チャンピオンは武器と防具を扱うものの頂点である。神話級のチャンピオンの中で奮闘するありふれた戦士には、剣や弓、斧を振るえど対抗する望みはないだろう。チャンピオンはどのような動作の最中にあっても攻撃を受け流し盾を砕く。その一方で、混沌渦巻く戦場の中を素早く駆け回るのだ。崩れる敵の叫びが止んでいくと、チャンピオンは血の飛び散った鎧をまとい、力強く堂々と立つ。武器を手に、皆が怯える勝鬨の声を叫びながら。
役割:チャンピオンである君の役割は敵と戦うことだ。破壊的な近接戦闘パワーを用いて、君は敵が君や仲間を傷つける機会を与えることさえないままに敵を打ち砕くことができる。目を見張るばかりの技や膂力を振るうことにかけては、君の武技や能力に並ぶものはほとんどいない。チャンピオンの能力のお陰で、君は敵を操り、戦場を容易に動き回り、一度に大多数の敵に挑むことができるようになる。パーティの残りのものは、君が飛び込む近接戦闘を支配してくれると信頼することができる。
クラス:近接攻撃に特化したクラスであれば、ほとんどどのようなクラスのものであってもチャンピオンになることはできる――バーバリアン、キャヴァリアー、ファイター、モンク、パラディン、レンジャー。彼らはこの道で最も魅力的で有益な能力を見つけることができるだろう。しかし、メイガスやローグであっても、その能力を高める素晴らしい方法をチャンピオンの道に見つけることができるだろう。
ボーナス・ヒット・ポイント:チャンピオンの階梯を得る毎に、君は5ボーナス・ヒット・ポイントを得る。これらのヒット・ポイントは累積し、ヒット・ダイス全体や他のデータに影響を及ぼさない。
階梯を得るたびに、君は以下の能力を得る。
チャンピオンの打撃/Champion's Strike:以下の能力から1つを選択すること。一度選択したなら、以後変更することはできない。
遠方よりの連撃(変則)/Distant Barrage:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、最大の攻撃ボーナスを用いて1回の遠隔攻撃を行うことができる。この攻撃は、君がこのラウンドに行う他の全ての攻撃に追加して行われる。この攻撃を行う際、完全遮蔽を除く全ての遮蔽と視認困難を無視し、攻撃ロールに君の階梯を加える事。この攻撃によるダメージは、全てのダメージ減少を無視する。
機動攻撃(変則)/Fleet Charge:即行アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、移動速度まで移動することができる。この移動の任意の地点で、君は最大の攻撃ボーナスを用いて1回の近接攻撃もしくは遠隔攻撃を行うことができる。この際、攻撃ロールに君の階梯を加えること。この攻撃は、君がこのラウンドに行う他の全ての攻撃に追加して行われる。この攻撃によるダメージは、全てのダメージ減少を無視する。
急襲攻撃(変則)/Sudden Attack:即行アクションとして君は神話パワーを1回分消費することで、最も高い攻撃ボーナスを用いて1回の近接攻撃を行うことができる。この攻撃は、君がこのラウンドに行う他の全ての攻撃に追加して行われる。急襲攻撃を行う際、君は2回ロールしてより良い出目を選択し、その攻撃ロールに君の階梯を加えること。この攻撃によるダメージは、全てのダメージ減少を無視する。
道能力/Path Ability:第1階梯と以後の各階梯の時点で、チャンピオンの道能力一覧もしくは共通道能力一覧から新しい道能力を1つ選択すること。一度選択すると以後変更できない。特記無い限り、各能力は1回だけ選択することができる。クラス能力や最低神話階梯など、能力には前提条件のあるものもあり、それらを選択するにはその前に前提条件を満たさなければならない。
伝説のチャンピオン(変則)/Legendary Champion:第10階梯の時点で、君が非神話級の敵に対して近接攻撃を行いそれが外れたなら、君は直ちに再ロールすることができるようになる。例え2回目の出目が1回目より低かったとしても2回目のロールの出目を使用しなければならない。君は1ラウンド1回まで、攻撃ロールで出目20をロールするたびに、神話パワーを1回分回復する。
