狩りの喜びを知る者にとっては、世界には狩るものと狩られるものがあるのみだ。斥候であれ、追跡者であれ、賞金稼ぎであれ、レンジャーには多くの共通点がある。独特の武器の扱いへの習熟、もっとも巧みに逃走する獲物さえ追跡する技能、様々な獲物を打ち倒す手練。知識に富み忍耐強く熟練した狩人であるレンジャーは、獣の洞察力、様々な環境での技術、致命傷をもたらす武勇の腕前を以って、人も獣も怪物も追い詰める。ある者は辺境の村を守るため人食いのクリーチャーを追跡し、またある者はもっと狡猾な獲物――人々の中にまぎれた逃亡犯を捜し求める。
役割:レンジャーは近接攻撃か遠隔攻撃のいずれかに熟練した遊撃兵であり、戦場で巧みに躍動することができる。彼らの能力は特定の種別の敵に重大な傷を負わせることができ、彼らの技能はあらゆる敵に対して有用である。
属性:どれでも。
レンジャーのクラス技能は、以下の通り:〈威圧〉【魅】、〈隠密〉【敏】、〈騎乗〉【敏】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈水泳〉【筋】、〈製作〉【知】、〈生存〉【判】、〈知覚〉【判】、〈知識:自然〉【知】、〈知識:ダンジョン探検〉【知】、〈知識:地理〉【知】、〈治療〉【判】、〈動物使い〉【魅】、〈登攀〉【筋】。
レベルごとの技能ランク:6+【知力】修正値。
1日の呪文数 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
2 |
3 |
4 | ||||||
1 |
+1 |
+2 |
+2 |
+0 |
― |
― |
― |
― | |
2 |
+2 |
+3 |
+3 |
+0 |
― |
― |
― |
― | |
3 |
+3 |
+3 |
+3 |
+1 |
― |
― |
― |
― | |
4 |
+4 |
+4 |
+4 |
+1 |
0 |
― |
― |
― | |
5 |
+5 |
+4 |
+4 |
+1 |
1 |
― |
― |
― | |
6 |
+6/+1 |
+5 |
+5 |
+2 |
1 |
― |
― |
― | |
7 |
+7/+2 |
+5 |
+5 |
+2 |
1 |
0 |
― |
― | |
8 |
+8/+3 |
+6 |
+6 |
+2 |
1 |
1 |
― |
― | |
9 |
+9/+4 |
+6 |
+6 |
+3 |
2 |
1 |
― |
― | |
10 |
+10/+5 |
+7 |
+7 |
+3 |
2 |
1 |
0 |
― | |
11 |
+11/+6/+1 |
+7 |
+7 |
+3 |
2 |
1 |
1 |
― | |
12 |
+12/+7/+2 |
+8 |
+8 |
+4 |
2 |
2 |
1 |
― | |
13 |
+13/+8/+3 |
+8 |
+8 |
+4 |
3 |
2 |
1 |
0 | |
14 |
+14/+9/+4 |
+9 |
+9 |
+4 |
3 |
2 |
1 |
1 | |
15 |
+15/+10/+5 |
+9 |
+9 |
+5 |
3 |
2 |
2 |
1 | |
16 |
+16/+11/+6/+1 |
+10 |
+10 |
+5 |
3 |
3 |
2 |
1 | |
17 |
+17/+12/+7/+2 |
+10 |
+10 |
+5 |
4 |
3 |
2 |
1 | |
18 |
+18/+13/+8/+3 |
+11 |
+11 |
+6 |
4 |
3 |
2 |
2 | |
19 |
+19/+14/+9/+4 |
+11 |
+11 |
+6 |
4 |
3 |
3 |
2 | |
20 |
+20/+15/+10/+5 |
+12 |
+12 |
+6 |
4 |
4 |
3 |
3 |
武器と防具の習熟:レンジャーは全ての単純武器と軍用武器、軽装鎧、中装鎧、盾(タワー・シールドは除く)に習熟している。
クラス・レベル5の時点、および以後5レベル毎(レベル10、15、20の時点)に、レンジャーは得意な敵を追加で1つ選択できる。さらに、そのレベルにおいて得意な敵1つ(望むなら、新たに選択したばかりのものでも構わない)に対するボーナスも+2上昇する。
人型生物または来訪者を得意な敵として選んだ場合、レンジャーは表に示されている通り、関連した副種別を1つ選択しなければならない(人型生物(その他の副種別)があることに注意すること。表にあげられているのはもっとも一般的な副種別だけである)。あるクリーチャーが2種類以上の得意な敵のカテゴリーに当てはまる場合、レンジャーのボーナスは累積しない。どちらか高い方のボーナスを用いるだけである。
