英雄の中には、神と話す者もいれば異世界の賢者と心を通わせる者もいる。しかしシャーマンは世界の霊や、全ての生きとし生けるものに存在するエネルギーとやりとりする。この神聖なる冒険者は、世界の形を変え、守護霊の影響を高めるためにその力を用いる。シャーマンは自然の霊と強い絆を持つ。彼らは特定の霊と強い繋がりをつくり、成長すれば、必要なときに他の霊を呼び下ろす術も会得する。
役割:シャーマンは強力な信仰呪文の使い手となる。信仰呪文と霊の力を使う能力で、仲間を助け敵を打ち砕くことができる。彼らはクレリックのような癒やし手ではないが、それでも必要に応じてその役割を担うこともできる。
属性:どれでも。
1日の呪文数 | |||||||||||||||
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0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 | ||||||
1 |
+0 |
+0 |
+0 |
+2 |
3 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― | |
2 |
+1 |
+0 |
+0 |
+3 |
4 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― | |
3 |
+2 |
+1 |
+1 |
+3 |
4 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― | |
4 |
+3 |
+1 |
+1 |
+4 |
4 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
― | |
5 |
+3 |
+1 |
+1 |
+4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― |
― | |
6 |
+4 |
+2 |
+2 |
+5 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― |
― | |
7 |
+5 |
+2 |
+2 |
+5 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― |
― | |
8 |
+6/+1 |
+2 |
+2 |
+6 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― |
― | |
9 |
+6/+1 |
+3 |
+3 |
+6 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― |
― | |
10 |
+7/+2 |
+3 |
+3 |
+7 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― |
― | |
11 |
+8/+3 |
+3 |
+3 |
+7 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― |
― | |
12 |
+9/+4 |
+4 |
+4 |
+8 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― |
― | |
13 |
+9/+4 |
+4 |
+4 |
+8 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― |
― | |
14 |
+10/+5 |
+4 |
+4 |
+9 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― |
― | |
15 |
+11/+6/+1 |
+5 |
+5 |
+9 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 |
― | |
16 |
+12/+7/+2 |
+5 |
+5 |
+10 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 |
― | |
17 |
+12/+7/+2 |
+5 |
+5 |
+10 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
2 |
1 | |
18 |
+13/+8/+3 |
+6 |
+6 |
+11 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 |
2 | |
19 |
+14/+9/+4 |
+6 |
+6 |
+11 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
3 |
3 | |
20 |
+15/+10/+5 |
+6 |
+6 |
+12 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
4 |
シャーマンのクラス技能は次の通り:〈騎乗〉【敏】、〈交渉〉【魅】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈製作〉【知】、〈生存〉【判】、〈知識:次元界〉【知】、〈知識:自然〉【知】、〈知識:宗教〉【知】、〈治療〉【判】、〈動物使い〉【魅】、〈飛行〉【敏】。