君は以下の道能力を全ての階梯において選択することができる。
応報(変則)/Backlash:君は自分の防護を突き崩した相手に反撃する。隣接した敵が君に対してクリティカル・ヒットを確定させた際、その敵は君からの機会攻撃を誘発する。君がそのラウンドの機会攻撃を全て使用していた場合、君は神話パワーを1回分消費することで、機会攻撃の回数に関係なくこの機会攻撃を行うことができる。
終わらぬ憎悪(変則)/Endless Hatred:君はフリー・アクションとして神話パワーを1回分消費することで、得意な敵によるボーナス全てを1分の間2ずつ増加させることができる。この能力を使用した君のターンにおいて、得意な敵に対して君が行った攻撃は、全てダメージ減少を無視する。この能力を選択するには、君は得意な敵クラス特徴を有していなければならない。
活動家(変則)/Crusader:君の武威と能力は君の旗に無数の信奉者を引き寄せる。君は《統率力》特技を持つかのように従者を得る。加えて、君は得られる従者の数を決定する際、君の統率力値に君の階梯を加える。君がそのような従者の100フィート以内にいる時には、従者それぞれは1日1回、神話パワーを消費する必要なく活性能力を使用できるようになる。従者は君の活性能力と同じ種類のダイスを使用する。君が《統率力》特技を有しているか得た場合、君はこの能力と《統率力》特技の両方から従者を得る(事実上、得られる従者の数は倍になる)。
壁砕き(変則)/Wall Smasher:君が《合気投げ》か、突き飛ばしもしくは位置ずらしの戦技に成功した際、君は目標を壁(もしくは適切な大きさの障害物)に叩きつけることができる。壁は戦技の結果として目標を移動することのできる距離内に存在していなければならない。これにより敵と壁の双方に素手打撃のダメージを与えることができる。この能力を使用する際に神話パワーを1回分消費するならば、このダメージは壁の硬度を無視する。このダメージで壁を破壊したならば、君は敵を壁の向こうにある空間に移動させることができ、そのようにするならば敵は直ちに倒れて伏せ状態となる。
騎乗狂(変則)/Mounted Maniac:騎乗している時に君が見せる止められぬ勢いは、見るものをぞっとさせる。騎乗時にクリーチャーに突撃する際、君は目標から30フィート以内にいる全ての敵の士気をくじくために〈威圧〉判定を試みることができる。この判定の結果には君の階梯を加える。君が神話パワーを1回分消費するなら、この能力で士気をくじかれた全てのクリーチャーは怯え状態ではなく恐れ状態となる。この状態の持続時間は〈威圧〉技能の項に記載されているとおり、判定の結果によって決定される。
巨人泣かせ(変則)/Titan's Bane:君は自分よりも2段階以上サイズ段階の大きなクリーチャーの接敵面を、機会攻撃を誘発することなく通過することができる。また、君はそのようなクリーチャーのいるマスにとどまることができる。大きな敵のいるマスと場所を共有している間、君はそのクリーチャーが行う近接攻撃及び遠隔攻撃から遮蔽を得る上、君がそのクリーチャーに対して行う近接攻撃及び遠隔攻撃において、このクリーチャーは立ちすくみ状態であると見なされる。
失敗からの教訓(変則)/Lesson Learned:君は戦いで直面した危機に即座に適応する。君が超常能力もしくは擬似呪文能力に対するセーヴィング・スローに失敗したなら、君はその能力に対するその後のセーヴィング・スロー全てに+5のボーナスを得る。このボーナスは継続的効果に対する継続的なセーヴや、異なる要因やクリーチャーによって作られた同じ効果にも適用される。このボーナスは君の階梯毎に1分間だけ持続する。例えば、君がデーモンのファイアーボール擬似呪文能力に対するセーヴに失敗した場合、君は全てのクリーチャーが使用したファイアーボール擬似呪文能力に対してこのボーナスを得る。君がブルー・ドラゴンによる[雷撃]のブレス攻撃に対するセーヴに失敗した場合、君は全てのブルー・ドラゴンによる[雷撃]のブレス攻撃に対してこのボーナスを得るが、ブラック・ドラゴンによる[強酸]のブレス攻撃やゴルゴンの石化のブレス攻撃に対してはこのボーナスを得ない。君が同じ能力に対する別のセーヴィング・スローに失敗した場合、失敗からの教訓の持続時間は初期化されるが、このボーナス自体と累積することはない。
