精霊により注ぎ込まれた力を持つ戦士は、荒野の至るところにいる。その精霊は世界の向こうからこちらを観察し、そこから考えられないような力の蓄えを引き出してくる。この戦士たちは神に選ばれた者であり、典型的な部族では族長やシャーマンとほとんど同じか、時にはそれを上回るほどの地位を持っていることが多い。
レイジ・プロフェット(激怒する預言者)は未来を占うために、この精霊や能力との交信を通して助言を与える。レイジ・プロフェットは必ずバーバリアン/オラクルである。しかし他のクラスを所持している場合もある。レイジ・プロフェットの中で最も一般的なオラクルの神秘は闘争であり、その戦闘における技術のためにバーバリアン社会で彼らは尊敬を受ける。しかしどのような神秘を持つオラクルであっても戦争兵曹、助言者、指導者としての地位をそれぞれの方法で見出している。レイジ・プロフェットの中には他のものと離れた場所に住んだり放浪するチャンピオンとして振る舞ったりすることで、すべての部族に所属すると共にいかなる部族にも属することなく、部族の長や族長会議の支持ではなく自らの精霊案内人の導きに従うものもいる。部族の指導者から不信の目で見られることもあるが、このような彷徨者たちは多くのバーバリアンに人気がある。バーバリアンは彼らのことを空の上、地の底、自らと共にある精霊を除いては何者にも媚びることのない、自由人の力、徳、権威の完璧なる規範と捉えている。
役割:レイジ・プロフェットは無視できない呪文発動能力を持つが、通常それは自らの戦闘能力を強化する手段として用いられる。その戦闘技能は十分に高く、いかなる戦闘でも継続させ超常能力によって肉体的な激怒に集中するその能力はいかなる挑戦をも達成する力と多様性を信じられないほどに高めてくれる。
属性:レイジ・プロフェットは秩序属性でなければどの属性でもよいが、バーバリアンの部族出身である場合には混沌属性が最もよく見られる。放浪するレイジ・プロフェットは通常混沌属性であり、冒険に身を投じることでいかなる部族や自らの出自に関連する部族の建造物とも距離を置く。
ヒット・ダイス:d10。
レイジ・プロフェットになるためには、キャラクターは以下の条件を全て満たさなければならない。
基本攻撃ボーナス:+5。
特殊:“オラクルの呪い”クラス特徴、“一瞬の明晰”激怒パワー。
レイジ・プロフェットのクラス技能は以下のとおり。〈威圧〉【魅】、〈呪文学〉【知】、〈真意看破〉【判】、〈水泳〉【筋】、〈知識:宗教〉【知】、〈知識:歴史〉【知】、〈治療〉【判】、〈登攀〉【筋】。
レベルごとの技能ランク:4+【知力】修正値。
1日の呪文数 | ||||||
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1 |
+0 |
+1 |
+0 |
+1 |
― | |
2 |
+1 |
+1 |
+1 |
+1 |
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3 |
+2 |
+2 |
+1 |
+2 |
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4 |
+3 |
+2 |
+1 |
+2 |
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5 |
+3 |
+3 |
+2 |
+3 |
― | |
6 |
+4 |
+3 |
+2 |
+3 |
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7 |
+5 |
+4 |
+2 |
+4 |
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8 |
+6 |
+4 |
+3 |
+4 |
― | |
9 |
+6 |
+5 |
+3 |
+5 |
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10 |
+7 |
+5 |
+3 |
+5 |
以降にレイジ・プロフェット上級クラスのクラス特徴を示す。
武器と防具の習熟:レイジ・プロフェットになったからといって、新しく武器や防具に習熟することはない。
1日の呪文数:指定されたレベルにおいて、レイジ・プロフェットはこの上級クラスになる前になったことのある信仰呪文の使い手のクラスを得たかのように、1日あたりの新しい呪文数を得る。しかし1日当たりの呪文数と修得呪文数(任意発動する呪文の使い手の場合)、呪文を発動する際の有効術者レベルを除いては、そのクラスを上げていた場合に得られるはずであった利益を得ることはできない。もしレイジ・プロフェットになる前に複数の信仰呪文の使い手のクラスになったことがあるなら、1日の呪文数を決定するためにどのクラスに新しいレベルを与えるかを決定しなければならない。