武器と防具の習熟:シャーマンは全ての単純武器と、軽装鎧及び中装鎧に習熟している。
呪文:シャーマンはシャーマン呪文リスト(48ページを参照)に掲載されている信仰呪文を発動する。シャーマンは前もって呪文を選択し、準備しておかなければならない。
呪文を準備し発動するため、シャーマンは少なくとも10+呪文レベルに等しい【判断力】値を有していなければならない。シャーマン呪文に対するセーヴィング・スロー難易度は10+呪文レベル+シャーマンの【判断力】修正値である。
他の呪文の使い手同様、シャーマンは1日に、レベルごとに決まった数の呪文だけを発動することができる。1日に発動できる呪文の数は上述の表に掲載されている。加えて、高い【判断力】値を持つ場合、シャーマンは1日毎のボーナス呪文を得る。
シャーマンは呪文を準備するために、自らの霊獣と心を通わせる。1日毎の呪文数を回復するため、シャーマンは毎日、霊獣と共に静かな瞑想を1時間過ごさなければならない。シャーマンは自分が発動できる呪文レベル毎に、シャーマン呪文リストのどの呪文でも準備し発動することができる。しかしシャーマンは毎日の瞑想の間に、準備する呪文を全て選択しなければならない。
1レベルの時点で、シャーマンは選択した霊の霊能力を得る。シャーマンは、その霊から与えられる呪文を、霊魔法を使用して発動することのできる呪文の一覧に加える(この呪文は後述する霊の項に記載されている)。シャーマンは呪術及び浮遊呪術クラス能力で使用することのできる呪術の一覧に、この霊から与えられる呪術を加える。
8レベルの時点で、シャーマンは選択した霊の項に記載された強化霊の能力を得る。16レベルの時点で、シャーマンは選択した霊の項に記載された真霊の能力を得る。
シャーマンが(オラクルのような)神秘能力を与える別のクラスのレベルを得た場合、例え一方を変更しなければならない場合でも、霊と神秘の種類は同じにしなければならない。GMが許可すれば、シャーマンは既に有していた神秘もしくは霊の種類を適切なものに変更することができる。
シャーマンは呪文を準備するため、毎日霊獣と心を通わせなければならない。霊獣はウィッチの使い魔のように呪文を保持しているわけではなく、霊獣は信仰の力の導管として機能する。霊獣が死ぬと、シャーマンは霊獣を置き換えるまでの間、呪文の準備をすることも霊魔法クラス能力を使用することもできなくなる。
特記がない限り、呪術の使用は標準アクションであり機会攻撃を誘発しない。呪術に抵抗するためのセーヴィング・スロー難易度は10+シャーマン・レベルの半分+シャーマンの【判断力】修正値に等しい。
シャーマンはそれぞれ、以下の霊から選択しなければならない。特記無き限り、霊から与えられる特殊能力に対するセーヴ難易度は10+シャーマン・レベルの半分+シャーマンの【判断力】修正値に等しい。
石の霊を選択したシャーマンの肌は、ざらざらとした石に似た外見を持つ。シャーマンがこの霊の能力を呼び下ろす際、小さな宝石がその肉体の内から現れて目映く輝く。それはまるで、暗い洞窟の中でジオード(晶洞石)が燐光できらめくかのようだ。
呪術:石の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:シャーマンの霊獣は土と石で作られたかのように見える。その肉体には、小さな宝石が埋め込まれている。霊獣はダメージ減少5/アダマンティンを得る。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは酸と土の存在となる。シャーマンは[強酸]に対する抵抗30を得る。シャーマンは呪文レベルや発動時間を増加させることなく、以下の特技の内1つを[強酸]呪文および[地]呪文に適用することができる。《呪文音声省略》、《呪文距離延長》、《呪文持続時間延長》、《呪文動作省略》。シャーマンはこの能力を使用する際、これらの特技を修得している必要はない。
自然の霊を選んだシャーマンは、自分が近しい繋がりを持つ自然世界の一面を反映した容貌となる。森に近しい自然のシャーマンは肌や髪が緑がかり、きらめくエメラルド色の目を持ち、身体からは新緑の葉や花の匂いがする。ツンドラに近しい自然のシャーマンは一般に白く薄い色で、プラチナのような髪と水晶のように青い目を持ち、肌はいつも奇妙なほど冷たくなる。
霊魔法の呪文:チャーム・アニマル(1レベル)、バークスキン(2レベル)、スピーク・ウィズ・プランツ(3レベル)、グロウヴ・オヴ・レスピット(4レベル)、アウェイクン(5レベル)、ストーン・テル(6レベル)、クリーピング・ドゥーム(7レベル)、アニマル・シェイプス(8レベル)、ワールド・ウェイヴ(9レベル)。
