することができる。以降10ラウンドの間、君は自分が発動する秘術呪文に、この呪文修正特技を呪文スロットや発動時間を増加させることなく発動することができる。君は巻物、スタッフ、ワンドから秘術呪文を発動する際にもこの能力を使用することができる。君はこの能力を同時に1つしか起動しておくことはできない。この能力を再び使用すると、過去に使用した効果は即座に終了する(ただし、すでに発動した呪文には影響を及ぼしたままである)。君はこの能力を複数回選択できる。この能力を選択するたびに、この能力で選択できる呪文修正特技の呪文スロット・レベル増加量の上限が1だけ増加する(最大4)。
秘術の潜在力(超常)/Arcane Potency:秘術呪文を発動するクラスを1つ選択すること。君はこのクラスから1レベルのボーナス秘術呪文スロットを(ちょうど高い能力値でボーナス呪文を得るように)4つ得る。この能力は君が修得している呪文の数を変更することはない。君はこの能力を複数回修得できる。同じ秘術呪文を発動するクラスを再び選択すると、君は2レベルのボーナス呪文スロットを4つ得る。その後さらに同じクラスを選択すれば、3回選択したことにより3レベルのボーナス呪文スロットを得る(以下同様)。この能力で君は、自分が呪文を発動する能力を持たない呪文レベルにボーナス呪文を得ることはできない。
触れる幻(超常)/Tangible Illusion:君は一時的に幻を現実のものに変化させることができる。全ラウンド・アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、君が発動した幻術呪文で作られた物体1つを、実体のある、魔法的でない物体に変化させることができる。この物体は階梯毎に10分持続し、その後で幻に戻る(元々の幻術の持続時間が過ぎ去っている場合、消滅する)。持続時間の間、この幻術は複製した幻の物体の物質的な特性を全て得る。君はこの能力を使用する際この幻に触れていなければならず、この物体は階梯毎に5立方フィートを超える大きさであってはならない。例えば、君が幻の石扉を作り出したなら、君はこれを実際の魔法のものではない石扉に変化させる。
魔力による飛翔(擬呪、超常)/Eldritch Flight:君は〈飛行〉判定に、階梯に等しいボーナスを得る。標準アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、君の階梯毎に1分間(フライ呪文のように)飛行することができる。第6階梯において、君は代わりに、超常能力として飛行移動速度60フィート(中装鎧もしくは重装鎧を身に着けているか、中荷重もしくは重荷重である場合は40フィート)を得る。
これらの道能力を選択するには、君は最低でも第6階梯でなければならない。
神の知識(変則)/Divine Knowledge:君は秘術の力を使用して、わずかな数の信仰呪文を発動することができる。クレリック呪文リストから1レベル呪文を3つ、もしくはドルイド呪文リストから1レベル呪文を3つ選択すること。君はそれらの呪文を費用を支払うことなく呪文書(ウィザードもしくはメイガスの場合)もしくは使い魔(ウィッチの場合)に加える。君はこれらの呪文を、自分のクラスの呪文リストにある秘術呪文であるかのように発動することができる。君はこの能力を3回まで修得できる。修得するたびに、君は同じクラスの呪文リスト(クレリックもしくはドルイド)からさらに3つ選択する。このとき、君が選択できる呪文レベルの最大値は1だけ増加する(2回目の場合は2レベルまで、3回目の場合は3レベルまで)。君がこの能力を修得するには、君はウィザード、ウィッチ、メイガスのいずれかでなければならない。
