武器と防具は特殊な性質を備えた素材で作ることができる。複数の特殊な素材を使って武器や防具を作っても、もっとも有効な素材の利点だけが得られるが、それぞれが別の特殊な素材からできた双頭武器を作ることはできる。
以下に記す特殊な素材はゲーム的な効果が決められている。いくつかのクリーチャーは特殊な種類のダメージ(悪属性の武器、殴打武器など)以外の全てに対するダメージ抵抗を持っている。特定の素材からなる武器への脆弱性を持つものもいる。キャラクターたちは最もよく遭遇するクリーチャーの種類によって、いくつかの異なる種類の武器を持ち運ぶかもしれない。
天から落ちてきた岩から掘り出されたこの超硬度の金属は、武器や防具の品質を向上させる。アダマンティンからなる武器は、武器破壊や物体を攻撃するときに20未満の硬度を無視する能力を持つ。アダマンティンから作られた鎧は、軽装鎧なら1/―、中装鎧なら2/―、重装鎧なら3/―のダメージ減少を着用者に与える。アダマンティン製の武器防具は常に高品質であるコストがかかり、その高品質コストは以下に示す価格に含まれる。結果として、アダマンティン製の武器と矢弾は攻撃ロールに+1の強化ボーナスがあり、アダマンティン製の鎧の判定ペナルティは通常に比べて1少なくなる。金属部品のないアイテムはアダマンティンで作ることはできない。矢をアダマンティンで作ることはできるが、クオータースタッフには行えない。
アダマンティン製の武器や鎧は、通常の鋼鉄製の武器や鎧にくらべてヒット・ポイントが3分の1だけ多い。アダマンティンは厚み1インチごとに40のヒット・ポイントと硬度20を持つ。
このしなやかな素材は革と同じくらいの保護を提供するが、より柔軟で電気に対する耐性がある。レザー、ハイド、またはスタデッド・レザー・アーマーはイール・ハイドで製造することができる。そのような鎧の防具による判定ペナルティは1減少(最小で0)し、【敏捷力】ボーナス上限は1増加する。加えて、イール・ハイドを着用することで着用者は[雷撃]に対する抵抗2を得る。イール・ハイドで製作された防具は常に高品質であると見なされ、高品質のコストは記載の市価に含まれている。
他の木が地面から水を吸い上げるのと同じ方法で、その根を通じて強力な鉱物を吸い上げる木々もある。これらの木々は切り出しに用いる鋸や斧を鈍らせ、火を払いのけるものの、最終的には時間や元素に屈する。適切に収穫すると、これらの倒木は生ける鋼と呼ばれる金属の塊を生成する。この光沢のある緑色の金属はゆっくりと自己修復する。生ける鋼で作られたアイテムは自身へのダメージを1日に2ヒット・ポイント、あるいは破損状態の場合には1日に1ヒット・ポイントの割合で回復する。金属が主ではないアイテムは部分的に生ける鋼で作成することによって意味のある影響を受けることはない。
生ける鋼で作られた鎧と盾は、それらを攻撃した金属製の武器を損傷させる可能性がある。金属製の武器の使用者が生ける鋼の鎧の着用者か生ける鋼の盾の使用者に対する攻撃ロールで出目1をロールしたときはいつでも、そのアイテムは 難易度20の頑健セーヴに成功しなければ破損状態になる。武器が既に破損状態であった場合には、代わりにその武器は破壊される。生ける鋼はこの方法でアダマンティン製の武器を損傷させることはできない。
生ける鋼は厚み1インチごとに35ヒット・ポイントと硬度15を持つ。
ヴァナラの木工が時間のかかるプロセスを経て、この非常に柔軟な素材を製作する。ウィップウッドは実際には、柔軟だが強靭な部材を形成するために、複数の屈曲可能な木材繊維を編んで一つに融合させた集合体である。木製の武器か(アックスやスピアのような)木製の柄を持つ武器だけがウィップウッドから作ることができる。ウィップウッド製の武器を使用するクリーチャーは、その武器に対する武器破壊の試みに対する防御時に 戦技防御値 に+2のボーナスを得る。ウィップウッド製の武器のヒット・ポイントは+5増加する。ウィップウッドはアイアンウッド呪文の影響下にある場合には特殊な性質を失う。ウィップウッド製の武器はその種別の通常の武器よりも500GPだけ高価である。