呪術:自然の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:シャーマンの霊獣は野生動物のようであり、最も優れた肉体を持っている。霊獣はダメージを受けたりその他の妨害を受けることなく、下生えや自然の移動困難な地形を通り抜けることができる。霊獣が飛行移動速度を持つ場合、風力強度が暴風までの風の中でも〈飛行〉判定にペナルティを受けない(Core Rulebookの439ページを参照)。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として自然の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として自然の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として自然の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは自然の霊となる。1日1回、シャーマンは全ラウンド・アクションとして絹のまゆで自分を覆うことができる。まゆに覆われている間、シャーマンは無防備状態と見なされる。8時間後、シャーマンはまゆから現れる。この時シャーマンは自分の種別を植物、動物、人型生物のいずれかに変更し、選択した種族に適切な肉体的な個性を得る。シャーマンは現在の種別と異なる種別を選択しなければならない。この効果はシャーマンのヒット・ダイス、ヒット・ポイント、セーヴィング・スロー、技能ランク、クラス技能、性能を変化させることはない。この効果は永続的なもので、再び変化するまで持続する。変化が行われるたびに、シャーマンは全ての毒や病気をその身から取り除き、ヒット・ポイントは最大まで回復し、全ての能力値ダメージを治療する。
疾風の霊を選んだシャーマンには風が吹く。その動きはしなやかで屈託のなさを感じさせる。
霊魔法の呪文:オルター・ウィンズ(1レベル)、ガスト・オヴ・ウィンド(2レベル)、クローク・オヴ・ウィンズ(3レベル)、リヴァー・オヴ・ウィンド(4レベル)、コントロール・ウィンズ(5レベル)、シロッコ(6レベル)、コントロール・ウェザー(7レベル)、ワールウィンド(8レベル)、ウィンズ・オヴ・ヴェンジャンス(9レベル)。
呪術:疾風の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:シャーマンの霊獣が移動すると、電気エネルギーがぱちぱちと音を立て、ろうそくのような明かりを残す。この電気は霊獣や霊獣に触れたクリーチャーにダメージを与えることはない。霊獣は[雷撃]に対する抵抗10を得る。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として疾風の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として疾風の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として疾風の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
元素形態(超常)/Elemental Form:シャーマンは超大型(もしくはそれより小さいサイズの)ライトニング・エレメンタルの姿となることができる。これはレベルごとに1時間持続する、エレメンタル・ボディIVのように扱う。シャーマンはこの能力を1日に1回だけ使用することができる。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは風と電気の存在となる。シャーマンは[雷撃]に対する抵抗30を得る。シャーマンは[風]呪文もしくは[雷撃]呪文に、以下の特技から1つを選び適用することができる。《呪文音声省略》、《呪文距離延長》、《呪文持続時間延長》、《呪文動作省略》。シャーマンはこの能力で、呪文のレベルや発動時間を上昇させることはない。シャーマンはこの能力を使用する際、これらの特技を有している必要はない。
生命の霊を選択したシャーマンは、ほとんどの定命のものよりも活気があるように見える。肌は輝き、その歯は真珠のように白い。シャーマンがこの霊の能力を使用する際、その目と髪は光で揺らめく。
霊魔法の呪文:ディテクト・アンデッド(1レベル)、レッサー・レストレーション(2レベル)、ニュートラライズ・ポイズン(3レベル)、レストレーション(4レベル)、ブレス・オヴ・ライフ(5レベル)、ヒール(6レベル)、グレーター・レストレーション(7レベル)、マス・ヒール(8レベル)、トゥルー・リザレクション(9レベル)。
呪術:生命の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:生命の霊を選んだシャーマンの霊獣は美しく、同種の中でもとりわけ健康なものだ。特に活気があり、活き活きとしている。霊獣は高速治癒1を得る。既にこの霊獣が高速治癒を持つ場合、その高速治癒は1だけ増加する。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として生命の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として生命の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として生命の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは完全なる生命エネルギーの導管となる。シャーマンは過労状態、出血ダメージ、[即死]攻撃、吐き気がする状態、疲労状態に完全耐性を得る。能力値ダメージおよび能力値吸収を受けても、シャーマンの能力値は1未満に減少することはない。シャーマンは大規模ダメージに対するセーヴィング・スローに自動的に成功する。0ヒット・ポイント未満になったとしても、シャーマンはヒット・ポイントが0から【耐久力】の倍だけ下回るまで死亡しない。