瞬時の激怒(変則)/Flash of Rage:君か30フィート以内にいる仲間がクリティカル・ヒットを受けた時、君はフリー・アクションとして次のターンに激怒を使用することができる。この激怒はバーバリアンのクラス特徴と同様に機能し、君の階梯に等しいラウンドだけ持続する。この激怒の後、君は疲労状態にならない。君が激怒クラス特徴を持つ場合、これらのラウンドはこの能力の1日の使用ラウンド数とは見なさず、この激怒の間に忍耐や精神集中を必要とする能力を使用することができ(しかし激怒クラス特徴を使用する際の制約は通常通り受ける)、疲労状態になる期間を決定する際のラウンド数にこの激怒のラウンド数を含まない。この能力による激怒ラウンド数は累積しないが、クリティカル・ヒットが発生するたびに持続時間は初期化される。
情報を得る手(超常)/Imprinting Hand:敵に触れることで、君は弱点を含む敵の情報を得ることができる。この能力を使用するには、君は敵とのつながりを得るために、まず素手打撃、肉体武器、近接接触攻撃を敵に命中させなければならない。その後この能力をフリー・アクションとして使用する。目標が君の1マイル以内にいる限り、君は常に敵の方角とおおよその距離を把握する。この敵が弱点や脆弱性(神話級の傷を含む)を持つ場合、君は直ちにこの情報を知る。君はこのつながりを同時にクリーチャー1体に対してのみ維持することができる。他のクリーチャーにこの能力を使用すると、元のクリーチャーとのつながりは直ちに失われる。
神話級一撃(超常)/Mythic Smite:フリー・アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、悪を討つ一撃能力の使用回数を1回分回復することができる。このターンの終了まで、君が悪のクリーチャーに対して行う攻撃が成功したなら、全てのダメージ減少を無視することができる。君がこの能力を選択するには、悪を討つ一撃クラス特徴を有していなければならない。
神話級気(超常)/Mythic Ki:フリー・アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、気蓄積を2ポイント回復することができる(最大で上限まで)。このターンの終了まで、君が行う素手打撃とモンク武器による攻撃が成功したなら、全てのダメージ減少を無視することができる。君がこの能力を選択するには、気蓄積クラス特徴を有していなければならない。
神話級激怒(超常)/Mythic Rage:フリー・アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、激怒ラウンドを最大値の1/4だけ回復することができる(最小4ラウンド)。このターンの終了まで、君が行う攻撃が成功したなら、全てのダメージ減少を無視することができる。君がこの能力を選択するには、激怒クラス特徴を有していなければならない。
神話級武器訓練(変則)/Mythic Weapon Training:ファイターの武器グループの一覧から武器グループを1つ選択すること。君はそのグループに属する全ての武器に習熟する。君が《武器熟練》のような武器の種類を選択する必要がある特技を有しているなら、君はこの武器グループに属する全ての武器にこの特技の効果を適用することができる。このグループにある武器を手にしている間、この武器に対して行われる武器落としや武器破壊に対する戦技防御値に君の階梯を加える事。君はこの能力を複数回修得できる。この能力を修得するたびに、異なる武器グループを1つ選択すること。