この深緑色の火山ガラスは黒曜石に似ているが、溶岩が生物に有毒な放射物である地殻深部からの異常な微量元素によって汚染された時に形成される。ヴィリジウムはカミソリのように鋭く断片化することができるが、血流にほんの僅かが触れただけで消耗性の病気にすることができる。
ヴィリジウム製の武器による攻撃が命中すると、目標は癩病に罹患する(頑健・無効、難易度12)。クリティカル・ヒットに成功すると、ヴィリジウムの微細な断片が目標の体内に剥離し、あたかもグリーンブラッド・オイルのような効果を受ける(頑健・無効、難易度13)。
ヴィリジウム製の武器を運搬するクリーチャーは、武器が(エフィシャント・クウィヴァーのような)異次元空間に保持されているか、鞘が鉛で内張りされていない限り、24時間ごとにセーヴに成功しなければ癩病に罹患する。
粘体、植物、および来訪者はヴィリジウムの致命的な放射物に対する完全耐性を持つ。
ヴィリジウム製の武器は元の武器の半分の硬度を持ち、壊れやすい性質を持つ。ヴィリジウムは武器ならば+1,000GP、矢弾であれば+20GPの追加コストで魔法的に強化することができる。これによりそのアイテムから壊れやすい性質が取り除かれるが、それ以外の能力には影響しない。
ウィルウッドの木の根は独特の性質を持つ。ウィルートで作られた武器でクリティカル・ヒットを確定させると、命中したクリーチャーの生命力の一部を吸収する。命中したクリーチャーは特に害を受けないが、ウィルート製の武器は1生命ポイントを得る。即行アクションとして、気蓄積もしくは秘術集積を持つ使用者は、ウィルート製の武器の生命ポイントを1ポイント吸収し、気か秘術蓄積のいずれか一つを1ポイントだけ回復することができる。ウィルート製の武器は1日に最大で1生命ポイントを得ることができ、同時に1生命ポイントまで保持することができる。より強力なウィルートでできた武器は、1日に3生命ポイントを得ることができ、同時に3生命ポイントを保持することができる。未使用の生命ポイントは日没時に全て放散される。1体のクリーチャーは1日に1回だけ、ウィルート製の武器から生命ポイントを変換することができる。
ウィルートは全体が木で作られているか、木製の柄を備えた近接武器を作る際にのみ使用することができる。1生命ポイントを保持できるウィルート製の武器1つを作成するには、市価を1,000GP増加させる。2生命ポイントを保持できるウィルート製の武器1つを作成するには、市価を2,000GP増加させる。3生命ポイントを保持できるウィルート製の武器1つを作成するには、市価を4,000GP増加させる。
最初にティタンによって時間の深淵において製作され、魔物殺しの英雄への贈り物として低級種族に贈られたエリュシオン青銅は、同名の青銅のような色合いを保っているが、鋼鉄のように堅い。エリュシオン青銅で作成された武器は魔獣および人型怪物に対するダメージ・ロールに+1のボーナスを加える; このダメージはクリティカル・ヒット時に乗算される。エリュシオン青銅の武器を使用して魔獣か人型怪物にダメージを与えた後、使用者は24時間、あるいはこの武器で他の種類の魔獣か人型怪物にダメージを与えるまでの間、その特定の種類のクリーチャー(例えばキマイラに対して、すべての魔獣にではない)に対する攻撃ロールに+1のボーナスを得る。
エリュシオン青銅で作成された鎧は、魔獣および人型怪物の肉体武器または素手打撃から着用者を保護し、アダマンティンを着用しているかのようにダメージ減少を提供する(軽装鎧は1/―、中装鎧は2/―、重装鎧は3/―)。他の種別のクリーチャーに対してはこの保護は提供されない。
