選ばれた一握りのものたちだけが、信仰の力を輝かせるに値する。邪悪と闘うことに生涯とその剣を捧げる気高き者たち、それがパラディンだ。ナイト、クルセイダー、ロー・ブリンガー(法をもたらす者の意)、パラディンは、信仰の正義を捜し求めるだけでなく、彼らの仕える高貴なる神々の教えを体現する。気高きゴールを追い求めて、彼らは厳格なる法の道徳と規律を支持する。その公正さの見返りとして、この神聖なる勇者たちは彼らの探索を助ける様々な恩恵――邪悪を打ち払い、無垢なるものを癒し、敬虔なる信者たちを勇気付ける――を祝福と共に授かる。彼らの信念は彼らが救済すべき魂を蝕まれたものたちとの闘争へと彼らを導くが、パラディンたちは無限の信仰への挑戦、闇への誘惑、火中の栗を拾うがごとき戦いをなんとか切り抜け、輝ける未来をもたらす。
役割:パラディンは混沌とした闘いの只中において、仲間を照らす道しるべとして仕える。邪悪なものたちにとっては不倶戴天の敵である一方、善なるものたちにとっては、その神聖なる戦いを助け、力を与える存在である。彼らの魔力と武力は、彼らを理想的な守護者たらしめ、頽れた者たちを祝福し、再び立ち上がらせる。
パラディンのクラス技能は、以下の通り:〈騎乗〉【敏】、〈交渉〉【魅】、〈呪文学〉【知】、〈職能〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈製作〉【知】、〈知識:貴族〉【知】、〈知識:宗教〉【知】、〈治療〉【判】、〈動物使い〉【魅】。
1日の呪文数 | |||||||||
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1 |
2 |
3 |
4 | ||||||
1 |
+1 |
+2 |
+0 |
+2 |
善のオーラ、ディテクト・イーヴル、悪を討つ一撃 1/日 |
― |
― |
― |
― |
2 |
+2 |
+3 |
+0 |
+3 |
― |
― |
― |
― | |
3 |
+3 |
+3 |
+1 |
+3 |
― |
― |
― |
― | |
4 |
+4 |
+4 |
+1 |
+4 |
0 |
― |
― |
― | |
5 |
+5 |
+4 |
+1 |
+4 |
1 |
― |
― |
― | |
6 |
+6/+1 |
+5 |
+2 |
+5 |
1 |
― |
― |
― | |
7 |
+7/+2 |
+5 |
+2 |
+5 |
悪を討つ一撃 3/日 |
1 |
0 |
― |
― |
8 |
+8/+3 |
+6 |
+2 |
+6 |
1 |
1 |
― |
― | |
9 |
+9/+4 |
+6 |
+3 |
+6 |
2 |
1 |
― |
― | |
10 |
+10/+5 |
+7 |
+3 |
+7 |
悪を討つ一撃 4/日 |
2 |
1 |
0 |
― |
11 |
+11/+6/+1 |
+7 |
+3 |
+7 |
2 |
1 |
1 |
― | |
12 |
+12/+7/+2 |
+8 |
+4 |
+8 |
2 |
2 |
1 |
― | |
13 |
+13/+8/+3 |
+8 |
+4 |
+8 |
悪を討つ一撃 5/日 |
3 |
2 |
1 |
0 |
14 |
+14/+9/+4 |
+9 |
+4 |
+9 |
3 |
2 |
1 |
1 | |
15 |
+15/+10/+5 |
+9 |
+5 |
+9 |
3 |
2 |
2 |
1 | |
16 |
+16/+11/+6/+1 |
+10 |
+5 |
+10 |
悪を討つ一撃 6/日 |
3 |
3 |
2 |
1 |
17 |
+17/+12/+7/+2 |
+10 |
+5 |
+10 |
4 |
3 |
2 |
1 | |
18 |
+18/+13/+8/+3 |
+11 |
+6 |
+11 |
4 |
3 |
2 |
2 | |
19 |
+19/+14/+9/+4 |
+11 |
+6 |
+11 |
悪を討つ一撃 7/日 |
4 |
3 |
3 |
2 |
20 |
+20/+15/+10/+5 |
+12 |
+6 |
+12 |
4 |
4 |
3 |
3 |