野生動物との共感を使うためには、レンジャーと動物が互いを観察できる状態になければならない。これは通常の状況下では互いに30フィート以内にいなければならないことを意味する。通常この方法で動物の態度に影響を与えようとする行為は、人物に影響を与える場合と同様、1分間かかる。しかし状況によっては長くかかることも短くてすむこともある。
レンジャーはこの能力を【知力】能力値が1か2の魔獣に対しても使用できるが、その場合、判定に-4のペナルティが課される。
“弓術”を選択した場合、レンジャーが戦闘スタイル特技を得る際には、以下の項目から選択できる:《遠射》、《近距離射撃》、《精密射撃》、《速射》。クラス・レベル6の時点で、《精密射撃強化》と《束ね射ち》が項目に追加される。クラス・レベル10の時点で、《機動射撃》と《針の目を通す狙い》が項目に追加される。
“二刀流”を選択した場合、レンジャーが戦闘スタイル特技を得る際には、以下の項目から選択できる:《二重斬り》、《盾攻撃強化》、《二刀流》、《早抜き》。クラス・レベル6の時点で、《二刀の守り》と《二刀流強化》が項目に追加される。クラス・レベル10の時点で、《上級二刀流》と《二刀のかきむしり》が項目に追加される。
レンジャーが選択した戦闘スタイル特技の利点は軽装鎧ないし中装鎧の着用時、または鎧を着用していない時にのみ適用される。重装鎧を着用している間、レンジャーは戦闘スタイル特技による利点を全て失う。いったん選択した戦闘スタイルは変更することはできない。
クラス・レベル8の時点、および以後5レベル毎に、レンジャーは得意な地形を追加で1つ選択できる。加えて、それと同じレベルの時点で、得意な地形1つ(望むなら、新たに選択したばかりのものでも構わない)に対する技能ボーナスとイニシアチブへのボーナスも+2上昇する。
ある地形が2種類以上の得意な地形のカテゴリーに当てはまる場合、レンジャーのボーナスは累積しない。どちらか高い方のボーナスを用いるだけである。
2つ目の選択肢は動物の相棒との絆である。レンジャーは以下の項目から動物の相棒を選択する:ウルフ、キャット(スモール)、キャメル、スネーク(ヴァイパーまたはコンストリクター)、ダイア・ラット、ドッグ、バジャー、バード、ホース、ポニー。キャンペーンの舞台全体またはその一部を水界の地形が占めているなら、シャークを選択することもできる。これらの動物はその種類に応じてレンジャーの冒険に同行する忠実な相棒である。レンジャーの動物の相棒は、レンジャーの得意な敵ボーナスと得意な地形ボーナスを共有する。
この能力はドルイドの動物の相棒(クラス特徴の自然の絆の一部)と同様に機能するが、レンジャーの有効ドルイド・レベルはレンジャー・レベル-3として扱う点で異なる。
呪文/Spells:クラス・レベル4以降、レンジャーは少数ながらも呪文を発動する能力を得る。レンジャーの発動する呪文は信仰呪文であり、レンジャー用呪文リストから選択する。レンジャーは事前に呪文を選択して準備しておかなければならない。
呪文を準備または発動するには、レンジャーは最低でも10+その呪文レベルに等しい【判断力】能力値を有していなければならない。レンジャーの呪文に対するセーヴィング・スローの難易度は10+呪文レベル+レンジャーの【判断力】修正値である。
他の呪文の使い手と同様、レンジャーは各呪文レベルの呪文を、1日に一定の回数ずつしか発動できない。1日に発動できる呪文の数の基本値は、表:レンジャーの“1日の呪文数”の項に記されている。高い【判断力】能力値を持つならば、レンジャーは1日の呪文数にボーナス呪文数を加えることができる(表:能力値修正とボーナス呪文数参照)表:レンジャーで1日の呪文数が0と記されている呪文レベルの呪文は、その呪文レベルに【判断力】によるボーナス呪文が得られる場合にのみ発動できる。
レンジャーが1日の呪文数を回復するためには、毎日1時間かけて静かに瞑想しなければならない。レンジャーは自分の発動できる呪文レベルの呪文ならば、レンジャー呪文リストの中からどれでも好きなものを準備し、発動することができる。ただし、準備する呪文の選択は、毎日の瞑想時間中に行わなければならない。
クラス・レベル3まで、レンジャーに術者レベルはない。クラス・レベル4以上のレンジャーは、レンジャー・レベル-3の術者レベルを持つ。
ただし、動きを妨げるために魔法的に操作されているイバラや野バラの茂み、植物の生い茂った範囲の作用は受ける。