聖地(超常)/Sanctum:君は私的な異次元の聖地の使用権を得る。妨害されることなく1分間精神集中することで、君は君自身用の個人的な聖地への扉を作り出すことができる。これはメイジズ・マグニフィシャント・マンションと似ているが、以下の違いがある。聖地は階梯毎に6つの一辺が20フィートの立方体の空間を持ち、この効果が範囲や効果を自在に変化できる呪文であるかのように、作り出した際に形を変えることができる。聖地は永続で存在し続けており、君は聖地の中にものを収めておき、将来訪れて回収することができる。聖地には階梯毎に1体のアンシーン・サーヴァントがいる。君が聖地の扉を召喚した際、君はどのクリーチャーがこの扉を見、使用できるかを決定する(他の全てのクリーチャーにとって、この扉は不可視で通過することができない)。この扉は君が霧散させる――標準アクションであり、君が扉と同じ次元界にいる限り距離に制限はない――までその場に存在し続ける。君が聖地の外にいる間に扉を霧散させた場合、君の使い魔を除く全てのクリーチャーは直ちに外に追い出される。扉が喚び出されると、他の全ての起動している扉は自動的に霧散する。全ラウンド・アクションとして、君の使い魔は召喚された扉を使用することなく、君に隣接するマスから聖地に出入りすることができる。
力の放出(超常)/Channel Power:君は呪文から生の秘術の力を放出する能力を得る。君は秘術呪文を発動する際に神話パワーを1回分消費することで、その呪文のダメージを50%だけ増加させることができる。この呪文が1ラウンドを超える持続時間を持つ場合、その持続時間は2倍となる。この呪文が要求するセーヴには全て-4のペナルティが与えられるが、このペナルティは神話クリーチャーに対しては-2に減少する。この呪文は目標が持つ呪文抵抗を無視するが、目標がその呪文や魔法に完全耐性を持つ場合、その防御は依然として有効である。
魔力返報(超常)/Eldritch Reciprocation:君は秘術呪文から追加ダメージを受け、神話パワーを補給することを選択できるようになる。君にヒット・ポイントへダメージを与える秘術呪文が命中するか、君がそのような呪文に対するセーヴィング・スローに失敗した際、君は割り込みアクションとして、その呪文が《呪文威力最大化》特技の効果を受けているかのようにダメージを受けることを選択してもよい。そのダメージが《呪文威力最大化》特技により増加させることができなかったり、既に《呪文威力最大化》特技の効果を受けている場合、君は代わりにその呪文から2倍のダメージを受ける。この呪文のダメージは君の呪文抵抗、抵抗、エネルギーに対する完全耐性、その他ダメージに対する防護を無視する。君がこの呪文から少なくとも25ポイントのダメージを受けた場合、君は神話パワーを1回分回復する。
アークメイジの道能力を選択するにあたり、以下のテーマを考えたいと思うかもしれない。それぞれは補完的な道能力の多様性を提案しており、神話的な秘術の達人が意味するものについて、異なるインスピレーションを見出してくれる。
アークメイジは神話的な呪文発動に関する共通道能力を選択したいと思うかもしれない。
準備するアークメイジ:呪文を準備する秘術呪文の使い手はこのテーマの能力を検討すべきだ。第1階梯道能力―自在なる系統、神話級秘術系統、素早い呪文準備、調和の術士、使い魔との上級リンク、全き呪文準備; 第3階梯能力―秘術呪文体得修正、秘術の潜在力; 第6階梯能力―神の知識。
知識の達人:ほとんど全ての存在のことを(あるいは分からないことを)理解しようとするキャラクターは、このテーマの能力を検討すべきだ。第1階梯道能力―一瞬の全知、感覚的リンク、深い理解; 第3階梯能力―念視返し; 第6階梯能力―神の知識、聖地。
任意発動のアークメイジ:このテーマは任意発動の呪文の使い手を強化する。第1階梯道能力―エネルギー変換、血脈増強、元素との絆、神話級血脈; 第3階梯能力―血脈呪文への完全耐性、構成要素からの解放; 第6階梯能力―力の放出。
秘術の力:このテーマは秘術の力の源となることに全ての力を注ぐ。それゆえ、呪文を最大限に利用する。第1階梯道能力―目標数増加発動、持続する秘術、魔力破壊、エネルギー変換、躍動する秘術; 第3階梯能力―秘術呪文修正体得、秘術の潜在力、神話級魔力; 第6階梯能力―力の放出、魔力返報。
防護の術士:この道を行く呪文の使い手は、自らを守り他人の呪文を相殺する能力に注力する。第1階梯道能力―精神集中の匠、永久の鎧、自在なる相殺呪文、呪文殺しの追撃; 第3階梯能力―魔力による飛翔、鏡像回避、呪文ふるい; 第6階梯能力―呪文返報。