武器と防具の習熟:パラディンは単純武器と軍用武器に習熟している。また全ての鎧(重装、中装、および軽装)および盾(タワー・シールドを除く)に習熟している。
加えて、悪を討つ一撃が効果を発揮している間、パラディンは一撃の対象となっている目標からの攻撃に対して、アーマー・クラスに(もしあれば)【魅力】修正値を反発ボーナスとして加えることができる。もしパラディンが悪の属性でないクリーチャーを一撃の目標にしてしまったなら、その一撃は消費され、効果は発揮しない。
悪を討つ一撃の効果はその目標が死亡するか、パラディンが休息を取りこの能力の使用を回復するまで持続する。4レベルになってからと以後3レベル毎に追加で1回、パラディンは1日に使用できる悪を討つ一撃の回数を増やすことができる(表:パラディン参照)。19レベルで最大7回使用できる。
治癒の力として使用する代わりに、パラディンはこの能力を使ってアンデッドにダメージを与えることができる。与えるダメージは、パラディン・レベル2レベル毎に1d6ポイントである。この能力を使用するためには、1回の接触攻撃に成功する必要がある。この攻撃は機会攻撃を誘発しない。このダメージに対して、アンデッドはセーヴィング・スローを行うことはできない。
3レベルの時点で、パラディンは以下の初級慈悲リストから、選択することができる。
呪い/Cursed:パラディンの“癒しの手”能力はまた、パラディン・レベルを術者レベルとするリムーヴ・カースとして機能する。
過労状態/Exhausted:対象を過労状態でなくす。パラディンは先に“疲労の慈悲”を持っていなければ、この慈悲を選択できない。
恐れ状態/Frightened:対象を恐れ状態でなくす。パラディンは先に“怯えの慈悲”を持っていなければ、この慈悲を選択できない。
吐き気がする状態/Nauseated:対象を吐き気がする状態でなくす。パラディンは先に“不調の慈悲”を持っていなければ、この慈悲を選択できない。
毒/Poisoned:パラディンの“癒しの手”能力はまた、パラディン・レベルを術者レベルとするニュートラライズ・ポイズンとして機能する。
これらの能力は累積する。例えば12レベル・パラディンの“癒しの手”は6d6ポイントのダメージを癒し、過労状態と疲労状態を取り除き、病気と毒を治療する。一度状態または呪文効果を選んだら、以後変更することはできない。
呪文/Spells:4レベルになると、パラディンはパラディンの呪文リストにある少数の信仰呪文を選択し、使用することができる。パラディンは、事前に呪文を選んで準備する必要がある。
準備する際、また発動する際、パラディンは10+使用する呪文レベルと同じだけの【魅力】能力値を有している必要がある。また、呪文に抵抗する難易度は、10+呪文レベル+パラディンの【魅力】ボーナスである。
他の呪文の使い手同様、パラディンも1日に決まった数の呪文数しか使用することができない。呪文の使用回数は、表:パラディンに記載されている。加えて、もしパラディンの【魅力】が高ければ、1日の呪文数にボーナスを得る可能性がある(“表:能力値修正と1日毎のボーナス呪文数”を参照)。“表:パラディン”において、1日の呪文数が“0”となっている時は、パラディンは【魅力】能力値に基づいて得られるそのレベルのボーナス呪文しか得ることはできない。
パラディンは1日の呪文数を回復するために、1日に1時間は静寂の中での祈祷と瞑想をしなければならない。パラディンはパラディン呪文リストに記載されているいかなる呪文でも選択できるが、日々の瞑想の中でそれらの呪文を事前に準備しておかなければならない。
3レベルまでパラディンは術者レベルを持たない。4レベルの時点で、パラディンは現在のパラディン・レベル-3の術者レベルを得る。
最初の絆の形態は、標準アクションでパラディンの武器に天界の精霊の助力を呼び降ろし、パラディン・レベル毎に1分間パラディンの武器を強化する。招請を行った時、その武器は松明のように明るく輝く。5レベルの時点で精霊は武器に+1の強化ボーナスを与える。これは5レベルを超える3レベル毎に+1され、20レベルの時点で最大+6になる。これらのボーナスは既にその武器に備わっている強化ボーナスに累積させても構わないし(最大で+5まで)、以下にある武器の特殊能力を付与しても良い。スピード、ディフェンディング、ブリリアント・エナジー、フレイミング、フレイミング・バースト、ホーリィ、マーシフル、アクシオマティック、ディスラプション、キーン。
