特定の1種類の地形に特有の災害については『環境(野外)』で説明してある。以下に複数種類の舞台背景でよく起こりうる環境的な災害について述べる。
食料も水もなく、それらを手に入れる手段もないということもありうる。通常の気候では、中型サイズのキャラクターが飢えぬためには、1日に少なくとも1ガロン(約3.8リットル)の飲み物と、それなりの食料が1ポンド必要である(小型サイズのキャラクターはこの半分の量が必要)。非常に暑い気候では、脱水症状を起こさぬために、この2倍から3倍の水が必要である。
キャラクターは丸一日に加えて【耐久力】に等しい時間数だけ水なしで過ごすことができる。この期間が過ぎると、キャラクターは毎時間1回の【耐久力】判定(難易度10、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなくてはならず、失敗すると1d6ポイントの非致傷ダメージを被る。自分の全ヒット・ポイントに等しい非致傷ダメージを被ったキャラクターは、そこから代わりに致傷ダメージを被るようになる。
キャラクターは食料なしで3日過ごすことができるが、空腹感はどんどんつのっていく。この期間が過ぎると、キャラクターは毎日1回の【耐久力】判定(難易度10、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなくてはならず、失敗すると1d6ポイントの非致傷ダメージを被る。自分の全ヒット・ポイントに等しい非致傷ダメージを被ったキャラクターは、そこから代わりに致傷ダメージを被るようになる。
食料や水の欠乏から非致傷ダメージを被ったキャラクターは疲労状態となる。飢えや渇きによる非致傷ダメージは、そのキャラクターが必要な食料や水を手に入れるまでは回復しない。ヒット・ポイントを回復させる魔法ですらこのダメージを治癒することはできない。
多くのキャラクターやモンスターは暗視を用いて全く明かりのない状況でも問題なくものを見ることができる。しかし通常の視覚または夜目しか持たないキャラクターは明かりが消されると完全な盲目状態に陥ってしまう。松明やランタンは地下に吹く突風で吹き消されてしまうことがあるし、魔法の光源が解呪されたり呪文相殺されたり、あるいは魔法の罠によって何も見通せぬ暗闇が作り出されたりもする。
キャラクターやモンスターの一部だけがものを見ることができ、他のものたちは盲目状態となる、といったことはよく起こる。下記に挙げる点に関して、盲目状態のクリーチャーというのは周囲の暗闇を見通すことができないものたちを指す。
暗闇によって盲目状態となったクリーチャーは、正確さに基づいて追加ダメージを与える能力(たとえば急所攻撃やデュエリストの精密打撃)を失う。
盲目状態のクリーチャーは移動速度の半分よりも速く移動するためには難易度10の〈軽業〉判定を行わなければならない。この判定に失敗したクリーチャーは転倒する。盲目状態のクリーチャーは疾走も突撃もできない。
全ての敵は盲目状態のクリーチャーに対して完全視認困難を持ち、そのため戦闘において盲目状態のクリーチャーは50%の失敗確率を持つ。盲目状態のクリーチャーはまず最初に、正しいマス目を攻撃するために敵の位置を特定しなければならない。盲目状態のクリーチャーが敵の位置を特定せずに攻撃を行った場合、間合いの内にあるランダムなマス目を攻撃する。位置を特定できていない敵に対して遠隔攻撃や呪文を使用するのであれば、ロールによって、盲目状態のクリーチャーが隣接するマス目のうちどちらの方向を向いているのかを決定する。その方向にいるもののうち、最も近い目標に対して攻撃が向けられる。
盲目状態のクリーチャーは(もしあるなら)アーマー・クラスへの【敏捷力】ボーナスを失い、アーマー・クラスに対して-2のペナルティを受ける。
盲目状態のクリーチャーは〈知覚〉判定と【筋力】および【敏捷力】に基づくほとんどの技能判定に-4のペナルティを被る。防具による判定ペナルティが適用される判定は全てこれに含まれる。暗闇によって盲目状態となったクリーチャーは、視覚に依存する全ての技能判定に自動的に失敗する。
暗闇によって盲目状態になったクリーチャーは凝視攻撃を使用することができず、また凝視攻撃に対して完全耐性を持つ。