水泳の達人(変則)/Swimming Master:君は基本地上移動速度に等しい水泳移動速度を得、〈水泳〉判定に+8の種族ボーナスを得る。君が既に水泳移動速度を持つ場合、君の基本水泳移動速度は30フィートだけ増加する。君は10分×【耐久力】値に等しい時間息を止めておくことができる。しかしおぼれないようにするために通常通り判定に成功しなければならない。君が神話パワーを1回分消費するなら、1時間の間、君の基本水泳移動速度は神話階梯毎に10フィートだけ増加する。
全てが武器(変則)/Always Armed:君は代用武器を使用してもペナルティを受けない。加えて、代用武器によるクリティカル・ヒットを確定させたなら、クリティカル倍率を×2ではなく×3とすることができる。そのようにするなら、その武器は破壊される。
即応態勢(変則)/Ever Ready:機会攻撃を行う際、君は攻撃ロールとダメージ・ロールに君の神話階梯に等しいボーナスを得る。例え《迎え討ち》特技を有していなくても、君は立ちすくみ状態であっても機会攻撃を行うことができる。第3階梯、第6階梯、第9階梯において、君がラウンドごとに行える機会攻撃の回数は1回ずつ増加する。
空への急襲(超常)/Aerial Assault:君は空中にいるクリーチャーに突撃することができる。また、君は突撃の一部として障害物を飛び越えることができる。突撃を行う際、君は神話パワーを1回分消費することで、跳躍を行うために〈軽業〉判定を1回、突撃の最中に行うことができる。この跳躍の高さもしくは距離には、階梯毎に10フィートを加えること。この跳躍の一部として得られた高度から落下することでダメージを受けることはない。攻撃が命中したなら、君は追加ダメージとして、君が跳躍した高度から落下した際に受ける落下ダメージを与えることができる。また、君はこの突撃による近接攻撃を組みつき判定に置き換えることができる。クリーチャーへの組みつきが成功したなら、君は跳躍の終わりに目標を君と共に地面に追いやることができ、組みついた際の高度から落下したものとして落下ダメージを与えることができる。
匠の柔術(変則)/Uncanny Grapple:君が組みついているクリーチャーに対する組みつき戦技判定に成功することで、君は投げ、砕き、振り回しのいずれかを1つ行うことができる。投げを行う場合、君は組みついているクリーチャーを階梯毎に10フィートまで投げることができる。このクリーチャーがその距離に到達するまでに硬い物体に衝突したなら、投擲距離の残り10フィート毎に1d6ポイントのダメージを受け、倒れて伏せ状態となる。砕きを行う場合、君は階梯毎に1d6ポイントの非致傷ダメージを与える。振り回しを行う場合、君は目標を他のクリーチャーに対する武器であるかのように使用することができる。この時組みつかれたクリーチャーは両手武器とみなされる。目標に隣接している敵に対する近接攻撃に成功したなら、敵と組みつかれたクリーチャーのそれぞれは、この攻撃から1d8ポイント+君の【筋力】修正値の1.5倍に等しい殴打ダメージを被る。
血振り(変則)/Clean Blade:君がクリティカル・ヒットを確定させたなら、フリー・アクションとして、君は30フィート以内にいる別の敵に血を浴びせるために遠隔接触攻撃を行うことができる。遠隔接触攻撃が命中したなら、敵は君の階梯に等しいラウンドだけ不調状態になる。遠隔接触攻撃がクリティカル・ヒットしたなら、この敵は不調状態に加えて、同じ時間だけ盲目状態になる。盲目状態になった敵は全ラウンド・アクションを費やすことで、血糊を拭い盲目状態を終了することができる。GMが望むなら、病気に対する完全耐性を持つクリーチャー、(アティアグのような)ごみの中に住むクリーチャー、(デーモンなどの)流血を楽しむクリーチャーはこの能力の不調状態効果に完全耐性を持つとしてもよい。
痛烈なる一振り(変則)/Punishing Blow:君が近接攻撃もしくは遠隔攻撃を命中させた敵は、再生及び高速治癒の利益を1ラウンドの間失う。加えて、その目標に対してクリティカル・ヒットを確定させたなら、その目標はダメージ減少の利益を1ラウンドの間失う。(タラスクのように)再生が抑制も無効化もされないクリーチャーは、この効果に完全耐性を持つ。