野蛮なる占い師/Savage Seer:レイジ・プロフェットのクラス・レベルは激怒パワーの効果を考慮する際にはバーバリアン・レベルと、オラクルの啓示やオラクルの呪いの効果を考慮する際にはオラクル・レベルと累積する。これによって追加の能力を得ることはない。
精霊案内人(擬呪)/Spirit Guide:それぞれのレイジ・プロフェットには精霊案内人が宿っている。それは実体のない霊体であり、レイジ・プロフェットの心に話しかけ、警戒を発し、力と英知を授けてくれる。レイジ・プロフェットが激怒したときにはいつでも、1回のガイダンス呪文の利益を精霊案内人から授かる。このボーナスは激怒中であればいつでも使用することができる。精霊案内人はゴースト・サウンド、ダンシング・ライツ、メイジ・ハンドを1日に1回、擬似呪文能力として使用する能力をレイジ・プロフェットに授ける(術者レベルはレイジ・プロフェットのクラス・レベルに等しい)。難易度は【魅力】基準である。
レイジ・プロフェットの神秘:2レベルと以降の偶数レベル毎に、レイジ・プロフェットは自らの精霊案内人から追加の呪文を教わる。これらの呪文は「表 2-6:オラクルの修得呪文数」に記載されたものに追加される。オラクルの神秘から得られた呪文のように、レイジ・プロフェットはより高いレベルになったからと言ってこの呪文を異なる呪文に入れ替えることはできない。レイジ・プロフェットは精霊案内人からこれらの呪文の1つを学ぶために、記載されたレベルのオラクル呪文が発動できなければならない。レイジ・プロフェットはこれらの呪文を記載されたレベルのオラクル呪文として扱う。選択できる呪文はアーケイン・アイ(4レベル)、アンシーン・サーヴァント(1レベル)、ヴィジョン(7レベル)、ウィスパリング・ウィンド(2レベル)、オーギュリイ(2レベル)、シー・インヴィジビリティ(2レベル)、シャドウ・ウォーク(6レベル)、スピーク・ウィズ・デッド(3レベル)、スピリチュアル・ウェポン(2レベル)、スペクトラル・ハンド(2レベル)、ディヴィネーション(4レベル)、ドリーム(5レベル)、ファインド・ザ・パス(6レベル)、ヘルピング・ハンド(3レベル)。
激怒する癒し手(超常)/Raging Healer:2レベルにおいて、レイジ・プロフェットは“一瞬の明晰”を使用することなくキュア呪文を激怒中に発動することができるようになる。
不屈の術者(変則)/Indomitable Caster:3レベルにおいて、レイジ・プロフェットは精神集中判定に自身の【耐久力】ボーナスを(もしあれば)加える。
激怒術者(超常)/Ragecaster:4レベルの開始時に、レイジ・プロフェットの呪文は激怒中により強力なものとなる。“一瞬の明晰”を使用する際、レイジ・プロフェットの術者レベルにバーバリアン・レベルを加える。7レベルにおいて、レイジ・プロフェットは激怒中に発動する全ての呪文のセーヴ難易度に自身の【耐久力】ボーナスを加える。
精霊の守り手(擬呪)/Spirit Guardian:5レベルにおいて、レイジ・プロフェットがアンデッド、非実体クリーチャー、フェイ、来訪者と戦闘している際、精霊案内人のガイダンス呪文による技量ボーナスはレイジ・プロフェットのクラス・レベルの半分に増加する。即行アクションとして、レイジ・プロフェットは自らの鎧と武器にゴースト・タッチの特性を1ラウンドの間与えるために、(例え激怒中でなくとも)激怒ラウンドを1ラウンド消費することができる。この効果はレイジ・プロフェットがそのアイテムを手から離すと終了する。
持続する激怒(超常)/Enduring Rage:6レベルにおいて、レイジ・プロフェットはフリー・アクションとして呪文スロットを消費することで、激怒の時間を引き延ばすことができる。これにより激怒時間は消費した呪文スロットのレベルに等しいラウンドだけ延長される。
激怒する呪文の力(超常)/Raging Spellstrength:8レベルにおいて、レイジ・プロフェットは“一瞬の明晰”を使用することなく距離が“自身”の呪文を激怒中に発動することができるようになる。
精霊の戦士(超常)/Spirit Warrior:9レベルにおいて、レイジ・プロフェットがアンデッド、非実体クリーチャー、フェイ、来訪者と戦闘している際、精霊案内人のガイダンス呪文による技量ボーナスはレイジ・プロフェットのクラス・レベルに等しい値に増加する。自らの鎧と武器にゴースト・タッチの特性を与える能力は、即行アクションではなく割り込みアクションとなる。
大激怒(変則)/Greater Rage:10レベルにおいて、レイジ・プロフェットが激怒する時、【筋力】と【耐久力】への士気ボーナスは+6に、意志セーヴへの士気ボーナスは+3に増加する。