暗闇によって盲目状態になったクリーチャーは、各ラウンド1回のフリー・アクションとして敵の位置を特定するための〈知覚〉判定(難易度は敵の〈隠密〉判定に等しい)を行うことができる。判定に成功したなら盲目状態のキャラクターは見えないクリーチャーが「どこかそのあたりにいる」ことが判る。見えないクリーチャーの正確な位置を特定することはほぼ不可能である。〈知覚〉判定が難易度を20以上上回ったなら、見えないクリーチャーのいるマス目を特定できる(しかしながら見えないクリーチャーはやはり盲目状態のクリーチャーに対して完全視認困難を持っている)。
盲目状態のクリーチャーは手探りで見えないクリーチャーを発見しようとすることもできる。キャラクターは手や武器を使い、1回の標準アクションとして、隣接する2つのマス目に対して接触攻撃を行う。もし見えないクリーチャーが指定したマス目にいたなら、接触攻撃には50%の失敗確率がある。成功したなら、手探りをしていたキャラクターはダメージを与えはしないが、見えないクリーチャーの現在位置を特定することに成功する。しかし見えないクリーチャーが移動すれば、またその位置はわからなくなる。
盲目状態のクリーチャーが見えないクリーチャーに打撃を加えられたなら、盲目状態のキャラクターは打撃を加えたキャラクターの位置を特定できる(もちろん見えないクリーチャーが移動するまででしかないが)。例外は、見えないクリーチャーが5フィートよりも長い間合いを持っていた時(この場合盲目状態のキャラクターは見えない的の大体の位置を知るが、正確に特定することはできない)か、遠隔攻撃をしてきた時(この場合盲目状態のキャラクターは敵の大体の方向を知るが、位置はわからない)のみである。
鋭敏嗅覚の特殊能力を持つクリーチャーは自動的に、自らの5フィート以内にいる見えないクリーチャーの位置を特定する。
濃い煙を吸い込んでしまったキャラクターは、毎ラウンド1回の頑健セーヴィング・スロー(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなければならず、失敗すると、そのラウンド息が詰まって咳き込むだけで終わってしまう。2ラウンド連続して息の詰まったキャラクターは、1d6ポイントの非致傷ダメージを受ける。煙は視界を妨げ、内部にいるキャラクターに視認困難(20%の失敗確率)を与える。
腐食性の酸に触れると、毎ラウンド、1d6ポイントのダメージを被る。酸の入った桶に落ちるなどしてキャラクターの全身が酸に浸かっている場合は別で、その場合は10d6ポイントのダメージを被る。投げた酸の小瓶やモンスターの吐いた酸による攻撃については、1ラウンドの接触とみなす。
ほとんどの酸から立ち上る気体は吸入性の毒である。大量の酸に隣接した者は、毎ラウンドに1回、難易度13の頑健セーヴィング・スローを行わなければならず、失敗すると1ポイントの【耐久力】ダメージを被る。この毒には“頻度”はなく、クリーチャーが酸から離れれば即座に影響は受けなくなる。
[強酸]の腐食能力に完全耐性のあるクリーチャーでも、全身浸かってしまえば、溺れる可能性がある(『溺れ』参照)。
呼吸すべき空気がないキャラクターは【耐久力】1ポイントにつき2ラウンドの間、息を止めておくことができる。キャラクターが標準アクションか全ラウンド・アクションを行うのであれば、息を止めておくことができる残り時間が1ラウンド減少する。この期間が過ぎると、息を止め続けるためには、そのキャラクターは【耐久力】判定(難易度10)を行わなくてはならない。この判定は毎ラウンド行い、それ以前に成功した判定1回ごとに難易度が+1されていく。
この【耐久力】判定に1回でも失敗すると、そのキャラクターは窒息し始める。1ラウンド目にそのキャラクターは気絶状態(ヒット・ポイント0)となる。次のラウンドには、そのキャラクターは-1ヒット・ポイントになり、瀕死状態となる。3ラウンド目に、そのキャラクターは窒息死する。
緩慢な窒息:中型サイズのキャラクターは、一辺10フィートの密閉された部屋の中でゆうに6時間は呼吸できる。この期間が過ぎると、そのキャラクターは15分ごとに1d6ポイントの非致傷ダメージを被る。中型サイズのキャラクターが1人増えるか、それなりの大きさの火元(たとえば松明など)が1つあるごとに、空気が保つ時間はそれに反比例し減る。非致傷ダメージの蓄積によって気絶状態となってしまうと、キャラクターは同じ速度で致傷ダメージを被るようになる。小型サイズのキャラクターは、中型サイズのキャラクターの半分の空気を消費する。