突き押し(変則)/Blowback:標準アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、君は最大の基本攻撃ボーナスを用いて1回の近接攻撃もしくは遠隔攻撃を行うことができる。この攻撃が命中したなら、敵は階梯毎に10フィートだけ、君から離れる方向へと突き押される。敵がその距離を移動する前に硬い物体に衝突したなら、移動できなかった10フィート毎に1d6ポイントの殴打ダメージを被る。他のクリーチャーに衝突したなら、そのクリーチャーと衝突したクリーチャーは互いにこのダメージを半分ずつ受ける。
常なる希望(変則)/Always a Chance:君は攻撃ロールで出目1をロールしても、自動失敗にはならない。
登攀の達人(変則)/Climbing Master:君は基本地上速度に等しい登攀移動速度を得、〈登攀〉判定に+8の種族ボーナスを得る。君が既に登攀移動速度を持つ場合、君の基本登攀移動速度は30フィートだけ増加する。加えて、君は〈登攀〉中にアーマー・クラスに対する【敏捷力】ボーナスを保持する。君は完全に平らな面やなめらかな面を登攀することができ、それらは〈登攀〉難易度が40であるものとして扱う。
突破(変則)/Burst Through:君が突撃する際、君は経路を妨害するものがいないかのように仲間と敵を通過することができる。君は仲間がいるマスを自由に通過することができるが、突撃の目標に向かう経路を妨害する敵それぞれに蹴散らし戦技に成功しなければならない。この判定の結果が敵の戦技防御値以上になれば、君はこの敵からの機会攻撃を誘発することなくこの敵のマスを通過し突撃の目標へ移動を続けることができる。この戦技判定に失敗したならば、君の移動はその敵の前のマスで終了するが、君は君を止めた敵に対して突撃攻撃を行ってもよい。
肉の盾(変則)/Meat Shield:君は掴んでいるクリーチャーを使って危険から身を守ることができる。君がクリーチャーに組みついている時に近接攻撃もしくは遠隔攻撃で攻撃された時、君は割り込みアクションとして組みついた敵に対して組みつき戦技判定を試みることができる。成功したなら、その攻撃は君ではなく君が組みついていた敵を目標とする。失敗したなら組みついていた敵は組みつきから解放され、攻撃は通常通り君を目標とする。
破砕撃(超常)/Devastating Smash:人造もしくは物体に攻撃する際、その硬度(人造の場合はダメージ減少)を通常より10低いものとして扱う。人造もしくは物体に対するダメージ・ロールに君の階梯を加える。君が人造もしくは物体への攻撃の一部として神話パワーを1回分消費するなら、通常の効果の代わりに硬度(あるいはダメージ減少)を0と見なし、階梯を2倍してダメージに加える。
引き剥がし(変則)/Tear Apart:君は敵の鎧を引き剥がし、その効果を減らそうと試みることができる。この能力は標準アクションで使用し、君は敵に対して武器破壊戦技判定を試みる。この判定に成功すれば、目標の鎧ボーナス、外皮ボーナス、盾ボーナスのいずれか(君が選択する)は君の階梯の半分(最低1)だけ減少する。そのクリーチャーが選択したボーナスに対して強化ボーナスを保つ場合、最初に通常のボーナスを減少させ、その後超過した値で強化ボーナスを減少させること。君はボーナスを0未満に減少させることはできない。この方法で傷つけられた鎧と盾は、破損状態と同様の方法で修理することができる。外皮ボーナスは1日に1ポイントの割り合いで失われたボーナスを回復する。レッサー・レストレーションは外皮ボーナスを1d4ポイント回復し、レストレーションは外皮ボーナスを全て回復させる。
不可知の速度(変則)/Impossible Speed:君の地上基本移動速度は30フィートだけ増加する。加えて、神話パワーを1回分消費するなら、1時間の間君の地上基本移動速度は神話階梯毎に10フィートだけ増加する。