これらの特殊能力の付与は、特殊能力のコスト(“表:近接武器の特殊能力”参照)と同等のボーナス量を消費する。これらの能力は、すでにその武器が有している如何なる特殊能力に対しても追加で作用するが、同じ能力の重複は累積しない。もしその武器が魔法のものでないなら、最低でも+1の強化ボーナスを付与しないと、他の特殊能力を付与することはできない。
ボーナスと特殊能力は、その精霊が招請された時に選択しなければならない。そしてそれは一度選んでしまうと、次に精霊を呼び出すときまで変更することはできない。天界の精霊は、パラディン以外のいかなる者がこの契約を結んだ武器を手にしても、何のボーナスも提供しない。しかし、パラディンの手に戻ったらまたボーナスを与える。このボーナスは双頭武器の一方にしか作用しない。5レベルのパラディンは、1日に1回この能力を使用することができる。またそれ以後も5レベルを超える4レベル毎に、パラディンは1日1回追加でこの能力を使用することができる。つまり、17レベル時点で1日に4回、この能力を利用することができる。
もし天界の精霊を宿した武器が破壊された場合、そのパラディンは30日間かまたは、そのパラディンが新たにレベルを獲得するまでの間、この能力を使用することができなくなる。パラディンはこの30日の期間、攻撃ロールとダメージ・ロールに-1のペナルティを被る。
第二の契約は、パラディンが邪悪に対する聖戦に赴く際に随行する、非常に知性があって強力な、そして忠誠心に厚い乗騎の奉仕を受けさせるようにする。この乗騎は通常は(中型サイズのパラディンにとっては)ヘヴィ・ホースまたは、(小型サイズのパラディンにとっては)ポニーであるが、ボア、キャメル、ドッグなどのエキゾチックな乗騎もまた適している。この乗騎はドルイドの動物の相棒として機能する。パラディン・レベルを有効ドルイド・レベルとして使用する。絆の乗騎は最低でも【知力】6を有する。
1日に1回、全ラウンド・アクションを費やすことで、パラディンはその特別な乗騎を魔法的に召喚することができる。この能力はパラディンのレベルの1/3に等しい呪文レベルを持つ。乗騎はすぐさまパラディンの隣に出現する。パラディンは5レベルの時点でこの能力を1日に1回使用でき、以後4レベル毎に1日に1回追加で使用できるようになる。最終的には17レベルで1日に4回呼び出すことができる。
11レベルの時点で、乗騎はセレスチャル・テンプレートを持ち、呪文が乗騎に影響を与えるに際しこの乗騎は魔獣となる。15レベルの時点で、パラディンの乗騎は11+パラディン・レベルの呪文抵抗を持つ。
パラディンの乗騎が死亡した場合、パラディンは30日間かまたは新たなパラディン・レベルを得るまで、別の乗騎を招来することはできない。パラディンはこの30日の期間、攻撃ロールとダメージ・ロールに-1のペナルティを被る。
この能力はパラディンの意識がある時にのみ作用する。意識を失ったり死亡したりしていると効果を発揮しない。
この能力はパラディンに意識がある時にのみ作用する。意識を失ったり死亡したりしていると効果を発揮しない。
この能力はパラディンに意識がある時にのみ作用する。意識を失ったり死亡したりしていると効果を発揮しない。
加えてパラディンの行動規範は、正当な権威に敬意を払い、名誉をもって行動し(嘘をつかない、ズルをしない、毒を使わない等)、助けが必要な者を助け(その助けが、悪や混沌の助成とならない場合)、無垢な者たちを迫害し脅かす者たちを罰することを求めている。
“秩序にして善”で無くなったり、悪の行動を喜んで受け入れたり、行動規範を大幅に逸脱したパラディンは、全てのパラディン能力(パラディンの特別な乗騎も含まれるが、武器、鎧、盾への習熟は残る)と、呪文を使う能力を失う。パラディンはこれ以上パラディン・レベルを上げることはできない。違反に対してしかるべき贖罪を行えば、失った能力を回復し、レベル上昇の制限も解除される(詳しくは、アトーンメントの呪文を参照)。