熱は非致傷ダメージを与え、このダメージはキャラクターが涼む(日陰に入る、日没まで生き延びる、水を浴びる、エンデュア・エレメンツの目標となる、など)までは回復させることができない。総ヒット・ポイントと同じだけの非致傷ダメージを被ったキャラクターは、それ以降は熱気から致傷ダメージを被るようになる。
華氏90度(32.2℃)を越える非常に暑い環境にいるキャラクターは毎時間、1回の頑健セーヴィング・スロー(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなければならず、失敗すると1d4ポイントの非致傷ダメージを受ける。厚い衣服や何らかの鎧を着用しているキャラクターはこのセーヴに-4のペナルティを被る。〈生存〉技能を持つキャラクターはこのセーヴィング・スローにボーナスを得ることができ、このボーナスを他のキャラクターに及ぼせることがある(技能の説明を参照)。気絶状態になってしまったキャラクターは、致傷ダメージを被り始める(1時間につき1d4ポイント)。
華氏110度(43.3℃)を越える極暑環境にいるキャラクターは10分ごとに1回の頑健セーヴィング・スロー(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなければならず、失敗すると1d4ポイントの非致傷ダメージを受ける。厚い衣服や何らかの鎧を着用しているキャラクターはこのセーヴに-4のペナルティを被る。〈生存〉技能を持つキャラクターはこのセーヴィング・スローにボーナスを得ることができ、このボーナスを他のキャラクターに及ぼせることがある(〈生存〉技能を参照)。気絶状態になってしまったキャラクターは、致傷ダメージを被り始める(10分につき1d4ポイント)。
熱にさらされることで非致傷ダメージを被ったキャラクターは熱射病を患い、疲労状態になる。これらのペナルティはキャラクターが熱により被った非致傷ダメージを回復した時に終了する。
華氏140度(60℃)を越える気温、火、熱湯、溶岩などの高温は致傷ダメージを与える。こうした高温の中で呼吸をすると、毎分(セーヴなしで)1d6ポイントの[火炎]ダメージを受ける。さらに、キャラクターは5分ごとに1回の頑健セーヴ(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなければならず、失敗すると1d4ポイントの非致傷ダメージを受ける。厚い衣服や何らかの鎧を着用しているキャラクターはこのセーヴに-4のペナルティを被る。
熱湯に触れると、毎ラウンドやけどによる1d6ポイントのダメージを被る。キャラクターの全身が熱湯に浸かっている場合は別で、その場合は毎ラウンド10d6ポイントのダメージを被る。
燃える油や焚き火、瞬間的でない魔法の火にさらされたキャラクターは、衣服や髪の毛、装備などに着火することがある。通常、持続時間が“瞬間”の呪文によってキャラクターに火がつくことはない。これらの呪文による熱と炎は一瞬のうちに現れ消えるからである。
着火の危険にあるキャラクターは、火がつくのを避けるために1回の反応セーヴィング・スロー(難易度15)を行うことができる。衣服や髪の毛に火がつけば、そのキャラクターは即座に1d6ポイントのダメージを被る。それ以降、火のついたキャラクターは毎ラウンド1回の更なる反応セーヴィング・スローを行わなければならない。失敗すれば、そのキャラクターはそのラウンドに1d6ポイントのダメージを被ったことになる。成功すれば火は消える。つまり、1回でもこのセーヴィング・スローに成功すれば、もはや火はついていないのだ。
火のついたキャラクターが身体を浸すのに十分な量の水に飛び込めば、火は自動的に消える。近くに大量の水がなければ、地面を転がったり外套などで火をくすぶらせて消火しようとすることで、+4のボーナスを得て再度セーヴを行うことができる。
衣服や装備に火がついたものは、アイテムごとに1回ずつ、反応セーヴィング・スロー(難易度15)を行わなければならない。これに失敗した可燃性のアイテムはキャラクターと同じだけのダメージを被る。
溶岩やマグマに触れると、毎ラウンド、2d6ポイントの[火炎]ダメージを受ける。活火山の火口に落ちるなどしてキャラクターの全身が溶岩に浸かっている場合は別で、その場合は毎ラウンド20d6ポイントの[火炎]ダメージを受ける。