武器破壊乱舞(変則)/Sunder Storm:全ラウンド・アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、間合い内にいる全ての敵に対して武器破壊の戦技を試みることができる。この武器破壊において、各目標に対してアイテム1つを選択すること。これらの武器破壊によるダメージは武器の硬度を無視する。このようにしてアイテムを破壊したなら、破壊したアイテムの欠片が目標の服や装備の中にある肉体に降り注ぎ、1d6+君の階梯に等しい値の刺突ダメージを与える。このダメージは全てのダメージ減少を無視する。
防具の達人(変則)/Armor Master:軽装鎧と盾(タワー・シールドを含む)を身につけている際、君は鎧による判定ペナルティや秘術呪文失敗確率を受けない。加えて、軽装鎧の【敏捷力】ボーナス上限は君に適用されない。君はこの能力を3回まで選択できる。2回選択すると、この効果は中装鎧にも適用される。3回選択すると、この効果は重装鎧にも適用される。
無限の射程(変則)/Limitless Range:君が使用する全ての遠隔武器及び投擲武器の射程単位を×5フィートする。君が使用するそれらの武器には、最大射程は存在しない。君は全ての近接武器を射程単位が20フィートであるかのように投擲することができる――これらの射程単位は5倍にはならないが、最大射程を持たない。
これらの道能力を選択するには、君は最低でも第3階梯でなければならない。
快速戦士(変則)/Fleet Warrior:全力攻撃を行う際、君は攻撃の前か後ろのいずれかで移動速度まで移動することができる。この移動は通常通り機会攻撃を誘発する。
クリティカル最大化(変則)/Maximized Critical:君がクリティカル・ヒットを確定させた際、その武器のダメージは常にロールできうる最大の値となる。これは急所攻撃やフレイミング武器特殊能力のような、ダメージに追加される他のダイスには適用されない。例えば、君がロングソード(1d8/×2)を使用してクリティカル・ヒットを確定させたなら、このロングソードのダメージ・ダイスはいずれも8をロールしたものであるかのように扱い、その上でクリティカル・ヒットに通常通り適用される他のダメージ・ボーナスを加算する。
元素の怒り(超常)/Elemental Fury:君は元素の力を爆発させて自らの肉体に影響をおよぼすことができる。移動アクションとして、君は神話パワーを1回分消費し、[強酸]、[雷撃]、[火炎]、[氷雪]のエネルギー種別から1つを選択することができる。君の階梯毎に1ラウンドの間、君は選択したエネルギー種別に対して完全耐性を得るとともに、君の近接攻撃及び遠隔攻撃は1d6ポイントの選択したエネルギー種別のダメージを追加で与える。クリティカル・ヒットの際、この追加エネルギー・ダメージは3d6に増加する。
高精度(変則)/Precision:君の恐るべき攻撃は他の者の攻撃よりも遥かに命中しやすい。君が全力攻撃を行う際、高い基本攻撃ボーナスを得ることで行える追加攻撃の攻撃ボーナスは5だけ高くなる。この能力は君の基本攻撃ボーナスより高い攻撃ボーナスを与えることはない。例えば、12レベルのファイターの持つ基本攻撃ボーナスは通常+12/+7/+2である。この能力を持つことで、基本攻撃ボーナスは+12/+12/+7となる。この能力は二刀流やその他攻撃ロールに条件に基づくペナルティを与える効果(《強打》、《攻防一体》、防御的戦闘、有害な状態など)のペナルティを軽減することはない。君はこの能力を複数回修得できる。修得するたびに、追加攻撃の攻撃ボーナスがさらに5だけ増加する。
死の際(変則)/To the Death:君は他人であれば命に関わるであろう傷を一笑に付すことができる。0ヒット・ポイントを下回った時、君は意識不明状態にならず、代わりによろめき状態になる。君はこの方法でよろめき状態となっている間、君が標準アクションを行ったターンの終了時に1ヒット・ポイントを失う。
戦技の名手(変則)/Maneuver Expert:君は戦技判定を試みる際に機会攻撃を誘発しない。戦技を試みる際にフリー・アクションとして、君は神話パワーを1回分消費することで、使用しようとする戦技に関する《~強化》および《上級~》の利益を得ることができる。君はロールを行う前にこの能力を使用するかどうか決定しなければならない。