防腐処理されたエンジェルの皮膚は天上の恵みの一部を保持し、レザー、ハイド、あるいはスタデッド・レザー・アーマーに加工することができる。エンジェルスキンは悪性のオーラを覆い隠し、中程度の善のオーラを放つ。着用者が放射するすべての悪のオーラは強度が10ヒット・ダイス分減少する。1ヒット・ダイス未満に減少したオーラはディテクト・イーヴルなどの手段で検出することができない; クリーチャーは悪として検出されないが、このことはクリーチャーの属性のその他の側面には何の影響も与えない。例えば、エンジェルスキンの防具を着用した微弱な混沌のクリーチャーは悪ではないが混沌として検出される。
悪属性のクリーチャーに対して発動するか使用した場合に特殊な効果をもつ呪文および超常能力は(有益な効果でも)、悪の着用者を中立のように扱う確率が20%ある。悪を討つ一撃のように継続的な効果は、クリーチャーに対して使用された最初の1回にだけこのロールを行う; その効果が目標を中立として扱った場合、その効果の持続時間の残りの間中そのようにする。継続的な効果が範囲に適用されており、着用者がその範囲を離れた場合、パーセンテージの確率を再度ロールする必要がある。ホーリィ武器のような永続的な魔法のアイテムは常に着用者を悪として扱う。エンジェルスキンで構築された防具は常に高品質である; 高品質のコストは以下の市価に含まれている。
エンジェルスキンは厚み1インチごとに5ヒット・ポイントと硬度5を持つ。
ドワーフは鍛冶に適した道具を作るための努力の中で火鍛鋼を作り出す秘密を偶然発見した。彼らがその独特な性質を武器や防具に適合させるのに時間はかからなかった。火鍛鋼はその着用者ないし使用者を保護するために熱気を一方向に向ける。防具を作成した場合、熱気は着用者から離れるように向けられ、いくつかの限定的な保護を提供する。火鍛鋼で作成された防具は着用者に[火炎]に対する抵抗2を与える。
火鍛鋼で作成された武器は同様に熱気を使用者から離れるように向ける; このことにより使用者がエネルギーに対する抵抗を得ることはないが、代わりに刃が熱気を吸収し、武器の敵と接触する部分に解き放つ。武器が(相手からのファイアーボールや、1全ラウンドの間焚き火の中に留まるなど)10ポイント以上の[火炎]ダメージに晒された場合、武器は続く2ラウンドの間、その攻撃に+1d4ポイントの[火炎]ダメージを加える。使用者が火鍛鋼の防具を着用しており、火鍛鋼の武器を使用している場合、このボーナス・ダメージは1d6ポイントの[火炎]ダメージに増加し、4ラウンド持続する。このボーナス・ダメージはフレイミングのような武器の強化による[火炎]ダメージと累積しない。
火鍛鋼で作成された防具ないし武器は常に高品質であると見なされ、高品質のコストは記載の市価に含まれている。
グリーンウッドの秘密はその収穫にある。まだ葉の繋がったそれぞれの部分は、トリエントによって操られる木から、木の死を避けるために注意深く切断される。ドライアドがその後に木と話して成形し、生きている緑の葉に木自身の木目になるよう説得する。結果として木は一週間に一度、最低1ガロンの水(加えてアイテムの重量10ポンドごとに1ガロン)を浴びせ、肥沃な土壌に触れさせて1時間休ませる限り生きたままである。グリーンウッドから作られた(ボウやスピアのように)木製であるか大半が木製のアイテムは高品質のアイテムとして扱われる。(バトルアックスやメイスのように)通常は木製でないか部分的にしか木製でないアイテムはいずれもグリーンウッドで作ることができないか、グリーンウッドで作成したことによる特殊な利益のいずれも得られない。
湿らせて肥沃な土壌に触れさせた場合、生きているグリーンウッドは破損を修復し失われた部分を再成長さえさせて、1時間につき1ヒット・ポイントの割合で自身のダメージを回復する。武器が破損状態であった場合、肥沃な土壌に触れた最初の1時間の間に修復される。グリーンウッドのアイテムは火から1/4のダメージしか受けない。
グリーンウッドはアイアンウッド、シェイプ・ウッド(訳注:おそらくウッド・シェイプ)、およびウォープ・ウッドのような木を整形する魔法によって変形または強化することができる。グリーンウッド製のアイテムへのこのような効果の持続時間は2倍になる。