マグマによるダメージは、マグマに接触しなくなってから1d3ラウンド持続するが、この追加ダメージは実際に接触していた時に受けるダメージの半分だけである(つまり毎ラウンド1d6ポイントや10d6ポイントになる)。[火炎]への完全耐性や抵抗は溶岩やマグマにも有効である。しかし[火炎]への完全耐性か抵抗があるクリーチャーでも、溶岩に全身浸かってしまえば溺れる可能性がある(『溺れ』参照)。
どんなキャラクターも、頭まで浸かってしまわない程度の比較的穏やかな水ならば、歩いて渡ることができ、この場合判定は不要である。同様に、静かな水面を泳ぐならば、難易度10の〈水泳〉技能判定に成功するだけでよい。訓練を受けた泳ぎ手ならば、単に出目10をするだけでよい。ただし防具や重い装備を身につけていれば、泳ぐのは難しくなる(〈水泳〉技能の説明を参照)。
一方、流れの速い水はもっと危険である。1ラウンドに1回の難易度15の〈水泳〉判定か【筋力】判定を行い、成功すればキャラクターは沈まずにいられる。また判定に失敗すれば、キャラクターは1d3ポイントの非致傷ダメージ(岩場や階段状の滝を流れる水の場合は1d6ポイントの致傷ダメージ)を被る。
非常に深い水の中はたいてい真っ暗で、方向を定めるのが難しい上、水面から100フィート下にいるごとに水圧により毎分1d6ポイントのダメージを受ける。1回の頑健セーヴィング・スロー(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)に成功すれば、その1分の間はダメージを被らなかったことになる。非常に冷たい水はそれに浸かっている1分ごとに1d6ポイントの非致傷ダメージを与える。
どんなキャラクターも、自分の【耐久力】の2倍に等しいラウンドの間、息を止めておくことができる。そのキャラクターが標準アクションまたは全ラウンド・アクションをとるごとに、息を止めていられる残り時間が1ラウンド減少する。この期間が過ぎると、息を止め続けるためには、そのキャラクターは毎ラウンド1回の【耐久力】判定(難易度10)を行わなくてはならない。1ラウンドごとにこの判定は難易度が+1されていく。
ついにこの【耐久力】判定に失敗すると、そのキャラクターは溺れ始める。1ラウンド目にそのキャラクターは気絶状態(ヒット・ポイント0)となる。次のラウンドには、そのキャラクターは-1ヒット・ポイントになり、瀕死状態となる。3ラウンド目に、そのキャラクターは溺死する。
気絶状態のキャラクターが水中に沈んだ場合(あるいは水中にいる意識のあるキャラクターが気絶状態になった場合)、【耐久力】判定を行わなければならない。この判定に失敗すると、即座に、そのキャラクターは-1ヒット・ポイントになり(すでにヒット・ポイントが-1以下ならさらに1ヒット・ポイントを失う)。次のラウンドに、そのキャラクターは溺死する。
水以外の物質で溺れることもある。砂や流砂、細かい粉末、サイロ一杯の穀物などである。
冷気と風雪は非致傷ダメージを与える。寒冷環境によるダメージは、キャラクターが冷気から逃れ、再び温まるまでは回復させることができない。総ヒット・ポイントと同じだけの非致傷ダメージを被ったキャラクターは、それ以降は冷気から致傷ダメージを被るようになる。
華氏40度(4.4℃)を下回る寒天にさらされ、しかも備えのできていないキャラクターは毎時間、1回の頑健セーヴィング・スロー(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなければならず、失敗すると1d6ポイントの非致傷ダメージを受ける。〈生存〉技能を持つキャラクターはこのセーヴィング・スローにボーナスを得ることができ、このボーナスを他のキャラクターに及ぼせることがある(技能の説明を参照)。
華氏0度(-17.8℃)を下回る厳しい冷気や風雪の中におり、しかも備えのできていないキャラクターは10分ごとに1回の頑健セーヴィング・スロー(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなければならず、失敗すると1d6ポイントの非致傷ダメージを受ける。〈生存〉技能を持つキャラクターはこのセーヴィング・スローにボーナスを得ることができ、このボーナスを他のキャラクターに及ぼせることがある。防寒服を着ているキャラクターは、冷気や風雪によるダメージに対して、1時間に1回だけ判定をすればよい。