ダメージ貫通(超常)/Penetrating Damage:ダメージ減少を持つクリーチャーにダメージを与えた時、君は悪、銀、混沌、善、秩序、冷たい鉄、魔法のいずれか1つのダメージ減少を無視することができる。君はこの種別を攻撃のたびに変更することができる。この能力は1種別のダメージ減少のみを無視することができる。クリーチャーのダメージ減少が異なる種別のダメージを組み合わせる必要がある場合、君は他の種別は別のやり方で克服することができなければならない。
ティタンの激怒(超常)/Titan's Rage:君は自分を一回り大きくし、目を向けるにはあまりに恐ろしい容貌となることができる。標準アクション(激怒クラス特徴を持つならフリー・アクション)として、君は神話パワーを1回分消費することで、君のサイズを1サイズ段階大きなものにすることができる。これにより【筋力】および【耐久力】に+4のサイズ・ボーナスを得、【敏捷力】に-2のペナルティを被り、+2外皮ボーナスを得、生来の間合いが5フィート増加し、武器ダメージが武器の新しいサイズに基づいて増加する。このサイズ増加は君の階梯に等しいラウンドだけ持続する。この効果はサイズを変化させる他の呪文や能力と累積しない。
止まらぬ一射(変則)/Unstoppable Shot:君は遠隔武器もしくは投擲武器を使用して、直線範囲内にいる全てのクリーチャーを貫く強力な射撃を1回行うことができる。標準アクションとして、君は遠隔攻撃ロールを1回行い、その武器の最大射程まで直線内にいる全ての目標に対して攻撃を解決する。この攻撃を妨害するものによって妨害されることはない。ダメージは1回だけロールし、この攻撃が命中した全てのクリーチャーにこのダメージを適用する。攻撃ロールの前に、君は神話パワーを1回分消費することで、目標や物体に命中した時にこの攻撃の経路を2回曲げることができる。曲がるときにはいずれも90度までの角度で攻撃の直線を変更することができ、角の先や遮蔽の先を攻撃することができる。
破壊するもの(変則)/Destroyer:物体に攻撃する際(誰かが持っていたり身につけていたりするアイテムを含む)、君はその物体が持つ硬度を全て無視する。物体にはウォール・オヴ・フォースといった呪文効果も含まれるが、アニメイテッド・オブジェクトのような、クリーチャーでもある物体は含まれない。
見事な受け流し(変則)/Incredible Parry:君はデュエリストの受け流し能力(Core Rulebook 383)を得る。君は神話パワーを1回分消費することで、この受け流しロールに君の階梯に等しい値を加えることができる。君が既にデュエリストの受け流し能力を持つ場合、君は同じラウンドで見事な受け流しとデュエリストの受け流しクラス能力を使用することができる。これにより君は2つの攻撃を行うかどうか選択するのではなく、2回までの攻撃を受け流すことができる。
これらの道能力を選択するには、君は最低でも第6階梯でなければならない。
一掃(超常)/Sweeping Strike:君に群がっていようとも、敵は危険から逃れることはない。全力攻撃を行う際、君は最大の攻撃ボーナスを用いて1回の攻撃を行い、その結果を間合いの中にいる全ての敵に適用することができる。ダメージは一度だけロールし、その結果をその攻撃が命中した全ての敵に適用する。この攻撃で精密さによるダメージを与えることはできない。この攻撃がクリティカル可能域をロールしたなら、攻撃が命中した目標を1体選択し、その目標に対してクリティカル・ロールを行うこと。
完璧なる打撃(変則)/Perfect Strike:君は神話パワーを1回分消費することで、完璧なる打撃を1回繰り出すことができる。完璧なる打撃攻撃は君の基本攻撃ボーナスの最大値を使用して行われる。この攻撃が命中したなら通常の2倍のダメージを与え、このダメージは全てのダメージ減少と硬度を無視する。完璧なる打撃がクリティカル・ヒットとなったなら、この攻撃のクリティカル倍率は1だけ増加する(そのため倍率が×2の武器は3倍のダメージを与える)。クリティカル・ヒットで増加しないダメージは、完璧なる打撃でも増加しない。それぞれの能力に独立に神話パワーを消費するならば、完璧なる打撃とチャンピオンの打撃を同時に使用することができる。