天界の霊を選んだシャーマンは、星の光のように瞬く瞳を持ち、その回りにいるものが異世界にいるかのような雰囲気を醸し出す。この霊の能力を使用すると、シャーマンの瞳は漆黒に染まり、一瞬、シャーマンの周りにある色が失われる。
霊魔法の呪文:カラー・スプレー(1レベル)、ヒプノティック・パターン(2レベル)、デイライト(3レベル)、レインボー・パターン(4レベル)、オーヴァーランド・フライト(5レベル)、チェイン・ライトニング(6レベル)、プリズマティック・スプレー(7レベル)、サンバースト(8レベル)、メテオ・スウォーム(9レベル)。
呪術:天界の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:天界の霊を選択したシャーマンの霊獣の肉体は、霊獣のいる場所や時刻にかかわらず、夜空に浮かぶ星を正確に反映する。そのため、霊獣は星図として使用することができる。加えて、霊獣は5フィートの飛行移動速度を得る。霊獣が既に飛行移動速度を持つ場合、代わりにその飛行移動速度が10フィートだけ増加する。霊獣が飛行している間、わずかな光に覆われる。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として天界の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として天界の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として天界の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは天界の霊となる。シャーマンは全てのセーヴィング・スローに、自身の【判断力】修正値に等しいボーナスを得る。シャーマンは0ヒット・ポイント以下になっても自動的に容態安定化する。シャーマンは[恐怖]効果に対する完全耐性を得、クリティカル・ヒットは自動的に確定する。死亡した場合、シャーマンは3日後に星の子として生まれ変わり、7日かけて成人になる(リインカーネイトと同様)。
伝承の霊を選択したシャーマンはその年齢で想像されるよりもずっと賢く、多くのことを知っている。シャーマンは控えめに見えるかもしれないが、その目は見るもの全てを深くまで見ている、集中するだけで本質的な秘密を見抜いているのだという印象を与える。
霊魔法の呪文:アイデンティファイ(1レベル)、タンズ(2レベル)、ロケート・オブジェクト(3レベル)、レジェンド・ローア(4レベル)、コンタクト・アザー・プレイン(5レベル)、マス・アウルズ・ウィズダム(6レベル)、ヴィジョン(7レベル)、モーメント・オヴ・プレシャンス(8レベル)、タイム・ストップ(9レベル)。
呪術:伝承の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:伝承の霊を選んだシャーマンの霊獣は、穏やかで控えめだ。霊獣はイニシアチブ判定に+2のボーナスと、〈隠密〉判定に+4のボーナスを得る。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として伝承の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として伝承の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として伝承の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは尽きることのない知識と伝承の泉となる。シャーマンは例え修得していなくても、全ての〈知識〉技能判定で出目20を選択することができる。シャーマンは現実の根源的な基礎を理解しており、1日に1回ウィッシュを発動できるほどに高度な存在となる。この能力は物質要素を必要としないが、このウィッシュで能力値にボーナスを与えることもできないし、高価な物質構成要素を必要とする呪文を複製することもできない。
闘争の霊を選択したシャーマンは、受けた傷が全て傷跡となり、戦闘への気概がいつもその身体にこびり付いているかのようだ。この霊の能力を呼び下ろすと、シャーマンは一回り大きくなる――背は伸び筋骨隆々となり、その顔は怒りで引き伸ばされて歪む。
霊魔法の呪文:エンラージ・パースン(1レベル)、フォッグ・クラウド(2レベル)、マジック・ヴェストメント(3レベル)、ウォール・オヴ・ファイアー(4レベル)、ライチャス・マイト(5レベル)、マス・ブルズ・ストレンクス(6レベル)、コントロール・ウェザー(7レベル)、アースクウェイク(8レベル)、ストーム・オヴ・ヴェンジャンス(9レベル)。
呪術:闘争の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
苦痛の呪い(超常)/Curse of Suffering:シャーマンは30フィート以内にいるクリーチャー1体に、通常より多くの出血ダメージを与え、その傷が通常よりもゆっくりした比率でしか回復しないようにする。呪われたクリーチャーが出血ダメージをうけると、追加で1ポイントの出血ダメージを受ける。たとえそれが能力値ダメージであっても、この効果は適用される。さらに、目標がヒット・ポイントを回復する効果の目標となった場合、その効果は通常回復するヒット・ポイントの半分しか回復しない。この呪いはシャーマン・レベルの半分に等しいラウンドだけ持続する。持続時間が終了すると以後24時間の間、目標となったクリーチャーはこの呪術の目標になることはない。