冷気や風雪によって非致傷ダメージを被ったキャラクターは凍傷や低体温症を患う(疲労状態として扱う)。これらのペナルティはキャラクターが冷気や風雪により被った非致傷ダメージを回復した時に終了する。
華氏-20度(-28.9℃)を下回る極端な冷気は毎分(セーヴなしで)1d6ポイントの致傷ダメージを与える。さらに、キャラクターは1回の頑健セーヴ(難易度15、これ以前に行った判定1回ごとに+1)を行わなければならず、失敗すると1d4ポイントの非致傷ダメージを受ける。
氷の上を歩くキャラクターは、氷でおおわれたマス目に進入する際に2マス分の移動を支払わなければならず、〈軽業〉判定の難易度は+5上昇する。長い間、氷と接触しているキャラクターは、厳しい冷気によるダメージを被る危険がある。
クリーチャーは10フィート落下するごとに1d6ポイント、最大で20d6のダメージを被る。落下により致傷ダメージを被ったクリーチャーは伏せ状態で着地する。
キャラクターが単に滑ったり落ちたりしたのではなく、進んで飛び降りた場合、ダメージ自体は同じだが、最初の1d6分が非致傷ダメージになる。〈軽業〉判定(難易度15)に成功すれば、キャラクターは最初の10フィート分のダメージを無視し、次の10フィート分のダメージを非致傷ダメージにできる。たとえば、高さ30フィートの岩棚を滑り落ちたキャラクターは3d6ダメージを受ける。進んで飛び降りた場合、1d6ポイントの非致傷ダメージと2d6ポイントの致傷ダメージを受ける。進んで飛び降り、かつ〈軽業〉判定に成功した場合、この飛び込みで受けるのは1d6ポイントの非致傷ダメージと1d6ポイントの致傷ダメージだけである。
落ちた先がやわらかい表面(柔らかい地面、泥など)だった場合も、最初の1d6分が非致傷ダメージになる。この現象は進んで飛び降りた場合の減少や〈軽業〉による減少に加算される。
落下距離が500フィートを越えているか、フェザーフォールのような割り込みアクションで使えるものでない限り、キャラクターは落下中に呪文を使うことはできない。落下中に呪文を使うには、難易度20+呪文レベルの精神集中判定が必要である。テレポートや同種の呪文を落下中に使った場合、位置を変えるだけで慣性を打ち消すことはできない。つまり地面の上に瞬間移動したとしても、落下した分のダメージを受けることになる。
水に落ちる場合:水に落ちる場合は若干処理が異なる。水深が10フィート以上なら、落下の最初の20フィート分はダメージを及ぼさない。次の20フィートは非致傷ダメージを及ぼす(10フィートごとに1d3)。そこから先は、落下ダメージは致傷ダメージになり、ダメージも通常通り(10フィートごとに1d6)。
進んで水に飛び込むキャラクターは、〈水泳〉か〈軽業〉判定(難易度15)に成功すればダメージを受けない。水深10フィートにつき30フィート分の落下までは。ただし判定の難易度は、落下距離50フィートごとに5増える。
10フィート以上の距離から落ちればキャラクターはダメージを被るが、落下してきた物体があたってもダメージを被る。
キャラクターの上に落ちてきた物体は、そのサイズと落下してきた距離に基づいたダメージを与える。『表:落下してくる物体からのダメージ』には物体のサイズに基づくダメージ量が記載されている。これは物体が石のような密度の高く重い物であると仮定している。より軽い物体は、GMの判断により、表の半分のダメージを与えることにしてもよい。たとえば超大型の丸石がキャラクターにあたれば6d6ポイントのダメージを与えるが、木製の馬車なら3d6ポイントだけということにしてもよい。さらに、物体の落下距離が30フィート未満なら、与えるダメージは表の半分になる。落下距離が150フィートを越えるなら、表の2倍のダメージを与える。落下してきた物体も同じだけのダメージを受けることに注意。
物体をクリーチャーの上に落とすのは、遠隔接触攻撃になる。このような攻撃の射程単位は20フィートである。物体がクリーチャーの上に落ちた場合、そのクリーチャーは物体に気がついていれば、反応セーヴィング・スロー(難易度15)に成功すれば、ダメージを半分にできる。落下する物体が罠の一部であるなら、これらの一般的なルールの代わりに罠のルールを用いる。