グリーンウッド製のアイテムの市価を決定するためには元の重量を使用するが、そのアイテムの高品質版の市価には1ポンドにつき50GPを加える。ダークウッド製のアイテムはグリーンウッドにすることはできない。
このゴールデンブラウンから黒褐色の色幅の粗糸の布は、主にグリフィンだがキマイラやマンティコアといった場合もある、ライオンのような魔獣のたてがみから織られており、非常に強靭で軽量である。グリフィンのたてがみで作られたクローク、ローブ、布製の衣類、あるいはパデッドまたはキルテッド・アーマーを着用すると、〈飛行〉判定に+2の技量ボーナスが得られる。グリフィンのたてがみで作られたアイテムに魔法的に飛行する能力を与える場合、特定の魔法の性質を加えるためのコストを10%減少するが、そのアイテムの持つそれ以外のいずれの能力のコストも減少しない。
グリフィンのたてがみは通常の布の2倍のヒット・ポイントと硬度1を持つ。
グリフィンのたてがみ製のアイテムの種類 |
アイテムの市価修正 |
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+200GP | |
その他のアイテム |
+50GP/ポンド |
地表の奥底深くの神秘的な放射線は、かつては普通だった石英を血に飢えた石に歪めてしまう。血水晶の刺突ないし斬撃武器による攻撃が出血効果を受けている目標に命中した場合、そのクリーチャーは血水晶が傷から吸収した血液として追加で1ポイントのダメージを受ける。これはクリーチャーが血水晶の武器で攻撃する前に出血ダメージを受けていた場合でも適用される。このことにより出血効果の量が増加することはない。
未吸血の血水晶は淡いピンクの色合いを持ち、血で満たされるにつれて暗深紅色に向けて暗くなっていく。全体か一部を金属で構成される刺突ないし斬撃武器は、血水晶で作成することができる。未加工の血水晶は1ポンドあたり500GPの価値がある。血水晶で作成された武器は通常の半分のヒット・ポイントを持つ。着用者自身の傷を啜ることになるだろうため、鎧および盾は血水晶で作成することはできない。
血水晶は厚み1インチごとに10ヒット・ポイントと硬度10を持つ。
この素材は製作中の金属の属性が微妙に異なるだけで火鍛鋼と同じ物質である。熱気を着用者から離れるように向ける代わりに、霜鍛鋼は着用者に熱気を向ける。霜鍛鋼はその効果が[火炎]ダメージではなく[氷雪]ダメージに適用されることを除いて火鍛鋼と同様に機能する。[氷雪]ダメージを与えるのに十分な冷気のエネルギーを速やかに吹き込むことのできる非魔法的な要素に乏しいため、このことは霜鍛鋼の武器は火鍛鋼ほどには役に立たないことを意味する。
霜鍛鋼で作成された防具および武器は常に高品質であると見なされ、高品質のコストは記載の市価に含まれている。
この珍しい魔法の木は通常の木と同じくらい硬いが、非常に軽い。ダークウッドで作られた木製またはほぼ木製のアイテム(ボウやスピアなど)は高品質とみなされ、重さは通常の半分である。通常は木製でない、または部分的に木が使われているアイテム(バトルアクスやメイスなど)はダークウッドで作ることはできないか、ダークウッドによる特殊な利益を得ることができない。ダークウッド製の盾は、普通のものに比べて判定ペナルティが2だけ減少する。ダークウッド製のアイテムは本来の重量によって価格が決められ、1ポンドごとに10GPを高品質版の価格に加えたものになる。ダークウッドは厚み1インチごとに10のヒット・ポイントと硬度5を持つ。
ダークリーフ生地は、ダークウッドの木の葉や薄く剥ぎ取った樹皮を編んだ後、特別な錬金術的過程を経ることで織物として仕上げられる、特殊な形態の柔軟性のある素材である。このようにして得られた素材は、硬化した革のように頑丈だがそれよりもはるかに軽く、防具を作成するのに優れた素材となっている。ダークリーフ生地で作られた防具の呪文失敗確率は10%減少し(最小5%)、【敏捷力】ボーナス上限は2増加し、防具による判定ペナルティは3減少する(最小0)。