霊獣:闘争の霊を選んだシャーマンの霊獣はその種で最も獰猛なものに見える。筋肉は脈打ち、がっしりとした体躯を持つ。霊獣はアーマー・クラスに+2の外皮ボーナスを持つ。既に外皮ボーナスを保つ場合、このボーナスは2だけ増加する。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として闘争の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として闘争の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として闘争の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは闘争の霊となる。君は全ラウンド・アクションにより、全力攻撃アクションと自分の移動速度までの移動を行なうことができる(移動は攻撃の前でも後でもよい)。クリティカル・ヒットをすると、シャーマンはその目標が持つダメージ減少を無視することができる。シャーマンは自分に対するクリティカル・ロールに対して、アーマー・クラスに+4の洞察ボーナスを得る。0ヒット・ポイント以下に減少したとき、君はその負の値が君の【耐久力】能力値の倍にならない限り死なない。
波の霊を選択したシャーマンは、動く際に流れるような優雅さを見せる。波の霊の能力を呼び下ろすと、シャーマンの周りを球体が舞い踊り、氷の結晶、霧、水球の姿を移り変わる。
霊魔法の呪文:ハイドローリック・プッシュ(1レベル)、スリップストリーム(2レベル)、ウォーター・ブリージング(3レベル)、ウォール・オヴ・アイス(4レベル)、ガイザー(5レベル)、フルーイド・フォーム(6レベル)、ヴォーテックス(7レベル)、シーマントル(8レベル)、ツナミ(9レベル)。
呪術:波の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:波の霊を選択したシャーマンの霊獣は肌がどこか歪んでいる。それはちょうど、物が落ちた時に水面が波打つかのようだ。霊獣はボーナス特技として《強行突破》を得る。霊獣はこの特技の前提条件を満たす必要はない。加えて、霊獣は水中で呼吸できる。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として波の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として波の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として波の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
元素形態(超常)/Elemental Form:シャーマンは超大型(もしくはそれより小さいサイズの)ウォーター・エレメンタルの姿となることができる。これはレベルごとに1時間持続する、エレメンタル・ボディIVのように扱う。シャーマンはこの能力を1日に1回だけ使用することができる。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは冷気と水の達人となる。君は[氷雪]に対する抵抗30を得る。君は[氷雪]呪文もしくは[水]呪文に対し、以下の特技から1つを選び、適用することができる。《呪文音声省略》、《呪文距離延長》、《呪文持続時間延長》、《呪文動作省略》。この能力でレベルや発動時間が上昇することはない。この能力を使用するために、シャーマンはこれらの特技を修得している必要はない。
骨の霊を選択したシャーマンは死人のように細く、眼窩は窪み、屍のような眼は遠くを見つめている。身体からは、わずかに墓の臭いがする。シャーマンが骨の霊の能力を喚び降ろすと、不気味な風がシャーマンの髪や服をなびかせ、不快な臭いがより強くなる。
霊魔法の呪文:コーズ・フィアー(1レベル)、フォールス・ライフ(2レベル)、アニメイト・デッド(3レベル)、フィアー(4レベル)、スレイ・リヴィング(5レベル)、サークル・オヴ・デス(6レベル)、コントロール・アンデッド(7レベル)、ホリッド・ウィルティング(8レベル)、ウェイル・オヴ・ザ・バンシー(9レベル)。
呪術:骨の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
16レベルの時点で、シャーマンが生きているクリーチャーの場合、生命力吸収の効果でペナルティを受けることはなくなる。ただし、それでも負のレベルがヒット・ダイスを上回ると死亡してしまう。更にシャーマンが負のレベルを得てから24時間後、追加のセーヴを行う必要なくこの負のレベルは失われる。シャーマンがアンデッド・クリーチャーの場合、エネルギー放出に対する抵抗へのボーナスが+4に増加する。
