パスファインダー・ロールプレイング・ゲームは多くの英雄とモンスターについて語るが、そのゲーム世界では完全な常人も数千人、あるいは数万人も生きている――女将、巡査、パン屋なども。PCがぶらついている時、問題が発生し、君はそうしたNPCの性能の区画が必要になることが有る――きっと女将が炎上する建物の中で何ラウンド生きられるかを知る必要があるとか、精神支配された警邏が抗うPCから何発耐えられるか知る必要があるとかで。この項では君にCore Rulebookにある5つのNPCクラスのNPC性能区画の例を提供する。そうしたクラスが20レベルまであるとはいえ、多くのキャンペーンでは世界の農民、商人、あるいは王でさえ10レベルを超えることはなくそれより高い者は伝説の英雄やプレイヤー・キャラクターの域に達している。そのため、この項ではそうしたNPCクラスは1から10レベルのもののみ書いている。
ここに記述している性能の区画は固有名詞のあるNPCを表す事を意図していない; そうではなく、ゲーム内でプレイされるそうした種類のキャラクターの一般的な役割として使用される――店長とか、小さな教団の信徒とか、養豚者とか。君はこうした性能の区画を特定の役割を持つ大抵のNPC用に使えるに違いなく、あるいは敏腕の大工の〈職能〉技能を大工から石垣に変えることで石工の性能の区画にするといったちょっとした変更でそうできるに違いない。
この節に掲載しているすべてのNPCは基本能力値セット「基本」(13、12、11、10、 9、8)を使用している。NPCクラスには重要なクラス能力はないため、技能や特技を変えることでNPCに異なる役割を持たせることは容易だ。
鉱夫(コモナー4)に挟撃した時に+1ダメージ・ボーナスを与えるとか、野盗(ウォリアー2)に1日に1ラウンドのバーバリアンの激怒を与えるとか、破滅の預言者(アデプト4)に適切な1レベルの領域の力を1/日だけ使えるようにするといった限定的な形で特定のPCクラス能力を加えることでNPCを改造しても良い。PCクラスやモンスターと比べてNPCクラスは弱く意図的に包括的にしており、NPCに1レベルPCの能力を与えることで全体的な脅威度に影響することなしにより面白いプレイが出来るようになる。
この章のNPCはNPCの所持品の表の基本的なレベルの列に従って所持品を持っている。しかし、この表は冒険者NPC向けに設計されており、一般的な市民向けではない点に留意すること。表では2レベル・コモナーは390gp持っているからといって、2レベルの豚飼いそれぞれが本当に390gpの価値のある携帯可能な高級品を装着していたり家に置いてある事はない! そうした豚飼いは数匹の豚、種々雑多な農具、ひとつかみの金貨と銀貨、そして(農民が土地を持つ国において)数エイカーと居心地の良い掘っ立て小屋を所有するが、他に冒険者の興味を引くようなものはない。表に従う為に、この章のキャラクターたちにはその専門性に従った適切な所持品(と恐らくは生活必需品)が並べられており、レベルに適切な残りのお金も記されているが、そうした一般人が絨毯の下や家の地面に何年も埋めているものと等価の品を持っているのは極めて稀だ。1週間労働するキャラクターは〈製作〉あるいは〈職能〉判定の結果の半分に等しいgpを得られ、典型的なNPCクラスのキャラクターは(大抵)いつでもその量の1/10を恐らく持ち歩いている。お金目当てに農夫を攻撃しても冒険者にとっては利益にならない!
勿論例外もある。例えば敵対的な部族や山賊団のアデプトは表にある通りの宝物を持っているだろうし、アリストクラート(概して裕福であるか十分な資源に触れる)やウォリアー(戦闘に参加し給金をもらい武装している)も同様だ。こうした3つのクラスの者は通常PCが宝物と考えるような鎧、武器、そして魔法のアイテムを持つ。熟練した芸術家や商人といった一部のエキスパートは価値ある商品や、商売道具をもっと買おうと貯めておいた硬貨を持ち歩いているかもしれない。NPCに並んでいる「余剰の」金銭が妥当か否かについては常識を使い、それに従って宝物で報酬を与えること。
大別して4つあるこの項のNPCの使い方の内訳は仲間、敵、下僕、そしてプレイヤー・キャラクターだ。
他の章のNPCと同様、こうしたキャラクターは通常は有用な、あるいは二次的な手法でキャンペーンの物語に於いてプレイされる役割を持つ。村の警察官(コモナー9)は毎日の諍いに和平をもたらすには十分な頑丈さを持つが、オークの部族が略奪を始めた時にはPCに従わなければならない。PCは地方の鍛冶師(エキスパート6)を雇って英雄たちが奪還した古城を守ろうとする雇用した衛兵たち(ウォリアー3)を武装させても良いが、PCは依然としてキャンペーンの焦点であり、NPCクラス・キャラクターはPCよりも物語の重要性が低い。低レベルのキャラクター向けの教示者あるいは教師としてこうしたNPCを使い、PCが師を超える潜在性を持ち「これほどまでに凄い弟子を持ったことはない」などと地元の伝説とさせてさえ良い。