クリティカルの達人(変則)/Critical Master:非神話級クリーチャーに対してクリティカル可能域をロールしたなら、君は自動的にクリティカル・ヒットを確定させ、そのクリーチャーに最大のダメージを与える。この能力は2回修得することができる。2回目に修得した際、この能力は神話級クリーチャーにも適用される。
呪文砕き(超常)/Shatter Spells:素手打撃や肉体武器で攻撃することで、君は魔法の効果(それがクリーチャーに効果を及ぼすものでも、ウォール・オヴ・ファイアーのような独立した効果であってもよい)を破壊する。君はクリーチャーや効果に対して近接接触攻撃に成功した上で、神話パワーを1回分消費しなければならない。この攻撃が命中したならば、クリーチャーもしくは効果はグレーター・ディスペル・マジックの目標となったかのように扱う。このとき君の術者レベルとして階梯の2倍を用いる。君が効果を解呪した場合、触れたことによる有害な効果を受けることはない。クリーチャーに及ぼされた効果である場合、そのクリーチャーは解呪された効果それぞれの呪文レベルごとに1ポイントのダメージを被る。
まとめ投げ(変則)/Fistful of Daggers:投擲武器を用いて全力攻撃を行う際、君は最大の攻撃ボーナスを用いて1回の攻撃ロールを行い、30フィート円錐形の範囲内にいる全てのキャラクターにこの出目で攻撃を行うことができる。ダメージは1回だけロールし、攻撃が命中した全てのクリーチャーに適用すること。この攻撃では精密さによるダメージを与えることはできない。君はそれぞれの目標に武器1つを投擲しなければならない。投擲した最も能力の低い武器のボーナスを用いて、攻撃ロールとダメージ・ロールを行うこと(例えば、+2ダガー1本と高品質のダガー20本を使用した場合、その攻撃は高品質のダガーを使用したものとして扱われる)。個々の目標に対する視認困難の影響は通常通り適用される。攻撃ロールがクリティカル・ヒットとなったなら、攻撃が命中した目標から1体を選択し、その目標にクリティカル・ヒットが命中したものとして扱う。
チャンピオンの道能力を選択するにあたり、以下のテーマを考えたいと思うかもしれない。それぞれは補完的な道能力の多様性を提案しており、戦場を見渡す神話級の戦力が意味するものについて、異なるインスピレーションを見出してくれる。
打ち砕くもの:敵を妨げるため、君は技を用いて環境をぼろぼろにする。第1階梯道能力―破砕撃、引き剥がし、壁砕き; 第3階梯能力―破壊するもの、ティタンの激怒; 第6階梯能力―呪文砕き。
逆上の戦士:君の神話パワーは君を飲み干す激怒とつながっている。激怒は君を戦場へ、真っ逆さまに追いやっていく。第1階梯道能力―突破、瞬時の激怒、神話級激怒; 第3階梯能力―ティタンの激怒、死の際; 第6階梯能力―一掃。
俊敏な戦士:間合いに近づく敵を攻撃しながら、君は戦場を素早く動く。第1階梯道能力―水泳の達人、登攀の達人、突破、不可知の速度; 第3階梯能力―快速戦士; 第6階梯能力―完璧なる打撃。
死を撒くもの:君は1体の目標に凄まじいダメージを与えることに特化している。第1階梯道能力―瞬時の激怒、情報を得る手、神話級武器訓練、痛烈なる一振り; 第3階梯能力―クリティカル最大化、元素の怒り、高精度、ダメージ貫通; 第6階梯能力―完璧なる打撃、クリティカルの達人。
戦技のチャンピオン:君が戦技を見舞えば、その技に並ぶものはいない。第1階梯道能力―空への急襲、匠の柔術、突き押し、肉の盾、引き剥がし、武器破壊乱舞; 第3階梯道能力―戦技の名手、見事な受け流し。
鎧まとう戦士:君は鎧の力のほとんどを引き出すこと、自分を傷つけようとするものを罰することに卓越している。第1階梯道能力―応報、失敗からの教訓、肉の盾、防具の達人; 第3階梯能力―死の際、見事な受け流し。