霊獣:骨の霊を選択したシャーマンの霊獣はぼんやりと光り、半ば透明に見える。霊獣は常にブラーの効果を受ける。術者レベルはシャーマン・レベルに等しい。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として骨の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として骨の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として骨の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
顕現:20レベルに到達すると、シャーマンは死の霊となる。1ラウンドに1回、シャーマンはフリー・アクションとして、ステイビライズもしくはブリードを発動することができる。君が0ヒット・ポイント以下に減少した場合、シャーマンは自動的に容態安定状態となる。シャーマンはアニメイト・デッドを回数無制限で、物質構成要素を消費することなく発動することができる(しかし通常のヒット・ダイスの制御制限は依然適用される)。1日に1回、シャーマンはパワー・ワード・キルを発動することができる。しかしこの呪文は150ヒット・ポイント以下のクリーチャー1体しか目標にすることができない。
炎の霊を選択したシャーマンは目の後ろが明るく輝き、わずかな煙の匂いが漂う。この霊の能力を喚び降ろすと、飢えた幽霊のような炎がシャーマンの周りを舞い踊る。
霊魔法の呪文:バーニング・ハンズ(1レベル)、レジスト・エナジー(2レベル)、ファイアーボール(3レベル)、ウォール・オヴ・ファイアー(4レベル)、サモン・モンスターV(ファイアー・エレメンタルのみ、5レベル)、ファイアー・シーズ(6レベル)、ファイアー・ストーム(7レベル)、インセンディエリ・クラウド(8レベル)、ファイアリー・ボディ(9レベル)。
呪術:炎の霊を選んだシャーマンは、以下の呪術を選択することができる。
霊獣:炎の霊を選択したシャーマンの霊獣は炎の光に覆われ、ろうそくのような光を放つ。この光は触れると温かいが、ダメージを与えることはない。霊獣は[火炎]に対する完全耐性を持つが、[氷雪]ダメージに対する脆弱性も持つ。
霊能力:霊もしくは浮遊霊として炎の霊を選択したシャーマンは、以下の能力を得る。
強化霊能力:霊もしくは浮遊霊として炎の霊を選択したシャーマンは、霊の強化版を扱えるようになると以下の能力を得る。
真霊能力:霊もしくは浮遊霊として炎の霊を選択したシャーマンは、霊の真霊を扱えるようになると以下の能力を得る。
元素形態(超常)/Elemental Form:シャーマンは超大型(もしくはそれより小さいサイズの)ファイアー・エレメンタルの姿となることができる。これはレベルごとに1時間持続する、エレメンタル・ボディIVのように扱う。シャーマンはこの能力を1日に1回だけ使用することができる。
顕現:20レベルの時点で、シャーマンは炎の霊となる。シャーマンは[火炎]に対する抵抗30を得る。シャーマンは以下の特技1つを、君の発動する[火炎]の呪文に適用することができる。《呪文音声省略》、《呪文距離延長》、《呪文持続時間延長》、《呪文動作省略》。これにより、呪文レベルや発動時間を上昇させることはない。シャーマンはこの能力を使用するために、これらの特技を修得している必要はない。
霊の信じられない力とやりとりすることで、シャーマンはその霊の特定の従者1体と大切な絆を結ぶ。この従者は霊獣と呼ばれる。霊獣はシャーマンが選んだ、導管として仕えるクリーチャーであり、毎日、霊の魔法全てを扱えるようにしてくれる。この能力はウィザードの秘術の絆クラス特徴と同様のルールを用い、霊獣は使い魔として扱う(Core Rulebookの78ページと82ページを参照)。
霊獣の能力を決定する際、シャーマンは有効ウィザード・レベルとしてシャーマン・レベルを用いる。シャーマンは自らに仕える霊獣に、ウィザードが使用できる全ての使い魔を選択することができる。しかし霊獣は選択した霊の力により強化される。一度選択すると、霊獣を変更することはできない。シャーマンの霊獣は特定の動物と同じデータを用いるが、呪文や効果の影響を考慮する際には、(原住)の副種別を持つ来訪者として扱われる。
シャーマン・レベルに基づいて霊獣の能力を決定する目的において、使い魔と記載された異なるクラスのレベルはシャーマン・レベルと累積する。シャーマンがこのようなクラスのレベルを持つ場合、霊獣は常に、他のクラスの使い魔のルール(ウィザード、ウィッチ、秘術の絆を持つソーサラーなど)ではなく、シャーマンの霊獣のルールに従う。シャーマンがウィッチ・レベルを持つ場合、霊獣は守護者の導管としても機能し、ウィッチ呪文も保持している。シャーマンの霊獣は使い魔に効果を及ぼす全ての呪文、効果、能力において、使い魔として扱われる。
霊獣が失われるか死亡するかしたなら、24時間後に特別な儀式を行い新しい霊獣を得ることができる。この儀式は、シャーマン・レベル毎に500GPの価値がある物質要素を消費する。この儀式を完遂するには8時間かかる。新しい霊獣は、以前の霊獣と同じクリーチャーの種類でなければならない。
霊獣(変則)/Spirit Animal:1レベルの時点で、霊獣は霊クラス能力で選択した霊の種類に従い、特定の能力を得る。この能力は霊獣の外見に効果を及ぼし、シャーマンに仕える際に役に立つとともに、霊とのつながりや存在を示す助けとなる。これらの能力はそれぞれの霊の説明文における、霊獣の項に記載されている。