ダークリーフ生地で作られたアイテムは革、毛皮、あるいは皮革から作られた同様のアイテムの半分の重量である。主に革、毛皮、あるいは皮革から作られていないアイテムは、ダークリーフ生地で作られても特に有意な影響を受けない。パデッド・アーマー、レザー・アーマー、スタデッド・レザー・アーマー、ハイド・アーマーなどはダークリーフ生地で作ることができる(革や皮革で作られた他の種類の防具も可能かもしれないが)。ダークリーフ生地は柔軟性を保ち続けるため、盾や金属の防具などのような硬質のアイテムを作成するのに使うことはできない。ダークリーフ生地から作られた防具は常に高品質である; 高品質のコストは市価に含まれている。
ダークリーフ生地は厚さ1インチごとに20ヒット・ポイントと硬度10を持つ。
地下深くで採掘され、デーモンやフェイに対する有効性が知られているこの鉄は、その繊細な性質を損なわないために低温で鍛造される。冷たい鉄製の武器は、通常の品を作るのに比べて2倍のコストがかかる。また、冷たい鉄製の武器に魔法的な強化を施すときは、その価格が2,000GP増加する。この増加は能力を加えるごとでなく、アイテムが強化される最初の場合のみ適用される。
金属製の部品がないアイテムは冷たい鉄で作ることはできない。矢では可能だが、冷たい鉄製のクオータースタッフを作ることはできない。双頭武器の一方だけを冷たい鉄にするなら、通常の品の1.5倍のコストとなる。
冷たい鉄は厚み1インチごとに30のヒット・ポイントと硬度10を持つ。
鎧職人は高品質の鎧や盾を製造するときに竜の皮革を使うことができる。1匹の竜から、その竜よりサイズが1つ小さいクリーチャーに合わせた高品質なハイド・アーマーを作るのに十分な皮革が取れる。適したうろこや皮革の欠片を選ぶ必要があるため、高品質バンデッド・メイルなら2サイズ、高品質ハーフプレートなら3サイズ、高品質ブレストプレートか高品質フル・プレートなら4サイズ小さなクリーチャーに合わせたものしか作ることができない。どの場合でも竜が大型サイズ以上なら、鎧に加えて高品質なライト・シールドかヘヴィ・シールドを作るのに十分な皮革が取れる。あるエネルギー種別に対する完全耐性を持つドラゴンから取れたドラゴンハイドからできた防具は同様に完全耐性を持つが、これは着用者にいかなる保護も与えない。後から鎧や盾にそのエネルギー種別から保護する能力を与える場合、それらの保護を加えるコストは25%減る。
ドラゴンハイド製の鎧は金属が使われていないため、ドルイドはペナルティなしでこれらを着用できる。
ドラゴンハイド製の鎧のコストは、同種の一般的な鎧ではなく、高品質な鎧の2倍となる(〈製作〉に必要な最終価格も2倍)。
ドラゴンハイドは厚み1インチごとに10のヒット・ポイントと硬度10を持つ。一般的なドラゴンの皮革は1/2から1インチの厚みがある。
ミスラルとは非常に希少な銀に似た金属であり、鋼鉄と同じほど硬いがそれよりも軽い。これは鋼鉄の代わりとして素晴らしく鎧を作ることができ、同様に時折他のアイテムのためにも使われる。ほとんどのミスラル製の鎧は、移動速度や他の制限を考える際に通常のものより1段階軽いとみなされる。重装鎧は中装鎧、中装鎧は軽装鎧として扱われるが、軽装鎧は軽装鎧のままとみなされる。この軽減は鎧の習熟には適用されない。つまり、ミスラル製フル・プレートを装備したキャラクターは、攻撃ロールや運動を必要とする技能判定に判定ペナルティが適用されるのを防ぐために、重装鎧へ習熟していなければならない。ミスラル製の鎧や盾は、秘術呪文失敗確率が10%減少し、【敏捷力】ボーナス上限は2増加し、防具による判定ペナルティは3減少する(最低0)。
ミスラルから作られたアイテムは、他の金属で作られたものに比べて半分の重さしかない。武器の場合、この軽さは武器のサイズ分類や扱いやすさ(軽い武器か、片手武器か、両手武器か)を変えない。主要な素材が金属ではないアイテムは、部分的にミスラルが使われていても意味のある効果を持てない(ロングソードをミスラル製武器にすることはできるが、クオータースタッフでは行えない)。ミスラル製の武器は、ダメージ減少を克服する際に銀製の武器とみなされる。