こうしたNPCをキャンペーンの相手として使って良いが、戦闘を面白くする特別な力を欠いており大量にいない限り多くのPCは困難と感じないだろう。魔法の少ないあるいは剛毅なキャンペーンにおいて、人型生物の相手は標準的で技量を持つ相手であり、モンスターは珍しい例外となる; キャンペーンの悪党はPCクラスのレベルを持っているかもしれないが、手下の残りはエキスパートとウォリアーだ。悪の助言者は欺瞞や魔法を使って群衆をPCに立ち向かわせ、英雄たちに騙された相手を蹴散らすよう強要するため、呵責ない虐殺者という悪評を負わないよう非致傷の方法が望ましい。
NPCクラスのキャラクターがキャンペーンにおいて繰り返し登場する場合、プレイヤーは《統率力》特技を使って、あるいは馬鹿馬鹿しい程の高給で以ってそのキャラクターを永続的に自分の集団に加えたいと欲するかも知れない(NPCに仕事を与えて1,000gpの臨時給金を渡すのは凡そ4年分の給料に相当する)。プレイヤーがNPCを腹心にしたいにせよ重要な支持者にしたいにせよ単なる頼れる下僕にしたいにせよ、信じられないほど裕福な後援者との協調関係の機会を断るNPCはそういない。そのNPCが多くの困難を突破しレベルを得た場合、PCに配下が求めるクラス・レベルや特技、技能を意見させるのは公正だろう(そのPCが目的に適う適切な鍛錬を提供できるならPCクラス・レベルも含めて)。
一部のキャンペーンでは、PCは変わった状況と出会う一般人として開始する; そのPCはNPCクラスを持ってプレイを始め、PCクラスのレベルを(完全に)取れるのは後になってからだけだ。また別のキャンペーンでは、主たる英雄たちはそれぞれ配下を持っており、一部のゲーム・セッションでは英雄たちが世界を救っている間に配下が何をしているかに焦点を当てるかもしれない。そうした種類のキャンペーンでこうしたNPCの例を使って良いが、そのNPCクラスはPCクラスより遥かに弱く、殆どあるいは全く特殊なモンスターの攻撃や防御に対処できるような特別なクラス能力を持たないことに注意すること; キャラクターは困難を乗り越えるのに機知と技能に頼らなければならないだろうし、戦闘は他のNPCクラスのキャラクター相手あるいは動物の相棒相手のみに制限すべきだろう、さもなくばPCはすぐに死んでしまう。
人間の名前は地域によって変わり、パスファインダーRPGを含む数あるファンタジー・ゲームは地域や伝統の多様性から天啓を得るため、Core Rulebookには人間を除くPC種族全ての名前の例を並べている。無数の文化を表現する人間の名前の例を以下に挙げる。
異なる伝統文化、言語、そして風味を反映する人間の名前を自由に創造するのには、君の設定に近い現実世界の国々や文化から名前を有線で探そうとすると良い。君の世界設定が現実世界を直接戯画化していないとしてさえ、起源と民族性を通して見通せるようになる赤ん坊の名前ウェブサイトは君に馴染みのない名前を紹介でき、現実的に有機的に聞こえる名前の変換と構築も紹介できる。そうしたサイトは急いでいる時にNPCの名前を収穫する素晴らしい場所だ。
女性名:アラーディーン、アリンザ、オウラ、バック・ハイン、ベルカ、ベシュキー、チャマディ、チャオ、ドゥ・クェン、エシェ、ユードミア、ジャーダ、ヒリコ、アイリニカ、インダー、インジャート、アイゾラ、ジャルケット、ジャラジー、カイディー、カムシー、レスタリ、マリサン、ミーアミーザ、メイリン、マイルリンダ、ムパアディ、ナルミダ、ナーニャ、ナルンチュアア、ンティシー、パサラ、ポンティア、クエ・シュアン、レヴィ、ルナ、サーバ、シリン、シヴカー、シンキター、シュアンチニュア、ウダラ、ウミエ、ヴァルキー、ワアジダ、シュエンマ、シュイ、ザリカ、ゾヴァ。
男性名:アアキフ、アンドリージ、アラスメス、バーラム、バオロ、バリッド、バッツァイカン、ビーラー、ブディ、ダーヴァン、ドロック、エイリフ、ガリダン、ゲリウス、ハッジ、ハメング、ハリスコ、イアコブス、ジャアリ、ジャングオ、ケル、コウセイ、クロヌグ、メナス、ミタブ、ナルシウス、ノーネック、パテバ、プラタヴ、コーチー、ラグナル、ルバニ、セッコー、ショカーム、シュオ、スナキ、スリョ、タバニ、テルアワ、タン・リエン、トーン・ハオ、トーモーバタアル、トゥオン・キン、アージョン、ヴァチェディ、ヴィオーレック、イェスキャ、ザイホ、ゼン。