ミスラル製の武器や防具は常に高品質である。高品質のためのコストは以下に示した価格に含まれている。
ミスラルは厚み1インチごとに30のヒット・ポイントと硬度15を持つ。
冶金術と錬金術を組み合わせた複雑な手順で銀を鋼鉄に融合させたこれらの武器は、ライカンスロープのようなクリーチャーのダメージ減少を克服することができる。
銀メッキをされた斬撃武器や刺突武器では、命中した攻撃のダメージ・ロールに-1のペナルティを受ける(最低1ダメージ)。錬金術銀は非金属製のアイテムに適用できず、アダマンティンや冷たい鉄、ミスラルなどの希少金属と組み合わせることもできない。
錬金術銀は厚み1インチごとに10のヒット・ポイントと硬度8を持つ。
標準的な Pathfinder Roleplaying Game のキャンペーンは鉄と鋼の中世と初期ルネサンスの時代に似た時間の中で行われる。しかし、この時代に設定されているファンタジーのキャンペーンでさえ、鉄およびいくつかの金属加工を完全に欠いている文化は存在する。時として、こうした欠損は地理的な隔絶、資源の不足、強力な君主による弾圧、あるいは社会的な禁忌によるものである。その他、キャンペーンは中世以前の時代、あるいは黙示録の生存者たちが彼らに漁ることのできる最高の道具で生計を捻り出す闇の未来に設定されるかもしれない。誇りのため、宗教上の理由によって、優れた武術の腕前を主張するため、あるいはその骨を利用して武器を作ることで、部族や家族のために彼岸より象徴的に戦い続けることができる祖先の戦士を称えるために、低レベルの技術を選ぶことさえあるかもしれない。
原始的なキャンペーンは技術レベルに基づいて大きく2つのカテゴリに分類することができる。第一には金属すべてが未知である石器時代。第二には金属製の武器が存在するものの、鉄と鋼は理解されていないか稀少である青銅器時代である。
以下のセクションでは骨、青銅、黄金、黒曜石、および石で作られた防具と武器のための一般ルールを紹介する。これらの素材のほとんどは鋼鉄ほど強靭ではなく、武器と防具の壊れやすい特性を参照すること。
これらの素材で作られたアイテムは1ポンドあたり100GPの追加コストで魔法的に強化することができる。素材の特性によってこれが及ぼす効果については個々の素材の説明を参照すること。
石器時代の武器はほとんど常に何らかの方法で石を利用している。木製の柄に岩を打ち付けて作成された黎明期のメイスとアックスから、燧石のナイフと石の矢尻まで、これらの原始的な武器は依然として致命的である。
石の武器の価格はその種類の基本アイテムの1/4であり、重量はその種類の基本アイテムの75%である。
軽い殴打武器、片手殴打武器、スピア、斧、ダガー、矢尻は石を用いて作成することができる。
石で作られた武器はその基本武器の半分の硬度と壊れやすい性質を備える。(ストーンプレートのような)少数の例外を除いて、防具は通常は石によって構築することができない。魔法的に強化された石は壊れやすい性質を持たない。
一般的には儀礼的な武器と防具その他の展示品にのみ使用される、黄金で作られた金属製の装備品は壊れやすく、重く、そして高価である。
多くの場合、黄金の鎧は完全に黄金で構築されるのではなく金メッキされる。金メッキされたアイテムは武器と防具の基本市価を3倍にし、金メッキする前のアイテムと同等の性能を備える。純粋に金で構築されたアイテムはその種別の通常のアイテムの市価の10倍の価格である。黄金のアイテムはその種別の一般的な武器または防具よりも50%余分に重い。
黄金はほとんどの場合きちんとした刃を保持するには柔らかすぎるが、刺突または斬撃ダメージを与える軽い武器は黄金または黄金に近い合金で構築することができる。これらはダメージ・ロールに-2ペナルティを負う(最小1ダメージ)。
黄金の武器はその基本武器の半分の硬度と壊れやすい性質を備える。
黄金は金属製の軽装鎧または中装鎧に形成することができる。この金属の柔らかさと重さは鎧/盾ボーナスを2減少し、防具による判定ペナルティを2増加させる。黄金製の防具の硬度は5で、壊れやすい特性を持つ。魔法的に強化された黄金は鋼鉄に相当し、鋼鉄で製作することのできるいずれの防具または武器も製作できる。
この黒い火山性ガラスは非常に鋭利であり、刺突および斬撃ダメージを与える様々な武器に成型することができる。強化した木材の全体に黒曜石の細片を挿入して作成する効果的な剣はテルビーチェと呼ばれる。
黒曜石の武器の価格はその種類の基本アイテムの半分であり、重量はその種類の基本アイテムの75%である。
黒曜石は刺突または斬撃ダメージを与える軽い武器および片手武器はもちろん、スピアの先端や矢尻を製作するために使用することができる。
黒曜石の武器はその基本武器の半分の硬度と壊れやすい性質を備える。
黒曜石の壊れやすいガラスの性質は鋭い切っ先と刃を作るのに最適だが、それと同じ性質が防具を製作するためには不適切となる。防具は黒曜石によって構築することができない。魔法的に強化された黒耀石は壊れやすい性質を持たず、石で製作することのできるいずれの防具または武器も製作できる。
鉄と鋼の出現する以前、青銅は世界を支配した。この容易に作業できる金属は鉄の代わりに武器と防具の双方に使用することができる。簡略化のため、真鍮、銅、あるいは錫または同種の金属要素は、実際の青銅の方がこれらの金属よりも硬く信頼性が高いにも関わらず、以下のルールを使用することができる。
軽い武器および片手武器は青銅で製作することができる。同様に、スピアの先端、矢尻、およびアックスの頭部も、それらが両手武器の一部であってさえ青銅で製作することができる。青銅は全体が金属製の両手武器に使用するには脆すぎ、ロンパイアを例外として、一般にポールアームを製作するためには使用できない。
青銅の武器はその基本武器の硬度を持つが、壊れやすい性質もまた備える。青銅の武器は同種の鉄製の武器と同じダメージを与え、同じ価格と重量を持つ。
青銅は全体が金属からなるか金属製の部品を有するいずれかの中装鎧または軽装鎧を製作するために使用することができる。青銅製の防具は鉄製の防具と同様にクリーチャーを保護するが、壊れやすい性質を持つ。青銅の防具はその種別の通常の鉄製の防具と同じ価格と重量を持つ。青銅の防具は硬度9を持つ。魔法的に強化された青銅は壊れやすい性質を持たず、重装鎧を製作することができる。
骨は木と鉄の代わりに武器および防具に使用することができる。角、殻、および象牙のようなその他の動物由来の素材もまた骨の武器と防具のルールを使用する。骨の武器または防具の価格はその種類の通常の武器または防具の市価の半分である。
軽い武器および片手近接武器はもちろん、殴打ダメージのみを与える両手近接武器も骨で製作することができる。スピアのように柄を持つ両手武器は矢尻にできるのと同様に骨の切っ先を製作できる。その他の両手武器は骨で製作することはできない。
骨の武器はその基本武器の半分の硬度を持ち、壊れやすい武器の性質を備える。高品質の骨の武器もまた壊れやすい武器の性質を備えるが、魔法の骨の武器は備えない。骨の武器はダメージ・ロールに-2ペナルティを受ける(最小1ダメージ)。
スタデッド・レザー、スケイル・メイル、ブレストプレート、および木製シールドはすべて骨を使用して構築することができる。骨は防具の金属部品を置き換えるか、木製シールドの場合には大きな部分の骨か殻を木材と置き換えるかのいずれかである。
骨の防具は硬度5と壊れやすい防具の性質を備える。高品質の骨の防具もまた壊れやすい性質を備えるが、魔法の防具は備えない。骨の防具の鎧/盾ボーナスが1減少するが、スタデッド・レザーの場合は防具による判定ペナルティもまた1減少する(0になる)。魔法的に強化された骨は壊れやすい特性を持たず、鎧/盾ボーナスを減少させない。